JPH1094617A - 放射線治療用の加速器照射装置 - Google Patents
放射線治療用の加速器照射装置Info
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- JPH1094617A JPH1094617A JP25158296A JP25158296A JPH1094617A JP H1094617 A JPH1094617 A JP H1094617A JP 25158296 A JP25158296 A JP 25158296A JP 25158296 A JP25158296 A JP 25158296A JP H1094617 A JPH1094617 A JP H1094617A
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- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61N—ELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
- A61N5/00—Radiation therapy
- A61N5/10—X-ray therapy; Gamma-ray therapy; Particle-irradiation therapy
- A61N5/1077—Beam delivery systems
- A61N5/1081—Rotating beam systems with a specific mechanical construction, e.g. gantries
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- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61N—ELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
- A61N5/00—Radiation therapy
- A61N5/10—X-ray therapy; Gamma-ray therapy; Particle-irradiation therapy
- A61N2005/1085—X-ray therapy; Gamma-ray therapy; Particle-irradiation therapy characterised by the type of particles applied to the patient
- A61N2005/1087—Ions; Protons
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- Engineering & Computer Science (AREA)
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- Pathology (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Radiology & Medical Imaging (AREA)
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- Veterinary Medicine (AREA)
- Radiation-Therapy Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】360度照射の利点を生かしつつ、回転ガント
リーの小型化及び軽量化可能な構成を構築し、装置全体
を比較的安価に提供する。 【解決手段】がん治療装置(放射線治療用の加速器照射
装置)は、加速器ACからの陽子ビームPBを受けるビ
ームライン5と、このビームライン5を搭載した回転ガ
ントリー2とを備える。ビームライン5は、陽子ビーム
PBを加速器側から被検者P側に向けて偏向させる偏向
電磁石7bと、この偏向電磁石7bを介してビームPB
の照射野を被検者Pの治療部に応じて形成する照射野形
成装置9とを備える。回転ガントリー5は、被検者9の
回りで略90度の回転角を有する半径方向の照射位置に
偏向電磁石7b及び照射野形成装置9を含むビームライ
ン5を空間的に回転させる回転手段(回転用フレーム
4、及び回転機構6(突出体10、ガイド11))を備
える。
リーの小型化及び軽量化可能な構成を構築し、装置全体
を比較的安価に提供する。 【解決手段】がん治療装置(放射線治療用の加速器照射
装置)は、加速器ACからの陽子ビームPBを受けるビ
ームライン5と、このビームライン5を搭載した回転ガ
ントリー2とを備える。ビームライン5は、陽子ビーム
PBを加速器側から被検者P側に向けて偏向させる偏向
電磁石7bと、この偏向電磁石7bを介してビームPB
の照射野を被検者Pの治療部に応じて形成する照射野形
成装置9とを備える。回転ガントリー5は、被検者9の
回りで略90度の回転角を有する半径方向の照射位置に
偏向電磁石7b及び照射野形成装置9を含むビームライ
ン5を空間的に回転させる回転手段(回転用フレーム
4、及び回転機構6(突出体10、ガイド11))を備
える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、がん治療で使用
される放射線治療用の加速器照射装置に係り、特に小型
化及び軽量化可能な回転ガントリー構造に関する。
される放射線治療用の加速器照射装置に係り、特に小型
化及び軽量化可能な回転ガントリー構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、がん治療を目的とした放射線治療
では、その使用する放射線としてX線を用いた通常の場
合と比べ、加速器からの陽子や重イオンを用いた場合に
より一層有効であることが実証されたため、重粒子線が
ん治療装置等の加速器を用いたがん治療装置の開発や建
設が各地で精力的に進められている。このようながん治
療装置の一例として、米国のマサチューセッツのMGH
(Massachusetts Gene-ral hospital)で採用予定の装
置を図8に示す。
では、その使用する放射線としてX線を用いた通常の場
合と比べ、加速器からの陽子や重イオンを用いた場合に
より一層有効であることが実証されたため、重粒子線が
ん治療装置等の加速器を用いたがん治療装置の開発や建
設が各地で精力的に進められている。このようながん治
療装置の一例として、米国のマサチューセッツのMGH
(Massachusetts Gene-ral hospital)で採用予定の装
置を図8に示す。
【0003】図8に示すベッド100及び回転ガントリ
ー101を備えたがん治療装置は、図示しない加速器か
らの最大230MeVのエネルギーをもつ陽子ビームを
用いて放射線治療を行うもので、患者(被検者)Pを載
せたベッド100を回転ガントリー101の治療用の開
口部OPに進退自在に挿入させ、この開口部OP内で患
者Pへの陽子ビーム照射が行われる。
ー101を備えたがん治療装置は、図示しない加速器か
らの最大230MeVのエネルギーをもつ陽子ビームを
用いて放射線治療を行うもので、患者(被検者)Pを載
せたベッド100を回転ガントリー101の治療用の開
口部OPに進退自在に挿入させ、この開口部OP内で患
者Pへの陽子ビーム照射が行われる。
【0004】回転ガントリー101の内部には、開口部
OPの軸方向AXに円形状本体を成す回転用フレーム1
02が配設されている。このフレーム102は、その軸
方向Cを挟む両側面側の夫々に取り付けた陽子ビーム照
射用のビームライン103(2台に偏向電磁石104
a、104b、5台のビーム集束用の四極電磁石105
…105、及び照射野形成装置106)及びその重量に
応じたカウンターバランス107と共に、回転機構10
8の駆動により、床FL上に固定された軸受部109に
対して軸方向AXを中心に360度方向に回転する。
OPの軸方向AXに円形状本体を成す回転用フレーム1
02が配設されている。このフレーム102は、その軸
方向Cを挟む両側面側の夫々に取り付けた陽子ビーム照
射用のビームライン103(2台に偏向電磁石104
a、104b、5台のビーム集束用の四極電磁石105
…105、及び照射野形成装置106)及びその重量に
応じたカウンターバランス107と共に、回転機構10
8の駆動により、床FL上に固定された軸受部109に
対して軸方向AXを中心に360度方向に回転する。
【0005】従って、この回転ガントリー101では、
ビームライン103の上流側で偏向電磁石104a及び
5台の四極電磁石105…105を介して加速器からの
陽子ビームPBを軸方向AXに斜交する斜め前方に偏向
及び集束させ、これをビームライン103の下流側で偏
向電磁石104b及び照射野形成装置106を介して半
径方向の内側に偏向させ且つその陽子ビームPBの照射
野を患者Pの患部に応じて形成させることにより、開口
部OP内に挿入されたベッド100上の患者Pに対して
陽子ビーム照射を行なうと共に、回転用フレーム102
と共に上記ビームライン103を軸方向AXを中心に回
転させることにより、この患者Pの周囲で360度方向
の陽子ビーム照射が可能となる。
ビームライン103の上流側で偏向電磁石104a及び
5台の四極電磁石105…105を介して加速器からの
陽子ビームPBを軸方向AXに斜交する斜め前方に偏向
及び集束させ、これをビームライン103の下流側で偏
向電磁石104b及び照射野形成装置106を介して半
径方向の内側に偏向させ且つその陽子ビームPBの照射
野を患者Pの患部に応じて形成させることにより、開口
部OP内に挿入されたベッド100上の患者Pに対して
陽子ビーム照射を行なうと共に、回転用フレーム102
と共に上記ビームライン103を軸方向AXを中心に回
転させることにより、この患者Pの周囲で360度方向
の陽子ビーム照射が可能となる。
【0006】このような360度の回転照射が可能な回
転ガントリーでは、患者に向けた照射方向を所望の方向
に調整できるため、多門の分散照射を行ったり、陽子ビ
ーム等の放射線を当てたくない部位を避けて照射する等
の際に有効であると共に、治療中に患者側を移動させる
必要もないことから、患者に無理な体勢を強いることが
ないといったメリットもある。
転ガントリーでは、患者に向けた照射方向を所望の方向
に調整できるため、多門の分散照射を行ったり、陽子ビ
ーム等の放射線を当てたくない部位を避けて照射する等
の際に有効であると共に、治療中に患者側を移動させる
必要もないことから、患者に無理な体勢を強いることが
ないといったメリットもある。
【0007】この従来例のほか、米国のローマリンダ大
学等で採用されたがん治療装置(例えば、「Proton Tre
atment and the Control of Cancer at Loma Linda Uni
ver-sity Medical Center」参照)にも上記と略同様の
回転ガントリーが搭載されている。
学等で採用されたがん治療装置(例えば、「Proton Tre
atment and the Control of Cancer at Loma Linda Uni
ver-sity Medical Center」参照)にも上記と略同様の
回転ガントリーが搭載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来例のがん治療装置にあっては、ビームラインの3
60度回転に要求される構造上の制約により、回転ガン
トリーの大型化及び重量化を招くといった問題があっ
た。
た従来例のがん治療装置にあっては、ビームラインの3
60度回転に要求される構造上の制約により、回転ガン
トリーの大型化及び重量化を招くといった問題があっ
た。
【0009】即ち、従来例の回転ガントリーでは、陽子
ビームのエネルギーに応じてビームラインを構成する電
磁石の寸法も大きなものとなり、2台の偏向電磁石及び
5台の四極電磁石を合わせるとビームラインの重さだけ
で相当な重量となる。しかも、この条件でビームライン
をスムーズに回転させるため、回転ガントリーのビーム
ラインに対向する側にカウンターバランスを設ける必要
があり、これも合わせると回転ガントリーのトータルの
寸法及び重量が更に増してしまう。
ビームのエネルギーに応じてビームラインを構成する電
磁石の寸法も大きなものとなり、2台の偏向電磁石及び
5台の四極電磁石を合わせるとビームラインの重さだけ
で相当な重量となる。しかも、この条件でビームライン
をスムーズに回転させるため、回転ガントリーのビーム
ラインに対向する側にカウンターバランスを設ける必要
があり、これも合わせると回転ガントリーのトータルの
寸法及び重量が更に増してしまう。
【0010】また、建物自体に要求される配置空間も、
回転ガントリーの移動空間として少なくとも回転直径分
の寸法確保が必要であるため、それだけで幅十数m、高
さ十数mと相当大きなものとなる。
回転ガントリーの移動空間として少なくとも回転直径分
の寸法確保が必要であるため、それだけで幅十数m、高
さ十数mと相当大きなものとなる。
【0011】上述した米国のローマリンダ大学で採用さ
れたがん治療装置の回転ガントリーでも、直径が約1
0.5m、重さが約90tと巨大であり、その回転機構
も非常に大掛かりなものとなっている。
れたがん治療装置の回転ガントリーでも、直径が約1
0.5m、重さが約90tと巨大であり、その回転機構
も非常に大掛かりなものとなっている。
【0012】従って、従来例のがん治療装置では、回転
ガントリーの大型化及び重量化に伴って建物も含めた装
置全体が非常に大掛かりで高価なものとなるため、がん
治療に対する高い関心があるにもかかわらず、一部の施
設を除き、一般的に普及させることが困難となることが
予想される。
ガントリーの大型化及び重量化に伴って建物も含めた装
置全体が非常に大掛かりで高価なものとなるため、がん
治療に対する高い関心があるにもかかわらず、一部の施
設を除き、一般的に普及させることが困難となることが
予想される。
【0013】この発明は、このような従来の問題を考慮
してなされたもので、360度照射の利点を生かしつ
つ、回転ガントリーの小型化及び軽量化可能な構成を構
築し、装置全体を比較的安価に提供し、より一層の普及
化を図ることを、目的とする。
してなされたもので、360度照射の利点を生かしつ
つ、回転ガントリーの小型化及び軽量化可能な構成を構
築し、装置全体を比較的安価に提供し、より一層の普及
化を図ることを、目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するため、がん治療装置(以下、「放射線治療用の
加速器照射装置」と呼ぶ)における回転ガントリーの小
型化及び軽量化可能な構造について種々の検討を行って
きたところ、360度照射については必ずしも回転ガン
トリーを360度回転させなくても実施できること、例
えば90度回転の照射の場合には、患者の頭の向きを1
80度反転させることで実質的に180度照射と等価と
なり、これと同様の動作を患者の姿勢を仰向け寝からう
つ伏せ寝に変えて実施することで実質的に360度照射
と等価となることに着目した。この場合には、患者に要
求される姿勢として通常の仰向け寝のほか、うつ伏せ寝
も必要となるが、この姿勢は患者にとっては比較的容易
なものである。
達成するため、がん治療装置(以下、「放射線治療用の
加速器照射装置」と呼ぶ)における回転ガントリーの小
型化及び軽量化可能な構造について種々の検討を行って
きたところ、360度照射については必ずしも回転ガン
トリーを360度回転させなくても実施できること、例
えば90度回転の照射の場合には、患者の頭の向きを1
80度反転させることで実質的に180度照射と等価と
なり、これと同様の動作を患者の姿勢を仰向け寝からう
つ伏せ寝に変えて実施することで実質的に360度照射
と等価となることに着目した。この場合には、患者に要
求される姿勢として通常の仰向け寝のほか、うつ伏せ寝
も必要となるが、この姿勢は患者にとっては比較的容易
なものである。
【0015】従って、90度の照射範囲のみで360度
照射に必要な全ての方向を殆どカバーできるため、回転
ガントリーの360度回転に要求される構造上の制約を
回避でき、その結果、例えば回転機構のカウンターバラ
ンス側を小さくして全体の寸法をコンパクトに構築し、
より一層の軽量化を実現できるとの知見を得て、本発明
を完成するに至った。
照射に必要な全ての方向を殆どカバーできるため、回転
ガントリーの360度回転に要求される構造上の制約を
回避でき、その結果、例えば回転機構のカウンターバラ
ンス側を小さくして全体の寸法をコンパクトに構築し、
より一層の軽量化を実現できるとの知見を得て、本発明
を完成するに至った。
【0016】即ち、この発明に係る放射線治療用の加速
照射装置では、加速器からの放射線を受けるビームライ
ンと、このビームラインを被検者の回りで空間的に回転
させ且つ上記放射線を当該ビームラインを介して上記被
検者の治療部に向けて照射させるように形成した回転ガ
ントリーとを備え、上記ビームラインは、上記放射線を
上記加速器側から被検者側に向けて偏向させる偏向電磁
石と、この偏向電磁石を介して上記放射線の照射野を上
記被検者の治療部に応じて形成する照射野形成装置とを
備え、少なくとも上記偏向電磁石及び照射野形成装置を
上記回転ガントリーに搭載すると共に、上記回転ガント
リーは、上記被検者の回りで制限された回転角を有する
照射位置に少なくとも上記偏向電磁石及び照射野形成装
置を空間的に回転させる回転手段を備えている。
照射装置では、加速器からの放射線を受けるビームライ
ンと、このビームラインを被検者の回りで空間的に回転
させ且つ上記放射線を当該ビームラインを介して上記被
検者の治療部に向けて照射させるように形成した回転ガ
ントリーとを備え、上記ビームラインは、上記放射線を
上記加速器側から被検者側に向けて偏向させる偏向電磁
石と、この偏向電磁石を介して上記放射線の照射野を上
記被検者の治療部に応じて形成する照射野形成装置とを
備え、少なくとも上記偏向電磁石及び照射野形成装置を
上記回転ガントリーに搭載すると共に、上記回転ガント
リーは、上記被検者の回りで制限された回転角を有する
照射位置に少なくとも上記偏向電磁石及び照射野形成装
置を空間的に回転させる回転手段を備えている。
【0017】前記制限された回転角は、望ましくは略9
0度の回転角とする。
0度の回転角とする。
【0018】前記回転手段は、望ましい態様として、少
なくとも前記偏向電磁石及び照射野形成装置を搭載可能
なフレーム体と、このフレーム体を支持する壁体と、こ
の壁体に対して上記フレーム体を前記回転角に応じた円
弧方向に沿って移動させる機構とを備えたものとする。
偏向電磁石及び照射野形成装置をフレーム体を介して壁
体で移動可能に支持する構造であるため、従来のカウン
ターバランス側が殆ど不要となる。
なくとも前記偏向電磁石及び照射野形成装置を搭載可能
なフレーム体と、このフレーム体を支持する壁体と、こ
の壁体に対して上記フレーム体を前記回転角に応じた円
弧方向に沿って移動させる機構とを備えたものとする。
偏向電磁石及び照射野形成装置をフレーム体を介して壁
体で移動可能に支持する構造であるため、従来のカウン
ターバランス側が殆ど不要となる。
【0019】この発明の好ましい態様として、放射線治
療用の加速器照射装置は、前記被検者を載せるベッド
と、このベッド上の被検者の頭側と足側との向きが互い
に反転するように当該ベッドを自在に回動させる機構と
を更に備えたものとする。
療用の加速器照射装置は、前記被検者を載せるベッド
と、このベッド上の被検者の頭側と足側との向きが互い
に反転するように当該ベッドを自在に回動させる機構と
を更に備えたものとする。
【0020】また、別の側面としては、この発明に係る
放射線治療用の加速器照射装置では、加速器からの放射
線を受けるビームラインと、このビームラインを空間的
に回転させ且つ上記放射線を当該ビームラインを介して
上記被検者の治療部に向けて照射させるようにした回転
ガントリーと、上記被検者を載せるベッドとを備えた構
成とする。
放射線治療用の加速器照射装置では、加速器からの放射
線を受けるビームラインと、このビームラインを空間的
に回転させ且つ上記放射線を当該ビームラインを介して
上記被検者の治療部に向けて照射させるようにした回転
ガントリーと、上記被検者を載せるベッドとを備えた構
成とする。
【0021】この構成で、上記ビームラインは、上記放
射線を上記加速器側から被検者側に向けて略90度の角
度で偏向させる偏向電磁石と、この偏向電磁石の軸方向
の両端部外側の上記加速器側又は被検者側に配置され且
つ上記放射線の照射野を上記被検者の治療部に応じて形
成する照射野形成装置とを備え、少なくとも上記偏向電
磁石及び照射野形成装置を上記回転ガントリーに搭載す
ると共に、上記回転ガントリーは、上記偏向電磁石の上
記加速器側の軸方向を中心にして制限された回転角を有
する照射位置に少なくとも当該偏向電磁石及び照射野形
成装置を回転させる回転手段を備え、上記ベッドは、上
記被検者を載せる治療台と、上記回転手段による上記照
射位置の外側に定めた治療位置に上記治療台を自在に移
動させる手段を備えたことを特徴とする。
射線を上記加速器側から被検者側に向けて略90度の角
度で偏向させる偏向電磁石と、この偏向電磁石の軸方向
の両端部外側の上記加速器側又は被検者側に配置され且
つ上記放射線の照射野を上記被検者の治療部に応じて形
成する照射野形成装置とを備え、少なくとも上記偏向電
磁石及び照射野形成装置を上記回転ガントリーに搭載す
ると共に、上記回転ガントリーは、上記偏向電磁石の上
記加速器側の軸方向を中心にして制限された回転角を有
する照射位置に少なくとも当該偏向電磁石及び照射野形
成装置を回転させる回転手段を備え、上記ベッドは、上
記被検者を載せる治療台と、上記回転手段による上記照
射位置の外側に定めた治療位置に上記治療台を自在に移
動させる手段を備えたことを特徴とする。
【0022】この別の側面における前記制限された回転
角は、望ましくは略90度の回転角とする。
角は、望ましくは略90度の回転角とする。
【0023】前記照射野形成装置は、別の態様として、
前記偏向電磁石の軸方向の両端部外側の加速器側及び被
検者側に互いに分割して配置してもよい。回転半径を更
に小さくできる利点がある。
前記偏向電磁石の軸方向の両端部外側の加速器側及び被
検者側に互いに分割して配置してもよい。回転半径を更
に小さくできる利点がある。
【0024】上記の発明では、更に望ましくは、前記ベ
ッドを自在にチルト動させる機構を備えるものとする。
このチルト機構を用いることで照射方向の自由度をより
一層増やすことができるためである。
ッドを自在にチルト動させる機構を備えるものとする。
このチルト機構を用いることで照射方向の自由度をより
一層増やすことができるためである。
【0025】前記放射線は、望ましくは陽子ビーム又は
重イオンビームとする。
重イオンビームとする。
【0026】
(第1実施形態)以下、この発明の第1実施形態を図1
及び図2に基づいて説明する。この実施形態は、この発
明に係る放射線治療用の加速器照射装置を加速器からの
陽子ビームを用いたがん治療装置に適用したものであ
る。
及び図2に基づいて説明する。この実施形態は、この発
明に係る放射線治療用の加速器照射装置を加速器からの
陽子ビームを用いたがん治療装置に適用したものであ
る。
【0027】図1及び図2に示すベッド1及び回転ガン
トリー2を備えたがん治療装置は、加速器ACからの陽
子ビームPBを用いて放射線治療を行うもので、被検者
Pを載せたベッド1を2つの互いに対向する壁WA、W
A間に配置された回転ガントリー2の所定の照射位置I
Pに位置決めし、そこで患者Pへの陽子ビーム照射を行
なうようになっている。
トリー2を備えたがん治療装置は、加速器ACからの陽
子ビームPBを用いて放射線治療を行うもので、被検者
Pを載せたベッド1を2つの互いに対向する壁WA、W
A間に配置された回転ガントリー2の所定の照射位置I
Pに位置決めし、そこで患者Pへの陽子ビーム照射を行
なうようになっている。
【0028】ベッド1は、例えばスライド機構及び回転
機構等から成るベッド駆動部3を一体に内蔵しており、
このベッド駆動部3を動作させることにより、被検者P
を載せた治療台1aをスライド動させて位置決めすると
共に、その治療台1aを上下方向を中心にして水平方向
に180度の角度で回動させて被検者Pの頭側及び足側
の向きを互いに反転させる。
機構等から成るベッド駆動部3を一体に内蔵しており、
このベッド駆動部3を動作させることにより、被検者P
を載せた治療台1aをスライド動させて位置決めすると
共に、その治療台1aを上下方向を中心にして水平方向
に180度の角度で回動させて被検者Pの頭側及び足側
の向きを互いに反転させる。
【0029】回転ガントリー2は、2つの壁WA、WA
で支持された柱状部材から成る回転用フレーム(フレー
ム体)4と、このフレーム4に搭載される陽子ビーム照
射用のビームライン5と、このビームライン5をフレー
ム4と共に被検者Pの回りで空間的に回動させる回転機
構6とを備えている。ビームライン5は、その上流側を
偏向電磁石7a及び3台の四極電磁石8…8で、その下
流側を偏向電磁石7b及び照射野形成装置9で構成した
ものである。
で支持された柱状部材から成る回転用フレーム(フレー
ム体)4と、このフレーム4に搭載される陽子ビーム照
射用のビームライン5と、このビームライン5をフレー
ム4と共に被検者Pの回りで空間的に回動させる回転機
構6とを備えている。ビームライン5は、その上流側を
偏向電磁石7a及び3台の四極電磁石8…8で、その下
流側を偏向電磁石7b及び照射野形成装置9で構成した
ものである。
【0030】回転機構6は、例えばスライド機構から成
るもので、フレーム4の軸方向の側面に一体に配設され
るスライド可能な突出体10、10と、この突出体1
0、10に対向する壁WAの外側表面に穿孔され且つ略
90度の回転角θで定まる円弧方向に沿った溝状のガイ
ド11、11とで構成され、突出体10をガイド11内
にスライド自在に嵌め込んだ構造となっている。この回
転機構6とフレーム4とが本発明の回転手段の要部を成
す。
るもので、フレーム4の軸方向の側面に一体に配設され
るスライド可能な突出体10、10と、この突出体1
0、10に対向する壁WAの外側表面に穿孔され且つ略
90度の回転角θで定まる円弧方向に沿った溝状のガイ
ド11、11とで構成され、突出体10をガイド11内
にスライド自在に嵌め込んだ構造となっている。この回
転機構6とフレーム4とが本発明の回転手段の要部を成
す。
【0031】従って、この回転機構6は、図示しない駆
動モータ等の駆動源の動力を受けて突出体10をガイド
11に沿って円弧方向にスライド動させることにより、
壁WAに対してフレーム4を被検者Pの体軸方向BXを
中心に略90度の回転角θの範囲内で自在に回転させる
ようになっている。
動モータ等の駆動源の動力を受けて突出体10をガイド
11に沿って円弧方向にスライド動させることにより、
壁WAに対してフレーム4を被検者Pの体軸方向BXを
中心に略90度の回転角θの範囲内で自在に回転させる
ようになっている。
【0032】ここで、この実施形態の全体の動作を説明
する。
する。
【0033】まず、がん治療装置を起動させて、被検者
Pを載せたベッド1を照射位置IPにポジショニング
し、加速器ACからの陽子ビームPBを回転ガントリー
2に導入したとする。このとき、ビームライン5の半径
方向の照射位置は、予め初期位置P1(図2参照)に設
定されている。
Pを載せたベッド1を照射位置IPにポジショニング
し、加速器ACからの陽子ビームPBを回転ガントリー
2に導入したとする。このとき、ビームライン5の半径
方向の照射位置は、予め初期位置P1(図2参照)に設
定されている。
【0034】そこで、このビームライン5の上流側で陽
子ビームPBは、偏向電磁石7aを介して被検者Pの体
軸方向BXから斜め前方に湾曲するように偏向し、3台
の四極電磁石8…8を介して集束しながら上流側に向か
う。この上流側で陽子ビームPBは、偏向電磁石7bを
介して被検者Pの体軸方向BXに直交する半径方向の内
側に湾曲するように偏向し、照射野形成装置9を介して
被検者Pの患部に応じたビーム強度及び広がりとなって
ベッド1上の被検者Pに向かい、初期位置P1でのビー
ム照射が行われる。
子ビームPBは、偏向電磁石7aを介して被検者Pの体
軸方向BXから斜め前方に湾曲するように偏向し、3台
の四極電磁石8…8を介して集束しながら上流側に向か
う。この上流側で陽子ビームPBは、偏向電磁石7bを
介して被検者Pの体軸方向BXに直交する半径方向の内
側に湾曲するように偏向し、照射野形成装置9を介して
被検者Pの患部に応じたビーム強度及び広がりとなって
ベッド1上の被検者Pに向かい、初期位置P1でのビー
ム照射が行われる。
【0035】次いで、このビームライン5の照射位置を
変えることを考える。即ち、1):初期位置P1から9
0度の回転角θを有する回転位置P2(図2参照)の範
囲内では、被検者P側はそのままの状態で回転機構6を
駆動させることにより、ビームライン5を回転させる。
2):被検者Pの左右方向の反対側の範囲内では、ベッ
ド駆動部3によりベッド1を反転させて上記と同様のビ
ーム照射を行う。3):被検者Pの上下方向の反対側の
範囲内では、被検者Pの姿勢を仰向け寝からうつ伏せ寝
に変えた状態で、上記1)及び2)と同様の動作を繰り
返す。
変えることを考える。即ち、1):初期位置P1から9
0度の回転角θを有する回転位置P2(図2参照)の範
囲内では、被検者P側はそのままの状態で回転機構6を
駆動させることにより、ビームライン5を回転させる。
2):被検者Pの左右方向の反対側の範囲内では、ベッ
ド駆動部3によりベッド1を反転させて上記と同様のビ
ーム照射を行う。3):被検者Pの上下方向の反対側の
範囲内では、被検者Pの姿勢を仰向け寝からうつ伏せ寝
に変えた状態で、上記1)及び2)と同様の動作を繰り
返す。
【0036】従って、この実施形態によれば、略90度
の回転角に限定した回転ガントリーを用いて360度の
回転照射と等価な全ての方向をカバーできるため、従来
のように360度回転に要求される構造上の制約がな
く、少なくとも90度回転が可能な構造を構築するだけ
済むため、その結果、回転ガントリーを大幅に小型化及
び軽量化できる。
の回転角に限定した回転ガントリーを用いて360度の
回転照射と等価な全ての方向をカバーできるため、従来
のように360度回転に要求される構造上の制約がな
く、少なくとも90度回転が可能な構造を構築するだけ
済むため、その結果、回転ガントリーを大幅に小型化及
び軽量化できる。
【0037】特に、建屋スペースについては、従来のよ
うに360度回転で要求される回転直径(図8中の回転
半径Rの2倍)の幅と高さ分が必ずしも必要ではなくな
り、少なくとも90度回転で要求される回転半径R(図
1及び図2参照)の幅と高さ分ののみを確保すればよい
ため、建物自体の大きさも、従来の約1/4の寸法まで
小型化できる。
うに360度回転で要求される回転直径(図8中の回転
半径Rの2倍)の幅と高さ分が必ずしも必要ではなくな
り、少なくとも90度回転で要求される回転半径R(図
1及び図2参照)の幅と高さ分ののみを確保すればよい
ため、建物自体の大きさも、従来の約1/4の寸法まで
小型化できる。
【0038】また、回転ガントリーを壁で支持する回転
機構を採用したため、従来のようにビームラインの反対
側にカウンターバランスを設けなくても済み、その分に
要する回転機構の寸法及び重量を小型化及び軽量化でき
る。
機構を採用したため、従来のようにビームラインの反対
側にカウンターバランスを設けなくても済み、その分に
要する回転機構の寸法及び重量を小型化及び軽量化でき
る。
【0039】なお、この実施形態では、ビームラインを
搭載した回転用フレームを壁のガイドに沿って移動させ
る回転機構を用いてあるが、この発明は必ずしもこれに
限定されるものではない。要は、少なくとも偏向電磁石
及び照射野形成装置を被検者の回りで制限された回転
角、望ましくは略90度の回転角を有する照射位置に空
間的に自在に回転可能な手段であればよい。
搭載した回転用フレームを壁のガイドに沿って移動させ
る回転機構を用いてあるが、この発明は必ずしもこれに
限定されるものではない。要は、少なくとも偏向電磁石
及び照射野形成装置を被検者の回りで制限された回転
角、望ましくは略90度の回転角を有する照射位置に空
間的に自在に回転可能な手段であればよい。
【0040】(第2実施形態)次に、この発明に第2実
施形態を図3及び図4に基づいて説明する。前述の第1
実施形態では、ビームラインを上流側で斜め前方に湾曲
させてから下流側でベッド上の被検者に向けた角度に湾
曲させる従来例と略同様の構造としたため、上流側の湾
曲ラインに着目すると、その奥行き寸法及び重量が従来
例と略同様となっている。そこで、この第2実施形態で
は、上記の90度回転の利点を活用しつつ、上記装置構
成を更に工夫した本発明に係る放射線治療用の加速器照
射装置を加速器からの陽子ビームを用いたがん治療装置
に適用したものである。
施形態を図3及び図4に基づいて説明する。前述の第1
実施形態では、ビームラインを上流側で斜め前方に湾曲
させてから下流側でベッド上の被検者に向けた角度に湾
曲させる従来例と略同様の構造としたため、上流側の湾
曲ラインに着目すると、その奥行き寸法及び重量が従来
例と略同様となっている。そこで、この第2実施形態で
は、上記の90度回転の利点を活用しつつ、上記装置構
成を更に工夫した本発明に係る放射線治療用の加速器照
射装置を加速器からの陽子ビームを用いたがん治療装置
に適用したものである。
【0041】図3及び図4に示すがん治療装置は、ビー
ムライン5の上流側を上記の湾曲ラインではなく、直線
ラインで構成し、この下流側に陽子ビームPBを略90
度の角度で偏向可能な偏向電磁石12を配置した回転ガ
ントリー2を備えている。
ムライン5の上流側を上記の湾曲ラインではなく、直線
ラインで構成し、この下流側に陽子ビームPBを略90
度の角度で偏向可能な偏向電磁石12を配置した回転ガ
ントリー2を備えている。
【0042】この回転ガントリー2の内部には、偏向電
磁石12及び照射野形成装置9を所定の回転角θで自在
に回動させる回転機構13が配設されている。この回転
機構13は、例えば駆動モータ及びその動力伝達機構等
を一体に搭載して成り、例えば装置制御部14からの制
御信号S1を受けたときに偏向電磁石12及び照射野形
成装置9を直線ラインの軸方向Xを中心に垂直方向から
水平方向をカバー可能な略90度の回転角θを有する放
射方向の照射位置に回転させる。
磁石12及び照射野形成装置9を所定の回転角θで自在
に回動させる回転機構13が配設されている。この回転
機構13は、例えば駆動モータ及びその動力伝達機構等
を一体に搭載して成り、例えば装置制御部14からの制
御信号S1を受けたときに偏向電磁石12及び照射野形
成装置9を直線ラインの軸方向Xを中心に垂直方向から
水平方向をカバー可能な略90度の回転角θを有する放
射方向の照射位置に回転させる。
【0043】また、このがん治療装置は、偏向電磁石1
2及び照射野形成装置9の照射位置の半径方向の外側の
治療位置にベッド1を自在に移動させる移動機構15を
備えている。この移動機構15は、ベッド1の下部に配
設される移動台16と、この移動台16と共にベッド1
を治療位置に自在に移動させるベッド駆動部17とを要
部に備える。
2及び照射野形成装置9の照射位置の半径方向の外側の
治療位置にベッド1を自在に移動させる移動機構15を
備えている。この移動機構15は、ベッド1の下部に配
設される移動台16と、この移動台16と共にベッド1
を治療位置に自在に移動させるベッド駆動部17とを要
部に備える。
【0044】ベッド駆動部17は、例えばガイドレール
等を用いたスライド機構及び油圧シリンダ等を用いた昇
降機構等を一体に搭載して成り、例えば装置制御部14
からの制御信号S2を受けたときに移動台16を床FL
のベッド周辺に設けた凹部の底面に沿って水平方向に自
在にスライド動させながら、そのスライド位置から移動
台16を上下方向に自在に昇降動させることにより、偏
向電磁石12及び照射野形成装置9の照射位置への回転
に合わせて、その照射位置の半径方向の外側に定めた治
療位置に移動台16と共にベッド1を移動させる。この
ベッド1及び移動台16の重量は、ビームライン5を構
成する電磁石類と比べると、例えば一桁以上も軽いた
め、比較的容易に移動させることができる。
等を用いたスライド機構及び油圧シリンダ等を用いた昇
降機構等を一体に搭載して成り、例えば装置制御部14
からの制御信号S2を受けたときに移動台16を床FL
のベッド周辺に設けた凹部の底面に沿って水平方向に自
在にスライド動させながら、そのスライド位置から移動
台16を上下方向に自在に昇降動させることにより、偏
向電磁石12及び照射野形成装置9の照射位置への回転
に合わせて、その照射位置の半径方向の外側に定めた治
療位置に移動台16と共にベッド1を移動させる。この
ベッド1及び移動台16の重量は、ビームライン5を構
成する電磁石類と比べると、例えば一桁以上も軽いた
め、比較的容易に移動させることができる。
【0045】従って、この実施形態によれば、偏向電磁
石及び照射野形成装置の回転とベッドの移動とにより、
被検者に対する略90度の照射をカバーできるため、上
記第1実施形態の利点に加え、回転半径R(図3及び図
4参照)をより一層小さく小型化した回転ガントリーの
構成を構築できる。また、ビームラインの上流側を構成
する電磁石を必ずしも回転させる必要がないことから、
回転部分の重量を更に軽量化でき、回転機構をより一層
簡素に構築できる。また、ビームラインの上流側を省略
することも可能なため、この場合には回転ガントリーの
配置に必要な奥行きスペース等の空間もより一層小さく
できる。
石及び照射野形成装置の回転とベッドの移動とにより、
被検者に対する略90度の照射をカバーできるため、上
記第1実施形態の利点に加え、回転半径R(図3及び図
4参照)をより一層小さく小型化した回転ガントリーの
構成を構築できる。また、ビームラインの上流側を構成
する電磁石を必ずしも回転させる必要がないことから、
回転部分の重量を更に軽量化でき、回転機構をより一層
簡素に構築できる。また、ビームラインの上流側を省略
することも可能なため、この場合には回転ガントリーの
配置に必要な奥行きスペース等の空間もより一層小さく
できる。
【0046】なお、この実施形態では、ベッドを治療位
置に自在に移動させる手段として、例えばスライド機構
及び昇降機構を用いてあるが、この発明は必ずしもこれ
に限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しな
い範囲内で他の移動機構を用いてもよい。
置に自在に移動させる手段として、例えばスライド機構
及び昇降機構を用いてあるが、この発明は必ずしもこれ
に限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しな
い範囲内で他の移動機構を用いてもよい。
【0047】また、この実施形態では、偏向電磁石のビ
ーム出力側(下流側)に照射野形成装置を配置してある
が、この発明は必ずしもこれに限定されるものではな
い。
ーム出力側(下流側)に照射野形成装置を配置してある
が、この発明は必ずしもこれに限定されるものではな
い。
【0048】例えば、図5及び図6に示すように、偏向
電磁石12のビーム入力側(上流側)に照射野形成装置
9を配置することにより、偏向電磁石12の回転中心X
から被検者Pまでの距離を短縮(例えば、2m程度)で
きる。従って、回転半径Rをより一層小さくでき、これ
に合わせてベッド1の移動高さも更に小さくできる利点
がある(例えば、最大2m)。
電磁石12のビーム入力側(上流側)に照射野形成装置
9を配置することにより、偏向電磁石12の回転中心X
から被検者Pまでの距離を短縮(例えば、2m程度)で
きる。従って、回転半径Rをより一層小さくでき、これ
に合わせてベッド1の移動高さも更に小さくできる利点
がある(例えば、最大2m)。
【0049】また、照射野形成装置の一部(例えば、被
検者側に近い位置に配置することが望ましいとされてい
るボーラス部等)を偏向電磁石のビーム出力側に配置し
てもよい。この場合でも、照射野形成装置の大部分を占
める残りの部分を偏向電磁石のビーム入力側に配置でき
るため、上記と略同様の効果がある。
検者側に近い位置に配置することが望ましいとされてい
るボーラス部等)を偏向電磁石のビーム出力側に配置し
てもよい。この場合でも、照射野形成装置の大部分を占
める残りの部分を偏向電磁石のビーム入力側に配置でき
るため、上記と略同様の効果がある。
【0050】また、上記2つの実施形態の応用例とし
て、図7に示すように、ベッド1を上下方向に自在にチ
ルト動させる機構17を設けてもよい。この場合には、
このチルト機構17を用いて頭側を高くし、足側を低く
する等の被検者側の姿勢を調整することにより、被検者
Pの体軸方向に斜交する角度でのビーム照射が可能とな
る。従って、照射方向の自由度が増すことから、特に照
射を避けたい部位が存在する場合等により一層有効とな
る。
て、図7に示すように、ベッド1を上下方向に自在にチ
ルト動させる機構17を設けてもよい。この場合には、
このチルト機構17を用いて頭側を高くし、足側を低く
する等の被検者側の姿勢を調整することにより、被検者
Pの体軸方向に斜交する角度でのビーム照射が可能とな
る。従って、照射方向の自由度が増すことから、特に照
射を避けたい部位が存在する場合等により一層有効とな
る。
【0051】なお、上記実施形態では、放射線として陽
子ビームを用いてあるが、この発明は必ずしもこれに限
定されるものではなく、がん治療に使用可能なものであ
れば、例えば重イオンビームでもよい。
子ビームを用いてあるが、この発明は必ずしもこれに限
定されるものではなく、がん治療に使用可能なものであ
れば、例えば重イオンビームでもよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、制限された回転角を有する照射位置にビームライン
を回転させる構成としたため、例えば略90度の回転角
の場合でも、ベッドを180度反転させ且つ被検者の姿
勢を仰向け寝からうつ伏せ寝に変えることで360度回
転とほぼ等価な照射を行うことができ、その結果、小型
化及び軽量化に最適な回転ガントリー構造を構築でき、
その建屋スペースも大幅に縮小できることから、装置全
体のコストも大幅に削減でき、より一層の普及化を図る
ことができる。
ば、制限された回転角を有する照射位置にビームライン
を回転させる構成としたため、例えば略90度の回転角
の場合でも、ベッドを180度反転させ且つ被検者の姿
勢を仰向け寝からうつ伏せ寝に変えることで360度回
転とほぼ等価な照射を行うことができ、その結果、小型
化及び軽量化に最適な回転ガントリー構造を構築でき、
その建屋スペースも大幅に縮小できることから、装置全
体のコストも大幅に削減でき、より一層の普及化を図る
ことができる。
【図1】本発明に係る放射線治療用の加速器照射装置を
搭載した第1実施形態のがん治療装置の全体構成を示す
概略側面図。
搭載した第1実施形態のがん治療装置の全体構成を示す
概略側面図。
【図2】図1中のA−A線に沿ってベッド側を見た概略
断面図。
断面図。
【図3】本発明に係る放射線治療用の加速器照射装置を
適用した第2実施形態のがん治療装置を説明する概念
図。
適用した第2実施形態のがん治療装置を説明する概念
図。
【図4】図3中のB−B線に沿って見た概略図。
【図5】偏向電磁石のビーム入力側に照射野形成装置を
搭載した場合を説明する概念図。
搭載した場合を説明する概念図。
【図6】図5中のC−C線に沿って見た概略図。
【図7】ベッドのチルト機構を搭載した場合の概念図。
【図8】従来のがん治療装置の全体構成を示す概略側面
図。
図。
1 ベッド 2 回転ガントリー 3 ベッド駆動部 4 回転用フレーム 5 ビームライン 6 回転機構 7a、7b 偏向電磁石 8…8 四極電磁石 9 照射野形成装置 10 突出体 11 ガイド 12 90度の偏向電磁石 13 回転機構 14 装置制御部 15 移動機構 16 移動台 17 ベッド駆動部 18 チルト機構 FL 床 WA 壁
Claims (9)
- 【請求項1】 加速器からの放射線を受けるビームライ
ンと、このビームラインを被検者の回りで空間的に回転
させ且つ上記放射線を当該ビームラインを介して上記被
検者の治療部に向けて照射させるように形成した回転ガ
ントリーとを備えた放射線治療用の加速器照射装置にお
いて、 上記ビームラインは、上記放射線を上記加速器側から被
検者側に向けて偏向させる偏向電磁石と、この偏向電磁
石を介して上記放射線の照射野を上記被検者の治療部に
応じて形成する照射野形成装置とを備え、少なくとも上
記偏向電磁石及び照射野形成装置を上記回転ガントリー
に搭載すると共に、 上記回転ガントリーは、上記被検者の回りで制限された
回転角を有する照射位置に少なくとも上記偏向電磁石及
び照射野形成装置を空間的に回転させる回転手段を備え
たことを特徴とする放射線治療用の加速器照射装置。 - 【請求項2】 前記制限された回転角は、略90度の回
転角である請求項1記載の放射線治療用の加速器照射装
置。 - 【請求項3】 前記回転手段は、少なくとも前記偏向電
磁石及び照射野形成装置を搭載可能なフレーム体と、こ
のフレーム体を支持する壁体と、この壁体に対して上記
フレーム体を前記回転角に応じた円弧方向に沿って移動
させる機構とを備えた請求項1又は2記載の放射線治療
用の加速器照射装置。 - 【請求項4】 前記被検者を載せるベッドと、このベッ
ド上の被検者の頭側と足側との向きが互いに反転するよ
うに当該ベッドを自在に回動させる機構とを更に備えた
請求項1乃至3のいずれか1項記載の放射線治療用の加
速器照射装置。 - 【請求項5】 加速器からの放射線を受けるビームライ
ンと、このビームラインを空間的に回転させ且つ上記放
射線を当該ビームラインを介して上記被検者の治療部に
向けて照射させるようにした回転ガントリーと、上記被
検者を載せるベッドとを備えた放射線治療用の加速器照
射装置において、 上記ビームラインは、上記放射線を上記加速器側から被
検者側に向けて略90度の角度で偏向させる偏向電磁石
と、この偏向電磁石の軸方向の両端部外側の上記加速器
側又は被検者側に配置され且つ上記放射線の照射野を上
記被検者の治療部に応じて形成する照射野形成装置とを
備え、少なくとも上記偏向電磁石及び照射野形成装置を
上記回転ガントリーに搭載すると共に、 上記回転ガントリーは、上記偏向電磁石の上記加速器側
の軸方向を中心にして制限された回転角を有する照射位
置に少なくとも当該偏向電磁石及び照射野形成装置を回
転させる回転手段を備え、 上記ベッドは、上記被検者を載せる治療台と、上記回転
手段による上記照射位置の外側に定めた治療位置に上記
治療台を自在に移動させる手段を備えたことを特徴とす
る放射線治療用の加速器照射装置。 - 【請求項6】 前記制限された回転角は、略90度の回
転角である請求項5記載の放射線治療用の加速器照射装
置。 - 【請求項7】 前記照射野形成装置を、前記偏向電磁石
の軸方向の両端部外側の加速器側及び被検者側に互いに
分割して配置した請求項5又は6記載の放射線治療用の
加速器照射装置。 - 【請求項8】 前記ベッドを自在にチルト動させる機構
を更に備えた請求項4乃至7のいずれか1項記載の放射
線治療用の加速器照射装置。 - 【請求項9】 前記放射線は、陽子ビーム又は重イオン
ビームである請求項1乃至8のいずれか1項記載の放射
線治療用の加速器照射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25158296A JPH1094617A (ja) | 1996-09-24 | 1996-09-24 | 放射線治療用の加速器照射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25158296A JPH1094617A (ja) | 1996-09-24 | 1996-09-24 | 放射線治療用の加速器照射装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1094617A true JPH1094617A (ja) | 1998-04-14 |
Family
ID=17224967
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25158296A Pending JPH1094617A (ja) | 1996-09-24 | 1996-09-24 | 放射線治療用の加速器照射装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1094617A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1539299B1 (de) * | 2002-09-18 | 2016-08-17 | Paul Scherrer Institut | Anordnung zur durchf hrung einer protonentherapie |
CN108211137A (zh) * | 2018-01-25 | 2018-06-29 | 中国科学院上海应用物理研究所 | 一种用于质子治疗的紧凑型旋转机架 |
CN114796895A (zh) * | 2022-04-11 | 2022-07-29 | 中国科学院近代物理研究所 | 一种基于90度旋转束线的终端治疗系统及其操作方法 |
CN114849084A (zh) * | 2022-04-11 | 2022-08-05 | 中国科学院近代物理研究所 | 一种基于90度旋转束线的治疗床及其操作方法 |
-
1996
- 1996-09-24 JP JP25158296A patent/JPH1094617A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1539299B1 (de) * | 2002-09-18 | 2016-08-17 | Paul Scherrer Institut | Anordnung zur durchf hrung einer protonentherapie |
CN108211137A (zh) * | 2018-01-25 | 2018-06-29 | 中国科学院上海应用物理研究所 | 一种用于质子治疗的紧凑型旋转机架 |
CN114796895A (zh) * | 2022-04-11 | 2022-07-29 | 中国科学院近代物理研究所 | 一种基于90度旋转束线的终端治疗系统及其操作方法 |
CN114849084A (zh) * | 2022-04-11 | 2022-08-05 | 中国科学院近代物理研究所 | 一种基于90度旋转束线的治疗床及其操作方法 |
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