JPH11100228A - 抗菌剤及び樹脂組成物 - Google Patents
抗菌剤及び樹脂組成物Info
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- JPH11100228A JPH11100228A JP28290397A JP28290397A JPH11100228A JP H11100228 A JPH11100228 A JP H11100228A JP 28290397 A JP28290397 A JP 28290397A JP 28290397 A JP28290397 A JP 28290397A JP H11100228 A JPH11100228 A JP H11100228A
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- glass
- zno
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- A—HUMAN NECESSITIES
- A46—BRUSHWARE
- A46D—MANUFACTURE OF BRUSHES
- A46D1/00—Bristles; Selection of materials for bristles
- A46D1/006—Antimicrobial, disinfectant bristles, handle, bristle-carrier or packaging
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A46—BRUSHWARE
- A46D—MANUFACTURE OF BRUSHES
- A46D1/00—Bristles; Selection of materials for bristles
Landscapes
- Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高い抗菌性を有し、工業的規模での製造が容
易なZnO−P2 O5 系ガラスからなる抗菌剤と、これ
を含む樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 本発明の抗菌剤は、mol%表示でZn
O 25〜70%、P2O5 5〜40%、B2 O3
0〜35%、SiO2 0〜20%、MgO 0〜30
%、CaO 0〜30%、SrO 0〜20%、BaO
0〜15%、Li2 O 0〜25%、Na2 O 0〜
25%、K2 O 0〜25%、TiO20〜20%、Z
rO2 0〜10%、La2 O3 0〜20%、Al2
O3 0〜15%の組成を有するZnO−P2 O5 系ガ
ラスからなることを特徴とする。また本発明の樹脂組成
物は、上記抗菌剤が樹脂に添加されてなることを特徴と
する。
易なZnO−P2 O5 系ガラスからなる抗菌剤と、これ
を含む樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 本発明の抗菌剤は、mol%表示でZn
O 25〜70%、P2O5 5〜40%、B2 O3
0〜35%、SiO2 0〜20%、MgO 0〜30
%、CaO 0〜30%、SrO 0〜20%、BaO
0〜15%、Li2 O 0〜25%、Na2 O 0〜
25%、K2 O 0〜25%、TiO20〜20%、Z
rO2 0〜10%、La2 O3 0〜20%、Al2
O3 0〜15%の組成を有するZnO−P2 O5 系ガ
ラスからなることを特徴とする。また本発明の樹脂組成
物は、上記抗菌剤が樹脂に添加されてなることを特徴と
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガラスからなる抗菌剤
と、これを含む樹脂組成物に関するものである。
と、これを含む樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】洗面台、流し台、浴槽、たらい、石鹸入
れ、歯ブラシ等、水周りで使用される樹脂製品は、長い
時間高湿の条件下におかれるので、細菌や黴が増殖しや
すい。細菌や黴の増殖をおさえるために、従来より樹脂
に抗菌剤を混合することが行われている。無機系の抗菌
剤には、酸化銀を利用したものが多く用いられており、
例えば酸化銀を担持させたゼオライト粉末や、組成中に
AgOを含む溶解性ガラス粉末等が知られている。とこ
ろが、酸化銀は価格が高く使用量が制限される場合があ
る。またAgO含有ガラス粉末は、長期間使用すると紫
外線や熱等の作用で変色する傾向があり好ましくない。
この傾向は樹脂製品が白色の場合には特に問題になりや
すい。
れ、歯ブラシ等、水周りで使用される樹脂製品は、長い
時間高湿の条件下におかれるので、細菌や黴が増殖しや
すい。細菌や黴の増殖をおさえるために、従来より樹脂
に抗菌剤を混合することが行われている。無機系の抗菌
剤には、酸化銀を利用したものが多く用いられており、
例えば酸化銀を担持させたゼオライト粉末や、組成中に
AgOを含む溶解性ガラス粉末等が知られている。とこ
ろが、酸化銀は価格が高く使用量が制限される場合があ
る。またAgO含有ガラス粉末は、長期間使用すると紫
外線や熱等の作用で変色する傾向があり好ましくない。
この傾向は樹脂製品が白色の場合には特に問題になりや
すい。
【0003】一方、ZnOも水に溶出すると抗菌作用を
有することが知られており、ZnOを主成分とするガラ
スが抗菌剤として提案されている。この種の抗菌剤とし
て、例えば特開平8−175843号に、ZnO−P2
O5 系ガラスからなる抗菌剤が開示されている。この系
のガラスは原料費が安価であり、また樹脂製品に充填し
ても紫外線や熱等による変色を起こさないという特徴が
ある。
有することが知られており、ZnOを主成分とするガラ
スが抗菌剤として提案されている。この種の抗菌剤とし
て、例えば特開平8−175843号に、ZnO−P2
O5 系ガラスからなる抗菌剤が開示されている。この系
のガラスは原料費が安価であり、また樹脂製品に充填し
ても紫外線や熱等による変色を起こさないという特徴が
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ZnO−P2 O5 系ガ
ラスを溶融する場合、実験室規模ではP2 O5 源として
リン酸アンモニウムや正リン酸が広く用いられている。
しかしながらリン酸アンモニウムは加熱時に有害なガス
を発生する。また正リン酸は常温で液体であり、取り扱
い難い。このため、ZnO−P2 O5 系ガラスを工業的
に製造する場合には、できる限りこれらの原料を使用し
ないことが望まれる。
ラスを溶融する場合、実験室規模ではP2 O5 源として
リン酸アンモニウムや正リン酸が広く用いられている。
しかしながらリン酸アンモニウムは加熱時に有害なガス
を発生する。また正リン酸は常温で液体であり、取り扱
い難い。このため、ZnO−P2 O5 系ガラスを工業的
に製造する場合には、できる限りこれらの原料を使用し
ないことが望まれる。
【0005】本発明の目的は、高い抗菌性を有し、工業
的規模での製造が容易なZnO−P2 O5 系ガラスから
なる抗菌剤と、これを含む樹脂組成物を提供することで
ある。
的規模での製造が容易なZnO−P2 O5 系ガラスから
なる抗菌剤と、これを含む樹脂組成物を提供することで
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の抗菌剤は、mo
l%表示でZnO 25〜70%、P2 O5 5〜40
%、B2 O3 0〜35%、SiO2 0〜20%、M
gO 0〜30%、CaO 0〜30%、SrO 0〜
20%、BaO 0〜15%、Li2 O 0〜25%、
Na2 O 0〜25%、K2 O 0〜25%、TiO2
0〜20%、ZrO2 0〜10%、La2 O3 0
〜20%、Al2 O3 0〜15%の組成を有するZn
O−P2 O5 系ガラスからなることを特徴とする。
l%表示でZnO 25〜70%、P2 O5 5〜40
%、B2 O3 0〜35%、SiO2 0〜20%、M
gO 0〜30%、CaO 0〜30%、SrO 0〜
20%、BaO 0〜15%、Li2 O 0〜25%、
Na2 O 0〜25%、K2 O 0〜25%、TiO2
0〜20%、ZrO2 0〜10%、La2 O3 0
〜20%、Al2 O3 0〜15%の組成を有するZn
O−P2 O5 系ガラスからなることを特徴とする。
【0007】また本発明の樹脂組成物は、抗菌剤が含有
されてなる樹脂組成物において、該抗菌剤が、mol%
表示でZnO 25〜70%、P2 O5 5〜40%、
B2O3 0〜35%、SiO2 0〜20%、MgO
0〜30%、CaO 0〜30%、SrO 0〜20
%、BaO 0〜15%、Li2 O 0〜25%、Na
2 O 0〜25%、K2 O 0〜25%、TiO2 0
〜20%、ZrO20〜10%、La2 O3 0〜20
%、Al2 O3 0〜15%の組成を有するZnO−P
2 O5 系ガラスからなることを特徴とする。
されてなる樹脂組成物において、該抗菌剤が、mol%
表示でZnO 25〜70%、P2 O5 5〜40%、
B2O3 0〜35%、SiO2 0〜20%、MgO
0〜30%、CaO 0〜30%、SrO 0〜20
%、BaO 0〜15%、Li2 O 0〜25%、Na
2 O 0〜25%、K2 O 0〜25%、TiO2 0
〜20%、ZrO20〜10%、La2 O3 0〜20
%、Al2 O3 0〜15%の組成を有するZnO−P
2 O5 系ガラスからなることを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明の抗菌剤は、適度な溶解性を有するZn
O−P2 O5 系ガラスからなる。ZnOは抗菌性を与え
る主要因子であり、Zn++イオンとして溶出して樹脂に
抗菌性を付与する。またP2 O5 はガラス形成酸化物で
あり、ZnO成分を含み、かつ溶解性を有するガラスを
得るための必須成分である。
O−P2 O5 系ガラスからなる。ZnOは抗菌性を与え
る主要因子であり、Zn++イオンとして溶出して樹脂に
抗菌性を付与する。またP2 O5 はガラス形成酸化物で
あり、ZnO成分を含み、かつ溶解性を有するガラスを
得るための必須成分である。
【0009】さらに本発明において重要なことは、P2
O5 の含有量を40%以下に制限することである。即
ち、ガラス溶融時に有害なガスを発生せず、また取り扱
いの容易な固体の原料を用いてバッチを構成するために
は、P2 O5 源として2価アルカリ土類金属酸化物(R
O)や1価アルカリ金属酸化物(R2 O)とP2 O5 の
化合物を使用すればよい。具体的にはZn3 (PO4 )
2 ・4H2 O、Ca3 (PO4 )2 、NaH2 PO4 ・
2H2 O等を使用することができる。これらの原料はP
2 O5 に対するROやR2 Oのモル比が大きく、最小で
も1:1であるため、ガラス中のP2 O5 の含有量は最
大50mol%までとり得るが、ガラス組成の設計の自
由度を確保し、しかもP2 O5 源として上記リン酸塩化
合物のみでまかなうためには、P2 O5 を40mol%
以下に制限する必要がある。
O5 の含有量を40%以下に制限することである。即
ち、ガラス溶融時に有害なガスを発生せず、また取り扱
いの容易な固体の原料を用いてバッチを構成するために
は、P2 O5 源として2価アルカリ土類金属酸化物(R
O)や1価アルカリ金属酸化物(R2 O)とP2 O5 の
化合物を使用すればよい。具体的にはZn3 (PO4 )
2 ・4H2 O、Ca3 (PO4 )2 、NaH2 PO4 ・
2H2 O等を使用することができる。これらの原料はP
2 O5 に対するROやR2 Oのモル比が大きく、最小で
も1:1であるため、ガラス中のP2 O5 の含有量は最
大50mol%までとり得るが、ガラス組成の設計の自
由度を確保し、しかもP2 O5 源として上記リン酸塩化
合物のみでまかなうためには、P2 O5 を40mol%
以下に制限する必要がある。
【0010】次に、ガラスの組成範囲に上記した範囲に
限定する理由を述べる。
限定する理由を述べる。
【0011】ZnOの含有量は25〜70%、好ましく
は30〜46%である。ZnOが25%よりも少なくな
ると抗菌作用が弱くなり、70%を越えるとガラス化が
困難になる。
は30〜46%である。ZnOが25%よりも少なくな
ると抗菌作用が弱くなり、70%を越えるとガラス化が
困難になる。
【0012】P2 O5 はガラス形成成分であり、その含
有量は5〜40%、好ましくは7〜39%である。P2
O5 が5%よりも少なくなるとガラス化が困難になり易
い。一方、40%より多いと、所望のガラスを得るため
には、ガラス原料としてリン酸アンモニウムや正リン酸
を使わなければならなくなり好ましくない。
有量は5〜40%、好ましくは7〜39%である。P2
O5 が5%よりも少なくなるとガラス化が困難になり易
い。一方、40%より多いと、所望のガラスを得るため
には、ガラス原料としてリン酸アンモニウムや正リン酸
を使わなければならなくなり好ましくない。
【0013】B2 O3 とSiO2 はガラス形成成分であ
り、その含有量はB2 O3 が0〜35%、好ましくは0
〜25%、SiO2 が0〜20%、好ましくは0〜10
%である。B2 O3 が35%を超えるとガラスの化学耐
久性が悪くなりすぎ、またSiO2 が20%を超えると
均質なガラスが得にくくなる。
り、その含有量はB2 O3 が0〜35%、好ましくは0
〜25%、SiO2 が0〜20%、好ましくは0〜10
%である。B2 O3 が35%を超えるとガラスの化学耐
久性が悪くなりすぎ、またSiO2 が20%を超えると
均質なガラスが得にくくなる。
【0014】MgO、CaO、SrO及びBaOはガラ
スの溶融を助ける成分であり、その含有量はMgOが0
〜30%、好ましくは0〜20%、CaOが0〜30
%、好ましくは0〜20%、SrOが0〜20%、好ま
しくは0〜5%、BaOが0〜15%、好ましくは0〜
5%である。MgO及びCaOが30%より多いとガラ
スが失透し易くなり、SrOが20%より多い場合、及
びBaOが15%より多い場合はガラスが不安定にな
る。
スの溶融を助ける成分であり、その含有量はMgOが0
〜30%、好ましくは0〜20%、CaOが0〜30
%、好ましくは0〜20%、SrOが0〜20%、好ま
しくは0〜5%、BaOが0〜15%、好ましくは0〜
5%である。MgO及びCaOが30%より多いとガラ
スが失透し易くなり、SrOが20%より多い場合、及
びBaOが15%より多い場合はガラスが不安定にな
る。
【0015】Li2 O、Na2 O及びK2 Oはガラスの
溶融を助ける成分であり、その含有量は各々0〜25
%、好ましくは各々0〜15%である。これら各成分が
各々25%を超えるとガラスの化学耐久性が悪くなる。
溶融を助ける成分であり、その含有量は各々0〜25
%、好ましくは各々0〜15%である。これら各成分が
各々25%を超えるとガラスの化学耐久性が悪くなる。
【0016】TiO2 とZrO2 はガラスの耐酸性や耐
アルカリ性を調整する成分であり、その含有量はTiO
2 が0〜20%、好ましくは0〜10%、ZrO2 が0
〜10%、好ましくは0〜5%である。TiO2 が20
%より多い場合、及びZrO2 が10%より多い場合は
ガラスが失透し易くなる。
アルカリ性を調整する成分であり、その含有量はTiO
2 が0〜20%、好ましくは0〜10%、ZrO2 が0
〜10%、好ましくは0〜5%である。TiO2 が20
%より多い場合、及びZrO2 が10%より多い場合は
ガラスが失透し易くなる。
【0017】La2 O3 はガラスの溶融を助ける成分で
あり、その含有量は0〜20%、好ましくは0〜5%で
ある。La2 O3 が20%を超えるとガラスが失透し易
くなる。
あり、その含有量は0〜20%、好ましくは0〜5%で
ある。La2 O3 が20%を超えるとガラスが失透し易
くなる。
【0018】Al2 O3 はガラスの化学耐久性を向上さ
せるために添加する成分であり、その含有量は0〜15
%、好ましくは0〜4%である。Al2 O3 が15%を
超えるとガラスが失透しやすくなる。
せるために添加する成分であり、その含有量は0〜15
%、好ましくは0〜4%である。Al2 O3 が15%を
超えるとガラスが失透しやすくなる。
【0019】本発明の抗菌剤は、例えば粉末状、繊維
状、フレーク状等種々の形態で提供することができる。
中でも粉末の形態で提供すると比表面積が大きくなるた
め、高い抗菌効果が得られる。粉末の場合、平均粒径が
1〜20μm、好ましくは2〜20μmの粒度を有する
ようにすることが好ましい。つまり粉末の平均粒径が1
μmより小さいとガラス粉末が製造し難くなり、20μ
mより大きくなると単位重量当たりのZn++イオンの溶
出量が小さくなって好ましくないためである。
状、フレーク状等種々の形態で提供することができる。
中でも粉末の形態で提供すると比表面積が大きくなるた
め、高い抗菌効果が得られる。粉末の場合、平均粒径が
1〜20μm、好ましくは2〜20μmの粒度を有する
ようにすることが好ましい。つまり粉末の平均粒径が1
μmより小さいとガラス粉末が製造し難くなり、20μ
mより大きくなると単位重量当たりのZn++イオンの溶
出量が小さくなって好ましくないためである。
【0020】本発明の抗菌剤は、熱硬化性樹脂や熱硬化
性樹脂樹脂の充填用として使用可能である。例えばフェ
ノール系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、
ユリア系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、エポキシ系
樹脂、シリコーン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニ
ル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、
ポリプロピレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン
系樹脂、SAN樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート系
樹脂、フッ素系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリフェニル
サルファイド系樹脂等や、これらの複合体に使用でき
る。これら樹脂のなかでも、特に衛生容器等の用途に用
いられるアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミ
ン系樹脂、ABS樹脂や、シーリング材等の用途に用い
られるシリコーン系樹脂の充填用として使用することが
好ましい。
性樹脂樹脂の充填用として使用可能である。例えばフェ
ノール系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、
ユリア系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、エポキシ系
樹脂、シリコーン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニ
ル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、
ポリプロピレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン
系樹脂、SAN樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート系
樹脂、フッ素系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリフェニル
サルファイド系樹脂等や、これらの複合体に使用でき
る。これら樹脂のなかでも、特に衛生容器等の用途に用
いられるアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミ
ン系樹脂、ABS樹脂や、シーリング材等の用途に用い
られるシリコーン系樹脂の充填用として使用することが
好ましい。
【0021】なお本発明の抗菌剤は樹脂充填用に限られ
るものではなく、例えばガラスやセラミックの抗菌性釉
薬、金属の抗菌性塗料等、種々の抗菌用途に使用可能で
ある。
るものではなく、例えばガラスやセラミックの抗菌性釉
薬、金属の抗菌性塗料等、種々の抗菌用途に使用可能で
ある。
【0022】本発明の樹脂組成物は、上記したZnO−
P2 O5 系ガラスからなる抗菌剤を含有するものであ
り、その含有量は0.1〜70容量%、特に0.1〜1
0容量%であることが望ましい。含有量をこのように限
定した理由は、0.1容量%より少ないと樹脂に十分な
抗菌性を付与し難くなる。一方、抗菌剤の含有量が多い
ほど抗菌力が大きくなるが、10容量%を越えると抗菌
力は殆ど変わらなくなり、70容量%より多くなると樹
脂の成形が困難になる。
P2 O5 系ガラスからなる抗菌剤を含有するものであ
り、その含有量は0.1〜70容量%、特に0.1〜1
0容量%であることが望ましい。含有量をこのように限
定した理由は、0.1容量%より少ないと樹脂に十分な
抗菌性を付与し難くなる。一方、抗菌剤の含有量が多い
ほど抗菌力が大きくなるが、10容量%を越えると抗菌
力は殆ど変わらなくなり、70容量%より多くなると樹
脂の成形が困難になる。
【0023】また樹脂としては、例えばフェノール系樹
脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、ユリア系樹
脂、ジアリルフタレート系樹脂、エポキシ系樹脂、シリ
コーン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、
ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピ
レン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、S
AN樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フッ
素系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリフェニルサルファイ
ド系樹脂等や、これらの複合体が使用できる。これら樹
脂のなかでも、特に衛生容器等の用途に用いられるアク
リル系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、A
BS樹脂や、シーリング材等の用途に用いられるシリコ
ーン系樹脂を使用することが好ましい。
脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、ユリア系樹
脂、ジアリルフタレート系樹脂、エポキシ系樹脂、シリ
コーン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、
ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピ
レン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、S
AN樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フッ
素系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリフェニルサルファイ
ド系樹脂等や、これらの複合体が使用できる。これら樹
脂のなかでも、特に衛生容器等の用途に用いられるアク
リル系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、A
BS樹脂や、シーリング材等の用途に用いられるシリコ
ーン系樹脂を使用することが好ましい。
【0024】なお本発明の樹脂組成物においては、抗菌
剤以外にも、通常樹脂に含有される各種の添加物を適宜
含有させることが可能である。
剤以外にも、通常樹脂に含有される各種の添加物を適宜
含有させることが可能である。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0026】表1及び表2は、本発明の実施例(試料N
o.1〜10)を示している。
o.1〜10)を示している。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】各試料は次のようにして作製した。
【0030】まずリン酸亜鉛、硼酸、純珪石、リン酸マ
グネシウム、リン酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、
炭酸バリウム、リン酸リチウム、リン酸カリウム、リン
酸ナトリウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ラ
ンタン、水酸化アルミニウムを所定に混合量になるよう
によく混合した後、白金−ロジウム合金坩堝に入れ、1
200〜1300℃で4時間溶融した。溶融後、水冷ロ
ーラーにより、肉厚が約1mmのフィルム状カレットに
成形した。これをボールミルによって粉砕し、目開き1
05ミクロンの篩を通し、ガラス粉末の平均粒径が空気
透過式比表面積測定装置((株)島津製作所製)で7〜8
μmになるように調整し、試料を得た。
グネシウム、リン酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、
炭酸バリウム、リン酸リチウム、リン酸カリウム、リン
酸ナトリウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ラ
ンタン、水酸化アルミニウムを所定に混合量になるよう
によく混合した後、白金−ロジウム合金坩堝に入れ、1
200〜1300℃で4時間溶融した。溶融後、水冷ロ
ーラーにより、肉厚が約1mmのフィルム状カレットに
成形した。これをボールミルによって粉砕し、目開き1
05ミクロンの篩を通し、ガラス粉末の平均粒径が空気
透過式比表面積測定装置((株)島津製作所製)で7〜8
μmになるように調整し、試料を得た。
【0031】さらにポリエステル系樹脂粉末と上記ガラ
スを容積比で95:5の割合で混合し、約10cmの板
状に成形し、抗菌性及び樹脂の外観について評価した。
結果を各表に示す。
スを容積比で95:5の割合で混合し、約10cmの板
状に成形し、抗菌性及び樹脂の外観について評価した。
結果を各表に示す。
【0032】表から明らかなように、本発明の実施例で
あるNo.1〜10の試料を使用した樹脂板は、良好な
抗菌性を示し、また加速試験後も外観の劣化が認められ
なかった。
あるNo.1〜10の試料を使用した樹脂板は、良好な
抗菌性を示し、また加速試験後も外観の劣化が認められ
なかった。
【0033】なお抗菌性については次のようにして評価
した。まず大腸菌が2×103 /cm2 の割合で存在す
るように調整された菌入りのゼラチンをシート状に加工
し、これを樹脂板上に貼り付けた。次に35℃で100
時間培養した後、菌数を測定し、生菌が10個未満であ
ったものを良、10個以上検出されたものを不良とし
た。樹脂の外観については、加速試験(樹脂板を水中に
浸漬して500時間煮沸)を行った。その後、樹脂の表
面を試験前と比較し、初期の光沢を維持しているものを
良、白く濁って光沢を失っているものを不良とした。
した。まず大腸菌が2×103 /cm2 の割合で存在す
るように調整された菌入りのゼラチンをシート状に加工
し、これを樹脂板上に貼り付けた。次に35℃で100
時間培養した後、菌数を測定し、生菌が10個未満であ
ったものを良、10個以上検出されたものを不良とし
た。樹脂の外観については、加速試験(樹脂板を水中に
浸漬して500時間煮沸)を行った。その後、樹脂の表
面を試験前と比較し、初期の光沢を維持しているものを
良、白く濁って光沢を失っているものを不良とした。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の抗菌剤
は、樹脂と混合して使用しても樹脂製品の外観に悪影響
を及ぼすことがない。また樹脂に十分な抗菌性を付与す
ることができる。それゆえ樹脂充填用として好ましいも
のである。しかもリン酸アンモニウムや正リン酸を使用
する必要がないため、工業的規模での製造が容易であ
る。
は、樹脂と混合して使用しても樹脂製品の外観に悪影響
を及ぼすことがない。また樹脂に十分な抗菌性を付与す
ることができる。それゆえ樹脂充填用として好ましいも
のである。しかもリン酸アンモニウムや正リン酸を使用
する必要がないため、工業的規模での製造が容易であ
る。
【0035】本発明の樹脂組成物は、抗菌性を有してお
り、また外観が劣化することがない。それゆえ清潔さが
要求される洗面台、流し台、浴槽、たらい、石鹸入れ、
歯ブラシ等の樹脂製品や、水周りのシーリング材等の用
途に好適に使用できる。
り、また外観が劣化することがない。それゆえ清潔さが
要求される洗面台、流し台、浴槽、たらい、石鹸入れ、
歯ブラシ等の樹脂製品や、水周りのシーリング材等の用
途に好適に使用できる。
Claims (10)
- 【請求項1】 mol%表示でZnO 25〜70%、
P2 O5 5〜40%、B2 O3 0〜35%、SiO
2 0〜20%、MgO 0〜30%、CaO 0〜3
0%、SrO 0〜20%、BaO 0〜15%、Li
2 O 0〜25%、Na2 O 0〜25%、K2 O 0
〜25%、TiO2 0〜20%、ZrO2 0〜10
%、La2 O3 0〜20%、Al2 O3 0〜15%
の組成を有するZnO−P2 O5 系ガラスからなること
を特徴とする抗菌剤。 - 【請求項2】 粉末の形態で提供されることを特徴とす
る請求項1の抗菌剤。 - 【請求項3】 平均粒径が1〜20μmであることを特
徴とする請求項2の抗菌剤。 - 【請求項4】 樹脂充填用として使用されることを特徴
とする請求項1〜3の抗菌剤。 - 【請求項5】 ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、
メラミン系樹脂、ABS樹脂又はシリコーン系樹脂に充
填されることを特徴とする請求項4の抗菌剤。 - 【請求項6】 抗菌剤が含有されてなる樹脂組成物にお
いて、該抗菌剤が、mol%表示でZnO 25〜70
%、P2 O5 5〜40%、B2 O3 0〜35%、S
iO2 0〜20%、MgO 0〜30%、CaO 0
〜30%、SrO 0〜20%、BaO 0〜15%、
Li2 O 0〜25%、Na2 O 0〜25%、K2 O
0〜25%、TiO2 0〜20%、ZrO2 0〜
10%、La2 O3 0〜20%、Al2 O3 0〜1
5%の組成を有するZnO−P2 O5 系ガラスからなる
ことを特徴とする樹脂組成物。 - 【請求項7】 抗菌剤が粉末の形態で含有されてなるこ
とを特徴とする請求項6の樹脂組成物。 - 【請求項8】 抗菌剤の平均粒径が1〜20μmである
ことを特徴とする請求項7の樹脂組成物。 - 【請求項9】 抗菌剤の含有量が0.1〜70容量%で
あることを特徴とする請求項6〜8の樹脂組成物。 - 【請求項10】 樹脂がポリエステル系樹脂、アクリル
系樹脂、メラミン系樹脂、ABS樹脂又はシリコーン系
樹脂であることを特徴とする請求項6〜9の樹脂組成
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28290397A JPH11100228A (ja) | 1997-09-29 | 1997-09-29 | 抗菌剤及び樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28290397A JPH11100228A (ja) | 1997-09-29 | 1997-09-29 | 抗菌剤及び樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11100228A true JPH11100228A (ja) | 1999-04-13 |
Family
ID=17658611
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28290397A Pending JPH11100228A (ja) | 1997-09-29 | 1997-09-29 | 抗菌剤及び樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11100228A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6475631B1 (en) | 1999-07-15 | 2002-11-05 | Toagosei Co., Ltd. | Antimicrobial agent, antimicrobial resin composition and antimicrobial artificial marble |
JP2003034551A (ja) * | 2001-07-18 | 2003-02-07 | Nippon Electric Glass Co Ltd | 抗かび性ガラス及びその樹脂組成物 |
-
1997
- 1997-09-29 JP JP28290397A patent/JPH11100228A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6475631B1 (en) | 1999-07-15 | 2002-11-05 | Toagosei Co., Ltd. | Antimicrobial agent, antimicrobial resin composition and antimicrobial artificial marble |
JP2003034551A (ja) * | 2001-07-18 | 2003-02-07 | Nippon Electric Glass Co Ltd | 抗かび性ガラス及びその樹脂組成物 |
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