JPH11110253A - プログラムデバッグ装置およびデバッグ方法 - Google Patents

プログラムデバッグ装置およびデバッグ方法

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JPH11110253A
JPH11110253A JP9274078A JP27407897A JPH11110253A JP H11110253 A JPH11110253 A JP H11110253A JP 9274078 A JP9274078 A JP 9274078A JP 27407897 A JP27407897 A JP 27407897A JP H11110253 A JPH11110253 A JP H11110253A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プログラムのデバックを容易に取り消して過
去のプログラム実行環境に設定し、あるいは、プログラ
ム実行環境が過去に遡った時点で有効になっていたデバ
ッグ設定情報を復元することが可能なデバッグ装置とデ
バッグ方法を提供する。 【解決手段】 コマンド入出力部101より指示された
プログラム実行以外のデバッグ実行操作および状態を処
理するデバッグ情報処理部105と、コマンド実行によ
り得られるコマンド指定内容、PC値、取り消しマーク
およびデバッグ実行設定情報を保存する指示を与えるコ
マンド履歴記録処理部109と、この処理部109から
履歴情報を出力するためのプログラム実行履歴情報格納
領域110と、プログラム実行の取り清し指示があった
場合、過去のあるプログラム実行地点に遡るための実行
環境再設定処理部106と、前記処理部106で呼び出
される過去の実行環境時において有効となっている各コ
マンド設定を復元させる既存コマンド復元処理部111
とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デバッグ方式に閑
し、特にデバッグ実行の履歴機能を有する装置に放ける
デバッグ取消およぴプログラム実行の取消を可能とする
デバッグ装置およびデバッグ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、プログラム実行履歴を有した
デバッグ装置におけるプログラム実行を取り消すプログ
ラムデバッグ方法は、任意プログラム実行をした後、過
去のプログラム実行地点のデバッグ環境に遡り、その時
点でのデバッグ情報の確認およびデバッグ実行を行うた
めに用いられている。このようなプログラム実行履歴機
能を有する従来のプログラムデバッグ方法としては、
「計算機システムのプログラムデバッグ装置」として特
開平3−127234号公報に、その機能および構成が
開示されている。図7は前記公報に記載の技術に基いて
従来の機能構成を示すブロック図であり、ここではコマ
ンドを入力しデバッグ情報を表示する端末100と、コ
マンド列を解析し各デバッグ処理部へ実行情報を伝達す
るコマンド入出力部101と、プログラム実行を行う実
行処理部102と、各デバッグ処理部とエミュレータ/
シミュレータ部での実行動作を指示する通信制御インタ
フェース103と、実際に対象プログラムを実行させそ
の時の実行状態を通知するエミュレータ/シミュレータ
部104と、前記コマンド入出力部より指示されたプロ
グラム実行以外のデバッグ実行および状態を処理するデ
バッグ情報処理部105と、プログラム実行により得ら
れるメモリ内容やレジスタ内容およびプログラムカウン
タ(以降、PCと呼ぶ)値を保存する指示を与えるプロ
グラム実行履歴記録処理部107と、前記処理部107
より履歴情報を出力させるためのプログラム実行履歴情
報格納領域108と、プログラム実行の取り消し指示が
あった場合、過去のあるプログラム実行地点に遡るため
の実行環境再設定処理部106とを備えている。
【0003】図8は図7の構成要素である実行環境再設
定処理部106およびプログラム実行履歴情報格納領域
108の機能を説明するフローチヤートである。図8を
参照すると、継続して実行し変更のあった全てのプログ
ラムの実行状態(メモリ、レジスタ等)の情報を読み取
る実行履歴読み込みステップ300と、前記ステップ3
00で読み込んだ情報より指定された実行位置にPC値
を変更するPC値再設定ステップ302と、その時点に
対応するデバッグ情報(メモリ、レジスタ等)を作成す
るデバッグ情報出力ステップ308とを経て一連のプロ
グラム取り消し操作を終了する。また、図9は前記プロ
グラムデバッグ実行履歴情報を示す図である。プログラ
ム実行履歴には、デバッグ情報として変更のあった情報
に対して全てPCと実行命令情報を記述している。
【0004】次に、図7ないし図9を参照して、前記従
来例の動作を説明する。なお、この動作例においては、
従来デバッグ装置の任意コマンドを継続して実行させて
から、ある実行地点から過去の実行地点ヘプログラム実
行を戻す工程を説明するものとする。まず、端末100
よりデバッグ装置を起動し、デバッグ装置の制御下に被
デバッグプログラムを起動する。コマンド入出力部10
1より任意コマンド操作を経てプログラム実行が実行処
理部102により通信制御インタフェース103へ送出
され、プログラム実行をエミュレータ/シミュレータ部
104で行い、その時の実行状態をデバッグ情報処理都
105が受取り、デバッグ情報の加工を行ってプログラ
ム実行履歴記録処理部107に送ると共に、現在のデバ
ッグ状態の情報をコマンド要求に基づいて端末100に
表示する。前記処理部107においては更新前後のデバ
ッグ情報(メモリ、レジスタ等)と対応するPC値をプ
ログラム実行履歴情報格納領域108中に記録する。即
ち、図9に示すプログラム実行履歴とその時点でのデバ
ッグ情報のみ時系列に記録される。
【0005】しかる後、対象プログラムの実行状態に所
定の処理結果が得られないことをデバッグ処理者が認識
し、過去の任意プログラム実行地点に遡る為に実行環境
再設定処理部106を元に図8に示す処理ステップを実
行する。図9で作成したプログラム実行履歴情報を操作
履歴読み込みステップ300で読み込み、先にどこのP
C値まで戻るのかをデバッグ処理者が予めデバッグ装置
に対して指示してあるため、PC値再設定ステップ30
2において対象のPC値とデバッグ情報を現在の設定に
再設定する。これは、図9で示すCurrentlから
Current2ヘデバッグ環境を変更することにな
る。次いで、再設定した状態を表示するためのデバッグ
情報出力ステップ307にてプログラム実行環境が変更
されたことを確認する。以上のデバッグ処理/確認操作
によって、過去のプログラム実行環境を復元できたこと
になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のプロ
グラムデバッグ方法では、PC値を再設定し過去のデバ
ッグ情報を入れ換えることにより一時的にプログラム実
行位置とその時の静的デバッグ情報に関しては過去の時
点へ遡り、現在のデバッグ操作というよりはプログラム
実行環境を取り消すことが可能である。しかし、過去の
実行環境に戻す直前のデバッグ設定が有効になっている
場合、例えばブレーク・イベントやトレース・イベント
等が有効状態であるならば、事前に無効設定あるいは削
除しておかなければ過去の環境に戻した時点で実行操作
に矛盾を生ずる場合があった。また、過去の時点で有効
になっていた各々のデバッグ設定情報(レジスタ表示や
トレース表示、イベント設定等)に対してなにも考慮し
ていないため、過去の時点におけるデバッグ設定情報を
復元することができなかった。言いかえると、過去の時
点の任意のデバッグ実行を復元することは非常に困難で
あるという問題がある。
【0007】本発明の目的は、容易にデバッグ実行を取
り消して過去のプログラム実行環境に設定するデバッグ
装置およびデバッグ方法を提供することにある。また、
本発明の他の目的は、プログラム実行環境が過去に遡っ
た時点で有効になっていたデバッグ設定情報を忠実に復
元するデバッグ装置およびデバッグ方法を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、プログラムの
テストおよびデバッグ実行時に、少なくとも1つ以上の
デバッグ処理部およびエミュレータ/シミュレータ部に
対して実行指示を行うコマンド実行履歴機能を有するデ
バッグ装置において、所定のコマンド入力を受けてデバ
ッグ処理の実行状態を表示する端末と、前記デバッグ処
理のコマンド列を解析して前記デバッグ処理部に対して
実行指示情報を送出するコマンド入出力部と、前記デバ
ッグ対象プログラムを前記エミュレータ/シミュレータ
部上で実行する実行処理部と、デバッグ状態(プログラ
ムのデバッグ情報)を生成するデバッグ情報処理部と、
前記コマンド入出力部より入力されたデバッグ実行のた
めのコマンド発行を記録するコマンド履歴記録処理部
と、このコマンド履歴記録処理部で生成されるコマンド
実行履歴情報および対応するデバッグ状態の情報を格納
する履歴情報格納領域と、デバッグ操作を過去に遡って
復元させる実行環境再設定処理部と、この実行環境再設
定処理部で呼び出される過去の実行環境時において有効
となっている各コマンド設定を復元させる既存コマンド
復元処理部と、前記デバッグ処理部およびエミュレータ
/シミュレータ部に対する実行指示を伝達する通信制御
インタフェースとを備えることを特徴とする。
【0009】また、本発明は、プログラムのテストおよ
びデバッグ実行時に、少なくとも1つ以上のデバッグ処
理部およびエミュレータ/シミュレータ部等に対し実行
指示を行うコマンド実行履歴機能を有するデバッグ方法
において、デバッグ実行の過程で任意コマンドを発行し
た場合に、実行取り消しコマンドによる処理であるか杏
かを判定する第1の処理ステップと、前記第1の処理ス
テップにおいて取り消しコマンドでない場合にコマンド
およびプログラム状態を履歴として保存する第2の処理
ステップと、前記第1の処理ステップにおいて取消しコ
マンドである場合に前記実行履歴を読み込むための第3
の処理ステップと、取り消したコマンドを前記履歴にマ
ーキングする第4の処理ステップとからなる処理工程
を、少なくともデバッグ操作においてコマンド発行履塵
/プログラム実行状態を格納保持する際の処理手順とし
て有することを特徴とする。
【0010】ここで、前記第2の処理ステップにおいて
保存された実行履歴を読み込む第5の処理ステップと、
現在のデバッグ環境で有効となっているコマンド設定を
一時退避する第6の処理ステップと、前記第5の処理ス
テップで読み込まれている現在のPC値(プログラム・
カウンタ値)と異るPC値まで遡りそのPC値にブレー
クを設定する第7の処理ステップと、前記PC値をリセ
ットした後、プログラムを再実行する第8の処理ステッ
プと、前記仮設定したブレーク設定を解除する第9の処
理ステップと、過去のPC値の状態でのコマンド発行の
有無を判定する第10の処理ステップと、前記第10の
処理ステップにおいてコマンド発行有りの場合にコマン
ドを順次再実行する第11の処理ステップとを備えるこ
とが好ましい。また、前記第11の処理ステップにおけ
る過去のコマンドを再実行する処理手順として、順次コ
マンドを実行する第12の処理ステップと、前記第12
の処理ステップを続ける条件判定として再発行すべきコ
マンドの有無を判定する第13の処理ステップとを備え
ることが好ましい。
【0011】デバッグ実行のためのコマンド発行とその
時のPC値を含むプログラム実行状態およびその時にお
ける有効なコマンド設定情報を実行履歴情報として時系
列的に記録し、この実行履歴情報を参照して過去のプロ
グラム実行環時に戻るべく、過去のPC値にプレークを
設定すると共にその時点で有効となっているデバッグ設
定情報(ブレークイベント等)を一時退避し、自動再実
行を行った後、過去の時点のデバッグ設定情報に戻す。
これにより、容易な実行操作でしかも矛盾なく有効なデ
バッグ実行操作を含む現在のプログラム実行環境を過去
の時点へと復元でき、デバッグ処理者によるデバッグ効
率を上げることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明のデバッグ装置の実施
形態を示すブロック図であり、従来構成と同じ部分には
同一符号を付してある。同図において、コマンドを入力
しデバッグ状態を表示する端末100と、コマンド列を
解析し各デバッグ処理部へ実行情報を伝達するコマンド
入出力部101と、プログラム実行を行う実行処理部1
02と、各デバッグ処理部とエミュレータ/シミュレー
タ部での実行動作を指示する通信制御インタフェース1
03と、実際に対象プログラムを実行させその時の実行
状態を通知するエミュレータ/シミュレータ部104
と、前記コマンド入出力部101より指示されたプログ
ラム実行以外のデバッグ実行操作および状態を処理する
デバッグ情報処理部105と、コマンド実行により得ら
れるコマンド指定内容、PC値、取り消しマークおよび
デバッグ実行設定情報を保存する指示を与えるコマンド
履歴記録処理部109と、前記処理部109より履歴情
報を出力するためのプログラム実行履歴情報格納領域1
10と、プログラム実行の取り清し指示があった場合、
過去のあるプログラム実行地点に遡るための実行環境再
設定処理部106と、前記処理部106で呼び出される
過去の実行環境時において有効となっている各コマンド
設定を復元させる既存コマンド復元処理部111とを備
えている。この構成では、図7に示した従来構成との対
比で明らかなように、実行環境再設定処理部106、コ
マンド履歴記録処理部109、および履歴情報格納領域
110に機能差があり、また既存コマンド復元処理部1
11が追加されている。
【0013】図2は図1に示した前記コマンド履歴記録
処理部109および履歴情報格納領域110の機能を説
明するフローチャートである。図2を参照すると、コマ
ンド入出力部101から入力されたコマンドが現在のデ
バッグ実行操作をキャンセルするか否かを判別する取り
消し判定ステップ200と、前記判定がNOの場合に現
在の実行環境におけるデバッグ情報およびコマンド情報
をプログラム実行を伴うコマンド実行の単位で作成、す
なわち前記各情報を履歴情報格納領域110に保存する
実行履歴作成ステップ203と、前記判定がYESの場
合、作成済みの実行履歴を読み込む実行履歴読み込みス
テップ201と、この読み込んだ実行履歴に取り消しコ
マンドで無効となった履歴を判別するためのマークを記
す実行取り消しマーク設定ステップ202を経て次のコ
マンド入力待ち状態に戻る。
【0014】図3は図1に示した実行環境再設定処理部
106の機能を説明するフローチャトである。図3を参
照すると、図8に示す全てのコマンド実行履歴情報(コ
マンド、PC値等)の情報を読み取る実行履歴読み込み
ステップ300と、現時点での有効となっているデバッ
グ設定情報(イベント等)を一時退避するデバッグ設定
退避ステップ301と、前記ステップ300で読み込ん
だ情報より過去に遡って変化のあったPC値にブレーク
ポイントを設定するPC値再設定ステップ302と、P
C値をリセットした後、プログラムを再実行するプログ
ラム再実行ステップ303と、前記仮設定したブレーク
設定を解除するデバッグ設定復元ステップ304と、過
去のPC値の状態でのコマンド発行の有無を判定する既
存実行判定ステップ306と、前記判定において判定が
YES(コマンド発行有り)の場合にコマンドを順次再
実行するコマンド再実行ステップ306とを経てコマン
ド取り消し、すなわち実行環境を過去へ復元する。
【0015】図4は図1に示した既存コマンド復元処理
部111の機能を鋭明するフローチャートであり、前記
実行環境再設定処理部106より制御を受ける。図4を
参照すると、実行すべきコマンドが存在するか否かを判
定するコマンド判定ステップ401と、この判定がYE
Sのときに既存コマンドを実行し続ける既存コマンド実
行ステップ400とを経て、過去の時点で有効となって
いるデバッグ設定情報をすべて復元する。
【0016】図5及び図6は図1に示したコマンド履歴
記録処理部109により作成されるコマンド実行履歴情
報を示す図である。図5を参照すると、コマンド実行履
歴には、全てのコマンド操作に対してコマンド指定内容
を含むデバッグ実行設定情報、PC値、取り消しマーク
を記述している。ここでは便宜上デバッグ処理者が任意
の過去の時点から実施したすべてのコマンド実行操作を
「コマンド操作」として示しており、プログラム実行を
伴うコマンドが発行されるタイミングで履歴情報を保存
する。なお、図5は現在のプログラム実行環境を取り消
す寸前の履歴情報の状態を示し、図6は1つ前のプログ
ラム実行環境に戻した(復元した)時点の履歴情報の状
態を示している。
【0017】次に、図1に示したデバッグ装置によるデ
バック方法を、図2ないし図6を参照して説明する。な
お、ここでは、デバッグのためのコマンド実行操作を継
続し、任意地点で現在のプログラム実行環境を取り消
し、過去のプログラム実行環境を復元するまでの動作を
説明する。先ず、端末100よりデバッグ装置が起動さ
れ、そのデバッグ装置の制御下において被デバッグプロ
グラムが起動される。例えば、図5のコマンド8を発行
する場合には、コマンド入出力部101でコマンド列を
解析し、コマンド8はSTEPコマンドでありことを判
別した上で、実行処理部102に配送され、ここでプロ
グラム実行用のパラメータを付加され通信制御インタフ
ェース103を介してエミュレータ/シミュレータ部1
04に送られ、ここでで実際の実行を行なう。また、デ
バッグ情報処理部105においてPC値等の実行状態情
報が加工され、この実行状態情報がコマンド履歴記録処
理部109に配送される。
【0018】ここでの処理は図2に示す処理ステップで
行われ、現在のプログラム実行環境を取り消すコマンド
を発行したのではないために、実行取り消し判定ステッ
プ200においてNOの判定となり、実行履歴作成ステ
ップ203の処理に移る。この処理ステップにおいては
次の規則に基づいて履歴情報格納領域110に履歴情報
を保存する。 (1)プログラム実行を伴わないコマンド発行(設定/
表示/削除等)であれば別途作業領域にデバッグ情報を
時系列に一時保存する。 (2)プログラム実行を伴うコマンド発行であれば前記
作業領域のデバッグ情報を分析して下記履歴情報を保存
する。 (a)取り消しマークとして“REDO”を書き込む。 (b)プログラム実行後以前のPC値を書き込む。 (c)プログラム実行後以前のPC値で発行している全
てのデバッグ繰作設定情報(コマンド情報)を書き込
む。 (d)前記コマンド情報は同一のコマンドの場合は書き
込まない。 (e)設定コマンドと削除コマンドの対応および表示コ
マンドと表示解除コマンドの対応が取れる場合は書き込
まない。
【0019】この処理ステップでは、前記規則によると
図9に示した現時点におけるPC値、すなわちプログラ
ム実行環境がCurrent1で“2000H”のPC
値であるが一世代前のPC値“1200H”でのデバッ
グ実行設定情報としてBrkSet(ブレーク設定)、
TrcSet(トレース設定)およびTrcView
(トレース表示)を実行コマンドであるStepコマン
ドの発行で保存することになる。
【0020】しかる後、デバッグ処理者が端末100で
デバッグ情報を確認し、対象プログラムの実行状態に所
定の処理結果が得られないことを認識し、過去の任意プ
ログラム実行地点に遡ることにより現在の実行環境を取
り消すコマンドを発行する。これにより、コマンド入出
力部101を経て実行環境再設定処理部106を元にし
て、図3に示す処理ステップを実行する。この処理ステ
ップにおいては前記コマンド履歴記録処理部109で作
成した図6の実行履歴情報を操作履歴読み込みステップ
300で参照し、続いてデバッグ設定退避ステップ30
1にて現時点におけるデバッグ設定情報(ブレーク、ト
レース等)を一時退避し、PC値設定ステップ302で
は復元すべきプログラム実行環境のPC値が“1200
H”であることが確認できるため本プログラム番地に対
して仮のブレーク設定をする。
【0021】次に、プログラム再実行ステップ303で
はプログラムリセットを行った後、プログラムの再実行
を行い、続いてデバッグ設定復元ステップ304にて仮
設定していたブレーク設定を解除する。次に、既存操作
判定ステップ305で図5(a)に示したPC値“12
00H”に対応するデバッグ実行設定情報が存在するた
め、真の判定となりコマンド再実行ステップ306、即
ち既存コマンド復元処理部111を起動することにな
る。この処理ステップは図4に示されており、コマンド
判定ステップ401で実行すべきコマンドが存在する限
り、既存コマンド実行ステップ400の処理を順次繰り
返し、この場合、BrkSetコマンド、TrcSet
コマンド、およびTrcViewコマンドが再設定され
有効状態となり、合わせて現在のPC値も“1200
H”に再設定される。
【0022】なお、前記取り消しコマンドによる過去の
プログラム実行環境設定のための処理ステップは、コマ
ンド履歴記録処理部109における図2の操作取り消し
判定ステップ200にて取り消しコマンドによる処理と
判定してYESになり、実行履歴読み込みステップ20
1において作成済みの実行履歴情報である図5を読み込
み、図6のように実行取り消しマーク設定ステップ20
2にて取り消し対象のPC値のすべての範囲に対し実行
履歴情報の取り消しマークを”UNDO”に書き換え
る。ここでは“1200H”のみ対象であるため、この
範囲のみ“UNDO”に書き換える。引続きデバッグ操
作を継続する場合には、実行履歴情報を“UNDO”マ
ークの先頭から書き込む指示ができる。以上により、過
去のプログラム実行環境を復元できたことになる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるプロ
グラムデバッグ装置およびデバッグ方法によれば、過去
のプログラム実行環境に戻す直前のデバッグ設定が有効
になっている場合でも、例えばブレーク・イベントやト
レース・イベント等が有効状態であっても、事前に無効
設定あるいは削除しておく必要がなくなる。また、過去
の時点で有効になっていた各々のデバッグ設定情報(レ
ジスタ表示やトレース表示、イベント設定等)に対して
も過去の時点におけるデバッグ設定情報を復元できると
いう二次的効果も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデバッグ装置の実施形態のブロック構
成図である。
【図2】コマンド履歴記録処理部の機能を説明するため
のフローチャートである。
【図3】実行環境再設定処理部の機能を説明するための
フローチャートである。
【図4】既存コマンド復元処理部の機能を説明するため
のフローチャートである。
【図5】コマンド実行履歴とPC値の対応を表す履歴登
録状態での実行履歴情報を示す図である。
【図6】コマンド実行履歴とPC値の対応を表す取り消
し要求発生状態での実行履歴情報を示す図である。
【図7】従来のデバッグ装置の一例のブロック図であ
る。
【図8】従来の実行環境再設定処理部の機能を示すフロ
ーチャートである。
【図9】従来のプログラム実行履歴図である。
【符号の説明】
100 端末 101 コマンド入出力部 102 実行処理部 103 通信制御インターフェース 104 エミュレータ/シミュレータ部 105 デバック情報処理部 106 実行環境再設定処理部 107 プログラム実行履歴記録処理部 108 プログラム実行履歴情報格納領域 109 コマンド履歴記録処理部 110 履歴情報格納領域 111 既存コマンド復元処理部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プログラムのテストおよびデバッグ実行
    時に、少なくとも1つ以上のデバッグ処理部およびエミ
    ュレータ/シミュレータ部に対して実行指示を行うコマ
    ンド実行履歴機能を有するデバッグ装置において、所定
    のコマンド入力を受けてデバッグ処理の実行状態を表示
    する端末と、前記デバッグ処理のコマンド列を解析して
    前記デバッグ処理部に対して実行指示情報を送出するコ
    マンド入出力部と、前記デバッグ対象プログラムを前記
    エミュレータ/シミュレータ部上で実行する実行処理部
    と、デバッグ状態(プログラムのデバッグ情報)を生成
    するデバッグ情報処理部と、前記コマンド入出力部より
    入力されたデバッグ実行のためのコマンド発行を記録す
    るコマンド履歴記録処理部と、このコマンド履歴記録処
    理部で生成されるコマンド実行履歴情報および対応する
    デバッグ状態の情報を格納する履歴情報格納領域と、デ
    バッグ実行を過去に遡って復元させる実行環境再設定処
    理部と、この実行環境再設定処理部で呼び出される過去
    の実行環境時において有効となっている各コマンド設定
    を復元させる既存コマンド復元処理部と、前記デバッグ
    処理部およびエミュレータ/シミュレータ部に対する実
    行指示を伝達する通信制御インタフェースとを備えるこ
    とを特徴とするプログラムデバッグ装置。
  2. 【請求項2】 プログラムのテストおよびデバッグ実行
    時に、少なくとも1つ以上のデバッグ処理部およびエミ
    ュレータ/シミュレータ部等に対し実行指示を行うコマ
    ンド実行履歴機能を有するデバッグ方法において、デバ
    ッグ実行の過程で任意コマンドを発行した場合に、実行
    取り消しコマンドによる処理であるか杏かを判定する第
    1の処理ステップと、前記第1の処理ステップにおいて
    取り消しコマンドでない場合にコマンドおよびプログラ
    ム状態を履歴として保存する第2の処理ステップと、前
    記第1の処理ステップにおいて取消しコマンドである場
    合に前記実行履歴を読み込むための第3の処理ステップ
    と、取り消したコマンドを前記履歴にマーキングする第
    4の処理ステップとからなる処理工程を、少なくともデ
    バッグ実行においてコマンド発行履塵/プログラム実行
    状態を格納保持する際の処理手順として有することを特
    徴とするプログラムのデバッグ方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の処理ステップにおいて保存さ
    れた実行履歴を読み込む第5の処理ステップと、現在の
    デバッグ環境で有効となっているコマンド設定を一時退
    避する第6の処理ステップと、前記第5の処理ステップ
    で読み込まれている現在のPC値(プログラム・カウン
    タ値)と異るPC値まで遡りそのPC値にブレークを設
    定する第7の処理ステップと、前記PC値をリセットし
    た後、プログラムを再実行する第8の処理ステップと、
    前記仮設定したブレーク設定を解除する第9の処理ステ
    ップと、過去のPC値の状態でのコマンド発行の有無を
    判定する第10の処理ステップと、前記第10の処理ス
    テップにおいてコマンド発行有りの場合にコマンドを順
    次再実行する第11の処理ステップとを備える請求項2
    に記載のプログラムのデバッグ方法。
  4. 【請求項4】 前記第11の処理ステップにおける過去
    のコマンドを再実行する処理手順として、順次コマンド
    を実行する第12の処理ステップと、前記第12の処理
    ステップを続ける条件判定として再発行すべきコマンド
    の有無を判定する第13の処理ステップとを備える請求
    項3に記載のプログラムのデバッグ方式。
JP27407897A 1997-10-07 1997-10-07 プログラムデバッグ装置およびデバッグ方法 Expired - Fee Related JP3183228B2 (ja)

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