JPH11108857A - コンピュータ断層撮影装置 - Google Patents

コンピュータ断層撮影装置

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JPH11108857A
JPH11108857A JP9274562A JP27456297A JPH11108857A JP H11108857 A JPH11108857 A JP H11108857A JP 9274562 A JP9274562 A JP 9274562A JP 27456297 A JP27456297 A JP 27456297A JP H11108857 A JPH11108857 A JP H11108857A
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radiation
sectional image
cross
radiation source
subject
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JP9274562A
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Inventor
Masaji Fujii
正司 藤井
Akihiko Nishide
明彦 西出
Kiichiro Uyama
喜一郎 宇山
Teruo Yamamoto
輝夫 山本
Junichi Iwazawa
純一 岩澤
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Toshiba FA Systems Engineering Corp
Original Assignee
Toshiba FA Systems Engineering Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】CTスキャナによる断面像の画質を向上させ
る。 【解決手段】180°/n(nは2以上の自然数)のフ
ァン角θを有するファン形状の放射線2を被検体6に放
射する放射線源1と、駆動手段10、11によって移動
をステップ回転を挟んでn回行って検出される180°
方向の放射線透過信号に基づいて、被検体6の断面像を
作成する第1のスキャン再構成手段と、駆動手段10、
11によって移動をステップ回転を挟んでm×n回(m
は2以上の自然数)行って検出されるm組の180°方
向の放射線透過信号に基づいて、被検体6の断面像を作
成する第mのスキャン再構成手段と、第1のスキャン再
構成手段と第mのスキャン再構成手段のうち、指定され
た一方を動作させる制御手段とを具備したコンピュータ
断層撮影装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非破壊検査に用い
られるコンピュータ断層撮影装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の産業用のコンピュータ断層撮影装
置(CTスキャナ)においては、被検体にトランスレー
ト動作とステップ回転を行わせるトランスレート・ロー
テート方式(以下、「TR方式」という)、あるいは回
転のみ行わせるいわゆるローテート・ローテート方式
(以下、「RR方式」という)が主に採用されている。
【0003】図12は、従来の典型的なTR方式のコン
ピュータ断層撮影装置を示すブロック図である。なお、
図12のコンピュータ断層撮影装置は、上面から見た場
合を示している。
【0004】X線管1は、透過性放射線であるX線2を
放射する放射線源であり、内部の焦点Sが放射線発生源
となっている。また、このX線管1は、上下動フレーム
7に固定されている。
【0005】コリメータ3は、X線管1から放射される
X線2をファン角θを有するファン形状に成形する。ま
た、このコリメータ3及びコリメータ4は、X線2のう
ち有効な成分のみを通過させる機能を持つ。
【0006】放射線検出器5は、X線管1から放射され
被検体6を透過したX線2を検出するためのものであ
り、X線管1と対向する位置において上下動フレーム7
に幾何的に固定されている。
【0007】この放射線検出器5は、1次元の分解能で
X線2を検出し、検出結果を放射線透過信号としてデー
タ収集部8に出力する。このように、上下動フレーム7
に固定されているX線管1及び放射線検出器5によって
X線2の測定系が構成される。
【0008】上下動機構9は、上下動フレーム7を上下
動させる機構であり、この上下動フレーム7の上下動に
より被検体の断面像撮影位置にX線2が照射されるよう
に測定系の位置が調節される。
【0009】このコンピュータ断層撮影装置において
は、断層面撮影動作(スキャン)時に被検体6と測定系
とを相対的に駆動させる駆動手段としてトランスレート
機構10及び回転機構11が備えられている。
【0010】トランスレート機構10は、被検体6を水
平方向に移動させ、これにより被検体6のトランスレー
ト動作がなされる。このトランスレート機構10は、2
種類の速度でトランスレート動作を実行することができ
る。
【0011】回転機構11は、上部において水平に回転
可能に回転テーブル12が支持されており、この回転テ
ーブル12がファン角θと同じ角度だけ回転されて被検
体6のステップ回転がなされる。
【0012】機構制御部13は、上下動機構9、トラン
スレート機構10、回転機構11等からなる各駆動機構
の動作を制御する。また、この機構制御部13は、トラ
ンスレート機構10によるトランスレート動作とデータ
収集の同期をとるための同期信号をデータ収集部8に出
力する。
【0013】X線制御部14は、例えばX線管1の焦点
Sが複数ある場合にどの焦点SによってX線2を発生さ
せるかを決定する等のような焦点選択動作、あるいはX
線管1の管電圧、管電流の制御等の制御を行う。
【0014】データ収集部8は、機構制御部13からの
同期信号によりトランスレート動作に同期して放射線検
出器5によって検出された放射線透過信号を収集し、デ
ータ処理部15に出力する。
【0015】データ処理部15は、データ収集部8から
入力した放射線透過信号に基づいて、例えばフィルタ補
正逆投影法(FBP法)等によって断面像を再構成し、
この再構成によって得られた断面像を表示部16に出力
する。
【0016】表示部16においては、データ処理部15
から入力した断面像を表示する。このような構成を持つ
従来のコンピュータ断層撮影装置の動作を以下に説明す
る。
【0017】TR方式においては、被検体6と測定系と
の相対的なトランスレート動作及び相対的なステップ回
転によって放射線透過信号が収集される。ここで、TR
方式においては、トランスレート動作と、ファン角θと
同一の角度のステップ回転とを交互に繰り返し、180
°方向からの放射線透過信号を得るために、180°/
θ回のトランスレート動作が実行される。すなわち、例
えばファン角θを30°とした場合には6回のトランス
レート動作が実行される。
【0018】この従来のTR方式によるコンピュータ断
層撮影装置においては、この180°方向からの放射線
透過信号によって1枚の断面像が作成される。また、従
来のコンピュータ断層撮影装置においては、トランスレ
ート動作の速度の異なる2種類のスキャン(ノーマルス
キャンとファインスキャン)の一方を選択可能であり、
被検体6に合わせて操作者によって選択される。
【0019】ノーマルスキャンとファインスキャンで
は、トランスレート動作の速度が異なっているが、デー
タ収集ピッチやデータ点数は同一であり断面像を再構成
する際の手法も同一である。
【0020】ファインスキャンにおいては、ノーマルス
キャンと比べてトランスレート動作の速度が遅く設定さ
れており、これにより放射線検出器5によってX線検出
信号がデータ収集ピッチ間で積分される際の積分時間が
長くなる。
【0021】その結果、作成された断面像のノイズは少
なく、高品質の断面像が得られる。また、従来のコンピ
ュータ断層撮影装置においては、コリメータ3又はコリ
メータ4に設けられているスリットの幅を切り換えるこ
とで、ファン形状のX線2のスライス幅が切り換え可能
である。これにより、X線2が透過しにくい被検体6の
場合、あるいはスライス幅と同じ方向に対して変化の少
ない被検体6の場合には、コリメータ4のスリット幅を
広げてX線2のスライス幅を広げ、放射線検出器5に照
射されるX線量を増加させることで断面像の画質の向上
を図っている。
【0022】また、従来のコンピュータ断層撮影装置に
は、X線管1が焦点サイズの異なる複数の焦点Sを有し
ており、X線2の焦点サイズを選択して照射可能なもの
がある。このような焦点サイズの切り換え可能な従来の
コンピュータ断層撮影装置においては、X線2が透過し
にくい被検体6の場合、焦点Sを焦点サイズの大きい焦
点(大焦点)に切り換え、放射線検出器5に照射される
X線量を増加させる。これにより、空間分解能は低下す
るがノイズの少ない高画質の断面像が得られる。
【0023】また、従来のコンピュータ断層撮影装置に
は、断面像の分解能を切り換え可能なものがある。この
分解能切り換え可能な従来のコンピュータ断層撮影装置
においては、放射線検出器5の前段に、放射線検出器5
の検出素子(チャンネル)の並びと同一の方向、すなわ
ち分解能方向に櫛歯状又は矩形の穴が並んだ分解能コリ
メータが挿入され、放射線検出器5の各検出素子の開口
幅が切り換えられるものであり、X線2が透過しにくい
被検体6の場合、開口幅を広げることによって放射線検
出器5に照射されるX線量を増加させ、これにより空間
分解能は低下するがノイズの少ない高画質の断面像が得
られる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来のコンピュータ断層撮影装置において、ファインス
キャンは時間をかけて高画質の断面像を得るためのスキ
ャン方式であるが、時間をかけすぎると放射線検出器5
の構成部品である積分器や増幅器が飽和することがある
ため制限があり、十分な時間を確保することができない
という第1の問題がある。
【0025】また、従来のコンピュータ断層撮影装置に
おいては、上下動機構、トランスレート機構、回転機構
等の各駆動機構の幾何位置が正確に設定されていなけれ
ばならず、例えばトランスレート動作の中心点がずれた
場合には、作成した断面像に放射状のアーチファクト
(偽像)が発生する。
【0026】図13は、ピン状の被検体の断面像に放射
状アーチファクトが発生した場合の例を示す図である。
ここで、図13(a)は、トランスレート動作の中心点
が常に一方の側にずれた場合の断面像を示しており、例
えば従来のコンピュータ断層撮影装置によるトランスレ
ート動作中に、回転テーブルが常に同一の方向に寄った
場合に発生した放射状アーチファクト18a、18bと
ピン17の断面像を示しており、それぞれ白黒が異なる
放射状の黒線アーチファクト18a及び白線アーチファ
クト18bが180°おきに計2本発生している。
【0027】また、図13(b)は、トランスレート動
作の中心点が偶数回目のトランスレート動作と奇数回目
のトランスレート動作とで互いに逆向きにずれた場合の
断面図を示しており、例えば一方の側から他方の側へ移
動するトランスレート動作の場合にはトランスレート動
作の中心点が一方の側から他方の側へとずれ、これとは
逆に、他方の側から一方の側へ移動するトランスレート
動作の場合にはトランスレート動作の中心点が他方の側
から一方の側へとずれた際に発生した放射状アーチファ
クト18a、18b及びピン17の断面像を示してお
り、それぞれ白黒が交互に異なる放射状の黒線アーチフ
ァクト18a及び白線アーチファクト18bが30°お
きに計10本発生している。
【0028】このように、従来のコンピュータ断層撮影
装置は、180°方向の放射線透過信号を用いて断面像
を作成するが、各駆動機構の幾何位置がずれると、作成
した断面像に敏感に放射状アーチファクトが発生すると
いう第2の問題がある。
【0029】さらに、従来のコンピュータ断層撮影装置
では、ファン形状のX線のスライス幅を切り換える場合
に、放射線検出器の構成部品が飽和しないようにするた
めの制限があるため、断面像を作成するのに十分なファ
ン形状のX線のスライス幅を実現することができないと
いう第3の問題がある。
【0030】さらに、焦点サイズ切り換え可能な従来の
コンピュータ断層撮影装置で、大焦点を用いる場合に、
放射線検出器の構成部品が飽和してしまうため、断面像
を作成するためにX線量を十分増やすことができないと
いう第4の問題がある。
【0031】さらに、分解能切り換え可能な従来のコン
ピュータ断層撮影装置で、分解能を低くした場合に、放
射線検出器の構成部品が飽和してしまうため、分解能を
低くすることができないという第5の問題がある。
【0032】以上のような問題のうち、第1の問題、第
3乃至第5の問題については、放射線検出器の構成部品
である積分器あるいは増幅器のゲインを下げれば飽和は
防げるが、このように積分器あるいは増幅器のゲインを
下げると、通常の状態でスキャンを行う場合にゲイン不
足となり、結果として断面像の画質が低下する。
【0033】また、放射線検出器にゲインの切り換え機
能を備えると、放射線検出器の装置規模が膨大になり放
射線検出器の構造が複雑化するという問題がある。本発
明は上記実状を考慮してなされたもので、アーチファク
トが発生しないように断面像を作成し、断面像の画質の
向上を図ることが可能なコンピュータ断層撮影装置を提
供することを第1の目的としており、また放射線検出器
の構成部品が飽和することなく長時間のスキャン又は放
射線量の多いスキャンを実行可能とすることで、作成し
た断面像の画質の向上を図ることが可能なコンピュータ
断層撮影装置を提供することを第2の目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、180°/n(nは2以上の自
然数)のファン角θを有するファン形状の放射線を被検
体の断面像撮影位置に放射する放射線源と、放射線源に
対向して固定されて当該放射線源とともに測定系を構成
し、放射線源から放射された放射線を放射線透過信号と
して一次元の分解能で検出する放射線検出手段と、放射
線源から放射されたファン形状の放射線のファン面にそ
って、測定系と被検体とを相対的に移動させ、またファ
ン角θと同一角度だけ相対的にステップ回転させる駆動
手段と、駆動手段による移動をステップ回転を挟んでn
回行い、放射線検出手段によって検出される180°方
向の放射線透過信号に基づいて、被検体の断面像を作成
する第1のスキャン再構成手段と、駆動手段による移動
をステップ回転を挟んでm×n回(mは2以上の自然
数)行い、放射線検出手段によって検出されるm組の1
80°方向の放射線透過信号に基づいて、被検体の断面
像を作成する第mのスキャン再構成手段と、第1のスキ
ャン再構成手段又は第mのスキャン再構成手段のうちの
指定された一方を動作させるように制御する制御手段と
を具備したコンピュータ断層撮影装置である。
【0035】従って、請求項1の発明のコンピュータ断
層撮影装置において、操作者は、180°方向の放射線
透過信号によって被検体の断面像を作成するか、あるい
はm×180°方向の放射線通過信号によって被検体の
断面図を作成するかを選択することができる。
【0036】ここで、180°方向の放射線透過信号に
よって被検体の断面像を作成する場合には、短時間に断
面像を作成することが可能であり、またm×180°方
向の放射線通過信号によって被検体の断面像を作成する
場合には、時間はかかるが作成した各断面像の合成等を
行うことにより高画質の断面像を作成することが可能で
あり、操作者は断面像の用途や被検体の種類によって自
由に180°スキャンあるいはm×180°スキャンの
いずれかを選択することができる。
【0037】これにより、十分な画質の断面像を作成す
ることが可能となる。次に、請求項2の発明は、180
°/n(nは2以上の自然数)のファン角θを有するフ
ァン形状の放射線を被検体の断面像撮影位置に放射する
放射線源と、放射線源に対向して固定されて当該放射線
源とともに測定系を構成し、放射線源から放射された放
射線を放射線透過信号として一次元の分解能で検出する
放射線検出手段と、放射線源から放射されたファン形状
の放射線のファン面にそって、測定系と被検体とを相対
的に移動させ、またファン角θと同一角度だけ相対的に
ステップ回転させる駆動手段と、駆動手段による移動を
ステップ回転を挟んでm×n回(mは2以上の自然数)
行い、放射線検出手段によって検出されるm×n回分の
放射線透過信号に基づいて、連続するn回毎に被検体の
断面像を作成することで第1乃至第mの断面像を作成す
る再構成手段と、再構成手段によって作成された第1乃
至第mの断面像に基づいて、奇数番目の断面像と、この
奇数番目の断面像に対して相対的に180°回転させた
偶数番目の断面像とを合成して最終的な断面像を作成す
る合成手段とを具備したコンピュータ断層撮影装置であ
る。
【0038】従って、請求項2の発明のコンピュータ断
層撮影装置においては、m×n回分の放射線透過信号に
基づいて、連続するn回毎に第1乃至第mの断面像を作
成し、この第1乃至第mの断面像のうち、奇数番目の断
面像と、この奇数番目の断面像に対して相対的に180
°回転させた偶数番目の断面像とを合成して最終の断面
像を作成する。
【0039】ここで、断面像に発生するアーチファクト
は、奇数番目の断面像と偶数番目の断面像とで対照的に
発生する傾向がある。これにより、第1乃至第mの断面
像のうち、奇数番目の断面像と、この奇数番目の断面像
に対して相対的に180°回転させた偶数番目の断面像
とを合成することでアーチファクトが打ち消され、高品
質な断面像を得ることができる。
【0040】次に、請求項3の発明は、請求項1又は請
求項2記載のコンピュータ断層撮影装置において、作成
された断面像又は作成途中の断面像を表示する表示手段
を付加したコンピュータ断層撮影装置である。
【0041】従って、請求項3の発明のコンピュータ断
層撮影装置においては、操作者が作成された断面像又は
作成途中の断面像を表示手段によって確認することがで
きる。
【0042】次に、請求項4の発明は、請求項3記載の
コンピュータ断層撮影装置において、スキャン動作中断
命令を入力する入力手段を付加し、入力手段にスキャン
動作中断命令が入力された際に、駆動手段による移動及
びステップ回転を中断し、第mの再構成手段又は合成手
段は作成途中の断面像を最終的な断面像とするコンピュ
ータ断層撮影装置である。
【0043】従って、請求項4の発明のコンピュータ断
層撮影装置においては、操作者が、表示手段によって作
成途中の断面像を確認し、この確認した作成途中の断面
像が十分な品質を有していると判断した場合に、動作中
断命令を入力して、スキャン動作が中止される。
【0044】これにより、最低限のスキャン回数で、十
分な品質の断面像を得ることができる。次に、請求項5
の発明は、ファン角θを有するファン形状の放射線を被
検体の断面像撮影位置に放射する放射線源と、放射線源
から放射された放射線のエネルギー成分を変化させる複
数の放射線フィルタと、放射線源に対向して固定されて
当該放射線源とともに測定系を構成し、放射線源から放
射された放射線を、複数の放射線フィルタの中から選択
された放射線フィルタを介して放射線透過信号として一
次元の分解能で検出する放射線検出手段と、放射線検出
手段に入射する放射線量が変化するような撮影条件の変
更があった際に、この変更された撮影条件に応じて、選
択された放射線フィルタを切り換えるフィルタ切換手段
と、放射線源から放射されたファン形状の放射線のファ
ン面にそって、測定系と被検体とを相対的に移動させ、
放射線源から放射された放射線が被検体に照射される方
向を変える駆動手段と、放射線検出手段によって検出さ
れる放射線透過信号に基づいて、被検体の断面像を作成
する再構成手段とを具備したコンピュータ断層撮影装置
である。
【0045】従って、請求項5の発明のコンピュータ断
層撮影装置においては、高画質な断面像を作成するため
に、放射線量が変更されるような撮影条件の変更があっ
ても、放射線検出手段の構成部品である積分器や増幅器
が飽和しないように最適な放射線フィルタが選択され、
この選択された放射線フィルタによって放射線がフィル
タリングされる。
【0046】これにより、放射線検出手段の構成部品が
飽和しない範囲で長時間のスキャン又は放射線量の多い
スキャンが実行可能であり、作成した断面像の画質の向
上を図ることができる。
【0047】次に、請求項6の発明は、ファン角θを有
するファン形状の放射線を被検体の断面像撮影位置に放
射する放射線源と、放射線源から放射された放射線のエ
ネルギー成分を変化させる複数の放射線フィルタと、放
射線源に対向して固定されて当該放射線源とともに測定
系を構成し、放射線源から放射された放射線を、複数の
放射線フィルタの中から選択された放射線フィルタを介
して放射線透過信号として一次元の分解能で検出する放
射線検出手段と、放射線源から放射されたファン形状の
放射線のファン面にそって、測定系と被検体とを相対的
に指定した速度で移動させ、放射線源から放射された放
射線が被検体に照射される方向を変える駆動手段と、駆
動手段によって測定系と被検体とを相対的に移動させる
時の速度の変更があった際に、この変更された速度に応
じて、選択された放射線フィルタを切り換えるフィルタ
切換手段と、放射線検出手段によって検出される放射線
透過信号に基づいて、被検体の断面像を作成する再構成
手段とを具備したコンピュータ断層撮影装置である。
【0048】従って、請求項6の発明のコンピュータ断
層撮影装置においては、駆動手段によるスキャン速度を
低速にしても、放射線検出手段の構成部品である積分器
がオーバーフローすることのないように最適な放射線フ
ィルタがフィルタ切換手段によって選択されるため、放
射線検出手段が放射線を検出する時間、すなわち放射線
検出手段の積分器の積分時間を長くすることができ、こ
れにより放射線を透過しにくい被検体に対しても高画質
の断面像を得ることができる。
【0049】次に、請求項7の発明は、放射線を被検体
の断面像撮影位置に放射する放射線源と、放射線源から
放射される放射線を、ファン角θを有し指定されたスラ
イス幅となるファン形状の放射線に成形する放射線成形
手段と、放射線源から放射された放射線のエネルギー成
分を変化させる複数の放射線フィルタと、放射線成形手
段によってファン形状の放射線のスライス幅の変更があ
った際に、この変更されたスライス幅に応じて、複数の
放射線フィルタを切り換えて選択するフィルタ切換手段
と、放射線源に対向して固定されて当該放射線源ととも
に測定系を構成し、放射線源から放射された放射線を、
選択された放射線フィルタを介して放射線透過信号とし
て一次元の分解能で検出する放射線検出手段と、放射線
源から放射されたファン形状の放射線のファン面にそっ
て、測定系と被検体とを相対的に移動させ、放射線源か
ら放射された放射線が被検体に照射される方向を変える
駆動手段と、放射線検出手段によって検出される放射線
透過信号に基づいて、被検体の断面像を作成する再構成
手段とを具備したコンピュータ断層撮影装置である。
【0050】従って、請求項7の発明のコンピュータ断
層撮影装置においては、ファン形状の放射線のスライス
幅を厚くしても、放射線検出手段の構成部品である積分
器がオーバーフローすることのないように最適なフィル
タがフィルタ切換手段によって選択されるため、スライ
ス幅を厚くして放射線検出手段に照射される放射線量を
増加させることができ、これにより放射線を透過しにく
い被検体に対しても高画質の断面像を得ることができ
る。
【0051】次に、請求項8の発明は、放射線発生量の
異なる複数の放射線発生源を有し、この複数の放射線発
生源のうち指定された放射線発生源からファン角θを有
するファン形状の放射線を被検体の断面像撮影位置に放
射する放射線源と、放射線源から放射された放射線のエ
ネルギー成分を変化させる複数の放射線フィルタと、放
射線源において放射線発生源の指定の変更があった際
に、この新規に指定された放射線発生源に応じて、複数
の放射線フィルタを切り換えて選択するフィルタ切換手
段と、放射線源に対向して固定されて当該放射線源とと
もに測定系を構成し、放射線源から放射された放射線
を、選択された放射線フィルタを介して放射線透過信号
として一次元の分解能で検出する放射線検出手段と、放
射線源から放射されたファン形状の放射線のファン面に
そって、測定系と被検体とを相対的に移動させ、放射線
源から放射された放射線が被検体に照射される方向を変
える駆動手段と、放射線検出手段によって検出される放
射線透過信号に基づいて、被検体の断面像を作成する再
構成手段とを具備したコンピュータ断層撮影装置であ
る。
【0052】従って、請求項8の発明のコンピュータ断
層撮影装置においては、放射線発生量の多い放射線発生
源、すなわち大焦点から放射線が放射されても、放射線
検出手段の構成部品である積分器がオーバーフローする
ことのないように最適な放射線フィルタがフィルタ切換
手段によって選択されるため、放射線検出手段に照射さ
れる放射線量を増加させることができ、これにより放射
線を透過しにくい被検体に対しても高画質の断面像を得
ることができる。
【0053】最後に、請求項9の発明は、ファン角θを
有するファン形状の放射線を被検体の断面像撮影位置に
放射する放射線源と、放射線源から放射された放射線の
エネルギー成分を変化させる複数の放射線フィルタと、
放射線源に対向して固定されて放射線源とともに測定系
を構成し、放射線源から放射された放射線を、複数の放
射線フィルタの中から選択された放射線フィルタを介し
て放射線透過信号として指定された一次元の分解能で検
出する放射線検出手段と、放射線検出手段において一次
元の分解能の指定の変更があった際に、この新規に指定
された一次元の分解能に応じて、選択された放射線フィ
ルタを切り換えるフィルタ切換手段と、放射線源から放
射されたファン形状の放射線のファン面にそって、測定
系と被検体とを相対的に移動させ、放射線源から放射さ
れた放射線が被検体に照射される方向を変える駆動手段
と、放射線検出手段によって検出される放射線透過信号
に基づいて、被検体の断面像を作成する再構成手段とを
具備したコンピュータ断層撮影装置である。
【0054】従って、請求項9の発明のコンピュータ断
層撮影装置においては、放射線検出手段に設けられてい
る複数の放射線検出素子の開口幅を変更することで分解
能を変更しても、放射線検出手段の構成部品である積分
器がオーバーフローすることのないように最適なフィル
タがフィルタ切換手段によって選択されるため、開口幅
を広げて放射線検出手段に照射される放射線量を増加さ
せることができ、これにより放射線を透過しにくい被検
体に対しても高画質の断面像を得ることができる。
【0055】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。 (第1の実施の形態)本実施の形態においては、スキャ
ンの重複度が選択可能であり、2重スキャン以上のスキ
ャンを実行する場合には、実行したスキャン分の断面像
を合成して最終の断面像を作成するコンピュータ断層撮
影装置である。
【0056】図1は、本実施の形態に係るコンピュータ
断層撮影装置のシステム構成を示すブロック図であり、
図12と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略
するか、あるいは簡単に説明し、ここでは異なる部分に
ついてのみ詳しく説明する。
【0057】図1において、ベース19は、X線管1と
放射線検出器5を対向するように固定的に支持してい
る。この図1のコンピュータ断層撮影装置においては、
コリメータ3、4によってファン角θが30°となるよ
うにX線2がファン形状に成形されている。
【0058】トランスレートフレーム20は、上下動機
構9を介して回転機構11を支持しており、この上下動
機構9によって回転機構11が上下に移動され、X線2
が被検体6の断面像撮影位置に照射されるように調節さ
れる。
【0059】また、このトランスレートフレーム20
は、トランスレート機構10を介してベース19に支持
されており水平方向に移動可能となっている。上下動機
構9とトランスレート機構10は、それぞれ2本のガイ
ドレールと1本のボールネジを持ち、ボールネジをモー
タで回転させて移動動作が行われる。
【0060】回転テーブル12上に設置された被検体6
は、X線2にそってこのX線2を横切るように移動さ
れ、また水平に回転され、先にも述べたように上下動機
構9による上下動により作成する断面像のスライス面が
変更される。
【0061】X線管1は、X線制御部14を介してデー
タ処理部15に接続されている。X線制御部14はX線
管1に電力を供給するとともに、管電圧と管電流を制御
し、データ処理部15からの信号にしたがってX線2を
ON/OFFする。
【0062】機構制御部13は、上下動機構9、トラン
スレート機構10、回転機構11の各駆動機構と接続さ
れており、またデータ処理部15と接続されている。こ
の機構制御部13は、各駆動機構の様々な動作シーケン
スを記憶しており、データ処理部15から入力した動作
信号にしたがって各駆動機構を制御する。
【0063】また、この機構制御部13は、データ収集
部8と接続されており、トランスレート機構10の動作
に連動して、データ収集部8に同期信号を出力する。放
射線検出器5は、データ収集部8を介してデータ処理部
15に接続されている。
【0064】データ収集部8は、機構制御部13から同
期信号を入力した際に、放射線検出器5によって検出さ
れた放射線透過信号を収集し、収集した放射線透過信号
をデジタル信号に変換してデータ処理部15に出力す
る。
【0065】データ処理部15は、主に、CPU21、
画像メモリ22、インタフェース機器23、システムバ
ス24、画像バス25から構成されている。このデータ
処理部15は、スキャン全体のプログラムや再構成処理
のプログラム等を記憶しており、CPU21によってこ
れらのプログラムが実行されてスキャン動作が実行さ
れ、デジタル変換された放射線透過信号から断面像が作
成され、作成された断面像は画像メモリ22に記憶され
る。
【0066】インタフェース機器23は、このデータ処
理部15に接続される他の構成要素とこのデータ処理部
15内部のシステムバス24又は画像バス24との接続
を中継する。
【0067】システムバス24は、様々なデータや信号
の伝送用バスであり、画像バス25は、断面像データの
伝送用バスである。また、このデータ処理部15は、ヒ
ューマンインタフェース装置であるキーボード26と表
示部16に接続されている。
【0068】操作者は、このキーボード26及び表示部
16を用いて、システム起動、メニュー選択、スキャン
起動、装置のステータス表示、断面像表示、断面像解析
等を行う。
【0069】加えて、このコンピュータ断層撮影装置に
は、図示しないX線遮蔽手段、X線2の位置を示すスラ
イスライト、X線強度変化測定用の比較検出器等が備え
られている。
【0070】次に、以上のように構成した本実施の形態
によるコンピュータ断層撮影装置の動作について説明す
る。操作者は、まずスキャン前に手動操作により被検体
6のスライス位置にX線2が照射されるように上下動機
構9を駆動させる。
【0071】次に、メニュー選択により1重スキャン、
2重スキャン、4重スキャンのいずれかを選択し、スキ
ャン動作を起動させる。ここで、2重スキャンや4重ス
キャンは、1重スキャンよりも時間がかかっても高品質
の断面像を得たい場合に選択される。
【0072】そして、データ処理部15は、選択された
スキャンに対応した処理を実行し、断面像が作成され
る。各スキャンにおけるコンピュータ断面撮影装置の動
作を以下に示す。 (1重スキャンの場合)1重スキャンでは、まず、回転
テーブル12上の被検体6がリセット位置(トランスレ
ート動作の一端側)にセットされるとともに、オフセッ
トデータが収集される。
【0073】次に、X線制御部14によってX線2がO
Nされ、被検体6がトランスレート動作の一端側から他
端側に移動され、被検体6がX線2を横切る間にデータ
1tがデータ収集部8によって収集される。
【0074】次に、被検体6をファン角θと同一の角度
の30°だけCW方向にステップ回転させてトランスレ
ート動作の他端側から一端側に移動させ、データ2tが
データ収集部8によって収集される。
【0075】再び回転テーブル12上の被検体6がトラ
ンスレート動作の一端側に戻ったら、被検体6をファン
角θと同一の角度の30°だけCW方向に回転させる。
このような一端側から他端側へのトランスレート動作、
ステップ回転、他端側から一端側へのトランスレート動
作、ステップ回転を同様に繰り返し、データ6tまで収
集すると、X線2がOFFされ、スキャンが終了する。
【0076】ここで、各トランスレート動作の速度は一
定であり、1データあたりの積分時間は一定であり、一
定ピッチ毎にデータが放射線検出器5によって検出さ
れ、データ収集部8で収集され、データ処理部15に入
力される。
【0077】以上で180°方向のスライス位置の透過
データ1t〜6tが得られ、データ処理部15によって
FBP法で透過データ1t〜6tを再構成して断面像が
作成され、表示部16に作成された断面像が表示され
る。 (2重スキャンの場合)2重スキャンでは、1重スキャ
ンの場合の動作で述べたのと同様に、回転テーブル12
上の被検体6がリセット位置(トランスレート動作の一
端側)にセットされるとともに、オフセットデータが収
集され、X線2がX線制御部14によってONされて一
端側から他端側へのトランスレート動作、30°のCW
方向ステップ回転、他端側から一端側へのトランスレー
ト動作、30°のCW方向ステップ回転が繰り返され、
360°方向のスライス位置の透過データであるデータ
1t〜12tが放射線検出器5、データ収集部8を介し
てデータ処理部15に得られる。
【0078】ここで、各トランスレート動作の速度は一
定であり、一定ピッチ毎にデータが収集され、1データ
あたりの積分時間は一定であり、この各トランスレート
動作の速度、ピッチ、積分時間は先に説明した1重スキ
ャンと同一に設定されている。
【0079】このようにして、360°方向のスライス
位置の透過データであるデータ1t〜12tが得られ、
X線2がOFFされ、スキャンが終了する。データ処理
部15は、このデータ1t〜12tのうちのデータ1t
〜6tによりFBP法で再構成を行い、第1の断面像が
作成され、同様にデータ7t〜12tによりFBP法で
再構成を行い、第2の断面像が作成される。
【0080】そして、データ処理部15は、第2の断面
像を180°回転させ、第1の断面像とこの回転させた
第2の断面像とを加算平均して最終の断面像が作成さ
れ、表示部16に表示される。
【0081】この2重スキャンの場合においては、スキ
ャン動作実行中であってもデータ6tが収集されると第
1の断面像が作成され、この第1の断面像は作成されし
だい途中断面像として表示部16に表示される。この第
1の断面像は、最終の断面像が表示されるまで表示部1
6に表示され続ける。
【0082】操作者は、このスキャン途中であっても途
中断面像を表示する機能により、途中断面像を確認する
ことができ、確認の結果、途中断面像が十分高品質でこ
れ以上スキャンする必要がないと判断した場合には、キ
ーボード26にスキャン中止命令を入力することによ
り、スキャンを中止することができる。
【0083】この2重スキャンにおいては、第1の断面
像と、180°回転させた第2の断面像とを加算平均す
るため、トランスレート動作のずれに起因するアーチフ
ァクトを互いに打ち消し合い、画質の良好な断面像が得
られる。
【0084】図2、図3、図4は、ピン17の断面像で
あり、図2が第1の断面像、図3が第2の断面像、図4
が最終の断面像の例である。第1の断面像及び第2の断
面像では、トランスレート動作の中心点Cが、偶数回目
のトランスレート動作と奇数回目のトランスレート動作
とで互いに逆向きにずれており、かつ偶数回目のトラン
スレート動作と奇数回目のトランスレート動作の平均中
心点も一方の側にずれている場合を示しており、黒線ア
ーチファクト18a及び白線アーチファクト18bが発
生している。中心点のずれの向きが逆の場合には、黒線
アーチファクト18a及び白線アーチファクト18bが
逆になって発生する。
【0085】アーチファクトの発生においては、ピン1
7の断面像を挟んでそれぞれ逆方向に黒線アーチファク
ト18aと白線アーチファクト18bが発生するという
特徴がある。
【0086】第1の断面像は回転テーブル12が回転す
る前、すなわち0°回転からデータを収集しているのに
対し、第2の断面像は、180°回転した後からデータ
を収集しているため、第2の断面像に現れるピン17の
位置は、第1の断面像に現れるピン17の位置を180
°回転させた位置となる。
【0087】したがって、第1の断面像と、第2の断面
像を180°回転させた断面像とを加算平均すると、ト
ランスレート動作のずれに起因するアーチファクト18
a、18bが互いに打ち消し合い、画質の良好な断面像
が得られる。 (4重スキャンの場合)4重スキャンでは、1重スキャ
ンの場合及び2重スキャンの場合の動作で述べたのと同
様に、回転テーブル12上の被検体6がリセット位置
(トランスレート動作の一端側)にセットされるととも
に、オフセットデータが収集され、X線2がX線制御部
14によってONされて一端側から他端側へのトランス
レート動作、30°のCW方向ステップ回転、他端側か
ら一端側へのトランスレート動作、30°のCW方向ス
テップ回転が繰り返され、720°方向のスライス位置
の透過データであるデータ1t〜24tが放射線検出器
5、データ収集部8を介してデータ処理部15に得られ
る。
【0088】ここで、各トランスレート動作の速度は一
定であり、一定ピッチ毎にデータが収集され、1データ
あたりの積分時間は一定であり、この各トランスレート
動作の速度、ピッチ、積分時間は先に説明した1重スキ
ャンと同一に設定されている。
【0089】このようにして、720°方向のスライス
位置の透過データであるデータ1t〜24tが得られ、
X線2がOFFされ、スキャンが終了する。データ処理
部15は、データ1t〜6t、データ7t〜12t、デ
ータ13t〜18t、データ19t〜24tを用いてF
BP法で再構成を行い、それぞれ第1の断面像、第2の
断面像、第3の断面像、第4の断面像が作成される。
【0090】そして、第1の断面像乃至第4の断面像の
うち、偶数番目の断面像が180°回転され、奇数番目
の断面像と、この回転された偶数番目の断面像とを加算
平均して最終の断面像が作成され、表示部16に表示さ
れる。
【0091】この第4スキャンの場合においては、スキ
ャン動作に並行して各断面像の再構成処理が行われ、作
成された断面像が表示部16に表示される。したがっ
て、まず第1の断面像が再構成されて途中断面像として
表示部16に表示される。
【0092】次に、第2の断面像が再構成されると、こ
の第2の断面像が180°回転され、第1の断面像とこ
の180°回転された第2の断面像とが加算平均されて
途中断面像が更新され、この更新された途中断面像が表
示部16に表示される。
【0093】次に、第3の断面像が再構成されると、第
1の断面像、180°回転させた第2の断面像、第3の
断面像が加算平均されて途中断面像が更新され、この更
新された途中断面像が表示部16に表示される。
【0094】そして、第4の断面像が再構成されると、
この第4の断面像が180°回転され、第1の断面像、
180°回転させた第2の断面像、第3の断面像、18
0°回転させた第4の断面像が加算平均されて最終の断
面像が作成され、この作成された最終の断面像が表示部
16に表示される。
【0095】このように、偶数番目の断面像を180°
回転し、奇数番目の断面像と、180°回転させた偶数
番目の断面像とを加算平均することにより、トランスレ
ート動作のずれに起因するアーチファクトを互いに打ち
消すことができ、高画質の断面像を得ることができる。
【0096】なお、2重スキャン又は4重スキャンの場
合において、操作者は、スキャンの途中においても、途
中断面像を表示部16によって確認でき、この途中断面
像が十分に高品質であると判断した場合に、キーボード
26にスキャン中止命令を入力し、任意の重複度でスキ
ャンを中止することができる。
【0097】以下、本実施の形態に係るコンピュータ断
層撮影装置の効果について説明する。本実施の形態に係
るコンピュータ断層撮影装置は、スキャンの重複度を選
択できるため、操作者は、短時間で断面像がほしいか、
時間をかけても高品質の断面像を作成したいかの要望に
あわせて断面像を作成することができる。
【0098】すなわち、1回毎のスキャンにおける放射
線検出器5の積分時間を変更しなくても、スキャンの重
複度を増やすことでスキャン時間を長くすることがで
き、このように積分時間を長く変更するのではなく、ス
キャンの重複度を増やして断面像を作成することで、放
射線検出器5の構成部品である積分器や増幅器の飽和に
よるオーバーフローを防ぐことができ、積分時間を長く
した場合と同様に、ノイズの少ない高品質の断面像を得
ることができる。
【0099】また、2重スキャン、4重スキャンでも、
再構成処理が1重スキャンと同様の再構成処理で行える
ため、装置の複雑化による操作性の低下や設置コストの
増加を防ぐことができる。
【0100】さらに、2重スキャン、4重スキャンを行
った場合には、複数の断面像のうち、偶数回目の断面像
あるいは奇数回目の断面像のいずれか一方を180°回
転させて加算平均することにより、トランスレート動作
のずれに起因して発生するアーチファクトを互いに打ち
消し合って高品質の断面像を得ることができる。
【0101】加えて、2重スキャン、4重スキャンを行
った場合に、途中断面像を表示部16に表示するため、
操作者は十分な精度の断面像が得られたと判断した場合
に、任意の重複度によってスキャンを中止することがで
き、これにより断面像を再構成するまでの余分なスキャ
ンを削除することができ、断面像を得るまでの時間を短
縮することができる。
【0102】なお、本実施の形態に係るコンピュータ断
層撮影装置においては、放射線源としてX線管1を用
い、X線2によって断面像を作成しているが、これに限
らず他の透過性放射線を用いることもできる。
【0103】また、本実施の形態に係るコンピュータ断
層撮影装置においては、被検体6を180°回転させる
毎に断面像を作成し、後から画像加算して平均を求めて
いるが、前画像に重ねて逆投影することによって画像加
算を省略することができる。ここで、逆投影する際に
は、被検体6が180°回転する毎に、180°回転さ
せて逆投影を続ける。
【0104】さらに、再構成処理の前に、0°〜360
°あるいは0°〜720°分のデータの同一方向で向き
が逆のデータを平均して0°〜180°分のデータにま
とめてから再構成して断面像を作成してもよい。
【0105】さらに、本実施の形態に係るコンピュータ
断層撮影装置においては、偶数番目の断面像が180°
回転され、奇数番目の断面像と、この回転された偶数番
目の断面像とを加算平均して最終の断面像が作成される
としたが、これとは逆に、奇数番目の断面像が180°
回転され、偶数番目の断面像と、この回転された奇数番
目の断面像とを加算平均して最終の断面像が作成される
としてもよい。
【0106】加えて、本実施の形態に係るコンピュータ
断層撮影装置は、1重スキャン、2重スキャン、4重ス
キャンの場合であり、かつファン角θが30°の場合を
説明したが、スキャンの重複度及びファン角θはこれに
限定されるものではなく、様々な重複度及びファン角θ
で断面像の再構成を行うことができる。特に、このコン
ピュータ断層撮影装置は、断面像を得るまでの時間と、
断面像の画質との関係から、重複度は2重スキャン、4
重スキャン、6重スキャン、8重スキャンが適してお
り、ファン角θは30°、36°、45°、60°が適
している。
【0107】(第2の実施の形態)本実施の形態に係る
コンピュータ断層撮影装置は、例えば放射線検出器に照
射される放射線量が変化する等のように、放射線照射の
状況が変更された際に、この変更された放射線照射の状
況に応じて、放射線フィルタを切り換えることで、常に
高品質の断面像の作成を可能にする。
【0108】図5は、本実施の形態に係るコンピュータ
断層撮影装置のシステム構成を示すブロック図であり、
図1及び図12と同一の部分には同一の符号を付して説
明を省略するか、あるいは簡単に説明し、ここでは異な
る部分についてのみ詳しく説明する。なお、この図5に
示すコンピュータ断層撮影装置はRR方式により断面像
を作成する場合を例として挙げている。
【0109】X線管1は、小焦点S1又は大焦点S2の
いずれか一方によってX線2を発生させ、この発生され
たX線2が放射線検出器5に放射される。ここで、小焦
点S1によって発生されるX線量は少なく、大焦点S2
によって発生されるX線量は多い。
【0110】このX線管1は、X線焦点S1、S2が切
り換えられても焦点移動(小焦点S1から大焦点S2へ
の移動、あるいは大焦点S2から小焦点S1への移動)
が水平に行われるように小焦点S1、大焦点S2を配置
している。
【0111】X線制御部14は、X線管1に電力を供給
するとともに管電圧と管電流を制御し、データ処理部1
5からの信号にしたがってX線焦点S1、S2の切り換
えを行い、またX線2のON/OFFを行う。
【0112】フィルタケース27には、X線2のエネル
ギー成分を変化させる複数のX線フィルタが設けられて
いる。フィルタ切換機構28は、X線2に用いられるX
線フィルタを切り換える。
【0113】図6は、このフィルタケース27とフィル
タ切換機構28の関係を示す図であり、図6(a)はX
線照射方向から見た図であり、図6(b)はX線2のフ
ァン面と平行な方向による断面図である。
【0114】フィルタケース27は、扇形状に形成され
ており、中心角部から円弧部へ至る間に放射状に厚みの
異なる4枚の銅のX線フィルタ27a〜27dが設けら
れている。
【0115】フィルタ切換機構28は、支持板28aと
モータ28bで構成される。このフィルタケース27
は、中心角部において回転可能に支持板に支持されてお
り、円弧部において接しているモータ28bの回転動作
によって回転移動してX線フィルタ27a〜27dの切
り換えが行われ、支持板28aに設けられている開口部
28cを通過するX線2をフィルタリングする。
【0116】スライス幅切換機構29は、コリメータ4
のスリット幅を切り換えることで、ファン形状のX線2
のスライス幅を切り換える。図7は、このコリメータ4
とスライス幅切換機構29の関係を示す図であり、X線
照射方向から見た図である。
【0117】コリメータ4は、上部スリット板4a及び
下部スリット板4bからなり、スライス幅切換機構29
は、第1のシャフト29a、第2のシャフト29b、モ
ータ29cからなる。
【0118】上部スリット4aの一端及び下部スリット
4bの一端は、第1のシャフト29aで連結されてお
り、さらに上部スリット4aの他端及び下部スリット4
bの他端が第2のシャフト29bで連結されている。
【0119】第1のシャフト29aには、ギアが形成さ
れており、このギアと勘合しているモータ29cの回転
動作に作用して第1のシャフト29aの傾きが変化し、
この傾きの変化によって上部スリット4a及び下部スリ
ット4bのスリット開口の幅が切り換わり、X線2のス
ライス幅が変化する。
【0120】放射線検出器5は、主に、検出素子列3
0、回路部31、分解能コリメータ32、分解能切換機
構33からなり、検出素子列30によって検出されたX
線2は、回路部31によって処理され、放射線透過信号
としてデータ収集部8へ出力される。
【0121】X線2は、分解能コリメータ32を介して
検出素子列30が照射されるが、この分解能コリメータ
32を介することで、検出するX線2の分解能を変化さ
せることができ、この分解能は分解能切換機構33によ
って変化される。
【0122】図8は、検出素子列30、分解能コリメー
タ32、分解能切換機構33の関係を示す図であり、X
線照射方向から見た図である。検出素子列30は、複数
の検出素子30aが水平方向に一次元状に配列されてい
る。
【0123】分解能切換機構33は、ガイドレール33
a、ネジ33b、モータ33cからなる。検出素子列3
0の直前に設けられている分解能コリメータ32は、検
出素子30aと同程度の間隔を有し、検出素子と同方向
の櫛歯状の溝32aが設けられており、ガイドレール3
3aにそって垂直方向に移動可能に支持されている。
【0124】また、この分解能コリメータ32には、ナ
ット32bが設けられており、このナット32bにネジ
33bが挿入されている。モータ33cは、ネジ33b
を回転させ、これにより分解能コリメータ32の櫛歯状
の溝32a部分が検出素子列30前面に押し出され、各
検出素子30aの開口幅が変化し、これにより各検出素
子30aのX線受光可能領域が変化する。
【0125】なお、図8に示す分解能コリメータ32
は、櫛歯状の溝32aを有するものを示しているが、こ
れに限定されるものではなく、櫛歯状の溝32aを矩形
の穴の列としてもよく、また、図8に示す分解能切換機
構33の駆動手段にネジ33b及びモータ33cを用い
ているが、これに限定されるものではなく、他の駆動手
段を用いることもできる。さらに、図8においては、検
出素子列30の検出素子30aの数を著しく減少させて
示している。
【0126】回転機構11、フィルタ切換機能28、ス
ライス幅切換機構29、分解能切換機構33等の各駆動
機構は機構制御部13を介してデータ処理部15に接続
されている。機構制御部13は各駆動機構の様々な動作
シーケンスを記憶しており、データ処理部15からの命
令にしたがって各駆動機構を動かす。
【0127】また、この機構制御部13は、データ収集
部8に接続されており、回転機構11の動作に連動した
同期信号をデータ収集部8に出力する。データ処理部1
5は、キーボード26によって操作者が入力したスキャ
ン条件にしたがって、各駆動機構を動作させるための命
令及び情報を機構制御部13に出力し、またX線2の放
射線検出器5への入射状況に適したX線フィルタ27a
〜27dを選択し、この選択されたX線フィルタを設定
するための命令及び情報を機構制御部13に出力する。
【0128】また、このデータ処理部15は、RR方式
の動作により断面像を作成するために、データ収集部8
からデジタル信号に変換された放射線透過信号に基づい
て断面像を作成し、断面像を表示部16に表示させる。
【0129】次に、以上のように構成した本実施の形態
によるコンピュータ断層撮影装置の動作について説明す
る。操作者は、被検体6のスライス位置にX線2が照射
されるように、この被検体6を設置し、表示部16に表
示されている図9のようなメニュー画面を参照して、キ
ーボード26によりスキャン速度、スライス幅、焦点サ
イズ、分解能の各項目についての選択を行う。データ処
理部15は、この選択にしたがって、各項目に割り当て
られているdB数の合計である合計dB数pを求め、こ
の合計dB数pに基づいてX線フィルタ27a〜27d
を選択する。各項目に割り当てられているdB数はX線
量の対数に比例した数(10×log(X線量/基準X
線量))に予め設定された値である。ここで、合計dB
数pからX線フィルタ27a〜27dを選択する際に
は、例えば表1のような基準によって選択する。
【0130】
【表1】
【0131】X線フィルタ27a〜27dの中では、X
線フィルタ27aが最も薄く、X線フィルタ27b、X
線フィルタ27c、X線フィルタ27dの順に徐々に厚
くなる。
【0132】X線フィルタ27a〜27dは、X線2の
エネルギー成分のうち、透過能力の小さい低エネルギー
成分ほどよく吸収し、被検体6も同様に透過能力の小さ
い低エネルギー成分ほどよく吸収する。
【0133】したがって、X線フィルタ27a〜27d
を介した場合であっても、被検体6を透過するX線2の
エネルギー成分はあまり変化しないが、被検体6の両側
を通るX線2のエネルギー成分は低エネルギー成分を多
く含んでいるため、X線フィルタ27a〜27dを介す
ることにより低エネルギー成分が減弱され変化する。
【0134】ゆえに、X線フィルタ27a〜27dを介
しても、高エネルギー成分を多く含む被検体6を透過す
るX線2の全エネルギーはあまり変更されず、被検体6
の両側を通るX線2の全エネルギーは減少し、これによ
り放射線検出器5の構成部品である積分器や増幅器の飽
和を防ぐことができる。
【0135】X線フィルタ27a〜27dが選択される
と、データ処理部15は、X線2がこの選択されたX線
フィルタによってフィルタリングされるように機構制御
部13にフィルタ設定信号を出力し、またスキャン速
度、スライス幅、X線焦点、分解能を操作者によって選
択された状態にする旨の命令を機構制御部13に出力
し、この機構制御部13が各駆動機構を駆動させてスキ
ャン条件を設定する。
【0136】スキャンは通常のRR方式によるコンピュ
ータ断層撮影装置と同様に、一定速度で回転テーブル1
2を連続回転して行われ、放射線検出器5に検出された
放射線透過信号を等角度ピッチ毎にデータ収集部8が収
集し、360°分のデータからデータ処理部15が断面
像を作成する。
【0137】ここで、1データあたりの積分時間は設定
されたスキャン速度により変化し、ファインスキャン
(低速)のときに1データあたりの積分時間は長くな
る。再構成処理は、通常のコンピュータ断層撮影装置と
同様の手法で行われるが、焦点S1、S2が切り換えら
れた場合、焦点S1、S2と回転中心cを結ぶ直線上に
存在する検出素子(センターチャンネル)N1、N2も
変化するため、センターチャンネルN1、N2を切り換
えて実行される。
【0138】次に、図10及び図11を用いて、X線フ
ィルタ27a〜27dの作用をさらに詳しく説明する。
この図10及び図11においては、スキャン速度、スラ
イス幅、X線焦点、分解能の項目を切り換えることによ
ってX線量が2倍(+3dB)ずつ8倍まで変わったと
し、このX線量の変化にあわせてそれぞれX線フィルタ
27a〜27dが選択された場合のX線エネルギースペ
クトルを示している。
【0139】ここで、図10は、空気透過時、すなわち
被検体を設置していない場合に放射線検出器5が検出す
るX線2のX線エネルギースペクトルを示している。図
10においては、X線フィルタが厚いほどX線エネルギ
ースペクトルが高エネルギー側にずれているが、X線エ
ネルギースペクトルの積分値は、ほぼ120Mev(相
対)で一致する。これは、それぞれのX線量に対して全
エネルギーが変わらないような厚さ(それぞれ1mm、
5mm、9.9mm、15.3mm)のX線フィルタが
選択されているためである。
【0140】一方、図11は、厚さ200mmのアルミ
を被検体とし、このアルミを透過した場合に放射線検出
器5が検出するX線2のX線エネルギースペクトルを示
している。
【0141】図11においては、X線フィルタが厚いほ
ど積分値が増加する。ゆえに、適切なX線フィルタを選
択することで放射線検出器5の構成部品の飽和を防ぎな
がら、被検体通過時の放射線検出器5に照射されるX線
量を増加させることができる。
【0142】以下、本実施の形態に係るコンピュータ断
層撮影装置の効果について説明する。本実施の形態に係
るコンピュータ断層撮影装置は、スキャン速度の切り換
えが可能であるため、操作者は短時間で断面像を得たい
か、あるいは時間をかけても高品質の断面像を得たいか
を選択することができる。
【0143】また、スキャン速度、スライス幅、X線焦
点、分解能が切り換えられた際のX線量を示す合計dB
数pを計算し、この合計dB数pに応じてX線量に適合
したX線フィルタ27a〜27dを自動的に設定する。
【0144】ここで、本実施の形態に係るコンピュータ
断層撮影装置においては、放射線検出器15が、この自
動設定されたX線フィルタ27a〜27dを介してX線
量を検出するため、放射線検出器15の構成部品である
積分器や増幅器のオーバーフローが防止され、かつこの
オーバーフローが発生しない範囲で積分時間を長く、ま
たはX線量を増加させることができるため、ノイズの少
ない高品質の断面像を作成することができる。
【0145】すなわち、本実施の形態に係るコンピュー
タ断層撮影装置は、スライス幅切換機構29によってX
線2のスライス幅を大きくしても、選択されたX線フィ
ルタを介することによって放射線検出器15の構成部品
が飽和することを防ぐことができ、これによりX線2を
透過しにくい被検体6あるいは幅方向に変化の少ない被
検体6の場合であっても、スライス幅を広げてX線量を
増加させ、十分なX線量で断面像を作成することができ
るため、断面像の画質を向上させることができる。
【0146】同様に、本実施の形態に係るコンピュータ
断層撮影装置は、放射されるX線2を適切なX線フィル
タによってフィルタリングすることにより、放射線検出
器15の構成部品が飽和しない範囲で、X線焦点S1、
S2を切り換えてX線量を変化させることができ、これ
によりX線2を透過しにくい被検体6等の場合であって
も、大焦点S2に切り換えてX線量を増加させ、空間分
解能は低下するがノイズの少ない高画質の断面像を得る
ことができる。
【0147】同様に、本実施の形態に係るコンピュータ
断層撮影装置は、放射されるX線2を適切なX線フィル
タによってフィルタリングすることにより、放射線検出
器15の構成部品が飽和しない範囲で、分解能切換機構
33によって分解能の切り換えることができ、これによ
りX線2を透過しにくい被検体6等の場合であっても、
各検出素子30aの開口幅を広げることで、空間分解能
は低下するがノイズの少ない高画質の断面像が得ること
ができる。
【0148】また、本実施の形態に係るコンピュータ断
層撮影装置は、スキャン速度に影響されることなく、デ
ータ収集する際の角度ピッチが同じであるため、同一の
再構成処理により断面像を得ることができるという利点
もある。
【0149】さらに、本実施の形態に係るコンピュータ
断層撮影装置は、X線フィルタ27a〜27dの自動設
定によって放射線検出器15の構成部品を飽和させない
範囲でX線量を増加させるのみではなく、X線フィルタ
27a〜27dを介することによる低エネルギー成分の
減弱により、カッピング等のような線質効果によるアー
チファクトの発生を防止して断面像の向上を図ることが
できる。
【0150】なお、本実施の形態に係るコンピュータ断
層撮影装置においては、放射線源としてX線管1を用い
ているがこれに限られず他の透過性放射線を用いること
もできる。
【0151】また、RR方式により断面像を再構成する
場合を例として説明しているが、他の方式のコンピュー
タ断層撮影装置においても同様に適用でき、同様の作用
により同様の効果を得ることができる。
【0152】さらに、本実施の形態によるコンピュータ
断層撮影装置においては、スキャン速度、スライス幅、
X線焦点、分解能の各項目をそれぞれ選択可能としてい
るが、このように全ての項目を選択可能とするするので
はなく、各項目の任意の組合わせが選択可能としてもよ
い。
【0153】さらに、X線フィルタ27a〜27dの選
択は、必ずしも対数によって計算する必要はなく、X線
量に比例する量をそのまま用いてもよい、この場合、例
えば合計のX線量を足し算ではなく掛け算によって求め
てX線フィルタ27a〜27dを選択するとよい。
【0154】加えて、X線フィルタ27a〜27dの厚
さは、先に例示した1mm、5mm、9.9mm、1
5.3mmである必要はなく他の数値でもよいし、X線
フィルタの変化の段階も4段階である必要はなく、2段
階以上の任意の段階が適用可能である。また、X線フィ
ルタの材質も銅に限定されず、他の材質でもよく、同一
材質で統一される必要もない。
【0155】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のコンピュ
ータ断層撮影装置によれば、任意の重複度のスキャンを
実行し、得られた任意の重複度と同数の断面像を合成し
て最終的な断面像を作成するため、放射線検出手段の構
成部品が飽和することなく長時間のスキャンが可能にな
り、ノイズの少ない高品質の断面像を得ることができ
る。
【0156】また、任意の重複度と同数の断面像を合成
する際に、各断面像に発生しているアーチファクトを打
ち消し合うように合成を行うため、最終的な断面像にア
ーチファクトが発生するのを防ぐことができる。
【0157】さらに、任意の重複度のスキャンの終了以
前であっても、途中作成中の断面像を表示し、この途中
作成中の断面像が十分な品質の場合にスキャンの中止が
可能であるため、断面像を得るまでの時間を短縮するこ
とができる。
【0158】また、別の発明のコンピュータ断層撮影装
置によれば、スキャン速度、放射線のスライス幅、放射
線の焦点、放射線の分解能等が変更され、放射線検出手
段に入射する放射線量が変化した場合であっても、放射
線検出手段の構成部品が飽和しないように、適切な放射
線フィルタを選択し放射線のフィルタリングを行うた
め、放射線検出手段の構成部品を飽和させない範囲で放
射線量を増加させることができ、ノイズの少ない高品質
の断面像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施の形態に係るコンピュ
ータ断層撮影装置のシステム構成を示すブロック図。
【図2】同実施の形態に係るコンピュータ断層撮影装置
によって作成された第1の断面像の例を示す図。
【図3】同実施の形態に係るコンピュータ断層撮影装置
によって作成された第2の断面像の例を示す図。
【図4】同実施の形態に係るコンピュータ断層撮影装置
によって作成された第3の断面像の例を示す図。
【図5】本発明による第2の実施の形態に係るコンピュ
ータ断層撮影装置のシステム構成を示すブロック図。
【図6】フィルタケースとフィルタ切換機構の関係を示
す図。
【図7】コリメータとスライス幅切換機構の関係を示す
図。
【図8】検出素子列と分解能コリメータの関係を示す
図。
【図9】メニュー画面の例を示す図。
【図10】空気透過時のx線エネルギースペクトルの例
を示す図。
【図11】アルミ透過時のx線エネルギースペクトルの
例を示す図。
【図12】従来のTR方式のコンピュータ断層撮影装置
を示すブロック図。
【図13】ピン状の被検体の断面像にアーチファクトが
発生した場合の例を示す図。
【符号の説明】
1…X線管 2…X線 3、4…コリメータ 5…放射線検出器 6…被検体 8…データ収集部 9…上下動機構 10…トランスレート機構 11…回転機構 12…回転テーブル 13…機構制御部 14…X線制御部 15…データ処理部 16…表示部 19…ベース 20…トランスレートフレーム 21…CPU 22…画像メモリ 24…システムバス 25…画像バス 26…キーボード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇山 喜一郎 東京都府中市晴見町2丁目24番地の1 東 芝エフエーシステムエンジニアリング株式 会社内 (72)発明者 山本 輝夫 東京都府中市晴見町2丁目24番地の1 東 芝エフエーシステムエンジニアリング株式 会社内 (72)発明者 岩澤 純一 東京都府中市晴見町2丁目24番地の1 東 芝エフエーシステムエンジニアリング株式 会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 180°/n(nは2以上の自然数)の
    ファン角θを有するファン形状の放射線を被検体の断面
    像撮影位置に放射する放射線源と、 前記放射線源に対向して固定されて当該放射線源ととも
    に測定系を構成し、前記放射線源から放射された放射線
    を放射線透過信号として一次元の分解能で検出する放射
    線検出手段と、 前記放射線源から放射されたファン形状の放射線のファ
    ン面にそって、前記測定系と前記被検体とを相対的に移
    動させ、また前記ファン角θと同一角度だけ相対的にス
    テップ回転させる駆動手段と、 前記駆動手段による移動を前記ステップ回転を挟んでn
    回行い、前記放射線検出手段によって検出される180
    °方向の放射線透過信号に基づいて、前記被検体の断面
    像を作成する第1のスキャン再構成手段と、 前記駆動手段による移動を前記ステップ回転を挟んでm
    ×n回(mは2以上の自然数)行い、前記放射線検出手
    段によって検出されるm組の180°方向の放射線透過
    信号に基づいて、前記被検体の断面像を作成する第mの
    スキャン再構成手段と、 前記第1のスキャン再構成手段又は前記第mのスキャン
    再構成手段のうちの指定された一方を動作させるように
    制御する制御手段とを具備したことを特徴とするコンピ
    ュータ断層撮影装置。
  2. 【請求項2】 180°/n(nは2以上の自然数)の
    ファン角θを有するファン形状の放射線を被検体の断面
    像撮影位置に放射する放射線源と、 前記放射線源に対向して固定されて当該放射線源ととも
    に測定系を構成し、前記放射線源から放射された放射線
    を放射線透過信号として一次元の分解能で検出する放射
    線検出手段と、 前記放射線源から放射されたファン形状の放射線のファ
    ン面にそって、前記測定系と前記被検体とを相対的に移
    動させ、また前記ファン角θと同一角度だけ相対的にス
    テップ回転させる駆動手段と、 前記駆動手段による移動を前記ステップ回転を挟んでm
    ×n回(mは2以上の自然数)行い、前記放射線検出手
    段によって検出されるm×n回分の前記放射線透過信号
    に基づいて、連続するn回毎に被検体の断面像を作成す
    ることで第1乃至第mの断面像を作成する再構成手段
    と、 前記再構成手段によって作成された第1乃至第mの断面
    像に基づいて、奇数番目の断面像と、この奇数番目の断
    面像に対して相対的に180°回転させた偶数番目の断
    面像とを合成して最終的な断面像を作成する合成手段と
    を具備したことを特徴とするコンピュータ断層撮影装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載のコンピュー
    タ断層撮影装置において、 前記作成された断面像又は作成途中の断面像を表示する
    表示手段を付加したことを特徴とするコンピュータ断層
    撮影装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のコンピュータ断層撮影装
    置において、 スキャン動作中断命令を入力する入力手段を付加し、 前記入力手段にスキャン動作中断命令が入力された際
    に、前記駆動手段による移動及びステップ回転を中断
    し、前記第mの再構成手段又は前記合成手段は前記作成
    途中の断面像を最終的な断面像とすることを特徴とする
    コンピュータ断層撮影装置。
  5. 【請求項5】 ファン角θを有するファン形状の放射線
    を被検体の断面像撮影位置に放射する放射線源と、 前記放射線源から放射された放射線のエネルギー成分を
    変化させる複数の放射線フィルタと、 前記放射線源に対向して固定されて当該放射線源ととも
    に測定系を構成し、前記放射線源から放射された放射線
    を、前記複数の放射線フィルタの中から選択された放射
    線フィルタを介して放射線透過信号として一次元の分解
    能で検出する放射線検出手段と、 前記放射線検出手段に入射する放射線量が変化するよう
    な撮影条件の変更があった際に、この変更された撮影条
    件に応じて、前記選択された放射線フィルタを切り換え
    るフィルタ切換手段と、 前記放射線源から放射されたファン形状の放射線のファ
    ン面にそって、前記測定系と前記被検体とを相対的に移
    動させ、前記放射線源から放射された放射線が前記被検
    体に照射される方向を変える駆動手段と、 前記放射線検出手段によって検出される放射線透過信号
    に基づいて、前記被検体の断面像を作成する再構成手段
    とを具備したことを特徴とするコンピュータ断層撮影装
    置。
  6. 【請求項6】 ファン角θを有するファン形状の放射線
    を被検体の断面像撮影位置に放射する放射線源と、 前記放射線源から放射された放射線のエネルギー成分を
    変化させる複数の放射線フィルタと、 前記放射線源に対向して固定されて当該放射線源ととも
    に測定系を構成し、前記放射線源から放射された放射線
    を、前記複数の放射線フィルタの中から選択された放射
    線フィルタを介して放射線透過信号として一次元の分解
    能で検出する放射線検出手段と、 前記放射線源から放射されたファン形状の放射線のファ
    ン面にそって、前記測定系と前記被検体とを相対的に指
    定した速度で移動させ、前記放射線源から放射された放
    射線が前記被検体に照射される方向を変える駆動手段
    と、 前記駆動手段によって測定系と被検体とを相対的に移動
    させる時の速度の変更があった際に、この変更された速
    度に応じて、前記選択された放射線フィルタを切り換え
    るフィルタ切換手段と、 前記放射線検出手段によって検出される放射線透過信号
    に基づいて、前記被検体の断面像を作成する再構成手段
    とを具備したことを特徴とするコンピュータ断層撮影装
    置。
  7. 【請求項7】 放射線を被検体の断面像撮影位置に放射
    する放射線源と、 前記放射線源から放射される放射線を、ファン角θを有
    し指定されたスライス幅となるファン形状の放射線に成
    形する放射線成形手段と、 前記放射線源から放射された放射線のエネルギー成分を
    変化させる複数の放射線フィルタと、 前記放射線成形手段によってファン形状の放射線のスラ
    イス幅の変更があった際に、この変更されたスライス幅
    に応じて、前記複数の放射線フィルタを切り換えて選択
    するフィルタ切換手段と、 前記放射線源に対向して固定されて当該放射線源ととも
    に測定系を構成し、前記放射線源から放射された放射線
    を、前記選択された放射線フィルタを介して放射線透過
    信号として一次元の分解能で検出する放射線検出手段
    と、 前記放射線源から放射されたファン形状の放射線のファ
    ン面にそって、前記測定系と前記被検体とを相対的に移
    動させ、前記放射線源から放射された放射線が前記被検
    体に照射される方向を変える駆動手段と、 前記放射線検出手段によって検出される放射線透過信号
    に基づいて、前記被検体の断面像を作成する再構成手段
    とを具備したことを特徴とするコンピュータ断層撮影装
    置。
  8. 【請求項8】 放射線発生量の異なる複数の放射線発生
    源を有し、この複数の放射線発生源のうち指定された放
    射線発生源からファン角θを有するファン形状の放射線
    を被検体の断面像撮影位置に放射する放射線源と、 前記放射線源から放射された放射線のエネルギー成分を
    変化させる複数の放射線フィルタと、 前記放射線源において放射線発生源の指定の変更があっ
    た際に、この新規に指定された放射線発生源に応じて、
    前記複数の放射線フィルタを切り換えて選択するフィル
    タ切換手段と、 前記放射線源に対向して固定されて当該放射線源ととも
    に測定系を構成し、前記放射線源から放射された放射線
    を、前記選択された放射線フィルタを介して放射線透過
    信号として一次元の分解能で検出する放射線検出手段
    と、 前記放射線源から放射されたファン形状の放射線のファ
    ン面にそって、前記測定系と前記被検体とを相対的に移
    動させ、前記放射線源から放射された放射線が前記被検
    体に照射される方向を変える駆動手段と、 前記放射線検出手段によって検出される放射線透過信号
    に基づいて、前記被検体の断面像を作成する再構成手段
    とを具備したことを特徴とするコンピュータ断層撮影装
    置。
  9. 【請求項9】 ファン角θを有するファン形状の放射線
    を被検体の断面像撮影位置に放射する放射線源と、 前記放射線源から放射された放射線のエネルギー成分を
    変化させる複数の放射線フィルタと、 前記放射線源に対向して固定されて前記放射線源ととも
    に測定系を構成し、前記放射線源から放射された放射線
    を、前記複数の放射線フィルタの中から選択された放射
    線フィルタを介して放射線透過信号として指定された一
    次元の分解能で検出する放射線検出手段と、 前記放射線検出手段において一次元の分解能の指定の変
    更があった際に、この新規に指定された一次元の分解能
    に応じて、前記選択された放射線フィルタを切り換える
    フィルタ切換手段と、 前記放射線源から放射されたファン形状の放射線のファ
    ン面にそって、前記測定系と前記被検体とを相対的に移
    動させ、前記放射線源から放射された放射線が前記被検
    体に照射される方向を変える駆動手段と、 前記放射線検出手段によって検出される放射線透過信号
    に基づいて、前記被検体の断面像を作成する再構成手段
    とを具備したことを特徴とするコンピュータ断層撮影装
    置。
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