JPH109114A - 液圧タービン発電機及びその作動方法 - Google Patents

液圧タービン発電機及びその作動方法

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JPH109114A
JPH109114A JP9014668A JP1466897A JPH109114A JP H109114 A JPH109114 A JP H109114A JP 9014668 A JP9014668 A JP 9014668A JP 1466897 A JP1466897 A JP 1466897A JP H109114 A JPH109114 A JP H109114A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スラスト均等化機構を有する液圧タービン発
電機を提供する。 【解決手段】 単一のシャフトSに取り付けられたシー
ルレスタービン発電機TGは、ラジアルタービンTと、
該タービンTによって駆動される誘導発電機とを備え
る。上記タービンTは、タービンのラジアルランナーR
に与えられる作動流体の一部によって作動されるスラス
ト均等化機構TEMと、スラストベアリング及びシャフ
トSに設けられた要素に軸方向両方向の小さな運動を与
えることにより、発生するスラスト力を均等化するスラ
ストベアリングとを有する。シャフト及び誘導発電機
は、共通ハウジングCHの中で、タービンランナーを除
くタービン要素とは絶縁される。アセンブリ全体は、液
中型の格納容器CVの中に含まれる。格納容器は、流体
入口及び流体出口を有しており、予め選択した流体圧及
び速度の流入作動流体の流れを受け取って、タービンの
速度を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液圧タービン発電
機に関し、より詳細には、予め選択した作動流体で作動
させることのできる液中型の液圧タービン発電機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電力を発生させるためのタービン発電機
は、当業界で周知であり、例えば、米国特許第3,20
3,101号、第3,383,873号、第4,39
4,902合及び、第4,808,837号に開示され
ている。液中型のタービン発電機が、米国特許第4,7
40,711号に開示されており、この米国特許明細書
においては、タービン発電機は、ライン中の流体パイプ
ラインの中の単一のシャフト上に組み立てられている。
上記パイプラインの中を輸送される蒸気又は気体が、タ
ービン、従って発電機を作動させる。上記パイプライン
の流れを利用して、発電機を冷却するようになってい
る。上記米国特許は、周知のタービンスラストの問題を
含む、作動システムを生じさせるための実際的な問題及
びそのために必要な解決策を呈示していない。
【0003】関連する周知の従来技術は、液化天然ガ
ス、液体エチレン、及び、同様な低温液体の如き、低温
流体を取り扱うための液中型のポンプである。そのよう
なタイプの液中型のポンプは、エバラ・インターナショ
ナル(EBARA International)から
そのクライオダイナミックス・ディビジョン(Cryo
dynamics Division:ネバダ州Spa
rks所在)を通じて商業的に入手可能である。エバラ
の液中型のポンプ及びスラスト均等化機構が、エバラ・
インターナショナルのクライオダイナミックス・ディビ
ジョンのワイサー(G.Louis Weisser)
によって、1994年1月の刊行物「ワールド・ポンプ
ス(World Pumps)」の23−25ページに
詳細に記載されている。この開示されたポンプは、モー
タ駆動される遠心ポンプであって、液圧スラストの問題
がインペラに生ずる。ワイサーの刊行物は、上記スラス
トの問題に対するユニークな解決策を開示しており、そ
のような解決策においては、圧送される流体が生ずる力
によって作動するスラスト均等化機構(TEM)を用い
て、シャフトアセンブリを限定された距離にわたって軸
方向において両方向に動かし、これにより、自己調節に
よりスラストを連続的に相殺する。そのようなワイサー
のスラスト均等化機構は、スラストベアリングに作用す
る軸方向の力をバランスさせ、これにより、取扱液で潤
滑されるスラストベアリングは、使用可能な流量範囲全
体にわたって、実質的に「ゼロ」のスラスト荷重で作動
する。
【0004】スラスト力の存在が総てのタービンにおい
て大きな問題であることは周知であり、種々の解決策が
試みられている。そのような解決策の1つが、米国特許
第4,362,020号(発明の名称:密封型のタービ
ン発電機(HermeticTurbine Gene
rator))に開示されている。タービンシャフト
は、垂直方向の向きで配列されており、タービン及び発
電機は、プロセス流体から生ずる動圧流体膜軸受上に支
持された単一のシャフトに取り付けられている。スラス
トランナー及び軸受プレートを用いてスラストの問題を
解消する複雑な機構が開示されている。この機構は、ス
ラスト均等化機構でもなく、また、上述のワイサーの刊
行物に開示されるものと等価のものでもない。上記ワイ
サーのスラスト均等化機構は、液中型のポンプに使用さ
れていて、当業界では周知であるが、そのような解決策
が、液圧タービンにおけるスラスト力に対して適用する
ことができないことは現在周知である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、極めて良好
に機能すると共に、最適な作動効率を得るように容易に
調整することができ、かつ、タービンにおいて遠心力に
よって発生する圧力を流入作動流体の圧力に対してバラ
ンスさせることにより得られる自己制限型の無拘束速度
を有した長寿命の液中型のシールレスタービン発電機と
して作動可能な改善された液圧タービン発電機を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記無拘束速度を有する
特徴は、タービンが無拘束速度に達した時に該タービン
を停止する方法が全くないので、液中型のタービン発電
機にとっては非常に重要である。タービンには、更に、
ユニークなスラスト均等化機構すなわちスラスト釣り合
い機構が設けられている。このスラスト均等化機構は、
流入流体の流れの一部を利用して、発生するスラスト力
をバランスさせると共に、上述の流入流体の流れの一部
を利用して、タービンのボールベアリングを潤滑し、更
に、発電機を冷却する。
【0007】タービン用のスラスト均等化機構は、低温
液体用の液中型ポンプのためにG.L.Weisser
が開発した、従来技術のスラスト均等化機構(TEM)
を利用しており、シャフトアセンブリの両方向の小さな
運動を方向転換するボールベアリングを取り付けること
により、タービンに使用して発生するスラスト力をバラ
ンスさせるようになっている。液圧タービン発電機の好
ましい向きは、総ての力の中の100%をバランスさせ
るように、垂直方向の向きであるのが好ましく、これに
より、タービン発電機の全体的な効率が最適化される。
【0008】発電機は、ロータと、発電機の同期速度を
変動させるように制御可能なステータ励磁巻線とを備え
る誘導発電機の形態であるのが好ましく、これにより、
発電機の励磁電流の周波数をユニークに変化させて、流
入作動流体の圧力及び流量の変動に関係無く、発電機か
ら予め選択した出力周波数を発生させると共に、タービ
ンランナーに調節可能なガイドベーンアセンブリ又は同
様なものを使用することなく、タービンの遠心力によっ
て発生する圧力を変化させる。本液圧タービン発電機
は、タービン発電機と周囲環境との間にダイナミックシ
ールを設けることなく、一対のボールベアリングの間に
取り付けられた単一のシャフトの上に組み立てられる。
【0009】構造的な観点から、本発明は、液圧タービ
ン及び発電機を有する単一のシャフトアセンブリを備え
ている。上記発電機は、ボールベアリングの両側に取り
付けられている誘導発電機の形態を有しており、ラジア
ルベアリングが、シャフトの一端部において、発電機の
外側に取り付けられている。発電機は、シャフトと共に
回転すると共に該シャフトと共に軸方向に運動可能なよ
うに取り付けられたロータを有しており、更に、励磁巻
線を有するステータを有している。上記励磁巻線は、変
動する周波数の電気信号を発生するA.C.電源から励
磁可能であって、変動する速度を発生して発電機から一
定の周波数出力を生じさせる流入作動液体の流量及びヘ
ッドが必要とするように、発電機の同期速度を変化させ
る。液圧タービンは、ラジアルタービンであって、該ラ
ジアルタービンは、タービンのスラスト均等化ラジアル
ランナーと共に作用するスラスト均等化機構を有してお
り、単一のシャフト及び該シャフト用のボールベアリン
グとして設計された軸方向において両方向の小さな運動
によって、スラスト力をバランスさせる。本発明の上記
及び他の特徴は、以下の説明及び図面からより良く理解
されよう。
【0010】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明の液圧タ
ービン発電機TGを詳細に説明する。液圧タービン発電
機TGが、図面に示されており、液圧タービン発電機T
Gは、タービンT及び発電機G(共に単一のシャフトS
に取り付けられている)に接続されている予め選択した
作動流体に応答して作動する、液中型の液圧タービン発
電機であるとして説明する。従って、タービンTを作動
させると共に発電機Gを冷却するために使用される、本
発明で使用する「作動流体又は作動流体の流れ」という
用語は、液化された低温ガスを含む非導電性の流体であ
り、例えば、液化天然ガス、液化メタンガス、液化エチ
レンガス、液化石油ガス、及び、同様な液化炭化水素を
含む。作動流体源HFは、例えば井から得ることのでき
る変動する圧力又は一定の圧力並びに速度で予め選択し
た作動流体を提供する。
【0011】タービンT及び発電機Gは、タービンTの
ためのランナーRに作動流体の流れが与えられた時に、
一緒に回転するようにシャフトSに取り付けられてい
て、与えられた作動流体の圧力及び速度に応じて、シャ
フトSを図示のように反時計方向に回転させる。タービ
ンTには、ボールベアリングRBが設けられており、こ
のボールベアリングは、図1においては更に、ランナー
Rと共に作動する下方ベアリングとして示されており、
図面においては更に、スラスト均等化ランナーRとして
示されている。シャフトSには更に、第2のボールベア
リングが設けられており、この第2のボールベアリング
は、シャフトSの上方端に取り付けられた上方ラジアル
ベアリングRBTであり、上記シャフトの上方端は、当
該シャフトの隣接する部分よりも小さい直径を有してい
る。上方ベアリングRBTとは反対側のシャフトSの端
部には、タービンランナーRに隣接して取り付けられた
エクスジューサ(exducer)Eが設けられてお
り、このエクスジューサは、上記ランナーから排出され
る作動流体を受け取る。上記エクスジューサEは、シャ
フトSと一緒に回転するように取り付けられている。構
成要素のそのような配列は、便利な「シャフトアセンブ
リ」と考えることができ、その理由は、上記構成要素
は、シャフトSの速度で回転し、且つ、シャフトS及び
ボールベアリングRBに与えられる両方向の運動によっ
て、軸方向に運動することができるからである。図示の
タービンTは、スラスト均等化機構TEMを含むものと
して図示されているが、スラスト均等化機構については
後により詳細に説明する。シャフトSは、総ての力をバ
ランスさせることができるように、垂直方向に取り付け
られるのが好ましい。
【0012】上述のシャフトアセンブリは、このシャフ
トアセンブリの構成要素を包囲し且つ隔離するための、
共通ハウジングCHの中に収容されており、上記シャフ
トSの下方部分は、タービンランナーR及びエクスジュ
ーサEを含むシャフトSの残りの部分を除いて、総て上
記共通ハウジングの中に位置している。図1に示すよう
に、ハウジングCHは、タービンランナーRよりも上方
のシャフトアセンブリの構成要素を完全に包囲してい
る。共通ハウジングCHは、格納容器の中に沈んでお
り、上記格納容器は、液圧タービン発電機TG全体を共
通ハウジングCHから離れた関係で包囲している。格納
容器CVには、図1に示す入口フランジ付近に位置する
作動流体入口開口Iが設けられている。ブロックとして
示す作動流体源HFは、入口フランジにおいて容器CV
に接続されている。容器CVには更に、作動流体出口開
口Oが設けられており、この作動流体出口開口は、シャ
フトSの下方端及び出口フランジに隣接して設けられて
いて、エクスジューサEから排出される作動流体を受け
取る。作動流体源HFから容器CVに接続される作動流
体は、図示のように、流体入口Iの中に流入し、共通ハ
ウジングCHの周囲に流れる。ハウジングCHと格納容
器CVとの間のスペースには、ハウジングCH、反対側
に収容されたタービンT、及び、容器CVの間に設けら
れるノズル手段NMが設けられていて、作動流体を排出
して半径方向のタービンランナーRに衝突させる。作動
流体は、タービンランナーRから排出されると、エクス
ジューサEに接続され、更に、出口Oを介して該エクス
ジューサから出る。
【0013】共通ハウジングCHには、該ハウジングC
Hの内部に連通する電線通路EPが設けられており、こ
の電線通路は、容器CVの壁部を貫通して該容器から外
方に伸長している。通路EPの端部は、図1に示すよう
に、低温電気貫入として閉止されている。この目的のた
めに、電力ケーブルPCが発電機Gに接続されていて、
通路EPを通って該通路の上端部まで伸長し、更に、上
述の低温電気貫入を通っている。これにより、電力ケー
ブルPCの出力導線は、発電機Gが発生する電気出力に
対する外部接続部すなわち外部接点に露出され、更に、
予め選択した利用手段に接続される。同じケーブルの導
線を用いて、後に説明する発電機ステータGS用の可変
周波数励磁電源に接続する。通路EPは、発電機Gを通
って搬送された流入作動流体の一部を受け取るための作
動流体排出導管DCに接続されていて、出口フランジに
隣接し且つエクスジューサEの端部から離れている容器
CVの低圧端付近で終端している。上記排出導管は更
に、図1において、「発電機冷却剤及びスラスト均等化
機構の液体排出ライン」として示されている。
【0014】液圧タービン発電機TGの全体的なアセン
ブリの上述の説明を念頭において、液圧タービンTの詳
細な構造を説明する。タービンの技術分野の当業者には
理解されるように、総てのタービンは、スラスト力に打
ち勝つという問題を有している。スラスト力を釣り合わ
せる、すなわち均等化するための本発明の解決策は、低
温液体用の液中型の遠心ポンプに使用するために、上述
の「ワールド・ポンプス」の刊行物に本発明者が開示し
たスラスト均等化機構TEMを採用する。遠心ポンプを
反対方向に作動させてタービンとして用いることは周知
であるが、遠心ポンプにとって有用なスラスト均等化機
構を液圧タービンに直接応用できることは、当業者には
「自明事項」ではない。当業者には分かるように、TE
Mをタービンにおいて使用する際に予測される問題のた
めに、達成することが疑わしい、あるいは、動作不能で
あると考えられていた。タービンの作動において予測さ
れる問題の1つは、タービンランナーRに遠心力が発生
し、そのような遠心力は、本発明者の遠心ポンプにおけ
るスラスト力の解決策を液圧タービンに直接採用するこ
とを妨るであろうということである。液圧タービンに対
するTEMの解決策の作動可能性を決定するために、現
在まで多くのテストを行い、その結果、本発明者の従来
技術のスラスト均等化機構によって、タービンを作動さ
せることができることが証明された。
【0015】タービンTは、ノズル手段NMから作動流
体の流れを受け取るためのラジアルランナーRを採用し
ており、図1から明らかなように、ランナーRを通る流
体流路の形状に従って、流体の流れを約90°反転させ
る。ランナーRに受け取られた流体の流れは、本発明に
よってノズル手段NMに与えられるノズルベーンの形態
の結果、与えられた流体圧が高速の流れに変換されるの
で、比較的高速である。この目的のために、図4乃至図
7に示されるように、ノズル手段NMには、均等に隔置
された11個のノズルベーンが設けられている。ノズル
手段NMは、格納容器に接続されていて該格納容器を通
って流れる作動流体HFの供給源からの高圧の作動流体
の流れを受け取るように構成されている。特に、図5及
び図7に示すように、ノズルベーンは、特殊な設計のベ
ーン、並びに、ノズルベーンとして機能するベーンの間
隔によって、ノズル手段NMを通る複数の流体流路を形
成している。搬送された高圧流体の流れは、それぞれの
入力端にある各々の流体流路においてノズル手段NMに
よって受け取られる。
【0016】図5に示すベーンNM−1、NM−2、及
び、NM−3の如き各ベーンの間の間隔は、図示のよう
に、ノズル手段NMの入口端から排出端まで通路を横断
するに従って、流体流路の面積が徐々に減少している。
ベーンNM−1及びNM−2の完全なプロフィールが、
特に図7に示されている。ベーンNM−1の直線的な側
部が、流体流路の一方の流動境界を形成しており、一
方、隣接する流動境界Bは、図7で見て端部から端部へ
のベーンNM−2の隣接する形状によって形成されてい
る。この目的のために、ベーンNM−2のベーン厚み
は、その断面において、その入口端から徐々に且つ円滑
に増大して、隣接する流路の面積を徐々に減少させ、次
に、流路が隣接するベーンNM−1の出口端に接近する
に従って、厚みが徐々に減少し、ベーンNM−2がその
終端部すなわち出口端に到達するまで、引き続き減少す
る。これにより、上記流路は、周知の流体力学的な原理
によって、高圧の流入作動流体を高速の作動流体の流れ
に変換する機能を果たす。各々のベーンの端部は、ノズ
ルベーンの流体力学的な性能を最適化するように、予め
選択した半径を有する形状にされており、ベーンの出口
端の形状は、図6及び図7に示されている。11個のノ
ズルベーンNMは総て、複数の流路を形成してその中の
流体の流れを加速し、高圧の流体の受け入れた部分を高
速の流れに変換するように、同様な形状及び向きを有し
ている。ノズル手段NMから排出された高速の流れは、
タービンランナーRの流体の入口端に直ぐ隣接して排出
される。
【0017】この点において、作動流体源HFによって
供給される流入作動流体の流れは、可変の流量及び高い
圧力を有しており、高速の流体に変換される。周知のよ
うに、流体圧は、選択された作動流体の流体ヘッド(流
体の水頭)及び比重に直接依存し、数学的には以下のよ
うに表現される。 流体圧 = (流体ヘッド)×(流体の比重) 次に、本発明は、タービンTの速度をユニークに変化さ
せて、使用可能な総ての作動流体の範囲にわたって、タ
ービンの効率を最適化する。現在周知のどのような従来
技術も、液圧タービンに可変速度を与えることを開示し
ていない。タービンの速度は、流体の流体圧及び流体の
流れの速度によって制御され、調節可能なランナーベー
ン及び/又は調節可能な入口ガイドベーンに依存しな
い。
【0018】タービンランナーRは、図11乃至図13
に示すプロフィールを有する均等に隔置された6つの固
定ランナーベーンを備えるように構成されている。ター
ビンランナーベーンの従来技術の構造とは異なり、ラン
ナーベーンは固定されており、ランナーベーンの間に形
成される調節可能な流体流路を通過する作動流体の速度
及び方向を変えるように内方及び外方に調節可能ではな
い。
【0019】タービンランナーRの流体流路が図11乃
至図13に示されている。1つの完全な流体流路が図1
3に示されている。特に、図13に示すように、流体流
路は、一対のベーンの間に形成されており、そのような
ベーンは、制限されたゾーンに繋がる大きな流入領域を
形成すると共に排出領域に向かって拡張し、更に、流路
を約90°にわたって連続的に回転させるように配列さ
れており、これにより、受け取られた流体の流れは、比
較的低い圧力及び速度でランナーRから排出される。ラ
ンナーは、作動流体が与えられることに応じて回転する
ので、排出された流体の流れは、ランナーRに対して実
質的に軸方向においてランナーRから出て、半径方向及
び軸方向の流れの複合流として回転する。ベーンの壁部
は全体的に、図示のように、流体の出口端において断面
積が大きくなっている流体の入口端の付近を除いて、実
質的に同じ断面積である。ベーンの間の流体流路は、図
面に示されており、図13に最も良く示されている。図
13においては、流体は、大きな端部すなわち図13の
右側に入り、次に、約90°の螺旋経路を通り、隣接す
るベーンによって形成される制限部を超えて排出され
る。
【0020】ランナーRからの回転する軸方向の流体の
流れは、シャフトSと共に回転可能に取り付けられたエ
クスジューサEに供給される。エクスジューサEの詳細
は、図14及び図15に示されている。図14を見ると
分かるように、エクスジューサシャフトESは、180
°隔置された2つの螺旋ベーンEVを有するように構成
されている。従って、ランナーRにおいて作動流体に与
えられる回転は、回転ベーンEVとの相互作用によって
直線化され、エクスジューサEから、従って、容器CV
から軸方向流として排出される。液中型のポンプの流体
入口端に螺旋形状のインジューサ(inducer)を
用いることは周知であるが、そのような構造体を本明細
書で説明する液圧タービン発電機の排出端に使用するこ
とが自明であるとは思われない。
【0021】スラスト均等化機構TEMの目的のため
に、図1のように取り付けられているランナーRの頂側
部と一体にスロットルリング(絞りリング)が形成され
ている。このスロットルリングTRは、図8に最も良く
示されており、ランナーRの外方端に隣接して形成され
る軸方向に伸長するリングによって形成されている。ス
ロットルリングTRは、図1に示すようにハウジングC
Hの底側部に固定されたスラストプレートTPと協働す
る。スラスト均等化機構TEMは、作動流体の流れがラ
ンナーRに与えられた時に、スロットルリングTR及び
スラストプレートTPによって形成された2つのオリフ
ィスによって作動される。スラスト均等化機構TEM
は、タービンTが始動位置にある状態で、すなわち、作
動流体がタービンに与えられていない状態で、図1に示
されている。ランナーRは、共通ハウジングCHの垂下
部に固定された第1のウエアーリングWR−1に隣接し
て取り付けられたスロットルリングTRを有している。
第2のウエアーリングWR−2が、ランナーRの排出端
付近で容器CVに固定されている。ウエアーリングWR
−1の直径は、ウエアーリングWR−2の直径よりも大
きくなるように選択されており、その差が、図1で見て
上方へのスラスト力を発生する。ランナーR、ウエアー
リングWR−1、及び、一体のスロットルリングTRの
配列及び構造は、ノズル手段NMから排出される作動流
体の少ない部分が、ウエアーリングWR−1とその流路
がランナーRに向かって伸長しているスロットルリング
の隣接する軸方向の部分との間に搬送されるように設計
されている。作動流体の上記少ない部分を用いて、スラ
スト均等化機構TEMを作動させる。
【0022】次に、図2及び図3を参照して、図示の拡
大された組立図を参照しながら、スラスト均等化機構T
EMの詳細な作用を説明する。この作用にとって重要な
ことは、ボールベアリングRBがシャフトSに取り付け
られる態様である。ベアリングRBは、上述のシャフト
アセンブリの一部としてシャフトSに固定された内側レ
ースを有している。ベアリングRBの外側レースは、ハ
ウジングCHに対して緩やかに取り付けられていて、発
生するスラスト力をバランスさせるために予め選択した
距離だけ、シャフトアセンブリが軸方向において両方向
に移動することを許容している。ハウジングCHには、
通常はベアリングRBから隔置されているハウジングス
トップHSが設けられている(図1参照)。スラストプ
レートTPは、ハウジングCHの底側部に固定されてお
り(図2参照)、また、スラストプレートTPには、ス
ロットルリングTRの軸方向伸長部分TRUに隣接して
(通常は、隔置されている)、スロットルリングTRの
上に位置する垂下部TPDが設けられている。スロット
ルリングの部分TRUの軸方向の高さは、ウエアーリン
グWR−1と協働するリングの軸方向部分の高さよりも
低い。スラスト均等化機構TEMは、スロットルリング
TRとハウジングCHの底側部との間に形成された流路
を介して、直列に接続された作動流体を受け取るための
2つのオリフィスを備えている。
【0023】第1のオリフィスは、「固定」オリフィス
と考えることができ、ウエアーリングWR−1とスロッ
トルリングTRの隣接部分との間に形成されていて、作
動流体の一部をそのような2つの要素の間に搬送し、第
2のすなわち「可変」オリフィスの中に導入する。第2
のオリフィスは、スラストプレートTPの部分TPDの
底面とスロットルリングの部分TRUの頂面との間に形
成されている。上記可変オリフィスは、スロットルリン
グTRとスラストプレートTPとの間にあって、シャフ
トアセンブリの軸方向の運動に応じてその寸法が変化す
るギャップに似ている。下方ベアリングRBとストップ
部材HSとの間のクリアランスは、可変オリフィスの始
動時のギャップとほぼ同じサイズになるように設計され
ている。下方のウエアーリングWR−2に対する上方の
ウエアーリングWR−1の特定の位置は、図1及び図2
で見て上方にすなわち上向きに作用するスラスト力を生
じさせるために非常に重要である。
【0024】スラスト均等化機構TEMの上述の構成を
念頭において、この機構の作用を詳細に説明する。最初
に、タービンの全エネルギは、タービン入口Iにおいて
有効である。流入流体がノズル手段NMを通って搬送さ
れた後で、且つ、ランナーRに入る前には、上記全エネ
ルギは、高い流体圧を高速の流体流れに変えるためにノ
ズル手段NMで必要とされるエネルギだけ減少する。ラ
ンナーRの前方シュラウドを通る流体の漏れは、重要で
はない。後方シュラウドを通る流体の漏れが、機構TE
Mを作動する主要なエネルギ源となる。このような条件
の下で、ランナーRのシュラウドに沿う作動流体の分布
が、上述のような上向きのスラスト力を発生する。この
上向きのスラスト力は、シャフトアセンブリを軸方向上
方に動かす。スラスト均等化機構TEMのこの状態が、
図2に示されている。固定オリフィスを通って搬送され
る流入流体の部分は、可変オリフィスの中に入り続け、
下方ベアリングRBを通って共通ハウジングCHに入
り、更に、発電機Gを通って通路EPに入る(図1参
照)。この流体流路においては、下方ベアリングRB
が、潤滑されると共に冷却され、また、発電機Gが冷却
される。そのような「冷却」液体は、TEMを作動させ
るために、タービンTの低圧出口側に戻らなければなら
ず、これは、図1に示すように、通路EPとタービンT
の低圧端との間を伸長する導管DCによって行われる。
発生したスラスト力に応じてランナーRが連続的に軸方
向上方に運動するので、可変オリフィスの寸法すなわち
サイズは、スラストプレートTPの部分TPDが図3に
示すようにリングの部分TRUに係合するまで、連続的
に減少する。これは、シャフトアセンブリの上方への移
動を抑制する。可変オリフィスの元々のギャップ又はサ
イズは、タービンの作動が開始する時点において、固定
オリフィスよりもかなり大きい。その理由は、固定オリ
フィスは、ウエアーリングWR−1とスロットルリング
TRとの間のクリアランスによって決定されるからであ
る。
【0025】図3から明らかなように、シャフトアセン
ブリがその上方への移動を完了した後に、可変オリフィ
スの中に入る流体は絞られる。この絞り作用は、閉じた
可変オリフィスとウエアーリングWR−1との間に形成
され、図3においては上方チャンバとして示されている
チャンバの中に流体圧を生じさせる。上方チャンバの中
に発生した上記圧力は、ウエアーリングWR−1及びW
R−2の差によって発生するスラスト力を相殺し、従っ
て、シャフトアセンブリは下方へ移動する。シャフトS
の下方への運動は、可変オリフィスにギャップを生じさ
せ、その結果、上方チャンバの中の圧力の発生を緩和
し、これにより、シャフトアセンブリを軸方向において
反対方向に移動させる。シャフトアセンブリのそのよう
な逆方向の移動は、発生したスラスト力が再び支配的に
なって上記上方への運動が再開するまで、継続する。シ
ャフトのそのような交互の運動は、タービンが作動して
いる間に継続し、これにより、タービンに発生するスラ
スト力を均等化する。従って、スラスト均等化機構TE
Mは、下方のボールベアリングRB、及び、スラスト均
等化機構が作動する間に形成される流体圧クッションの
組み合わせによって、スラストベアリングとして機能す
ることが理解されよう。下方ベアリングRBは、タービ
ン発電機の始動時及び停止時に特に有用である。スラス
ト均等化機構TEMに使用される非圧縮性の流体圧のた
めに、良好な緩衝状態が生じ、スラスト力の調節及び釣
り合いがオーバーシュートを生ずることなく徐々に且つ
円滑に生ずる。
【0026】タービンTの作用を更に考えてみる。ラン
ナーRの作用は、遠心力を生じ、有効な遠心力は、ラン
ナーRの回転速度に依存することを認識する必要があ
る。次に、適正な作用を行うためには、ランナーRに作
用する作動流体の力は、第一に、上述の如く発生した遠
心力をバランスさせなければならず、第二に、シャフト
Sを予め選択した速度で回転させるに十分なものでなけ
ればならない。ラジアルタービンランナーのそのような
遠心力の問題を認識すると、ランナーRが発生する遠心
力は、入側の流体圧をそのような力が存在しない場合の
圧力よりも10乃至20%だけ高くなるように制御する
ことにより、バランスさせることができる。従って、作
動流体源HFは、上述の遠心力に打ち勝つに十分な高い
圧力の作動流体を提供して、ランナーRにおいて十分な
トルクを発生し、これにより、所望の回転速度をシャフ
トSに与える。任意の作動流体に関して、流体圧は、例
えばヘッドを変化させることにより、変えることができ
る。また、発生した遠心力は、シャフトSに与えられる
所望の速度を減少させることにより、調節することがで
きることを理解する必要がある。後に説明するように、
発電機ステータGSに接続されている励磁周波数を変え
て、タービンTの減少した速度従って発電機の速度を補
償することができる。本発明に従って、遠心力が発生す
るラジアルランナーRをタービンTに使用することによ
り、入側流体圧に対してランナーRの遠心力をバランス
させることによる自己制限型の無拘束速度を有するター
ビンがもたらされる。アキシャルタービンは、自己制限
型の無拘束速度を有しておらず、その理由は、流量の増
大が、無拘束速度を増大させるからである。上述の自己
制限型の特徴は、液中型のタービン発電機に関して特に
重要であり、その理由は、タービンを無拘束状態で停止
させる方法が無いからである。この要件は、本発明のタ
イプの液中型のタービン発電機にアキシャルランナー又
はハーフアキシャルランナーを用いる必要性を排除す
る。このタイプのラジアルランナーは、上述の作動流体
を使用する際に適合する。流入作動流体をタービンTに
与えると、シャフトが回転し、スラスト均等化機構TE
Mが上述のように作動する。単一のシャフトSを使用し
ているので、タービン速度は、発電機Gの速度でもあ
る。タービン発電機の好ましい向きは、図1に示すよう
に、垂直方向の向きであり、その理由は、水平方向の向
き及び作用とは異なり、100%の力が総てバランスさ
れるからである。
【0027】本発明に使用される発電機の現時点におい
て好ましい形態は、誘導発電機である。周知のように、
誘導発電機は、電源に接続されている間は同期速度より
も高い速度で駆動される誘導電動機すなわちインダクシ
ョンモータであり、従って、そのような電動機すなわち
モータのシャフトに与えられる機械的な力は、電力に変
換される。誘導電動機が同期速度よりも高い速度で駆動
されると、スリップは負になる。ロータの導線が、機械
がモータとして作動する時に生ずる方向とは反対方向の
ステータの回転磁界の磁束を切る。そのようなロータの
電流は、変圧器の作用によって、ステータに電流を発生
させ、このステータの電流は、機械がモータとして作動
している時に存在するステータ電流のエネルギ成分とは
実質的に180°位相がずれている。発電機のシャフト
(この場合には、タービンT)に与えられるトルクが大
きくなればなる程、誘導発電機から発生する電力は大き
くなる。
【0028】誘導発電機Gは、図1に示されており、こ
の誘導発電機は、タービンTによってシャフトに与えら
れる速度で該シャフトSと共に回転するようにシャフト
Sに取り付けられている、発電機ロータGRを有してい
る。発電機Gは、ロータGRの周囲で隔置された関係で
取り付けられたステータ巻線GSを有している。本発明
によれば、発電機Gのステータ巻線GSは、可変周波数
の励磁電源ISに接続されていて、これにより、ステー
タに発生する回転磁界の周波数を変えることができる。
この目的のために、可変周波数の励磁電源ISは、可変
速度で一定周波数のコントローラの特徴を有する、商業
的に入手可能なユニットである。電源ISは、出力を予
め選択した一定周波数にすることを許容し、これによ
り、シャフトS、従って、タービンT及び発電機Gに与
えられる可変速度に起因して発電機Gが発生する可変周
波数出力を補償する。商業的なユニットは、発電機Gの
シャフト速度を感知して、発電機Gから所望の一定周波
数の出力を得るためにステータ巻線GSに接続すべき励
磁電流に必要な周波数を形成するように、構成されてい
る。例えば、タービン速度が減少して、遠心力が減少し
た場合には、ステータ巻線GSに接続されている電流の
励磁周波数が変化して、上記減少したタービン速度を補
償するが、依然として、一定の周波数出力を与える。
【0029】発電機Gの実際の回転速度すなわちRPM
は、本発明によれば、要素ISによって決定され、励磁
電流に関して計算された励磁周波数は、電力ケーブルP
Cによって発電機ステータに接続される。発電機Gの同
期速度は、該発電機に接続されている励磁周波数を変え
ることによって、変更することができる。発電機Gの同
期速度を変更する上記機能は、作動流体のヘッド及び流
体の流れによって必要とされるように、同期速度を変更
することを可能とし、これにより、タービン発電機TG
の全体的な効率を最適化する。そのような特徴は、周知
の従来技術には現在存在しない。上記特徴は、世界中の
種々の国々の標準線周波数と共に変化するAC線周波数
において、タービン発電機TGを使用することを可能と
する。発電機Gとしての誘導発電機の選択は更に、作動
液化ガスによって作動される発電機の必要性すなわち要
件に基づいて行われる。出力電力は、図1に示すよう
に、ケーブルPCの出力端子に供給される。
【0030】タービンのスラストの問題が簡単な構造に
よって上手く解決され、従って、タービンが、流入流体
圧に対して発生され、固定ランナーベーンを有するター
ビンに可変速度を与えるスラスト力及び遠心力をバラン
スさせる、液中型のタービン発電機が開示されることを
理解する必要がある。また、ラジアルタービンは、自己
制限型の無拘束速度を有し、そのような無拘束速度は、
アキシャルランナーに発生する遠心力を作動流体圧及び
液中型のタービン発電機で使用可能な流れに対してバラ
ンスさせることにより得られる。タービンと同じシャフ
ト上で駆動される誘導発電機の上述の使用方法は、誘導
発電機の同期速度を作動流体の流れ及び流体ヘッドによ
って変更することを可能にし、タービン発電機の全体的
な効率を最適化する。液圧タービン発電機を反時計方向
に回転可能なものとして図示し且つ説明したが、タービ
ン発電機は、時計方向に回転するように構成及び設計す
ることができることは明らかである。同様に、タービン
発電機の向きは垂直方向であるのが現時点で好ましい
が、本タービン発電機は、他の向きでも作動可能であ
る。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、極
めて良好に機能するとともに、最適な作動効率を得るよ
うに容易に調整することができ、かつタービンにおいて
遠心力によって発生する圧力を流入作動流体の圧力に対
してバランスさせることによって得られる自己制限型の
無拘束速度を有した長寿命の液中型のシールレス液圧タ
ービン発電機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した液中型の液圧タービン発電
機の断面図である。
【図2】図1のタービンの流体出口端の部分図であっ
て、開放した可変オリフィスを有するスラスト均等化機
構を示すと共に、タービンランナー、スラスト均等化機
構、及び、ボールベアリングを通る作動流体の流れを示
している。
【図3】図1のタービンの流体出口端の部分図であっ
て、閉止した可変オリフィスを有するスラスト均等化機
構を示すと共に、その出発位置から離れる方向に動いた
シャフトを示し、更に、タービンランナーを通る作動流
体の流れを示している。
【図4】高速度の作動流体を図1のタービンランナーの
中に注入するためのノズルアセンブリをその取り外され
た状態で示す断面図である。
【図5】図4の線5−5に沿って取ったノズルベーンの
展開図である。
【図6】図5の円5において取ったベーンの拡大図であ
る。
【図7】ノズルアセンブリのノズルベーンのプロフィー
ルを拡大して示す図である。
【図8】図1のタービンのためのスラスト均等化ランナ
ーが取り外された状態を示す断面図である。
【図9】図8の線8−8に沿ったランナーの部分断面図
である。
【図10】図8の矢印8の方向から見た部分端面図であ
る。
【図11】図8のランナーのための複数のランナーベー
ンのプロフィールの部分的な図である。
【図12】図8のランナーのための単一のベーンのプロ
フィールを示している。
【図13】図12の矢印13の方向から見たベーンの図
である。
【図14】図1のタービンのエクスジューサ(exdu
cer)の側方立面図である。
【図15】図14に示すエクスジューサを左側から見た
図である。
【符号の説明】
CH 共通ハウジング CV 格納容器 E エクスジューサ EP 電源通路 G 発電機 GR 発電機ロータ GS 発電機ステータ HF 作動流体源 I 流体入口 NM ノズル手段 O 流体出口 PC 電力ケーブル R ランナー RB 下方ベアリング RBT 上方ラジアルベアリング S シャフト T タービン TEM スラスト均等化機構 TR スロットルリング WR−1 第1のウエアーリング WR−2 第2のウエアーリング

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液圧タービン発電機であって、 液圧タービン及び発電機を取り付けるための、軸方向両
    方向に運動可能な単一のシャフトアセンブリと、 前記シャフトの一端部付近に取り付けられた液圧タービ
    ンと、 前記シャフトに取り付けられた、前記タービン用のボー
    ルベアリングとを備え、 前記発電機は、前記ボールベアリングに関して前記ター
    ビンが設けられる側とは反対側の前記シャフトに取り付
    けられている誘導発電機を備えており、該誘導発電機
    は、前記タービンが作動した時に前記シャフトに与えら
    れる回転運動に応答して、前記シャフトの速度に応じて
    回転し、 当該液圧タービン発電機は、また、 前記一端部とは反対側の前記シャフトの他端部付近で前
    記シャフトに設けられたラジアルベアリングを備え、 前記液圧タービンは、前記ボールベアリング付近で前記
    シャフトに取り付けられたスラスト均等化手段と、該ス
    ラスト均等化手段付近で前記シャフトに回転可能に取り
    付けられていて、高速の流体の流れに応答して回転し、
    作用する流体の流体圧及び速度に応じた速度で前記シャ
    フトを回転させるトルクを与え、且つ、比較的低い速度
    及び圧力で流体の流れを排出するための、ラジアルラン
    ナー手段とを含んでおり、 当該液圧タービン発電機は、また、 前記液圧タービン及び前記誘導発電機のための共通ハウ
    ジング手段を備えており、該共通ハウジング手段は、前
    記シャフトの前記他端部と前記スラスト均等化手段を含
    む前記タービンとの間で前記シャフトを包囲し且つ絶縁
    しており、前記ハウジングは、前記タービンのランナー
    手段付近で終端し、これにより、前記ランナー手段及び
    前記シャフトの残りの部分は、前記共通ハウジングの外
    側に位置しており、 前記ボールベアリングは、前記シャフトに取り付けられ
    た内側レースと、前記共通ハウジングに対して緩やかに
    取り付けられた外側レースとを有しており、これによ
    り、前記シャフトが、前記ハウジングに対して相対的
    に、予め選択した距離だけ軸方向の両方向に移動するこ
    とを許容し、 当該液圧タービン発電機は、また、 前記共通ハウジング及び前記シャフトの前記残りの部分
    の周囲で隔置されて設けられた格納容器手段を備えてお
    り、該格納容器手段は、前記共通ハウジング及び前記シ
    ャフトの前記残りの部分から軸方向外方に伸長してお
    り、前記容器は、該容器の前記ラジアルベアリングの端
    部付近に位置する流体入口と、その他端部に位置する流
    体出口とを有しており、前記流体入口及び流体出口は、
    互いに流体連通していて、流体の流れが前記共通ハウジ
    ング手段の周囲に流れるようになっており、 前記容器は、該容器の前記流体入口から流体の流れを受
    け取り、該流体の流れを高速の流体の流れに変換して、
    前記ランナー手段に衝突させて前記シャフトを回転させ
    るように隔置されたノズル手段を有しており、 当該液圧タービン発電機は、また、 前記ランナー手段付近で前記シャフトの前記残りの部分
    に取り付けられたエクスジューサ出口手段を備えてお
    り、該エクスジューサ出口手段は、前記ランナー手段か
    ら排出される流体の流れに応答して、前記流体の流れを
    前記容器の出口を通して比較的低い速度及び圧力で排出
    するようになされており、 前記スラスト均等化手段は、前記ボールベアリング付近
    で前記共通ハウジングに固定されていて、前記ベアリン
    グから軸方向外方に伸長している、固定スラストプレー
    トリング手段を含んでおり、 前記ランナー手段は、スロットルリング手段を有してお
    り、このスロットルリング手段は、前記ランナーの一側
    部と一体に構成されていて、前記スラストプレートと協
    働して、実質的に固定型の固定オリフィスと可変オリフ
    ィスとを形成しており、前記固定オリフィスは、前記ラ
    ンナー手段に衝突するように選択された前記高速の流体
    の流れの一部を受け取り、また、前記可変オリフィス
    は、前記スロットルリングと前記スラストプレートとの
    間に形成されていて、前記シャフトの両方向の運動に応
    じてサイズが変化すると共に、前記固定オリフィスから
    前記流体を受け取り、前記可変オリフィスに搬送された
    前記流体は、前記ボールベアリングを通って流れ、これ
    により、前記ベアリングを冷却し且つ潤滑して、前記共
    通ハウジングの中に入り、これにより、前記誘導発電機
    を冷却するようになされており、 当該液圧タービン発電機は、更に、前記ラジアルベアリ
    ング付近で前記共通ハウジングに接続されると共に、前
    記容器の低圧流体出口に接続され、前記冷却液体を前記
    出口に搬送する導管手段を備えており、 前記スラスト均等化手段は、前記スロットルリング手段
    と協働するように前記共通ハウジングに固定された、第
    1のウエアーリング手段と、前記ランナー手段の排出端
    と協働するように前記格納容器に固定された第2のウエ
    アーリング手段とを有しており、前記第1のウエアーリ
    ング手段の直径方向の間隔は、前記第2のウエアーリン
    グ手段の直径方向の間隔よりも大きくなるように構成さ
    れ、これにより、作動流体が与えられた時に、スラスト
    力を発生するようになされており、該スラスト力は、前
    記スラストプレートリング手段が前記スロットルリング
    手段に係合するまで、該スラスト力に応じて該スラスト
    力の方向に前記シャフトアセンブリを動かし、これによ
    り、前記可変オリフィスが閉じ、従って、該可変オリフ
    ィスの中に入る流体の流れを絞るように作用し、 前記可変オリフィスの閉じた状態は、前記第1のウエア
    ーリング手段と前記閉じた可変オリフィスとの間にチャ
    ンバを形成してその中に流体圧が発生することを許容
    し、これにより、前記チャンバの中に予め選択したレベ
    ルの圧力が発生すると、そのような圧力は、前記発生し
    たスラスト力を釣り合わせ、従って、前記スラストプレ
    ートリング手段及び前記スロットルリング手段の係合位
    置から離れる方向に前記シャフトアセンブリを動かし、
    次に、前記チャンバの中に発生する圧力の低下に伴っ
    て、前記流体の流れを前記可変オリフィスの中に入れ、
    これにより、発生したスラスト力の釣り合いが、前記シ
    ャフトアセンブリの軸方向の両方向の運動によって、オ
    ーバーシュートを生ずることなく、徐々に且つ円滑に行
    われることを特徴とする液圧タービン発電機。
  2. 【請求項2】 請求項1の液圧タービン発電機におい
    て、前記誘導発電機に接続可能な励磁電源手段の可変周
    波数源を備え、該可変周波数源は、前記タービン発電機
    から一定の出力周波数を発生させるように制御される前
    記タービンの感知された回転速度に応じて、電気的な周
    波数出力信号を発生することを特徴とする液圧タービン
    発電機。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の液圧タービン発電機に
    おいて、前記ランナー手段は、固定して取り付けられた
    複数のランナーベーンを有しており、これらランナーベ
    ーンは、これらベーンの間に作動流体を受け入れて、そ
    のような流体の方向を約90°変化させ、これにより、
    前記ランナーベーンから排出された流体が旋回するよう
    にする、ベーンプロフィールを有することを特徴とする
    液圧タービン発電機。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2の液圧タービン発電機に
    おいて、前記エクスジューサ出口手段は、共通のシャフ
    トの上に配列された複数の固定ベーンを有しており、こ
    れら固定ベーンは、前記ランナー手段から排出された旋
    回する流体を受け取って、そのような流体の流れを直線
    化するための螺旋状の形態を有することを特徴とする液
    圧タービン発電機。
  5. 【請求項5】 請求項1の液圧タービン発電機におい
    て、前記ラジアルランナー手段は、これに接続された作
    動流体の流れを受け入れるための隔置された複数のベー
    ンを有することを特徴とする液圧タービン発電機。
  6. 【請求項6】 請求項5の液圧タービン発電機におい
    て、前記隔置されたベーンは、均等に隔置された偶数の
    ベーンを含むことを特徴とする液圧タービン発電機。
  7. 【請求項7】 請求項4の液圧タービン発電機におい
    て、前記ランナー手段から排出される作動流体の流れ
    が、更に、旋回して排出されることを特徴とする液圧タ
    ービン発電機。
  8. 【請求項8】 請求項7の液圧タービン発電機におい
    て、前記エクスジューサ出口手段は、前記ランナー手段
    から排出された流体の流れを直線化するための、軸方向
    に隔置された2つのベーンを備えることを特徴とする液
    圧タービン発電機。
  9. 【請求項9】 請求項1の液圧タービン発電機におい
    て、前記ノズル手段は、隔置された複数のノズルを備え
    ることを特徴とする液圧タービン発電機。
  10. 【請求項10】 請求項1の液圧タービン発電機におい
    て、前記単一のシャフトアセンブリは、垂直方向の向き
    で取り付けられており、これにより、前記シャフトアセ
    ンブリに作用する総ての力を完全にバランスさせること
    を特徴とする液圧タービン発電機。
  11. 【請求項11】 液圧タービン発電機であって、 液圧タービン及び発電機を取り付けるための、軸方向両
    方向に運動可能な単一のシャフトアセンブリと、 前記シャフトの一端部付近に取り付けられた液圧タービ
    ンと、 前記シャフトに取り付けられた、前記タービン用のボー
    ルベアリングとを備え、 前記発電機は、前記ボールベアリングに関して前記ター
    ビンが設けられる側とは反対側の前記シャフトに取り付
    けられている誘導発電機を備えており、該誘導発電機
    は、前記タービンが作動した時に前記シャフトに与えら
    れる回転運動に応答して、前記シャフトの速度に応じて
    回転し、 当該液圧タービン発電機は、また、 前記一端部とは反対側の前記シャフトの他端部付近で前
    記シャフトに設けられたラジアルベアリングを備え、 前記液圧タービンは、前記ボールベアリング付近で前記
    シャフトに取り付けられたスラスト均等化手段と、該ス
    ラスト均等化手段付近で前記シャフトに回転可能に取り
    付けられていて、高速の流体の流れに応答して回転し、
    作用する流体の与えられた流体圧及び速度に応じた速度
    で前記シャフトを回転させるトルクを与え、且つ、比較
    的低い速度及び圧力で流体の流れを排出し、前記流体の
    流れを受け取って、該流体の流れを約90°にわたって
    反転させ、前記流体の流れを低い圧力及び速度で軸方向
    に排出する、ランナー手段とを含んでおり、 当該液圧タービン発電機は、また、 前記液圧タービン及び前記誘導発電機のための共通ハウ
    ジング手段を備えており、該共通ハウジング手段は、前
    記シャフトの前記他端部と前記スラスト均等化手段を含
    む前記タービンとの間で前記シャフトを包囲し且つ絶縁
    しており、前記ハウジングは、前記タービンのランナー
    手段付近で終端し、これにより、前記ランナー手段及び
    前記シャフトの残りの部分は、前記共通ハウジングの外
    側に位置しており、 前記ボールベアリングは、前記シャフトに取り付けられ
    た内側レースと、前記共通ハウジングに対して緩やかに
    取り付けられた外側レースとを有しており、これによ
    り、前記シャフトが、前記ハウジングに対して相対的
    に、予め選択した距離だけ軸方向の両方向に移動するこ
    とを許容し、 当該液圧タービン発電機は、また、 前記共通ハウジング及び前記シャフトの前記残りの部分
    の周囲で隔置されて設けられた格納容器手段を備えてお
    り、該格納容器手段は、前記共通ハウジング及び前記シ
    ャフトの前記残りの部分から軸方向外方に伸長してお
    り、前記容器は、該容器の前記ラジアルベアリングの端
    部付近に位置する流体入口と、その他端部に位置する流
    体出口とを有しており、前記流体入口及び流体出口は、
    互いに流体連通していて、流体の流れが前記共通ハウジ
    ング手段の周囲に流れるようになっており、 前記容器は、該容器の前記流体入口から流体の流れを受
    け取り、該流体の流れを高速の流体の流れに変換して、
    前記ランナー手段に衝突させ、前記遠心力によって発生
    する流体圧を前記流体の流れに対してバランスさせ、こ
    れに従って前記シャフトを回転させ、これにより、前記
    液圧タービンが自己制限型の無拘束速度を有するよう
    に、隔置された複数のベーンを有するノズル手段を含ん
    でおり、 前記スラスト均等化手段は、前記ボールベアリング付近
    で前記共通ハウジングに固定されていて、前記ベアリン
    グから軸方向外方に伸長している、固定スラストプレー
    トリング手段を含んでおり、 前記ランナー手段は、スロットルリング手段を有してお
    り、このスロットルリング手段は、前記ランナーの一側
    部と一体に構成されていて、前記スラストプレートリン
    グ手段と協働して、実質的に固定型の固定オリフィスと
    可変オリフィスとを形成しており、前記固定オリフィス
    は、前記ランナー手段に衝突するように選択された前記
    高速の流体の流れの一部を受け取り、また、前記可変オ
    リフィスは、前記スロットルリングと前記スラストプレ
    ートとの間に形成されていて、前記シャフトの両方向の
    運動に応じてサイズが変化すると共に、前記固定オリフ
    ィスから前記流体を受け取り、前記可変オリフィスに搬
    送された前記流体は、前記ボールベアリングを通って流
    れ、これにより、前記ベアリングを冷却し且つ潤滑し
    て、前記共通ハウジングの中に入り、これにより、前記
    誘導発電機を冷却するようになされており、 当該液圧タービン発電機は、更に、前記ラジアルベアリ
    ング付近で前記共通ハウジングに接続されると共に、前
    記容器の低圧流体出口に接続され、前記冷却液体を前記
    出口に搬送する導管手段を備えており、 前記スラスト均等化手段は、前記スロットルリング手段
    と協働するように前記共通ハウジングに固定された、第
    1のウエアーリング手段と、前記ランナー手段の排出端
    と協働するように前記格納容器に固定された第2のウエ
    アーリング手段とを有しており、前記第1のウエアーリ
    ング手段の直径方向の間隔は、前記第2のウエアーリン
    グ手段の直径方向の間隔よりも大きくなるように構成さ
    れ、これにより、作動流体が与えられた時に、スラスト
    力を発生するようになされており、該スラスト力は、前
    記スラストプレートリング手段が前記スロットルリング
    手段に係合するまで、該スラスト力に応じて該スラスト
    力の方向に前記シャフトアセンブリを動かし、これによ
    り、前記可変オリフィスが閉じ、従って、該可変オリフ
    ィスの中に入る流体の流れを絞るように作用し、 前記可変オリフィスの閉じた状態は、前記第1のウエア
    ーリング手段と前記閉じた可変オリフィスとの間にチャ
    ンバを形成して、該チャンバの中に流体圧が発生するよ
    うにし、これにより、前記発生したスラスト力に対抗す
    る予め選択したレベルの圧力が前記チャンバの中に発生
    した時に、前記スラストプレートリング手段及び前記ス
    ロットルリング手段の係合位置から離れる方向に前記シ
    ャフトアセンブリを動かし、これにより、前記可変オリ
    フィスの中に連続的に流体の流れを入れ、従って、前記
    チャンバの中に形成される圧力を連続的に減少させ、こ
    れにより、前記液圧タービンが作動している間に生ずる
    前記シャフトアセンブリの軸方向における両方向の連続
    的な運動によって、前記発生したスラスト力の釣り合い
    が、オーバーシュートを生ずることなく、徐々に且つ円
    滑に生ずることを特徴とする液圧タービン発電機。
  12. 【請求項12】 請求項11の液圧タービン発電機にお
    いて、前記誘導発電機は、前記シャフトに取り付けられ
    たロータと、励磁可能な巻線を有するステータとを備え
    ており、該ステータは、可変速度の一定周波数の手段を
    含んでおり、該手段は、前記誘導発電機のステータに接
    続可能であって、前記発電機の回転速度に従って周波数
    の電気的な出力信号を発生し、前記発電機の回転速度の
    変動に応じて、前記誘導発電機から一定の所望の出力周
    波数を発生させることを特徴とする液圧タービン発電
    機。
  13. 【請求項13】 請求項11又は12の液圧タービン発
    電機において、前記シャフトアセンブリは、垂直方向の
    向きで配列されていることを特徴とする液圧タービン発
    電機。
  14. 【請求項14】 液圧タービン発電機を作動するための
    方法であって、 回転可能な単一のシャフトであって、その一端部付近に
    取り付けられた液圧タービンと、誘導発電機とを有して
    おり、該誘導発電機が、ロータと、交流励磁型のステー
    タとを含んでおり、該ステータが、予め選択した変動す
    る周波数の電気信号を受けて、前記一端部とは反対の他
    端部付近に取り付けられた前記発電機の同期速度を変え
    るようになされている、回転可能な単一のシャフトを準
    備する工程と、 ラジアルベアリングを前記シャフトの前記他端部付近に
    取り付けて、前記発電機付近に固定する工程と、 前記シャフトにボールベアリングを取り付けて、前記タ
    ービンが、予め選択した距離にわたって、前記シャフト
    の上で軸方向において両方向に運動可能にする工程とを
    備えており、 前記液圧タービンは、前記シャフトに取り付けられてい
    るラジアルランナー手段を有しており、該ラジアルラン
    ナー手段は、所定の高い流体圧及び速度を有する作動流
    体を受け取って、前記シャフトを回転させるようになさ
    れており、 当該方法は、また、 前記誘導発電機、及び、前記ランナー手段を除く前記タ
    ービンを含む前記単一のシャフトを単一のハウジングの
    中に包囲し、前記ランナー手段に接続された流体の一部
    と前記単一のハウジングとの間を流体連通させる工程
    と、 所定の高い圧力及び速度の作動流体を前記ラジアルラン
    ナー手段に衝突させるように搬送し、前記ランナーが発
    生した遠心力の流体圧を注入された流体圧とバランスさ
    せ、前記シャフト従って前記発電機を、前記作動流体の
    流体圧及び速度に従って、予め選択した速度で回転させ
    るトルクを発生させ、前記作動流体を低い流体圧及び速
    度で前記ランナー手段から排出する工程と、 前記ランナー手段に高圧の作動流体を与えてスラスト力
    を発生させることにより、前記スラスト力に応じて該ス
    ラスト力の方向に、前記シャフトアセンブリを前記所定
    の軸方向の距離だけ軸方向に動かすことにより、発電機
    のタービンの軸方向のスラスト力を自動的且つ連続的に
    バランスさせ、前記ランナー手段に搬送される作動流体
    の一部を、前記ボールベアリングを通して、前記ランナ
    ー手段と前記ハウジングとの間に搬送して前記ベアリン
    グを潤滑し、更に、前記誘導発電機を通して搬送して該
    発電機を冷却し、次に、前記流体の部分を排出されたラ
    ンナー流体の低圧側に搬送する工程と、 前記シャフトが前記予め選択した軸方向の距離だけ動い
    た後に、前記ボールベアリングに搬送されている作動流
    体を自動的に絞って、発生したスラスト力に釣り合う圧
    力が発生するまで、前記ハウジングと前記ランナー手段
    との間に流体圧を形成し、これにより、前記シャフトを
    前記絞り位置から離れる方向に動かして、前記シャフト
    の運動が逆転するまで前記圧力の形成を減少させ、これ
    により、前記シャフトの運動を自動的且つ連続的に逆転
    させて、発生したスラスト力をバランスさせ、これによ
    り、前記タービンを使用可能な作動流体の全範囲にわた
    って、実質的にゼロスラストで作動させる工程と、 前記シャフトの速度に応じて選択された周波数を有する
    A.C.電源で前記誘導発電機の前記ステータ巻線を励
    磁して、予め選択した出力周波数を発生させ、これによ
    り、前記タービン発電機の全体的な効率を最適化する工
    程とを備えることを特徴とする液圧タービン発電機を作
    動する方法。
  15. 【請求項15】 請求項14の液圧タービン発電機を作
    動する方法において、前記流体は、旋回流れとして排出
    され、また、前記ラジアルランナー手段から排出される
    流体の流れを直線化する工程を備えることを特徴とする
    液圧タービン発電機を作動する方法。
  16. 【請求項16】 請求項14の液圧タービン発電機を作
    動する方法において、前記共通ハウジング及び前記ラン
    ナー手段の周囲に隔置された関係で取り付けられ、前記
    ラジアルベアリングの位置に対向する流体入口と、前記
    他端部に位置する流体出口とを有している、格納容器手
    段を準備する工程と、 予め選択した圧力及び速度の作動流体を前記格納容器の
    前記流体入口の中に搬送して、前記単一のハウジングの
    周囲で流動させる工程と、 前記格納容器の中に流れる作動流体の経路の中に前記流
    体の流れを受け取るための流体ノズルを設け、前記ラン
    ナー手段と前記単一のハウジングとの間に前記流体の一
    部が搬送されている間に、前記ランナー手段に対して高
    速の流れを注入する工程とを備えることを特徴とする液
    圧タービン発電機を作動する方法。
  17. 【請求項17】 単一のシャフトにシャフトアセンブリ
    として取り付けられた液圧タービン発電機と、共通ハウ
    ジング内のタービンと発電機との間に設けられたボール
    ベアリングと、前記共通ハウジング及び前記シャフトを
    隔置された関係で包囲する格納容器とを備え、タービン
    ランナーが、前記共通ハウジングの外側で前記ボールベ
    アリング付近の前記シャフトに取り付けられている、液
    圧タービン発電機に使用されるスラスト均等化機構であ
    って、 前記ボールベアリングは、前記シャフトに固定されてい
    る内側レースと、あるベアリングクリアランスをもっ
    て、前記共通ハウジングに緩やかに取り付けられている
    外側レースとを有しており、これにより、前記シャフト
    が軸方向において両方向に所定の軸方向距離だけ運動す
    ることを許容し、当該スラスト均等化機構は、前記ハウ
    ジングと前記タービンランナーとの間で前記ハウジング
    に取り付けられた固定型のスラストプレートリング手段
    を備えており、 前記ランナー手段は、スロットルリング手段を有してお
    り、該スロットルリング手段は、前記ランナー手段の一
    側部において前記ランナー手段と一体に構成されてい
    て、前記スラストプレートリング手段と協働して、前記
    ランナー手段に衝突するように接続された高速のタービ
    ン作動流体の一部を受け入れるための実質的に固定され
    た固定オリフィスと、前記スロットルリング手段と前記
    スラストプレート手段との間に形成された可変オリフィ
    スとを形成し、該可変オリフィスの寸法は、前記シャフ
    トの前記運動に従って変化すると共に、前記固定オリフ
    ィスから作動流体を受け取るようになされており、前記
    可変オリフィスの開度は、最初は、前記固定オリフィス
    の開度よりも大きく、前記可変オリフィス及び前記スラ
    ストプレートリング手段の配列及び構造が、前記作動流
    体を前記ボールベアリング及び前記共通ハウジングを通
    して搬送することを許容するようになされており、 前記スラスト均等化機構は、更に、前記共通ハウジング
    に固定されていると共に前記スロットルリング手段から
    隔置されている、第1のウエアーリング手段と、前記ラ
    ンナー手段の前記流体排出端付近で前記格納容器に固定
    されている、第2のウエアーリング手段とを備えてお
    り、前記第1のウエアーリング手段の直径方向の間隔の
    配列及び構造が、前記第2のウエアーリング手段の直径
    方向の間隔よりも大きくなるように形成されており、こ
    れにより、スラスト力を発生して、前記スラストプレー
    トリング手段が前記スロットルリング手段に係合するま
    で、前記シャフトアセンブリを前記スラスト力の方向に
    軸方向に動かし、これにより、前記可変オリフィスを閉
    じ、従って、前記可変オリフィスの中に入る作動流体の
    流れを絞るようになされており、 前記可変オリフィスの前記閉じた状態は、前記第1のウ
    エアーリング手段と前記閉じた可変オリフィスとの間に
    チャンバを形成して、該チャンバの中に流体圧を発生さ
    せることができ、これにより、予め選択したレベルの圧
    力が前記チャンバの中に形成された時に、前記発生した
    スラスト力を相殺し、また、前記流体を絞る状態から離
    れる方向に前記シャフトアセンブリを動かし、これによ
    り、前記可変オリフィスの中に連続的に流体の流れを入
    れて、前記チャンバの中に発生する圧力を減少させ、従
    って、発生した前記スラスト力の釣り合いが、前記シャ
    フトアセンブリの軸方向における連続的な交互の両方向
    の運動によって、オーバーシュートを生ずることなく、
    徐々に且つ円滑に生じるようになされており、 当該スラスト均等化機構は、更に、 前記ハウジングの中の流体の前記一部を前記ランナー手
    段の前記流体排出側付近に搬送するように、前記ハウジ
    ングに接続された導管手段を備えることを特徴とするス
    ラスト均等化機構。
  18. 【請求項18】 液圧タービン発電機に使用される請求
    項17のスラスト均等化機構において、前記ベアリング
    のクリアランスに起因する前記シャフトアセンブリの前
    記所定の軸方向の運動距離が、前記スロットルリングと
    前記スラストプレートリング手段との間の前記可変オリ
    フィスの距離に実質的に等しいことを特徴とするスラス
    ト均等化機構。
  19. 【請求項19】 スラスト均等化機構に使用される請求
    項17又は18のスラスト均等化機構において、前記シ
    ャフトアセンブリは、総ての力をバランスさせるため
    に、垂直方向の向きで取り付けられていることを特徴と
    するスラスト均等化機構。
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