JPH11103648A - 作業車の走行速度制御 - Google Patents

作業車の走行速度制御

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JPH11103648A
JPH11103648A JP9276274A JP27627497A JPH11103648A JP H11103648 A JPH11103648 A JP H11103648A JP 9276274 A JP9276274 A JP 9276274A JP 27627497 A JP27627497 A JP 27627497A JP H11103648 A JPH11103648 A JP H11103648A
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Eiichi Tamura
栄一 田村
Saichiro Morita
佐一郎 森田
Masabumi Tsujita
正文 辻田
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Seirei Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原動機の負荷に応じた好適な走行速度で各種
作業を円滑かつ効率良く行うことができる作業機の走行
速度制御を提供すること。 【解決手段】 原動機(15)と左右走行部(3L,3R) との間
に静油圧駆動変速機(16)を介設し、主変速レバー(10)の
操作に応じて静油圧駆動変速機(16)を変速作動させて、
機体の走行速度を増減すべく構成し、原動機(15)の負荷
が設定値以上になった場合には、主変速レバー(10)の操
作位置に対応する走行速度に対して、所定比率又は所定
量だけ減速し、その後、原動機(15)の負荷が設定値以下
になった場合に、主変速レバー(10)の操作位置に対応す
る走行速度にまで増速すべく制御してなる作業車におい
て、走行速度の増加又は減少に要する時間を調節可能と
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作業車の走行速度
制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、スレッシャやコンバイン等の農業
用の作業車や、モータスクレーパーやコンクリートミキ
サー車等の土木用の作業車においては、原動機と左右走
行部との間に静油圧駆動変速機構(以下、「HST」と
いう。)を介設し、同HSTに連動連結した主変速レバ
ーの操作に応じてHSTを変速作動させて、機体の走行
速度を増減すべく構成したものが知られている。
【0003】しかも、原動機には、複数の各種作業機を
伝動機構を介して連動連結している。例えば、コンバイ
ンにおいては、原動機に刈取機や脱穀機等の作業機を連
動連結し、原動機の動力によって、各作業機に各種の作
業を行わせるように構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の作業
車にあっては、原動機に左右走行部のみならず各種作業
機をも連動連結していたため、左右走行部における負荷
に加え、各種作業機における負荷が原動機にかかること
となり、原動機や作業機の故障の原因となっていた。
【0005】そのため、原動機の負荷が設定値以上の場
合には、走行速度を減速し、一方、原動機の負荷が設定
値以下の場合には、走行速度を増速する走行速度制御が
考えられているが、かかる走行速度制御では、原動機の
負荷によって、絶えず走行速度を増減速させるものであ
るため、ハンチング現象が発生し、各種作業が円滑に行
われないとともに、オペレータの乗り心地が良好ではな
かった。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、原
動機と左右走行部との間に静油圧駆動変速機を介設し、
主変速レバーの操作に応じて静油圧駆動変速機を変速作
動させて、機体の走行速度を増減すべく構成し、原動機
の負荷が設定値以上になった場合には、主変速レバーの
操作位置に対応する走行速度に対して、所定比率又は所
定量だけ減速し、その後、原動機の負荷が設定値以下に
なった場合に、主変速レバーの操作位置に対応する走行
速度にまで増速すべく制御してなる作業車において、走
行速度の増加又は減少に要する時間を調節可能とするこ
ととした。
【0007】また、走行速度の増減比率又は増減量が大
きい場合には、走行速度の増加又は減少に要する時間を
長くし、一方、走行速度の増減比率又は増減量が小さい
場合には、走行速度の増加又は減少に要する時間を短く
することとした。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係る作業車の走行速度制
御は、原動機と左右走行部との間に静油圧駆動変速機を
介設し、主変速レバーの操作に応じて静油圧駆動変速機
を変速作動させて、機体の走行速度を増減すべく構成
し、原動機の負荷が設定値以上になった場合には、主変
速レバーの操作位置に対応する走行速度に対して、所定
比率又は所定量だけ減速し、その後、原動機の負荷が設
定値以下になった場合に、主変速レバーの操作位置に対
応する走行速度にまで増速すべく制御してなる作業車に
おいて、走行速度の増加又は減少に要する時間を調節可
能としたものである。
【0009】そのため、走行速度を急激に変化させるこ
とにより、オペレータに多少の衝撃を与え、原動機が過
負荷状態にあることをオペレータに知らせることがで
き、一方、走行速度を緩やかに変化させることにより、
ハンチング現象の発生を防止するとともに、オペレータ
に衝撃を与えず、乗り心地を良好なものとすることがで
きるものである。
【0010】従って、走行速度の増加又は減少に要する
時間を調節可能とすることにより、各オペレータの操作
感覚に合致した走行速度の制御を各オペレータが任意に
選択することができるものである。
【0011】また、本発明に係る作業車の走行速度制御
は、走行速度の増減比率又は増減量が大きい場合には、
走行速度の増加又は減少に要する時間を長くし、一方、
走行速度の増減比率又は増減量が小さい場合には、走行
速度の増加又は減少に要する時間を短くしたものであ
る。
【0012】従って、走行速度の増減比率又は増減量が
大きい場合には、走行速度の増加又は減少に要する時間
を長くして、オペレータに衝撃を与えず、乗り心地を良
好なものとすることができ、一方、走行速度の増減比率
又は増減量が小さい場合には、走行速度の増加又は減少
に要する時間を短くして、短時間で減速することによ
り、原動機が過負荷状態にある時間を可及的に短くし
て、原動機の故障を防止し、また、短時間で増速するこ
とにより、機体の走行速度が低速状態にある時間を可及
的に短くして、各種の作業効率の低下を防止することが
できるものである。
【0013】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面を参照しなが
ら説明する。
【0014】図1は、作業車としてのコンバイン1を示
しており、同コンバイン1は、機体フレーム2の下部に
クローラ式の左右走行部3L,3R を配設し、機体フレーム
2の前端に刈取部4を昇降自在に取付け、機体フレーム
2の上部に脱穀部5等の上部体を載置し、機体フレーム
2の前方右側上部に運転部6を設けており、同運転部6
の下方には原動機部7を配設している。
【0015】運転部6は、前方に操作コラム8を前後傾
動可能に配設し、同操作コラム8の上部に操向操作レバ
ー9と主変速レバー10とを突設し、操作コラム8の後方
に間隔を開けて運転席11を配設している。図中、12は副
変速レバー、13は駐車ブレーキレバー、14はブレーキペ
ダルである。
【0016】原動機部7は、前記運転席11の下方位置に
原動機15を配設しており、同原動機15に左右走行部3L,3
R をHST16を介して連動連結する一方、原動機15に刈
取部4や脱穀部5等の作業機を連動機構を介して連動連
結しており、原動機15の動力によって走行及び各種作業
を行うように構成している。
【0017】左右走行部3L,3R は、機体フレーム2の下
部に左右一対の走行フレーム17L,17R を連設し、各走行
フレーム17L(17R)の前端に、HST16に連動連結した駆
動輪18を回動自在に取付け、各走行フレーム17L(17R)の
後端に遊動輪19を回動自在に取付け、駆動輪18と遊動輪
19との間に履帯20を巻回している。図中、21は転動輪で
ある。
【0018】HST16は、図2及び図3に示すように、
矩形箱型のHSTケーシング22内の上部に油圧ポンプ23
を配設し、HSTケーシング22内の下部に油圧モータ24
を配設し、HSTケーシング22の後側上部にHST入力
軸25を後方へ向けて突出させ、HSTケーシング22の後
側下部にHST出力軸26を後方へ向けて突出させてお
り、HST入力軸25には、原動機15を連動連結し、一
方、HST出力軸26には、左右走行部3L,3R を連動連結
している。
【0019】また、HST16は、HSTケーシング22の
左側上部に油圧ポンプ23の斜板27に連動連結したトラニ
オン軸28を左側方へ向けて突出させており、同トラニオ
ン軸28には、主変速レバー10を連動連結している。
【0020】そして、主変速レバー10を前後方向へ向け
て傾動操作することにより、油圧ポンプ23の斜板27の傾
斜角度を調節して、油圧モータ24の回転数及び回転方向
を調節し、機体の前後進及び走行速度の増減を行うよう
にしている。すなわち、主変速レバー10をわずかに前方
へ向けて傾動操作した場合には、機体は低速度で前進
し、さらに主変速レバー10を前方へ向けて傾動操作した
場合には、機体は高速度で前進する。一方、主変速レバ
ー10をわずかに後方へ向けて傾動操作した場合には、機
体は低速度で後進し、さらに主変速レバー10を後方へ向
けて傾動操作した場合には、機体は高速度で後進する。
【0021】HST16のトラニオン軸28と主変速レバー
10との間には、主変速レバー10の操作位置に対応する走
行速度よりも機体の走行速度を減速させたり、或いは、
主変速レバー10の操作位置に対応する走行速度にまで機
体の走行速度を増速させるための増減速調節機構29を介
設している。
【0022】増減速調節機構29は、HSTケーシング22
の左側上部にケーシング30を連設し、同ケーシング30の
内部に中空円筒状のスリーブ31を軸線を左右方向へ向け
て回動自在に配設し、同スリーブ31の基端部には、主変
速レバー軸32を連動連結し、同主変速レバー軸32に主変
速レバー10の基端部を取付け、一方、スリーブ31の先端
部には、トラニオンアーム33を連動杆34を介して連動連
結し、同トラニオンアーム33にHST16のトラニオン軸
28を取付けている。
【0023】スリーブ31の中空部内には、バルブスプー
ル35を回動自在かつスリーブ31の軸線方向に沿って摺動
自在に挿入し、同バルブスプール35の基端部にすり割36
を形成し、同すり割36に主変速レバー軸32の先端を嵌入
するとともに、バルブスプール35の基端部と主変速レバ
ー軸32の基端部との間にスプリング37を介在させて、バ
ルブスプール35をHST16のトラニオン軸28側へ付勢し
ている。
【0024】また、増減速調節機構29は、ケーシング30
の内部にピストン38を上下方向へ向けて移動自在に配設
し、同ピストン38の中途部にトラニオンアーム33を連動
連結している。
【0025】ピストン38の上部には、中空部39を形成
し、同中空部39に、ケーシング30に取付けたロッド40を
挿通し、同ロッド40の中途部と下端部とに上下側受け円
板41,42 をロッド40に沿わせて摺動自在に挿通し、上下
側受け円板41,42 間に2本のスプリング43,44 を介設し
ており、上側受け円板41は、ピストン38の中空部39の開
口に取付けた止めリング45に当接し、一方、下側受け円
板42は、ロッド40の下端に形成した鍔体46に当接し、ト
ラニオン軸28を中立状態に戻すように付勢している。図
中、47はシール部材である。
【0026】バルブスプール35は、図4に示すように、
中途部に上下バルブ体48,49 をバルブスプール35の軸線
に対してそれぞれ逆方向へ向けて傾斜させて形成し、更
には、軸芯部に連通孔50を形成している。
【0027】スリーブ31の中途部であって、バルブスプ
ール35の上下バルブ体48,49 に対応する位置には、図2
及び図5に示すように、上下左右側連通孔51,52,53,54
を穿設しており、上側連通孔51には、ピストン38の上方
に形成した空間55を油路56を介して連通連結し、下側連
通孔52には、ピストン38の下方に形成した空間57を油路
58を介して連通連結し、左側連通孔53には、作動油タン
ク59を油路60を介して連通連結し、右側連通孔54には、
チャージポンプ61を油路62を介して連通連結しており、
しかも、油路62の中途部には、油路切替バルブ63を配設
している。
【0028】また、スリーブ31の中途部であって、バル
ブスプール35の基端部に形成した連通孔50に対応する位
置には、図2及び図5に示すように、連通孔64を穿設し
ており、同連通孔64には、油路65を連通連結し、同油路
65は、油路切替バルブ63に連通連結している。尚、連通
孔50は、バルブスプール35の先端部とスリーブ31との間
に形成された空間66に連通連結している。
【0029】油路切替バルブ63は、油路切替ソレノイド
67によって進退移動して油路の切り替えを行うようにし
ており、同油路切替ソレノイド67は、制御部68に接続さ
れており、同制御部68には、原動機15の負荷を検出する
負荷検出手段69を接続している。また、制御部68と油路
切替ソレノイド67との間には、ボリューム71を介設して
おり、同ボリューム71を調節することにより、油路切替
ソレノイド67の作動時間を調節することができ、それに
伴い、走行速度の増減速に要する時間を調節することが
できるようにしている。尚、負荷検出手段69としては、
原動機15への燃料の供給量を検出する電子ガバナー装置
を用いている。
【0030】トラニオン軸28は、図6に示すように、軸
芯部に調節体70を軸線に沿って進退自在に螺着し、同調
節体70は、先端をバルブスプール35の基端部へ向けて突
出させている。同調節体70は、電動モータに連動連結さ
れて、同電動モータは、制御部68に接続されており、制
御部68により電動モータを作動させて、調節体70をバル
ブスプール35に向けて進退するようにしている。
【0031】そして、通常走行時においては、主変速レ
バー10を傾動操作すると、主変速レバー軸32を介してス
リーブ31が回動し、更には、連動杆34とトラニオンアー
ム33とを介してトラニオン軸28が回動して、油圧ポンプ
23の斜板27の傾斜角度を調節できるようにしている。
【0032】一方、負荷検出手段69によって、原動機15
の負荷が設定値以上となったことを制御部68が検出した
場合には、制御部68が油路切替ソレノイド67を作動さ
せ、油路を切り替えて、主変速レバー10の操作位置に対
応する走行速度よりも減速するように制御する。
【0033】すなわち、主変速レバー10を前方へ傾動操
作すると、トラニオン軸28が前方へ回動し、それに伴
い、ピストン38が下方へ移動し、ピストン38の下方に形
成された空間57内の作動油が高圧に保持される。かかる
状態で、油路切替バルブ63により油路を切り替えると、
図5(a) に示すように、チャージポンプ61からの作動油
が油路62と右側連通孔54とを介してスリーブ31内へ流入
し、さらに、下側連通孔52と油路58とを介してピストン
38の下方に形成した空間57内へ流入し、ピストン38を上
方へ移動させ、それに伴い、トラニオン軸28が後方へ回
動し、走行速度が減速される。
【0034】その際に、チャージポンプ61からの作動油
は、油路65と連通孔64とを介してバルブスプール35内の
連通孔50へと流入し、さらに、バルブスプール35の先端
とスリーブ31との間に形成された空間66へと流入し、そ
れに伴い、バルブスプール35は、主変速レバー軸32側へ
移動し、主変速レバー軸32と当接した状態で停止する。
かかる状態においては、図5(b) に示すように、バルブ
スプール35の上下バルブ体48,49 によって、スリーブ31
の左右側連通孔53,54 は閉塞され、作動油の流動が停止
される。
【0035】ここで、制御部68により調節体70を進退さ
せることにより、バルブスプール35の移動量を調節する
ことができ、従って、走行速度の減速量又は減速比率を
調節することができる。
【0036】すなわち、調節体70をバルブスプール35へ
向けて進出させた状態では、バルブスプール35の移動量
が小さく、従って、走行速度の減速量又は減速比率は小
さくなる。一方、調節体70をバルブスプール35から後退
させた状態では、バルブスプール35の移動量が大きく、
従って、走行速度の減速量又は減速比率は大きくなる。
【0037】図11は、HST16に連動連結した伝動機構
72を示した図であり、伝動機構72は、HST16にケーシ
ング73を連設し、同ケーシング73の内部に各種の軸を収
容配設している。
【0038】すなわち、原動機15に連動連結した入力軸
74にHST入力軸25を連結する一方、HST出力軸26に
主軸75を連結し、同主軸75にブレーキ軸76をチェンジ軸
77を介して連動連結しており、同ブレーキ軸76には、端
部にブレーキ機構78を設けるとともに、車速センサー79
を取付けている。更には、ブレーキ軸76にサイドクラッ
チ軸80を連動連結し、同サイドクラッチ軸80に左右側車
軸81L,81R をそれぞれ連動連結しており、左右側車軸81
L,81R には、それぞれ左右走行部3L,3R を連動連結して
いる。
【0039】車速センサー79は、制御部68に接続されて
おり、制御部68により走行速度を制御する際に、車速セ
ンサー79によって検出した実際の走行速度に基づいてフ
ィードバック制御を行うことができるようにしている。
【0040】次に、負荷検出手段69によって、原動機15
の負荷が設定値以下となったことを制御部68が検出した
場合には、再び、制御部68が油路切替ソレノイド67を作
動させ、油路を切り替えて、主変速レバー10の操作位置
に対応する走行速度にまで増速するように制御する。
【0041】以上のようにして、原動機15の負荷に応じ
て、機体の走行速度を増減速させることができ、以下に
説明するように、種々の走行速度制御を行うことができ
る。
【0042】すなわち、図7においては、原動機15の負
荷が設定値以上になった場合には、主変速レバー10の操
作位置に対応する走行速度に対して、原動機15の負荷に
応じた所定比率又は所定量だけ減速し、その後、原動機
15の負荷が設定値以下になった場合に、主変速レバー10
の操作位置に対応する走行速度にまで増速するように制
御している。
【0043】その際に、走行速度を減少させる場合に
は、比較的短時間で急激に減速し、一方、走行速度を増
加させる場合には、比較的長時間で緩やかに増速するよ
うにしている。
【0044】これにより、減速時には、オペレータが多
少の衝撃を感知することができ、原動機15が過負荷状態
にあることをオペレータに知らせることができ、一方、
増速時には、緩やかに増速することにより、ハンチング
現象が発生するのを防止するとともに、オペレータに衝
撃を与えず、乗り心地を良好なものとすることができ
る。
【0045】また、図7においては、原動機15の負荷が
設定値よりもわずかに高い場合には、図7中に実線で示
すように、機体の走行速度を、主変速レバー10の操作位
置に対応する走行速度に対して、わずかに減速し、一
方、原動機15の負荷が設定値よりもかなり高い場合に
は、図7中に点線で示すように、機体の走行速度を、主
変速レバー10の操作位置に対応する走行速度に対して、
大きく減速するようにしている。
【0046】これにより、原動機15の負荷が大きい場合
には、走行速度をわずかしか減速しないと、依然として
原動機15の負荷は設定値よりも大きく、原動機15の故障
の原因となり、一方、原動機15の負荷が小さい場合に
は、走行速度を大きく減速すると、原動機15の負荷は小
さくなるが、走行速度の低下から、各種作業の作業効率
が低下してしまうが、上述したように走行速度を制御す
ることにより、走行速度の減速量の過不足を防止し、原
動機15の負荷に応じた好適な走行速度で各種作業を円滑
かつ効率良く行うことができる。
【0047】また、図8においては、原動機15の負荷が
設定値以上になった場合には、主変速レバー10の操作位
置に対応する走行速度に対して、予め設定した一定比率
又は一定量だけ減速し、その後、原動機15の負荷が設定
値以上の場合には、更に主変速レバー10の操作位置に対
応する走行速度に対して、予め設定した一定比率又は一
定量だけ減速し、一方、原動機15の負荷が設定値以下に
なった場合には、主変速レバー10の操作位置に対応する
走行速度にまで増速するように制御している。
【0048】その際に、予め設定した一定比率又は一定
量だけ増減速させるのではなく、原動機15の負荷に応じ
た所定比率又は所定量だけ増減速させてもよい。すなわ
ち、原動機15の負荷が設定値以上になった場合には、主
変速レバー10の操作位置に対応する走行速度に対して、
原動機15の負荷に応じた所定比率又は所定量だけ減速
し、その後、原動機15の負荷が設定値以上の場合には、
更に主変速レバー10の操作位置に対応する走行速度に対
して、原動機の負荷に応じた所定比率又は所定量だけ減
速し、一方、原動機15の負荷が設定値以下になった場合
には、主変速レバー10の操作位置に対応する走行速度に
まで増速するように制御することもできる。
【0049】このように、走行速度を段階的に減少させ
ることにより、走行速度を必要以上に減少させることが
なく、各種作業の作業効率の低下を防止することができ
る。
【0050】また、図8中に点線で示したように、走行
速度を増加させる場合にも、走行速度を段階的に増加さ
せることにより、急激な原動機15の負荷の変動を防止
し、原動機15を円滑に駆動させることができる。
【0051】特に、原動機15の負荷に応じて、走行速度
の増減速比率又は増減速量を制御することにより、前述
したように、走行速度の減速量の過不足を防止し、原動
機15の負荷に応じた好適な走行速度で各種作業を円滑
かつ効率良く行うことができる。
【0052】また、図9においては、ボリューム71を調
節して、走行速度の増加又は減少に要する時間を調節し
て、走行速度を制御するようにしている。
【0053】すなわち、ボリューム71を調節して、油路
切替ソレノイド67が比較的短時間で作動するようにする
と、図9中の実線で示すように、走行速度が短時間で急
激に増加又は減少し、また、ボリューム71を調節する
と、図9中の点線で示すように走行速度が変化し、さら
に、ボリューム71を調節して、油路切替ソレノイド67が
比較的長時間で作動するようにすると、図9中の一点鎖
線で示すように、走行速度が長時間で緩やかに増加又は
減少するようにしている。
【0054】このように、走行速度を急激に変化させる
ことにより、オペレータに多少の衝撃を与え、原動機15
が過負荷状態にあることをオペレータに知らせることが
でき、一方、走行速度を緩やかに変化させることによ
り、ハンチング現象の発生を防止するとともに、オペレ
ータに衝撃を与えず、乗り心地を良好なものとすること
ができる。
【0055】従って、走行速度の増加又は減少に要する
時間を調節可能とすることにより、各オペレータの操作
感覚に合致した走行速度の制御を各オペレータが任意に
選択することができる。
【0056】また、図10においては、走行速度の増減比
率又は増減量が大きい場合には、走行速度の増加又は減
少に要する時間を長くし、一方、走行速度の増減比率又
は増減量が小さい場合には、走行速度の増加又は減少に
要する時間を短くするように制御している。
【0057】このように、走行速度の増減比率又は増減
量が大きい場合には、走行速度の増加又は減少に要する
時間を長くして、オペレータに衝撃を与えず、乗り心地
を良好なものとすることができる。一方、走行速度の増
減比率又は増減量が小さい場合には、走行速度の増加又
は減少に要する時間を短くして、短時間で減速すること
により、原動機15が過負荷状態にある時間を可及的に短
くして、原動機15の故障を防止し、また、短時間で増速
することにより、機体の走行速度が低速状態にある時間
を可及的に短くして、各種の作業効率の低下を防止する
ことができる。
【0058】
【発明の効果】本発明は、以上説明してきたような形態
で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0059】(1) 請求項1記載の本発明では、原動機と
左右走行部との間に静油圧駆動変速機を介設し、主変速
レバーの操作に応じて静油圧駆動変速機を変速作動させ
て、機体の走行速度を増減すべく構成し、原動機の負荷
が設定値以上になった場合には、主変速レバーの操作位
置に対応する走行速度に対して、所定比率又は所定量だ
け減速し、その後、原動機の負荷が設定値以下になった
場合に、主変速レバーの操作位置に対応する走行速度に
まで増速すべく制御してなる作業車において、走行速度
の増加又は減少に要する時間を調節可能としているた
め、走行速度を急激に変化させることにより、オペレー
タに多少の衝撃を与え、原動機が過負荷状態にあること
をオペレータに知らせることができ、一方、走行速度を
緩やかに変化させることにより、ハンチング現象の発生
を防止するとともに、オペレータに衝撃を与えず、乗り
心地を良好なものとすることができ、従って、走行速度
の増加又は減少に要する時間を調節可能とすることによ
り、各オペレータの操作感覚に合致した走行速度の制御
を各オペレータが任意に選択することができる。
【0060】(2) 請求項2記載の本発明では、走行速度
の増減比率又は増減量が大きい場合には、走行速度の増
加又は減少に要する時間を長くし、一方、走行速度の増
減比率又は増減量が小さい場合には、走行速度の増加又
は減少に要する時間を短くしているため、走行速度の増
減比率又は増減量が大きい場合には、走行速度の増加又
は減少に要する時間を長くして、オペレータに衝撃を与
えず、乗り心地を良好なものとすることができ、一方、
走行速度の増減比率又は増減量が小さい場合には、走行
速度の増加又は減少に要する時間を短くして、短時間で
減速することにより、原動機が過負荷状態にある時間を
可及的に短くして、原動機の故障を防止し、また、短時
間で増速することにより、機体の走行速度が低速状態に
ある時間を可及的に短くして、各種の作業効率の低下を
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインを示す側面図。
【図2】増減速調節機構を示す平面図。
【図3】同側面図。
【図4】バルブスプールを示す部分拡大図。
【図5】増減速調節機構の作動を示す模式図。
【図6】主変速レバー軸を示す断面図。
【図7】走行速度制御を示す説明図。
【図8】走行速度制御を示す説明図。
【図9】走行速度制御を示す説明図。
【図10】走行速度制御を示す説明図。
【図11】伝動機構を示す一部切欠断面図。
【符号の説明】
1 コンバイン 3L,3R 左右走行部 4 刈取部 5 脱穀部 6 運転部 10 主変速レバー 15 原動機 16 HST 28 トラニオン軸 29 増減速調節機構 31 スリーブ 32 主変速レバー軸 33 トラニオンアーム 35 バルブスプール 38 ピストン 63 油路切替バルブ 67 油路切替ソレノイド 68 制御部 69 負荷検出手段 70 調節体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // F16H 59:34

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動機(15)と左右走行部(3L,3R) との間
    に静油圧駆動変速機(16)を介設し、主変速レバー(10)の
    操作に応じて静油圧駆動変速機(16)を変速作動させて、
    機体の走行速度を増減すべく構成し、原動機(15)の負荷
    が設定値以上になった場合には、主変速レバー(10)の操
    作位置に対応する走行速度に対して、所定比率又は所定
    量だけ減速し、その後、原動機(15)の負荷が設定値以下
    になった場合に、主変速レバー(10)の操作位置に対応す
    る走行速度にまで増速すべく制御してなる作業車におい
    て、 走行速度の増加又は減少に要する時間を調節可能とした
    ことを特徴とする作業車の走行速度制御。
  2. 【請求項2】 走行速度の増減比率又は増減量が大きい
    場合には、走行速度の増加又は減少に要する時間を長く
    し、一方、走行速度の増減比率又は増減量が小さい場合
    には、走行速度の増加又は減少に要する時間を短くする
    ことを特徴とする請求項1記載の作業車の走行速度制
    御。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008064265A (ja) * 2006-09-11 2008-03-21 Yanmar Co Ltd 作業車両
CN112412639A (zh) * 2020-11-03 2021-02-26 潍柴动力股份有限公司 平地机油门控制方法、平地机油门控制装置及平地机
JP2021152383A (ja) * 2020-03-24 2021-09-30 日立建機株式会社 作業車両の変速装置

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