JPH11109014A - 音分離装置 - Google Patents

音分離装置

Info

Publication number
JPH11109014A
JPH11109014A JP9272995A JP27299597A JPH11109014A JP H11109014 A JPH11109014 A JP H11109014A JP 9272995 A JP9272995 A JP 9272995A JP 27299597 A JP27299597 A JP 27299597A JP H11109014 A JPH11109014 A JP H11109014A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sound
sound source
sensors
distance
wave
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9272995A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidefumi Obata
秀文 小畑
Hiroshi Aoki
廣志 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ono Sokki Co Ltd
Original Assignee
Ono Sokki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ono Sokki Co Ltd filed Critical Ono Sokki Co Ltd
Priority to JP9272995A priority Critical patent/JPH11109014A/ja
Publication of JPH11109014A publication Critical patent/JPH11109014A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、比較的少ないセンサによって受信
された受信波に基づいて、複数の音源から発音された複
数の音を精度よく分離することができ、かつ、音源が移
動する場合であっても音源を容易に追尾することができ
る音分離装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 音分離装置100には、推定部150
と、合成部160と、評価部170と、更新部180と
が備えられており、測定受信波から推定部150によっ
て推定音源波が推定・分離され、合成部160によって
合成された推定受信波が、評価部170によって、測定
受信波と比較・評価された結果に従って更新部180に
よって音源とセンサとの間の距離が更新される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の音源から発
せられ相互に重畳されてなる音を複数のセンサで受信
し、それら複数のセンサで得られた複数の受信波に基づ
いて、複数の音源それぞれから発せられた音を相互に分
離する音分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数の音源から発せられた音を表す音源
波を、相互に分離された状態で得る手段として、従来よ
り、複数の音源から発せられ相互に重畳されてなる音を
1つのセンサで受信し、そのセンサで得られた受信波か
らフィルタを用いて音源波を分離する方法や、指向性マ
イクを用いて音源波を個別に取得する方法が知られてい
る。また、複数の音源から発せられ相互に重畳されてな
る音を複数のセンサで受信し、それら複数のセンサで得
られた複数の受信波に基づいて、複数の音源から発音さ
れた複数の音を分離する技術が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、フィルタを用
いて分離する場合には、音源波の周波数等が互いに明確
に異なっていることが必要であるので、一般的な複数の
音源波の場合には分離ができないという問題がある。ま
た、指向性マイクを用いる場合には、音源が移動すると
その音源を追尾する装置が別途必要であるという問題
や、音源相互間の距離が比較的短い場合には十分な指向
性を得るために多数のマイクが必要になるので設備の規
模が大きくなりがちであるという問題がある。また、従
来提案されている、複数のセンサで得られた複数の受信
波に基づいて、複数の音源から発音された複数の音を分
離する技術では、音源の数の約10倍程度の多数のセン
サを必要とするため、設備の規模が大きくなりがちであ
るという問題がある。
【0004】本発明は、上記事情に鑑み、比較的少ない
センサによって受信された受信波に基づいて、複数の音
源から発音された一般的な複数の音を分離することがで
き、かつ、音源が移動する場合であっても音源を容易に
追尾することができる音分離装置を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の音分離装置は、複数の音源から発せられ相互に重畳
されてなる音を複数のセンサで受信することにより複数
の測定受信波を得、それら複数の測定受信波に基づい
て、前記複数の音源それぞれから発せられた音を相互に
分離する音分離装置において、複数の音源それぞれと複
数のセンサそれぞれとの間の距離演算用に複数の音源の
位置を測定する位置測定部、および複数の音源それぞれ
と複数のセンサそれぞれとの間の各距離、および複数の
センサで得られた複数の測定受信波に基づいて、複数の
音源から発せられた複数の音を表す複数の音源波を推定
してなる複数の推定音源波を求める音源波推定手段と、
音源波推定手段により求められた複数の推定音源波が複
数のセンサそれぞれに伝達されたときの、上記各距離を
変数として含む推定受信波の、複数のセンサそれぞれで
得られた測定受信波からの誤差を表す第1の項と、第1
の項と比べ相対的に、推定受信波と測定受信波との間の
位相誤差に敏感な第2の項とからなる評価関数を用い
て、推定受信波が測定受信波に近づくように上記各距離
を更新する距離演算手段とを有する音分離部を備えたこ
とを特徴とする。
【0006】本発明の音分離装置は、上記距離演算手段
が、一旦更新した各距離が同一の距離誤差を含むものと
したときの距離誤差を推定することにより各距離を補正
する距離補正手段を含むものであることが望ましく、あ
るいは上記距離演算手段が、上記第2の項として相互相
関を含む項を用いるものであることが望ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1は、本発明の音分離装置の一実施形態を
示すブロック図である。この音分離装置100には、セ
ンサ群110と、カメラ120と、解析部130とが備
えられており、これらのうちのカメラ120および解析
部130が本発明にいう位置測定部の一例である。
【0008】図2は、図1に示すセンサ群110および
カメラ120と、音源との位置関係を示す概念図であ
る。この概念図には、音源の一例である、室内にいる3
人の人間210,220,230が示されており、ま
た、部屋の8つの隅のうちの4つの隅に設けられた、図
1に示すセンサ群110を構成する4つのセンサ11
1,112,113,114と、上記4つの隅以外の隅
に備えられたカメラ120とが示されている。これら4
つのセンサ111,112,113,114によって、
3人の人間210,220,230の発声音が受信され
ることにより測定受信波が得られ、カメラ120によっ
て3人の人間210,220,230の映像が撮影され
る。
【0009】なお、本発明の音分離装置によれば後述す
る動作によって、A個の音源から発音される音源波をA
+1個のセンサの受信波に基づいて分離することができ
る。図1に戻って説明を続ける。音分離装置100に
は、解析部130が備えられており、カメラ120によ
って撮影された画像が解析され、図2に示す3人の人間
210,220,230それぞれと4つのセンサ11
1,112,113,114それぞれとの間の距離が約
10%程度の誤差で求められる。また、音分離装置10
0には、記憶部140が備えられており、センサ群11
0の各センサによって得られた測定受信波が記憶され
る。
【0010】音分離装置100には、本発明にいう音源
波推定手段の一例である推定部150が備えられてお
り、記憶部140に記憶されている測定受信波のうち
の、所定の窓関数によって抜き出された部分に基づい
て、3人の人間それぞれの発声音が推定・分離される。
以下、この推定・分離された発声音を表す音源波のこと
を、人間によって実際に発声された発声音を表す音源波
自体と区別して「推定音源波」と称する。また、以下で
は説明の便宜上、測定受信波の、窓関数によって抜き出
された部分と測定受信波全体とを区別せずにいずれも
「測定受信波」と称する場合がある。
【0011】音分離装置100には、合成部160と、
評価部170と、更新部180とが備えられており、こ
れらによって本発明にいう距離演算手段の一例が構成さ
れており、推定部150、合成部160、評価部17
0、および更新部180によって本発明にいう音分離部
の一例が構成されている。合成部160によって、推定
音源波が4つのセンサそれぞれにより受信された場合の
推定受信波が合成され、評価部170によって推定受信
波と測定受信波との比較・評価が行われ、この比較・評
価の結果に従って更新部180によって3人の人間それ
ぞれと4つのセンサそれぞれとの間の距離が更新されて
推定部150に送られる。この更新された距離が用いら
れて、上述の過程が繰り返される。推定部150、合成
部160、評価部170および更新部180の動作の詳
細については後述する。
【0012】音分離装置100には、出力部190が備
えられており、推定部150、合成部160、評価部1
70および更新部180の動作が繰り返された結果、評
価部170における比較・評価の結果が所定の評価基準
を満足した場合には、推定部150によって推定・分離
された3人の発声音の波形を表すグラフが出力される。
【0013】図3は、本実施形態における音源波の推定
・分離方法の原理を示す図である。図3には、A個の音
源から発音された音源波がB個のセンサによって受信さ
れる場合が示されている。便宜上、以下の説明において
各関数の表現は、いわゆるz変換(z=exp(j2π
ft))が施された表現を用いることとする。
【0014】図3(a)に示すように、A個の音源のう
ちのa番目の音源から発音される音源波は、伝達関数H
baで表される伝達を経てB個のセンサのうちのb番目の
センサに到達する。その結果、A個の音源それぞれから
発音されたA個の音源波が重畳された音波がb番目のセ
ンサによって受信される。従って、A個の音源それぞれ
から発音されたA個の音源波のスペクトルである音源ス
ペクトルSをS=(S 1 (z),・・・,Sa (z),
・・・,SA (z))とし、B個のセンサそれぞれによ
って受信されるB個の測定受信波のスペクトルであるセ
ンサスペクトルZをZ=(Z1 (z),・・・,Zb
(z),・・・,ZB (z))とし、A個の音源とB個
のセンサとの間の各伝達関数を表すB×Aの行列である
伝達関数行列HをH=[Hba(z)]とすれば式(1)
が成り立つ。
【0015】Z=HS ・・・(1) ここで、図3(b)に示すように、b番目のセンサの位
置からスペクトルZb(z)で表される音が発音され、
逆フィルタGabで表される伝達を経てa番目の音源の位
置に到達した結果、B個のセンサそれぞれの位置から発
音されたB個の音が音源の位置において重畳されて音源
スペクトルSで表される音が生じるような伝達を表す逆
フィルタGabを考える。この関係を満たす逆フィルタG
abが得られれば、センサスペクトルZから音源スペクト
ルSを分離することができる。即ち、A個の音源それぞ
れとB個のセンサそれぞれとの間の各逆フィルタを表す
A×Bの行列である逆フィルタ行列GをG=[G
ab(z)]とすれば式(2)が成り立つ。
【0016】S=GZ ・・・(2) 逆フィルタ行列Gは、伝達関数行列Hの一般化逆行列と
して求めることができることが知られており、即ち式
(3)が成り立つ。 G=(H* H)-1* ・・・(3) 但し、行列H* は伝達関数行列Hの共役転置行列であ
る。
【0017】従って、伝達関数行列Hがわかれば逆フィ
ルタ行列Gを求めることができ、センサスペクトルZか
ら音源スペクトルSを分離することができる。本実施形
態では簡単のため、音源から発音される球面波が自由空
間を伝播されてセンサに到達すると仮定する。従って音
源スペクトルSが長時間変化せず、かつ、音源が移動し
ない場合には、b番目の音源とa番目のセンサとの間の
距離である音源センサ間距離rbaを用いて式(4)によ
り伝達関数Hba(z)が求められる。
【0018】
【数1】
【0019】しかし、音源が移動する場合や、音源から
発音される音が変化する場合には、センサによって受音
される音の波形からいわゆる窓関数を用いて一部分が抜
き出され、この部分が用いられて音源スペクトルSの分
離が行われることとなる。この場合には、音源スペクト
ルSをS=[Sak]と表し、センサスペクトルZをZ=
[Zb (n/NT)]と表せば、伝達関数行列Hは、窓
関数による畳込みの影響も考慮された式(5)で表され
る。
【0020】
【数2】
【0021】ここで、Tはサンプリング周期であり、f
a はa番目の音源の基本周波数であり、W(f)は窓関
数の周波数特性を表す関数である。この伝達関数行列H
が用いられて式(3)により逆フィルタ行列Gが求めら
れ、この逆フィルタ行列Gが用いられて式(2)により
音源スペクトルSが分離される。
【0022】結局、基本周波数fa および音源センサ間
距離rbaが求められれば、センサスペクトルZから音源
スペクトルSが分離されることとなる。本実施形態では
この基本周波数fa および音源センサ間距離rbaの推定
値を、以下で説明する最小二乗法を用いた推定方法によ
って得、その推定値を用いて求められた逆フィルタ行列
Gによって音源スペクトルSの推定・分離が行われる。
以下、本実施形態において測定受信波から音源波が推定
・分離される具体的動作について説明する。
【0023】図4は、図1に示す推定部150、合成部
160、評価部170および更新部180の動作を示す
フローチャートである。まず、音源波を推定・分離する
ための、基本周波数および音源センサ間距離の初期値が
設定される。測定受信波から窓関数によって最初に抜き
出された部分に基づいて音源波が推定・分離される場合
には、解析部130によって得られた音源センサ間距離
の初期値が用いられ、測定受信波から窓関数によって2
回目以後に抜き出された部分に基づいて音源波が推定・
分離される場合には、前回抜き出された部分に基づいて
推定・分離された結果得られた音源センサ間距離が初期
値として用いられる。これによって音源が移動する場合
であっても容易に追尾する事ができる。また、基本周波
数の初期値にはサンプリング周期の逆数が用いられる
(ステップS101)。
【0024】次に、図1に示す推定部150において、
上記の初期値と式(5)に基づいて伝達関数行列Hが求
められ、式(3)によって、音源スペクトルSを推定・
分離するための逆フィルタ行列Gが求められ、式(2)
によってセンサスペクトルZから音源スペクトルSが推
定・分離され、推定音源波が得られる(ステップS10
2)。
【0025】次に、図1に示す合成部160において、
推定音源波が4つのセンサそれぞれに伝達された場合の
受信波を表す推定受信波が合成される。図1に示す評価
部170において、この推定受信波と、図1に示す記憶
手段140に記憶されている測定受信波とを用いて式
(6)で表される評価式Eが計算され、評価式Eの値に
よってこれらの波形の相違が評価される(ステップS1
03)。
【0026】
【数3】
【0027】ここで、εb は推定受信波と測定受信波と
の間のいわゆる誤差であり、φb eZは、測定受信波と誤
差との相互相関である。誤差εb を含む第1の項の値
は、振幅誤差と位相誤差にほぼ同等に依存している。こ
のため第1の項だけを用いた評価式では推定受信波と測
定受信波との相違を適切に評価することができないこと
が経験的に知られている。
【0028】そこで本実施形態においては、第1の項に
比べ相対的に位相誤差に敏感な、相互相関φb eZ を含む
第2の項が評価式Eに導入されており、この結果、評価
式Eによって推定受信波と測定受信波との相違が適切に
評価される。図1に示す評価部170において、評価式
Eの値が所定の基準値以上であるか否かが判定され、所
定の基準値以上であると判定された場合には、基本周波
数および音源センサ間距離の推定値は真の値に対して十
分に近づいていないので、更新部180において評価式
Eの値に基づいて、評価式Eの値を小さくする方向へ基
本周波数および音源センサ間距離の推定値が更新される
(ステップS104)。この更新された推定値が用いら
れて、再び推定部150において伝達関数行列Hが求め
られ、上述の過程が繰り返される。
【0029】図1に示す評価部170において、評価式
Eの値が所定の基準値未満であると判定され、即ち、基
本周波数および音源センサ間距離の推定値は真の値に十
分近づいたと判定された場合には推定値の更新は終了す
る。しかし、この場合であっても音源センサ間距離の各
推定値には、以下で説明するような誤差が含まれている
場合があるので、これを補正する必要がある。
【0030】図5は、音源センサ間距離の各推定値に含
まれている誤差を説明する図である。この図では説明の
便宜のため2つの音源240,250と3つのセンサ1
15,116,117が示されており、音源は黒丸で示
され、センサは黒い四角で示されている。また、1つの
音源から遠ざかる方向(あるいは音源に近づく方向)に
各センサが同一距離だけ移動したものに相当する各虚像
センサ115a,116a,117a,115b,11
6b,117bが、白い四角で音源毎に3つずつ合計で
6つ示されている。ここで、各音源240,250から
発音された音源波がセンサ115,116,117で受
信された受信波が即ち、図1の記憶部140に記憶され
ている測定受信波であり、虚像センサ115a,116
a,117a,115b,116b,117bで受信さ
れた場合の受信波が推定されたものが即ち、図1に示す
合成部160によって合成された推定受信波である。
【0031】各センサ115,116,117の位置と
各虚像センサ115a,116a,117a,115
b,116b,117bの位置との関係が上記のような
関係なので、測定受信波相互間の位相差と推定受信波相
互間の位相差が等しくなることが容易にわかる。また、
音源における初期値がわからないのであるから、推定受
信波の位相の絶対値は、図1に示す推定部150におい
て推定音源波を推定する際に測定受信波の位相に合わせ
て決定される。また、センサ115,116,117と
虚像センサ115a,116a,117a,115b,
116b,117bとの間の距離が音波の波長程度であ
れば、測定受信波と推定受信波との間の振幅誤差はほと
んど生じない。
【0032】従って、図5に示されるような場合には、
評価式Eの値は測定受信波と推定受信波との間の差を表
すことができず、各音源センサ間距離の推定値がセンサ
115,116,117と虚像センサ115a,116
a,117a,115b,116b,117bとの間の
距離に対応するような誤差を含んでいても評価式Eの値
は収束することとなる。
【0033】図4のフローチャートに戻って説明を続け
る。図5で説明されたような誤差を評価するために、図
1に示す更新部180において、式(7)で表される評
価式Er が計算される。
【0034】
【数4】
【0035】ここでrbaはa番目の音源からb番目の音
源までの音源センサ間距離の推定値であり、Δra はa
番目の音源から各センサまでの各音源センサ間距離の推
定値に共通して含まれている誤差であり、Xbiはb番目
のセンサの位置のi座標であり、xaiはa番目の音源の
位置のi座標である。更新部180において、式(7)
で表される評価式Er の値が最小となる誤差Δra およ
び座標xaiの値が求められ、この誤差Δra の値が用い
られて各音源センサ間距離の推定値の補正が行われる
(ステップS105)。
【0036】さらに更新部180において、誤差Δra
の値が所定の基準値以上であるか否かが判定され(ステ
ップS106)、所定の基準値以上であれば、図1に示
す推定部150において、補正された各音源センサ間距
離の推定値が用いられて再び推定音源波の推定・分離が
行われて上記手順が繰り返される。誤差Δra の値が所
定の基準値未満であれば推定部150において推定音源
波の最後の推定・分離が行われて動作が終了する(ステ
ップS107)。
【0037】本発明の音分離装置は以上説明した動作に
よって、A個の音源から発音された音源波を、A+1個
という比較的少ないセンサで受信された受信波に基づい
て分離することができ、かつ、音源が移動する場合であ
っても容易に追尾することができる。
【0038】
【実施例】以下、本発明の音分離装置の実施例について
説明する。本実施例では2つの周期的な音源波と、1つ
の非周期的な音源波とを発音させ4つのセンサで受信し
た。4つのセンサで受信した4つの測定受信波の波形を
図6に示す。
【0039】図6に示された4つの測定受信波から、上
述の手順に従って各音源波を分離した結果の波形を図7
〜図9に示す。各図の上段側に示された波形が、推定・
分離された推定音源波の波形であり、各図の下段側に示
された波形が、音源から発音された音源波の波形であ
る。これらの図に示す波形から明らかなように、各推定
音源波は、音源から発音された各音源波を非常によく再
現しており、周期的な音源波でも非周期的な音源波でも
いずれも精度よく分離することできることがわかった。
また、音源波の時間変化に対してよく追随することがで
きることもわかった。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の音分離装
置によれば、比較的少ないセンサによって受信された受
信波に基づいて、複数の音源から発音された複数の音を
精度よく分離することができ、かつ、音源が移動する場
合であっても音源を容易に追尾することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の音分離装置の一実施形態を示すブロッ
ク図である。
【図2】センサ群とカメラと音源との位置関係を示す概
念図である。
【図3】本実施形態における音源波の推定・分離方法の
原理を示す図である。
【図4】推定部、合成部、評価部および更新部の動作を
示すフローチャートである。
【図5】音源センサ間距離の各推定値に含まれている誤
差を説明する図である。
【図6】本実施例で得られた4つの測定受信波の波形を
示す図である。
【図7】第1の音源から発音された音源波およびその推
定音源波の波形を示す図である。
【図8】第2の音源から発音された音源波およびその推
定音源波の波形を示す図である。
【図9】第3の音源から発音された音源波およびその推
定音源波の波形を示す図である。
【符号の説明】
100 音分離装置 110 センサ群 111,112,113,114,115,116,1
17 センサ 115a,116a,117a,115b,116b,
117b 虚像センサ 120 カメラ 130 解析部 140 記憶部 150 推定部 160 合成部 170 評価部 180 更新部 190 出力部 210,220,230 人間 240,250 音源

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の音源から発せられ相互に重畳され
    てなる音を複数のセンサで受信することにより複数の測
    定受信波を得、それら複数の測定受信波に基づいて、前
    記複数の音源それぞれから発せられた音を相互に分離す
    る音分離装置において、 前記複数の音源それぞれと前記複数のセンサそれぞれと
    の間の距離演算用に該複数の音源の位置を測定する位置
    測定部、および前記複数の音源それぞれと前記複数のセ
    ンサそれぞれとの間の各距離、および前記複数のセンサ
    で得られた複数の測定受信波に基づいて、前記複数の音
    源から発せられた複数の音を表す複数の音源波を推定し
    てなる複数の推定音源波を求める音源波推定手段と、前
    記音源波推定手段により求められた複数の推定音源波が
    前記複数のセンサそれぞれに伝達されたときの、前記各
    距離を変数として含む推定受信波の、該複数のセンサそ
    れぞれで得られた測定受信波からの誤差を表す第1の項
    と、該第1の項と比べ相対的に、該推定受信波と該測定
    受信波との間の位相誤差に敏感な第2の項とからなる評
    価関数を用いて、該推定受信波が該測定受信波に近づく
    ように前記各距離を更新する距離演算手段とを有する音
    分離部を備えたことを特徴とする音分離装置。
  2. 【請求項2】 前記距離演算手段が、一旦更新した各距
    離が同一の距離誤差を含むものとしたときの該距離誤差
    を推定することにより該各距離を補正する距離補正手段
    を含むものであることを特徴とする請求項1記載の音分
    離装置。
  3. 【請求項3】 前記距離演算手段が、前記第2の項とし
    て相互相関を含む項を用いるものであることを特徴とす
    る請求項1記載の音分離装置。
JP9272995A 1997-10-06 1997-10-06 音分離装置 Pending JPH11109014A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9272995A JPH11109014A (ja) 1997-10-06 1997-10-06 音分離装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9272995A JPH11109014A (ja) 1997-10-06 1997-10-06 音分離装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11109014A true JPH11109014A (ja) 1999-04-23

Family

ID=17521694

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9272995A Pending JPH11109014A (ja) 1997-10-06 1997-10-06 音分離装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11109014A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006090730A (ja) * 2004-09-21 2006-04-06 Secom Co Ltd センシング装置
WO2008072566A1 (ja) * 2006-12-12 2008-06-19 Nec Corporation 信号分離再生装置および信号分離再生方法
KR101483022B1 (ko) * 2013-08-08 2015-01-19 국방과학연구소 다중표적 순간소음원의 방위탐지방법

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006090730A (ja) * 2004-09-21 2006-04-06 Secom Co Ltd センシング装置
JP4624046B2 (ja) * 2004-09-21 2011-02-02 セコム株式会社 センシング装置
WO2008072566A1 (ja) * 2006-12-12 2008-06-19 Nec Corporation 信号分離再生装置および信号分離再生方法
US8345884B2 (en) 2006-12-12 2013-01-01 Nec Corporation Signal separation reproduction device and signal separation reproduction method
JP5131596B2 (ja) * 2006-12-12 2013-01-30 日本電気株式会社 信号分離再生装置および信号分離再生方法
KR101483022B1 (ko) * 2013-08-08 2015-01-19 국방과학연구소 다중표적 순간소음원의 방위탐지방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8874439B2 (en) Systems and methods for blind source signal separation
JP4096104B2 (ja) 雑音低減システム及び雑音低減方法
US20130129113A1 (en) Sound source signal filtering apparatus based on calculated distance between microphone and sound source
JP5702685B2 (ja) 音源方向推定装置及び音源方向推定方法
US20020138254A1 (en) Method and apparatus for processing speech signals
US9971012B2 (en) Sound direction estimation device, sound direction estimation method, and sound direction estimation program
US9549274B2 (en) Sound processing apparatus, sound processing method, and sound processing program
US20070098183A1 (en) Acoustic signal reproduction apparatus
US20090232318A1 (en) Output correcting device and method, and loudspeaker output correcting device and method
US11076250B2 (en) Microphone array position estimation device, microphone array position estimation method, and program
JP2008236077A (ja) 目的音抽出装置,目的音抽出プログラム
JP7027365B2 (ja) 信号処理装置、信号処理方法およびプログラム
US10674261B2 (en) Transfer function generation apparatus, transfer function generation method, and program
JPH10207490A (ja) 信号処理装置
US10070220B2 (en) Method for equalization of microphone sensitivities
JPH11109014A (ja) 音分離装置
JP2005181088A (ja) モーションキャプチャシステム及びモーションキャプチャ方法
JP3649847B2 (ja) 残響除去方法及び装置
JP3175267B2 (ja) 音場の方向情報抽出方法
US20180322892A1 (en) Deflation and Decomposition of Data Signals Using Reference Signals
JP7286896B2 (ja) 音源分離システム、音源位置推定システム、音源分離方法および音源分離プログラム
JP3424757B2 (ja) 音源信号推定装置
JP5226989B2 (ja) 位置推定装置、その方法、そのプログラム、およびその記録媒体
CN214315608U (zh) 一种矢量传声器的校准系统
JP2022059096A (ja) ノイズキャンセル信号生成装置および方法、並びにプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060704

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061107