JPH1098980A - 水槽用ヒーター装置 - Google Patents

水槽用ヒーター装置

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Publication number
JPH1098980A
JPH1098980A JP27538696A JP27538696A JPH1098980A JP H1098980 A JPH1098980 A JP H1098980A JP 27538696 A JP27538696 A JP 27538696A JP 27538696 A JP27538696 A JP 27538696A JP H1098980 A JPH1098980 A JP H1098980A
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JP
Japan
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case
heat
hollow tube
water tank
water
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP27538696A
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English (en)
Inventor
Kaoru Morita
芳 森田
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Kyoei Aqua Tech Co Ltd
Original Assignee
Kyoei Aqua Tech Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケース13、ヒーター20が異常高温まで上昇
しても、ヒーター装置の継続使用を可能とする。 【解決手段】 ヒーター20が発熱しているにも拘らず
ケース13が空中に露出すると、ケース13等の温度が異常
温度まで急上昇して温度ヒューズ31が溶断し、ヒーター
20への電流供給が遮断されるが、この温度ヒューズ31は
交換可能であるため、キャップ29を取り外して該溶断し
た温度ヒューズ31を新品のものに交換するだけで、ヒー
ター装置を継続使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、観賞魚の飼育等
を行う水槽の水を加熱する水槽用ヒーター装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の水槽用ヒーター装置としては、例
えば、発熱部が収納された密閉空間を内部に有するケー
スと、ケースを貫通するとともに先端が前記発熱部に接
続され、該発熱部に電流を供給して発熱させることで水
槽内の水を加熱する接続コードと、前記密閉空間内に配
置されるとともに、発熱部に直列に接続され、水槽内の
水温が所定温度まで上昇したとき、オフとなって発熱部
への電流供給を遮断するバイメタル式サーモスタット
と、前記密閉空間内に配置されるとともに、発熱部に直
列に接続され、該発熱部が発熱しているにも拘らずケー
スが空中に露出することで発熱部、ケースが異常高温と
なったとき、高熱を受けて溶断することにより発熱部へ
の電流供給を遮断する温度ヒューズとを備えたものが知
られている。
【0003】そして、このものは、ケースが水中にある
とともに発熱部が発熱しているときに、例えば地震等に
より水槽内の水が流出したり、あるいは、水槽清掃のた
めにケースを誤って空中に取り出したりすると、空中に
露出したケースを冷却する水がなくなるため、空炊き状
態となって発熱部、ケースの温度が異常高温まで急激に
上昇してしまうのである。ここで、前記サーモスタット
は水槽内の水温を正確に検出する必要があるため、発熱
部の影響を可能な限り排除するような位置に配置されて
おり、このようなことから、前述のように発熱部、ケー
スの温度が異常高温まで上昇しても、すぐにはオフとな
らず、この結果、発熱部への電流供給を短時間で遮断す
ることはできないのである。このため、前述のように発
熱部、ケースの温度が異常高温まで上昇したとき、高熱
を受けて速やかに溶断する温度ヒューズを設け、異常高
温となったとき、発熱部への電流供給を短時間で遮断す
るようにしているのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の水槽用ヒーター装置にあっては、一度でも発
熱部、ケースが異常高温まで上昇すると、温度ヒューズ
が溶断してしまうため、発熱部の寿命が残っていてもヒ
ーター装置全体を廃棄しなければならないという問題点
がある。
【0005】この発明は、発熱部、ケースが異常高温ま
で上昇しても、以後継続使用することができる水槽用ヒ
ーター装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的は、第1
に、発熱部が収納された密閉空間を内部に有するケース
と、ケースを貫通するとともに先端が前記発熱部に接続
され、該発熱部に電流を供給して発熱させることで水槽
内の水を加熱する接続コードと、前記発熱部に直列に接
続され、該発熱部が発熱しているにも拘らずケースが空
中に露出することで発熱部、ケースが異常高温となった
とき、高熱を受けて溶断することにより発熱部への電流
供給を遮断する温度ヒューズとを備えた水槽用ヒーター
装置において、前記温度ヒューズを交換可能とした水槽
用ヒーター装置により、第2に、発熱部が収納された密
閉空間を内部に有するケースと、ケースを貫通するとと
もに先端が前記発熱部に接続され、該発熱部に電流を供
給して発熱させることで水槽内の水を加熱する接続コー
ドとを備えた水槽用ヒーター装置において、該発熱部が
発熱しているにも拘らずケースが空中に露出することで
発熱部、ケースが異常高温となったとき、高熱を受けて
導通状態から遮断状態に切換わり、また、異常高温から
通常温度まで低下したとき、手動でのみ遮断状態から導
通状態に復帰させることができる手動復帰式サーモスタ
ットを前記発熱部に直列に接続配置した水槽用ヒーター
装置により、第3に、発熱部が収納された密閉空間を内
部に有し、水槽内において上下方向に延びるよう配置さ
れるケースと、ケースを貫通するとともに先端が前記発
熱部に接続され、該発熱部に電流を供給して発熱させる
ことで水槽内の水を加熱する接続コードとを備えた水槽
用ヒーター装置において、前記ケースの外側に上半分が
一方の極に下半分が他方の極に磁化されたリング状の上
マグネットを固定するとともに、該上マグネットより下
方のケースの外側に上半分が上マグネットの下半分と同
一極に下半分が残りの極に磁化された昇降可能なリング
状の下マグネットを遊嵌し、かつ、該下マグネットに該
下マグネットの自重以上の浮力を付与する浮力体を取り
付けるとともに、前記発熱部に直列に接続され、下マグ
ネットの磁力によってオン・オフするリードスイッチを
前記密閉空間に配置し、ケースが水中にあって下マグネ
ットが浮力と反発磁力とのバランス位置で停止している
とき、リードスイッチはオンに切換わって発熱部への通
電を許容するとともに、ケースが空中に露出して下マグ
ネットが前記バランス位置から下降すると、リードスイ
ッチがオフに切換わって発熱部への通電を遮断するよう
にした水槽用ヒーター装置により、第4に、発熱部が収
納された密閉空間を内部に有し、水槽内において上下方
向に延びるよう配置されるケースと、ケースを貫通する
とともに先端が前記発熱部に接続され、該発熱部に電流
を供給して発熱させることで水槽内の水を加熱する接続
コードと、前記密閉空間に収納され、水槽内の水温を検
出する水温検出センサと、水槽から離隔した位置におい
て接続コードに接続され、前記水温検出センサからの検
出信号に基づいて通電状況を制御することにより前記水
温を所定温度に保持する制御部とを備えた水槽用ヒータ
ー装置において、前記ケースの外側に上半分が一方の極
に下半分が他方の極に磁化されたリング状の上マグネッ
トを固定するとともに、該上マグネットより下方のケー
スの外側に上半分が上マグネットの下半分と同一極に下
半分が残りの極に磁化された昇降可能なリング状の下マ
グネットを遊嵌し、かつ、該下マグネットに該下マグネ
ットの自重以上の浮力を付与する浮力体を取り付けると
ともに、前記水温検出センサに並列接続され、下マグネ
ットの磁力によってオン・オフするリードスイッチを前
記密閉空間に配置し、ケースが水中にあって下マグネッ
トが浮力と反発磁力とのバランス位置で停止していると
き、リードスイッチはオフに切換わって水温検出センサ
の正常動作を保証するとともに、ケースが空中に露出し
て下マグネットが前記バランス位置から下降すると、リ
ードスイッチはオンに切換わって水温検出センサの両端
間をショートさせ、これにより、水温検出センサから制
御部に異常高温を検出したときと同等の異常信号を出力
させて発熱部への電流供給を遮断するようにした水槽用
ヒーター装置により達成することができる。
【0007】請求項1記載の発明においては、発熱部が
発熱しているにも拘らずケースを空中に露出させると、
水槽の水による冷却がなくなるため、発熱部、ケースの
温度が急上昇して異常高温となり、この結果、温度ヒュ
ーズが発熱部、ケースからの高熱を受けて溶断する。こ
こで、前記温度ヒューズは発熱部に直列に接続されてい
るので、前述のように溶断すると、発熱部への電流供給
が遮断される。しかしながら、このような温度ヒューズ
は交換可能であるので、前述のように溶断しても、ヒー
ター装置が通常温度まで低下した後に溶断した温度ヒュ
ーズを新品の温度ヒューズに交換すれば、ヒーター装置
を継続して使用することができる。請求項5記載の発明
においては、発熱部が発熱しているにも拘らずケースを
空中に露出させると、水槽の水による冷却がなくなるた
め、発熱部、ケースの温度が急上昇して異常高温とな
り、この結果、サーモスタットが発熱部、ケースからの
高熱を受けて導通状態から遮断状態に切換わる。ここ
で、前記サーモスタットは発熱部に直列に接続されてい
るので、前述のように遮断状態に切換わると、発熱部へ
の電流供給が遮断される。そして、ヒーター装置が異常
高温から通常温度まで低下したとき、手動でサーモスタ
ットを遮断状態から導通状態に復帰させてやれば、発熱
部への電流供給が可能となり、ヒーター装置を継続使用
することができる。ここで、自動復帰式サーモスタット
は、電流遮断後にヒーター装置が冷却されて通常温度ま
で温度低下すると、空中に露出している状態でも自動復
帰して発熱部への電流供給が再開されるため、用いるこ
とはできない。請求項9記載の発明においては、ケース
が水中にある場合、下マグネットは浮力体から該下マグ
ネットの自重以上の浮力が付与されているため、浮上し
ようとするが、該下マグネットの上方においてケースに
固定されている上マグネットの下半分は下マグネットの
上半分と同一極に磁化されているので、該下マグネット
には上マグネットから下方に向かう反発磁力が付与さ
れ、これにより、下マグネットはこれら浮力と反発磁力
がバランスした位置で停止する。このとき、リードスイ
ッチは下マグネットの磁力によりオンに切換わるが、こ
のリードスイッチは発熱部に直列に接続されているの
で、発熱部への通電が許容され水槽内の水が必要に応じ
て加熱される。次に、発熱部が発熱しているにも拘らず
ケースを空中に露出させると、水槽の水による冷却がな
くなるため、発熱部、ケースの温度が急上昇して異常高
温になろうとする。しかしながら、このとき、ケースに
遊嵌されている下マグネットは、浮力が付与されなくな
るため、自重により前記バランス位置から下降してリー
ドスイッチから離隔する。この結果、リードスイッチが
オンからオフに切換わり、発熱部、ケースが異常高温と
なる前に発熱部への通電を遮断する。そして、ヒーター
装置が異常高温から通常温度まで低下した後に該ヒータ
ー装置を水中に戻すと、下マグネットが前記バランス位
置に復帰してリードスイッチがオフからオンに切換わる
ため、ヒーター装置の継続使用が可能となる。請求項1
0記載の発明においては、ケースが水中にある場合、下
マグネットは浮力体によって該下マグネットの自重以上
の浮力を付与されているため浮上しようとするが、該下
マグネットの上方においてケースに固定されている上マ
グネットの下半分は下マグネットの上半分と同一極に磁
化されているので、該下マグネットには上マグネットか
ら下方に向かう反発磁力が付与され、これにより、下マ
グネットはこれら浮力と反発磁力がバランスした位置で
停止する。このとき、水温検出センサから制御部に水槽
内の水温を検出した検出信号が入力されており、この結
果、制御部は前記検出信号に基づいて発熱部に対する通
電状況を制御し水槽内の水温を所定温度に保持しようと
している。ここで、この水温検出センサにはリードスイ
ッチが並列接続されているが、このリードスイッチは前
記バランス位置にある下マグネットの磁力によってオフ
に切換わっているため、水温検出センサはこのリードス
イッチの影響を受けることなく正常動作することができ
る。次に、発熱部が発熱しているにも拘らずケースを空
中に露出させると、水槽の水による冷却がなくなるた
め、発熱部、ケースの温度が急上昇して異常高温になろ
うとする。しかしながら、このとき、ケースに遊嵌され
ている下マグネットは、浮力が付与されなくなるため、
自重により前記バランス位置から下降してリードスイッ
チから離隔し、これにより、リードスイッチはオフから
オンに切換わる。この結果、水温検出センサの両端間が
ショートし、水温検出センサは制御部に異常高温を検出
したときと同等の異常信号を出力する。この結果、制御
部は発熱部、ケースが異常高温となる前に発熱部への電
流供給を遮断する。そして、ヒーター装置が異常高温か
ら通常温度まで低下した後に該ヒーター装置を水中に戻
すと、下マグネットが前記バランス位置に復帰してリー
ドスイッチがオンからオフに切換わるため、水温検出セ
ンサの検出動作は正常に復帰し、ヒーター装置の継続使
用が可能となる。
【0008】また、請求項2、3、6、7に記載のよう
に構成すれば、従来使用されていない場所を有効利用す
ることができるため、交換可能な温度ヒューズ、手動復
帰式サーモスタットを設置したときのヒーター装置の大
型化を抑制することができる。さらに、請求項4、8に
記載のように構成すれば、ケースが空中に露出したと
き、ヒーター装置の温度上昇を早期に検知することがで
き、これにより、温度上昇に迅速に対応することができ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の第1実施形態を
図面に基づいて説明する。図1、2、3において、11は
観賞魚の飼育等を行う水槽であり、この水槽11内には所
定量の水Wが貯留されている。12は水槽11内に上下方向
に延びるようにして配置されたヒーターユニットであ
り、このヒーターユニット12はケース13を有する。この
ケース13は、両端が開口したセラミックからなる円筒状
の中空管14と、該中空管14の一端部(上端部)に取り付
けられ、該中空管14の一端開口を閉止する一端側キャッ
プ15と、中空管14の他端部(下端部)に取り付けられ、
該中空管14の他端開口を閉止する他端側キャップ16とか
ら構成され、これにより、ケース13の内部には密閉空間
17が形成される。前記密閉空間17の一端部には仕切り板
18が配置され、この仕切り板18と一端側キャップ15との
間の中空管14内にはシリコンからなるシール材が充填さ
れている。一方、前記仕切り板18と他端側キャップ16と
の間の中空管14内には、中空管14に沿って延びる仕切り
板19および電流が供給されたとき発熱して水槽11内の水
Wを加熱する発熱部としてのヒーター20が設置され、こ
のヒーター20の周囲には絶縁砂が充填されている。21は
先端部が一端側キャップ15を貫通して中空管14内に挿入
された接続コードであり、この接続コード21は2本の芯
線22から構成され、一方の芯線22は前記仕切り板18を貫
通してヒーター20の一端に接続されている。前記接続コ
ード21の他方の芯線22には水槽11内の水温に応答するバ
イメタル式のサーモスタット23が接続され、このサーモ
スタット23は水温が所定温度となると、オフとなって接
続コード21を流れる電流を遮断する。そして、このサー
モスタット23には前記ヒーター20の他端が接続されてい
る。このように接続コード21の先端にはヒーター20が接
続されているため、この接続コード21を通じてヒーター
20に電流を供給し発熱させてやれば、水槽11内の水Wを
加熱することができる。なお、前記接続コード21の基端
には商用電源のコンセントに差し込まれるプラグ24が取
り付けられている。
【0010】前記他端側キャップ16の他端面には凹み27
が形成され、この凹み27の底壁には一対のソケット28が
埋設されている。また、前記ヒーター20は他端側キャッ
プ16に近接する中央部において2つに分断され、一方の
分断片20aは一方のソケット28に、他方の分断片20bは
他方のソケット28に接続されている。29は前記他端側キ
ャップ16に着脱可能に取り付けられたキャップであり、
このキャップ29は他端側キャップ16に取り付けられたと
き、凹み27の開口を閉止し、他端側キャップ16内に密閉
された密閉室30を形成する。31は前記他端側キャップ1
6、詳しくは密閉室30に収納された板状の温度ヒューズ
であり、この温度ヒューズ31の一対のプラグ32は前記ソ
ケット28にそれぞれ挿入されている。これにより、前記
温度ヒューズ31はヒーター20の途中に直列に接続される
とともに、キャップ29を他端側キャップ16から取り外す
ことで交換を行うこともできる。そして、この温度ヒュ
ーズ31は前記ヒーター20、ケース13が異常高温となった
とき、これらから高熱を受けて溶断することによりヒー
ター20への電流供給を遮断する。また、前述のように温
度ヒューズ31を他端側キャップ16内に収納するようにす
れば、従来使用されていない場所を有効利用することが
できるため、交換可能な温度ヒューズ31を設置したとき
のヒーター装置の大型化を抑制することができる。33は
サーモスタット23近傍の密閉空間17に収納された表示灯
としての発光ダイオードであり、この発光ダイオード33
は前記ヒーター20に直列に接続、ここでは接続コード21
の他方の芯線22の途中に介装されている。なお、26は発
光ダイオード33に並列に接続され、前述の発光ダイオー
ド33とで発光ダイオード回路を構成するパスダイオード
である。そして、この発光ダイオード33は、温度ヒュー
ズ31が正常のときには点灯しているが、溶断すると消灯
して温度ヒューズ31の状態を表示する。ここで、前述の
中空管14を透明度の低いセラミック管から構成すると、
透過してくる光がぼやけてしまって発光ダイオード33が
点灯しているか否かが不明瞭となる。このため、ここで
は発光ダイオード33と中空管14との間に集光効果を有す
るアクリル導光板34を配置し、この導光板34によって発
光ダイオード33からの光を集中させ点灯状態を明瞭とし
ている。
【0011】次に、この発明の第1実施形態の作用につ
いて説明する。今、プラグ24は商用電源のコンセントに
差し込まれており、ヒーターユニット12は水槽11の水W
に埋没されているとする。このとき、水槽11内の水Wの
温度が所定温度未満であると、サーモスタット23はオン
となるため、接続コード21を通じてヒーター20に電流が
供給され、該ヒーター20を発熱させる。これにより、水
槽11内の水Wが加熱されて温度が上昇する。そして、前
記水温が所定温度まで上昇すると、サーモスタット23は
オフとなり、接続コード21を流れる電流を遮断する。
【0012】次に、ヒーター20が通電によって発熱して
いるにも拘らず、地震等により水槽11内の水が流出した
り、あるいは、水槽清掃のためにケース13を誤って水槽
11内から取り出すと、ヒーターユニット12が空中に露出
することになるが、このとき、水槽11の水による冷却が
なくなるとともに、周囲が断熱効果を有する空気に囲ま
れて放熱され難くなるため、ケース13、ヒーター20の温
度が急上昇する。そして、ケース13等の温度が異常高温
まで上昇すると、温度ヒューズ31がケース13、ヒーター
20からの高熱を受けて溶断するが、このとき、温度ヒュ
ーズ31はヒーター20の途中に直列に接続されているの
で、このような温度ヒューズ31の溶断によってヒーター
20への電流供給が遮断され、ヒーターユニット12が空炊
き状態となるような事態が防止される。ここで、前述の
ように温度ヒューズ31が溶断すると、以後ヒーターユニ
ット12をそのままでは継続使用できないが、ヒーターユ
ニット12が通常温度まで低下した後、キャップ29を他端
側キャップ16から取り外し、溶断した温度ヒューズ31を
新品の温度ヒューズ31に交換するとともに、キャップ29
を再び他端側キャップ16に取り付ければ、ヒーターユニ
ット12を継続して使用することができる。
【0013】図4はこの発明の第2実施形態を示す図で
ある。この実施形態においては、前記中空管14の他端部
に絶縁材料からなる充填体35を収納するとともに、この
充填体35内に接点36およびねじ状に屈曲成形された円筒
状のホルダ37を設置し、この接点36と前記一方の分断片
20aと、およびホルダ37と前記他方の分断片20bとをそ
れぞれ接続している。また、前記ホルダ37内には管入り
温度ヒューズ38が埋設されたヒューズホルダ39がねじ込
まれ、このとき、該温度ヒューズ38は前記接点36、ホル
ダ37を介してヒーター20の途中に直列に接続される。こ
の結果、前記温度ヒューズ38は中空管14の他端部に交換
可能に収納されていることになる。ここで、前述のよう
に温度ヒューズ38を中空管14の他端部に収納するように
すれば、従来使用されていない場所を有効利用すること
ができるため、交換可能な温度ヒューズ38を設置したと
きのヒーター装置の大型化を抑制することができる。40
は中空管14の他端部に着脱可能に取り付けられた他端側
キャップであるが、この他端側キャップ40は中空管14の
他端開口を閉止するだけで、第1実施形態とは異なり温
度ヒューズは収納されていない。そして、前記第1実施
形態と同様にして温度ヒューズ38が溶断すると、他端側
キャップ40を中空管14から取り外し、溶断した温度ヒュ
ーズ38を新品の温度ヒューズ38に交換するとともに、他
端側キャップ40を再度中空管14に取り付ければ、ヒータ
ーユニット41を継続して使用することができる。なお、
他の構成、作用は前記第1実施形態と同様であるため、
同一構成に同一番号を付すに留め、詳細説明を省略す
る。
【0014】図5はこの発明の第3実施形態を示す図で
ある。この実施形態においては、ケース42、詳しくは一
端側キャップ43および他端側キャップ44に、これらキャ
ップ43、44同士を連結するとともに中空管14の外側を該
中空管14の軸線に沿って延びる連結体45を一体的に取り
付け、この連結体45の中央部に着脱可能なキャップ46に
よって密閉された密閉室47を内部に有する収納体48を設
けている。そして、この収納体48はヒーター53を囲む部
位のケース42の外表面に、ここでは該ケース42の外側に
巻き付けられた熱伝導性の良好なチタン合金製の薄肉パ
イプ49を介して接触し、また、該収納体48の密閉室47内
には管入り温度ヒューズ50が収納されている。この結
果、前記温度ヒューズ50は、溶断したとき、キャップ46
を収納体48から取り外すことで容易に交換することがで
きる。そして、前記温度ヒューズ50は一端側、他端側キ
ャップ43、44、連結体45内に埋設された接続コード51の
一方の芯線52の途中に介装され、この一方の芯線52は中
空管14に収納されているヒーター53の一端に接続されて
いる。また、前記接続コード51の他方の芯線52は前記ヒ
ーター53の他端に接続されている。この結果、前記温度
ヒューズ50はヒーター53に直列に接続されていることに
なる。そして、ヒーター53が発熱しているにも拘らずこ
のようなケース42が空中に露出されると、中空管14はヒ
ーター53に加熱されて温度が急上昇するが、温度ヒュー
ズ50を収納している収納体48を前述のようにヒーター53
を囲む部位の中空管14の外表面に接触させているので、
温度ヒューズ50が前記外表面の温度上昇をそのまま早期
に検知し、温度上昇に迅速に対応、即ち中空管14の外表
面が異常温度まで上昇した直後に溶断し、ヒーター53へ
の電流供給を直ちに遮断する。ここで、ヒーター53が図
示のようにコイル状に巻かれている場合には、ヒーター
53からの距離が中空管14の場所によって異なるため、前
述のようにケース42が空中に露出したときの中空管14の
温度が場所によって不均一となるが、この中空管14の外
側に前述のような熱伝導性の良好な薄肉パイプ49を巻き
付けるとともに、該薄肉パイプ49に温度ヒューズ50を収
納している収納体48を接触させるようにすれば、温度を
場所に拘らず均一とすることができ、温度ヒューズ50の
応答をより高精度とすることができる。そして、前記第
1実施形態と同様にして温度ヒューズ50が溶断すると、
キャップ46を収納体48から取り外し、溶断した温度ヒュ
ーズ50を新品の温度ヒューズ50に交換するとともに、キ
ャップ46を再度収納体48に取り付ければ、ヒーターユニ
ット54を継続して使用することができる。ここで、前記
収納体48に中空管14の外表面の温度を直接検出する温度
検出センサを設置するとともに、この温度検出センサか
らの検出信号に基づいてヒーター53への電流供給を遮断
することができる制御回路を水槽から離して設置し、中
空管14の外表面が異常温度まで上昇したとき、ヒーター
53への電流供給を遮断するようにしてもよい。なお、他
の構成、作用は前記第1実施形態と同様であるため、同
一構成に同一番号を付すに留め、詳細説明を省略する。
【0015】図6、7はこの発明の第4実施形態を示す
図である。この実施形態においては、中空管14の他端部
に取り付けられた他端側キャップ56内に密閉空間57を形
成するとともに、この他端側キャップ56、詳しくは密閉
空間57内に手動復帰式サーモスタット58を収納してい
る。そして、サーモスタット58を前述のように他端側キ
ャップ56内に収納すれば、従来使用されていない場所を
有効利用することができるため、サーモスタット58を設
置したときのヒーター装置の大型化を抑制することがで
きる。ここで、前記サーモスタット58は、ハウジング59
と、ハウジング59の一端部に取り付けられたキャップ60
と、周縁がハウジング59とキャップ60とに挟持され、通
常温度のときには一側に突出した形状であり、異常温度
となると他側に突出した形状まで変形するとともに、温
度が低下しても当該形状を維持するバイメタルディスク
61と、ハウジング59内に収納された略U字形の可動接点
片62と、ハウジング59内に収納され、可動接点片62の先
端に設けられた接点63に接触することができる固定接点
片64と、バイメタルディスク61と可動接点片62との間の
ハウジング59に移動可能に挿入され、バイメタルディス
ク61が一側に突出した形状(実線で示す形状)から他側
に突出した形状(仮想線で示す形状)まで変形したと
き、この変形を可動接点片62に伝達して接点63を固定接
点片64から離隔させ、可動、固定接点片62、64間の導通
を遮断する移動ピン65と、固定接点片64とヒーター20の
一方の分断片20aとを接続する接続片66と、可動接点片
62とヒーター20の他方の分断片20bとを接続する接続片
67と、ハウジング59に移動可能に挿入され、ヒーター20
に向かって押し込むことで移動ピン65を移動させると、
バイメタルディスク61が他側に突出した形状から一側に
突出した形状まで復帰するリセットピン68とから構成さ
れている。この結果、このサーモスタット58はヒーター
20の途中に直列に接続されていることになる。また、こ
の実施形態においては、前記ヒーター20に表示灯として
のネオン管69を並列接続し、ヒーター20への通電状態を
表示するようにしている。
【0016】そして、ヒーター20が発熱しているにも拘
らずケース13が空中に露出されると、水槽11の水による
冷却がなくなるため、ケース13、ヒーター20の温度が異
常高温まで急上昇するが、このとき、バイメタルディス
ク61が前記異常高温の高熱を受けて一側に突出した形状
から他側に突出した形状まで変形する。この結果、移動
ピン65がバイメタルディスク61に押されて他端側に移動
し、これにより、可動接点片62が変形して接点63が固定
接点片64から離隔し、可動、固定接点片62、64間の導通
が遮断される。ここで、前記サーモスタット58はヒータ
ー20に直列に接続されているので、前述のように導通状
態から遮断状態に切換わると、ヒーター20への電流供給
が遮断される。次に、ケース13、ヒーター20が異常高温
から通常温度まで低下すると、リセットピン68を手でハ
ウジング59内に押し込み、移動ピン65をバイメタルディ
スク61に向かって移動させる。これにより、バイメタル
ディスク61は移動ピン65に押されて他側に突出した形状
から一側に突出した形状まで復帰するとともに、可動接
点片62は弾性復元力によって接点63が固定接点片64に接
触するまで変形し、これにより、可動、固定接点片62、
64間は遮断状態から導通状態に復帰する。この結果、ヒ
ーターへの電流供給が可能となり、ヒーター装置を継続
使用することができる。ここで、自動復帰式サーモスタ
ットは、電流遮断後にヒーター装置が空冷されて通常温
度まで温度低下すると、空中に露出している状態でも自
動復帰してヒーター20への電流供給が再開されるため、
用いることはできない。なお、他の構成、作用は前記第
1実施形態と同様であるため、同一構成に同一番号を付
すに留め、詳細説明を省略する。
【0017】図8はこの発明の第5実施形態を示す図で
ある。この実施形態においては、中空管72の他端部に手
動復帰式サーモスタット73を収納するとともに、中空管
72の他端部に他端側キャップ71を取り付けているが、こ
の他端側キャップ71は中空管72の他端開口を閉止するだ
けで、第4実施形態とは異なりサーモスタットは収納さ
れていない。このようにサーモスタット73を中空管72の
他端部に収納するようにすれば、従来使用されていない
場所を有効利用することができるため、手動復帰式サー
モスタット73を設置したときのヒーター装置の大型化を
抑制することができる。ここで、前記サーモスタット73
は、ハウジング74と、周縁がハウジング74の他端部に支
持され、一側に突出した形状と他側に突出した形状との
間で変形することができる変形ディスク75と、変形ディ
スク75より一側のハウジング74内に収納され、先端に一
側に突出した形状の変形ディスク75に接触することがで
きる接点76を有する一対の接点片77と、ハウジング74の
一側壁と変形ディスク75との間に配置され、通常温度の
ときには変形ディスク75に押圧力を付与することはない
が、異常温度となると、伸長して変形ディスク75に他側
に向かう押圧力を付与して該変形ディスク75を他側に突
出した形状まで変形させる形状記憶合金から構成された
コイル状の押圧部材78と、前記一対の接点片77とヒータ
ー20の分断片20a、bとをそれぞれ接続する接続片79
と、他端側キャップ71を貫通するとともにハウジング74
に移動可能に挿入され、一側に向かって押し込まれたと
き、変形ディスク75を他側に突出した形状から一側に突
出した形状まで復帰させることができるリセットピン80
とから構成されている。この結果、このサーモスタット
73はヒーター20の途中に直列に接続されていることにな
る。
【0018】そして、ヒーター20が発熱しているにも拘
らずケース13が空中に露出されると、ケース13、ヒータ
ー20の温度が異常高温まで急上昇するが、このとき、押
圧部材78が前記異常高温の高熱を受けて伸長し、変形デ
ィスク75に押圧力を付与して該変形ディスク75を一側に
突出した形状から他側に突出した形状まで変形させる。
この結果、変形ディスク75が接点片77の接点76から離隔
し、接点片77間の導通が遮断される。ここで、前記サー
モスタット73はヒーター20に直列に接続されているの
で、前述のように導通状態から遮断状態に切換わると、
ヒーター20への電流供給が遮断される。次に、ケース1
3、ヒーター20が異常高温から通常温度まで低下する
と、押圧部材78が初期状態まで収縮復帰するので、リセ
ットピン80を手でハウジング74内に押し込むと、変形デ
ィスク75は該リセットピン80に押されて他側に突出した
形状から一側に突出した形状まで復帰するとともに、接
点片77の接点76は変形ディスク75に接触するようにな
り、これにより、接点片77間は遮断状態から導通状態に
復帰する。この結果、ヒーター20への電流供給が可能と
なり、ヒーター装置を継続使用することができる。な
お、他の構成、作用は前記第1実施形態と同様であるた
め、同一構成に同一番号を付すに留め、詳細説明を省略
する。
【0019】図9はこの発明の第6実施形態を示す図で
ある。この実施形態においては、手動復帰式サーモスタ
ット82の変形ディスク83の他端面に一側が一方の極、例
えばN極に、他側が他方の極、例えばS極に磁化された
永久磁石84を固定するとともに、他端側キャップ85の薄
肉底壁の内面に一側が他方の極、例えばS極に、他側が
一方の極、例えばN極に磁化された永久磁石86を固定
し、リセット動作は前記他端側キャップ85の底壁を押し
込んで永久磁石84、86間の反発磁力により変形ディスク
83を他側に突出した形状から一側に突出した形状に復帰
することで行うようにしている。ここで、リセット動作
を前述のようなリセットピン68、80を用いて行う場合に
は、該リセットピン68、80をバイメタルディスク61、変
形ディスク75の中心軸上に配置しなければならないが、
永久磁石84、86を用いてリセットを行うようにすれば、
これらをある程度自由に配置することができ、この結
果、小型化が可能となるとともに、製作費を安価とする
ことができる。さらに、前記永久磁石86をケース13の外
側に配置して、外部からの磁力によりリセットを行うよ
うにすれば、リセット機構の配置の自由度をさらに高く
することができる。なお、他の構成、作用は前記第5実
施形態と同様であるため、同一構成に同一番号を付すに
留め、詳細説明を省略する。
【0020】図10はこの発明の第7実施形態を示す図
である。この実施形態においては、前記第3実施形態に
おける温度ヒューズ50の代わりに手動復帰式サーモスタ
ット88を配置している。このとき、薄肉パイプ49を介し
て中空管14の外表面に直接接触させ、温度変化の応答性
を向上させている。なお、他の構成、作用は前記第3実
施形態と同様であるため、同一構成に同一番号を付すに
留め、詳細説明を省略する。
【0021】図11、12はこの発明の第8実施形態を
示す図である。この実施形態においては、ヒーター91は
途中で分断されておらず連続して延びており、また、他
端側キャップ92は中空管14の他端開口を閉止するだけ
で、第1実施形態と異なり温度ヒューズは収納されてい
ないが、その一端部外周に鍔状のストッパー部93が形成
されている。94はケース13、詳しくは中空管14の上端部
(一端部)外側に固定されたリング状の上マグネットで
あり、この上マグネット94は上半分が一方の極、例えば
N極に、下半分が他方の極、例えばS極に磁化されてい
る。95は上マグネット94より下方のケース13、詳しくは
中空管14の外側に遊嵌されたリング状の下マグネットで
あり、この下マグネット95は中空管14に沿って昇降する
ことができる。また、この下マグネット95はその上半分
が上マグネット94の下半分と同一極、即ちS極に、下半
分が残りの極、ここではN極に磁化されており、この結
果、この下マグネット95が上昇して上マグネット94に接
近すると、これら両マグネット94、95は同一極が対向し
ているため、互いに反発する。前記下マグネット95の下
面には、比重が小さな材料、例えば発泡スチロールから
なるリング状の浮力体96が取り付けられ、この浮力体96
は下マグネット95に該下マグネット95の自重以上の浮力
を付与し、水中において下マグネット95を浮上させよう
とする。そして、この下マグネット95は、ケース13が水
中において上下方向に延びているとき、該下マグネット
95に作用している浮力(前記浮力体96によって付与され
ている浮力から下マグネット95の自重を減算した浮力)
と、上、下マグネット94、95間に作用する反発磁力とが
バランスしたバランス位置で浮遊停止する。97はヒータ
ー91に直列に接続されたリードスイッチであり、このリ
ードスイッチ97は仕切り板18より上方の密閉空間17に配
置されるとともに、接続コード21の一方の芯線22とヒー
ター91の一端との間に介装されている。そして、このリ
ードスイッチ97は、前記下マグネット95がバランス位置
で浮遊停止しているとき、リード98が下マグネット95に
より磁化されるため、互いに吸引し合ってオンとなる
が、ケース13が空中に露出して下マグネット95がバラン
ス位置から他端側キャップ92のストッパー部93に当接す
るまで下降すると、下マグネット95による磁化がなくな
るため、リード98が弾性力により互いに離れオフとな
る。このようにリードスイッチ97は下マグネット95の磁
力によってオン・オフするが、このリードスイッチ97が
オンに切換わると、ヒーター91への通電が許容され、一
方、オフに切換わると、ヒーター91への通電が遮断され
る。また、この実施形態においては、リードスイッチ97
に表示灯としてのネオン管99を並列接続し、このネオン
管99によって通常設置位置(水中)か異常位置(空中)
かを表示するようにしている。
【0022】ここで、前記ケース13が水中にある場合に
は、下マグネット95は浮力体96から該下マグネット95の
自重以上の浮力が付与されているため、浮上しようとす
るが、該下マグネット95の上方において固定されている
上マグネット94の下半分は下マグネット95の上半分と同
一極、ここではS極に磁化されているので、該下マグネ
ット95には上マグネット94から下方に向かう反発磁力が
付与され、これにより、下マグネット95はこれら浮力と
反発磁力がバランスした位置で浮遊停止する。このと
き、リードスイッチ97は下マグネット95の磁力によりリ
ード98同士が吸引し合うためオンに切換わるが、このリ
ードスイッチ97はヒーター91に直列に接続されているの
で、ヒーター91への通電が許容され水槽内の水Wが必要
に応じて加熱される。次に、ヒーター91が発熱している
にも拘らずケース13を空中に露出させると、水槽の水W
による冷却がなくなるため、ケース13、ヒーター91の温
度が急上昇して異常高温となろうとする。しかしなが
ら、このとき、ケース13に遊嵌されている下マグネット
95は、浮力が付与されなくなるため、自重により前記バ
ランス位置からストッパー部93に当接するまで下降して
リードスイッチ97から離隔する。これにより、リードス
イッチ97はオンからオフに切換わり、ケース13、ヒータ
ー91が異常高温となる前にヒーター91への通電を遮断す
る。そして、ヒーター装置が異常高温から通常温度まで
低下した後に該ヒーター装置を水中に戻すと、下マグネ
ット95が前記バランス位置に復帰してリードスイッチ97
がオフからオンに切換わるため、ヒーター装置の継続使
用が可能となる。なお、他の構成、作用は前記第1実施
形態と同様であるため、同一構成に同一番号を付すに留
め、詳細説明を省略する。
【0023】図13、14はこの発明の第9実施形態を
示す図である。この実施形態においては、接続コード 1
01を4本の芯線 102から構成し、このうち2本の芯線 1
02の先端をヒーター91の両端に接続している。また、前
記仕切り板18より上方の密閉空間17内にサーミスタから
なる水温検出センサ 103を設置しているが、この水温検
出センサ 103は中空管14を介して水槽内の水温を検出し
検出信号を出力する。 105は水槽から離れた位置に設置
された制御ユニットであり、この制御ユニット 105のケ
ース 106の外側には水温の設定を行う回転可能な水温設
定ダイヤル 107および表示灯 108が設けられている。ま
た、このケース 106内にはヒーター91に接続されている
芯線 102の途中に介装されたトライアック 109が設置さ
れ、このトライアック 109は制御回路 110によって制御
される。また、この制御回路 110には前記水温設定ダイ
ヤル 107からの設定信号および芯線 102を通じて水温検
出センサ 103からの検出信号が入力される。そして、前
記制御回路 110は水温検出センサ 103が検出した温度と
水温設定ダイヤル 107によって設定された所定温度とを
比較し、検出温度が所定温度未満である場合には、トラ
イアック 109を駆動してヒーター91に電流を供給すると
ともに、このヒーター91に並列接続されている前記表示
灯 108に電流を供給して連続点灯させる。一方、検出温
度が所定温度を超えると、制御回路 110はトライアック
109によるヒーター91および表示灯108への電流供給を
停止させる。前述した水温設定ダイヤル 107、トライア
ック109、制御回路 110は全体として、水槽から離隔し
た位置において接続コード 101に接続され、前記水温検
出センサ 103からの検出信号に基づいて通電状況を制御
することにより、水槽内の水Wの温度を所定温度に保持
する制御部 111を構成する。 114は水温検出センサ 103
近傍の密閉空間17に収納されたリードスイッチであり、
このリードスイッチ 114は前記水温検出センサ 103に並
列に接続されている。そして、このリードスイッチ 114
は、前記下マグネット95がバランス位置で浮遊停止して
いるとき、リード 115が下マグネット95の磁力の影響を
受けて互いに離隔するため、オフとなるが、ケース13が
空中に露出して下マグネット95がバランス位置から他端
側キャップ92のストッパー部93に当接するまで下降する
と、リード 115が互いに接近してオンとなる。このよう
にリードスイッチ 114は下マグネット95の磁力によって
オン・オフするが、このリードスイッチ 114がオフのと
きは、水温検出センサ 103の正常動作が保証される。一
方、前記リードスイッチ 114がオンに切換わると、水温
検出センサ 103の両端間がショートするため、水温検出
センサ 103から制御回路 110に異常高温を検出したとき
と同等の異常信号を出力され、これにより、制御回路 1
10はトライアック 109によるヒーター91への電流供給を
遮断する。なお、 116はヒーター91と接続コード 101の
芯線 102との間に介装された温度ヒューズであり、この
温度ヒューズ 116は、異常高温となっても前記リードス
イッチ 114、制御部 111等が正常に作動しないとき、溶
断してヒーター91への電流供給を遮断する。
【0024】ここで、前記ケース13が水中にある場合に
は、下マグネット95は前述のように浮力と反発磁力がバ
ランスした位置で浮遊停止する。このとき、水温検出セ
ンサ103から制御回路 110に水槽内の水温を検出した検
出信号が入力されており、この結果、制御回路 110は前
記検出信号に基づいてヒーター91への通電状況を制御し
水槽内の水温を所定温度に保持しようとしている。ここ
で、この水温検出センサ 103にはリードスイッチ 114が
並列に接続されているが、このリードスイッチ114は前
記バランス位置にある下マグネット95の磁力によってオ
フに切換わっているため、水温検出センサ 103はこのリ
ードスイッチ 114の影響を受けることなく正常動作する
ことができる。次に、ヒーター91が発熱しているにも拘
らずケース13を空中に露出させると、ケース13、ヒータ
ー91の温度が急上昇して異常高温となろうとする。しか
しながら、このとき、下マグネット95は前述と同様にバ
ランス位置からストッパー部93に当接するまで下降して
リードスイッチ 114から離隔するため、リードスイッチ
114がオフからオンに切換わる。これにより、水温検出
センサ 103の両端間がショートし、水温検出センサ 103
は制御回路 110に異常高温を検出したときと同等の異常
信号を出力する。この結果、制御回路 110はケース13、
ヒーター91が異常高温となる前に、トライアック 109に
よってヒーター91への電流供給を遮断する。そして、ヒ
ーター装置が異常高温から通常温度まで低下した後に該
ヒーター装置を水中に戻すと、下マグネット95が前記バ
ランス位置に復帰してリードスイッチ 114がオンからオ
フに切換わるため、水温検出センサ 103の検出動作は正
常に復帰し、ヒーター装置の継続使用が可能となる。な
お、他の構成、作用は前記第8実施形態と同様であるた
め、同一構成に同一番号を付すに留め、詳細説明を省略
する。
【0025】なお、前述の第4〜8実施形態において
は、温度ヒューズが省略されているが、前記第9実施形
態と同様にヒーターと直列に温度ヒューズを接続しても
よい。ここで、第4〜7実施形態の場合には、この温度
ヒューズの溶断に先立ってサーモスタットが導通状態か
ら遮断状態に切換わるようにし、温度ヒューズの早期溶
断を避けるようにする。また、前述の第1〜8実施形態
においては、水温制御のためにバイメタル式のサーモス
タット23を設置したが、この発明においては、このよう
なサーモスタットに代えて、例えば第9実施形態と同様
に水温検出センサをケースに収納するとともに、この水
温検出センサからの検出信号に基づいてヒーターに供給
する電流を制御する制御部をケース内あるいは水槽から
離れて設置された制御ユニット内に収納するようにして
もよく、あるいは、水温検出センサをケースから離れた
位置の水槽内に設置するとともに、この水温検出センサ
からの検出信号に基づいてヒーターに供給する電流を制
御する制御部をケース内あるいは水槽から離れて設置さ
れた制御ユニット内に収納するようにしてもよい。さら
に、前述の実施形態においては、発光ダイオード33から
の光を導光板34によって集光することで発光ダイオード
33の点灯状態を明瞭化するようにしたが、この発明にお
いては、光ファイバー、アクリルパイプを用いて表示灯
からの光をケースの外表面、例えば一端側あるいは他端
側キャップに導き、表示灯の点灯状態を明瞭に目視でき
るようにしてもよい。ここで、表示灯としては前述のよ
うに発光ダイオード、ネオン管等を用いることができ
る。そして、このような表示灯を温度ヒューズ、手動復
帰式サーモスタットに並列接続することにより、温度ヒ
ューズの溶断、サーモスタットのオフへの切換わりを表
示することができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、発熱部、ケースが異常高温まで上昇しても、ヒータ
ー装置を以後継続使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態を示す一部が破断され
た全体正面図である。
【図2】他端側キャップ近傍の正面断面図である。
【図3】図1に示すヒーター装置の回路図である。
【図4】この発明の第2実施形態を示す他端側キャップ
近傍の正面断面図である。
【図5】この発明の第3実施形態を示すケース近傍の一
部破断正面図である。
【図6】この発明の第4実施形態を示す他端側キャップ
近傍の正面断面図である。
【図7】図6に示すヒーター装置の回路図である。
【図8】この発明の第5実施形態を示す他端側キャップ
近傍の正面断面図である。
【図9】この発明の第6実施形態を示す他端側キャップ
近傍の正面断面図である。
【図10】この発明の第7実施形態を示すケース近傍の
一部破断正面図である。
【図11】この発明の第8実施形態を示すケース近傍の
正面断面図である。
【図12】図11に示すヒーター装置の回路図である。
【図13】この発明の第9実施形態を示すケース近傍の
正面断面図である。
【図14】図13に示すヒーター装置の回路図である。
【符号の説明】
11…水槽 13…ケース 14…中空管 15…一端側キャップ 16…他端側キャップ 17…密閉空間 20…発熱部 21…接続コード 31…温度ヒューズ 38…温度ヒューズ 40…他端側キャップ 42…ケース 46…キャップ 47…密閉室 48…収納体 50…温度ヒューズ 53…発熱部 56…他端側キャップ 58…サーモスタット 71…他端側キャップ 72…中空管 73…サーモスタット 88…サーモスタット 89…収納体 91…発熱部 94…上マグネット 95…下マグネット 96…浮力体 97…リードスイッチ 101…接続コード 103…水温検出センサ 111…制御部 114…リードスイッチ W…水

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発熱部が収納された密閉空間を内部に有す
    るケースと、ケースを貫通するとともに先端が前記発熱
    部に接続され、該発熱部に電流を供給して発熱させるこ
    とで水槽内の水を加熱する接続コードと、前記発熱部に
    直列に接続され、該発熱部が発熱しているにも拘らずケ
    ースが空中に露出することで発熱部、ケースが異常高温
    となったとき、高熱を受けて溶断することにより発熱部
    への電流供給を遮断する温度ヒューズとを備えた水槽用
    ヒーター装置において、前記温度ヒューズを交換可能と
    したことを特徴とする水槽用ヒーター装置。
  2. 【請求項2】前記ケースを、両端が開口した中空管と、
    中空管の一端部に取り付けられ、該中空管の一端開口を
    閉止するとともに前記接続コードが貫通している一端側
    キャップと、中空管の他端部に取り付けられ、該中空管
    の他端開口を閉止する他端側キャップとから構成し、か
    つ、前記温度ヒューズを他端側キャップに収納するよう
    にした請求項1記載の水槽用ヒーター装置。
  3. 【請求項3】前記ケースを、両端が開口した中空管と、
    中空管の一端部に取り付けられ、該中空管の一端開口を
    閉止するとともに前記接続コードが貫通している一端側
    キャップと、中空管の他端部に着脱可能に取り付けら
    れ、該中空管の他端開口を閉止する他端側キャップとか
    ら構成し、かつ、前記温度ヒューズを中空管の他端部に
    収納するようにした請求項1記載の水槽用ヒーター装
    置。
  4. 【請求項4】前記発熱部を囲む部位のケースの外表面に
    接触する収納体を該ケースに取り付けるとともに、該収
    納体内に着脱可能なキャップによって密閉された密閉室
    を設け、該密閉室に前記温度ヒューズを収納するように
    した請求項1記載の水槽用ヒーター装置。
  5. 【請求項5】発熱部が収納された密閉空間を内部に有す
    るケースと、ケースを貫通するとともに先端が前記発熱
    部に接続され、該発熱部に電流を供給して発熱させるこ
    とで水槽内の水を加熱する接続コードとを備えた水槽用
    ヒーター装置において、該発熱部が発熱しているにも拘
    らずケースが空中に露出することで発熱部、ケースが異
    常高温となったとき、高熱を受けて導通状態から遮断状
    態に切換わり、また、異常高温から通常温度まで低下し
    たとき、手動でのみ遮断状態から導通状態に復帰させる
    ことができる手動復帰式サーモスタットを前記発熱部に
    直列に接続配置したことを特徴とする水槽用ヒーター装
    置。
  6. 【請求項6】前記ケースを、両端が開口した中空管と、
    中空管の一端部に取り付けられ、該中空管の一端開口を
    閉止するとともに前記接続コードが貫通している一端側
    キャップと、中空管の他端部に取り付けられ、該中空管
    の他端開口を閉止する他端側キャップとから構成し、か
    つ、前記サーモスタットを他端側キャップに収納するよ
    うにした請求項5記載の水槽用ヒーター装置。
  7. 【請求項7】前記ケースを、両端が開口した中空管と、
    中空管の一端部に取り付けられ、該中空管の一端開口を
    閉止するとともに前記接続コードが貫通している一端側
    キャップと、中空管の他端部に取り付けられ、該中空管
    の他端開口を閉止する他端側キャップとから構成し、か
    つ、前記サーモスタットを中空管の他端部に収納するよ
    うにした請求項5記載の水槽用ヒーター装置。
  8. 【請求項8】前記発熱部を囲む部位のケースの外表面に
    接触する収納体を該ケースに取り付けるとともに、前記
    サーモスタットをケースの外表面に接触させながら収納
    体内に収納した請求項5記載の水槽用ヒーター装置。
  9. 【請求項9】発熱部が収納された密閉空間を内部に有
    し、水槽内において上下方向に延びるよう配置されるケ
    ースと、ケースを貫通するとともに先端が前記発熱部に
    接続され、該発熱部に電流を供給して発熱させることで
    水槽内の水を加熱する接続コードとを備えた水槽用ヒー
    ター装置において、前記ケースの外側に上半分が一方の
    極に下半分が他方の極に磁化されたリング状の上マグネ
    ットを固定するとともに、該上マグネットより下方のケ
    ースの外側に上半分が上マグネットの下半分と同一極に
    下半分が残りの極に磁化された昇降可能なリング状の下
    マグネットを遊嵌し、かつ、該下マグネットに該下マグ
    ネットの自重以上の浮力を付与する浮力体を取り付ける
    とともに、前記発熱部に直列に接続され、下マグネット
    の磁力によってオン・オフするリードスイッチを前記密
    閉空間に配置し、ケースが水中にあって下マグネットが
    浮力と反発磁力とのバランス位置で停止しているとき、
    リードスイッチはオンに切換わって発熱部への通電を許
    容するとともに、ケースが空中に露出して下マグネット
    が前記バランス位置から下降すると、リードスイッチが
    オフに切換わって発熱部への通電を遮断するようにした
    ことを特徴とする水槽用ヒーター装置。
  10. 【請求項10】発熱部が収納された密閉空間を内部に有
    し、水槽内において上下方向に延びるよう配置されるケ
    ースと、ケースを貫通するとともに先端が前記発熱部に
    接続され、該発熱部に電流を供給して発熱させることで
    水槽内の水を加熱する接続コードと、前記密閉空間に収
    納され、水槽内の水温を検出する水温検出センサと、水
    槽から離隔した位置において接続コードに接続され、前
    記水温検出センサからの検出信号に基づいて通電状況を
    制御することにより前記水温を所定温度に保持する制御
    部とを備えた水槽用ヒーター装置において、前記ケース
    の外側に上半分が一方の極に下半分が他方の極に磁化さ
    れたリング状の上マグネットを固定するとともに、該上
    マグネットより下方のケースの外側に上半分が上マグネ
    ットの下半分と同一極に下半分が残りの極に磁化された
    昇降可能なリング状の下マグネットを遊嵌し、かつ、該
    下マグネットに該下マグネットの自重以上の浮力を付与
    する浮力体を取り付けるとともに、前記水温検出センサ
    に並列接続され、下マグネットの磁力によってオン・オ
    フするリードスイッチを前記密閉空間に配置し、ケース
    が水中にあって下マグネットが浮力と反発磁力とのバラ
    ンス位置で停止しているとき、リードスイッチはオフに
    切換わって水温検出センサの正常動作を保証するととも
    に、ケースが空中に露出して下マグネットが前記バラン
    ス位置から下降すると、リードスイッチはオンに切換わ
    って水温検出センサの両端間をショートさせ、これによ
    り、水温検出センサから制御部に異常高温を検出したと
    きと同等の異常信号を出力させて発熱部への電流供給を
    遮断するようにしたことを特徴とする水槽用ヒーター装
    置。
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