JPH1099346A - 歯科用の研磨ディスク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 歯表面と歯間の双方を、より効果的に処置で
きる研磨ディスクを得ること。 【解決手段】 研磨ディスク１，１１を中高に構成し、
中高部が８〜２０ｍｍの半径を有するようにし、研磨デ
ィスクの厚さと材料とを、中高部が反転できるように選
定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、歯科用の研磨ディ
スクであって、研磨材料を被覆したプラスチック箔から
成る形式のものに関する。

【０００２】

【従来の技術】歯科用の研磨ディスクは、多くのものが
知られている。たとえば、ヨーロッパ特許第００４４７
０１号または第０２７０５５６号による研磨ディスクの
場合、いずれも研磨ディスクが平らである。更に、これ
ら２つの特許による研磨ディスクについて重要な点は、
駆動スピンドルの端部を受容できる形状を有する中央デ
ィスクハブを備えている点である。

【０００３】この種の平らな研磨ディスクは、有用では
あるが、あらゆる用途に同じように適している訳ではな
い。なぜなら、歯の表面と歯間の双方が不規則な形状を
有していたり、それらの輪郭が平行ではないからであ
る。

【０００４】更に、歯の充填材や実物の歯を研磨する装
置が知られているが、この装置は、レンズ状の弾力的な
研磨体を有している。この種の研磨体は、歯の表面の処
置にだけ用いられ、歯間の研磨には用いることができな
い。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題および課題を解決するた
めの手段】このような先行技術に基づき、本発明が目的
とすることは、歯表面と歯間の双方を、より効果的に処
置できる研磨ディスクを得ることにある。この目的は、
前記研磨ディスクが、中高部を有するようにすること、
若しくは研磨ディスクにキャンバ（ｃａｍｂｅｒ）を与
えること、によって達せられた。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下に本発明を図示の一実施例に
つき説明する。研磨ディスク１がハブ開口３を有するデ
ィスクハブ２を備えている。このハブ開口３は、例えば
方形である一方、その横断面（図２）は、中央部の径
が、ハブ表面部より大きくされ、この結果、ハブ開口３
の横断面の両内側側面は、軽度にＶ字形をなしている。
このＶ字形横断面は、対応する形状のスピンドル端部と
結合されて（図３、図４）、回転スピンドル上に研磨デ
ィスクの、きわめて確実な取付けが可能になる。更に、
図示実施例の場合、ハブの厚さは、スピンドル端部が、
ハブ表面から突出せず、好ましくはハブ内で終わるよう
に、スピンドル端部長さに合わされている。

【０００７】この研磨ディスク１の特徴は、平らではな
く中高にされている若しくはキャンバを与えられている
点であり、また研磨被覆が、凹側、凸側、両側のいずれ
かに設けられ、その時々の必要に応じて、異なる粒径の
研磨粒子を備え得る点である。

【０００８】図２の（Ａ）に示した実施例では、研磨デ
ィスク１の連続的な中高部、キャンバ、若しくは反りの
半径が、約１４ｍｍだが、凸率は、この値に限定され
ず、８〜２０ｍｍでよい。

【０００９】図２の（Ｂ）に示した実施例では、研磨デ
ィスク１の中高部は連続していない。中央のほぼ平らな
部分１２に、屈折部分１３が続いている。一方、この研
磨ディスクの中高部の半径は、前述の実施例の場合と等
しい値であってよい。

【００１０】これらの研磨ディスクは、例えば、厚さ
０．０５〜０．５ｍｍ、直径８〜２０ｍｍとすることが
できる。ハブ開口は、例えば、縁部長さ１．５５ｍｍで
あり、一方、ハブの厚さは１．１ｍｍとするとよい。材
料としては、比較的剛度を有するポリエステル箔を用い
ることができる。この材料により、研磨ディスクは、そ
れまで凹状であった側を凸状にすることができ、またそ
の逆も可能である。したがって、研磨ディスクは、いつ
でも既存の条件に適合させることができ、例えば、歯の
平らでない部分を、より良く研磨できるように適応させ
たり、種々の位置にある縁部や不規則な部分その他を、
研磨ディスクを交換することなく、処置できる。

【００１１】図３と図４には、本発明の研磨ディスクと
共に使用するスピンドル５が示してある。スピンドル５
の端部には、横スロット７を有するコレットヘッド６が
備えられ、これにより、例えば、コレット８の、必要な
ばね作用が得られる。コレットヘッド６は、研磨ディス
クのハブ２用の支承面９を有している。支承面９には、
コレット８が続いている。コレット８は、ハブ開口３に
適合しており、特に内側側面のＶ字形に適合する周部ビ
ード１０を有している。図５に明示されているように、
コレット８とハブ２とは、互いに調整されることによ
り、挿入されたコレット端部が、ハブ２の外表面とほぼ
同一平面内に位置するか、またはハブ２の外表面より好
ましくは内方に位置するようにする。

【００１２】好ましくはスピンドル５も適当なプラスチ
ック製とされる。それにより一方では、嵩が小さくな
り、他方では、力の特に良好で、確実な力の伝達が可能
になる。

【００１３】方形の開口を有するハブを介して固定する
形式は、一例に過ぎず、また自体公知である。この種の
固定形式を有する平らな研磨ディスクは広く市販されて
いるからである。しかし、本発明の主眼、すなわち研磨
ディスクの中高な構成は、異なる固定形式、すなわち異
なるハブを有する形式、ハブを有していない形式、異な
る開口を有する形式等いずれの固定形式の研磨ディスク
でも実施できる。その場合には、スピンドル端部は、言
うまでもなく、それぞれの固定形式に適合させる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による研磨ディスクの平面図。

【図２】（Ａ）は、図１のＩＩ−ＩＩ線に沿って切断し
た断面図で、連続的な中高部を有する研磨ディスクの
図、（Ｂ）は、同様の断面図で、不連続な中高部を有す
る研磨ディスクの図。

【図３】駆動スピンドルの一端を示した側面図。

【図４】図３のスピンドルの前面図。

【図５】図３のスピンドルに取付けられた図１の研磨デ
ィスクの断面図。

【符号の説明】

１ 研磨ディスク ２ 研磨ディスクのハブ ３ ハブ開口 ５ スピンドル ６ コレットヘッド ７ 横スロット ８ コレット ９ 支承面 １０ 周部ビード １１ 不連続の中高部を有する研磨ディスク

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ビート エイ．ブイ．ヴァイゼンフルー スイス国ゲンティリノ，カーサ ツァラメ ント

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 歯科用の研磨ディスクであって、研磨材
   料を被覆したプラスチック箔から成る形式のものにおい
   て、 前記研磨ディスク（１，１１）が、中高に構成されてい
   ることを特徴とする歯科用の研磨ディスク。
2. 【請求項２】 請求項１に記載された研磨ディスクにお
   いて、前記研磨ディスク（１）が、連続的な中高部を有
   するか、又は、前記研磨ディスク（１１）が、中央に平
   らな部分（１２）を有していて、この平らな部分に屈折
   部（１３）が続いていることを特徴とする研磨ディス
   ク。
3. 【請求項３】 請求項１または請求項２に記載された研
   磨ディスクにおいて、研磨ディスク（１，１１）の厚さ
   と材料との選定により、中高部が反転可能にされてお
   り、その結果、凹部を凸部にし、凸部を凹部にし得るこ
   とを特徴とする研磨ディスク。
4. 【請求項４】 請求項１から請求項３までのいずれか１
   項に記載された研磨ディスクにおいて、前記中高部の半
   径が、８〜２０ｍｍであることを特徴とする研磨ディス
   ク。
5. 【請求項５】 請求項１から４までのいずれか１項に記
   載された研磨ディスクにおいて、方形の開口（３）を有
   するプラスチック製ハブ（２）が備えられ、開口（３）
   の横断面の内側側面（４）が、中央方向へ拡大し、Ｖ字
   形をなしていることを特徴とする研磨ディスク。
6. 【請求項６】 ２部分から成るコレット（７）を有する
   スピンドルヘッド（６）を備えたスピンドル（５）であ
   って、コレット（７）の外側形状が、前記ハブ（２）の
   開口（３，４）に適合し、かつ周部ビード（１０）を有
   しているスピンドルに連結して使用される、請求項５に
   記載の研磨ディスク。