JPH1110715A - 合成樹脂管の製造方法および装置 - Google Patents

合成樹脂管の製造方法および装置

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JPH1110715A
JPH1110715A JP9172408A JP17240897A JPH1110715A JP H1110715 A JPH1110715 A JP H1110715A JP 9172408 A JP9172408 A JP 9172408A JP 17240897 A JP17240897 A JP 17240897A JP H1110715 A JPH1110715 A JP H1110715A
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和雄 北
Michihiko Kurata
充彦 倉田
Kikuo Murayama
菊男 村山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加圧栓からの加圧空気の漏れに伴う合成樹脂
管の寸法形状精度の低下を確実に防止する。 【解決手段】 以下の工程を含む合成樹脂管の製造方
法。(a) 樹脂押出部10から溶融樹脂rを管状に押し出
す工程。(b) 押し出された管状樹脂pの外側には所定形
状の成形型30を配置し、管状樹脂pの内側には管状樹
脂pの内部空間を遮る加圧栓40を配置しておき、加圧
栓40と加圧栓40の上流側の樹脂押出部10との間に
加圧媒体を供給し、加圧媒体で管状樹脂pを成形型30
に押し付けて管状樹脂pを所定形状に成形する工程。
(c) 加圧栓40の上流側から下流側に漏れた加圧媒体
を、加圧栓40の下流側から樹脂押出部10側へと導い
て管状樹脂pの外部に排出する工程。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂管の製造
方法および装置に関し、詳しくは、各種気体や液体の搬
送あるいは電線保護管等に利用される合成樹脂管を製造
する方法と、それに用いる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電線保護管として、外周面が軸方向に沿
って波形をなす合成樹脂波形管がある。合成樹脂波形管
は、管壁が波形をなすことで柔軟に湾曲できる可撓性や
荷重を加えても管断面が変形し難いという耐変形性に優
れるなどの特長を有し、電力線や通信線等を保護する電
線保護管や送気管その他に広く利用されている。
【0003】合成樹脂波形管の製造方法として、以下に
説明する方法が採用されている。溶融された樹脂を管状
に押出成形しながら、押し出された管状樹脂の外周に所
望の波形状を有する成形型を配置した状態で、管状樹脂
の内部に加圧空気を送り込む。加圧空気で外周側に膨張
変形させられた管状樹脂は、成形型の波形状にしたがっ
て成形される。加圧空気が漏れないように、押し出され
た管状樹脂の下流側には管状樹脂の内部空間を遮る加圧
栓が配置される。加圧栓よりも上流側に加圧空気を供給
すれば、管状樹脂の内部空間を効率的に加圧することが
できる。成形後の管状樹脂は直ちに冷却されて、所定の
波形形状を有する合成樹脂波形管が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した従
来における合成樹脂波形管の製造方法では、加圧栓から
下流側に漏れた加圧空気で波形管が余分に膨張変形して
しまい、波形形状が不安定になるという問題があった。
その原因は次のように考えられる。
【0005】押出成形された管状樹脂は、順次下流側へ
と移動していくのに対して、加圧栓は成形型内の下流側
で所定の位置に固定されている。軟らかい状態の管状樹
脂が加圧栓に引っ掛かって変形したりスムーズに通過で
きなくなったりしないようにするためには、加圧栓の外
径を管状樹脂の内径よりも少し小さく設定しておく必要
がある。そのために、加圧栓と管状樹脂との間に隙間が
生じて、ここから加圧空気が漏れることになる。
【0006】また、波形に成形された管状樹脂は、その
内径が小さい個所と大きい個所とが交互に存在してい
る。このような波形の管状樹脂の最も小さい内径部分に
対応するように外径が設定された加圧栓では、加圧栓の
位置に管状樹脂の内径が大きい個所が移動してきたとき
には、加圧栓と管状樹脂の内径との間に隙間が生じてし
まい、加圧空気の漏れが増大する。
【0007】加圧栓よりも下流側で、成形型による規制
がなく、しかも、管状樹脂の冷却固化が完了するまでの
段階で、管状樹脂の内側から加圧空気の圧力が作用すれ
ば、管状樹脂は容易に膨張変形して、成形型で成形され
た形状が崩れたり正確に維持できなくなってしまう。近
年、波形管製造の生産性を向上させるために、管状樹脂
の押出速度を高めることが行われている。そうすると、
押し出された管状樹脂が十分に冷却しないままで成形型
よりも下流側に移動してしまい易いので、前記した加圧
空気による管状樹脂の膨張変形が顕著に現れることにな
る。
【0008】そこで、本発明の課題は、加圧栓からの加
圧空気の漏れに伴う波形管の寸法形状精度の低下を防止
することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の合成樹脂波形管
の製造方法は、以下の工程を含む。 (a) 樹脂押出部から溶融樹脂を管状に押し出す工程。 (b) 押し出された管状樹脂の外側には所定形状の成形型
を配置し、管状樹脂の内側には管状樹脂の内部空間を遮
る加圧栓を配置しておき、加圧栓と加圧栓の上流側の樹
脂押出部との間に加圧媒体を供給し、加圧媒体で管状樹
脂を成形型に押し付けて管状樹脂を波形に成形する工
程。
【0010】(c) 加圧栓の上流側から下流側に漏れた加
圧媒体を、加圧栓の下流側から樹脂押出部側へと導いて
管状樹脂の外部に排出する工程。 各構成要件について説明する。 〔合成樹脂管〕材料および寸法形状は、通常の合成樹脂
波形管等の合成樹脂管と同様でよく、用途や要求性能に
合わせて、各種の合成樹脂材料が使用され、外径や管
厚、波形のピッチや高さなどの条件が設定される。
【0011】〔樹脂押出部〕通常の合成樹脂に対する押
出成形装置における樹脂押出部と同様の構造が用いられ
る。樹脂押出部には、合成樹脂材料が供給されるホッ
パ、合成樹脂材料を加熱溶融しながら移動させるヒータ
付きのスクリューフィーダ、溶融した樹脂を管状に押し
出す押出口などを備える。合成樹脂は管状の押し出しお
よび波形等の成形型による成形が可能な程度の溶融状態
に加熱されて押し出される。
【0012】樹脂押出部から押し出された管状樹脂は順
次、樹脂押出部から離れる下流側へと移動していく。 〔成形型〕通常の合成樹脂波形管の製造に用いられる成
形型と同様の構造を有しているものが用いられる。成形
型には、波形管等の管の外形状に対応する波形等の所定
形状の型面が設けられる。
【0013】連続して押し出され下流側に移動していく
管状樹脂に対して成形型を適切に配置するために、循環
成形型が使用される。循環成形型は、波形管の外形に対
応する型面の形状を有する型面ブロックを備える。この
ような型面ブロックを多数組み合わせて、管状樹脂の移
動方向に沿って循環移動するように管状樹脂の外周に配
置する。管状樹脂の外周を複数の循環成形型で囲んで、
管状樹脂の全周に対応する成形型を構成する。
【0014】循環成形型の各型面ブロックは、管状樹脂
の外周に配置される。管状樹脂の下流側への移動ととも
に型面ブロックも下流側に移動しながら、型面ブロック
の形状にしたがって管状樹脂を成形することができる。 〔加圧媒体の供給〕管状樹脂を、その外周に配置された
外周の成形型に押し付けて成形することができれば、空
気その他の各種気体を加圧した状態で用いる。加圧媒体
の圧力や供給量を変えることで、管状樹脂の成形型への
押し付け力あるいは成形条件を調整することができる。
【0015】加圧媒体を管状樹脂の内部に供給するに
は、管状樹脂の末端すなわち上流側である樹脂押出部側
から管状樹脂の内部にパイプ等を挿入配置して、外部に
設置されたポンプやブロワー等で加圧媒体を供給するこ
とができる。 〔加圧栓〕加圧栓の基本的構造は、通常の合成樹脂波形
管の製造装置における加圧栓と同様でよい。加圧栓を管
状樹脂の内部空間に設置するには、管状樹脂の末端、例
えば樹脂押出部の端面から下流側に支持腕を延ばして加
圧栓を支持することができる。
【0016】加圧栓は、加圧媒体によって管状樹脂に圧
力をかける範囲の下流側に配置される。加圧媒体は、加
圧栓と樹脂押出部との間に供給される。加圧栓は、管状
樹脂の内部空間を塞ぐことのできる外形状を有してい
る。但し、管状樹脂の内周面に加圧栓の外径が接触しな
い程度の余裕を有する必要がある。したがって、加圧栓
は、管状樹脂の内部における加圧媒体の移動を完全に遮
断することは出来ない。加圧栓よりも上流側で供給され
た加圧媒体は、その一部が加圧栓と管状樹脂との隙間か
ら加圧栓の下流側に漏れる。
【0017】〔加圧媒体の排出〕加圧栓の下流側に漏れ
た加圧媒体を排出するには、加圧栓の下流側に加圧媒体
の取込口を配置し、この取込口に連通する排出路を樹脂
押出部側で管状樹脂の外部まで配置しておくことができ
る。排出路として、管状樹脂の内側に軸方向に沿って配
置された排出管を用いれば、加圧媒体の供給や管状樹脂
の成形の邪魔にならない。排出管の先端側に取込口を貫
通形成しておくことができる。排出管の途中に加圧栓を
支持しておけば、加圧栓の支持と加圧媒体の排出との両
方を機能を排出管に持たせることができる。排出管は樹
脂押出部の構造部材等に支持しておくことができる。
【0018】排出管の端部は、管状樹脂の外部で大気中
に開放されているだけであってよい。この場合、加圧栓
の下流側における加圧媒体の圧力と大気との圧力差によ
って、加圧媒体は自然排出されることになる。排出管
を、樹脂押出部の外部に配置される排気ブロワーや排気
ポンプ等の排気装置に連結しておけば、加圧媒体を迅速
に強制排出することができる。
【0019】加圧媒体を管状樹脂の外部に排出すること
で、加圧栓よりも下流側の管状樹脂内部において、加圧
媒体が管状樹脂を膨張変形させることが防がれる。した
がって、自然排出および強制排出の何れの場合も、加圧
栓の下流側の内部圧力が、管状樹脂の膨張変形を生じさ
せない程度に保たれるように、加圧媒体を排出しておけ
ばよい。
【0020】
【発明の実施の形態】図1および図2に示す合成樹脂管
の製造装置は、電線保護管用の波形管を製造するもので
あり、樹脂押出部10、加圧媒体供給部20、循環成形
型30、加圧栓40、排気部50を備える。 〔樹脂押出部〕樹脂押出部10は、環状の口金部12を
備え、口金部12には、図示を省略したスクリューフィ
ーダ等の押出装置本体から、溶融状態の樹脂rが供給さ
れてくる。樹脂rは軟らかで流動および変形容易な状態
である。口金部12から押し出された樹脂rは、管状に
なって口金部12から離れ下流側へと順次移動していき
管状樹脂pとなる。管状樹脂pは、軟らかく変形容易な
状態である。
【0021】〔加圧媒体供給部〕加圧媒体供給部20
は、樹脂押出部10の外側から樹脂押出部10を貫通し
て口金部12の中央から口金部12の先端まで延びる送
気路26を有する。送気路26は、樹脂押出部10の外
部でブロワー装置(図示省略)に連結されており、送気
路26に加圧空気を供給する。送気路26の先端には、
外面に多数の送気孔24があけられた円筒状の媒体吐出
部22を有する。送気孔24から吐出された加圧空気
は、管状樹脂pの内部に充填され、管状樹脂pを外周側
に向けて膨張変形させる。
【0022】〔循環成形型〕樹脂押出部10から押し出
された管状樹脂pの通過経路の上下に、循環成形型30
が配置されている。循環成形型30は多数の型面ブロッ
ク32で構成され、型面ブロック32の表面には波形管
の外面形状に対応する波形の型面34が設けられてい
る。
【0023】型面ブロック32は半円弧状をなし、その
内周面に波形の型面34を有する。左右に配置された型
面ブロック32、32が管状樹脂pの外周全体を囲み、
管状樹脂pの全周を波形に成形する。すなわち、加圧媒
体の供給によって外周側に膨張変形させられた管状樹脂
pが、型面34に押し付けられて、型面34の波形形状
に沿う波形に成形される。
【0024】〔加圧栓〕加圧栓40は、管状樹脂pの内
部で循環成形型30の下流側に配置される。加圧栓40
は円盤状をなし、その外径は、波形に成形されつつある
管状樹脂pの内径よりも少し小さく設定されている。加
圧栓40は、管状樹脂pの中心を通る排気管52に支持
されている。
【0025】〔排気部〕排気管52は排気部50の一部
を構成する。排気管52は、加圧栓40および循環成形
型30よりも下流側まで延びている。排気管52の下流
側の先端には、取込口54が貫通している。排気管52
は上流側に延び、媒体吐出部22の中央を貫通して送気
路26の内部を通過し、樹脂押出部10の外壁を貫通し
て外部に延びている。樹脂押出部10の外部で排気管5
2は排気ブロワー(図示せず)に接続されている。
【0026】管状樹脂pの内部で加圧栓40の下流側に
漏れた空気は、取込口54の先端から排気管52に入
り、排気管52を上流側に移動して外部に排出される。
その結果、加圧栓40の下流側では、管状樹脂pの外部
空間と内部空間との間に大きな圧力差が生じず、管状樹
脂pすなわち冷却硬化前の波形管Cが膨張変形すること
が防げる。
【0027】循環成形型30と加圧栓40の位置を過ぎ
て移動する波形管Cは、冷風を吹きつけたり、冷却水槽
を通過させたりすることで、冷却固化される。冷却固化
した波波形管Cは、引き取られて回収される。波形管C
は連続体のままで巻回するなどして回収してもよいし、
定寸に裁断しながら回収することもできる。
【0028】
【発明の効果】本発明にかかる合成樹脂管の製造方法お
よび装置によれば、加圧栓よりも下流側に漏れた加圧媒
体を樹脂押出部側へと導いて管状樹脂の外部に排出する
ことで、管状樹脂の成形後の膨張変形を阻止することが
できる。管状樹脂の外形状は成形型で成形したとおりの
正確な形状のままになり、寸法形状精度の高い合成樹脂
管が得られる。
【0029】加圧栓の下流側に漏れた加圧媒体をその場
で直ちに排出することができるので、管状樹脂の押出速
度を上げて生産性を高めたり、加圧栓の下流側における
管状樹脂の温度が高いままであったとしても、加圧栓の
下流側の圧力を適切に保って、加圧媒体による管状樹脂
の膨張変形を確実に阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を表す合成樹脂波形管の製造
装置の断面図
【符号の説明】
10 樹脂押出部 12 環状口金 20 加圧媒体供給部 24 送気孔 30 循環成形型 32 型面ブロック 40 加圧栓 50 排気部 52 排気管 54 取込口 r 溶融樹脂 p 管状樹脂 C 波形管

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂押出部から溶融樹脂を管状に押し出す
    工程と、 前記押し出された管状樹脂の外側には所定形状の成形型
    を配置し、管状樹脂の内側には管状樹脂の内部空間を遮
    る加圧栓を配置しておき、加圧栓と加圧栓の上流側の樹
    脂押出部との間に加圧媒体を供給し、加圧媒体で管状樹
    脂を成形型に押し付けて管状樹脂を所定形状に成形する
    工程と、 前記加圧栓の上流側から下流側に漏れた加圧媒体を、加
    圧栓の下流側から前記樹脂押出部側へと導いて管状樹脂
    の外部に排出する工程とを含む合成樹脂管の製造方法。
  2. 【請求項2】前記加圧媒体の排出工程が、自然排出で行
    われる請求項1に記載の合成樹脂管の製造方法。
  3. 【請求項3】前記加圧媒体の排出工程が、強制排出で行
    われる請求項1に記載の合成樹脂管の製造方法。
  4. 【請求項4】溶融樹脂を管状に押し出す樹脂押出部と、 前記押し出された管状樹脂の外側に配置され、管状樹脂
    とともに下流側に循環移動する所定形状の型面を有する
    循環成形型と、 前記管状樹脂の内側に配置され、前記管状樹脂の内部空
    間を遮る加圧栓と、 前記管状樹脂の内側で前記加圧栓と加圧栓の上流側の樹
    脂押出部との間に加圧媒体を供給する加圧媒体供給手段
    と、 前記加圧栓の下流側に加圧媒体の取込口を有し、加圧媒
    体を前記樹脂押出部側へと導いて管状樹脂の外部に排出
    する排出手段とを備える合成樹脂管の製造装置。
  5. 【請求項5】前記排出手段が、前記管状樹脂の内側に軸
    方向に沿って配置され、先端側に前記取込口を有し、軸
    方向の途中に前記加圧栓を支持し、前記樹脂押出部側で
    支持されてなる排気管を備える請求項4に記載の合成樹
    脂管の製造装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1687129A1 (en) * 2003-11-24 2006-08-09 Manfred Arno Alfred Lupke Pipe molding system with vacuum and temperature controls of cooling plugs
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KR102333710B1 (ko) * 2021-08-24 2021-12-01 김영신 양방향 지관 압출기

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