JPH1098681A - デコード装置 - Google Patents

デコード装置

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JPH1098681A
JPH1098681A JP25153096A JP25153096A JPH1098681A JP H1098681 A JPH1098681 A JP H1098681A JP 25153096 A JP25153096 A JP 25153096A JP 25153096 A JP25153096 A JP 25153096A JP H1098681 A JPH1098681 A JP H1098681A
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JP
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audio
video
packet
decoding
stream
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JP25153096A
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English (en)
Inventor
Masato Hasegawa
政人 長谷川
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EKUSHINGU KK
Brother Industries Ltd
Xing Inc
Original Assignee
EKUSHINGU KK
Brother Industries Ltd
Xing Inc
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Publication date
Application filed by EKUSHINGU KK, Brother Industries Ltd, Xing Inc filed Critical EKUSHINGU KK
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Publication of JPH1098681A publication Critical patent/JPH1098681A/ja
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  • Television Signal Processing For Recording (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮符号化されたビデオ・オーディオのスト
リームを復号化する場合に、適切な同期調整処理を実現
可能なデコード装置を提供する。 【解決手段】 システムデコーダ20において、オーデ
ィオES切り出し用バッファ20b中のオーディオPE
Sのバケットデコーダ部をまたがっていることを考慮
し、1つのオーディオフレームがあれば、それを切り出
してオーディオPES転送用バッファ20cへコピーす
る。そして、切り出したオーディオフレームの先頭部に
PESヘッダを添付し、PTSを付加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばMPEG規
格によって圧縮符号化されたオーディオ情報やビデオ情
報をデコードするデコード装置に関し、特にオーディオ
情報とビデオ情報との同期制御に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、高速伝送の実現等の理由で、
MPEG(Moving Picture Image Coding Experts Grou
p )等の情報圧縮用符号化規格に基づいて情報圧縮した
情報を送信し、復号化装置で復号化して使用することが
考えられている。
【0003】ここでオーディオ情報あるいはビデオ情報
に関する復号の同期を取る場合には、次に説明する2つ
の種類の時間情報が必要になり、この2種類の時間情報
をもとに同期制御を行っていた。1つ目の時間情報は、
SCR(System Clock Reference)と呼ばれる時刻基準
参照値である。そして他の1つの時間情報は、いつ復号
再生すべきかを示すPTS(Presentation Time Stamp
)と呼ばれる再生出力の時刻管理情報であり、このタ
イムスタンプは、例えばMPEG2においてはPESパ
ケットの中にビデオまたはオーディオの各アクセス・ユ
ニット(ビデオは1フレーム、オーディオは1オーディ
オフレーム)の先頭がある場合には、PESパケットの
ヘッダ部分に付加されている。
【0004】しかし、PESパケットの中にアクセス・
ユニットの先頭がない場合には、タイムスタンプは、P
ESパケットのヘッダ部分に付加されていない。また、
PESパケットの中に2つ以上のアクセス・ユニットの
先頭があっても、最初のアクセスユニットに対応するタ
イムスタンプだけが、PESパケットのヘッダ部分に付
加されている。
【0005】従来から、ビデオのエレメンタリストリー
ム(ビデオES)とオーディオのエレメンタリーストリ
ーム(オーディオES)をシステム多重する装置におい
ては、図8に示すように、ビデオESであれば、1フレ
ームを固定長のビデオPESパケット毎に分離して先頭
のビデオPESパケットにPTSをつけていた(図8中
の,参照)。一方、オーディオESの場合は、複数
のオーディオフレームを固定長のオーディオPESパケ
ットに詰め込んでPTSをつけ、オーディオPESパケ
ット中の最後尾のオーディオフレームが、オーディオP
ESパケット中に収まらないときは、次のオーディオP
ESパケットにまたがって配置され、次のオーディオP
ESパケットのPTSには、そのオーディオPESパケ
ット中に含まれる最初に見つかったオーディオフレーム
の先頭のタイムスタンプが付くことになる(図8中の
,参照)。その後、ビデオPESパケットストリー
ムとオーディオPESパケットストリームを図8中の
に示すTS(Transport Stream)なりPS(Program St
ream)にストリーム多重化する。
【0006】上述のように複数のオーディオフレームを
固定長のオーディオPESパケットに詰め込むオーディ
オPESパケットストリームは、「1オーディオフレー
ム=1PESパケット」というオーディオPESパケッ
トの作り方よりもPESヘッダのオーバヘッドを少なく
することができる。
【0007】デコード装置は、TSなりPSの多重化ス
トリームを受信すると、それをシステムデコード部でビ
デオPESパケットとオーディオPESパケットに分離
し、MPEGデコード部へ転送する。MPEGデコード
部にビデオPESパケットとオーディオPESパケット
のビットストリームが入力されると、そのオーディオま
たはビデオのPESパケットのヘッダ部に格納されてい
るタイムスタンプと、そのPESパケットのデータ部が
格納されたバッファのアドレスと取得して、オーディオ
またはビデオのそれぞれのタイムスタンプ・テーブルに
保持しておく。
【0008】一方、MPEGデータ部(実効データ部)
の復号が始まると復号中のMPEGデータのオーディオ
とビデオのカレント・デコード・ポインタを得て、その
カレント・デコード・ポインタをキーにタイムスタンプ
・テーブルからカレント・タイムスタンプをサーチし
て、現在復号中のMPEGデータのカレント・デコード
・タイムスタンプを得ることができる。最初は、このカ
レント・デコード・タイムスタンプをSCRとして、内
部のタイマとしてセットする。
【0009】そして、2回目以降は、このカレント・デ
コード・タイムスタンプと内部のタイマから得るSCR
とを比較し、たとえばオーディオ側について言えば、カ
レント・デコード・タイムスタンプがSCRよりも大き
い場合は、オーディオSCRよりも進んでいると判断し
てオーディオフレームをリピートさせ、オーディオのカ
レントデコードタイムスタンプがSCRよりも小さい場
合は、オーディオフレームをスキップさせる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにデコード装置が同期処理を行う際、オーディオPE
Sパケット中の最後尾のオーディオフレームがオーディ
オPESパケット中に収まらないときは、図8に示すよ
うに、次のオーディオPESパケットにまたがって配置
される。そして、次のオーディオPESパケットのPT
Sには、そのオーディオPESパケット中に含まれる最
初に見つかったオーディオフレームの先頭のタイムスタ
ンプを付けている様な構造のオーディオPESパケット
ストリームの場合、そのオーディオPESパケットのヘ
ッダ部に格納されているタイムスタンプと、そのPES
パケットの実効データ部が格納されたバッファのアドレ
スを取得して、オーディオまたはビデオのそれぞれのタ
イムスタンプ・テーブルに保持する際、それらのタイム
スタンプとバッファのアドレスのリンクが違う箇所が発
生する。
【0011】この影響は、その後のカレント・タイムス
タンプと内部のタイマから得るSCRとを比較し、カレ
ント・デコード・タイムスタンプがSCRよりも大きい
場合は、オーディオSCRよりも進んでいると判断して
オーディオフレームをリピートさせ、オーディオのカレ
ントデコードタイムスタンプがSCRよりも小さい場合
は、オーディオフレームをスキップさせるという処理の
判断箇所での誤判断につながる。つまり、不必要な状況
でオーディオフレームのスキップやリピートが起きて、
オーディオに悪影響を及ぼす。
【0012】そこで、本発明は上述した問題点を解決す
るためになされたものであり、圧縮符号化されたビデオ
あるいはオーディオのストリームを復号化する場合に、
適切な同期調整処理を実現可能なデコード装置を提供す
ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】この目的
を達成するためになされた本発明のデコード装置は、所
定の情報圧縮用符号化規格によって圧縮符号化されたビ
デオ及びオーディオのパケットストリームが多重化され
たビデオ・オーディオ多重化ストリームを外部から入力
するためのストリーム入力手段と、該ストリーム入力手
段を介して入力した前記ビデオ・オーディオ多重化スト
リームを、前記ビデオパケットストリームとオーディオ
パケットストリームとに分離するシステムデコード手段
と、該システムデコード手段から入力した前記ビデオパ
ケットストリーム及びオーディオパケットストリームを
復号する復号化手段と、前記ビデオまたはオーディオパ
ケットストリームの少なくとも一方を復号化している最
中の当該ビデオまたはオーディオパケットストリームの
少なくとも一方のタイムスタンプとシステム時刻基準参
照値との差に基づいて、復号タイミングのズレを検出す
るズレ検出手段と、該ズレ検出手段によって検出された
復号タイミングのズレが所定量以上である場合には、前
記復号化手段における復号化処理におけるビデオまたは
オーディオの復号タイミングを前記システム時刻基準参
照値に合わせる制御を実行するタイミング制御手段とを
有するデコード装置において、前記システムデコード手
段によって分離されたオーディオパケットストリームを
オーディオフレーム毎に切り出して分割したそのオーデ
ィオフレームに所定のヘッダを付加し、さらに、その付
加したヘッダのタイムスタンプ領域に、分離する前のオ
ーディオパケットのヘッダに含まれていたタイムスタン
プを基に算出した各オーディオフレーム毎のタイムスタ
ンプを書き込むことによって前記オーディオパケットス
トリームを構築し直すオーディオパケット再構築機能を
備えていることを特徴とする。
【0014】なお、前記タイミング制御手段としては、
請求項2に示すように、ビデオまたはオーディオパケッ
トストリームの一方の復号タイミングが前記システム時
刻基準参照値よりも所定量早い場合には、ビデオまたは
オーディオの少なくとも一方のフレームのリピートを行
い、逆に前記システム時刻基準参照値よりも所定量遅い
場合には、ビデオまたはオーディオの少なくとも一方の
フレームのスキップ処理を行うことにより、前記復号タ
イミングを前記システム時刻基準参照値に合わせる制御
を実行するよう構成してもよい。
【0015】また、請求項3に示すように、前記所定の
情報圧縮用符号化規格はMPEG2規格であり、前記ス
トリーム入力手段は、当該MPEG2規格によって圧縮
符号化されたビデオ及びオーディオのPESパケットス
トリームが多重化されたビデオ・オーディオ多重化スト
リームを外部から入力し、前記オーディオパケット再構
築機能は、前記分離されたオーディオPESパケットス
トリームをオーディオフレーム毎に切り出して分割した
そのオーディオフレームにPESヘッダを付加し、さら
に、その付加したPESヘッダのタイムスタンプ領域
に、分離する前のオーディオPESパケットのヘッダに
含まれていたタイムスタンプを基に算出した各オーディ
オフレーム毎のタイムスタンプを書き込み、オーディオ
PESパケットストリームを構築し直す機能として構成
することが考えられる。もちろん、MPEG2に限られ
ず、MPEG1でもよいし、さらには他の情報圧縮用符
号化規格であっても、パケットストリーム化する場合に
上述したのと同様の問題が生じるような場合には、適用
可能である。
【0016】本デコード装置によれば、所定の情報圧縮
用符号化規格によって圧縮符号化されたビデオ及びオー
ディオのパケットストリームが多重化されたビデオ・オ
ーディオ多重化ストリームを外部から入力し、システム
デコード手段が、その入力したビデオ・オーディオ多重
化ストリームをビデオパケットストリームとオーディオ
パケットストリームとに分離する。そして、復号化手段
は、分離されたビデオパケットストリーム及びオーディ
オパケットストリームを復号する。
【0017】ここで、ズレ検出手段は、ビデオまたはオ
ーディオパケットストリームの少なくとも一方を復号化
している最中の当該ビデオまたはオーディオパケットス
トリームの少なくとも一方のタイムスタンプとシステム
時刻基準参照値との差に基づいて、復号タイミングのズ
レを検出する。そして、タイミング制御手段は、その検
出された復号タイミングのズレが所定量以上である場合
には、復号化手段における復号化処理におけるビデオま
たはオーディオの復号タイミングをシステム時刻基準参
照値に合わせる制御を実行する。この制御は、例えば請
求項2に示すように、ビデオ又はオーディオの少なくと
も一方のストリームの復号タイミングがシステム時刻基
準参照値よりも所定量早い場合には、ビデオ又はオーデ
ィオの少なくとも一方のフレームのリピートを行い、逆
にシステム時刻基準参照値よりも所定量遅い場合には、
ビデオ又はオーディオの少なくとも一方のフレームのス
キップ処理を行うことなどによって実現される。
【0018】これにより、ビデオあるいはオーディオデ
ータの復号化する際のズレ調整制御適切なものとでき
る。つまり、従来技術の問題点として説明したように、
例えばオーディオPESパケット中の最後尾のオーディ
オフレームがオーディオPESパケット中に収まらない
ため次のオーディオPESパケットにまたがって配置さ
れるような場合には、オーディオPESパケットのヘッ
ダ部に格納されているタイムスタンプとそのPESパケ
ットのデータ部が格納されたバッファのアドレスを取得
し、オーディオまたはビデオのそれぞれのタイムスタン
プ・テーブルに保持する際、それらのタイムスタンプと
バッファのアドレスのリンクが違う箇所が発生する。こ
の影響は、上述のズレ調整、例えばオーディオフレーム
をリピートさせたりスキップさせたりする処理における
判断箇所の誤判断につながり、不適切なオーディオフレ
ームのスキップやリピートが起きてしまう。特に、1オ
ーディオフレームのデータ長が小さくて、1PESパケ
ット内に数十個詰められた場合などには、オーディオP
ESパケット間のタイムスタンプが開きすぎてしまうた
め、オーディオとビデオの不適切な同期処理が発生し易
いのである。
【0019】このような問題に対して、本発明のデコー
ド装置では、システムデコード手段のオーディオパケッ
ト再構築機能によって次のようにオーディオパケットス
トリームを構築し直すことで対処する。すなわち、シス
テムデコード手段によって分離されたオーディオパケッ
トストリームをオーディオフレーム毎に切り出して分割
し、そのオーディオフレームに所定のヘッダを付加す
る。さらに、その付加したヘッダのタイムスタンプ領域
に、分離する前のオーディオパケットのヘッダに含まれ
ていたタイムスタンプを基に算出した各オーディオフレ
ーム毎のタイムスタンプを書き込むことによってオーデ
ィオパケットストリームを構築し直すのである。
【0020】これによって、オーディオPESパケット
間のタイムスタンプが開きすぎることがなくなるため、
例えば上述したようにデータ長が小さくて1PESパケ
ット内に数十個詰められた場合であっても、オーディオ
PESパケット間のタイムスタンプが開きすぎてしまう
ことがなく、オーディオとビデオの不適切な同期処理が
発生しなくなる。
【0021】なお、このようなデコード装置は、多くの
データ通信に適用することができるが、例えばビデオと
オーディオがセットになっているものとしては、CAT
Vシステム等において考えられているいわゆるビデオ・
オン・デマンド(VOD)や、あるいはカラオケサービ
ス等がある。カラオケサービスの場合、オーディオだけ
でもカラオケ伴奏とはなるが、現在はカラオケ曲に応じ
た背景画を表示することがもはや常識となりつつあるの
で、ビデオとオーディオがセットになったものとして捉
えることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は、本発明のデコード装置の一
実施形態としてのMPEGデコーダ1の概略構成を示す
ブロック図である。
【0023】本実施形態のMPEGデコーダ1は、MP
EG2規格によって圧縮符号化されたビデオ及びオーデ
ィオのPESパケットストリームが多重化されたトラン
スポートストリーム(TS)を、「ストリーム入力手
段」としての外部入力I/F10を介して受信し、受信
したトランスポートストリームは、「システムデコード
手段」としてのシステムデコーダ20によってビデオP
ESパケットストリームとオーディオPESパケットス
トリームとに分離する。
【0024】さらに、このシステムデコーダ20におい
ては、オーディオPESパケットストリームに関してオ
ーディオフレーム毎に切り出し、オーディオフレームの
先頭にPESパケットヘッダを付加し、PESパケット
ヘッダのPTSを再計算して付加することによってオー
ディオPESパケットストリームを再構築する。これが
「オーディオパケット再構築機能」であるが、その内容
については後で詳述することとして、構成説明を続け
る。
【0025】システムデコーダ20には、システムデコ
ーダ20の処理用プログラムが格納されているROM2
1と、システムデコーダ20のワーク用のRAM22と
が接続されている。また、システムデコーダ20は、ビ
デオPES転送用バッファ20aとオーディオES切り
出し用バッファ20bとオーディオPES転送用バッフ
ァ20cとを備えており、ビデオPES転送用バッファ
20aと、オーディオPES転送用バッファ20c上の
ビデオPESパケット及びオーディオPESパケット
は、ビデオ・チャネル及びオーディオ・チャネルを介し
てオーディオ/ビデオデコーダ(以下A/Vデコーダと
略記する。)30に入力される。
【0026】このA/Vデコーダ30は、入力したビデ
オPESパケット及びオーディオPESパケットをそれ
ぞれをMPEGデコードする「復号化手段」に相当す
る。A/Vデコーダ30には、A/Vデコーダ30のワ
ーク用のRAM35と、A/Vデコーダ30を制御し、
「ズレ検出手段」及び「タイミング制御手段」に相当す
る制御手段としてのCPU40が接続されている。
【0027】CPU40には、CPU40のプログラム
が格納されているROM41と、CPU40のワーク用
のRAM42とが接続されていると共に、前記システム
デコーダ20との間で情報通知のやり取りが可能とされ
ている。また、A/Vデコーダ30のデジタル・ビデオ
出力から出力されたデジタル・ビデオデータはビデオD
Aコンバータ50に入力され、そのビデオDAコンバー
タ50においてテレビの映像信号であるNTSC信号に
変換されて外部出力される。一方、A/Vデコーダ30
のデジタル・オーディオ出力から出力されたデジタル・
オーディオデータはオーディオDAコンバータ55に入
力され、そのオーディオDAコンバータ55においてア
ナログオーディオ信号に変換されて外部出力される。
【0028】前記A/Vデコーダ30は、システムデコ
ーダ20でビデオPESパケットとオーディオPESパ
ケットとに分別されたそれぞれのパケットを、オーディ
オ・チャネルとビデオ・チャネルからそれぞれ入力す
る。A/Vデコーダ30の内部は、図2に示すように前
処理部31と後処理部32の2つの処理ブロックに分か
れている。そして、前処理部31がオーディオとビデオ
のそれぞれのパケットのヘッダ部と実効データ部とを分
けて、それぞれをヘッダ・バッファ(Header Buffer )
とチャネル・バッファ(Channel Buffer)に入力してい
く。
【0029】これらヘッダ・バッファとチャネル・バッ
ファは、A/Vデコーダ30のワーク用のRAM35に
設けられており、図2に示すように、ビデオPESヘッ
ダ・バッファ36と、オーディオPESヘッダ・バッフ
ァ37と、ビデオチャネル・バッファ38と、オーディ
オチャネル・バッファ39の4つがある。
【0030】一方、A/Vデコーダ30の後処理部32
は、実際に前処理部31が組み立てたビデオ及びオーデ
ィオの両チャネル・バッファ38,39内のデータをM
PEGエンコードして、デジタル・ビデオ出力、デジタ
ル・オーディオ出力のそれぞれからデジタル・ビデオデ
ータとデジタル・オーディオデータとを出力する。
【0031】以上は、MPEGデコーダ1のハード構成
を説明したが、次に、MPEGデコーダ1が外部から入
力してデコードする対象であるトランスポートストリー
ム(TS)について説明する。図3はトランスポートス
トリームのデータ構造を階層的に示したものであり、ト
ランスポートストリームは188バイトの固定長トラン
スポート・パケットによって多重化されたストリームで
ある。このトランスポート・パケットは通常PESパケ
ットよりも短く、PESパケットを分割してトランスポ
ート・パケットとしているもので、4バイトのヘッダ部
と実効データ部としての184バイトのペイロードから
構成されている。なお、ヘッダ部のフラグによっては、
ヘッダ部とペイロードとの間に、PCR(Program Cl
ock Reference)情報等が格納されているアダプテーシ
ョンフィールド部が挿入されることがあるが、ここでは
考えないこととする。
【0032】まず、トランスポート・パケットのヘッダ
部は、8ビットの同期バイト、それぞれ1ビットの誤り
表示、ユニット開始表示及びトランスポート・パケット
・プライオリティ、パケットを識別するための13ビッ
トのPID(Packet Identification )、2ビットの
スクランブル制御、2ビットのアダプテーション・フィ
ールド制御、4ビットの巡回カウンタから構成されてい
る。
【0033】このヘッダ中のPIDはペイロードにある
データの識別情報であり、システムデコーダ20(図1
参照)は、このPIDを見ることでペイロードがどのよ
うなデータであるかを判断することができる。しかし、
PIDに基づいてペイロードの情報をリンクするための
情報(例えばPID=133のときはビデオ、PID=
134のときはオーディオであるというようなリンクす
る情報)というのは、プログラムマップテーブルを参照
しなければ得られない。このプログラムマップテーブル
も所定のPIDのトランスポート・パケットのペイロー
ドに格納されている。そして、このプログラム・マップ
・テーブルの「所定のPID」は、PID=0のときの
トランスポートパケットのペイロードにあるプログラム
・アソシエイション・テーブルに格納されており、この
中で各プログラム番号に対応付けされている。
【0034】続いて、プログラム・アソシエイション・
テーブルが格納されている場合のペイロードについて説
明する。この場合のペイロードは、8ビットのポインタ
フィールドと96ビット(12バイト)のプログラム・
アソシエイション・テーブルと171バイトのスタッフ
ィング・バイトとから構成されている。
【0035】プログラム・アソシエイション・テーブル
には、8ビットのテーブルIDと12ビットのセクショ
ン長と32ビットのプログラム番号情報が格納されてお
り、プログラム番号情報は、16ビットのプログラム番
号と3ビットの予備と13ビットのプログラムマップP
IDとから構成されている。これによって、プログラム
番号とそれに対応するプログラムマップのPIDが判
る。なお、トランスポートストリームの規格によると、
プログラム番号とプログラムマップPIDの組み合せは
数通り格納されていても良いことになるが、本実施形態
においては1種類のプログラム番号を格納するものとす
る。
【0036】さらに、PID=0のときのトランスポー
トパケットにおけるプログラム・マップ・テーブルが格
納されている場合のペイロードについて説明する。この
場合のペイロードは、8ビットのポインタフィールドと
Mバイトのスタッフィング・バイトと所定バイト[(1
84−1−M)バイト]のプログラム・マップ・テーブ
ルとから構成されている。
【0037】プログラム・マップ・テーブルには、8ビ
ットのテーブルIDと12ビットのセクション長と所定
ビットの複数のプログラム情報が格納されており、1つ
のプログラム情報は、8ビットのストリームタイプと、
3ビットの予備と、13ビットのエレメンタリPID
と、Nビットのエレメンタリストリーム(ES)情報と
から構成されている。
【0038】なお、本実施形態においては、上述の8ビ
ットのテーブルIDが「0X00」であればプログラム
・アソシエイション・テーブルであり、テーブルIDが
「0X01」であればコンディション・アクセス・テー
ブルであり、テーブルIDが「0X02」であればプロ
グラム・マップ・テーブルである。また、上述したプロ
グラム・マップ・テーブル中のプログラム情報における
8ビットの値が「0X03」の場合にMPEG2ビデオ
のストリームであり、また、「0X04」の場合にMP
EG2オーディオのストリームである。
【0039】次に、図4を参照してPESパケットのデ
ータ構成について説明する。PESパケットはビデオ・
オーディオに共通して用いられる形式であり、図4に示
すように、大きくはヘッダ部と8×Nビットの実効デー
タ部とから構成されている。実効データ部がビデオ情報
やオーディオ情報やプライベート情報である。
【0040】一方、ヘッダ部は、32ビットのパケット
開始コード、16ビットのパケット長、2ビットの「1
0」、14ビットのフラグと制御、8ビットのPESヘ
ッダ長、再生時刻管理情報が含まれるコンディショナル
コーディング等から構成されている。そして、前記パケ
ット開始コードは、24ビットのパケットコードプリフ
ィックスと8ビットのストリームIDから構成されてい
る。また、コンディショナルコーディングは、33+7
ビットのPTS(Presentation Time Stamp)、33
+7ビットのDTS(Decoding Time Stamp )、所
定ビットの「その他」、8×Mビットのスタッフィング
・バイト等から構成されている。この場合の「その他」
としてはESCR(Elementary Stream Clock Refe
rence )やESレート等が含まれる。
【0041】次に、本実施形態のMPEGデコーダ1の
動作について説明する。まず、外部入力I/F10を介
して受信したトランスポートストリームに対するシステ
ムデコーダ20での処理について、図5のフローチャー
トを参照して説明する。
【0042】最初のステップのS10においては、外部
入力I/F10を介してトランスポートパケットを受信
し、続くS20では、その受信したトランスポートパケ
ットのヘッダ部のPID(図3参照)がプログラム・ア
ソシエイション・テーブルに対応するものであるかどう
かを判断する。もし対応していれば、すなわちPIDが
プログラム・アソシエイション・テーブルに対応してい
れば(S20:YES)、S160へ移行し、プログラ
ム・アソシエイション・テーブル(図3参照)中のプロ
グラム番号情報中のプログラム番号を記憶する。そし
て、S170へ移行し、プログラム番号情報中のプログ
ラムマップPIDを記憶し、S10へ戻る。
【0043】上述したS170においてプログラムマッ
プPIDを記憶したので、次はその記憶されているプロ
グラムマップPIDと一致するトランスポートパケット
が来るのを待つ(S30)。大抵は、プログラム・アソ
シエイション・テーブルが格納されていたトランスポー
トパケットの次のパケットが、該当するプログラム・マ
ップ・テーブルの格納されたトランスポートパケットと
なっている。
【0044】プログラム・マップ・テーブルのPIDを
持つトランスポートパケットであると(S30:YE
S)、S150へ移行して、そのプログラム・マップ・
テーブル中の複数のプログラム情報をRAM22の所定
エリアに記憶する。その後S10へ戻る。このプログラ
ム情報には、ストリームタイプやエレメンタリPID等
が格納されているため、これによって、今後自己がシス
テムデコードすべきビデオPESのPIDやオーディオ
PESのPIDを得ることができるのである。
【0045】システムデコーダ20としては、これ以降
に受信したトランスポートパケットのPIDを監視し、
ビデオ用のトランスポートパケットであるか(S4
0)、オーディオ用のトランスポートパケットであるか
(S50)を判断する。トランスポートパケットのPI
Dがビデオ用のトランスポートパケットである場合(S
40:YES)は、S130へ移行し、トランスポート
パケットのペイロード部をビデオPES転送用バッファ
20aにコピーして(S130)、ペイロード部をA/
Vデコーダ30へ送出する処理を実行する(S14
0)。
【0046】トランスポートパケットのPIDがオーデ
ィオ用のトランスポートパケットである場合(S50:
YES)は、S60へ移行する。S60では、トランス
ポートパケットのペイロード部をリング形式のオーディ
オES切り出し用バッファ20bにコピーし、続くS7
0において、オーディオES切り出し用バッファ20b
のライトポインタを移動させ、その後S80へ移行す
る。
【0047】なお、このS60でのペイロードコピー処
理の際、コピー先のオーディオES切り出し用バッファ
20bの最後尾までデータがコピーされたら、つぎはコ
ピー先をオーディオES切り出し用バッファ20bの先
頭へ移動するという処理が含まれる。また、S70での
ライトポインタの移動の際も、オーディオES切り出し
用バッファ20bはリング形式になっているので、バッ
ファの最後尾までポインタが移動したときはオーディオ
ES切り出し用バッファ20bの先頭にポインタを移動
するという処理も含まれる。
【0048】S80ではオーディオフレーム(Audio F
rame)切り出し処理を行なう。この切り出し処理では、
オーディオES切り出し用バッファ20b中のオーディ
オPES(なお、この場合はPESとしては完結してい
ない。)のパケットデータ部を、オーディオのフレーム
がオーディオPESをまたがっていることも十分考慮し
てチェックし、1つのオーディオフレームがあれば、そ
れを切り出してオーディオPES転送用バッファ20c
へコピーし、なければそのまま処理を終了してS90の
判断処理へ移行する。
【0049】S90ではオーディオフレームがあるかど
うかを判断する。オーディオPESパケットは複数のト
ランスポートパケットによって構築されるため、オーデ
ィオPES転送用バッファ20c内にオーディオフレー
ム単位でのデータが構築されたかどうかを判断するので
ある。オーディオフレームがなければ(S90:N
O)、そのままS10へ戻るが、オーディオフレームが
ある場合には(S90:YES)、S100へ移行す
る。
【0050】S100では、先に切り出したオーディオ
フレームの入っていたPESのヘッダ部に格納されてい
るPTS情報(図4参照)と、オーディオフレームの切
り出し位置(PESの先頭から何番目のオーディオフレ
ームか)と、切り出したオーディオフレームのサンプリ
ングレート情報と、1オーディオフレームあたりのサン
プリング数から、切り出したオーディオフレームのPT
Sを求める。そして、続くS110においては、切り出
したオーディオフレームの先頭部にPESヘッダを添付
し、さらに、先に求めたPTSを付加する。そして、S
120にて、オーディオPESをA/Vデコーダに対し
て送出する。S120での送出処理後はS80へ戻る。
【0051】以上はシステムデコーダ20での処理であ
ったが、次に、A/Vデコーダ30がシステムデコーダ
20からのビデオPES及びオーディオPESを入力し
てMPEGデコードする際の処理について説明する。A
/Vデコーダ30の前処理部31(図2参照)は、ビデ
オあるいはオーディオのPESパケットを認識した時点
で、PESヘッダ部を、図2に示すビデオPESヘッダ
・バッファ36あるいはオーディオPESヘッダ・バッ
ファ37に書き込む。そして、上記PESヘッダ部をビ
デオPESヘッダ・バッファ36あるいはオーディオP
ESヘッダ・バッファ37に書き込むと同時に、CPU
40に対してオーディオPESReady割り込みを発
生させる。このCPU40で実行される割り込み処理を
簡単に説明すると、ビデオあるいはオーディオのチャネ
ル・バッファ・書き込みポインタとヘッダ・バッファ書
き込みポインタとをA/Vデコーダ30から取得し、ヘ
ッダ・バッファ書き込みポインタを基にビデオあるいは
オーディオのPESヘッダ部を読み込む。
【0052】そして、PESヘッダ部中にタイムスタン
プがあれば、タイムスタンプを取得して、ビデオあるい
はオーディオのタイムスタンプ・テーブル(図6参照)
にタイムスタンプと先に取得したチャネル・バッファ書
き込みポインタ(Write Pointer)をセットする。これ
により、タイムスタンプテーブルが作成される。そし
て、オーディオとビデオの両タイムスタンプ・テーブル
は、CPU40のワーク用のRAM42に格納されるの
である。
【0053】一方、このようなCPU40の処理とは別
個に、A/Vデコーダ30の後処理部32は、実際に前
処理部31が組み立てたビデオあるいはオーディオのチ
ャネル・バッファ38,39内のデータをMPEGエン
コードして、デジタル・ビデオ出力からデジタル・ビデ
オデータをビデオDAコンバータ50へ、あるいはデジ
タル・オーディオ出力からデジタル・オーディオデータ
をオーディオDAコンバータ55へ出力する。
【0054】ビデオに関しては、ビデオチャネル・バッ
ファ38をチェックし、そのバッファ38内のビデオデ
ータが所定の1ピクチュア分のサイズまで貯った場合に
はビデオデコードを開始する。これによって、デコード
されたビデオデータがビデオDAコンバータ50へ出力
される。一方、オーディオに関しては、オーディオチャ
ネル・バッファ39をチェックし、そのバッファ39内
のオーディオデータが所定の1フレーム分のサイズまで
貯った場合にはオーディオデコードを開始する。これに
よって、デコードされたオーディオデータがオーディオ
DAコンバータ55へ出力される。
【0055】このデジタルオーディオデータの出力に関
連して、CPU40は、所定の条件が成立した場合にス
キップ処理あるいはリピート処理を実行して、A/Vの
同期ズレを解消するよう制御する。その処理について図
7のフローチャートを参照して説明する。なお、この処
理は所定時間毎の割り込みで起動されて実行される。
【0056】まず、現在デコードしているオーディオの
チャネル・バッファの位置を示すカレント・デコード・
ポインタをA/Vデコーダより取得する(S210)。
続いて、タイムスタンプ・テーブルが作成済みであるか
どうかを判断し(S220)、タイムスタンプ・テーブ
ルが作成されていない場合は(S220:NO)、後述
するS310へ移行し、本割り込み処理を終了する。
【0057】一方、タイムスタンプ・テーブルが作成さ
れていれば(S220:YES)、S210で取得した
カレント・デコード・ポインタを基に、現在デコードし
ているオーディオのタイムスタンプ(カレント・デコー
ド・タイムスタンプ)をオーディオのタイムスタンプ・
テーブル(図6参照)からサーチする(S230)。そ
して、カレント・デコード・タイムスタンプが見つかっ
たら(S240:YES)、SCR(System Clock Ref
erence:システム時刻基準参照値)をA/Vデコーダ3
0に対してセット済みかどうかをチェックする(S25
0)。その結果、SCRをセットしていない場合には
(S250:NO)、カレント・デコード・タイムスタ
ンプをA/VデコーダのSCRとしてセットし(S27
0)、S310へ移行する。S310では、OldSC
R変数にSCRをセットし直す。S310の処理が終了
した後は、本割り込み処理を終了する。
【0058】一方、SCRがセット済みの場合は(S2
50:YES)、A/VデコーダからSCRを取得して
(S260)、SCRとカレント・デコード・タイムス
タンプ(図7中ではPTSで示してある。)の差をSubA
udio変数に足し込み、足し込んだ回数SubAudioCnt もイ
ンクリメントしておく(S280)。
【0059】そして、現在のA/Vデコーダから得たS
CRと前回SubAudio変数に足し込んだときのSCR(=
OldSCR)との差をみて、ある値以上つまり所定時
間(CmpTim)以上経っているかどうかを調べる
(S290)。その結果、所定時間経過していなければ
(S290:YES)、OldSCR変数にSCRをセ
ットし直して(S310)、そのまま本割り込み処理を
終了する。一方、所定時間を経過していれば(S29
0:YES)、OldSCR変数にSCRをセットし直
して(S300)、S320へ移行する。
【0060】S320では、オーディオとSCRとの差
を調べる。具体的には、S280で算出したSubAudio変
数を、足し込んだ回数SubAudioCnt で除算した値の絶対
値が所定値AudioDiff 以上であるかどうかを判断する。
SubAudioをSubAudioCnt で除算した絶対値が所定値Audi
oDiff 以上であるということは、ある時間単位内に平均
化されたオーディオとSCRとの差が見逃せない程の大
きさになったということである。そのため、スキップあ
るいはリピート処理を実行して、その差を解消するため
の制御を行なう。スキップあるいはリピートのいずれか
の処理を実行するかを判断するため、S330では、Su
bAudioが「0」より大きいかどうかを判断する。そし
て、SubAudioが「0」より大きい場合(S330:YE
S)には、現在デコードしているオーディオのタイムス
タンプ(カレント・デコード・タイムスタンプ)がSC
Rよりも小さい場合、すなわち遅れている場合であるの
で、S340にて、オーディオフレームのスキップ処理
を行う。一方、SubAudioが0以下の場合(S330:N
O)には、現在デコードしているオーディオのタイムス
タンプ(カレント・デコード・タイムスタンプ)がSC
R以上の場合、すなわち早くなっている場合であるの
で、S350にて、オーディオフレームのリピート処理
を行う。
【0061】S340でのスキップ処理あるいはS35
0でのリピート処理の後は、SubAudio変数とSubAudioCn
t 変数をリセット(=0)して(S360)、本割り込
み処理を終了する。ここでは、オーディオのタイムスタ
ンプについて、SCRからのズレを検出する過程とその
補正処理(スキップあるいはリピート処理)を記述した
が、ビデオに関しても同様である。
【0062】このように、同期をとるためのタイミング
制御を実行する場合、単位時間又は回数当たりに、ビデ
オ・ストリーム又はオーディオ・ストリームのタイムス
タンプとシステム時刻基準参照値SCRとの時間の差を
サンプリングし、その平均値をビデオ・ストリーム又は
オーディオ・ストリームとシステム時刻基準参照値との
時間の差とし、その差に基づいて制御を実行する。これ
により、ビデオ・ストリーム又はオーディオ・ストリー
ムそれぞれの復号化タイミングとシステム時刻基準参照
値との時間のズレの誤差が少なくなり、連続的なオーデ
ィオ又はビデオのフレームのリピート処理及びスキップ
処理の回数を少なくするようにする。
【0063】以上説明したように、本実施形態のMPE
Gデコーダ1はビデオ及びオーディオのデコードに際し
て同期を取ろうとする制御を実行するのであるが、従来
技術の問題点として説明したように、例えばオーディオ
PESパケット中の最後尾のオーディオフレームがオー
ディオPESパケット中に収まらないため次のオーディ
オPESパケットにまたがって配置されるような場合に
は、オーディオPESパケットのヘッダ部に格納されて
いるタイムスタンプと、そのPESパケットの実効デー
タ部が格納されたバッファのアドレスを取得してオーデ
ィオまたはビデオのそれぞれのタイムスタンプ・テーブ
ルに保持する際、それらのタイムスタンプとバッファの
アドレスのリンクが違う箇所が発生する。この影響は、
上述のズレ調整、例えばオーディオフレームをリピート
させたりスキップさせたりする処理における判断箇所の
誤判断につながり、不適切なオーディオフレームのスキ
ップやリピートが起きてしまう。特に、1オーディオフ
レームのデータ長が小さくて、1PESパケット内に数
十個詰められた場合などには、オーディオPESパケッ
ト間のタイムスタンプが開きすぎてしまうため、オーデ
ィオとビデオの不適切な同期処理が発生し易いのであ
る。
【0064】このような問題に対して、本MPEGデコ
ーダ1では、図5のフローチャートを参照して説明した
ように、システムデコーダ20においてオーディオパケ
ットの再構築を行なう事によって対処している。すなわ
ち、オーディオES切り出し用バッファ20b中のオー
ディオPESのパケットデータ部を、オーディオのフレ
ームがオーディオPESをまたがっていることも十分考
慮してチェックし、1つのオーディオフレームがあれ
ば、それを切り出してオーディオPES転送用バッファ
20cへコピーする(図5のS80)。そして、切り出
したオーディオフレームの先頭部にPESヘッダを添付
し、さらにPTSを付加する(図5のS110)。この
PTSは、先に切り出したオーディオフレームの入って
いたPESのヘッダ部に格納されているPTS情報(図
4参照)と、オーディオフレームの切り出し位置(PE
Sの先頭から何番目のオーディオフレームか)と、切り
出したオーディオフレームのサンプリングレート情報
と、1オーディオフレームあたりのサンプリング数から
求めたものである。
【0065】これによって、オーディオPESパケット
間のタイムスタンプが開きすぎることがなくなるため、
上述したデータ長の小さくて1PESパケット内に数十
個詰められた場合であっても、オーディオPESパケッ
ト間のタイムスタンプが開きすぎてしまうことがなく、
図7のフローチャートを参照して説明したスキップ処理
あるいはリピート処理を実行しても、オーディオとビデ
オの不適切な同期処理が発生しなくなる。
【0066】以上本発明はこのような実施形態に何等限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
において種々なる態様で実施し得る。例えば、上記実施
形態においては、ビデオストリームとオーディオストリ
ームとが多重化されたストリームとして入力され、それ
をシステムデコーダ20において分離した後、それぞれ
のストリームについてデコードする場合について説明し
たが、ビデオ又はオーディオの少なくとも一方のストリ
ームについてデコードする場合でも同様に有効である。
【0067】なお、このようなデコード装置は、多くの
データ通信に適用することができるが、例えばビデオと
オーディオがセットになっているものとしては、CAT
Vシステム等において考えられているいわゆるビデオ・
オン・デマンド(VOD)やカラオケサービス等があ
る。カラオケサービスの場合、オーディオだけでもカラ
オケ伴奏とはなるが、現在はカラオケ曲に応じた背景画
を表示することがもはや常識となりつつあるので、ビデ
オとオーディオがセットになったものとして捉えること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態のデコード装置の概略構成を示すブ
ロック図である。
【図2】 A/Vデコーダのワーク用のRAMに設けら
れたバッファの構成を示す説明図である。
【図3】 トランスポートストリームのデータ構造を階
層的に示した説明図である。
【図4】 PESヘッダ部のデータ構成を示す説明図で
ある。
【図5】 システムデコーダでの処理を示すフローチャ
ートである。
【図6】 タイムスタンプテーブルの説明図である。
【図7】 出力関連の割り込み処理を示すフローチャー
トである。
【図8】 ビデオES及びオーディオESのTSパケッ
ト多重化の説明図である。
【符号の説明】
1…MPEGデコーダ 10…外部入力I/
F 20…システムデコーダ 20a…ビデオPES転送用バッファ 20b…オーディオES切り出し用バッファ 20c…オーディオPES転送用バッファ 21…ROM 22…RAM 30…
A/Vデコーダ 31…前処理部 32…後処理部 35…
RAM 36…ビデオPESヘッダ・バッファ 37…オーディオPESヘッダ・バッファ 38…ビデオチャネル・バッファ 39…オーディオチャネル・バッファ 40…CPU 41…ROM 42…
RAM 50…ビデオDAコンバータ 55…オーディオ
DAコンバータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の情報圧縮用符号化規格によって圧
    縮符号化されたビデオ及びオーディオのパケットストリ
    ームが多重化されたビデオ・オーディオ多重化ストリー
    ムを外部から入力するためのストリーム入力手段と、 該ストリーム入力手段を介して入力した前記ビデオ・オ
    ーディオ多重化ストリームを、前記ビデオパケットスト
    リームとオーディオパケットストリームとに分離するシ
    ステムデコード手段と、 該システムデコーダ手段から入力した前記ビデオパケッ
    トストリーム及びオーディオパケットストリームを復号
    する復号化手段と、 前記ビデオまたはオーディオパケットストリームの少な
    くとも一方を復号化している最中の当該ビデオまたはオ
    ーディオパケットストリームの少なくとも一方のタイム
    スタンプとシステム時刻基準参照値との差に基づいて、
    復号タイミングのズレを検出するズレ検出手段と、 該ズレ検出手段によって検出された復号タイミングのズ
    レが所定量以上である場合には、前記復号化手段におけ
    る復号化処理におけるビデオまたはオーディオの復号タ
    イミングを前記システム時刻基準参照値に合わせる制御
    を実行するタイミング制御手段とを有するデコード装置
    において、 前記システムデコード手段によって分離されたオーディ
    オパケットストリームをオーディオフレーム毎に切り出
    して分割したそのオーディオフレームに所定のヘッダを
    付加し、さらに、その付加したヘッダのタイムスタンプ
    領域に、分離する前のオーディオパケットのヘッダに含
    まれていたタイムスタンプを基に算出した各オーディオ
    フレーム毎のタイムスタンプを書き込むことによって前
    記オーディオパケットストリームを構築し直すオーディ
    オパケット再構築機能を備えていることを特徴とするデ
    コード装置。
  2. 【請求項2】 前記タイミング制御手段は、ビデオまた
    はオーディオパケットストリームの一方の復号タイミン
    グが前記システム時刻基準参照値よりも所定量早い場合
    には、ビデオまたはオーディオの少なくとも一方のフレ
    ームのリピートを行い、逆に前記システム時刻基準参照
    値よりも所定量遅い場合には、ビデオまたはオーディオ
    の少なくとも一方のフレームのスキップ処理を行うこと
    により、前記復号タイミングを前記システム時刻基準参
    照値に合わせる制御を実行するよう構成されていること
    を特徴とする請求項1記載のデコード装置。
  3. 【請求項3】 前記所定の情報圧縮用符号化規格はMP
    EG2規格であり、 前記ストリーム入力手段は、当該MPEG2規格によっ
    て圧縮符号化されたビデオ及びオーディオのPESパケ
    ットストリームが多重化されたビデオ・オーディオ多重
    化ストリームを外部から入力し、 前記オーディオパケット再構築機能は、前記分離された
    オーディオPESパケットストリームをオーディオフレ
    ーム毎に切り出して分割したそのオーディオフレームに
    PESヘッダを付加し、さらに、その付加したPESヘ
    ッダのタイムスタンプ領域に、分離する前のオーディオ
    PESパケットのヘッダに含まれていたタイムスタンプ
    を基に算出した各オーディオフレーム毎のタイムスタン
    プを書き込み、オーディオPESパケットストリームを
    構築し直す機能として構成されていることを特徴とする
    請求項1又は2記載のデコード装置。
JP25153096A 1996-09-24 1996-09-24 デコード装置 Pending JPH1098681A (ja)

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