JPH1099432A - 薬液自己注入器及び薬液を自己注入するための装置 - Google Patents

薬液自己注入器及び薬液を自己注入するための装置

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JPH1099432A
JPH1099432A JP8275564A JP27556496A JPH1099432A JP H1099432 A JPH1099432 A JP H1099432A JP 8275564 A JP8275564 A JP 8275564A JP 27556496 A JP27556496 A JP 27556496A JP H1099432 A JPH1099432 A JP H1099432A
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chemical
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JP8275564A
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Youtei Baku
蓉貞 莫
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JMS Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 患者自らが操作する薬液自己注入器におい
て、チャンバ−内に貯留されたの薬液の全量を確実に投
与できる機構にすることで、投与量を正確に把握するこ
とができる。 【解決手段】 薬液を貯留したチャンバ−を、螺合によ
り変位する押圧体によって押圧する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沈痛剤またはその
他の所望の液状薬剤を患者の体内に、患者の制御によっ
て注入する器具に関するものであり、さらに詳しくは、
所望の液体薬液量を患者に正確に投与することができる
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、麻酔科領域において術後疼痛、癌
性疼痛等の疼痛管理に微量の持続注入器を使用した硬膜
外カテーテル挿入等による薬液投与が行われている。
【0003】ところで、患者の症状は様々であり、所望
の沈痛剤を微量持続注入している途中にも、患者が急な
痛みを訴えることがあり、その危急の際に対処するため
患者自ら薬液を制御投与(以下PCAと略す)し得る装
置が開発されている。その様な装置の例として、特表昭
63ー501195号公報、特開平5ー15590号公
報に記載の薬液自己注入器具がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前者の自己注入器具
は、時計型容器のエラストマーブラッダーチャンバー内
に流量制御接続管をとおして圧力源から薬液が充填さ
れ、患者が前記容器上のボタンを押すとバネが圧縮され
排出管のピンチクランプを開き、さらにボタンを押すと
所定量の薬液ををブラッダーチャンバーから流体の用量
を押し出すようになっている。この装置を実際に使用す
る際、バネが折損し、またはボタンが押し下げ位置に固
着する場合があり、この場合患者は続いて薬剤を投与さ
れることとなる。有効なPCAを成すためには投与され
る薬液の用量は正確でなければならず、またその用量は
患者、医師によって把握される必要のあるものである。
また、薬液は最大用量を越えて投与されてはならないも
のである。したがって、上述のようなこととなれば、投
与量を把握できないだけではなく、安全性すら欠くこと
となる。
【0005】後者の薬液自己注入器は、薬液の出入ポー
トが形成されたケーシング内に充填された薬液を、ケー
シングに液密に挿入されたガスケットに取り付けられた
押しボタンを押すことによって薬液を押し出すようにな
っているが、ガスケットを押し戻す方向に付勢するスプ
リングが設けられているため、押しボタンを押す際にス
プリングによる反発力を受ける。特に、PCA装置から
排出される薬液を患者に注入するためのカテーテルが硬
膜外用のカテーテルのように内径が小さいと、チャンバ
ー内の所定量の薬液を完全に排出させるまで押しボタン
を押し続けるには相当の力を要する。実際は薬液が完全
に排出される前に押しボタンより手を放してしまい、所
定量が完全に投与されず、投与された薬液の用量を正確
に把握できないといった問題がある。本発明は、この様
な問題を解決するためになされたものであって、所望の
液体薬液を患者に正確に且つ容易に投与できる装置を提
供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者は、鋭意
検討の結果、所定量の薬液を確実に且つ容易に放出させ
ることが可能な機構を用いることによって上記の問題を
解決した。すなわち、本発明の薬液自己注入器は、入口
および出口を有する薬液を貯蔵するためのチャンバー
と、前記チャンバーの入口と連通する上流側輸液チュー
ブと、前記チャンバーの出口と連通する下流側輸液チュ
ーブと、前記チャンバーを収納するハウジングと、チャ
ンバ−を押圧可能な押圧体とからなる薬液自己注入装置
において、前記押圧体が螺合によりハウジング内を変位
することを特徴とするものである。
【0007】前記押圧体は、チャンバ−を押圧するため
のプレート、患者により回動可能な回動板と、回動板の
回動を前記プレ−トに媒介する回動軸とから成り立って
おり、本発明は、前記プレ−トを押圧する方向へ螺合に
より確実に変位させ、プレートとハウジングの内面とが
共同してチャンバ−を押圧することにより、所定量の薬
液を完全に排出することができるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
するが、本発明は以下の説明に限定されるものではな
い。
【0009】本発明の特徴は、チャンバ−内に貯留され
た所定量の薬液を放出させる手段としての押圧体をハウ
ジングとの螺合によって確実に押圧方向及び開放方向に
変位させることができることにある。
【0010】図1は本発明の自己薬液注入器の一実施例
の斜視図、図2は図1の薬液自己注入器の薬液貯留時の
拡大A−A断面図、図3は薬液の完全排出時の拡大A−
A断面図である。図4はその他の薬液自己注入器の実施
例の断面図である。 図1から図3に示すように、チャ
ンバー2はハウジング8に収納され、薬液をチャンバ−
2内に導入するための入口3、放出させるための出口4
を有している。入口3には上流輸液チュ−ブ5が、出口
4には下流輸液チュ−ブ6が接続されている。チャンバ
−2に貯留された薬液は、押圧体9により押圧すること
によりB方向からC方向へ排出されるようになってい
る。押圧体9による押圧は、押圧体を押圧体又は/及び
ハウジングに螺刻されたねじを変位させることにより行
われる。以下各部材についてさらに詳細に説明する。
【0011】[チャンバ−] 薬液を貯留するチャンバ
−2は、可とう性のシ−トを偏平な袋状にしたものであ
り、その容量は1回の自己注入で投与される薬液用量で
0.5〜10ml程度であるのが好ましい。チャンバ−
2の材質には、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリカ
ーボネート、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミ
ド等があげられるが、特にこれらに限定されるものでは
ない。
【0012】[上流輸液チュ−ブ] 上流輸液チュ−ブ
5は一定時間内に所定量の薬液をチャンバ−2内に導入
させるためのものであり、その薬液の導入速度は上流輸
液チュ−ブ5の全長、あるいは介装されて設けられた流
量制御部(図示せず)によって制御されるのが好まし
い。流量制御部は、小径を有する管状体であるのが好ま
しく、この流量制御部によれば、流量はその内径と長さ
による管路抵抗によりコントロールされる。一般的に流
量を正確に制御するには30〜500μmの内径、長さ
が1cm以上であることを要する。また、この流量制御
部はその内径と長さによる管路抵抗によって流量を制御
するものであるから、その内径が使用中に折れ、つぶれ
等により変化しないことが重要である。そのため管状体
の外径は内径の2倍以上であるのが好ましい。上流輸液
チュ−ブ5の流量制御部以外の部分、つまり単にチャン
バ−2に薬液を導入するチューブの内径、長さは、流量
制御部を含む上流輸液チューブ5の全長により、チャン
バー2内に一定時間に所定量の薬液が貯留されるように
設定すればよい。実用上10分〜3時間で再貯留される
ように設定するのが好ましい。
【0013】上流輸液チュ−ブ5の流量制御部及びそれ
以外のチューブの材質は可とう性を有する合成樹脂であ
るのが好ましく、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポ
リメタクリレート、ポリカーボネート等から選ばれるの
が好ましい。
【0014】[下流輸液チュ−ブ] 下流輸液チュ−ブ
6はチャンバ−2内から放出される薬液を患者に送液す
るためのものであり、一端はチャンバ−2の出口4と接
続され、他端は患者に隣接したアセンブリ−と接続する
ための接続具(図示せず)と接続される。
【0015】また、下流輸液チュ−ブ6には、チャンバ
−2内に薬液を貯留している間には、チャンバー2に貯
留される薬液がチャンバ−内から人体へ投与される方向
(C方向)に流出するのを防ぎ、押圧体によりチャンバ
ー2を押圧する際には、チャンバー2内の薬液の排出圧
により開き薬液を放出させ、なお且つ下流輸液チュ−ブ
6内の薬液の逆流を阻止する逆止弁(図示せず)を設け
る必要がある。逆止弁は例えば、ダックビルタイプの
弁、傘弁、プラップ弁などを用いることができ、これら
の弁材料としては、フッ素樹脂、ナイロン、ポリオレフ
ィン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、シリコーン
樹脂等が挙げられるがこれらに限定されるものではな
い。
【0016】また薬液の微小物質を除去するためのフィ
ルターや織物、不織布等からなるフィルターを好適に用
いることとしても良い。
【0017】[ハウジング] ハウジング8は硬質の合
成樹脂製から成り、その内部にチャンバー2を収納す
る。ハウジング8には、チャンバー2に連通した上流輸
液チューブ5、及び下流輸液チューブ6が挿通可能な挿
通口83が設けられている。挿通口は83は、ハウジン
グ側面の下方に設けるのが好ましい。図3に示すよう
に、挿通口83をハウジング側面の下方向に設けると、
プレ−ト10とハウジングの内面81が共同してチャン
バ−2内の薬液を完全に排出させる際、プレ−ト10を
ハウジング内面81に圧接させ易やすいからである。例
えば、ハウジング側面の下方に設けその一辺をハウジン
グ内面81に有する半円形上の穴、あるいはハウジング
側面の下方から縦方向に伸びるスリット等であるのが好
ましい。
【0018】ハウジング8は内部が目視可能なように透
明な材質であるのが好ましい。例えばポリ塩化ビニル、
ポリカーボネート等が挙げられる。さらに、チャンバー
2内の薬液の用量が確認できるように、その側面に目盛
りを設けても良い。
【0019】また、ハウジング8の形状は、チャンバー
2を押圧する押圧体9が螺刻されたねじを螺合しながら
ハウジング8内を変位し易いように、円柱状であるのが
好ましい。さらに好ましくは、携帯して体に装着しやす
いように、可能な限り小型であるのが好ましい。例え
ば、腕時計のような薄い円盤状であるのが好ましい。
【0020】[押圧体] 押圧体は、螺合するためのね
じの範囲内を自在に変位することができるようになって
いる。押圧体9は例えば図2に示すように、プレ−ト1
0、回動板11と、回動軸12から構成される。以下図
2及び図4を用いて押圧体の実施の形態を説明するが、
これらは、本発明の一実施例に過ぎず、押圧体の構成は
これらに限定される物ではない。図2及び図4において
は、回動軸が単一の部材からなっているが、例えば、回
動軸が複数の歯車等からなり回動板の回動をプレートに
順次伝達するものであってもよい。要は、チャンバーを
直接押圧するプレート10を螺合によって、変位させる
ことが可能であればどの様な構成であってもよい。
【0021】押圧体の材質は、ポリ塩化ビニル、ポリカ
ーボネート等が挙げられるがこれらに限定されるもので
はない。
【0022】図2に示す例では、チャンバー2を押圧す
るプレート10は、ハウジング8内に収納され、回動板
11は、ハウジング外に在る。プレート10及び回動板
11は単一の部材からなる回動軸12により連結されて
いるが、該回動軸12は、プレート10と共同してチャ
ンバー2を押圧するハウジング内面81と相対するハウ
ジングの面に設けられた孔85に挿通されている。プレ
ート10の形状は、チャンバー2全体を均等に押圧する
ことができる程度の大きさを有した円形であるのが好ま
しい。回動板11の形状は、回動軸12が挿通する孔8
5を有するハウジングの面とほぼ同形状かあるいは若干
大きい程度であるのが好ましい。また、回動させやすい
ように、回動板の側面に指をひっかける突起を設けても
良いし、リブを施しても良い。螺合するためのねじは回
動軸12の外周と、回動軸12を挿通する孔85の内面
に螺刻しても良いし、あるいは、プレート10の側面の
外周とハウジングの内側面に螺刻しても良い。
【0023】図4に示す例では、チャンバー2を押圧す
るプレート10は、ハウジング内に収納され、回動板1
1は、プレート10と共同してチャンバーを押圧するハ
ウジング内面81と相対しハウジング8と一体に設けら
れており、該回動板にはハウジング外側面82を覆蓋す
るように付設部18が設けられている。プレート10及
び回動板11は単一の部材からなる回動軸により連結さ
れている。螺合するためのねじは、回動板11の付設部
18の対ハウジング外側面と、ハウジングの外側面82
に螺刻しても良いし、あるいは、プレート10の側面の
外周とハウジングの内側面84に螺刻しても良い。
【0024】上記のような薬液自己注入器1の、回動板
11を回動させると、押圧体9は螺刻されたねじを螺合
しながらを変位する。回動板11を回動し、押圧体をチ
ャンバ−を2を押圧する方向に変位させると、チャンバ
−2内の薬液はプレート10とハウジングの内面81に
より圧縮されてチャンバー2の出口4より排出され、下
流輸液チュ−ブ6に設けられた逆止弁7を通過して患者
へ注入される。プレ−ト10をチャンバ−2を挟んでハ
ウジングの内面に圧接する位置まで変位させると、チャ
ンバ−2内の薬液を完全に排出することができる。この
際、押圧体がチャンバ−内で圧縮された薬液から反発力
を受けるが、ねじにより螺合されながら確実に変位する
ので、チャンバー2内の薬液を排出させ始めてから完全
に排出されるまでの間、チャンバ−2を押圧する力を指
により加え続ける必要がなく、従来のプッシュ式のよう
に指により押圧し続ける場合に比べ相当の力を要しない
ことは容易に想像されるところであろう。また、プレー
ト10がチャンバー2を挟んでハウジング内面に圧接し
たとき、患者は薬液が完全に排出されたことを実感する
ことがでる。排出後、回動板11を逆方向に回動させ、
プレート10を元の位置にもどす。回動板11を逆方向
に回動させ始めると、上流輸液チューブ5からチャンバ
ー2内に薬液が流入し始め再貯留される。
【0025】次に、上記薬液自己注入器を用いた薬液を
自己注入するための装置Dを説明する。
【0026】図5には持続注入器Fと組み合わした装置
Dが示されている。持続注入器Fは、薬液を患者に注入
させるための駆動力を備えた薬液容器21と薬液容器2
1から吐出される薬液を患者に注入するための持続注入
ラインからなっている。持続注入ラインは輸液チュ−ブ
22と該輸液チュ−ブ22に介装され流量制御手段23
と輸液チュ−ブ22の先端に接続されたコネクタ−24
とから構成されている。コネクタ−24は例えば、患者
に穿刺される注射針、患者に隣接した注入アセンブリ−
等と接続されるようになっている。また流量制手段23
はその内径と長さにより薬液の流量を制御する管を含む
ものであり、薬液容器21から押し出される薬液が、流
量制御手段23で流量制御され、微量で持続注入される
ようになっている。
【0027】前記薬液自己注入器Gは、前記持続注入ラ
インに並列的に接続される。前記薬液自己注入器Gの上
流輸液チュ−ブ5は、前記輸液チュ−ブ22の流量制御
手段23より上流側に、下流輸液チュ−ブ6を、前記輸
液チュ−ブ22の流量制御手段23より下流側に接続す
るのが好ましい。前記下流輸液チュ−ブ6には、押圧体
によるチャンバ−の押圧の際には、薬液の排出を許容
し、また下流輸液チューブ6内の薬液の逆流を防止する
逆止弁が設けられている。
【0028】この装置Dでは、薬液容器21より吐出さ
れた薬液は持続注入ラインの輸液チュ−ブ22と自己注
入ラインの上流輸液チュ−ブ5に分岐して流れる。輸液
チュ−ブ22に分岐した薬液は流量制御手段23で流量
制御され持続注入される。一方上流輸液チュ−ブ5に分
岐した薬液は上流輸液チュ−ブ5で流量制御され、チャ
ンバ−内に所定量貯留される。このような状態で患者が
痛みを感じた時、または医師の処方により決められた時
に、患者自らが押圧体の回動板11を回動させ押圧体を
螺合により変位させると、チャンバー内の薬液が押圧体
により押圧され、チャンバ−2内から排出し、逆止弁7
を通り、患者に投与される。チャンバ−2内の薬液が全
て排出された後、押圧体9の回動板11を逆方向に回動
させると、薬液は上流輸液チュ−ブ5内の薬液が、チャ
ンバ−2内に流入し始め、再貯留される。その間、患者
に注入される薬液は、持続注入ラインより持続注入され
る量となる。
【0029】上述の、薬液自己注入器を用いた薬液を自
己注入するための装置は、持続注入ラインと、自己注入
ラインの2ラインにより薬液注入する装置であるが、本
発明はこれらに限定されるものではなく、その他の複数
の薬液の注入ラインと並列的に接続したものであっても
良い。
【0030】図6には自己注入のみを行う薬液を供給さ
せるための装置Eを示す。装置Eは、持続注入器Fの薬
液容器21に、薬液自己注入器Gの上流輸液チュ−ブ5
が接続されたものであり、下流輸液チュ−ブ6の下流端
にはコネクタ等が接続される。薬液容器21から吐出さ
れる薬液は、上流輸液チュ−ブ5により制御され、チャ
ンバ−2内に所定量貯留される。このような状態にした
後、患者自らが押圧体の回動板を回動し、押圧体を押圧
方向に変位させると、チャンバー2内の薬液が押圧体に
より押圧され、チャンバ−2内より排出され、逆止弁7
を通り、患者に投与される。チャンバ−内の薬液が全て
排出された後、押圧体9の回動板11を逆方向に回動さ
せ元の位置に戻すと、上流輸液チュ−ブ5内の薬液がチ
ャンバ−2内に流入し再貯留される。その間、患者には
薬液は注入されず、断続的に薬液の投与が必要な場合に
有用である。
【0031】
【実施例1】以下図面を用いて、本発明の薬液自己注入
器の一実施例について詳細に説明する。
【0032】図1から図3に示すように、直径2cmの
円形の可とう性を有する塩化ビニル樹脂製のチャンバー
2の入口3には内径1mm、外径3mmの上流輸液チュ
−ブが連通し、出口4には内径1mm、外径3mmの下
流輸液チュ−ブ6が連通している。上流輸液チュ−ブ5
には、内径100μm、外径5mm、長さ10cmの塩
化ビニル樹脂製の流量制御チューブが介装されている。
上流輸液チュ−ブ5、及び下流輸液チュ−ブ6はそれぞ
れ、チャンバ−2の入口3及び出口4に熱融着により接
着されている。前記チャンバ−2は、円盤状のポリカー
ボネート製の透明なハウジング8内に収納され、上流輸
液チュ−ブ5と下流輸液チュ−ブ6は、ハウジング8の
側面に設けられた半円形上の挿通孔83に挿通されてい
る。ハウジング8内には、およそチャンバ−の外形より
若干小さい円形のプレ−ト10が収納されている、プレ
ート10の中心には直径1cmの円柱状のであってその
外周に雄ねじ15が螺刻された回動軸12の一端が連結
されている。該回動軸12は、プレート10と共同して
チャンバー2を押圧するハウジングの内面81と相対す
るハウジングの面に設けられた孔83を貫入している。
回動軸12が貫入する孔85の内面には、回動軸の外周
の雄ねじと螺合する雌ねじ16が螺刻されている。前記
孔85を貫入する回動軸の他端には、ハウジングの直径
と同じ直径を有した円板状の回動板が連結されており、
該回動板の側面にはリブが設けられている。本実施例に
おいてはチャンバーを押圧する押圧体がプレート、回動
軸、回動板の3部品よりなり、構造が非常にシンプルで
あるので好ましい。
【0033】以下図面を用いて、実施例1に示す薬液自
己注入器を用いた薬液を自己注入すらための装置につい
て詳細に説明する。
【0034】
【実施例2】図5に示すように、前記実施例1に記載の
薬液自己注入器Gを、持続注入器Fの持続注入ラインに
並列に接続する。本実施例でいう持続注入器Fとは薬液
を合成ゴム等のゴム状弾性体(以下バルーンと呼ぶ)内
に充填し、そのゴム状弾性体の収縮力を薬液を排出する
駆動力とするいわゆるバルーンインフューザーであり、
携帯に適した持続注入器である。バルーンによる薬液の
排出圧は、その材質、容量によって事なるがおよそ0.
2〜1.2kg/平方センチメートルである。バールン
には持続注入ラインが連通しており、該ラインは、可と
う性の塩化ビニル樹脂製の輸液チューブ22と、内径1
00μm、長さ10cmの塩化ビニル樹脂製のチューブ
を含む流量制御部と、持続注入ラインの下流端に設けら
れたコネクタとから構成される。
【0035】薬液自己注入器Gの、持続注入器Fの持続
注入ラインへの接続は、薬液自己注入器Fの上流輸液チ
ュ−ブ5の上流端及び下流輸液チュ−ブ6の下流端に設
けられたコネクタ−と、持続注入器Fの持続注入ライン
の流量制御部の上流及び下流に在るト型の接続具、三方
活栓等とによりなされる。下流輸液チュ−ブ6の下流端
に設けられたコネクターには、ダックビルタイプの逆止
弁7が内装されている。この逆止弁はバルーンからの排
出圧によっては開口せず、押圧体によって圧縮された薬
液の排出圧によっては開口するものである。
【0036】まず、本実施例の薬液を自己注入するため
の装置により患者の薬液を注入する前に、持続注入ライ
ン及び自己注入ラインのプライミングをする必要がある
が、プライミングの一つの方法として、上流輸液チュー
ブ5の流量制御52の下流に設けられた接続具53の接
続を解除し、持続注入ラインから自己注入ラインの下流
輸液チューブ6を取り外して行う。持続注入ラインと持
続注入ラインに接続された上流輸液チューブ5の分岐ラ
インは、持続注入器Fのバルンから吐出される薬液によ
りプライミングされる。一方、取り外された自己注入ラ
インはバルーンとは別体の薬液注入器によりプライミン
グされる。それぞれのラインのプライミング終了後、両
ラインを接続する。
【0037】プライミング等の所定の操作を行った後、
患者の体内に薬液の注入が行われる。持続注入ラインか
らは、バルーンの収縮により吐出された薬液が流量制御
部により制御されて持続注入されるが、自己注入ライン
からは、患者がひどく痛みを感じた時、あるいは医師に
より設定された時間に患者自らが押圧体の回動板を回動
させることにより注入が行われる。チャンバー2内の薬
液が完全に排出された後、回動板を逆方向に回動させ薬
液の再貯留を開始させる。
【0038】
【発明の効果】本発明は、以上のような形態で実施さ
れ、以下に記載される効果を奏する。
【0039】本発明の薬液自己注入器では、チャンバ−
を押圧する押圧体が螺合するためのねじにより確実に変
位することができる。そして、プレ−トを薬液が全て排
出できる位置、すなわちプレ−トとハウジングの内面と
がチャンバ−を挟んで圧接する位置まで、変位させる
と、チャンバ−内の薬液を完全に排出することができ、
さらに患者自信が薬液を完全に排出したことを実感する
ことができる。したがって、患者自信が自らに投与した
薬液量を正確に把握することができる。
【0040】また、押圧の際に、押圧体は圧縮された薬
液からの反発力を受けるが、押圧体はねじにより螺合に
されながら確実に変位するので、従来のプッシュ式のよ
うに、チャンバ−内の薬液を排出させ始めてから完全に
排出させるまでの間、指により押圧し続けなければなら
ないといった不都合がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薬液自己注入器の一実施例を示す斜視
図である。
【図2】図1に示す薬液自己注入器の薬液貯留時の拡大
A−A断面図である。
【図3】図1に示す薬液自己注入器の薬液が完全に排出
された時の拡大A−A断面図である。
【図4】本発明の薬液自己注入器のその他の実施例を示
す断面図である。
【図5】本発明の一実施例にかかわる薬液を自己注入す
るための装置Bの回路図である。
【図6】本発明の一実施例にかかわる薬液を自己注入す
るための装置Cの回路図である。
【符号の説明】
1,G 薬液自己注入器 2 チャンバ− 3 入口 4 出口 5 上流輸液チュ−ブ 53 接続具 6 下流輸液チュ−ブ 7 逆止弁 8 ハウジング 81 ハウジングの内面 82 ハウジングの外側面 83 挿通口 85 孔 9 押圧体 10 プレート 11 回転板 12 回転軸 15 雄ねじ 16 雌ねじ 18 付設部 21 薬液容器 22 輸液チュ−ブ 23,52 流量制御部 24 コネクタ F 持続注入器

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入口および出口を有する薬液を貯蔵する
    ためのチャンバーと、前記チャンバーの入口と連通する
    上流側輸液チューブと、前記チャンバーの出口と連通す
    る下流側輸液チューブと、前記チャンバーを収納するハ
    ウジングと、チャンバ−を押圧可能な押圧体とからなる
    薬液自己注入装置において、前記押圧体が螺合によりハ
    ウジング内を変位することを特徴とする薬液自己注入
    器。
  2. 【請求項2】 前記下流輸液チューブに、押圧体による
    チャンバ−の押圧時に薬液の排出を許容し逆流を防止す
    る逆止弁を介装することを特徴とする請求項1に記載の
    薬液自己注入器。
  3. 【請求項3】 前記押圧体が、チャンバーを押圧するた
    めのプレートと、患者により回動可能な回動板と、回動
    板の回動を前記プレ−トに媒介する回動軸とからなるこ
    とを特徴とする請求項1から2のいずれかの項に記載の
    薬液自己注入器。
  4. 【請求項4】 前記ハウジングの内側面と前記プレート
    の側面に、螺合するためのねじが螺刻されていることを
    特徴とする請求項3に記載の薬液自己注入器。
  5. 【請求項5】 前記プレートと共同してチャンバーを押
    圧するハウジングの内面と相対するハウジングの面に、
    回動軸が挿通する孔が設けられ、該孔に回動軸が挿通さ
    れていることを特徴とする請求項5に記載の薬液自己注
    入器。
  6. 【請求項6】前記螺合するためのねじが、前記孔の内面
    と回動軸の外周に螺刻されていることを特徴とする請求
    項3又は5に記載の薬液自己注入器。
  7. 【請求項7】 前記回動板が、前記プレ−トと共同して
    チャンバ−を押圧するハウジングの内面と相対して設け
    られ、該回転板にハウジングの外側面を覆蓋するように
    付設部が設けられていることを特徴とする請求項3に記
    載の薬液自己注入器。
  8. 【請求項8】 前記付設部と、ハウジング外側面に螺合
    するためのねじが螺刻されていることを特徴とする請求
    項7に記載の薬液自己注入器。
  9. 【請求項9】 請求項1から8に記載の薬液自己注入器
    のいずれかを持続注入器の持続注入ラインに並列に接続
    したことを特徴とする薬液を自己注入するための装置。
  10. 【請求項10】 請求項1から8に記載の薬液自己注入
    器のいずれかを、持続注入器に直列に接続したことを特
    徴とする薬液を自己注入するための装置。
JP8275564A 1996-09-26 1996-09-26 薬液自己注入器及び薬液を自己注入するための装置 Pending JPH1099432A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200465726Y1 (ko) 2010-12-15 2013-03-08 주식회사 우영메디칼 약제 주입기
KR101492231B1 (ko) * 2013-10-17 2015-02-16 강원대학교산학협력단 탄성체 튜브를 이용한 약물 주입장치
KR20200068616A (ko) * 2018-12-05 2020-06-15 이우석 볼러스 카운터를 포함하는 약액 주입기
EP3669909A1 (en) 2015-12-10 2020-06-24 Nipro Corporation Medical liquid administration device

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