JPH1099178A - ストロー部材の係止部成形装置 - Google Patents

ストロー部材の係止部成形装置

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JPH1099178A
JPH1099178A JP27535896A JP27535896A JPH1099178A JP H1099178 A JPH1099178 A JP H1099178A JP 27535896 A JP27535896 A JP 27535896A JP 27535896 A JP27535896 A JP 27535896A JP H1099178 A JPH1099178 A JP H1099178A
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JP
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straw
drum
forming
straw member
locking portion
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JP27535896A
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English (en)
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Hideo Kobayashi
英雄 小林
Toyoko Kobayashi
豊子 小林
Hodaka Suzuki
穂高 鈴木
Masami Abe
正美 阿部
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TOYO CAP KK
Original Assignee
TOYO CAP KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ストロー部材に形成すべき係止部
の成形機構を順次供給されるストロー部材の搬送に関連
付けて組み付けたストロー部材の係止部成形装置を提供
する。 【解決手段】 このストロー部材の係止部成形装置で
は、ストロー部材50は、搬入側ドラム67から中間ド
ラム69を経て搬出側ドラム71へと搬送される。ドラ
ム67,69,71には、外周部にストロー保持部6
8,70,72が隔置されている。成形機構74は、中
間ドラム69に関連して組み込まれている。ストロー部
材50が中間ドラム69によって搬送されている間に、
ストロー部材50の予め決められた箇所に、全周又は部
分的な凹状の係止部が加熱変形により成形される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、順次供給される
ストロー部材に係止部を成形し、収納工程等の次工程に
供給するストロー部材の係止部成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、飲料用ストローの製造方法及び装
置に関しては、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂
を原料として押出成形機によって長尺の中空状成形部材
を成形し、中空状成形部材を所定長さのストロー部材に
切断し、切断されたストロー部材を格納部に格納するも
のが知られている(例えば、特公平5−79222号公
報参照)。従来のストローの製造装置では、中空状成形
部材は、外管内に内管を摺動自在の挿入した二重ストロ
ーの構造を持ち、ストロー自体の長さを長くして飲用等
に使用される伸縮ストロー用に製造される場合がある。
この場合には、伸長時に外管の縮径端部に内管の拡径端
部を係止するための外管に係止部を成形するため、外管
のストロー部材に凹凸や溝等の成形が施されていた。ま
た、伸縮ストローの場合以外でも、例えば、容器のスト
ロー挿入孔にストローを係止させるために、ストロー部
材に係止部を成形する場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなストロー部材への係止部を形成する成形機構をど
のように組み付けるかについて開示するものはなく、ま
た、従来のストロー部材を連続して製造する装置に対し
て係止部の成形機構を単に付加的に組み付けるだけでは
装置全体の大型化を招くのみである。したがって、係止
部の成形機構をストローの製造装置に対してストロー部
材の作製から収納までのどの工程において組み付けれ
ば、ストローの製造装置の改変を少なくして且つ確実に
係止部を成形することができるかについて解決すべき課
題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は、熱可
塑性樹脂製のストロー部材の所定箇所に形成される係止
部の成形機構を、順次供給されるストロー部材の搬送に
関連付けて組み付けることにより、装置全体をコンパク
トに構成して、係止部付きのストロー部材の作製を容易
に行うことができるストロー部材の係止部成形装置を提
供することである。
【0005】この発明は、順次供給されるストロー部材
を個々に保持するストロー保持部が外周部に隔置して設
けられている搬入側ドラム、前記搬入側ドラムから受け
渡される前記ストロー部材を個々に保持するストロー保
持部が外周部に隔置して設けられている前記ストロー部
材に対して係止部を成形するための中間ドラム、前記中
間ドラムから受け渡される前記ストロー部材を個々に保
持するストロー保持部が外周部に隔置して設けられてお
り且つ前記ストロー部材を搬出する搬出側ドラム、及び
前記中間ドラムの前記ストロー保持部に保持されている
前記ストロー部材の一部を塑性変形させることにより前
記ストロー部材に係止部を成形する成形機構、から成る
ストロー部材の係止部成形装置に関する。
【0006】このストロー部材の係止部成形装置によれ
ば、搬入側ドラムのストロー保持部によって保持されて
搬送されるストロー部材を中間ドラムが受け取り、中間
ドラムのストロー保持部に保持されて搬送されるストロ
ー部材に対して、成形機構がその一部を塑性変形させる
ことによって係止部を成形する。係止部が成形済みのス
トロー部材は、中間ドラムから搬出側ドラムへ受け渡さ
れて搬出される。換言すると、係止部を成形する成形機
構は、回転するドラムからなる搬送機構の中に組み入付
けてコンパクトに構成されている。即ち、成形機構は、
ストロー部材の供給を受ける搬入側ドラムとストロー部
材を搬出する搬出側ドラムとの間に設けられている中間
ドラムに組み付けることにより構成される。
【0007】このストロー部材の係止部成形装置におい
て、搬入側ドラムに対してストロー部材を一時待機させ
る待機ステーションが設けられている。待機ステーショ
ンは、順次供給されるストロー部材の供給速度と搬入側
ドラムの搬送速度との不整合を吸収する。
【0008】また、このストロー部材の係止部成形装置
において、搬入側ドラム、中間ドラム及び搬出側ドラム
に設けられているストロー保持部は、各ドラムの径方向
外側に向かって開いている凹部と、凹部の底部に設けら
れており凹部に収容されたストロー部材を吸着するため
の吸引孔とから構成される。ストロー保持部は、各ドラ
ムにおいて同一の構造とすることができ、更に各ドラム
の周速は通常同じ速度にされるから、ドラム間でのスト
ロー部材の受渡しがスムースに行われる。
【0009】成形機構は、係止部を前記ストロー部材の
全周に成形する成形機構とすることができるし、また係
止部を前記ストロー部材の周囲の一部に成形する成形機
構とすることもできる。
【0010】また、このストロー部材の係止部成形装置
において、搬出側ドラムの後流にはストロー部材を収納
するケースが設けられている。係止部が成形されたスト
ロー部材は、一旦、ケースに収納され、その後、ケース
毎に更に次の工程(例えば、検査工程、伸縮ストローの
場合には内外管の組立工程、或いは包装工程)に送られ
る。
【0011】更に、このストロー部材の係止部成形装置
は、ストロー原料から圧縮空気の補助により中空状成形
部材を形成し、中空状成形部材をサイジングによってス
トロー用筒部材を作製し、ストロー用筒部材を所定の長
さに切断してストロー部材を作製し、ストロー部材を搬
送手段によって姿勢整列し、姿勢整列されて供給される
前記ストロー部材に対して係止部を成形し、且つ係止部
が成形されたストロー部材を下部入口からケースに順次
収納するストロー部材製造装置に対して、ストロー部材
に対する係止部の成形において適用される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
によるストロー部材の係止部成形装置の実施例を説明す
る。図1はこの発明によるストロー部材の係止部成形装
置が適用された飲料用ストローの製造装置の一実施例を
示す正面図、図2は図1に示す飲料用ストローの製造装
置の平面図、図3は図1に示す飲料用ストローの製造装
置の側面図、及び図4は図1のストロー部材の係止部成
形装置の腰部の拡大正面図である。
【0013】この発明によるストロー部材の係止部成形
装置が適用される飲料用ストローの製造装置は、図1〜
図3に示すように、ストローの原料に添加物を添加して
加熱溶解し、混練物を作る混練物製造工程部1、混練物
の内部に圧縮空気を吹き込んで混練物から中空状成形部
材を作成する押出し加工工程部2、中空状成形部材を冷
却すると共にサイジングを施して所定の形状に成形して
ストロー用筒部材を作製するサイジング及び冷却工程部
3、ストロー用筒部材を引取り且つ所定の長さに切断し
てストロー部材を作製する切断工程部4、作製されたス
トロー部材を姿勢整列させる姿勢整列工程部5、及び姿
勢整列されたストロー部材をケースに収納する収納工程
部6から構成されている。
【0014】ストローの原料としては、熱可塑性材料が
使用されるが、その代表的な例として、ポリプロピレン
(以下、PPという)がある。図1及び図2に示すよう
に、ポリプロピレンはペレットの状態で原料ストッカ7
に貯蔵されている。原料ストッカ7内におけるPPペレ
ット量は、レベルセンサ8によって常に一定となるよう
に監視されており、真空ポンプ10が吸引パイプ11を
介して原料ホッパ9内を負圧にすることにより、PPペ
レットは、原料パイプ12を介して吸い出されるように
して押出機14の原料ホッパ9に供給される。PPペレ
ットの供給量を決める真空ポンプ10の吸込み強さは、
原料ホッパ9におけるレベルセンサ8aによって検出さ
れたレベル信号に基づいて制御盤13から出力される制
御信号によって制御される。
【0015】原料ホッパ9の下部において、スクリュー
コンベヤ16がシリンダ15内に設置されており、スク
リューコンベヤ16は、押出機14の機台17の下部に
設置された電動機18から伝動装置及び減速機を介して
駆動される。PPペレットは、原料ホッパ9からスクリ
ューコンベヤ16上に落下し、スクリューコンベヤ16
によって前方に向かって供給される。電動機18の回転
数制御はインバータにより行われる。着色用ペレットの
ようなストローの原料に対する添加物は、原料ホッパ9
の近傍に設けられた添加物用ケース19から、小型のス
クリューコンベヤ上に落下してPPペレットと混合され
る。添加物の供給速度は、PPペレットに対する添加物
の割合が一定になるように制御されている。混合された
両ペレットは、混練物製造装置としての押出機14にお
いて、スクリューコンベヤ16による供給の途上、更に
混合が均一化されつつヒータによって加熱溶解され、前
方のギヤポンプ20に押し出される。ギヤポンプ20
は、ギヤポンプ用電動機21によって駆動される。ギヤ
ポンプ20は、混練物を定量且つ定圧で成形ヘッド22
に送り出して、混練物を中空状成形部材に成形する。ギ
ヤポンプ20を駆動するギヤポンプ用電動機21の回転
は、混練物の製造速度と成形ヘッド22による中空状成
形部材の成形速度との整合を図るように制御されてい
る。
【0016】押出し加工工程部2において、成形ヘッド
22は、図示していないが、例えば、ネットブレーカ、
その後流のダイス及びその内部に配置されたニップルを
備えている。圧縮機や圧力タンク等からなる圧縮空気供
給源23から圧力調整器24によって大気圧より僅かに
高い圧力に調節された圧縮空気が、ニップルの中心に設
けられたエアノズルから吐出される。ダイスとニップル
との間の筒状通路を供給される混練物は、成形ヘッド2
2の環状開口から押し出されて中空状成形部材25に成
形される。
【0017】成形ヘッド22で成形された中空状成形部
材25は、サイジング及び冷却工程部3において引取ロ
ーラ26で引き取られ、ガイドローラ27で走行を案内
される。サイジング及び冷却工程部3は、内部に冷却
液、好ましくは冷却水が汲み置かれた冷却槽としての水
槽28を含んでおり、中空状成形部材25は、冷却水の
中を通過させられて冷却される。水槽28は、全体がロ
ーラ29によって機台30に対して移動可能であり、押
出機14との位置関係が調節可能である。給水バルブ3
1を適度に開いておくことにより、吸水ポンプ、タンク
及び送水管等からなる給水系32から常に新しい冷却水
が水槽28に供給されており、所定の水位以上の水は回
収されて処理された後、給水系32へと循環される。水
槽28に取り付けられた水温センサ33が低過ぎる水温
を検出した場合には、水槽28に設けられているヒータ
34が加熱されて、冷却水は適正な水温に制御される。
【0018】混練物から成形されたばかりの中空状成形
部材25の温度はまだ高く且つ軟らかい状態にあるの
で、冷却が進まない初期の段階で、サイジング、即ち外
形寸法を所定のものに合わせる処理が施される。サイジ
ング装置35は、内部に中空状成形部材25の外形より
も大きな内径を有する通路を有している。機台30の下
部に設置された水封式の真空ポンプ36から延びる吸引
管37から、図示の例では6個の管38が分岐してお
り、各分岐管38が前記サイジング装置35の内部通路
に接続されている。各分岐管38には負圧調節弁39
(1箇所のみ符号を付す)が設けられており、負圧調節
弁39は、内部通路に作用する負圧を調節している。サ
イジング装置35の内部通路を進行する中空状成形部材
25の外面には負圧が作用するので、中空状成形部材2
5は、外形寸法が通路の内径寸法にまで拡大するサイジ
ングの処理を受けて、ストロー用筒部材40が作製され
ることになる。サイジング装置35の内部通路と中空状
成形部材25の外表面との間には薄い水膜が形成され、
中空状成形部材25の走行を滑らかにしている。なお、
真空ポンプ36の運転や冷却水の温度は、サイジング及
び冷却工程部3に備わる制御盤41からの制御信号によ
り自動的に制御される。
【0019】サイジング処理が終了したストロー用筒部
材40は、水槽28内を更に走行して、所定の硬度にま
で冷却される。水槽28の出口には、ストロー用筒部材
40の外表面に付着した水を取り除く水切り装置42が
設けられている。水切り装置42は、圧縮機や圧力タン
ク等の圧縮空気供給源43から供給され且つバルブ44
によって所定の圧力と流量に調整された空気を送気管4
5を経てストロー用筒部材40の外表面に吹き付けて、
ストロー用筒部材40の外表面に付着した水を吹き飛ば
すものである。
【0020】付着した水分が除去されたストロー用筒部
材40は、切断工程部4に送られる。切断工程部4で
は、ストロー用筒部材40は、3組の引取りローラ46
によって均一に引き取られ且つ、機台52に取り付けら
れた走行ガイド47等の案内手段で案内される。ストロ
ー用筒部材40の真円度を向上するため、ストロー用筒
部材40の走行路に沿って真円調整部48が配置されて
いる。真円に修正されたストロー用筒部材40は、続い
て、回転カッタ49により所定長さに切断されて、スト
ロー部材50が作製される。回転カッタ49は、ストロ
ー用筒部材40の走行方向と平行な回転軸の周りに回転
する複数の回転刃51を備えている。
【0021】引取りローラ46は機台52の下部に設け
られた電動機53から適宜の伝動機構を介して回転駆動
され、また、回転カッタ49は同じく電動機53から適
宜の伝動機構及び変速比が可変な変速機54を介して回
転駆動される。ストロー用筒部材40の走行速度と、回
転カッタ49の回転速度とを適宜組み合わせることによ
り、ストロー部材50の製造速度と、その製造速度の基
での切断すべきストロー部材50の長さとを設定するこ
とができる。
【0022】作製されたストロー部材50は、キャッチ
ローラ55によって掴まれて、姿勢整列工程部5へ送ら
れる。キャッチローラ55は、切断によって作製された
ストロー部材50に接触して、後述の搬送コンベヤ58
に送り出す。キャッチローラ55の周速をストロー用筒
部材50の引取り速度よりも速くして後続のストロー部
材50との干渉を防止している。電動機56は、キャッ
チローラ55を駆動する電動機である。キャッチローラ
55から送られたストロー部材50は、ガイド板57に
よって案内されて搬送コンベヤ58に渡される。無端搬
送体である搬送コンベヤ58は、ストロー係合部を隔置
して設けた搬送ベルト59と、表面に多数の吸引孔を有
し且つ負圧源に接続されている真空テーブル60とから
構成されている。真空テーブル60が吸引孔を介してエ
アを吸い込むと、ストロー部材50は、長さ方向を搬送
コンベヤ58の走行方向と直交するように搬送ベルト5
9に架け渡された状態で平行に姿勢整列し、且つ吸引さ
れるエアの補助を受けて、搬送ベルト59上に拘束され
た状態で搬送される。したがって、ストロー部材50が
静電気を帯電しても、ストロー部材は姿勢整列を保った
まま搬送される。搬送コンベヤ58は、機台61に設け
られた電動機62によって駆動される。
【0023】また、搬送コンベヤ58と搬入側ドラム6
7との間には、搬送コンベヤ58から送り込まれたスト
ロー部材50を一時待機させる待機ステーション63が
設けられている。待機ステーション63は、一端が回動
自在に保持された押さえ板64、斜面65、小コンベヤ
66で構成されている。待機ステーション63は、搬送
コンベヤ58と搬入側ドラム67との間でストロー部材
50の搬送速度に差が生じた場合でも、その速度差を吸
収してストロー部材50の搬送欠けや搬送詰まりが生じ
るのを防止している。
【0024】図3において概略的に示したストロー部材
の係止部成形装置、又は図4に示したストロー部材の係
止部成形装置の一実施例の正面図に見られるように、待
機ステーション63に待機しているストロー部材50
は、個々に搬入側ドラム67に受け取られる。即ち、搬
入側ドラム67の外周には、ストロー部材50を個々に
保持するストロー保持部68が等間隔で並べて形成され
ている。ストロー保持部68は、搬入側ドラム67の径
方向外側に向かって開いた凹部としてのU形溝88と、
U形溝88の底部に開口してストロー部材50を吸着す
るための吸引孔89とから成っている。吸引孔89は、
搬入側ドラム67の側方に添って設けられた固定の側板
に形成された吸引溝90と接続する回転角度範囲で、ス
トロー部材50を吸引する。しかし、吸引孔89は、吸
引溝90と接続する回転角度範囲を外れると、ストロー
部材50を特に拘束することがなく、転送する先の搬送
手段に引き渡すことができる。待機ステーション63に
蓄えられていたストロー部材50は、一個毎に順次、U
形溝88に受け取られ、吸引孔89で吸着されたまま搬
送される。ストロー部材50は、個別に吸着されて転送
されるので、たとえ静電気を帯びていたとしても転送時
の姿勢が乱れない。
【0025】搬入側ドラム67で搬送されるストロー部
材50は、後続の中間ドラム69及び搬出側ドラム71
に順次に受け渡される。中間ドラム69及び搬出側ドラ
ム71は、基本的に搬入側ドラム67と同様の構造を備
えており、外周にU形溝91,94からなるストロー保
持部70,72は搬入側ドラム67のストロー保持部6
8の間隔と同じ間隔で並べて形成されており、且つ搬入
側ドラム67の周速と同じ周速で回転している。また、
ストロー保持部70,72は、ストロー保持部68と同
じ構造を備えており、ストロー部材50を吸引する角度
範囲に渡って設けられる吸引溝93,96についても吸
引溝90と同様である。なお、搬入側ドラム67、中間
ドラム69及び搬出側ドラム71に設けられているスト
ロー保持部68,70,72に備わる凹部として、U形
溝88,91,94を示したが、凹部の構造は、U形溝
のみならず、吸着したストロー部材50を安定して保持
することができる形状であれば適宜の構造とすることが
できる。
【0026】搬出側ドラム71のストロー保持部72で
あるU形溝に捉えられているストロー部材50は、収納
工程部6において、ホッパ76の筒状入口78の下方に
到達すると、固定のガイド板79により案内されて進む
ときにストロー保持部であるU形溝72から取り出さ
れ、強制的に筒状入口78から順次、ホッパ76内へ送
り込まれる。ストロー部材50を送り込むには、既に堆
積しているストロー部材50の重量に抗して押し込む必
要があり、そのため、ストロー部材50は、たとえ静電
気を帯びていたとしても互いに反発し合って姿勢を変え
るというようなことがなく、姿勢整列が保たれたままホ
ッパ76内に、そして更にホッパ76に対して取外し自
在に連結されたカートリッジ式のケース75内へと送り
込まれる。ストロー部材50で満たされた一方のケース
75は、ホッパ76と仕切り板で間仕切りされた後、ホ
ッパ76から取り外されて、そのままの収納状態で、例
えば伸縮ストローの組立や包装等の次の工程に移され
る。継続して搬出側ドラム71から取り上げられるスト
ロー部材50は、ホッパ76に連結したままの他方のケ
ース75に収納されるので、ストロー部材50の搬送収
納装置の運転を停止する必要はない。また、空になった
ケース75が新たにホッパ76に連結される。
【0027】また、ホッパ76内には、その内部でのス
トロー部材50のブリッジ現象を防止するための偏心ロ
ーラ77が設けられている。静電気を帯びたストロー部
材50は、ホッパ76内でブリッジを生じ易く、後続の
ストロー部材50の収納の妨げになる。偏心ローラ77
は、ストロー部材50が形成しようとするブリッジを破
壊して、ストロー部材50のケース75への収納をスム
ースにする。
【0028】搬送コンベヤ58に送り込まれるストロー
部材50が未だ係止部を成形されていない場合には、ス
トロー部材50を搬送ドラムによって搬送中であること
を利用して、中間ドラムの側方に付設された係止部成形
機構によって、ストロー部材に対する係止部が成形され
る。即ち、待機ステーション63から個別に繰り出す搬
入側ドラム67と、ホッパ76へ送り出す搬出側ドラム
71との間に中間ドラム69を設け、ストロー部材50
を中間ドラム69によって搬送されている間に、中間ド
ラム69に関連して設けられた成形機構74により、ス
トロー部材50の予め決められた箇所に全周又は部分的
な凹状の係止部が、好ましくは加熱されつつ、塑性変形
により成形される。
【0029】飲料用ストローの成形装置については、例
えば、本出願人が既に提案したものが適用できる。本発
明には、例えば、特願平8−142305号に開示され
たストロー部材の周囲に部分的に凹状係止部を成形する
装置、又は、特願平8−142306号に開示されたス
トロー部材の周囲全周に凹状係止部を成形する装置が利
用できる。
【0030】図5を参照して、例えば、特願平8−14
2305号に開示されている成形機構について説明す
る。図5はストロー部材に成形される係止部が部分的な
係止部である場合のストロー部材の係止部成形装置の実
施例を示す部分図である。図5では、成形機構74aか
ら中間ドラム69が取り除かれた状態が示されている。
ストロー部材50は、図4に示し且つ図4に基づいて説
明したとおり、中間ドラム69のストロー保持部70に
おいてU形溝91に嵌まり込み且つ吸引孔92によって
吸着された状態で移動させられる。成形機構74aを用
いた場合には、成形ピン101は、中間ドラム69と同
期して回転するように公転はするが自転をすることはな
い。成形ピン101が一端に挿入されたストロー部材5
0は、中間ドラム69で搬送中に、成形機構74aのフ
レームに対して隔置された内周型102と外周型103
との間のストロー部材50の外径より小さい等間隔の間
隙104を、入口105から出口106までの角度範囲
θに亘って非回転状態で通過する。外周型103は、全
体として円弧状の形状を持ち、ストロー部材50を成形
する部分はエッジ部となっている。また、内周型102
は、全体として環状の形状をもっているが、ストロー部
材50を成形する部分は外周型103のエッジ部と対応
したエッジ部となっている。内周型102及び外周型1
03は、加熱装置108により加熱されている。したが
って、ストロー部材50の周囲には、内周型102と外
周型103によって、部分的な係止部107が、加熱さ
れつつ塑性変形により形成される。
【0031】次に、図6を参照して、例えば、特願平8
−142306号に開示されている成形機構を説明す
る。図6はストロー部材に成形される係止部が全周的な
係止部である場合のストロー部材の係止部成形装置の実
施例を示す部分図である。図6では、成形機構74bか
ら中間ドラム69が取り除かれた状態が示されている。
ストロー部材50は、図4に示し且つ図4に基づいて説
明したとおり、中間ドラム69のストロー保持部70に
おいてU形溝91に嵌まり込み且つ吸引孔92によって
吸着された状態で移動させられる。成形機構74bにお
いて、特願平8−142305号に開示されているもの
として先に説明した成形機構74aに採用されているも
のと同一の構成要素には同一の符号を付してあるので、
再度の説明を省略する。ストロー部材50の一端に挿入
された成形ピン109は、中間ドラム69と同期して公
転するときに同時に自転する。成形ピン109の自転
は、遊星歯車機構(図示せず)により得られる。したが
って、ストロー部材50は、成形ピン109によって自
転させられながら、内周型102と外周型103との間
の間隙104を入口105から出口106まで通過する
ので、ストロー部材50の全周に係止部110が加熱さ
れつつ塑性変形により形成されることになる。
【0032】搬入側ドラム67,中間ドラム69及び搬
出側ドラム71は、機台61の下部に設けられた電動機
80によって、周速が同じになるように回転駆動され、
且つ搬送コンベヤ58によるストロー部材50の搬送速
度と同じになるように回転制御されている。したがっ
て、原料供給の速度、中空状成形部材25の成形速度、
引取りローラ46の回転速度、キャッチローラ55の搬
送速度、搬送コンベヤ58及び各ドラム67,69,7
1の各速度は、原料の供給からストロー部材50のケー
ス75内への収納まで、中断や詰まりがないように連続
して行われるべく、同期するように制御されている。
【0033】
【発明の効果】この発明によるストロー部材の係止部成
形装置は、以上のように構成されているので、成形機構
が、ストロー部材の供給を受ける搬入側ドラムとストロ
ー部材を搬出する搬出側ドラムとの間に設けられている
中間ドラムに組み付けられ、その結果、ストローの製造
装置の改変を可及的に少なくしつつストロー部材に係止
部を成形することができる。また、係止部成形装置を付
設しても製造装置全体を大型化せず、コンパクトに構成
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるストロー部材の係止部成形装置
が適用された飲料用ストローの製造装置の一実施例を示
す正面図である。
【図2】図1に示す飲料用ストローの製造装置の平面図
である。
【図3】図1に示す飲料用ストローの製造装置の側面図
である。
【図4】このストロー部材の係止部成形装置の一実施例
を示す正面図である。
【図5】ストロー部材に成形される係止部が部分的な係
止部である場合のストロー部材の係止部成形装置の実施
例を示す部分図である。
【図6】ストロー部材に成形される係止部が全周的な係
止部である場合のストロー部材の係止部成形装置の実施
例を示す部分図である。
【符号の説明】
5 姿勢整列工程部 6 収納工程部 25 中空状成形部材 58 搬送コンベヤ 59 搬送ベルト 63 待機ステーション 67 搬入側ドラム 69 中間ドラム 71 搬出側ドラム 68,70,72 ストロー保持部 74,74a,74b 成形機構 75 ケース 76 ホッパ 77 偏心ローラ 89,92,95 吸引孔 107,110 係止部
フロントページの続き (72)発明者 阿部 正美 東京都足立区宮城1丁目3番15号 東洋キ ャップ製造株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 順次供給されるストロー部材を個々に保
    持するストロー保持部が外周部に隔置して設けられてい
    る搬入側ドラム、前記搬入側ドラムから受け渡される前
    記ストロー部材を個々に保持するストロー保持部が外周
    部に隔置して設けられている前記ストロー部材に対して
    係止部を成形するための中間ドラム、前記中間ドラムか
    ら受け渡される前記ストロー部材を個々に保持するスト
    ロー保持部が外周部に隔置して設けられており且つ前記
    ストロー部材を搬出する搬出側ドラム、及び前記中間ド
    ラムの前記ストロー保持部に保持されている前記ストロ
    ー部材の一部を塑性変形させることにより前記ストロー
    部材に係止部を成形する成形機構、から成るストロー部
    材の係止部成形装置。
  2. 【請求項2】 前記搬入側ドラムに対して前記ストロー
    部材を一時待機させる待機ステーションが設けられてい
    る請求項1に記載のストロー部材の係止部成形装置。
  3. 【請求項3】 前記搬入側ドラム、前記中間ドラム及び
    前記搬出側ドラムに設けられている前記ストロー保持部
    は、前記各ドラムの径方向外側に向かって開いている凹
    部と、前記凹部の底部に設けられており前記凹部に収容
    されたストロー部材を吸着するための吸引孔とから成る
    請求項1又は2に記載のストロー部材の係止部成形装
    置。
  4. 【請求項4】 前記成形機構は、前記係止部を前記スト
    ロー部材の全周に成形する成形機構であるか、又は前記
    係止部を前記ストロー部材の周囲の一部に成形する成形
    機構である請求項1〜3のいずれか1項に記載のストロ
    ー部材の係止部成形装置。
  5. 【請求項5】 前記搬出側ドラムの後流には、前記スト
    ロー部材を収納するケースが設けられている請求項1〜
    4のいずれか1項に記載のストロー部材の係止部成形装
    置。
  6. 【請求項6】 ストロー原料から圧縮空気の補助により
    中空状成形部材を形成し、前記中空状成形部材をサイジ
    ングによってストロー用筒部材を作製し、前記ストロー
    用筒部材を所定の長さに切断して前記ストロー部材を作
    製し、前記ストロー部材を搬送手段によって姿勢整列
    し、姿勢整列されて供給される前記ストロー部材に対し
    て前記係止部を成形し、且つ前記係止部が成形された前
    記ストロー部材を下部入口からケースに順次収納するス
    トロー部材製造装置に適用することができる請求項5に
    記載のストロー部材の係止部成形装置。
JP27535896A 1996-09-27 1996-09-27 ストロー部材の係止部成形装置 Pending JPH1099178A (ja)

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