JPH11107752A - 船外機用エンジンの冷却装置 - Google Patents

船外機用エンジンの冷却装置

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JPH11107752A
JPH11107752A JP9272810A JP27281097A JPH11107752A JP H11107752 A JPH11107752 A JP H11107752A JP 9272810 A JP9272810 A JP 9272810A JP 27281097 A JP27281097 A JP 27281097A JP H11107752 A JPH11107752 A JP H11107752A
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JP
Japan
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thermostat
engine
cooling water
passage
valve
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JP9272810A
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English (en)
Inventor
Noriyoshi Hiraoka
徳由 平岡
Masahiko Kato
雅彦 加藤
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Yamaha Marine Co Ltd
Original Assignee
Sanshin Kogyo KK
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/16Engines characterised by number of cylinders, e.g. single-cylinder engines
    • F02B75/18Multi-cylinder engines
    • F02B75/22Multi-cylinder engines with cylinders in V, fan, or star arrangement
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/16Engines characterised by number of cylinders, e.g. single-cylinder engines
    • F02B75/18Multi-cylinder engines
    • F02B2075/1804Number of cylinders
    • F02B2075/1824Number of cylinders six
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 船外機に搭載した筒内噴射式エンジンを始動
時や低速運転時に過冷却になるのを阻止するとともに高
速運転時にピストンが過熱することがないように冷却す
る船外機用エンジンの冷却装置を提供する。 【解決手段】 エンジン6のウォータージャケット44
と冷却水排出通路47との間に第1のサーモスタット4
9を介装する。第1のサーモスタット49の上流側に、
下流側が冷却水排出通路47に連通するバイパス通路5
0を接続する。このバイパス通路50に、開くときの冷
却水温度が第1のサーモスタット49より低い第2のサ
ーモスタット51を介装する。この第2のサーモスタッ
ト51の上流側にエンジン運転域が高速域にあるときに
開く開閉弁52を介装した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒内燃料噴射式の
船外機用エンジンの冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、船外機用エンジンは、海水や湖の
水などを冷却水として使用している。すなわち、海水な
どをエンジン駆動式の冷却水ポンプによって吸上げ、ウ
ォータージャケットに供給することによって冷却してい
る。前記ウォータージャケットの冷却水出口部にはサー
モスタットが設けてあり、冷却水温度がサーモスタット
の設定温度(通路が開く温度)より低いときには冷却水
はウォータージャケット内に留まり、設定温度以上にな
ると冷却水はウォータージャケットから冷却水排出通路
を通って船外機外に排出されるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】発明者らは、筒内燃料
噴射式エンジンを船外機に採用することを考えている。
燃焼室に燃料を直接噴射する筒内燃料噴射式のエンジン
は、例えば2サイクルエンジンに採用すると燃料の掃気
ポートから排気ポートに吹抜ける現象が起こることがな
いため、燃費向上および排ガスの清浄化を図ることがで
きるからである。
【0004】しかるに、筒内燃料噴射式エンジンを船外
機に採用するためには、冷却装置が問題になる。これ
は、ピストンの裏側に燃料が接触することがないからで
ある。すなわち、従来の2サイクルエンジンは、クラン
ク室で混合気を圧縮して掃気ポートに圧送する構造であ
るため、ピストンの裏側やコンロッドの小端部などが燃
料に接触することからこれらを燃料によって冷却するこ
とができるが、筒内噴射式を採用するとピストンの裏側
やコンロッドの小端部などを燃料で冷却することができ
ないからである。また、冷却装置が問題になる他の原因
としては、船外機用エンジンを冷却する冷却水は常に新
鮮な海水であることがあげられる。
【0005】ピストンの裏側やコンロッドの小端部を燃
料で冷却することができない分、シリンダーの温度を低
くしなければならない。この不具合は、サーモスタット
を従来のものより低い温度で開くようにすることによっ
て解消することができる。しかし、冷却水は、エンジン
に較べてきわめて温度が低い新鮮な海水などであるか
ら、サーモスタットの設定温度が低いと始動時や低速運
転時にエンジンが過冷却の状態になってしまう。このた
め、始動時に暖機運転が終了しないうちに低温な冷却水
がウォータージャケットに供給されることになり、低速
運転時など発熱量が少ないときには回転が不安定にな
る。
【0006】本発明はこのような不具合を解消するため
になされたもので、船外機に搭載した筒内噴射式エンジ
ンを始動時や低速運転時に過冷却になるのを阻止すると
ともに高速運転時にピストンが過熱することがないよう
に冷却する船外機用エンジンの冷却装置を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明に係る船外機用エンジンの冷却装置は、エンジ
ンのウォータージャケットと冷却水排出通路との間に介
装した第1のサーモスタットの上流側に、下流側が前記
冷却水排出通路に連通するバイパス通路を接続し、この
バイパス通路に、開くときの冷却水温度が第1のサーモ
スタットより低い第2のサーモスタットを介装するとと
もに、この第2のサーモスタットの上流側にエンジン運
転域が高速域にあるときに開く開閉弁を介装したもので
ある。
【0008】本発明によれば、ウォータージャケット内
の冷却水温度は始動時や低速運転時に相対的に高くな
り、高速運転時に相対的に低くなる。
【0009】他の発明に係る船外機用エンジンの冷却装
置は、エンジンのウォータージャケットより下流側に、
第1のサーモスタットを有する第1の通路と、第2のサ
ーモスタットを有する第2の通路とをこれらの通路が互
いに並列になるように接続し、第2のサーモスタットが
開く冷却水温度を第1のサーモスタットより低くすると
ともに、前記第1、第2の通路における各サーモスタッ
トの上流側にそれぞれ冷却水の圧力が予め定めた開動作
開始圧力より高いときに開く開閉弁を介装し、第2の通
路の開閉弁の前記開動作開始圧力を第1の通路の開閉弁
より高く設定したものである。
【0010】エンジンのウォータージャケットに供給さ
れた冷却水の圧力はエンジン回転数に応じて高くなるか
ら、エンジン回転数が相対的に低いときに第1の通路の
開閉弁が開いて第1のサーモスタットに冷却水が導か
れ、エンジン回転数が相対的に高いときに第2の通路の
開閉弁が開いて第2のサーモスタットに冷却水が導かれ
る。このため、ウォータージャケット内の冷却水温度
は、エンジン回転数が相対的に低いときには相対的に高
くなり、エンジン回転数が相対的に高いときには相対的
に低くなる。
【0011】他の発明に係る船外機用エンジンの冷却装
置は、上述した発明に係る船外機用エンジンの冷却装置
において、第2のサーモスタットにおける開弁時の通路
断面積を第1のサーモスタットより大きく設定したもの
である。本発明によれば、高速運転時にウォータージャ
ケットを流れる冷却水の流量を相対的に多くすることが
できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
第1の実施の形態 以下、本発明に係る船外機用エンジンの冷却装置の一実
施の形態を図1ないし図4によって詳細に説明する。図
1は本発明に係る冷却装置を採用した船外機の側面図、
図2はエンジン制御系を示すブロック図、図3は冷却水
通路の構成を示す図、図4は本発明に係る冷却装置の動
作を説明するためのフローチャートである。
【0013】これらの図において、符号1はこの実施の
形態による船外機を示し、2はこの船外機1を装着する
船体を示す。前記船外機1は、船体2に取付けるクラン
プ機構3を有するケーシング4と、このケーシング4の
上部にガイドエキゾースト5を介して搭載した2サイク
ルV型6気筒エンジン6と、このエンジン6を覆うカウ
リング7などから構成している。
【0014】エンジン6は、クランク軸8の軸線方向が
上下方向を指向するとともに、シリンダがクランク軸よ
り船外機の後側に位置する状態でガイドエキゾースト5
に搭載している。6つのシリンダを図2において符号A
〜Fで示す。このエンジン6は、図2に示すように、ク
ランクケース6aに吸気装置9を接続し、シリンダボデ
ィ6bに掃気通路10や排気通路11を形成し、シリン
ダヘッド6cに燃料供給装置12および点火プラグ13
を接続している。なお、ピストンを符号6dで示す。ま
た、クランク軸8の下端部には、図1に示すように、ド
ライブシャフト13および前後進切替機構14を介して
プロペラ15を連結している。
【0015】前記吸気装置9は、クランクケース6aに
接続した吸気マニホールド16の上流側にスロットル弁
17を設けるとともに、下流側にリード弁18を設けて
いる。また、吸気マニホールド16には吸気中にオイル
を混入させるためのオイル供給装置19を接続してい
る。
【0016】このエンジン6の排気装置は、シリンダボ
ディ6b内を上下方向へ延びる排気通路11に排気管2
0を接続し、前記ケーシング4内の排気通路4aからケ
ーシング下端部のプロペラ部分を通して水中へ排ガスを
排出する構造を採っている。
【0017】前記燃料供給装置12は、シリンダヘッド
6cにシリンダ毎に取付けた燃料噴射弁21から燃焼室
(図示せず)内に燃料を直接噴射する筒内噴射式のもの
である。燃料噴射弁21に燃料を供給する燃料供給系
は、船体2側の燃料タンク22および手動式低圧燃料ポ
ンプ23と、船外機側のフィルター24、電動式低圧燃
料ポンプ25、ベーパーセパレータタンク26、高圧燃
料ポンプ27、燃料レール28、燃料戻り側圧力調整弁
29、燃料冷却器30などから構成し、ベーパーセパレ
ータタンク26と燃料噴射弁21との間で燃料が循環す
るようにしている。ベーパーセパレータタンク26内に
は燃料予圧ポンプ31を設けている。また、高圧燃料ポ
ンプ27は、クランク軸8が駆動する構造を採ってい
る。なお、前記燃料噴射弁21や燃料予圧ポンプ31
は、図2中に符号32で示す制御装置が制御する。
【0018】制御装置32は、エンジン6に取付けた各
種のセンサを接続し、これらのセンサの検出信号に応じ
てエンジン6および後述する冷却装置を制御する構成を
採っている。エンジン6を制御する手法は、従来の電子
制御式エンジンと略同じである。センサは、スロットル
弁17の開度を検出するスロットル開度センサ33と、
クランク軸8の回転を検出するクランク角センサ34
と、エンジン6の温度をシリンダボディ6bから検出す
るエンジン温度センサ35と、クランク室の圧力を検出
するクランク室内圧センサ36と、吸気マニホールド1
6内の吸気の温度を検出する吸気温度センサ37と、シ
リンダに取付けた空燃比検出センサ38と、後述するウ
ォータージャケット内の冷却水の温度を検出する冷却水
温度センサ39、高圧燃料の圧力を検出する燃料圧力セ
ンサ40などである。また、この制御装置32が制御す
る部材は、点火プラグ13と、燃料噴射弁21と、オイ
ル供給装置19、燃料予圧ポンプ31と、後述する冷却
装置のソレノイドなどである。なお、燃料噴射弁21の
燃料噴射時期は、点火プラグ13の周囲のみに燃料が噴
射されて成層燃焼が起こるように設定することができ
る。
【0019】ここで、前記エンジン6を冷却する冷却装
置について説明する。このエンジン6の冷却装置は、船
外機外から海水などを冷却水として吸上げ、エンジン6
に供給した後にケーシング4内の排気通路4aに排出す
る構成を採っている。冷却水を吸上げる冷却水ポンプを
図1中に符号41で示す。この冷却水ポンプ41は、ド
ライブシャフト13が駆動する従来周知のものであり、
ケーシング4に開口する冷却水吸込口42から水を吸込
み、ケーシング4内を上方へ延びる冷却水供給通路43
に圧送する構造を採っている。前記冷却水供給通路43
の上端部は図3に示すようにエンジン6のウォータージ
ャケット44に接続している。
【0020】前記ウォータージャケット44は、シリン
ダA〜Cを有する気筒列45と、気筒D〜Fを有する気
筒列46とで別々に冷却水が流れるように形成し、各気
筒列45,46の上部から冷却水排出通路47へ冷却水
を排出する構造を採っている。この実施の形態では、各
気筒列内で冷却水が上下方向へ交互に流れるようにして
いる。図3において冷却水が流れる方向を二点鎖線の矢
印で示す。前記冷却水排出通路47は、ウォータージャ
ケット44とケーシング4内の排気通路4aとを連通し
ている。なお、この冷却水排出通路47と前記冷却水供
給通路43は、プレッシャーコントロールバルブ48を
介して互いに連通している。このプレッシャーコントロ
ールバルブ48は、冷却水供給通路43内の圧力が予め
定めた圧力を上回ったときに開くようにしている。この
ため、冷却水供給通路43の圧力がプレッシャーコント
ロールバルブ48の設定圧力を越えると、冷却水はプレ
ッシャーコントロールバルブ48を通って冷却水供給通
路43から冷却水排出通路47に流れる。
【0021】この冷却装置は、前記ウォータージャケッ
ト44と前記冷却水排出通路47との間に第1のサーモ
スタット49を介装するとともに、この第1のサーモス
タット49の上流側に、下流側が前記冷却水排出通路に
47連通するバイパス通路50を接続している。前記バ
イパス通路50は、前記二つの気筒列45,46にそれ
ぞれ接続した上流部50aと、これらの上流部50aど
うしを前記冷却水排出通路47に接続する一つの下流部
50bとから構成している。この下流部50bには、第
2のサーモスタット51と開閉弁52とを介装してい
る。第2のサーモスタット51は、開くときの冷却水温
度が前記第1のサーモスタット49より低いものを使用
し、開閉弁52の下流側に配設している。
【0022】前記開閉弁52は、ソレノイド(図示せ
ず)を駆動源としてバイパス通路50を開閉する構造を
採っている。ソレノイドは、前記制御装置32がスロッ
トル弁17の開度に応じて制御するようにしている。詳
述すると、スロットル弁開度が予め定めた開度より小さ
いときに開閉弁52が閉状態になり、スロットル弁開度
が前記設定開度を上回ったときに開閉52弁が開くよう
にしている。なお、前記スロットル弁開度は、スロット
ル弁17に設けたスロットル開度センサ33が検出す
る。
【0023】前記予め定めた開度とは、エンジン運転域
が低速運転域から高速運転域に移行するときの開度に設
定している。すなわち、開閉弁52は低速運転時に閉状
態になり、高速運転時に開状態になる。
【0024】次に、上述したように構成した冷却装置の
動作を図4に示すフローチャートによって詳細に説明す
る。エンジン運転中には、冷却水ポンプ41が冷却水を
冷却水供給通路43に圧送し、ウォータージャケット4
4内が冷却水で満たされる。また、このときには、図4
のステップS1に示すように、スロットル弁開度が予め
定めた開度より大きいか否かを制御装置32が検出す
る。
【0025】エンジン始動直後でスロットル弁開度が前
記設定開度より小さいときには、ステップS1でNOと
判定されてステップS2に進み、制御装置32はソレノ
イドをOFF状態にする。この結果、開閉弁52は閉状
態になる。また、このとき、ウォータージャケット44
内の冷却水の温度が第1のサーモスタット49の設定温
度より低いときには、第1のサーモスタット49は冷却
水通路を閉塞する。この状態ではウォータージャケット
44の出口が閉塞されるため、冷却水供給通路43の圧
力が上昇してプレッシャーコントロールバルブ48が開
き、冷却水はウォータージャケット44に新たに供給さ
れることなく冷却水排出通路47に排出される。
【0026】アイドリング時や低速で航走するときな
ど、エンジン運転域が低速運転域にあるときには、開閉
弁52が閉状態を維持するためにバイパス通路50を冷
却水が流れることはない。このため、このときに第1の
サーモスタット49が閉じていると冷却水はウォーター
ジャケット44内に留まり温度が上昇する。そして、冷
却水温度が第1のサーモスタット49の設定温度に達す
ると、第1のサーモスタット49が開いてウォータージ
ャケット44から冷却水が冷却水排出通路47に排出さ
れるとともに、冷却水供給通路43から新たに低温の冷
却水がウォータージャケット44に流入する。このた
め、アイドリング時を含む低速運転時には、エンジンの
温度を第1のサーモスタット49の設定温度と対応する
相対的に高い温度に維持することができる。
【0027】スロットル弁開度が開閉弁52の前記設定
開度を上回ると、言い換えればエンジン運転域が高速運
転域に移行すると、図4のフローチャートのステップS
1でYESと判定され、ステップS3に進んで制御装置
32はソレノイドをオン状態にする。この結果、開閉弁
52が開き、第2のサーモスタット51に冷却水が導か
れる。
【0028】冷却水温度が第2のサーモスタット51の
設定温度より低い状態で開閉弁52が開く場合、すなわ
ち、始動直後にスロットル弁17を大きく開いて加速す
るような場合には、第1のサーモスタット49および第
2のサーモスタット51は閉状態を維持し、ウォーター
ジャケット44内に冷却水が留まる状態になる。また、
低速で航走して第1のサーモスタット49が開くまでウ
ォータージャケット44内の冷却水温度が上昇している
状態で開閉弁52が開くと、第2のサーモスタット51
の設定温度は第1のサーモスタット49より低いために
第2のサーモスタット51も開く。このときにはウォー
タージャケッ44ト内の冷却水がバイパス通路50から
も排出される。
【0029】このようにバイパス通路50にも冷却水が
流れるようになると、第1のサーモスタット49のみを
通って排出される場合に較べて冷却水の排出量が増大す
る。これに伴ってウォータージャケット44に流入する
冷却水が増加し、エンジン6は急速に冷却される。そし
て、ウォータージャケット44内の冷却水温度が第1の
サーモスタット49の設定温度より低くなったときに第
1のサーモスタット49が閉じ、ウォータージャケット
44内の冷却水は全量がバイパス通路50を通って排出
されるようになる。
【0030】ウォータージャケット44から流出する冷
却水の温度が第2のサーモスタット51の設定温度より
低くなるまで低下すると、第2のサーモスタット51が
閉じてウォータージャケット44内の冷却水の流通がな
くなり、冷却水の温度は再び上昇を始める。この結果、
ウォータージャケット44内の冷却水は、最高温度が第
2のサーモスタット51の設定温度と略一致するように
流通・滞留を繰返す。すなわち、高速運転時には、エン
ジン6の温度を第2のサーモスタット51の設定温度と
対応する相対的に低い温度に維持することができる。
【0031】したがって、エンジン6の発熱量が少ない
とき(低速運転時)にエンジン6が過冷却になることは
ないし、このエンジン6が筒内燃料噴射式エンジンでも
発熱量が多いとき(高速運転時)にピストン6dが過熱
することはない。
【0032】なお、上述した実施の形態では、スロット
ル弁17の開度に基づいてエンジン運転域を判定する例
を示したが、エンジン回転数あるいは吸気負圧を用いて
前記判定を実施してもよい。エンジン回転数は、クラン
ク角センサ34を使用して検出する。吸気負圧は、吸気
マニホールド16内のスロットル弁17より下流側に圧
力センサ(図示せず)を設けてこの圧力センサによって
検出し、吸気負圧が予め定めた値より低いときにエンジ
ン運転域が高回転域にあると判定する。
【0033】第2の実施の形態バイパス通路50に介装
する開閉弁52は、ソレノイドによって駆動する他に、
スロットル弁17の開閉レバーに連結して機械的に開閉
させることができる。この構成を採る場合の実施の形態
を図5によって詳細に説明する。
【0034】図5は開閉弁を機械的に開閉させる他の実
施の形態を示す図である。同図において前記図1ないし
図3で説明したものと同一もしくは同等部材について
は、同一符号を付し詳細な説明は省略する。図5に示す
開閉弁52は、レバー52aを回動させることによって
開閉する構造を採っている。前記レバー52aは、リン
ク53を介してスロットル弁17の開閉レバー17aに
連結している。この実施の形態では、スロットル弁17
の開閉動作に連動して開閉弁52が開閉するようにして
いる。
【0035】このように機械的に開閉弁52を開閉する
構成を採っても前記第1の実施の形態を採るときと同等
の効果を奏する。また、この実施の形態で示した冷却装
置は、エンジン制御用の制御装置を変更することなく既
存の船外機に装備することができるので、実施が容易で
ある。
【0036】第3の実施の形態 本発明の他の発明に係る冷却装置を図6によって詳細に
説明する。図6は他の発明に係る冷却装置を示す構成図
で、同図において前記図1ないし図3で説明したものと
同一もしくは同等部材については、同一符号を付し詳細
な説明は省略する。
【0037】図6に示すエンジンのウォータージャケッ
ト44は、エンジンの二つの気筒列45,46を冷却し
た冷却水が1箇所の冷却水排出口61から排出されるよ
うに形成し、冷却水排出口61に第1の冷却水通路62
と第2の冷却水通路63を互いに並列になるように接続
している。第1の冷却水通路62は、第1のサーモスタ
ット49を介装するとともに、この第1のサーモスタッ
ト49の上流側に第1の開閉弁64を介装している。前
記第2の冷却水通路63は、第2のサーモスタット51
を介装するとともに、この第2のサーモスタット51の
上流側に第2の開閉弁65を介装している。第2のサー
モスタット51が開く冷却水温度は第1のサーモスタッ
ト49より低い温度に設定している。
【0038】また、第1、第2の開閉弁64,65は、
冷却水の圧力が予め定めた開動作開始圧力より高くなっ
たときに開く構造のものを使用している。第2の開閉弁
65の開動作開始圧力は第1の開閉弁64より高い圧力
に設定している。すなわち、第1の開閉弁64の開動作
開始圧力はエンジン運転域がアイドリング運転域を含む
低速運転域にあるときの冷却水の圧力に設定し、第2の
開閉弁65の開動作開始圧力は、エンジン運転域が低速
運転域から高速運転域に移行するときの冷却水の圧力で
あって、プレッシャーコントロールバルブ48が開くと
きの圧力より低い圧力に設定している。冷却水ポンプ4
1はエンジン6が駆動するので、エンジン回転数が上昇
することによって冷却水供給量が増大し、これに伴って
ウォータージャケット44内や第1、第2の冷却水通路
62,63の開閉弁上流側の水圧が上昇する。この実施
の形態では、この現象を利用してエンジン運転域が低速
運転域にあるときと高速運転域にあるときとで使用する
サーモスタット49,51が替わるようにしている。
【0039】すなわち、アイドリング時および低速運転
時には第1の開閉弁64のみが開くことから、ウォータ
ージャケット44内の冷却水の温度(エンジン6の温
度)は第1のサーモスタット49の設定温度に対応して
相対的に高くなる。高速運転時には第1、第2の開閉弁
64,65が開くことから、ウォータージャケット44
内の冷却水の温度は第2のサーモスタット51の設定温
度に対応して相対的に低くなる。
【0040】したがって、エンジン6の発熱量が少ない
とき(低速運転時)にエンジンが過冷却になることはな
いし、このエンジン6が筒内燃料噴射式エンジンでも発
熱量が多いとき(高速運転時)にピストン6dが過熱す
ることはない。また、この実施の形態で示した冷却装置
は、制御装置を変更することなく既存の船外機に装備す
ることができるので、実施が容易である。
【0041】また、上述したそれぞれの実施形態を採る
ために用いる第2のサーモスタット51は、開弁時の通
路断面積を第1のサーモスタット49より大きくするこ
とができる。この構成を採ることにより、高速運転時に
ウォータージャケット44を流れる冷却水の流量を相対
的に多くすることができる。
【0042】なお、上述した各実施の形態では2サイク
ルV型6気筒エンジンを冷却する冷却装置について説明
したが、本発明に係る冷却装置を装備するエンジンの形
式はどのようなものでもよい。すなわち、4サイクルエ
ンジンでもよいし、V型に限らずに気筒列が一列のみの
4気筒エンジンや2気筒エンジンでもよい。特に、4サ
イクルエンジンで圧縮行程の終期に燃料を噴射して成層
燃焼が起こるようにすると2サイクルエンジンと同等の
不具合(ピストンの過熱、低速運転不安定)が生じる
が、この種の4サイクルエンジンに本発明を適用するこ
とによって、前記不具合を解消することができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ウ
ォータージャケット内の冷却水温度は始動時や低速運転
時に相対的に高くなり、高速運転時に相対的に低くな
る。このため、船外機に筒内燃料噴射式エンジンを採用
してもエンジンの発熱量が少ないときにエンジンが過冷
却になることはないとともに、エンジンの発熱量が多い
ときにピストンが過熱することはない。
【0044】したがって、低速運転時と高速運転時の両
方で冷却が適切に行われるようにしながら船外機に筒内
燃料噴射式エンジンを採用することができ、燃費低減を
図ることができる。
【0045】サーモスタットをそれぞれ有する第1の通
路と第2の通路とを並列にウォータージャケットに接続
する他の発明によれば、エンジンのウォータージャケッ
トに供給された冷却水の圧力はエンジン回転数に応じて
高くなるから、エンジン回転数が相対的に低いときに第
1の通路の開閉弁が開いて第1のサーモスタットに冷却
水が導かれ、エンジン回転数が相対的に高いときに第2
の通路の開閉弁が開いて第2のサーモスタットに冷却水
が導かれる。このため、ウォータージャケット内の冷却
水温度は、エンジン回転数が相対的に低いときには相対
的に高くなり、エンジン回転数が相対的に高いときには
相対的に低くなる。
【0046】このため、船外機に筒内燃料噴射式エンジ
ンを採用してもエンジンの発熱量が少ないときにエンジ
ンが過冷却になることはないとともに、エンジンの発熱
量が多いときにピストンが過熱することはない。したが
って、低速運転時と高速運転時の両方で冷却が適切に行
われるようにしながら船外機に筒内燃料噴射式エンジン
を採用することができ、燃費低減を図ることができる。
【0047】第2のサーモスタットにおける開弁時の通
路断面積を第1のサーモスタットより大きく設定する他
の発明によれば、高速運転時にウォータージャケットを
流れる冷却水の流量を相対的に多くすることができるか
ら、エンジンの発熱量が多いときにピストンやコンロッ
ドの小端部を効率よく冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る冷却装置を採用した船外機の側
面図である。
【図2】 エンジン制御系を示すブロック図である。
【図3】 冷却水通路の構成を示す図である。
【図4】 本発明に係る冷却装置の動作を説明するため
のフローチャートである。
【図5】 開閉弁を機械的に開閉させる他の実施の形態
を示す図である。
【図6】 他の発明に係る冷却装置を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
1…船外機、6…エンジン、21…燃料噴射弁、32…
制御装置、33…スロットル開度センサ、41…冷却水
ポンプ、43…冷却水供給通路、44…ウォータージャ
ケット、47…冷却水排出通路、49…第1のサーモス
タット、50…バイパス通路、51…第2のサーモスタ
ット、52…開閉弁、62…第1の冷却水通路、63…
第2の冷却水通路、64…第1の開閉弁、65…第2の
開閉弁。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンのウォータージャケットと冷却
    水排出通路との間に第1のサーモスタットを介装し、こ
    の第1のサーモスタットの上流側に、下流側が前記冷却
    水排出通路に連通するバイパス通路を接続し、このバイ
    パス通路に、開くときの冷却水温度が前記第1のサーモ
    スタットより低い第2のサーモスタットを介装するとと
    もに、この第2のサーモスタットの上流側にエンジン運
    転域が高速域にあるときに開く開閉弁を介装したことを
    特徴とする船外機用エンジンの冷却装置。
  2. 【請求項2】 エンジンのウォータージャケットを含む
    冷却水通路にエンジン駆動式の冷却水ポンプで冷却水を
    圧送する船外機用エンジンの冷却装置において、前記ウ
    ォータージャケットより下流側に、第1のサーモスタッ
    トを有する第1の通路と、第2のサーモスタットを有す
    る第2の通路とをこれらの通路が互いに並列になるよう
    に接続し、前記第2のサーモスタットが開く冷却水温度
    を第1のサーモスタットより低くするとともに、前記第
    1、第2の通路における各サーモスタットの上流側にそ
    れぞれ冷却水の圧力が予め定めた開動作開始圧力より高
    いときに開く開閉弁を介装し、第2の通路の開閉弁の前
    記開動作開始圧力を第1の通路の開閉弁より高く設定し
    たことを特徴とする船外機用エンジンの冷却装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の船外機用
    エンジンの冷却装置において、第2のサーモスタットに
    おける開弁時の通路断面積を第1のサーモスタットより
    大きく設定したことを特徴とする船外機用エンジンの冷
    却装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002242673A (ja) * 2001-02-19 2002-08-28 Sanshin Ind Co Ltd 小型船舶のエンジン冷却構造

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