JPH109284A - 耐潤滑油反応性に優れたトランスミッション用クラッチ板 - Google Patents

耐潤滑油反応性に優れたトランスミッション用クラッチ板

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JPH109284A
JPH109284A JP16434796A JP16434796A JPH109284A JP H109284 A JPH109284 A JP H109284A JP 16434796 A JP16434796 A JP 16434796A JP 16434796 A JP16434796 A JP 16434796A JP H109284 A JPH109284 A JP H109284A
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JP
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plating
lubricating oil
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JP16434796A
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Inventor
Wataru Urushibara
亘 漆原
Atsushi Kato
淳 加藤
Takenori Nakayama
武典 中山
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用時に、潤滑油と反応せず、耐磨耗性
が優れ、潤滑油やクラッチ板を交換する管理が不要で、
長期に渡って使用可能な、アルミニウム合金製トランス
ミッション用クラッチ板を提供する。 【解決手段】 アルミニウム又はアルミニウム合金板の
表面に、Fe、Coのうち1種または2種のめっき皮膜
が施され、該めっき皮膜中に含まれるNiとMoの合計
量を0.5wt%未満で、かつ、ZnとMnの合計量を
2.5wt%未満に規制した耐潤滑油反応性に優れたト
ランスミッション用クラッチ板である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トランスミッショ
ン用クラッチ板に係り、特に、潤滑油との反応により潤
滑油を劣化させることが少なく、耐磨耗性にも優れたア
ルミニウム又はアルミニウム合金製クラッチ板に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、トランスミッション用クラッ
チ板には、炭素鋼や鋳鉄などの鉄系材料が主として使わ
れている。そして、この鉄系クラッチ板の焼付きを防止
して潤滑性を高めるために、通常、潤滑油が用いられ
る。潤滑油には、各種の添加剤が含有され、焼付きや磨
耗を抑制している。中でも極圧剤は、殆どの潤滑油に含
まれ、金属面と反応して、金属表面に金属無機化合物の
皮膜を形成し、金属同士の接触を防止している。極圧剤
は、一般的に鋼用に合わせて設計されており、鉛石鹸−
活性硫黄型、鉛石鹸−硫黄−塩素型、硫黄−塩素−りん
型、亜鉛−硫黄−塩素−りん型、などの種類があり、殆
どの場合、硫黄を多く含んでいる。また、周知の通り、
潤滑油は、使用により劣化して、黒色に変色すると交換
される。しかし、トランスミッション用クラッチ板の場
合は、他のエンジンオイルなどに比べて、潤滑油交換の
機会が少なく、潤滑油の使用が長期間となる。このた
め、本技術分野では、使用中の潤滑油の劣化を防止する
ことが重要であり、劣化の大きな原因である、潤滑油と
クラッチ板金属との反応を防止する必要がある。
【0003】一方、燃費低減や排気ガス低減のために、
近年、自動車等の輸送用車両の軽量化が図られ、トラン
スミッション用クラッチ板にも、アルミニウム又はアル
ミニウム合金(以下、単にアルミニウム合金と称す)が
適用され始めている。しかしながら、トランスミッショ
ン部品が、全てアルミ化されているわけではないため、
アルミニウム合金製のクラッチ板でも、その相手材は依
然、鉄系材料が用いられている。また使用される潤滑油
も、鉄系材料に使われていたのと同じ、前記極圧剤を含
ませた潤滑油が用いられている。
【0004】ところで、アルミニウム合金をトランスミ
ッション用クラッチ板として用いる場合、アルミニウム
合金は、鉄系材料よりも軟質であり、鉄系材料と同程度
の硬度=耐磨耗性を持たせるために、表面に硬質化処理
を施す必要がある。このアルミニウム合金表面の硬質化
処理として代表的なものは、CrめっきやNiPめっ
きなどの湿式による硬質めっき、硬質アルマイト処
理、窒化物やほう化物の、イオン窒化やほう化処理な
どの熱拡散、肉盛り溶接、溶射、などである。このう
ち、CrめっきやNiPめっきなどの硬質めっきや硬質
アルマイト処理は、窒化物やほう化物に比べて皮膜形成
処理が容易であり、アルミニウム合金の硬質化処理とし
て多く用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これ
ら、CrめっきやNiPめっき、あるいは硬質アルマイ
ト処理には、各々潤滑油との反応性や耐磨耗性の点で問
題がある。まず、Crめっきは、極圧剤を含んだ潤滑油
との反応は少なく、耐潤滑油反応性の点では優れるが、
めっき施工上、人体の健康に対するCrの安全性や環境
保全に対する廃液処理の問題がある。また、めっき後の
表面研磨などの後処理が困難または高価である。しか
も、めっき皮膜自体も、靱性が劣り、剥離しやすく、耐
磨耗性が不足する欠点がある。次に、硬質アルマイト
は、Crめっきと同じく、極圧剤を含んだ潤滑油との反
応は少なく、耐潤滑油反応性は優れ、しかも、Crめっ
きのようなめっき施工上の問題もない。しかし、めっき
皮膜自体の靱性が劣り、耐磨耗性が不足する欠点を有す
る。これら、めっき皮膜の耐磨耗性の不足は、クラッチ
板の損耗を招き、部品の使用が長期間にわたるトランス
ミッションの用途では、実用上致命的な欠陥となる可能
性がある。
【0006】これに対し、NiPめっきなどのNi系め
っきは、Crめっきや硬質アルマイト処理のような、め
っき施工上の問題や、めっき皮膜の靱性不足によるめっ
き剥離や耐磨耗性が劣る問題は無い。しかし、極圧剤を
含んだ潤滑油と反応し易く、耐潤滑油反応性に劣るとい
う問題がある。前記した通り、トランスミッション用ク
ラッチ板の場合は、潤滑油の劣化を極力防止する必要が
あるが、一旦劣化が生じた場合は、潤滑油の作用が急激
に失われ、相手材である鉄系材料を著しく磨耗させる。
したがって、これらの硬質処理を施したアルミニウム合
金を、トランスミッション用クラッチ板に用いる場合に
は、安全代を見て、一定のしかも短期間経過後に潤滑油
やクラッチ板を交換する特別な管理が必要となる。この
ため、アルミニウム合金のトランスミッション用クラッ
チ板への適用は、中々進んでいないのが実情である。
【0007】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑み、潤滑油反応性や耐磨耗性等の実用化の点での問題
が無く、潤滑油やクラッチ板を交換する管理が不要で、
長期にわたって使用可能な、アルミニウム合金製トラン
スミッション用クラッチ板を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】このための、本発明の手
段は、トランスミッション用クラッチ板としてのアルミ
ニウム又はアルミニウム合金板の表面に、Fe、Coの
うち1種または2種のめっき皮膜を施すとともに、めっ
き皮膜中に含まれる、NiとMoの合計量を0.5wt
%未満に、また、ZnとMnの合計量を2.5wt%未
満に各々規制することである。アルミニウム合金の表面
に、耐磨耗性を高める目的でFe系めっきを施すこと自
体は、既に公知である。例えば、特開昭59−1309
2号、特開平7−166394号等には、アルミニウム
合金製ピストンやシリンダーに、表面保護用の被覆とし
てFe系めっきを施すことが開示され、このFe系めっ
きが耐磨耗性とともに、潤滑油に対する湿潤性や保油効
果を有していることが開示されている。
【0009】しかしながら、本発明における、Fe、C
o等のFe系めっきと耐潤滑油反応性との関係、即ち、
Fe系めっきが、NiPなどのNiPめっきに比して、
耐潤滑油反応性が優れるという事実は一切知られていな
い。もともと、Fe系めっきは耐食性(耐錆劣性)が劣
り、腐食環境下や、長期間使用環境下には不適とする技
術常識があり、この点からも、Fe系めっきを施したア
ルミニウム合金を、トランスミッション用クラッチ板と
して用いた例は、今までに無い。因みに、本発明者等
は、トランスミッション用クラッチ板が、前記した通
り、潤滑油使用環境下にあり、Fe系めっきは絶えず潤
滑油と接触しているため、従来Fe系めっきで問題とな
っていた耐食性の問題は無いことを確認している。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる、アル
ミニウム合金の種類は、特に制限は無く、トランスミッ
ション用クラッチ板として用いられる各種アルミニウム
展伸材やアルミニウム鋳造材が適宜用いられる。しか
し、クラッチ板への形状精度を含めた加工性と強度の点
からは、A1000番系の純アルミ板やA2000番系
のアルミニウム合金板が好ましい。
【0011】本発明におけるFe系めっき皮膜の基本成
分組成は、Fe、CoのうちFe、Co各々単独ないし
Fe−Co合金からなる。トランスミッション用クラッ
チ板の潤滑油には、前記した通り、硫黄成分を含む極圧
剤が添加されている。これに対し、例えば、前記NiP
めっきなどのNi系めっきは、潤滑油中の硫黄成分と反
応し易く、摩擦界面に硫化Niが生成する恐れが有る。
硫化Niが生成すると、まず、極圧剤の消耗が促進さ
れ、潤滑油が黒色に変色する潤滑油の劣化が進むと考え
られる。また、クラッチ板の相手材である鉄系部材で
は、極圧剤と地鉄との反応によりFe2 3 ・FeO
(FeS)等の潤滑皮膜が生成し、摩擦界面を覆うが、
摩擦界面に硫黄Niが生成すると、この潤滑皮膜が除
去され、極圧膜としての機能を発揮できず、潤滑作用を
失い、鉄系部材を磨耗させると考えられる。
【0012】これに対し、本発明におけるFe系めっき
は、前記Ni系めっきと違って、潤滑油中の硫黄と反応
しにくく、硫化物が生成されにくい。したがって、硫化
物に起因する前記の潤滑油の劣化が無く、また前記
の鉄系部材の磨耗も無い。Feと同様に硫化物を生成し
にくい金属成分としては、Feの他に、Co、Cr、S
n、Pb等があるが、これらの内、耐磨耗性、めっき処
理性、めっき後処理の容易性に優れているのは、Feと
Coのみである。また、FeとCoには、潤滑油との濡
れ性、初期馴染み性に優れるという特性も有する。
【0013】本発明におけるFe系めっきは、公知のめ
っき方法により、アルミニウム合金表面に設けることが
可能であるが、FeとCo以外の金属成分の含有量につ
いては、皮膜性能に影響を与えるため注意すべきであ
る。特に、電気めっきなど、めっき浴により、湿式でめ
っき施工する場合には、他の金属成分が、不純物として
混入するか、めっき浴の添加剤として添加される可能性
が高く、この金属成分の量が多すぎると、Fe系めっき
皮膜のめっき特性を悪化させる。
【0014】金属成分の中でも、特に注意すべきは、N
i、Mo、Zn、Mnであり、めっき皮膜中に含まれ
る、NiとMoの合計量を0.5wt%未満に、また、
ZnとMnの合計量を2.5wt%未満に各々規制する
必要がある。その理由は、Ni、Mo、Zn、Mnは、
各々添加によってFe系めっき皮膜の靱性や耐蝕性を向
上させる効果はあるものの、逆にめっき皮膜の潤滑性を
劣化させる重大な問題があることによる。例えば、Ni
とMoは、潤滑油中の硫黄と反応し易く、黒色の硫化N
iや二硫化Mo(Ni3 4 、MoS2 )が生成し易
い。NiとMoの合計量が0.5wt%以上で、この傾
向は顕著となり、これら硫化物により潤滑油が黒色に変
色し、潤滑油の劣化と潤滑性の低下が加速される。Zn
とMnも、潤滑油中の硫黄と反応し易く、摩擦界面に、
黒色の硫化Znや硫化Mn(ZnS、MnS)が生成し
易い。NiとMoの合計量が2.5wt%以上で、この
傾向は顕著となる。ZnSは白色、MnSは緑色であ
り、これら硫化物により潤滑油の変色は起こりにくい
が、極圧剤の消耗が促進され、潤滑性が低下する。
【0015】一方、本発明におけるFe系めっき皮膜
が、P、B、Cのうち少なくとも1種以上を、合計で
0.05〜20wt%含むと、皮膜の特性を劣化させず
に、より高い耐磨耗性を得ることができる。Fe、Co
各々単独ではめっき皮膜硬度は、Hv200〜250で
あり、用途によっては、耐磨耗性が不足する場合があり
得る。この場合に、P、B、Cを含ませると、めっき皮
膜硬度は、Hv400〜1000にすることができ、ア
ルミニウム合金製トラッスミッション用クラッチ板の耐
磨耗性を更に向上させることができ、また、めっき皮膜
の耐蝕性も向上する。この効果は、P、B、Cの合計量
が0.05wt%以上で生じるが、一方、20wt%を
越えると、めっき皮膜が脆弱化し、衝撃強度が弱くな
り、トラッスミッション用クラッチ板に必要な耐磨耗性
が不足するとともに、めっき皮膜の割れも発生し易くな
る。
【0016】また、本発明におけるFe系めっき皮膜の
耐磨耗性をより高めるために、皮膜中に硬質粒子を分散
させても良い。硬質粒子とは、めっき皮膜よりも硬度の
高い固体粒子を言い、例えば、SiO 2 、Al2 3
SiC2 、CrC、などが有り、平均粒子径で0.5〜
10μmのものを、添加量で皮膜中に1〜30vol %入
れると、皮膜の耐磨耗性が向上するのみでなく、耐焼き
付き性や耐スカッフィング性(すべり接触面に生じる固
相凝着による局部的表面損傷、耐スコーリング性とも言
う)を向上させることができる。粒子径が0.5μm未
満乃至添加量が1vol %未満では、硬質粒子の機能であ
る耐磨耗性の向上効果が無く、逆に粒子径が10μmを
越える乃至添加量で30vol %を越えると、逆に、Fe
系めっき皮膜の靱性などの特性を劣化させる。
【0017】本発明におけるFe系めっき皮膜の膜厚
は、皮膜の基本特性を発揮するためには、5〜200μ
m程度必要である。膜厚が5μm未満では、めっき皮膜
に耐磨耗性の機能を発揮させられず、200μmを越え
ると、緻密なめっき皮膜ができず脆弱となり、めっき皮
膜自体の靱性や耐剥離性が悪くなる。
【0018】本発明におけるFe系めっき皮膜は、電気
めっき、浸漬めっき、あるいはPVDやCVD等の蒸着
めっきなど、公知のめっき手法により、アルミニウム合
金表面に設けることが可能である。浸漬めっき法は、前
記特開平7−166394号に開示されており、また、
電気めっき法は、前記特開昭59−13092号に開示
されているが、コストや作り易さの問題を考慮すると、
電気めっき法によるのが好ましい。
【0019】
【実施例】本発明の実施例として、50mm径の純アル
ミニウムおよびA2017アルミニウム合金製円板を、
試験片として準備し、以下に示すめっき成膜条件で、F
e、Co各々単独ないしFe−Co合金のFe系めっき
皮膜を設け、種々の条件で皮膜の特性を試験した結果を
表1、2に示す。
【0020】Fe単体めっきは、硫酸第1鉄、塩化アン
モニウムを主成分とするめっき浴を用い、これに試験片
を浸漬し、1〜10A/dm2 の電流密度で60分間処
理し、基材表面に20〜50μmのFeめっき皮膜を得
た。Co単体めっきは、硫酸コバルト、塩化ナトリウ
ム、ほう酸を主成分とするめっき浴を用い、これに試験
片を浸漬し、1〜10A/dm2 の電流密度で60分間
処理し、基材表面に20〜50μmのCoめっき皮膜を
得た。Fe−Co合金めっきは、硫酸第1鉄、硫酸コバ
ルト、塩化アンモニウム、塩化ナトリウム、を主成分と
するめっき浴を用い、これに試験片を浸漬し、1〜10
A/dm2 の電流密度で60分間処理し、基材表面に1
0〜50μmのFe−Coめっき皮膜を得た。
【0021】また、これらのめっき皮膜中に、P、B、
Cを含ませためっき皮膜も、前記各々のめっき浴に、次
亜塩素酸、オルトほう酸、アスコルビン酸及びそれらの
塩類などの還元剤を添加して作成した。更に、比較例と
して、硬質アルマイト、NiP、NiBなどの従来のめ
っき皮膜を設けたものを準備した。
【0022】これらの供試材に対し、各々ビッカース硬
度試験、摺動磨耗試験を行った。摺動磨耗試験は、ピン
オンディスク型の摺動磨耗試験機を用い、相手材として
FC材(鋳鉄)、潤滑油として硫黄分の多いオイルAと
硫黄分の少ないオイルBの2種類の市販エンジンオイル
を用いた。また、供試材は各同一組成のめっき皮膜のも
のを20個用意し、摺動速度1m/sec、荷重5kg
f、摺動距離10kmの試験を、エンジンオイルA、B
毎に、各10回行った。
【0023】この結果、オイルの変色については、10
回の各々の試験終了後のエンジンオイルA、Bの色の変
化を見て、A、Bとも変色しなかったものを◎、Aのみ
変色したものを△、両方とも変色したものを×とした。
磨耗減量は、同一組成のめっき皮膜の20回の各々の試
験終了後のディスク磨耗減量の平均値で評価し、20m
g以下を◎、20〜75mgを○、70〜150mgを
△、150mg以上を×として示した。
【0024】表1、2から分かる通り、本発明範囲内の
めっき皮膜は、ビッカース硬度が相対的にあまり高くな
いにも関わらず、ディスク磨耗減量が小さく、かつオイ
ルの変色が無い。一方、本発明の規格を外れた比較例の
めっきや、従来のめっき皮膜は、ディスク磨耗減量やオ
イルの変色性の点で、本発明めっき皮膜よりも劣ってい
る。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、潤
滑油反応性や耐磨耗性等の実用化の点での問題が無く、
潤滑油やクラッチ板を交換する管理が不要で、長期に渡
って使用可能な、アルミニウム合金製トランスミッショ
ン用クラッチ板を提供することができる。したがって、
従来懸案となっていた、アルミニウム合金のトランスミ
ッション用クラッチ板への適用の際の課題を一気に解決
達成したことになり、その工業的価値は大きい。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム又はアルミニウム合金板の
    表面に、Fe、Coのうち1種または2種のめっき皮膜
    が施され、該めっき皮膜中に含まれるNiとMoの合計
    量を0.5wt%未満で、かつ、ZnとMnの合計量を
    2.5wt%未満に規制したことを特徴とする耐潤滑油
    反応性に優れたトランスミッション用クラッチ板。
  2. 【請求項2】 前記めっき皮膜が、P、B、Cのうち少
    なくとも1種以上を合計で0.05〜20wt%含む請
    求項1に記載の潤滑油反応性に優れたトランスミッショ
    ン用クラッチ板。
JP16434796A 1996-06-25 1996-06-25 耐潤滑油反応性に優れたトランスミッション用クラッチ板 Withdrawn JPH109284A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1058458C (zh) * 1996-05-13 2000-11-15 本田技研工业株式会社 电动助力车的力矩传递装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1058458C (zh) * 1996-05-13 2000-11-15 本田技研工业株式会社 电动助力车的力矩传递装置

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