JPH1090193A - 電子部品の着色半透明塗布剤の検査方法 - Google Patents

電子部品の着色半透明塗布剤の検査方法

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JPH1090193A
JPH1090193A JP8245079A JP24507996A JPH1090193A JP H1090193 A JPH1090193 A JP H1090193A JP 8245079 A JP8245079 A JP 8245079A JP 24507996 A JP24507996 A JP 24507996A JP H1090193 A JPH1090193 A JP H1090193A
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image
sealant
color
coating agent
coating material
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Hisaya Ogami
上 尚 也 大
Hideo Sakata
田 英 夫 坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子部品の表面に塗布された着色半透明の塗
布剤の外観検査を、自動化して、精度良く行うことを可
能とするするものである。 【解決手段】 着色半透明の塗布剤のカラー画像を取込
み、そのカラー画像から前記塗布剤の色に着目して塗布
剤画像を抽出し、抽出した前記塗布剤画像を膨張し、膨
張した前記塗布剤画像と理想形状の画像とを論理演算し
て、塗布剤過量部を除去すると共に塗布剤無し部分や不
足部分を明らかにし、前記論理演算した画像に基づい
て、画素数判定や背景エリア数判定等によって塗布剤の
外観検査の合否判定を行うことにより、着色半透明塗布
剤の検査を正確かつ容易に行うことができるようにした
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着色半透明塗布剤
の検査方法に関する。より具体的には、本発明は、被検
査体上に塗布された着色半透明の材料の分布状態を検査
するための、着色半透明塗布剤の検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えばボタン型電池等の各種製
品の製造組立工程の自動化は、製品の製造コストの削減
のために効果的な手段と考えられる。しかし、組立工程
や加工工程に比べて、検査工程は、自動化が困難である
場合が多い。そのような場合の一つとして、検査される
べき対象物が透明性を有し、カメラ等によって画像が把
握しにくい材料の場合が挙げられる。そこで、以下で
は、このような場合の一例として、ボタン型電池の製造
組立工程を例に挙げ、透明性を有する材料としてのシー
ル剤の塗布状態の検査工程について説明する。
【0003】まず、一般的なボタン型電池の断面図を図
7に示す。同図に示されているように、ボタン型電池1
00は、シール剤110が塗布されたガスケット101
を挟んで、蓋体としての正極缶102と、収納容器とし
ての負極端子103を密閉したケースとしての外囲体1
04を有する。このガスケット101は、通常、ポリエ
チレン等の樹脂からなり、その外観は、ほぼ透明また
は、白色半透明である。また、シール剤110として
は、シリコングリース等が用いられ、その外観は、黄色
ないし茶色等の着色半透明である。
【0004】外囲体104の内部には、セパレータ10
6を挟んで、負極作用物質107と正極作用物質108
とがそれぞれ配置されている。また、正極缶102は、
その内側表面に、電流を効率的に取り出すためのほぼ網
状に構成された集電体109が溶接されている。この正
極缶102の内側面、特に集電体109は、組立状態に
おいて、正極作用物質108と広い面積で効率良く接触
している。このような外囲体104の内部の隙間の部分
は、電解液105で満たされている。
【0005】次に、このボタン型電池100の製造工程
を説明する。
【0006】図8(a)〜(e)は、ボタン型電池10
0の製造工程を説明する工程端面図である。
【0007】まず、同図(a)に示したように、ケース
本体として機能する負極端子103をその開口部を上方
に向けて設置する。
【0008】続いて、同図(b)に示したように、予め
内側面にほぼ環状にシール剤110が塗布された、それ
自体がほぼ環状のガスケット101を、シール剤110
が負極端子103の上縁受け部103Aに接した状態に
被せる。
【0009】次に、同図(c)に示したように、負極作
用物質107、セパレータ106および正極作用物質1
08を順次、積層収容し、また、電解液105を注入す
る。
【0010】さらに、同図(d)に示したように、正極
缶102を被せる。
【0011】この後に、ガスケット101をはさんで負
極端子103と正極缶102の周縁部分を圧着折り曲げ
加工することにより、同図(e)に示したように密閉型
のボタン電池100が完成する。
【0012】以上説明したようにして製造される密閉型
のボタン型電池100の部品のうち、ガスケット101
に塗布されたシール剤110は、その密閉性に大きな影
響を与える。何故ならば、このシール剤110は、ボタ
ン型電池100の液密性を確保し、電解液105の液漏
れを防止する役割を有するからである。よって、このシ
ール剤の塗布状態の検査は、品質保証上重要である。こ
の検査の方法としては、以下に説明する2通りの方法が
ある。 図9(a)、(b)は、この2通りの検査方法
をそれぞれ表す説明図である。まず、図9(a)は第1
の方法を示し、負極端子103に設置する前において、
ガスケット101上のシール剤110の塗布状態を直
接、検査する方法である。また、図9(b)は第2の方
法を示し、ガスケット101を負極端子103に被せた
後に、このままの状態で透明性を有するガスケット10
1を透かしてシール剤110の塗布状態を検査する方法
である。
【0013】従来、このような着色半透明体の検査のた
めの観察方法としては、各種センサを用いて行う方法
と、検出モノクロ画像の処理による方法とがあった。こ
こで、上記の各種センサとしては、光電センサ、レーザ
変位センサなどが挙げられる。光電センサを用いる場合
は、被検査体に光を照射し、被検査体からの反射光を光
電センサにより受け、その反射光の強度を測定すること
により検査を行う。また、レーザ変位センサを用いる場
合は、被検査体上をレーザ光で走査し、反射光の変位を
測定することにより、表面の凹凸を測定して検査を行
う。一方、上記モノクロ画像処理による検査は、一般
に、被検査体からモノクロ画像を採取し、被検査体の各
部のコントラストの差をもとにして、被検査体の外観の
検査を行うものである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述したよう
な従来の検査方法では、ボタン型電池のガスケットに塗
布されたシール剤110の塗布状態を検査することが容
易ではないこともあった。この理由は、シール剤が半透
明だからである。すなわち、前述したように、このよう
なシール剤として用いられるものは、シリコングリース
等の半透明の材料である。そして、シール剤が半透明で
あるために、シール剤からの反射光が微弱であり、前述
したような、光電センサ、レーザ変位計では、反射光の
検出強度が低く、正確な検査が困難である。しかも、こ
れらの検査方法の場合は、一度には、シール剤の塗布領
域の一部のみしか検査することができない。従って、塗
布領域の全面を検査するためには、被検査体を回転等さ
せて、複数回、上記のような検査を実施しなければなら
なかった。さらに、これらの従来の検査方法によって
は、ガスケット裏面からの検査が困難であった。
【0015】一方、モノクロ画像処理による方法でも、
シール剤が半透明であるために、ガスケットとシール剤
とのコントラストの差が充分に得られないことが少なく
ない。従って、ガスケットとシール剤を画像で区別する
のが難しく、処理ソフトが複雑になるのが避けられず、
しかも、安定した信頼性の高い測定結果も得にくかっ
た。
【0016】以上説明したように、従来の検査方法では
透明又は半透明の材料の外観検査を精度良く行うことが
困難であった。本発明の目的は、かかる点に鑑みてなさ
れたものである。すなわち、本発明は、材料が透明性を
有するものであっても、その材料からカラー画像を作成
し、適切な画像処理を施すことにより、精度良く、その
外観検査を行うことを可能とする方法を提供することに
ある。
【0017】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明による
電子部品の着色半透明塗布剤の検査方法は、互いに組み
合わせられる電子部品としての第1部品と第2部品の間
におけるこの第1部品の表面に塗布される着色半透明の
塗布剤の外観を検査する方法であって、前記塗布剤のカ
ラー画像を取込むステップと取込んだ前記カラー画像か
ら前記塗布剤の色に着目して塗布剤画像を抽出するステ
ップと、抽出した前記塗布剤画像を膨張するステップ
と、膨張した前記塗布剤画像と理想形状の画像とを論理
演算して、塗布剤過重部を除去すると共に塗布剤無し部
分や不足部分を明らかにするステップと、前記論理演算
した画像に基づいて、画素数判定や背景エリア数判定等
によって塗布剤の外観検査の合否判定を行うステップと
を備えるものとして構成される。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明による検査方法は、検査の
対象物である塗布剤が半透明体といえども一般には色彩
を有する点に着目し、この被検査体から得たカラー画像
にカラー画像処理技術を施して、この対象物の形状を把
握し、これに基づいて外観検査を行うようにしたもので
ある。
【0019】以下に、本発明の実施の形態を図面を参照
しながら説明する。
【0020】図1は、本発明による外観検査方法につい
て用いる検査装置の説明図である。本発明による外観検
査方法においては、光源13により、検査ステージ11
上に設置された被検査体12を照明する。この光源13
としては、被検査体を均一に照明し、被検査体の各部の
色を明瞭に観察するため、白色光源を用いることができ
る。このような白色光源としては、例えば、リング形状
の高周波蛍光灯が挙げられる。また、検査の対象物であ
る塗布剤と同色の光源を用いることもできる。このよう
な同色の光源を用いると、被検査体のうちで塗布剤の色
と異なる色を有する部分を暗くして、塗布剤のみを有効
に照明して明るくすることができる。
【0021】上記光源13により照明された被検査体1
2は、カラーカメラ14により撮影され、カラー画像が
得られる。このカラーカメラ14は、被検査体12のカ
ラー画像を電気信号に変換できるものであれば良い。こ
のようなカメラとしては、例えば、CCDや撮像管を用
いたカラーテレビカメラが挙げられる。電気信号に変換
された被検査体12のカラー画像は、カラー画像処理装
置15に送り込まれ、以下に説明する所定の画像処理が
施される。また、画像処理装置15の出力側には、画像
モニタ16が接続され、必要に応じて、処理前の画像ま
たは処理後の画像をモニタすることができる。
【0022】図2(a)、(b)は、本発明による検査
方法の全体的な流れを表す説明図である。ここで、同図
(a)は、本発明による検査方法のフローチャートを表
し、同図(b)は、同フローチャートの各ステップで得
られる画像を表す。ここでは、本発明による検査方法の
一例として、前述したボタン型電池の部品として組み込
む前のガスケット101上のシール剤110の塗布状態
を検査する方法について説明する。
【0023】本発明においては、まず、ステップ21に
おいて、図2(b)に示すようなカラー画像21Aを取
り込む。すなわち、図1に示したようなカラーカメラ1
4を用いて、ガスケット101を撮影し、カラー画像2
1Aをカラー画像処理装置15に取り込む。このカラー
画像21Aにおいて、101Aはガスケット像を示し、
110Aはシール剤像を示す。ガスケット101上に塗
布されたシール剤110は、通常、着色半透明であり、
その色は、例えば、黄色または茶色である。従って、ス
テップ21において取り込まれたカラー画像21Aで
は、シール剤像110Aは、実際には、シール剤自身の
色と、シール剤を透過した背景の色が混在したものとな
っている。
【0024】次に、ステップ22において、検査の対象
物の色を抽出する。すなわち、予めシール剤110の色
をカラー画像処理装置15に記憶させておき、被検査体
のカラー画像21Aからその色のみを抽出したカラー画
像22Aを生成する。この処理によって、被検査体のカ
ラー画像22Aは、シール剤110の色のみの画像とさ
れる。すなわち、抽出処理前のシール剤像110A上で
は、シール剤と、そのシール剤を透過して背後の背景が
見えている。しかし、抽出処理後の画像22A上では、
シール剤を透過して見えていたシール剤の背後の背景を
表示する画素のうちで、シール剤とは異なる色を表示し
ていた画素の表示が除去される。その結果として、カラ
ー画像22Aにおけるシール剤像110Bは、シール剤
の色を表示した画素が間隔をおいて分布したものとな
る。また、シール剤が塗布されていない部分の画像は、
たまたまシール剤と同色の色を有する画素以外は、すべ
て表示が除去される。画像上で抽出されなかった部分の
画素は、表示が除去されて黒色の状態、または、シール
剤の色以外の任意に設定した色を表示させても良い。な
お、本願明細書では、「画素」とは、カラー画像を構成
する基本単位となるもので、それぞれ独立に色相、彩度
および明度を指定することができるものを指す。
【0025】次に、ステップ23においては、画素膨張
処理を施す。すなわち、画像22A上におけるシール剤
像の色表示画素に隣接している画素にも、シール剤の色
を表示させ、シール剤像110Cとする。図3は、この
画素膨張処理を概念的に表した説明図である。同図
(a)は、画素膨張処理前の画像の一部を表す。すなわ
ち、同図(a)では、5行5列の画素からなる画面上の
任意の領域に着目し、その領域の中央の画素Aのみがシ
ール剤の色を表示している様子が示されている。
【0026】この画像Aに膨張処理を施した結果を同図
(b)に示す。すなわち、画素Aに隣接する8個の画素
B、B、B、・・・にも、シール剤の色を表示させる。
【0027】同図(c)は、さらに、再度の膨張処理を
施した結果を表す。すなわち、画素Bの外側に隣接する
16個の画素C、C、C、・・・にも、シール剤の色を
表示させる。
【0028】このような画素膨張処理を施すのは、以下
の理由による。すなわち、図2に示したステップ22の
抽出処理によって、画像21Aから、シール剤を透過す
る背景色が除去され、画像22Aとなる。その結果とし
て、シール剤像110Bは、シール剤の色を表示する画
素が点在し、コントラストが弱くキメの荒い画像となっ
ている。従って、そのままでは、シール剤塗布状態の良
否判定が困難な場合が多い。そこで、画素膨張処理を施
すことにより、シール剤の色を表示している画素数を合
理的に増加し、コントラストを改善してなめらかな画像
とすることが必要だからである。従って、この画素膨張
処理は、シール剤の塗布部の画像上のすべての画素がシ
ール剤の色を表示することとなるまで、繰り返し行う。
また、画素膨張処理は、図3に示したように、一度の膨
張処理で、周囲に一画素ずつ膨張させても良く、また
は、一度の膨張処理で周囲に2画素以上ずつ膨張させて
も良い。例えば、図3(a)の状態から直ちに、図3
(c)の状態に膨張させても良い。また、縦あるいは横
方向のみのように、特定の方向のみに膨張させても良
い。一度の膨張処理で膨張させる画素の数や、方向、あ
るいは、画像膨張処理の回数などの条件は、ステップ2
2で得られた抽出処理画像上のシール剤塗布部での同色
表示画素の分布状態に応じて、適宜決定することができ
る。
【0029】次に、図2のステップ24では、カラー画
像23A中のシール剤像110Cと参照画像との論理演
算処理を行いシール剤像110Dとする。すなわち、ス
テップ23で得られた膨張処理画像23Aと、別途用意
した参照画像との論理積により、画像24Aを生成す
る。図4は、この論理演算処理を説明するための原理概
念図である。ここで、同図(a)、(b)、(c)は、
それぞれ、ステップ23で得られた膨張処理画像23A
と、適宜想定した参照画像との論理積の例を示す説明図
である。
【0030】まず、第1の例として、図4(a)では、
膨張処理画像31と参照画像32との論理積として、論
理演算画像33を得ている。つまり、膨張処理画像31
に表されたシール剤塗布領域30には、不要にはみ出し
て塗布された過量部34がある。このような過量部34
は、参照画像32には無い。従って、膨張処理画像31
の過量部34は、参照画像32と論理積をとることによ
って画像上から除去される。論理演算画像33では、こ
のように除去された過量部を点線36で仮想的に示して
いる。一方、膨張処理画像31で、シール剤の塗布がさ
れていない又は不足している部分35は、論理演算画像
33に、そのまま欠けた領域37として表される。
【0031】次に、第2の例として、図4(b)では、
膨張処理画像41と、参照画像42との論理積により論
理演算画像43を得ている。ここで、論理演算画像43
中の点線は、削除された膨張処理画像41の一部を仮想
的に示したものである。この例では、まず、膨張処理画
像41に表示されたシール剤塗布領域40のうちの、外
周部分と内周部分は、参照画像42に表示されているシ
ール剤塗布領域40Aをはみ出す領域である。従って、
これらの領域は参照画像42との論理積をとることによ
って、過量部として画像上から除去される。論理演算画
像43上では、これらの領域は、点線46および47に
よって仮想的に示されている。また、膨張処理画像41
上で、シール剤の塗布が欠けている部分44は、論理演
算画像43においても、塗布の欠けた部分48として表
示される。さらに、膨張処理画像41で領域45で示し
たような、ガスケットの周辺にシール剤と同色の部分が
たまたまあるような場合も、参照画像42との論理積を
とることによって、論理演算画像43では、点線49で
示したように、除去される。
【0032】次に、第3の例として、図4(c)では、
膨張処理画像51と、参照画像52との論理積により論
理演算処理画像53を得ている。ここで、論理演算画像
53中の点線は、削除された膨張処理画像41の一部を
仮想的に示したものである。この例でも、まず、膨張処
理画像51に表されたシール剤塗布領域50のうちの、
外周部分55と内周部分56が除去されている。また、
膨張処理画像51に表示された、シール剤の塗布が不十
分な部分54は、参照画像との論理積をとることによっ
て、論理演算画像53においてはリング状の塗布領域の
一部が切れた領域57となっている。
【0033】本ステップで用いる参照画像としては、例
えば、シール剤の理想的な塗布状態を表示する画像や、
シール剤が最低限塗布されていなければならない領域を
表示する画像が挙げられる。このような参照画像は、予
め画像処理装置に入力しておく。そして、このような参
照画像と、ステップ23で得られた処理画像との論理積
を求めることにより、画像上のシール塗布領域をウイン
ドウ処理、すなわち、不要部を削除することができる。
【0034】図4(a)〜(c)に示した一連の例から
分かるように、本ステップの論理演算処理によって、不
要にはみ出して塗布されたシール剤過量部分や、シール
剤とたまたま同じ色を有する他の部分、または、ステッ
プ23で膨張処理された結果として現実の塗布領域より
もはみ出した部分などを画面上で除去することができ
る。このようにすることにより、シール剤が無い部分や
塗布が不足している部分を明らかにすることができ、塗
布状態の良否判断を容易で的確なものとすることができ
る。
【0035】以上説明した論理演算処理に続いて、再び
図2に戻り、ステップ25では、画像上で、検査の対象
物の色を表示している画素の数を計測し、良否判定を行
う。すなわち、まず、画像上でシール剤の色を表示して
いる画素の数を計測する。次に、計測された画素数を、
予め定めてある基準画素数と比較する。比較の結果、計
測された画素数が基準画素数以上であれば、「良」と
し、基準値以下であれば、「不良」とする。
【0036】図5(a)、(b)は、本ステップ25に
おいて「不良」と判定される場合の画像の例を示したも
のである。同図(a)では、画像60のシール剤塗布部
62に、塗布が不足している部分63がある。この結果
として、計測される画素数が基準画素数に達しない場合
を示す。また、同図(b)では、画像61のシール剤塗
布部64に、塗布が無い部分65がある。同図は、この
結果として、計測される画素数が基準画素数に達しない
場合を示す。
【0037】ここで、シール剤の塗布状態の良否の判断
基準となる基準画素数は、ステップ24の論理演算処理
の際に用いる参照画像の種類に応じて、決定することが
望ましい。例えば、参照画像として、シール剤が最低限
塗布されていなければならない領域を表示する画像を用
いた場合は、ステップ25における基準画素数は、参照
画像のシール剤塗布部の画素数と同数とすることが望ま
しい。また、ステップ24で用いる参照画像として、シ
ール剤の理想的な塗布状態を表示する画像を用いた場合
は、塗布ムラにより理想面積に満たない場合でも、一定
の範囲では許容できる場合もある。従って、このような
場合は、参照画像のシール剤塗布部の画素数から、許容
しうる一定数を差し引いた画素数をステップ25におけ
る基準画素数とすることもできる。
【0038】以上説明した論理演算処理に続いて、図2
に示したステップ26では、画像上で、背景エリアの数
を計測することにより、シール剤の塗布領域に「切れ
目」が有るか否かを判断して、良否判定を行う。ここ
で、背景エリアとは、画像上で、シール剤の色とは異な
る色を表示している領域をいう。この背景の色は、ステ
ップ22におけるシール剤の色抽出処理の際に、画像上
で、黒色または、任意に設定した背景色で表示されてい
る。ステップ26では、画像上で、このような背景エリ
アの数を計測する。そして、背景エリアの数が2の場合
は、「良」とし、背景エリアの数が1の場合は、「不
良」とする。
【0039】図6(a)、(b)は、それぞれ、本ステ
ップで「良」と判定される場合と、「不良」と判定され
る場合の画像の例を示した説明図である。
【0040】同図(a)は、本ステップで「良」と判定
される場合の例である。同図(a)の画像70に示され
た塗布領域72には、塗布が不足している部分77があ
る。しかし、そのような不足部分77によってリングが
切れているわけではない。すなわち、同図(a)では、
リング状の塗布領域72によって分離され、独立してい
る、2つの背景エリア73と74とが表示されている。
つまり、シール剤の塗布領域に切れ目がなく、連続して
塗布されているために、背景が、リング状の塗布領域の
内側のエリアと外側のエリアとに分離している。このよ
うに、シール剤の塗布領域に切れ目が無い場合は、背景
エリアの数が2つとなる。従って、背景エリアの数が2
つの場合は、「良」と判定することができる。
【0041】一方、図6(b)は、本ステップで「不
良」と判定される場合の画像を例示した説明図である。
同図の画像71には、シール剤の塗布が不完全で、一部
にシール剤が無い部分78を有するリング状の塗布領域
75と、背景エリア76とが表示されている。そして、
背景エリア76は、塗布領域75によって内外に分離さ
れていない。これは、図中で点線で示したように、塗布
領域75に切れ目があり、背景がそこでつながっている
からである。このように、シール剤の塗布領域に切れ目
がある場合は、背景エリアの数は1つとなる。従って、
背景エリアの数が1つの場合は、「不良」と判定するこ
とができる。
【0042】本発明による外観検査方法は、以上説明し
た図2のステップ21からステップ26までの処理、判
定により構成される。上述した本発明の実施の形態で
は、一例として、図9(a)に示したように、ガスケッ
ト101上に塗布されているシール剤110を直接、観
察する場合について説明した。しかし、本発明はこれに
限定されるものではない。
【0043】本発明によれば、図9(b)に示したよう
に、負極端子103に被せたガスケット101を透かし
て、シール剤110の塗布状態を検査することもでき
る。このようにした場合は、ガスケット101と負極端
子103とに挟まれたシール剤110を検査することが
できる。つまり、シール剤110の塗布状態を、ボタン
型電池に組み込まれた状態で、検査することができる。
これによって、検査の信頼性を向上させ、製品の歩留ま
りも向上させることができる。
【0044】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に説明する効果を奏する。
【0045】まず、本発明による検査方法によれば、着
色半透明の塗布剤の外観検査を正確かつ容易に行うこと
ができる。従って、本発明による検査方法を、特に、透
明性を有する材料で形成されるシール剤の塗布状態の検
査に用いることにより、気密性を必要とする各種製品の
信頼性を向上することができる。
【0046】しかも、本発明による検査方法によれば、
テレビカメラと照明用光源を製造ラインに設置するだけ
で、容易に自動検査を実施することができる。すなわ
ち、被検査体を回転等させる必要がなく、製造ラインへ
の導入が容易である。また、本発明による外観検査方法
は、自動化が極めて容易であり、かつ、検査の所要時間
も短くすることができる。従って、製品の製造スループ
ットを向上させ、人件費を削減して、製造コストを低減
することができる。
【0047】また、本発明による検査方法によれば、透
明または半透明なガスケットを介して、シール剤の塗布
状態を確実に検査することもできる。すなわち、ガスケ
ットが製品に組み込まれた状態での塗布状態を検査する
ことが可能となる。その結果として、検査の信頼性を向
上させ、製品の歩留まりも向上させることができる。
【0048】このように、本発明は、従来困難であった
半透明のシール剤等の塗布剤の外観検査を容易かつ正確
に行うことを可能とするものであり、産業上極めて顕著
な効果を奏し、その価値は極めて大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による検査方法について用いる検査装置
の一例の全体的説明図である。
【図2】本発明による検査方法の全体的なフローチャー
ト及びその各ステップで得られる画像の説明図である。
【図3】図2の画素膨張処理のステップを概念的に表し
た説明図である。
【図4】図2の論理演算処理のステップを説明するため
の概念図である。
【図5】図2の判定のステップ25において「不良」と
判定される場合の画像を例示したものである。
【図6】図2の判定のステップ26において「良」と判
定される場合と、「不良」と判定される場合を例示した
説明図である。
【図7】一般的なボタン型電池の断面図である。
【図8】従来のボタン型電池の製造工程の説明図であ
る。
【図9】ボタン型電池のシール剤の塗布状態の検査方法
を表す説明図である。
【符号の説明】
10 本発明による外観検査装置 11 検査ステージ 12 被検査体 13 光源 14 カラーカメラ 15 画像処理装置 16 画像モニタ 100 ボタン型電池 101 ガスケット 102 正極缶 103 負極端子 104 外囲体 105 電解液 106 セパレータ 107 負極作用物質 108 正極作用物質 109 集電体 110 シール剤

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに組み合わせられる電子部品としての
    第1部品と第2部品の間におけるこの第1部品の表面に
    塗布される着色半透明の塗布剤の外観を検査する方法で
    あって、 前記塗布剤のカラー画像を取込むステップと取込んだ前
    記カラー画像から前記塗布剤の色に着目して塗布剤画像
    を抽出するステップと、 抽出した前記塗布剤画像を膨張するステップと、 膨張した前記塗布剤画像と理想形状の画像とを論理演算
    して、塗布剤過量部を除去すると共に塗布剤無し部分や
    不足部分を明らかにするステップと、 前記論理演算した画像に基づいて、画素数判定や背景エ
    リア数判定等によって塗布剤の外観検査の合否判定を行
    うステップと、 を備える電子部品の着色半透明塗布剤の検査方法。
  2. 【請求項2】前記第1部品における前記塗布剤を塗布し
    た側からこの塗布剤の前記カラー画像を取込むようにし
    た請求項1記載の着色半透明塗布剤の検査方法。
  3. 【請求項3】前記第1部品は透明性を有する材料で構成
    されており、 前記第1部品における前記塗布剤を塗布した側と反対の
    側から、この第1部品を透してこの塗布剤の前記カラー
    画像を取込むようにした請求項1記載の着色半透明塗布
    剤の検査方法。
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