JPH1110921A - ドットプリンタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高速、高密度印刷においても常に
高品質の印字をするドットプリンタを提供することを課
題としたものである。 【解決手段】放熱フィンを分割可能な構造にすることに
より、印字ハンマの撓み調整器具分のスペースを確保で
き、さらにスペースを確保するための放熱フィンの形状
小型化及びそのために引き起こされるコイルの発熱に対
する放熱効率の低下を防ぐようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、行方向或いは円周
方向に沿って並べて設けられた複数のスプリングチャー
ジ式ドット印字ハンマを保持したハンマバンクを、行方
向に沿って往復移動させ、この往復移動の過程でドット
行を印字するドットプリンタに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来技術の一例を図３により説明する。

【０００３】板バネ５と印字ピン６で構成されており、
印字行に沿って所定ピッチで並べて配置された複数のド
ット印字ハンマを、例えばマグネット２の磁気吸引力に
よってヨーク1側の非印字位置に保持し、釈放用電磁コ
イル７（以下単にコイルという）に所定パルス幅の釈放
電流を供給することによって、前記印字ハンマを釈放飛
行させて印字するスプリングチャージ式印字ハンマにお
いて、前記印字ハンマが複数個配列されているハンマバ
ンクが上下に設けられているダブルバンクの場合、印字
ハンマの撓み調整のために撓み調整器具１１分のスペー
スが必要となり、そのスペースを確保するために、放熱
フィン１０の形状を小さくしなくてはならなかった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
のドットプリンタには次のような問題がある。

【０００５】印字ハンマの撓み調整器具１１分のスペー
ス確保のため放熱フィン１０を小さくすると、その分コ
イル７の発熱を放熱する効率は悪くなり、その結果、ハ
ンマの熱変形等による印字品質の劣下及びハンマ吸着面
の寿命低下等を引き起こす問題があった。

【０００６】本発明は、印字ハンマの撓み調整器具１１
のスペースを確保し、コイル７の発熱に対して十分な放
熱フィンを印字ハンマの撓み調整後に後付け出来るよう
にするものである。そして、コイルの温度上昇を抑制
し、熱影響による印字品質の低下及びハンマ吸着面の寿
命低下等を防止することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明は、板バネと印字ピンで構成されてお
り、印字行に沿って所定ピッチで並べて配置された複数
のドット印字ハンマと、該印字ハンマを非印字位置に保
持するために磁気吸引力を発生する磁石手段と、前記印
字ハンマを駆動するために各印字ハンマに対応して設け
られ、所定幅のパルス電流が供給されて前記磁石手段の
磁界を打ち消す釈放用電磁コイル及び該釈放用電磁コイ
ルの発生する熱を放熱させるための放熱フィンと、前記
印字ハンマを保持し、行方向に沿って往復移動するハン
マバンクを備え、該ハンマバンクの往復移動の過程で前
記各印字ハンマを駆動して印字するドットプリンタにお
いて、放熱フィンを分割構造とし、そのフィンの一部を
着脱可能とした。以って、印字ハンマの撓み調整のため
の放熱フィン形状の小型化及び、それにより引き起こさ
れるコイルの発熱に対する放熱効率の低下を防ぐことを
特徴とする。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を説
明する。

【０００９】図１は本発明の印字ハンマの側面断面図を
示すもので、印字ハンマは磁気回路を構成するヨーク
１、ヨークベース３、フロントヨーク４、磁気を発生す
るマグネット２及び、印字をつかさどる印字ピン６、印
字エネルギーをバネの撓みとして蓄えるための板バネ
５、マグネット２の磁気を打ち消し板バネ５を飛び出さ
せ印字ピン６によりドットを形成させるためのコイル
７、コイル７で発生する熱を逃がすための分割放熱フィ
ン８、９により構成されている。

【００１０】ここで、分割フィン８、９は取付けネジ１
２により一体化されているが、一方のフィン９はハンマ
バンクに対して、着脱可能となっている。

【００１１】以上からなる印字ハンマにおいて、上述し
たように印字ハンマの撓み調整前は、分割放熱フィン
８、９は分割しておき、図２のように分割放熱フィン９
の無い状態にする。これにより、撓み調整器具１１のス
ペースが確保され、撓み調整の作業効率が向上する。そ
して、印字ハンマの撓み調整後に、分割放熱フィン９を
図１のように取付ける。この結果、印字ハンマの撓み調
整器具１１のスペースも十分確保でき、さらにコイル７
の発熱に対して放熱に十分な大きさの放熱フィン９の実
装が可能となる。

【００１２】なお、上下の分割放熱フィンを一体とした
形状としても可能である。

【００１３】

【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば放
熱フィンを分割可能な構造にしたことにより、印字ハン
マの撓み調整器具分のスペースを確保するための形状小
型化及び、そのために引き起こされるコイルの発熱に対
する放熱効率の低下を防ぐため、これによる印刷品質の
低下及びハンマ吸着面の寿命の低下等を抑えることがで
き、常に高印字品質のドットラインプリンタを提供でき
るようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のドットプリンタに使用される印字ハン
マの一例を示す側面断面図

【図２】図１の分割放熱フィン９の無い状態の側面断面
図

【図３】従来例を示す側面断面図

【符号の説明】

１はヨーク、２はマグネット、３はヨークベース、４は
フロントヨーク、５は板バネ、６は印字ピン、７はコイ
ル、８、９は分割放熱フィン、１０は放熱フィン、１１
は撓み調整器具、１２は取付ネジを示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】板バネと印字ピンで構成されており、印字
   行に沿って所定ピッチで並べて配置された複数のドット
   印字ハンマと、該印字ハンマを非印字位置に保持するた
   めに磁気吸引力を発生する磁石手段と、前記印字ハンマ
   を駆動するために各印字ハンマに対応して設けられ、所
   定幅のパルス電流が供給されて前記磁石手段の磁界を打
   ち消す釈放用電磁コイル及び該釈放用電磁コイルの発生
   する熱を放熱させるための放熱フィンと、前記印字ハン
   マを保持し、行方向に沿って往復移動するハンマバンク
   を備え、該ハンマバンクの往復移動の過程で前記各印字
   ハンマを駆動して印字するドットプリンタであって、 前記放熱フィンを分割し、その一部が着脱可能であるこ
   とを特徴とするドットプリンタ。