JPH11104644A - 水浄化装置 - Google Patents
水浄化装置Info
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- JPH11104644A JPH11104644A JP26848397A JP26848397A JPH11104644A JP H11104644 A JPH11104644 A JP H11104644A JP 26848397 A JP26848397 A JP 26848397A JP 26848397 A JP26848397 A JP 26848397A JP H11104644 A JPH11104644 A JP H11104644A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 浴槽水などの水に含まれる塩素イオンを電気
分解して生成する塩素化合物により、水の浄化を行う場
合に、塩素化合物の生成効率を向上させる。 【解決手段】 浴槽1の水2をポンプ3により循環させ
る循環流路4に、一定の流水抵抗を有する抵抗体5を挿
入し、電気分解により塩素化合物を生成する電解槽9
を、流入路10および排水路11を介して前記抵抗体5
と連通させることにより、電解槽9への水流を一定にし
て塩素化合物の生成効率を向上させる。
分解して生成する塩素化合物により、水の浄化を行う場
合に、塩素化合物の生成効率を向上させる。 【解決手段】 浴槽1の水2をポンプ3により循環させ
る循環流路4に、一定の流水抵抗を有する抵抗体5を挿
入し、電気分解により塩素化合物を生成する電解槽9
を、流入路10および排水路11を介して前記抵抗体5
と連通させることにより、電解槽9への水流を一定にし
て塩素化合物の生成効率を向上させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴槽などの水を浄
化する装置に関するもので、特に水中に含まれる塩素イ
オンを電気分解することにより塩素化合物を生成し、水
の浄化を行う水浄化装置に関するものである。
化する装置に関するもので、特に水中に含まれる塩素イ
オンを電気分解することにより塩素化合物を生成し、水
の浄化を行う水浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より被浄化水である例えば浴槽水に
含まれている塩素イオンを、電気分解することにより次
亜塩素酸イオンとして生成し、この次亜塩素酸イオンの
有効塩素の酸化力による殺菌作用により浴槽水を浄化す
る電解槽を備えた水浄化装置が知られている(例えば実
開平2−108794号公報参照)。この水浄化装置
は、浴槽中の浴槽水を循環させる循環水路の途中にフィ
ルタ,循環ポンプ,電解槽,加熱器を順次直列に接続
し、前記循環ポンプによって浴槽水を強制的に循環させ
るとともに、前記電解槽において電気分解を行うことに
より次亜塩素酸イオンを生成させ、この次亜塩素酸イオ
ンの有効塩素の酸化力による殺菌作用により雑菌の繁殖
を防止して浴槽水を浄化するように構成されている。な
お、ここで用いられる電解槽としては、例えば特開昭5
6−31489号公報に開示されているような電解手段
が知られており、また、飲料水用ではあるが、例えば特
開昭61−283391号公報に開示されているような
無隔膜型の殺菌用電解手段も知られている。
含まれている塩素イオンを、電気分解することにより次
亜塩素酸イオンとして生成し、この次亜塩素酸イオンの
有効塩素の酸化力による殺菌作用により浴槽水を浄化す
る電解槽を備えた水浄化装置が知られている(例えば実
開平2−108794号公報参照)。この水浄化装置
は、浴槽中の浴槽水を循環させる循環水路の途中にフィ
ルタ,循環ポンプ,電解槽,加熱器を順次直列に接続
し、前記循環ポンプによって浴槽水を強制的に循環させ
るとともに、前記電解槽において電気分解を行うことに
より次亜塩素酸イオンを生成させ、この次亜塩素酸イオ
ンの有効塩素の酸化力による殺菌作用により雑菌の繁殖
を防止して浴槽水を浄化するように構成されている。な
お、ここで用いられる電解槽としては、例えば特開昭5
6−31489号公報に開示されているような電解手段
が知られており、また、飲料水用ではあるが、例えば特
開昭61−283391号公報に開示されているような
無隔膜型の殺菌用電解手段も知られている。
【0003】また、濾過手段と電気分解手段を並列に設
けている水浄化装置としては、例えば特開平8−281
280号公報に記載されているようなものが一般的であ
った。このような水浄化装置としては、図11に示すよ
うに、循環路Iに水Wをくみ上げ、この水Wの循環を行
うポンプPと、ヒーターHと、内部に微生物を繁殖させ
た浄化手段Fとを備え、この浄化手段Fの上流と下流を
結ぶバイパス路Bを設け、このバイパス路Bに遊離塩素
を発生させる殺菌手段Sを備えて浄化手段Fと殺菌手段
Sとを並列にしている。そして、ポンプPの働きによ
り、水Wを、循環路IからヒーターHを通って浄化手段
F及びバイパス路Bの殺菌手段Sに送り込み、浄化手段
F内で繁殖した微生物の働きにより水中の懸濁態及び溶
存態の有機物質の除去を行っていた。また、浄化手段F
内に繁殖した微生物を死滅させないため、バイパス路B
を設け、このバイパス路Bには殺菌手段Sを備えている
ので、この殺菌手段Sにおいて、次亜塩素酸や次亜塩素
酸イオンなどの塩素化合物(以下、残留塩素という)を
生成させ、浄化手段Fの下流方向で循環路Iの水に混合
することで浄化手段F内に存在する微生物を死滅させる
ことなく水の浄化を行っていた。前記殺菌手段Sは、図
12に示すように、電極E1およびE2を対向させて配
置し、この電極E1,E2間には隔膜を介在させない構
成をとっている。水は矢印のように、入口R1から入
り、出口R2から出るが、水は直接電極E1,E2間を
流れなく、電極E1,E2の上部を流れるようにするこ
とにより、電極E1,E2間の流量を少くして残留塩素
の生成効率を向上させ、残留塩素を多く含んだ水を出口
R2から排出するようにしている。
けている水浄化装置としては、例えば特開平8−281
280号公報に記載されているようなものが一般的であ
った。このような水浄化装置としては、図11に示すよ
うに、循環路Iに水Wをくみ上げ、この水Wの循環を行
うポンプPと、ヒーターHと、内部に微生物を繁殖させ
た浄化手段Fとを備え、この浄化手段Fの上流と下流を
結ぶバイパス路Bを設け、このバイパス路Bに遊離塩素
を発生させる殺菌手段Sを備えて浄化手段Fと殺菌手段
Sとを並列にしている。そして、ポンプPの働きによ
り、水Wを、循環路IからヒーターHを通って浄化手段
F及びバイパス路Bの殺菌手段Sに送り込み、浄化手段
F内で繁殖した微生物の働きにより水中の懸濁態及び溶
存態の有機物質の除去を行っていた。また、浄化手段F
内に繁殖した微生物を死滅させないため、バイパス路B
を設け、このバイパス路Bには殺菌手段Sを備えている
ので、この殺菌手段Sにおいて、次亜塩素酸や次亜塩素
酸イオンなどの塩素化合物(以下、残留塩素という)を
生成させ、浄化手段Fの下流方向で循環路Iの水に混合
することで浄化手段F内に存在する微生物を死滅させる
ことなく水の浄化を行っていた。前記殺菌手段Sは、図
12に示すように、電極E1およびE2を対向させて配
置し、この電極E1,E2間には隔膜を介在させない構
成をとっている。水は矢印のように、入口R1から入
り、出口R2から出るが、水は直接電極E1,E2間を
流れなく、電極E1,E2の上部を流れるようにするこ
とにより、電極E1,E2間の流量を少くして残留塩素
の生成効率を向上させ、残留塩素を多く含んだ水を出口
R2から排出するようにしている。
【0004】また、この殺菌手段Sの下流側に発生した
残留塩素を滞留させるための滞留槽を設け(図示せ
ず)、発生した残留塩素を滞留させることにより残留塩
素の濃度を高め、殺菌効果の向上を図っていた。
残留塩素を滞留させるための滞留槽を設け(図示せ
ず)、発生した残留塩素を滞留させることにより残留塩
素の濃度を高め、殺菌効果の向上を図っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
水浄化装置では次に説明するような課題を有していた。
水浄化装置では次に説明するような課題を有していた。
【0006】1.殺菌手段Sを浄化手段Fと並列に接続
することにより、殺菌手段Sを通過する被浄化水の流量
が変動し、有効塩素の高い生成効率を長期にわたって持
続できないという課題があった。すなわち、浄化手段F
は浴槽水の懸濁物質を濾過し、この懸濁物質を浄化手段
F内に蓄積することとなり、目詰まりが発生する原因と
なっていた。この結果、浄化手段Fの通過抵抗が上昇す
るので、殺菌手段Sの通過流量が上昇するようになり、
一方、殺菌手段Sの通過流量(電解流量)には電気分解
条件に応じた最適な範囲が存在することから、この範囲
を逸脱すると有効塩素の生成効率が低下するという課題
があった。
することにより、殺菌手段Sを通過する被浄化水の流量
が変動し、有効塩素の高い生成効率を長期にわたって持
続できないという課題があった。すなわち、浄化手段F
は浴槽水の懸濁物質を濾過し、この懸濁物質を浄化手段
F内に蓄積することとなり、目詰まりが発生する原因と
なっていた。この結果、浄化手段Fの通過抵抗が上昇す
るので、殺菌手段Sの通過流量が上昇するようになり、
一方、殺菌手段Sの通過流量(電解流量)には電気分解
条件に応じた最適な範囲が存在することから、この範囲
を逸脱すると有効塩素の生成効率が低下するという課題
があった。
【0007】2.滞留槽が殺菌手段Sと離れた位置に設
置されているので、部分的には残留塩素の濃度を高める
ことができるものの、残留塩素の生成効率を向上させる
ことはできないという課題があった。
置されているので、部分的には残留塩素の濃度を高める
ことができるものの、残留塩素の生成効率を向上させる
ことはできないという課題があった。
【0008】そこで、本発明は前記する課題を解決しよ
うとするものである。
うとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、循環手段により水が循環する循環流路
と、一定の流水抵抗を有する縮径部を持つ抵抗体と、電
気分解により塩素化合物を生成する少なくとも一対の電
極を有する塩素化合物供給手段とを備え、前記抵抗体は
前記塩素化合物供給手段と連通させることとしている。
決するために、循環手段により水が循環する循環流路
と、一定の流水抵抗を有する縮径部を持つ抵抗体と、電
気分解により塩素化合物を生成する少なくとも一対の電
極を有する塩素化合物供給手段とを備え、前記抵抗体は
前記塩素化合物供給手段と連通させることとしている。
【0010】上記発明によれば、循環手段によって循環
流路に送り込まれた水は、抵抗体に到達するが、抵抗体
内部の縮径部に流水抵抗があるので、一定量の水は塩素
化合物供給手段内に流れ込み、この塩素化合物供給手段
に流れ込んだ水は電極に到達し、電極の上部を一定の流
量で流れることにより、安定した流れの条件下で電気分
解を行うことができ、その結果、塩素化合物の生成を安
定して行うことが可能となる。よって、一定濃度の塩素
化合物を含む水を循環流路に流すことができるので、殺
菌性能を安定化させることができる。
流路に送り込まれた水は、抵抗体に到達するが、抵抗体
内部の縮径部に流水抵抗があるので、一定量の水は塩素
化合物供給手段内に流れ込み、この塩素化合物供給手段
に流れ込んだ水は電極に到達し、電極の上部を一定の流
量で流れることにより、安定した流れの条件下で電気分
解を行うことができ、その結果、塩素化合物の生成を安
定して行うことが可能となる。よって、一定濃度の塩素
化合物を含む水を循環流路に流すことができるので、殺
菌性能を安定化させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は各請求項に記載した形態
にすることにより実施できるものである。すなわち、本
発明の請求項1にかかる水浄化装置は、循環手段により
水が循環する循環流路と、一定の流水抵抗を有する縮径
部を設け、前記循環流路に挿入した抵抗体と、電気分解
により塩素化合物を生成する少なくとも一対の電極を有
し、前記抵抗体と連通させた塩素化合物供給手段とを備
えたものである。また、請求項2記載にかかる水浄化装
置は縮径部の上流側に位置して循環流路から塩素化合物
供給手段へ水を流入させる流入路と、縮径部の下流側に
位置して塩素化合物供給手段からの水を循環流路に流出
する排水路とにより、抵抗体と塩素化合物供給手段とを
連通させたものである。
にすることにより実施できるものである。すなわち、本
発明の請求項1にかかる水浄化装置は、循環手段により
水が循環する循環流路と、一定の流水抵抗を有する縮径
部を設け、前記循環流路に挿入した抵抗体と、電気分解
により塩素化合物を生成する少なくとも一対の電極を有
し、前記抵抗体と連通させた塩素化合物供給手段とを備
えたものである。また、請求項2記載にかかる水浄化装
置は縮径部の上流側に位置して循環流路から塩素化合物
供給手段へ水を流入させる流入路と、縮径部の下流側に
位置して塩素化合物供給手段からの水を循環流路に流出
する排水路とにより、抵抗体と塩素化合物供給手段とを
連通させたものである。
【0012】そして、抵抗体内部の縮径部が一定の流水
抵抗を有しているので、循環手段によって送り込まれた
循環流路の水の一定量が、例えば、縮径部の上流側に位
置する流入路から塩素化合物供給手段内に送り込まれ、
ついで、縮径部の下流側に位置する排出路から再び循環
流路に戻すことができる。また、塩素化合物供給手段に
送り込まれた水は、一定の流速で電極上部を通過するこ
ととなり、電気分解によって得られる次亜塩素酸,次亜
塩素酸イオンのような塩素化合物を安定して生成するこ
とができ、また発生した塩素ガスと水との混合を一定条
件下で行うことができるので、殺菌性能を安定化させる
ことができる。
抵抗を有しているので、循環手段によって送り込まれた
循環流路の水の一定量が、例えば、縮径部の上流側に位
置する流入路から塩素化合物供給手段内に送り込まれ、
ついで、縮径部の下流側に位置する排出路から再び循環
流路に戻すことができる。また、塩素化合物供給手段に
送り込まれた水は、一定の流速で電極上部を通過するこ
ととなり、電気分解によって得られる次亜塩素酸,次亜
塩素酸イオンのような塩素化合物を安定して生成するこ
とができ、また発生した塩素ガスと水との混合を一定条
件下で行うことができるので、殺菌性能を安定化させる
ことができる。
【0013】また、請求項3にかかる水浄化装置は、循
環流路に挿入した抵抗体は、塩素化合物供給手段の上方
向に位置させたものである。
環流路に挿入した抵抗体は、塩素化合物供給手段の上方
向に位置させたものである。
【0014】そして、塩素化合物供給手段の電極表面で
発生した水素ガス,酸素ガス及び水に溶解しきれなかっ
た塩素ガスなどの気体は、垂直上方向にある循環流路に
挿入した抵抗体に排出することが可能となるので、塩素
化合物供給手段の内の電極間への気体の滞留をなくし、
電極間へ気体が滞留して通電面積が低下することによっ
て発生する塩素化合物生成効率の低下がなくなる。
発生した水素ガス,酸素ガス及び水に溶解しきれなかっ
た塩素ガスなどの気体は、垂直上方向にある循環流路に
挿入した抵抗体に排出することが可能となるので、塩素
化合物供給手段の内の電極間への気体の滞留をなくし、
電極間へ気体が滞留して通電面積が低下することによっ
て発生する塩素化合物生成効率の低下がなくなる。
【0015】また、請求項4にかかる水浄化装置は、塩
素化合物供給手段内において電気分解により塩素化合物
を生成する少なくとも一対の電極の上流側に流入路から
流入した水の流れを整える整流部を設けたものである。
素化合物供給手段内において電気分解により塩素化合物
を生成する少なくとも一対の電極の上流側に流入路から
流入した水の流れを整える整流部を設けたものである。
【0016】そして、塩素化合物供給手段内部の電極の
上流側に整流部を設けることにより、循環流路から流入
する水の流れを整えることで、電極間に乱流を発生させ
ることがなくなり、電極間の流量を安定化することがで
きるので、安定した流れの条件下で水の電気分解を行う
ことができる。
上流側に整流部を設けることにより、循環流路から流入
する水の流れを整えることで、電極間に乱流を発生させ
ることがなくなり、電極間の流量を安定化することがで
きるので、安定した流れの条件下で水の電気分解を行う
ことができる。
【0017】また、請求項5にかかる水浄化装置は、塩
素化合物供給手段内において電気分解により塩素化合物
を生成する少なくとも一対の電極の下流側に電気分解に
より発生した気体と水を混合する混合部を設けたもので
ある。
素化合物供給手段内において電気分解により塩素化合物
を生成する少なくとも一対の電極の下流側に電気分解に
より発生した気体と水を混合する混合部を設けたもので
ある。
【0018】そして、電気分解で発生した気体と水を電
極の下流側にある混合部で充分に混合することができる
ので、塩素化合物の生成効率を向上させることができ
る。
極の下流側にある混合部で充分に混合することができる
ので、塩素化合物の生成効率を向上させることができ
る。
【0019】また、請求項6にかかる水浄化装置は、抵
抗体の縮径部が循環流路の径よりも小さい径の単一の穴
で形成したものである。
抗体の縮径部が循環流路の径よりも小さい径の単一の穴
で形成したものである。
【0020】そして、循環手段によって送り込まれてき
た水に毛髪や糸屑が混入している場合でも、抵抗体の縮
径部に絡み付き、その結果、抵抗体の流水抵抗が上が
り、塩素化合物供給手段への水の流入量が増加すること
によって塩素化合物の生成効率の低下を起こすことがな
くなる。
た水に毛髪や糸屑が混入している場合でも、抵抗体の縮
径部に絡み付き、その結果、抵抗体の流水抵抗が上が
り、塩素化合物供給手段への水の流入量が増加すること
によって塩素化合物の生成効率の低下を起こすことがな
くなる。
【0021】また、請求項7にかかる水浄化装置は、抵
抗体が、循環流路の径よりも小さい径の単一の穴からな
る縮径部と、この縮径部の上流側に位置し、前記縮径部
に近づくにつれて流路径が縮小する誘導部と、前記縮径
部の上流側に位置し、前記縮径部から離れるにつれて流
路径が増大するスロート部と、前記誘導部の上流側に位
置して塩素化合物供給手段への水の流入路と連通する流
入口と、前記スロート部の下流側に位置して塩素化合物
供給手段よりの水の排出路と連通する排出口とを有する
ものである。
抗体が、循環流路の径よりも小さい径の単一の穴からな
る縮径部と、この縮径部の上流側に位置し、前記縮径部
に近づくにつれて流路径が縮小する誘導部と、前記縮径
部の上流側に位置し、前記縮径部から離れるにつれて流
路径が増大するスロート部と、前記誘導部の上流側に位
置して塩素化合物供給手段への水の流入路と連通する流
入口と、前記スロート部の下流側に位置して塩素化合物
供給手段よりの水の排出路と連通する排出口とを有する
ものである。
【0022】そして、抵抗体の上流側及び下流側に誘導
部及びスロート部を設け、循環流路から縮径部に近づく
につれて流路の直径を縮小しているので、抵抗体の縮径
部に水の澱みがなくなって、細菌などが繁殖することに
より生成する生物膜の発生が無くなる。その結果、塩素
化合物供給手段で生成した塩素化合物の浪費がなくな
り、塩素化合物供給手段で生成した塩素化合物を有効に
使用することができる。
部及びスロート部を設け、循環流路から縮径部に近づく
につれて流路の直径を縮小しているので、抵抗体の縮径
部に水の澱みがなくなって、細菌などが繁殖することに
より生成する生物膜の発生が無くなる。その結果、塩素
化合物供給手段で生成した塩素化合物の浪費がなくな
り、塩素化合物供給手段で生成した塩素化合物を有効に
使用することができる。
【0023】また、請求項8にかかる水浄化装置は、塩
素化合物供給手段における一対の電極間には隔膜を設け
ない無隔膜の構成としたものである。
素化合物供給手段における一対の電極間には隔膜を設け
ない無隔膜の構成としたものである。
【0024】そして、塩素化合物供給手段内の対になっ
ている電極間に隔膜を設けないことにより、構成が簡素
化されると同時に、隔膜に水中の懸濁物質やスケール成
分が付着することがなくなり、電気分解による塩素化合
物の生成効率の安定化が図れる。
ている電極間に隔膜を設けないことにより、構成が簡素
化されると同時に、隔膜に水中の懸濁物質やスケール成
分が付着することがなくなり、電気分解による塩素化合
物の生成効率の安定化が図れる。
【0025】また、請求項9にかかる水浄化装置は、電
気分解により塩素化合物を生成させる電極の素材はチタ
ンを用い、その表面を白金−イリジウムからなる被膜に
より被覆したものである。また、請求項10にかかる水
浄化装置は、電極の電流密度を1.0〜3.0A/dm
2 としたものである。
気分解により塩素化合物を生成させる電極の素材はチタ
ンを用い、その表面を白金−イリジウムからなる被膜に
より被覆したものである。また、請求項10にかかる水
浄化装置は、電極の電流密度を1.0〜3.0A/dm
2 としたものである。
【0026】そして、水導水や浴槽水などのように塩素
イオン濃度が低い水を電気分解する場合にも、塩素化合
物を高効率で得ることができる。すなわち、電流密度が
この範囲を外れて1.0A/dm2 以下になると、生成
効率が著しく低下し、また、電流密度が3.0A/dm
2 以上になると電極寿命の低下をきたすことになる。
イオン濃度が低い水を電気分解する場合にも、塩素化合
物を高効率で得ることができる。すなわち、電流密度が
この範囲を外れて1.0A/dm2 以下になると、生成
効率が著しく低下し、また、電流密度が3.0A/dm
2 以上になると電極寿命の低下をきたすことになる。
【0027】また、請求項11にかかる水浄化装置は、
塩素化合物供給手段内の電極の電極間距離は1〜6m
m、望ましくは2〜4mmの範囲内としたものである。
塩素化合物供給手段内の電極の電極間距離は1〜6m
m、望ましくは2〜4mmの範囲内としたものである。
【0028】そして、水道水や浴槽水などのように導電
性の低い水を電気分解する場合、電極間距離がこの範囲
を外れると、電気分解による塩素化合物の生成効率が低
下する。すなわち、電極間距離が1mm以下及び6mm
以上である場合には生成効率が低下し、電極間距離が2
〜4mmの範囲内では最も生成効率が高く、効率的に塩
素化合物の生成を行うことができる。
性の低い水を電気分解する場合、電極間距離がこの範囲
を外れると、電気分解による塩素化合物の生成効率が低
下する。すなわち、電極間距離が1mm以下及び6mm
以上である場合には生成効率が低下し、電極間距離が2
〜4mmの範囲内では最も生成効率が高く、効率的に塩
素化合物の生成を行うことができる。
【0029】また、請求項12にかかる水浄化装置は、
塩素化合物供給手段内部の電極への通電は3分間以上行
うものである。
塩素化合物供給手段内部の電極への通電は3分間以上行
うものである。
【0030】そして、白金−イリジウムにより表面を被
覆したチタン電極を用いた場合、電極表面で塩素ガスが
安定した発生をするまでには時間を要することを実験的
に確認しており、その結果、3分間以上連続して通電を
行うことで電気分解による塩素化合物の生成効率を安定
化させることができる。
覆したチタン電極を用いた場合、電極表面で塩素ガスが
安定した発生をするまでには時間を要することを実験的
に確認しており、その結果、3分間以上連続して通電を
行うことで電気分解による塩素化合物の生成効率を安定
化させることができる。
【0031】また、請求項13にかかる水浄化装置は、
塩素化合物供給手段内の電極への通電は直流で行い、こ
の電極の極性を、通電開始後5〜15分で切り替えるも
のである。
塩素化合物供給手段内の電極への通電は直流で行い、こ
の電極の極性を、通電開始後5〜15分で切り替えるも
のである。
【0032】そして、電気分解を行うと短時間でも水中
に存在するCaやMgなどのスケール成分が電極表面に
付着し、塩素化合物の生成効率が低下する。そこで、電
極の極性を切り替えることでスケール成分の剥離を行う
ことができる。その切り替えを行う時間間隔は5〜15
分間で行うことにより一旦付着したスケール成分を効果
的に剥離できるので電極の極性の切り替えをこの範囲に
設定することで容易にスケール成分の付着を防止するこ
とができる。
に存在するCaやMgなどのスケール成分が電極表面に
付着し、塩素化合物の生成効率が低下する。そこで、電
極の極性を切り替えることでスケール成分の剥離を行う
ことができる。その切り替えを行う時間間隔は5〜15
分間で行うことにより一旦付着したスケール成分を効果
的に剥離できるので電極の極性の切り替えをこの範囲に
設定することで容易にスケール成分の付着を防止するこ
とができる。
【0033】また、請求項14にかかる水浄化装置は、
循環流路に水中の懸濁物質を凝集する凝集手段と、水中
の懸濁物質や前記凝集手段により凝集した懸濁物質を除
去する濾過手段と、前記濾過手段を洗浄して堆積した懸
濁物質を除去する逆洗手段とを設けたものである。
循環流路に水中の懸濁物質を凝集する凝集手段と、水中
の懸濁物質や前記凝集手段により凝集した懸濁物質を除
去する濾過手段と、前記濾過手段を洗浄して堆積した懸
濁物質を除去する逆洗手段とを設けたものである。
【0034】そして、循環手段により循環流路を循環し
てきた水中の懸濁物質は、凝集手段により凝集され、粒
子径が増大し、濾過手段で濾過除去される。濾過の進行
とともに濾過手段の圧力損出が増大し、循環流量が低下
するが、逆洗手段により、濾過手段に堆積した懸濁物質
を洗浄除去して装置外に排出することで圧力損失の増加
を防止することができ、塩素化合物供給手段内の電極間
に流れる水の流量を安定化することができ、電気分解に
よる塩素化合物の生成効率を安定化させることができ
る。
てきた水中の懸濁物質は、凝集手段により凝集され、粒
子径が増大し、濾過手段で濾過除去される。濾過の進行
とともに濾過手段の圧力損出が増大し、循環流量が低下
するが、逆洗手段により、濾過手段に堆積した懸濁物質
を洗浄除去して装置外に排出することで圧力損失の増加
を防止することができ、塩素化合物供給手段内の電極間
に流れる水の流量を安定化することができ、電気分解に
よる塩素化合物の生成効率を安定化させることができ
る。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。
説明する。
【0036】(実施例1)本発明の実施例1について、
図1ないし図8を参照して説明する。なお、図1は実施
例の水浄化装置の構成図、図2は同水浄化装置における
電解槽の横断面模式図、図3は同電解槽の縦断面模式
図、図4は塩素化合物の生成効率と流量との関係を示す
グラフ、図5は電流密度と塩素化合物の生成効率との関
係を示すグラフ、図6は電極間距離と塩素化合物の生成
効率との関係を示すグラフ、図7および図8は電気分解
時間と塩素化合物の生成効率との関係を示すグラフであ
る。
図1ないし図8を参照して説明する。なお、図1は実施
例の水浄化装置の構成図、図2は同水浄化装置における
電解槽の横断面模式図、図3は同電解槽の縦断面模式
図、図4は塩素化合物の生成効率と流量との関係を示す
グラフ、図5は電流密度と塩素化合物の生成効率との関
係を示すグラフ、図6は電極間距離と塩素化合物の生成
効率との関係を示すグラフ、図7および図8は電気分解
時間と塩素化合物の生成効率との関係を示すグラフであ
る。
【0037】図1において、1は浴槽で、内部の水2は
循環手段例えばポンプ3の働きにより循環流路4内を循
環する。5は循環流路4に挿入して流水抵抗を示す抵抗
体である。なお、抵抗体5は、図2および図3に示すよ
うに、循環流路4よりも直径が小さい縮径部6を備え、
この縮径部6の上流側には流入口7を、下流側には排出
口8をそれぞれ有している。そして、これら流入口7お
よび排出口8と塩素化合物供給手段である電解槽9と
は、流入路10及び流出路11を介して連通している。
循環手段例えばポンプ3の働きにより循環流路4内を循
環する。5は循環流路4に挿入して流水抵抗を示す抵抗
体である。なお、抵抗体5は、図2および図3に示すよ
うに、循環流路4よりも直径が小さい縮径部6を備え、
この縮径部6の上流側には流入口7を、下流側には排出
口8をそれぞれ有している。そして、これら流入口7お
よび排出口8と塩素化合物供給手段である電解槽9と
は、流入路10及び流出路11を介して連通している。
【0038】電解槽9は、ケーシング12の内部に、端
子13を備えた電極14と、端子15を備えた電極16
とを収納しており、これらの電極14,16は、固定具
17によって固定されるとともに、電極14,16間の
距離が一定に保持されている。また、電解槽9内に収納
した電極14,16の上流側には水の流れを整える整流
部18が、下流側には電気分解で発生した塩素ガスなど
の気体と水とを攪拌混合する混合部19がそれぞれ設け
られている。浴槽1より循環流路4、流入口7、および
流入路10を経由して整流部18に入った水は、整流部
18からスリット部20Aを通って電極14に至り、電
極14の上方向から電極14,16間に入り、ついで、
スリット部20Bから流出して混合部19に入り、排水
路11および排出口8を通って循環流路4より浴槽1に
戻る。なお、電極14,16への通電は、端子13,1
5より行うことで電極14,16間で電気分解を行うも
のである。また、図1における矢印は水の流れを示して
いる。
子13を備えた電極14と、端子15を備えた電極16
とを収納しており、これらの電極14,16は、固定具
17によって固定されるとともに、電極14,16間の
距離が一定に保持されている。また、電解槽9内に収納
した電極14,16の上流側には水の流れを整える整流
部18が、下流側には電気分解で発生した塩素ガスなど
の気体と水とを攪拌混合する混合部19がそれぞれ設け
られている。浴槽1より循環流路4、流入口7、および
流入路10を経由して整流部18に入った水は、整流部
18からスリット部20Aを通って電極14に至り、電
極14の上方向から電極14,16間に入り、ついで、
スリット部20Bから流出して混合部19に入り、排水
路11および排出口8を通って循環流路4より浴槽1に
戻る。なお、電極14,16への通電は、端子13,1
5より行うことで電極14,16間で電気分解を行うも
のである。また、図1における矢印は水の流れを示して
いる。
【0039】次に、その動作,作用についてを説明す
る。ポンプ3の働きにより循環流路4に送り込まれた浴
槽1の水2は、ポンプ3を通過して抵抗体5に到達す
る。抵抗体5の内部では、循環してきた水が縮径部6を
通過する際に、縮径部6の下流側に負圧を生じるので、
循環流路4の水の一部が流入口7から流入路10を経て
電解槽9内に入り、電解槽9の整流部18を通ってスリ
ット部20Aから電極14,16の間に入り、ついでス
リット部20Bを通って混合部19に入り、排水路11
から排水口8を通過して循環流路4より浴槽1に戻る。
る。ポンプ3の働きにより循環流路4に送り込まれた浴
槽1の水2は、ポンプ3を通過して抵抗体5に到達す
る。抵抗体5の内部では、循環してきた水が縮径部6を
通過する際に、縮径部6の下流側に負圧を生じるので、
循環流路4の水の一部が流入口7から流入路10を経て
電解槽9内に入り、電解槽9の整流部18を通ってスリ
ット部20Aから電極14,16の間に入り、ついでス
リット部20Bを通って混合部19に入り、排水路11
から排水口8を通過して循環流路4より浴槽1に戻る。
【0040】ここで、抵抗体5の内部の縮径部6で生じ
る圧力損出は、流量が一定であれば一定値を示すので、
電解槽9には一定の水が流入することとなり、電極1
4,16の上部には常に一定の水が存在することとな
る。水を電気分解して次亜塩素酸や次亜塩素酸イオンな
どのような塩素化合物(以下、残留塩素という)を生成
する場合、これら残留塩素の生成効率は、図4に示すよ
うに、電極間の水の流量に影響を受ける。水の流量が一
定値以上になると、残留塩素の生成効率は著しく低下す
るので、殺菌性能が低下する。よって、設計の段階で一
定の圧力損失を持つ縮径部6を作成することで、電解槽
9の流量は常に一定に保持することができるので、常に
一定の殺菌性能を維持することが可能となる。
る圧力損出は、流量が一定であれば一定値を示すので、
電解槽9には一定の水が流入することとなり、電極1
4,16の上部には常に一定の水が存在することとな
る。水を電気分解して次亜塩素酸や次亜塩素酸イオンな
どのような塩素化合物(以下、残留塩素という)を生成
する場合、これら残留塩素の生成効率は、図4に示すよ
うに、電極間の水の流量に影響を受ける。水の流量が一
定値以上になると、残留塩素の生成効率は著しく低下す
るので、殺菌性能が低下する。よって、設計の段階で一
定の圧力損失を持つ縮径部6を作成することで、電解槽
9の流量は常に一定に保持することができるので、常に
一定の殺菌性能を維持することが可能となる。
【0041】また、水の電気分解を行うと、残留塩素が
生成されると同時に、水素や酸素などの気体が発生す
る。この場合、縮径部6の下流側が負圧になっていて
も、電解槽9の位置が循環流路4よりも高い位置である
と電解槽9内に気泡が溜まり、最終的には電極14,1
6間にも気泡が溜まることになる。その結果、水を電気
分解する面積が小さくなって、電極電流密度が極端に高
くなったり、発生する気体が電極14,16間の全体に
溜まると、電気分解を行うことが不可能になったりす
る。そこで、図2に示すように、電解槽9の上部側に抵
抗体5を備え、電解槽9を循環流路4よりも低くするこ
とにより、電解槽9への気泡の溜りを防止することがで
き、その結果、電極14,16の寿命の低減をなくすと
同時に安定した電気分解を行うことができるので、安定
した殺菌性能を保持することができる。
生成されると同時に、水素や酸素などの気体が発生す
る。この場合、縮径部6の下流側が負圧になっていて
も、電解槽9の位置が循環流路4よりも高い位置である
と電解槽9内に気泡が溜まり、最終的には電極14,1
6間にも気泡が溜まることになる。その結果、水を電気
分解する面積が小さくなって、電極電流密度が極端に高
くなったり、発生する気体が電極14,16間の全体に
溜まると、電気分解を行うことが不可能になったりす
る。そこで、図2に示すように、電解槽9の上部側に抵
抗体5を備え、電解槽9を循環流路4よりも低くするこ
とにより、電解槽9への気泡の溜りを防止することがで
き、その結果、電極14,16の寿命の低減をなくすと
同時に安定した電気分解を行うことができるので、安定
した殺菌性能を保持することができる。
【0042】また、前述のように電気分解の効率は、水
の流れによって大きく左右されるが、さらに、電解槽9
への水の流入の際に生じる乱流によっても残留塩素の生
成効率は左右されるので、電極間に直接水を流し込む構
成では電極14,16間の流速が速くなって生成効率が
低くなる。表1に整流部18を設けた場合と、設けない
場合との残留塩素の生成効率の比較を行った結果を示し
た。なお、図2に示すような構成の電解槽9を整流部1
8ありとし、図2の構成において、整流部18を省き、
流入路10からの水が直接電極14,16間に流れ込む
ような構成とした電解槽を整流部なしとして比較を行っ
た。
の流れによって大きく左右されるが、さらに、電解槽9
への水の流入の際に生じる乱流によっても残留塩素の生
成効率は左右されるので、電極間に直接水を流し込む構
成では電極14,16間の流速が速くなって生成効率が
低くなる。表1に整流部18を設けた場合と、設けない
場合との残留塩素の生成効率の比較を行った結果を示し
た。なお、図2に示すような構成の電解槽9を整流部1
8ありとし、図2の構成において、整流部18を省き、
流入路10からの水が直接電極14,16間に流れ込む
ような構成とした電解槽を整流部なしとして比較を行っ
た。
【0043】
【表1】
【0044】各条件の評価は、残留塩素の生成効率を以
下に説明する数1に基づいて算定した。
下に説明する数1に基づいて算定した。
【0045】
【数1】
【0046】この結果、整流部18を設けた場合の方
が、残留塩素の生成効率は向上することがわかった。よ
って、整流部18を設けることにより殺菌性能を向上さ
せることができることが立証された。
が、残留塩素の生成効率は向上することがわかった。よ
って、整流部18を設けることにより殺菌性能を向上さ
せることができることが立証された。
【0047】また、水を電気分解して残留塩素を生成す
る場合、電気分解で発生した塩素ガスと水との混合によ
っても生成効率が大きく左右される。以下に電気分解に
よって起こる化学反応の一例を示した。
る場合、電気分解で発生した塩素ガスと水との混合によ
っても生成効率が大きく左右される。以下に電気分解に
よって起こる化学反応の一例を示した。
【0048】2H2 O+Cl2 =2HClO+H2 水が電気分解されると水素ガス,酸素ガスなどの気体が
発生すると同時に、塩素ガスが発生する。ここで発生し
た塩素ガスは、水と前記の式の様な反応をおこして次亜
塩素酸を生成する。この反応と同時に水中に次亜塩素酸
イオンや他の酸化性を示す塩素化合物が生成されること
により残留塩素濃度が上昇する。従って、電気分解で発
生した塩素ガスと水との混合は必要不可欠となり、混合
を効率的に行うことで残留塩素の生成効率を向上させる
ことができる。本実施例では、この混合を効率的に行う
ために、電極14,16の下流側に混合部19を設けて
いる。この混合部19の効果を実験で確認した。実験結
果は、表2に示した通りである。実験では、図2に示す
ような構成の電解槽9を用いたものを「混合部あり」と
し、図1において、混合部19を持たない構成の電解槽
を「混合部なし」として比較した。
発生すると同時に、塩素ガスが発生する。ここで発生し
た塩素ガスは、水と前記の式の様な反応をおこして次亜
塩素酸を生成する。この反応と同時に水中に次亜塩素酸
イオンや他の酸化性を示す塩素化合物が生成されること
により残留塩素濃度が上昇する。従って、電気分解で発
生した塩素ガスと水との混合は必要不可欠となり、混合
を効率的に行うことで残留塩素の生成効率を向上させる
ことができる。本実施例では、この混合を効率的に行う
ために、電極14,16の下流側に混合部19を設けて
いる。この混合部19の効果を実験で確認した。実験結
果は、表2に示した通りである。実験では、図2に示す
ような構成の電解槽9を用いたものを「混合部あり」と
し、図1において、混合部19を持たない構成の電解槽
を「混合部なし」として比較した。
【0049】
【表2】
【0050】表2に示したように、電解槽9の電極1
4,16の下流側に混合部19を設けることにより、残
留塩素の生成効率を向上させることができる。
4,16の下流側に混合部19を設けることにより、残
留塩素の生成効率を向上させることができる。
【0051】また、抵抗体5は、図2に示すように、内
部に流路を縮小する単一の穴を有する縮径部6を設けた
構成とし、縮径部6を設けることにより、縮径部6の上
流側と下流側との間に生じる圧力差によって、上流側の
水が一定流量で流入口7から流入路10を通って電解槽
9内に入って電気分解され、残留塩素を含んだ水は排出
口8から排水路11を通って循環流路4に戻すことが可
能となる。しかし、殺菌の対象となる水が浴槽水の場
合、水中に人の毛髪や糸屑などが存在する場合が多く、
縮径部6が網目状であったりすると、毛髪や糸屑などが
絡み付き、その結果、流水抵抗が増加して電解槽9へ流
れ込む水の流量が増大し、電極14,16間に流れ込む
流量が増加するので残留塩素の生成能力が低下してしま
う。しかし、本実施例のように、縮径部6は単一の穴を
有する構成にすると、これらの毛髪や糸屑などが絡み付
くことがなくなるので、電解槽9への流量の変化が無
く、安定した残留塩素の生成性能を維持することができ
る。
部に流路を縮小する単一の穴を有する縮径部6を設けた
構成とし、縮径部6を設けることにより、縮径部6の上
流側と下流側との間に生じる圧力差によって、上流側の
水が一定流量で流入口7から流入路10を通って電解槽
9内に入って電気分解され、残留塩素を含んだ水は排出
口8から排水路11を通って循環流路4に戻すことが可
能となる。しかし、殺菌の対象となる水が浴槽水の場
合、水中に人の毛髪や糸屑などが存在する場合が多く、
縮径部6が網目状であったりすると、毛髪や糸屑などが
絡み付き、その結果、流水抵抗が増加して電解槽9へ流
れ込む水の流量が増大し、電極14,16間に流れ込む
流量が増加するので残留塩素の生成能力が低下してしま
う。しかし、本実施例のように、縮径部6は単一の穴を
有する構成にすると、これらの毛髪や糸屑などが絡み付
くことがなくなるので、電解槽9への流量の変化が無
く、安定した残留塩素の生成性能を維持することができ
る。
【0052】また、電極間に隔膜を備えた構成の電解槽
を用いて浴槽水の電気分解を行った場合、陽極側におけ
る塩素ガスの発生率を向上させることができ、残留塩素
の生成効率を向上させることができるが、浴槽水などの
殺菌を長期間行うと、隔膜の部分にスケール成分や垢な
どの懸濁物質が付着し、これを栄養源とした細菌が繁殖
して生物膜を生成し、その結果、残留塩素の生成効率が
低下するという問題点が発生する。従って、本実施例の
電解槽9においては、図2及び図3に示すように、電極
14,16間に隔膜を備えない無隔膜の構成を採用して
いる。なお、無隔膜の構成とすることにより、電解槽の
構造を簡素化することができ、製造上のコストを削減す
ることができる。
を用いて浴槽水の電気分解を行った場合、陽極側におけ
る塩素ガスの発生率を向上させることができ、残留塩素
の生成効率を向上させることができるが、浴槽水などの
殺菌を長期間行うと、隔膜の部分にスケール成分や垢な
どの懸濁物質が付着し、これを栄養源とした細菌が繁殖
して生物膜を生成し、その結果、残留塩素の生成効率が
低下するという問題点が発生する。従って、本実施例の
電解槽9においては、図2及び図3に示すように、電極
14,16間に隔膜を備えない無隔膜の構成を採用して
いる。なお、無隔膜の構成とすることにより、電解槽の
構造を簡素化することができ、製造上のコストを削減す
ることができる。
【0053】また、本実施例では、電解槽9内部に収納
する電極14,16の素材は、チタンを基材とし、その
表面を白金とイリジウムとの被膜により被覆したものを
用いており、この電極に適応した電気分解条件、すなわ
ち、電流密度,電極間距離,通電条件の設定をしてい
る。以下に、その電気分解条件について説明する。
する電極14,16の素材は、チタンを基材とし、その
表面を白金とイリジウムとの被膜により被覆したものを
用いており、この電極に適応した電気分解条件、すなわ
ち、電流密度,電極間距離,通電条件の設定をしてい
る。以下に、その電気分解条件について説明する。
【0054】まず、電流密度の設定は、1.0〜3.0
A/dm2 の範囲になるように設定している。浴槽水の
電気分解を行った場合における残留塩素の生成効率と電
流密度との関係を示す図5によれば、電流密度が1.0
〜3.0A/dm2 では、残留塩素の生成効率が4%以
上、特に1.5〜2.0A/dm2 では5%以上にもな
るのに対し、1.0A/dm2 未満の場合は2.5%と
低く、3A/dm2 を超えると生成効率が徐々に低下し
ていくことが解る。よって、電流密度は、1.0〜3.
0A/dm2 の範囲になるように設定することにより最
適な条件下で殺菌を行うことができると同時に、過剰な
電流密度の設定による電極の消耗を防止することがで
き、電極寿命の延長を図ることができる。なお、生成効
率を最も良好な状態にする場合は2.0A/dm2 にす
ればよい。
A/dm2 の範囲になるように設定している。浴槽水の
電気分解を行った場合における残留塩素の生成効率と電
流密度との関係を示す図5によれば、電流密度が1.0
〜3.0A/dm2 では、残留塩素の生成効率が4%以
上、特に1.5〜2.0A/dm2 では5%以上にもな
るのに対し、1.0A/dm2 未満の場合は2.5%と
低く、3A/dm2 を超えると生成効率が徐々に低下し
ていくことが解る。よって、電流密度は、1.0〜3.
0A/dm2 の範囲になるように設定することにより最
適な条件下で殺菌を行うことができると同時に、過剰な
電流密度の設定による電極の消耗を防止することがで
き、電極寿命の延長を図ることができる。なお、生成効
率を最も良好な状態にする場合は2.0A/dm2 にす
ればよい。
【0055】次に、電極間距離は、2〜4mmの間に設
定している。浴槽水の電気分解を行った場合における残
留塩素の生成効率と電極間距離との関係を示す図6によ
れば、電極間距離が1mmから2mmにかけて残留塩素
の生成効率が急上昇し、4mmから6mmにかけて徐々
に減少するという特性を示している。従って、電極間距
離を1mm〜6mmに設定することにより効率的な電気
分解を行うことができる。さらに、電極間距離が2mm
〜4mmの間では、安定した高い値を示すので、この範
囲に設定することで、最適な条件下で殺菌を行うことが
できる。
定している。浴槽水の電気分解を行った場合における残
留塩素の生成効率と電極間距離との関係を示す図6によ
れば、電極間距離が1mmから2mmにかけて残留塩素
の生成効率が急上昇し、4mmから6mmにかけて徐々
に減少するという特性を示している。従って、電極間距
離を1mm〜6mmに設定することにより効率的な電気
分解を行うことができる。さらに、電極間距離が2mm
〜4mmの間では、安定した高い値を示すので、この範
囲に設定することで、最適な条件下で殺菌を行うことが
できる。
【0056】そして、電極への通電条件は、電気分解一
回につき3分以上としている。本実施例で用いた電極1
4,16における残留塩素の生成効率の時間変化を示す
図7によれば、残留塩素の生成効率は、電気分解を開始
した後、2分経過までは1%台であるが、3分経過以後
は急激に生成効率の上昇が見られる。従って、一回の電
気分解の時間は3分以上であれば効率的な電気分解がで
きることがわかる。
回につき3分以上としている。本実施例で用いた電極1
4,16における残留塩素の生成効率の時間変化を示す
図7によれば、残留塩素の生成効率は、電気分解を開始
した後、2分経過までは1%台であるが、3分経過以後
は急激に生成効率の上昇が見られる。従って、一回の電
気分解の時間は3分以上であれば効率的な電気分解がで
きることがわかる。
【0057】さらに、電極表面にスケール成分などの懸
濁物質が付着すると、残留塩素の生成効率が低下するの
で付着したスケール成分などの剥離が必要不可欠とな
る。スケール成分などの剥離は、電極14,16の極性
を切替えることで可能となる。浴槽水の電気分解を行っ
た場合における残留塩素の生成効率の時間変化を示す図
8によれば、残留塩素の生成効率は、電気分解を開始し
た後、約10分経過までは上昇を続けるが、その後は徐
々に低下し、20分経過後には最高値の70%まで低下
する。ここで見られる生成効率の低下は電極表面にスケ
ール成分などが付着することにより発生するものである
と考えられ、電極14,16へ直流を通電し、電極1
4,16の極性を切り替えることで生成効率が上昇する
ことを確認した。従って、電気分解を開始した後、5〜
15分経過するまでの間に、電極の極性の切替えを行う
ことで、残留塩素の生成効率を維持し、効率的な殺菌を
行うことができる。
濁物質が付着すると、残留塩素の生成効率が低下するの
で付着したスケール成分などの剥離が必要不可欠とな
る。スケール成分などの剥離は、電極14,16の極性
を切替えることで可能となる。浴槽水の電気分解を行っ
た場合における残留塩素の生成効率の時間変化を示す図
8によれば、残留塩素の生成効率は、電気分解を開始し
た後、約10分経過までは上昇を続けるが、その後は徐
々に低下し、20分経過後には最高値の70%まで低下
する。ここで見られる生成効率の低下は電極表面にスケ
ール成分などが付着することにより発生するものである
と考えられ、電極14,16へ直流を通電し、電極1
4,16の極性を切り替えることで生成効率が上昇する
ことを確認した。従って、電気分解を開始した後、5〜
15分経過するまでの間に、電極の極性の切替えを行う
ことで、残留塩素の生成効率を維持し、効率的な殺菌を
行うことができる。
【0058】(実施例2)実施例1における抵抗体5
は、図9に示すような構成にすることもできる。なお、
実施例1の場合と同一の構造部分については、同一の符
号を付与して説明を省略している。
は、図9に示すような構成にすることもできる。なお、
実施例1の場合と同一の構造部分については、同一の符
号を付与して説明を省略している。
【0059】循環流路4に水が滞留する場所があると部
分的に細菌などが増殖し、これを核として生物膜が形成
される。このことは、抵抗体5の場合においても同じで
あり、縮径部6の構造が図2に示す様に、端部が直角状
の段部になっていると、この段部の周囲に生物膜が形成
し易くなり、生物膜が生成されると、この生物膜の部分
に残留塩素が消費され、水の殺菌性能が低下する場合が
ある。そこで、図9に示すように、縮径部6の上流側に
は、循環流路4より、縮径部6に近づくにつれ流路が縮
小する誘導部21を設け、縮径部の下流側には、循環流
路4に向って縮径部6から離れるにつれ流路の径が増大
するスロート部22を設けることにより、縮径部6の前
後での水の滞留がなくなり、生物膜の生成を抑制するこ
とができる。
分的に細菌などが増殖し、これを核として生物膜が形成
される。このことは、抵抗体5の場合においても同じで
あり、縮径部6の構造が図2に示す様に、端部が直角状
の段部になっていると、この段部の周囲に生物膜が形成
し易くなり、生物膜が生成されると、この生物膜の部分
に残留塩素が消費され、水の殺菌性能が低下する場合が
ある。そこで、図9に示すように、縮径部6の上流側に
は、循環流路4より、縮径部6に近づくにつれ流路が縮
小する誘導部21を設け、縮径部の下流側には、循環流
路4に向って縮径部6から離れるにつれ流路の径が増大
するスロート部22を設けることにより、縮径部6の前
後での水の滞留がなくなり、生物膜の生成を抑制するこ
とができる。
【0060】(実施例3)本発明の実施例3について、
水浄化装置の構成図を示す図10を参照して説明する。
なお、実施例1の場合と同一の構造部分については、同
一の符号を付与して説明を省略している。
水浄化装置の構成図を示す図10を参照して説明する。
なお、実施例1の場合と同一の構造部分については、同
一の符号を付与して説明を省略している。
【0061】水浄化装置は、浴槽1に接続する循環流路
4と、前記循環流路4に挿入した抵抗体5と、この抵抗
体5と連通する電解槽9と、濾過槽23と、前記濾過槽
23の上流側と下流側とで流路を切り替える弁24,2
5と、前記弁24の上流側の循環流路4および濾過槽2
3の下流側にある弁25を接続しているバイパス路26
と、前記濾過槽23の上流側の弁24に接続している排
水路27とを備えている。
4と、前記循環流路4に挿入した抵抗体5と、この抵抗
体5と連通する電解槽9と、濾過槽23と、前記濾過槽
23の上流側と下流側とで流路を切り替える弁24,2
5と、前記弁24の上流側の循環流路4および濾過槽2
3の下流側にある弁25を接続しているバイパス路26
と、前記濾過槽23の上流側の弁24に接続している排
水路27とを備えている。
【0062】前記濾過槽23は、導電性を有しない樹脂
製の蓋28及び底29と導電性を有する金属製の缶体3
0とからなり、内部に濾材31と、前記濾材31が循環
流路4へ漏出するのを防止する濾床32と、蓋28に固
定されている凝集電極33とを備えている。凝集電極3
3を陽極、缶体30を陰極として通電することにより、
水中の懸濁物質を凝集可能な金属水和物として生成す
る。なお、逆洗手段としては、弁24,25とバイパス
路26と排水路27とにより構成し、凝集電極33への
通電,弁24,25の切替え、ポンプ3の稼動,電解槽
9への通電制御などは、制御装置34により行ってい
る。また、矢印は水の流れを示している。
製の蓋28及び底29と導電性を有する金属製の缶体3
0とからなり、内部に濾材31と、前記濾材31が循環
流路4へ漏出するのを防止する濾床32と、蓋28に固
定されている凝集電極33とを備えている。凝集電極3
3を陽極、缶体30を陰極として通電することにより、
水中の懸濁物質を凝集可能な金属水和物として生成す
る。なお、逆洗手段としては、弁24,25とバイパス
路26と排水路27とにより構成し、凝集電極33への
通電,弁24,25の切替え、ポンプ3の稼動,電解槽
9への通電制御などは、制御装置34により行ってい
る。また、矢印は水の流れを示している。
【0063】次に、動作と作用について説明する。浴槽
1内の水2は、ポンプ3の働きにより循環流路4を通
り、抵抗体5および電解槽9を通過する間に残留塩素が
混入され、濾過槽23に到達する。濾過槽23内では、
制御装置34の働きにより、凝集電極33を陽極、缶体
30を陰極として通電を行い、金属水和物を生成するこ
とにより、水中の懸濁物質の凝集を行い、かつ、懸濁物
質の粒子径を増大させて下流側に位置する濾材31で捕
捉し、懸濁物質が除去された水は、循環流路4を通って
再び浴槽1へ戻る。この循環水が浴槽1に再び戻ると同
時に、水は溶存している残留塩素により殺菌が行われる
ので、浴槽1内の水2の衛生状態を保持することができ
る。
1内の水2は、ポンプ3の働きにより循環流路4を通
り、抵抗体5および電解槽9を通過する間に残留塩素が
混入され、濾過槽23に到達する。濾過槽23内では、
制御装置34の働きにより、凝集電極33を陽極、缶体
30を陰極として通電を行い、金属水和物を生成するこ
とにより、水中の懸濁物質の凝集を行い、かつ、懸濁物
質の粒子径を増大させて下流側に位置する濾材31で捕
捉し、懸濁物質が除去された水は、循環流路4を通って
再び浴槽1へ戻る。この循環水が浴槽1に再び戻ると同
時に、水は溶存している残留塩素により殺菌が行われる
ので、浴槽1内の水2の衛生状態を保持することができ
る。
【0064】しかし、浴槽1内の水2の懸濁物質を、継
続して濾過していると、濾過槽23の濾材31に懸濁物
質が堆積して目詰まりを起こし、圧力損出が増大して循
環流量が低下する。循環流量が低下すると、当然のこと
ながら、抵抗体5を通過する水の流量も低下し、電解槽
9への流量が低下する。電解槽9に出入りする水の流量
が低下することにより電極間に流れる水の流量も低下す
るので、残留塩素の生成効率が低下し、浴槽1内の水を
殺菌する能力が低下する。
続して濾過していると、濾過槽23の濾材31に懸濁物
質が堆積して目詰まりを起こし、圧力損出が増大して循
環流量が低下する。循環流量が低下すると、当然のこと
ながら、抵抗体5を通過する水の流量も低下し、電解槽
9への流量が低下する。電解槽9に出入りする水の流量
が低下することにより電極間に流れる水の流量も低下す
るので、残留塩素の生成効率が低下し、浴槽1内の水を
殺菌する能力が低下する。
【0065】そこで、一日に一度以上、制御装置34の
働きにより、弁24,25を切替え、ポンプ3によって
循環する水の流路を点矢印のように逆流させると、水が
バイパス路26から弁25を通って濾過槽23内に流入
するので、濾材31に堆積した懸濁物質を水の流れによ
り押し上げ、水とともに排水路27から外部に排出し、
再び弁24,25を切り替えて水を矢印の方向に循環さ
せることで循環流量を一定に保つことができる。抵抗体
5から電解槽9に送り込まれる水の流量を一定に保つこ
とができるので、電解槽9で生成する残留塩素の量を安
定化させることができ、浴槽1内の水の衛生状態を良好
に保持することができる。
働きにより、弁24,25を切替え、ポンプ3によって
循環する水の流路を点矢印のように逆流させると、水が
バイパス路26から弁25を通って濾過槽23内に流入
するので、濾材31に堆積した懸濁物質を水の流れによ
り押し上げ、水とともに排水路27から外部に排出し、
再び弁24,25を切り替えて水を矢印の方向に循環さ
せることで循環流量を一定に保つことができる。抵抗体
5から電解槽9に送り込まれる水の流量を一定に保つこ
とができるので、電解槽9で生成する残留塩素の量を安
定化させることができ、浴槽1内の水の衛生状態を良好
に保持することができる。
【0066】なお、本実施例では、濾過槽23の濾材3
1に堆積した懸濁物質の排出を1日に1度以上とした
が、その回数は濾過槽23の濾材31の目詰まりの状態
により設定することで、電解槽9での残留塩素の生成効
率を最適化することが可能となる。
1に堆積した懸濁物質の排出を1日に1度以上とした
が、その回数は濾過槽23の濾材31の目詰まりの状態
により設定することで、電解槽9での残留塩素の生成効
率を最適化することが可能となる。
【0067】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0068】請求項1および請求項2によれば、循環流
路に挿入した抵抗体内部の縮径部が一定の流水抵抗を有
しており、循環手段によって送り込まれた一定量の水
は、縮径部の上流側に位置する流入路から塩素化合物供
給手段内に送り込まれ、塩素化合物供給手段内部の電極
間で電気分解され、縮径部の下流側に位置する排出路か
ら再び循環流路に戻るので、塩素化合物供給手段に送り
込まれた水は一定の流速で電極上部を通過することとな
り、電気分解によって得られる塩素ガスの生成量を安定
に保持することができ、発生した塩素ガスと水との混合
を一定条件の下で行うことができる。よって、塩素化合
物を安定して生成して循環する水に溶解させているの
で、殺菌性能を安定化することができる。
路に挿入した抵抗体内部の縮径部が一定の流水抵抗を有
しており、循環手段によって送り込まれた一定量の水
は、縮径部の上流側に位置する流入路から塩素化合物供
給手段内に送り込まれ、塩素化合物供給手段内部の電極
間で電気分解され、縮径部の下流側に位置する排出路か
ら再び循環流路に戻るので、塩素化合物供給手段に送り
込まれた水は一定の流速で電極上部を通過することとな
り、電気分解によって得られる塩素ガスの生成量を安定
に保持することができ、発生した塩素ガスと水との混合
を一定条件の下で行うことができる。よって、塩素化合
物を安定して生成して循環する水に溶解させているの
で、殺菌性能を安定化することができる。
【0069】また、請求項3によれば、抵抗体を塩素化
合物供給手段の垂直上方向に備えているので、塩素化合
物供給手段の電極表面で発生した水素ガス,酸素ガス及
び水に溶解しきれなかった塩素ガスなどの気体を垂直上
方向にある循環流路に排出することが可能となり、塩素
化合物供給手段内の電極間での気体の滞留をなくすこと
ができ、電極間へ気体が滞留することによって通電面積
が低下することがなく、塩素化合物の生成効率の低下を
なくして塩素化合物の生成効率の安定化を図ることがで
きる。よって、安定した殺菌性能を得ることができる。
合物供給手段の垂直上方向に備えているので、塩素化合
物供給手段の電極表面で発生した水素ガス,酸素ガス及
び水に溶解しきれなかった塩素ガスなどの気体を垂直上
方向にある循環流路に排出することが可能となり、塩素
化合物供給手段内の電極間での気体の滞留をなくすこと
ができ、電極間へ気体が滞留することによって通電面積
が低下することがなく、塩素化合物の生成効率の低下を
なくして塩素化合物の生成効率の安定化を図ることがで
きる。よって、安定した殺菌性能を得ることができる。
【0070】また、請求項4によれば、塩素化合物供給
手段内の電極の上流側に整流部を設けることで、循環流
路から流入する水の流れを整えて電極間に水を流入させ
ることができ、電極間に乱流を生じることがなくなり、
安定した流れの条件下で電気分解を行うことができる。
よって、塩素化合物の生成効率が向上し、殺菌性能を向
上させることができる。
手段内の電極の上流側に整流部を設けることで、循環流
路から流入する水の流れを整えて電極間に水を流入させ
ることができ、電極間に乱流を生じることがなくなり、
安定した流れの条件下で電気分解を行うことができる。
よって、塩素化合物の生成効率が向上し、殺菌性能を向
上させることができる。
【0071】また、請求項5によれば、塩素化合物供給
手段内において、塩素化合物を生成する少なくとも一対
の電極の下流側に、電気分解により発生した気体と水と
を混合させる混合部を有するので、電気分解で発生した
気体と水とを電極の下流側にある混合部で十分に混合さ
せることができる。よって、塩素化合物の生成効率を向
上させることができる。
手段内において、塩素化合物を生成する少なくとも一対
の電極の下流側に、電気分解により発生した気体と水と
を混合させる混合部を有するので、電気分解で発生した
気体と水とを電極の下流側にある混合部で十分に混合さ
せることができる。よって、塩素化合物の生成効率を向
上させることができる。
【0072】また、請求項6によれば、抵抗体における
縮径部が、循環流路よりも径の小さい単一の穴で形成さ
れているので、循環手段によって送り込まれてきた水に
毛髪や糸屑が混入している場合でも、縮径部に絡み付い
て、流水抵抗が上がり、塩素化合物供給手段への水の流
入量が増加することがなくなる。よって、塩素化合物の
生成効率の低下を起こすことがなくなり、安定した殺菌
性能を維持することができる。
縮径部が、循環流路よりも径の小さい単一の穴で形成さ
れているので、循環手段によって送り込まれてきた水に
毛髪や糸屑が混入している場合でも、縮径部に絡み付い
て、流水抵抗が上がり、塩素化合物供給手段への水の流
入量が増加することがなくなる。よって、塩素化合物の
生成効率の低下を起こすことがなくなり、安定した殺菌
性能を維持することができる。
【0073】また、請求項7によれば、抵抗体における
縮径部の上流側及び下流側に、誘導部及びスロート部を
設けることにより、縮径部に近づくにつれて流路径を縮
小させているので、抵抗体の縮径部に水が澱むことがな
くなる。よって、細菌などの繁殖により生成する生物膜
の発生が抑制されるので、塩素化合物供給手段で生成し
た塩素化合物の浪費がなくなり、塩素化合物供給手段で
生成した塩素化合物を有効に使用することができる。
縮径部の上流側及び下流側に、誘導部及びスロート部を
設けることにより、縮径部に近づくにつれて流路径を縮
小させているので、抵抗体の縮径部に水が澱むことがな
くなる。よって、細菌などの繁殖により生成する生物膜
の発生が抑制されるので、塩素化合物供給手段で生成し
た塩素化合物の浪費がなくなり、塩素化合物供給手段で
生成した塩素化合物を有効に使用することができる。
【0074】また、請求項8によれば、塩素化合物供給
手段内の電極間には、隔膜を設けない無隔膜の構成とし
ているので、構成が簡素化されると同時に、隔膜に水中
の懸濁物質やスケール成分が付着することがなくなり、
電気分解による塩素化合物の生成効率の安定化を図るこ
とができる。
手段内の電極間には、隔膜を設けない無隔膜の構成とし
ているので、構成が簡素化されると同時に、隔膜に水中
の懸濁物質やスケール成分が付着することがなくなり、
電気分解による塩素化合物の生成効率の安定化を図るこ
とができる。
【0075】また、請求項9および請求項10によれ
ば、塩素化合物供給手段内部の電極は、表面に白金−イ
リジウムからなる被膜を形成したチタン素材を用いてお
り、また電極の電流密度は1.0〜3.0A/dm2 と
しているので、水道水や浴槽水などのように塩素イオン
濃度が低い水を電気分解する場合にも、塩素化合物を高
生成効率で得ることができる。
ば、塩素化合物供給手段内部の電極は、表面に白金−イ
リジウムからなる被膜を形成したチタン素材を用いてお
り、また電極の電流密度は1.0〜3.0A/dm2 と
しているので、水道水や浴槽水などのように塩素イオン
濃度が低い水を電気分解する場合にも、塩素化合物を高
生成効率で得ることができる。
【0076】また、請求項11によれば、水道水や浴槽
水などのように導電性の低い水を電気分解する際に、電
極間距離を1〜6mmにすることで効率的に残留塩素の
生成を行うことができ、さらに、電極間距離を2〜4m
mにすることにより最も効率的に塩素化合物の生成を行
うことができる。
水などのように導電性の低い水を電気分解する際に、電
極間距離を1〜6mmにすることで効率的に残留塩素の
生成を行うことができ、さらに、電極間距離を2〜4m
mにすることにより最も効率的に塩素化合物の生成を行
うことができる。
【0077】また、請求項12によれば、電極へ3分間
以上通電することで、電気分解による塩素化合物の生成
効率を安定化させることができるので、安定した殺菌性
能を得ることができる。
以上通電することで、電気分解による塩素化合物の生成
効率を安定化させることができるので、安定した殺菌性
能を得ることができる。
【0078】また、請求項13によれば、塩素化合物供
給手段内の電極への通電は直流で行い、前記電極の極性
を、通電開始から5分〜15分で切り替えるので、水中
に存在するCaやMgなどのスケール成分が電極表面に
付着しても容易に剥離することができる。よって、塩素
化合物の生成効率の安定化を図ることができる。
給手段内の電極への通電は直流で行い、前記電極の極性
を、通電開始から5分〜15分で切り替えるので、水中
に存在するCaやMgなどのスケール成分が電極表面に
付着しても容易に剥離することができる。よって、塩素
化合物の生成効率の安定化を図ることができる。
【0079】さらに、請求項14によれば、水中の懸濁
物質を凝集手段により凝集し、濾過手段で濾過除去した
後、濾過手段の圧力損出が増大し、循環流量が低下して
も、逆洗手段により濾過手段に堆積した懸濁物質を洗浄
除去して装置外に排出することにより圧力損失の増加を
防止することができる。よって、塩素化合物供給手段内
の電極間に流れる水の流量を安定化することができるの
で、電気分解による塩素化合物の生成効率を安定化させ
ることができる。
物質を凝集手段により凝集し、濾過手段で濾過除去した
後、濾過手段の圧力損出が増大し、循環流量が低下して
も、逆洗手段により濾過手段に堆積した懸濁物質を洗浄
除去して装置外に排出することにより圧力損失の増加を
防止することができる。よって、塩素化合物供給手段内
の電極間に流れる水の流量を安定化することができるの
で、電気分解による塩素化合物の生成効率を安定化させ
ることができる。
【図1】本発明の実施例1における水浄化装置の構成図
【図2】同水浄化装置における電解槽の横断面模式図
【図3】同電解槽の縦断面模式図
【図4】塩素化合物の生成効率と流量との関係を示すグ
ラフ
ラフ
【図5】電流密度と塩素化合物の生成効率との関係を示
すグラフ
すグラフ
【図6】電極間距離と塩素化合物の生成効率との関係を
示すグラフ
示すグラフ
【図7】電気分解時間と塩素化合物の生成効率との関係
を示すグラフ
を示すグラフ
【図8】電気分解時間と塩素化合物の生成効率との関係
を示すグラフ
を示すグラフ
【図9】本発明の実施例2における水浄化装置の抵抗体
の断面模式図
の断面模式図
【図10】本発明の実施例2における水浄化装置の構成
図
図
【図11】従来の水浄化装置の構成図
【図12】従来の水浄化装置における殺菌手段の構成模
式図
式図
1 浴槽 2 水 3 ポンプ(循環手段) 4 循環流路 5 抵抗体 6 縮径部 7 流入口 8 排水口 9 電解槽(塩素化合物供給手段) 10 流入路 11 排水路 14,16 電極 18 整流部 19 混合部 21 誘導部 22 スロート部 23 濾過槽 24,25 弁 26 バイパス路 30 缶体(陰極) 31 濾材(濾過手段) 33 凝集電極(陽極) 34 制御手段
Claims (14)
- 【請求項1】循環手段により水が循環する循環流路と、
一定の流水抵抗を有する縮径部を設けて前記循環流路に
挿入した抵抗体と電気分解により塩素化合物を生成する
少なくとも一対の電極を有し、前記抵抗体と連通させた
塩素化合物供給手段とを備えた水浄化装置。 - 【請求項2】縮径部の上流側に位置して循環流路から塩
素化合物供給手段へ水を流入させる流入路と、縮径部の
下流側に位置して塩素化合物供給手段からの水を循環流
路に流出する排水路とにより抵抗体と塩素化合物供給手
段とを連通させた請求項1記載の水浄化装置。 - 【請求項3】抵抗体は塩素化合物供給手段の上方向に位
置させた請求項1又は2記載の水浄化装置。 - 【請求項4】電気分解により塩素化合物を生成する少な
くとも一対の電極の上流側に、流入路から流入した水の
流れを整える整流部を設けた請求項1ないし3のいずれ
か一項に記載の水浄化装置。 - 【請求項5】電気分解により塩素化合物を生成する少な
くとも一対の電極の下流側に、電気分解により発生した
気体と水とを混合させる混合部を設けた請求項1ないし
3のいずれか一項に記載の水浄化装置。 - 【請求項6】縮径部が循環流路の径よりも小さい径の単
一の穴である請求項1又は2記載の水浄化装置。 - 【請求項7】抵抗体が循環流路の径よりも小さい径の単
一の穴からなる縮径部と、前記縮径部の上流側に位置
し、前記縮径部に近づくにつれて流路径が縮小する誘導
部と、前記縮径部の上流側に位置し、前記縮径部から離
れるにつれて流路径が増大するスロート部と、前記誘導
部の上流側に位置して塩素化合物供給手段への水の流入
路と連通する流入口と、前記スロート部の下流側に位置
して塩素化合物供給手段よりの水の排出路と連通する排
出口とを有する請求項1又は2記載の水浄化装置。 - 【請求項8】塩素化合物供給手段における一対の電極間
には隔膜を設けない請求項1ないし7のいずれか一項に
記載の水浄化装置。 - 【請求項9】電気分解により塩素化合物を生成させる電
極として、表面を白金−イリジウムからなる被膜により
被覆したチタン素材を用いる請求項1ないし8のいずれ
か一項に記載の水浄化装置。 - 【請求項10】塩素化合物供給手段の電流密度を1.0
〜3.0A/dm2 とした請求項1ないし9のいずれか
一項に記載の水浄化装置。 - 【請求項11】塩素化合物供給手段における電極間距離
を1〜6mmとした請求項1ないし10のいずれか一項
に記載の水浄化装置。 - 【請求項12】塩素化合物供給手段に、制御手段によ
り、3分以上通電する請求項1ないし11のいずれか一
項に記載の水浄化装置。 - 【請求項13】塩素化合物供給手段に直流を通電し、通
電制御手段により、通電開始後5〜15分の間に極性を
切り替える請求項1ないし12のいずれか一項に記載の
水浄化装置。 - 【請求項14】循環流路に、水中の懸濁物質を凝集する
凝集手段と、前記凝集手段により凝集した懸濁物質を除
去する濾過手段と、前記濾過手段を洗浄して堆積した懸
濁物質を除去する逆洗手段とを設けた請求項1又は2記
載の水浄化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26848397A JPH11104644A (ja) | 1997-10-01 | 1997-10-01 | 水浄化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26848397A JPH11104644A (ja) | 1997-10-01 | 1997-10-01 | 水浄化装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11104644A true JPH11104644A (ja) | 1999-04-20 |
Family
ID=17459131
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26848397A Pending JPH11104644A (ja) | 1997-10-01 | 1997-10-01 | 水浄化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11104644A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6699381B2 (en) | 2000-10-27 | 2004-03-02 | Omega Co., Ltd. | Water purification/sterilization method and device therefor |
JP2010155245A (ja) * | 2010-04-09 | 2010-07-15 | Towa Techno:Kk | 電解水の製造方法 |
-
1997
- 1997-10-01 JP JP26848397A patent/JPH11104644A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6699381B2 (en) | 2000-10-27 | 2004-03-02 | Omega Co., Ltd. | Water purification/sterilization method and device therefor |
JP2010155245A (ja) * | 2010-04-09 | 2010-07-15 | Towa Techno:Kk | 電解水の製造方法 |
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