JPH108950A - 内燃機関の排ガス浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排ガス浄化装置

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JPH108950A
JPH108950A JP16892596A JP16892596A JPH108950A JP H108950 A JPH108950 A JP H108950A JP 16892596 A JP16892596 A JP 16892596A JP 16892596 A JP16892596 A JP 16892596A JP H108950 A JPH108950 A JP H108950A
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JP
Japan
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catalyst
exhaust gas
amount
temperature
hydrocarbon
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JP16892596A
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English (en)
Inventor
Koichi Ohata
耕一 大畑
Kanehito Nakamura
兼仁 中村
Hajime Suguro
肇 勝呂
Tsukasa Kuboshima
司 窪島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Publication of JPH108950A publication Critical patent/JPH108950A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01NGAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
    • F01N2610/00Adding substances to exhaust gases
    • F01N2610/03Adding substances to exhaust gases the substance being hydrocarbons, e.g. engine fuel

Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒に供給する炭化水素の量を実際の触媒温
度分布を考慮して設定することで、窒素酸化物浄化率と
燃費の双方を向上させる。 【解決手段】 触媒16内部に排ガス流れ方向に温度分
布が生じることを考慮し、触媒16を排ガス流れ方向に
N分割して考える。そして、触媒単位量毎に触媒温度と
排ガス中の窒素酸化物量を求めて、予め実験データや理
論値で求められたマップデータから触媒単位量毎に触媒
温度と排ガス中の窒素酸化物量に応じた炭化水素供給量
を算出し、その炭化水素供給量を触媒16全体について
合計して基本炭化水素供給量を算出する。更に、触媒1
6内に前記基本炭化水素供給量を供給したと仮定して触
媒16内の炭化水素濃度分布を算出し、その算出結果に
基づいて、触媒16内に供給した炭化水素の反応状態を
判定し、その判定結果に応じて基本炭化水素供給量を補
正し、触媒16への炭化水素供給量を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の排ガス
中に含まれる窒素酸化物量を低減する内燃機関の排ガス
浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ディーゼルエンジン等の内燃
機関の排ガス中に含まれる窒素酸化物等を浄化するため
に排気管内に触媒が設置されている。この場合、窒素酸
化物の浄化効率を高めるには、触媒に還元剤(例えば炭
化水素)を供給することが効果的であり、そのために、
特開平5−263624号公報や特開平6−12321
9号公報に示すように、排気管の触媒の上流側に炭化水
素(以下「HC」と記す)供給装置を設け、このHC供
給装置からHCを触媒に供給するようにしたものがあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、触媒による
窒素酸化物浄化率は触媒温度に依存し、図6に示すよう
に所定温度範囲(例えば200から300℃)において
のみ高い窒素酸化物浄化率を示す。そこで、特開平5−
263624号公報では、触媒の入口の排ガス温度を測
定して、その排ガス温度とエンジン運転状態に応じて、
予め設定されたマップデータからHC供給量を算出する
ようになっている。また、特開平6−123219号公
報では、触媒の入口に設置した熱電対等により触媒温度
を測定し、この触媒温度とエンジン運転状態とから排ガ
ス中の窒素酸化物量を推定し、この窒素酸化物量と触媒
温度とに基づいてHC供給量を算出するようになってい
る。従って、上記2つの公報では、いずれも、触媒の入
口で測定した排ガス温度(又は触媒温度)をそのまま利
用してHC供給量を算出するようになっている。
【0004】しかし、実際のエンジン運転状態において
は排ガス温度は大きく変化し、触媒内部における排ガス
からの熱伝達や触媒内部で発生する反応熱の熱伝導によ
って触媒内部に排ガス流れ方向に大きな温度分布が生じ
る。従って、上記2つの公報のように、触媒の入口で測
定した排ガス温度(又は触媒温度)を基準にしてHC供
給量を算出したのでは、実際の触媒の温度分布に対して
HC供給量が多すぎたり、少なすぎたりする状態が起こ
りやすく、安定した窒素酸化物の浄化率が得られない。
しかも、触媒に供給するHCは燃料を使用するため、H
C供給量が多すぎれば、燃費が悪化することにもなる。
【0005】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、従ってその目的は、触媒に供給する炭化
水素(HC)の量を実際の触媒温度分布を考慮して設定
することができて、窒素酸化物浄化率と燃費の双方を向
上させることができる内燃機関の排ガス浄化装置を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の内燃機関の排ガス浄化装置は、
触媒上流側の排ガス温度と吸入空気量と機関運転状態を
検出し、それらの検出値に基づいて触媒温度分布を算出
すると共に、触媒内における排ガス中の窒素酸化物量の
分布を算出する。そして、触媒温度と排ガス中の窒素酸
化物量と排ガス流れ方向の触媒単位量当りの炭化水素供
給量との関係を予め実験データや理論値でマップ化して
記憶手段に記憶しておき、排ガス流れ方向の触媒単位量
毎に触媒温度と排ガス中の窒素酸化物量に応じて記憶手
段の記憶マップデータに基づいて触媒単位量当りの炭化
水素供給量を算出し、その炭化水素供給量を触媒全体に
ついて合計して基本炭化水素供給量を算出する。このよ
うにして算出した基本炭化水素供給量に基づいて炭化水
素供給手段を制御して、触媒への炭化水素供給量を調整
する。
【0007】この場合、排ガス流れ方向の触媒単位量毎
に触媒温度と排ガス中の窒素酸化物量に応じて触媒単位
量当りの炭化水素供給量を算出し、それを触媒全体につ
いて合計して基本炭化水素供給量を算出するので、算出
した基本炭化水素供給量が触媒温度分布と窒素酸化物量
分布とを反映した適切な値となる。従って、炭化水素供
給量が多すぎたり、少なすぎたりする状態を回避するこ
とができ、必要最小限の炭化水素供給量で排ガス中の窒
素酸化物を効率良く浄化することができて、窒素酸化物
浄化率の向上と燃費向上とを両立させることができる。
【0008】更に、請求項2では、触媒内に前記基本炭
化水素供給量を供給したと仮定して触媒内の炭化水素濃
度分布を算出し、その算出結果に基づいて、触媒内に供
給した炭化水素の反応状態を判定し、その判定結果に基
づいて基本炭化水素供給量を補正手段により補正する。
具体的には、例えば、炭化水素の一部が未反応のまま触
媒をすり抜けていく場合には、基本炭化水素供給量を減
量補正し、炭化水素が触媒の出口に至る前にほぼ反応し
終えて触媒の出口側で炭化水素が不足する場合には、基
本炭化水素供給量を増量補正する。これにより、触媒全
体に炭化水素を過不足なく行き渡らせることができ、窒
素酸化物浄化率と燃費とを更に向上させることができ
る。
【0009】また、請求項3では、触媒上流側の排ガス
温度と吸入空気量と機関運転状態に基づいて触媒反応速
度を算出し、その触媒反応速度により反応物質、生成物
質の増減、反応熱、熱伝達、熱伝導を算出し、その反応
熱、熱伝達、熱伝導を考慮して触媒温度分布を算出する
と共に、上記反応物質と生成物質の増減を考慮して窒素
酸化物量の分布を算出する。これにより、触媒温度分布
と窒素酸化物量の分布を精度良く、且つ短時間で予測す
ることが可能となる。
【0010】ところで、機関運転状態によっては、触媒
上流側の触媒温度が高すぎて窒素酸化物浄化率が低く、
触媒下流側が適温で窒素酸化物浄化率が高い状態になる
場合がある。このような場合、触媒に供給した炭化水素
が高温の触媒上流側で酸化反応して消費されるため、触
媒下流側に流れる炭化水素が不足する。この場合には、
触媒下流側に炭化水素を供給するために、基本炭化水素
供給量を増量するように補正することになる。
【0011】しかし、上流側の触媒温度が高すぎる場合
(例えばディーゼルエンジン用の触媒で300℃以上の
場合)には、炭化水素供給量を増量補正しても、上流側
の触媒活性能力が高いため、触媒上流側で消費される炭
化水素量が増えるだけで、触媒下流側まで到達する炭化
水素量があまり増加しない状態となり、燃費悪化が大き
くなるわりには、窒素酸化物浄化率の向上は小さい。し
かも、炭化水素供給量が増加することにより触媒内部の
反応熱も益々増大し、それによって、触媒温度が益々上
昇して窒素酸化物浄化率が更に低下するという悪循環に
陥るおそれがある。
【0012】これを避けるために、請求項4のように、
上流側の触媒温度が設定温度以上になったときに、基本
炭化水素供給量の増量方向への補正を禁止するようにす
ることが好ましい。このようにすれば、上流側の触媒温
度が高温のときでも、炭化水素供給量増加→触媒反応熱
増加→窒素酸化物浄化率低下という悪循環を避けること
ができ、窒素酸化物浄化率の向上と燃費向上に役立つ。
【0013】ところで、図6に示すように、触媒温度に
応じて窒素酸化物浄化率が変化する。更に、同じ窒素酸
化物量でも、窒素酸化物浄化率が高くなるほど、多くの
炭化水素を必要とし、また、窒素酸化物量が多くなるほ
ど、多くの炭化水素を必要とする。
【0014】このような特性を考慮し、請求項5のよう
に、触媒単位量当りの炭化水素供給量を、触媒温度によ
り変化する窒素酸化物浄化率に対応して増減し、且つ窒
素酸化物量に応じて増減することが好ましい。このよう
にすれば、炭化水素供給量が実際の触媒の状態を的確に
反映したものとなる。
【0015】前述した請求項1では、排ガス流れ方向の
触媒単位量毎に触媒温度と排ガス中の窒素酸化物量に応
じて触媒単位量当りの炭化水素供給量を算出し、それを
触媒全体について合計して基本炭化水素供給量を算出す
るようにしたが、本発明はこれに限定されず、触媒単位
量毎の計算を行わない構成も考えられる。
【0016】例えば、請求項6では、機関運転状態検出
手段により検出した機関運転状態に基づいて排ガス中の
窒素酸化物量を算出すると共に、触媒上流側の排ガス温
度と触媒下流側の排ガス温度の双方を検出して、そのう
ちのいずれか一方を触媒代表温度選択手段により触媒代
表温度として選択する。そして、この触媒代表温度と前
記排ガス中の窒素酸化物量とに基づいて基本炭化水素供
給量を算出し、その基本炭化水素供給量に基づいて炭化
水素供給手段を制御する。
【0017】つまり、従来構成のものは、触媒入口の温
度を検出して、炭化水素供給量を算出していたため、実
際の触媒の温度分布に対してHC供給量が多すぎたり、
少なすぎたりする状態が起こりやすい。
【0018】これに対し、請求項6では、触媒上流側の
排ガス温度と触媒下流側の排ガス温度の双方を検出し
て、そのうちのいずれか一方を所定の判断基準で触媒代
表温度として選択するので、触媒温度分布状態と触媒代
表温度との差が従来よりも少なくなり、基本炭化水素供
給量の算出精度を従来より向上することができる。
【0019】この場合、請求項7のように、触媒上流側
の排ガス温度と触媒下流側の排ガス温度とに基づいて基
本炭化水素供給量を補正手段により補正するようにする
ことが好ましい。このようにすれば、基本炭化水素供給
量を実際の触媒内部の反応状態に応じて増減補正するこ
とができ、触媒全体に炭化水素を過不足なく行き渡らせ
ることができる。
【0020】更に、請求項8では、前記触媒代表温度選
択手段は、触媒上流側の排ガス温度Tinが触媒下流の排
ガス温度Tout より高い場合には、上流側の触媒温度の
方が下流側の触媒温度より高温と推定されるため、触媒
上流側の排ガス温度Tinを触媒代表温度(つまり触媒全
体の代表的温度)として選択し、触媒上流側の排ガス温
度Tinが触媒下流の排ガス温度Tout より低い場合は、
下流側の触媒温度の方が上流側の触媒温度より高温と推
定されるため、触媒下流側の排ガス温度Toutを触媒代
表温度として選択する。また、前記補正手段は、前記触
媒上流側の排ガス温度Tinと前記触媒下流側の排ガス温
度Tout と窒素酸化物浄化率が最大となる温度Tmax
(図6参照)とを比較し、その比較結果に応じて次のよ
うに基本炭化水素供給量を補正する。
【0021】(1)Tin>Tout の場合 Tin>Tmax の場合には、触媒の上流側部分が十分に
活性化しており、触媒上流側で炭化水素がほぼ消費され
て無くなると推測されるため、触媒下流側部分の触媒温
度が低温であっても高温であっても、窒素酸化物の浄化
にはあまり寄与せず、炭化水素が未反応で触媒をすり抜
けて出ていくこともないと考えられる。従って、この場
合には、基本炭化水素供給量の補正は行わない。
【0022】Tmax ≧Tin>Tout の場合には、触媒
上流側で炭化水素がなくならず触媒下流側にも炭化水素
が流入する。Tin>Tout の場合には、基本炭化水素供
給量は触媒上流側の排ガス温度Tinを触媒代表温度とし
て算出されているため、触媒に供給した炭化水素の一部
が未反応で触媒をすり抜けていく。従って、この場合に
は、上流側の排ガス温度Tinと下流側の排ガス温度Tou
t との差に応じて基本炭化水素供給量を減量補正する。
【0023】(2)Tin≦Tout の場合 Tout <Tmax の場合には、触媒の下流側部分の活性
化は不十分であり、触媒上流側の活性化は下流側よりも
更に低い。Tin≦Tout の場合には、基本炭化水素供給
量は触媒下流側の排ガス温度Tout を触媒代表温度とし
て算出されているため、触媒下流側よりも更に活性化が
低い触媒上流側から炭化水素が多量に触媒下流側に流れ
て、触媒下流側部分に流入する炭化水素量が多くなり過
ぎ、炭化水素の一部が未反応で触媒をすり抜けて出てい
く。従って、この場合には、下流側の排ガス温度Tout
と上流側の排ガス温度Tinとの差に応じて基本炭化水素
供給量を減量補正する。
【0024】Tin≦Tmax ≦Tout の場合には、触媒
上流側から徐々に炭化水素が消費され、窒素酸化物もそ
れに伴って徐々に浄化される。触媒下流側部分は十分に
活性化しているため、炭化水素が未反応で触媒をすり抜
けていくこともない。この場合には、触媒活性化が適度
で窒素酸化物浄化率の高い温度域が有効に使用されるた
め、触媒全体に供給すべき炭化水素の量は、窒素酸化物
浄化率が最大となる温度Tmax を触媒代表温度と仮定し
て算出した基本炭化水素供給量と同量であり、その値に
なるまで増量補正する。
【0025】Tmax <Tin≦Tout の場合には、下流
側の排ガス温度Tout により基本炭化水素供給量を算出
しているが、触媒上流側では触媒下流側よりも触媒温度
が適温に近いので、炭化水素量を増量すれば、窒素酸化
物浄化率を高くすることができる。従って、この場合に
は、下流側の排ガス温度Tout と上流側の排ガス温度T
inとの差に応じて基本炭化水素供給量を増量補正する。
【0026】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]以下、本発明をディーゼルエンジン
に適用した第1の実施形態を図1乃至図7に基づいて説
明する。まず、図1に基づいてシステム全体の概略構成
を説明する。内燃機関であるディーゼルエンジン11の
吸気管12には、吸入空気量を検出する吸入空気量セン
サ13(吸入空気量検出手段)が設けられている。ディ
ーゼルエンジン11には、エンジン回転数を検出するエ
ンジン回転数センサ14(機関運転状態検出手段)が設
けられている。一方、ディーゼルエンジン11の排ガス
通路を構成する排気管15の途中には触媒16が設置さ
れている。この触媒16は、図6に示すように触媒温度
がTs〜Tk の範囲(例えば200℃〜300℃)にお
いてのみ高い窒素酸化物浄化率を示す。この触媒16の
上流側には、図1に示すように、排ガス温度を検出する
排ガス温度センサ17(排ガス温度検出手段)が設置さ
れている。
【0027】また、触媒16の上流側には、触媒16に
炭化水素(HC)を供給する炭化水素噴射ノズル18が
設けられ、燃料タンク19内の燃料(軽油)がポンプ2
0で汲み上げられて炭化水素噴射ノズル18から排気管
15内に噴射される。これら炭化水素噴射ノズル18と
ポンプ20とから特許請求の範囲でいう炭化水素供給手
段が構成されている。
【0028】一方、アクセル21には、アクセル開度を
検出するアクセル開度センサ22が設けられている。上
述した各種のセンサの出力信号は電子制御ユニット(以
下「ECU」と略記する)23に入力される。このEC
U23は、マイクロコンピュータを主体として構成さ
れ、それに内蔵されたROM等の記憶手段(図示せず)
には、後述する図2及び図3に示す炭化水素供給量制御
ルーチンが記憶されていると共に、触媒温度と排ガス中
の窒素酸化物量と排ガス流れ方向の触媒単位量当りの炭
化水素供給量との関係を規定するマップデータが記憶さ
れ、図2及び図3に示すルーチンを実行することによっ
て、触媒16に供給する炭化水素の量を制御する。
【0029】ここで、炭化水素供給量の制御方法を概略
的に説明する。触媒16内における排ガスからの熱伝達
や触媒16内で発生する反応熱の熱伝導によって触媒1
6内部に排ガス流れ方向に温度分布が生じることを考慮
し、触媒16を排ガス流れ方向に複数の触媒単位量に分
割して考える。そして、分割された触媒単位量毎に触媒
温度と排ガス中の窒素酸化物量を求めて、予め実験デー
タや理論値で求められたマップデータから触媒単位量毎
に触媒温度と排ガス中の窒素酸化物量に応じた炭化水素
供給量を算出し、その炭化水素供給量を触媒16全体に
ついて合計して基本炭化水素供給量を算出する。
【0030】更に、触媒16内に前記基本炭化水素供給
量を供給したと仮定して触媒16内の炭化水素濃度分布
を算出し、その算出結果に基づいて、触媒16内に供給
した炭化水素の反応状態を判定し、炭化水素の一部が未
反応のまま触媒16をすり抜けていく場合には、基本炭
化水素供給量を減量補正し、炭化水素が触媒16の出口
に至る前にほぼ反応し終えて触媒16の出口側で炭化水
素が不足する場合には、基本炭化水素供給量を増量補正
し、触媒16全体に炭化水素を過不足なく行き渡らせ
る。
【0031】このような炭化水素供給量の制御は、図2
及び図3に示す炭化水素供給量制御ルーチンによって実
行される。本ルーチンは、所定時間毎(例えば1秒毎)
に繰り返し実行される。本ルーチンの処理が開始される
と、まずステップ101で、エンジン回転数センサ1
4、アクセル開度センサ22、吸入空気量センサ13、
排ガス温度センサ17から出力されるエンジン回転数、
アクセル開度、吸入空気量、排ガス温度の各信号を読み
込む。この後、ステップ102で、読み込んだエンジン
回転数とアクセル開度とに基づいて、ディーゼルエンジ
ン11から排出されるNOx,HC,CO,O2 の量
を、予め実験データや理論値で設定されたマップデータ
より算出する。
【0032】次のステップ103では、上記ステップ1
02で算出したNOx,HC,CO,O2 の量と吸入空
気量センサ13の検出値から排ガス中のNOx,HC,
CO,O2 濃度と排ガス流速を算出する。そして、次の
ステップ104にて、上記ステップ103で算出したN
Ox,HC,CO,O2 濃度、排ガス流速と排ガス温度
センサ17の検出値から触媒反応速度、触媒16内部の
触媒温度分布、排ガス成分濃度分布(少なくとも窒素酸
化物量の分布)を算出する。この算出方法については、
後で詳細に説明する。
【0033】この後、ステップ105で、触媒温度と排
ガス中の窒素酸化物量と排ガス流れ方向の触媒単位量当
りの炭化水素供給量との関係を規定する図7のマップデ
ータを用いて、上記ステップ104で算出した触媒16
内部の触媒温度分布と窒素酸化物量の分布により排ガス
流れ上流方向から順に触媒単位量当りに供給する炭化水
素供給量を算出し、算出した各触媒単位量当りの炭化水
素供給量を触媒16全体について合計して基本炭化水素
供給量を求める。ここで、図7のマップデータは、予め
実験データや理論値を基に設定され、マップデータ間の
値は一次補間により算出する。このマップデータによる
炭化水素供給量の設定が適量であれば、後述するステッ
プ106〜113による基本炭化水素供給量の補正回数
が減り、計算時間を短縮することができる。
【0034】次のステップ106では、上記ステップ1
05で算出した基本炭化水素供給量を触媒16内に供給
したと仮定した場合の触媒16内での炭化水素の濃度分
布(炭化水素浄化率)を所定の反応速度式に従って算出
する。この算出の際に用いるデータ、具体的には排ガス
流速、炭化水素以外の排ガス成分、触媒温度分布は、上
記ステップ104で算出した値を用いる。
【0035】この後、ステップ107にて、上記ステッ
プ106で算出した触媒16内の炭化水素濃度分布を用
い、基本炭化水素供給量に対して、触媒16の出口に達
するまでに炭化水素が消費される割合(炭化水素浄化
率)を算出し、炭化水素浄化率>95%(炭化水素が
残っている割合<5%)、85%≦炭化水素浄化率≦
95%(炭化水素が残っている割合が5%〜15%)、
炭化水素浄化率<85%(炭化水素が残っている割合
>15%)のいずれに該当するか否かを判定し、その判
定結果に応じて基本炭化水素供給量を次のように補正す
る。
【0036】炭化水素浄化率>95%(炭化水素が残
っている割合<5%)の場合には、炭化水素が触媒16
の出口に至る前にほぼ反応し終えて触媒16の出口側で
炭化水素が不足すると考えられる。この場合、基本的に
は、炭化水素供給量を増量補正すれば良いが、上流側の
触媒温度が高すぎる場合(例えば300℃以上の場合)
には、炭化水素供給量を増量補正しても、上流側の触媒
活性能力が高いため、触媒上流側で消費される炭化水素
量が増えるだけで、触媒下流側まで到達する炭化水素量
があまり増加しない状態となり、燃費悪化が大きくなる
わりには、窒素酸化物浄化率の向上は小さい。しかも、
炭化水素供給量が増加することにより触媒16内部の反
応熱も益々増大し、それによって、触媒温度が益々上昇
して窒素酸化物浄化率が更に低下するという悪循環に陥
るおそれがある。
【0037】これを避けるために、炭化水素浄化率>9
5%の場合には、まずステップ108で、上流側の触媒
温度が設定温度以上であるか否かを判定する。ここで、
設定温度は、炭化水素供給量を増加補正すると触媒反応
熱増加→窒素酸化物浄化率低下という悪循環を招く上流
側の触媒温度領域の下限値(例えば300℃、図6のT
k )が予め設定されている。従って、ステップ108
で、上流側の触媒温度が設定温度以上と判定された場合
には、ステップ111に進み、炭化水素供給量の増量補
正を禁止して、ステップ112に進み、基本炭化水素供
給量に相当する量の炭化水素(燃料)を炭化水素噴射ノ
ズル18から触媒16の上流側に噴射して、本ルーチン
を終了する。
【0038】これに対し、上流側の触媒温度が設定温度
よりも低い場合には、炭化水素供給量を増量補正して
も、上述した悪循環に陥らないため、ステップ108か
らステップ113に進み、炭化水素供給量を例えば20
%増量補正し、前述したステップ106に戻る。
【0039】85%≦炭化水素浄化率≦95%(炭化
水素が残っている割合が5%〜15%)の場合には、触
媒16に供給した炭化水素は触媒16の出口まで存在
し、現在の炭化水素供給量は適量であると考えられる。
この場合には、ステップ109に進み、現在の炭化水素
供給量で基本炭化水素供給量を更新し、次のステップ1
12で、その基本炭化水素供給量に相当する量の炭化水
素(燃料)を炭化水素噴射ノズル18から触媒16の上
流側に噴射して、本ルーチンを終了する。
【0040】炭化水素浄化率<85%(炭化水素が残
っている割合>15%)の場合には、炭化水素供給量が
多すぎて、炭化水素量の15%以上が未反応のまま触媒
16をすり抜けていくものと考えられる。従って、この
場合には、ステップ110に進み、炭化水素供給量を2
0%減量補正して前述したステップ106に戻る。
【0041】以上のようにしてステップ106〜113
の処理を繰り返すことにより、炭化水素供給量を適正に
増減補正できて、触媒16全体に炭化水素を過不足なく
行き渡らせることができ、必要最小限の炭化水素供給量
で排ガス中の窒素酸化物を効率良く浄化することができ
て、窒素酸化物浄化率の向上と燃費向上とを両立させる
ことができる。上記ステップ106〜113の処理は、
特許請求の範囲でいう補正手段として機能する。
【0042】以上の制御を行った場合の効果を図4に示
すタイムチャートにより説明する。図4のタイムチャー
トは、市街地走行時に頻繁に生じる加速→定速走行→減
速の走行パターンの例である。図5に示すように、Tin
は触媒16に流入する排ガスの温度(以下「触媒入ガス
温度」という)、Tout は触媒16から流出する排ガス
の温度(以下「触媒出ガス温度」という)、T1 は上流
側の触媒温度、T2 は触媒中心温度、T3 は下流側の触
媒温度である。
【0043】図4(b)に示すように、加速により触媒
入ガス温度Tinが上昇すると、上流側の触媒温度T1 は
触媒入ガス温度Tinとほぼ同じように上昇するが、触媒
中心温度T2 と下流側の触媒温度T3 は、触媒16の熱
容量により温度上昇が遅れ、加速中の時刻t1 において
は、T1 >T2 >T3 となり、触媒16に温度分布が生
じる。
【0044】その後、加速から定速走行に移行すると、
触媒入ガス温度Tinが低下して、上流側の触媒温度T1
が触媒入ガス温度Tinとほぼ同じように低下するが、触
媒16内の熱伝達・熱伝導や反応熱の発生により、触媒
16内の最高温点が上流側から下流側に徐々に移ってい
く。これにより、定速走行への移行によって触媒入ガス
温度Tin(上流側の触媒温度T1 )が低下するようにな
っても、暫くは、触媒中心温度T2 が上昇し、更に遅れ
て下流側の触媒温度T3 が上昇する。
【0045】従来は、触媒入ガス温度Tin(上流側の触
媒温度T1 )を基準にして炭化水素供給量を算出してい
たので、図4(c)に点線で示すように炭化水素供給量
が上流側の触媒温度T1 の変化に追従した値となる。従
って、上流側の触媒温度T1が高い領域(加速中)で
は、窒素酸化物量をある程度低減できるが、加速から定
速走行に移行して上流側の触媒温度T1 が低下するに従
って、炭化水素供給量も少なくされる。
【0046】しかし、上流側の触媒温度T1 が低下した
後でも、暫くは、触媒中心温度T2が上昇し、更に遅れ
て下流側の触媒温度T3 が上昇するため、触媒16の中
間部から下流側の部分は、暫くは、窒素酸化物の還元反
応を促進する活性状態を維持する。従って、従来のよう
に、上流側の触媒温度T1 の低下に伴って炭化水素供給
量を少なくしたのでは、触媒16の中間部から下流側の
部分が活性状態になっているにも拘らず、この部分に供
給する炭化水素が少なくなってしまい、排ガス中の窒素
酸化物量の低減効果が小さいという欠点がある。
【0047】これに対し、本実施形態では、排ガス流れ
方向の触媒単位量毎に触媒温度と排ガス中の窒素酸化物
量を求めて、予め実験データや理論値で求められたマッ
プデータから触媒単位量毎に触媒温度と排ガス中の窒素
酸化物量に応じた炭化水素供給量を算出し、その炭化水
素供給量を触媒16全体について合計して基本炭化水素
供給量を算出する。従って、上流側の触媒温度T1 が低
下した後でも、触媒16の中間部から下流側の部分が活
性状態になっている間は、図4(c)に実線で示すよう
に、炭化水素供給量が従来よりも多く設定され、触媒1
6の中間部から下流側の活性部分を有効に利用して排ガ
ス中の窒素酸化物の浄化を促進させることができ、図4
(d)に実線で示すように、排ガス中の窒素酸化物量の
低減効果を従来よりも大きくすることができる。
【0048】また、従来は、加速時に触媒16の中間部
から下流側の部分が温度上昇していなくても、加速時の
触媒入ガス温度Tin(上流側の触媒温度T1 )の温度上
昇に伴って、図4(c)に点線で示すように炭化水素供
給量が急激に増加されるため、触媒16の上流側部分で
反応せずに残った多量の炭化水素が触媒16の中間部か
ら下流側に流れ込むようになる。しかし、触媒16の中
間部から下流側の部分が温度上昇して活性状態になるま
でには、時間遅れがあるため、その間は、多量の炭化水
素が反応せずに触媒16の下流側をすり抜けてしまい、
結果的に、無駄な炭化水素を供給していることになり、
燃費を悪化させる原因になる。
【0049】これに対し、本実施形態では、触媒16の
排ガス流れ方向の触媒温度分布を考慮して炭化水素供給
量を設定するため、上流側の触媒温度T1 が温度上昇し
ても、その下流側部分がまだ温度上昇していなければ、
それに応じた炭化水素供給量が設定される。つまり、本
実施形態では、触媒16のうちの活性状態になっている
上流側部分で窒素酸化物を浄化するのに必要最小限の炭
化水素供給量を算出するため、触媒16の上流側部分を
すり抜けて下流側の不活性部分に流れ込む炭化水素の量
は従来よりも著しく少なくなり、必要最小限の炭化水素
供給量で排ガス中の窒素酸化物を効率良く浄化すること
ができて、窒素酸化物浄化率の向上と燃費向上とを両立
させることができる。
【0050】次に、前述した図2のステップ104に
て、ステップ103で算出したNOx,HC,CO,O
2 濃度、排ガス流速と排ガス温度センサ17の検出値か
ら触媒反応速度、触媒16内部の触媒温度分布、排ガス
成分濃度分布を算出する方法について説明する。
【0051】まず、触媒16内部で生じる化学反応を次
の式1〜式3で仮定する。 HC+O2 → H2 O+CO2 +Q1 ……式1 HC+NOx → H2 O+CO2 +N2 +Q2 ……式2 CO+O2 → CO2 +Q3 ……式3 ここで、Q1,Q2,Q3は各反応で発生する反応熱で
ある。
【0052】これらの反応は格子形状をした触媒担体の
セル内で起り、各セルを任意の数に分割した微小要素内
での反応による物質の増減、熱の発生、移動を計算して
排ガス成分濃度分布と触媒温度分布を算出する。上記微
小要素は、触媒担体を中心軸から径方向にN分割、軸方
向にM分割したものであり、以下の説明では、中心軸か
ら径方向にn番目で、触媒上流端面からm番目のセルを
(n,m)と表わすことにする。
【0053】ここで、セル(n,m)での反応速度を計
算することにより、セル(n,m)内での物質の増減、
セル壁温度、ガス温度の変化を算出し、触媒担体内での
排ガス成分濃度分布と温度分布を評価することができ
る。
【0054】セル内でのHC,NOxの反応速度式は次
の式4、式5で仮定する。 Rhc=Khc*[HC]a *[O2 b /G ……式4 Rnox=Knox*[HC]c *[NOx]d *[O2 e /G ……式5 ここで、Rhc、Rnoxはそれぞれ炭化水素と窒素酸
化物の反応速度を表わし、[HC]、[NOx]、[O
2 ]はそれぞれ炭化水素、窒素酸化物、酸素の濃度を表
わす。a〜eは指数定数であり、Gは各物質の吸着によ
る反応阻害項であり、Khc、Knoxは炭化水素と窒
素酸化物の反応速度定数である。更に、上記反応速度定
数は、次の式6、式7のように表わせる。
【0055】 Khc=Ahc*exp(−Ehc/Ts) ……式6 Knox=Anox*exp(−Enox/Ts) ……式7 ここで、Ahc、Anoxは、炭化水素と窒素酸化物の
頻度因子であり、触媒種類、触媒担持量、触媒表面積等
により決定する定数である。Ehc、Enoxは炭化水
素、窒素酸化物の活性化エネルギーであり、Tsは触媒
の絶対温度である。各定数は、実験的に適合して予め設
定される。
【0056】次に、各セルでの反応による物質の増減、
ガス温度、セル壁温度の変化について説明する。ある時
刻tにおいて、セル(n,m)では、時刻t−1のセル
(n,m−1)で算出された濃度、温度の排ガスが流入
してきて、反応を起し、物質濃度、ガス温度が変化して
時刻t+1のセル(n,m+1)に流出し、セル壁間の
物質の移動はないとする。但し、時刻t−1、t、t+
1の間隔は、時刻t−1のセル(n,m−1)内の排ガ
スが時刻tにセル(n,m)に流入し、時刻tのセル
(n,m)内の排ガスが時刻t+1にセル(n,m+
1)に流入するように設定する。更に、この時刻t−
1、t、t+1の間隔は、計算が安定するように排ガス
流速に対応して適合する必要がある。また、触媒温度は
セル壁温度と同一と仮定する。
【0057】セル(n,m)内での反応は式4、式5を
用いて計算し、物質の増減、反応熱を算出する。この
際、反応熱は全てセル壁に吸収され、排ガス温度の変化
には排ガス温度とセル壁温度との差による熱伝達によっ
て熱移動すると仮定する。
【0058】セル壁温度Twは次の式8のように変化す
る。 Twt =Twt-1 +(Qx+Qy+Qz)/αw ……式8 ここで、Qxは、反応熱であり、下記の式9のように表
わされ、Qyは熱伝導によりセル壁を移動して流入する
熱量、Qzは熱伝達により排ガスからセル壁に流入する
熱量であり、αwはセル壁の熱容量である。
【0059】 Qx=Q1+Q2+Q3 ……式9 ここで、Q1,Q2,Q3は式1〜式3の各反応で発生
する反応熱である。
【0060】一方、排ガス温度Tgは次の式10のよう
に変化する。 Tgt =Tgt-1 −Qz/αg ……式10 ここで、αgは排ガスの熱容量である。
【0061】以上の手順に従って計算することにより各
セル内での物質濃度、セル壁温度、排ガス温度を評価す
る。
【0062】[第2の実施形態]上記第1の実施形態で
は、触媒16の上流側のみに排ガス温度センサ17を設
置して触媒入ガス温度Tinのみを検出するようにした
が、第2の実施形態では、図8に示すように、触媒16
の上流側と下流側の双方に排ガス温度センサ17,24
を設置し、触媒入ガス温度Tinと触媒出ガス温度Tout
の双方を検出できるようにしている。これ以外のシステ
ム構成は、前記第1の実施形態で説明した図1と同じで
ある。
【0063】次に、第2の実施形態における炭化水素供
給量制御について図9及び図10のフローチャートに従
って説明する。図9及び図10の炭化水素供給量制御ル
ーチンは、所定時間毎(例えば1秒毎)に繰り返し実行
される。本ルーチンの処理が開始されると、まずステッ
プ201で、エンジン回転数センサ14、アクセル開度
センサ22、吸入空気量センサ13、触媒上流側の排ガ
ス温度センサ17、触媒下流側の排ガス温度センサ24
から出力されるエンジン回転数、アクセル開度、吸入空
気量、触媒入ガス温度Tin、触媒出ガス温度Tout の各
信号を読み込む。この後、ステップ202で、読み込ん
だエンジン回転数とアクセル開度とに基づいて、ディー
ゼルエンジン11から排出される排ガス中の窒素酸化物
量を、予め実験データや理論値で設定されたマップデー
タより算出する。
【0064】一般に、触媒16の反応速度は触媒温度上
昇に対して指数関数的に増加し、触媒16全体の反応速
度は触媒温度の最高温度で支配されるので、次のステッ
プ203で、触媒入ガス温度Tinと触媒出ガス温度Tou
t とを比較し、高い方を触媒16全体の代表的温度(触
媒代表温度)として選択する。即ち、Tin>Tout の場
合には、触媒入ガス温度Tinを触媒代表温度とし(ステ
ップ204)、Tin≦Tout の場合には、触媒出ガス温
度Tout を触媒代表温度とする(ステップ205)。こ
れらステップ203〜205の処理が特許請求の範囲で
いう触媒代表温度選択手段として機能する。
【0065】そして、次のステップ206では、上記ス
テップ203〜205で選択した触媒代表温度と、上記
ステップ202で算出した排ガス中の窒素酸化物量とに
基づいて、図11に示すようなマップデータから基本炭
化水素供給量Qを算出する。この後、ステップ207,
208,211で、触媒入ガス温度Tinと前記触媒出ガ
ス温度Tout と窒素酸化物浄化率が最大となる温度Tma
x (図6参照)とを比較し、その比較結果に応じて次の
ように基本炭化水素供給量Qを補正する。
【0066】(1)Tin>Tout の場合 Tin>Tout の場合には、ステップ207からステップ
208に進み、触媒入ガス温度Tinと窒素酸化物浄化率
が最大となる温度Tmax とを比較し、その比較結果に応
じて次のように補正処理を行う。
【0067】Tin>Tmax の場合には、触媒16の上
流側部分が十分に活性化しており、触媒上流側で炭化水
素がほぼ消費されて無くなると推測されるため、触媒下
流側部分の触媒温度が低温であっても高温であっても、
窒素酸化物の浄化にはあまり寄与せず、炭化水素が未反
応で触媒16をすり抜けて出ていくこともないと考えら
れる。従って、この場合には、ステップ209に進み、
基本炭化水素供給量Qの補正は行わない。
【0068】Tmax ≧Tin>Tout の場合には、触媒
上流側で炭化水素がなくならず触媒下流側にも炭化水素
が流入する。Tin>Tout の場合には、前記ステップ2
06で、基本炭化水素供給量Qは触媒入ガス温度Tinを
触媒代表温度として算出されているため、触媒16に供
給した炭化水素の一部が未反応で触媒16をすり抜けて
いく。従って、この場合には、ステップ210に進み、
触媒入ガス温度Tinと触媒出ガス温度Tout との差に比
例して基本炭化水素供給量Qを減量補正する。
【0069】(2)Tin≦Tout の場合 Tin≦Tout の場合には、ステップ207からステップ
211に進み、触媒出ガス温度Tout と窒素酸化物浄化
率が最大となる温度Tmax とを比較し、その比較結果に
応じて次のように補正処理を行う。
【0070】Tout <Tmax の場合には、触媒16の
下流側部分の活性化は不十分であり、触媒上流側の活性
化は下流側よりも更に低い。Tin≦Tout の場合には、
前記ステップ206で、基本炭化水素供給量Qは触媒出
ガス温度Tout を触媒代表温度として算出されているた
め、触媒下流側よりも更に活性化が低い触媒上流側から
炭化水素が多量に触媒下流側に流れて、触媒下流側部分
に流入する炭化水素量が多くなり過ぎ、炭化水素の一部
が未反応で触媒16をすり抜けて出ていく。従って、こ
の場合には、ステップ212に進み、触媒出ガス温度T
out と触媒入ガス温度Tinとの差に比例して基本炭化水
素供給量Qを減量補正する。
【0071】Tin≦Tmax ≦Tout の場合には、ステ
ップ211からステップ213を経てステップ214に
進む。Tin≦Tmax ≦Tout の場合には、触媒上流側か
ら徐々に炭化水素が消費され、窒素酸化物もそれに伴っ
て徐々に浄化される。触媒下流側部分は十分に活性化し
ているため、炭化水素が未反応で触媒16をすり抜けて
いくこともない。この状態では、触媒活性化が適度で窒
素酸化物浄化率の高い温度域が有効に使用されるため、
触媒16全体に供給すべき炭化水素の量は、窒素酸化物
浄化率が最大となる温度Tmax を触媒代表温度と仮定し
て算出した基本炭化水素供給量Qと同量であり、その値
になるまで増量補正する(ステップ214)。
【0072】Tmax <Tin≦Tout の場合には、前記
ステップ206で、触媒出ガス温度Tout により基本炭
化水素供給量Qを算出しているが、触媒上流側では触媒
下流側よりも触媒温度が適温に近いので、炭化水素量を
増量すれば、窒素酸化物浄化率を高くすることができ
る。従って、この場合には、ステップ211からステッ
プ213を経てステップ2145進み、触媒出ガス温度
Tout と触媒入ガス温度Tinとの差に比例して基本炭化
水素供給量Qを増量補正する。
【0073】以上のようにして基本炭化水素供給量Qを
必要に応じて増減補正した後、ステップ216に進み、
補正処理後の基本炭化水素供給量Qに相当する量の炭化
水素(燃料)を炭化水素噴射ノズル18から触媒16の
上流側に噴射して、本ルーチンを終了する。
【0074】以上説明した第2の実施形態でも、前記第
1の実施形態と同じく、必要最小限の炭化水素供給量で
排ガス中の窒素酸化物を効率良く浄化することができ
て、窒素酸化物浄化率の向上と燃費向上とを両立させる
ことができる。
【0075】尚、上記実施形態では、触媒16に供給す
る炭化水素として燃料(軽油)を用いたが、灯油等の液
状の炭化水素や、プロパン等のガス状の炭化水素を用い
るようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す排ガス浄化装置
全体の概略構成を示す図
【図2】炭化水素供給量制御ルーチンの処理の流れを示
すフローチャート(その1)
【図3】炭化水素供給量制御ルーチンの処理の流れを示
すフローチャート(その2)
【図4】車速変化に対する各部の温度、炭化水素供給量
及び窒素酸化物量の変化の様子を示したタイムチャート
【図5】触媒入ガス温度Tin、触媒出ガス温度Tout 、
触媒内の温度T1 ,T2 ,T3の位置関係を説明する図
【図6】触媒温度と窒素酸化物浄化率との関係を示す図
【図7】窒素酸化物量と触媒温度とから炭化水素供給量
を算出するためのマップデータを示す図
【図8】本発明の第2の実施形態を示す排ガス浄化装置
全体の概略構成を示す図
【図9】炭化水素供給量制御ルーチンの処理の流れを示
すフローチャート(その1)
【図10】炭化水素供給量制御ルーチンの処理の流れを
示すフローチャート(その2)
【図11】触媒温度、窒素酸化物量、窒素酸化物浄化
率、基本炭化水素供給量との関係を説明する図
【符号の説明】
11…ディーゼルエンジン(内燃機関)、12…吸気
管、13…吸入空気量センサ(吸入空気量検出手段)、
14…エンジン回転数センサ(機関運転状態検出手
段)、15…排気管(排ガス通路)、16…触媒、17
…排ガス温度センサ(排ガス温度検出手段)、18…炭
化水素噴射ノズル(炭化水素供給手段)、19…燃料タ
ンク、20…ポンプ(炭化水素供給手段)、21…アク
セル、22…アクセル開度センサ、23…ECU(補正
手段,記憶手段,触媒代表温度選択手段)、24…排ガ
ス温度センサ。
フロントページの続き (72)発明者 窪島 司 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排ガス通路に設置された排ガ
    ス浄化用の触媒と、 前記触媒に窒素酸化物の還元剤として炭化水素を供給す
    る炭化水素供給手段と、 触媒上流側の排ガス温度を検出する排ガス温度検出手段
    と、 内燃機関の吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段
    と、 機関運転状態を検出する機関運転状態検出手段と、 前記触媒上流側の排ガス温度と吸入空気量と機関運転状
    態に基づいて触媒温度分布を算出する手段と、 前記触媒上流側の排ガス温度と吸入空気量と機関運転状
    態に基づいて前記触媒内における排ガス中の窒素酸化物
    量の分布を算出する手段と、 触媒温度と排ガス中の窒素酸化物量と排ガス流れ方向の
    触媒単位量当りの炭化水素供給量との関係を規定するマ
    ップデータを記憶する記憶手段と、 排ガス流れ方向の触媒単位量毎に触媒温度と排ガス中の
    窒素酸化物量に応じて前記記憶手段の記憶マップデータ
    に基づいて触媒単位量当りの炭化水素供給量を算出し、
    その炭化水素供給量を触媒全体について合計して基本炭
    化水素供給量を算出する手段と、 前記基本炭化水素供給量に基づいて前記炭化水素供給手
    段を制御する手段とを備えていることを特徴とする内燃
    機関の排ガス浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記触媒内に前記基本炭化水素供給量を
    供給したと仮定して触媒内の炭化水素濃度分布を算出す
    る手段と、 前記炭化水素濃度分布の算出結果に基づいて、触媒内に
    供給した炭化水素の反応状態を判定し、その判定結果に
    基づいて前記基本炭化水素供給量を補正する補正手段と
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機
    関の排ガス浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記触媒温度分布を算出する手段は、前
    記触媒上流側の排ガス温度と吸入空気量と機関運転状態
    に基づいて触媒反応速度を算出する手段と、前記触媒反
    応速度により反応物質、生成物質の増減、反応熱、熱伝
    達、熱伝導を算出する手段と、前記反応熱、熱伝達、熱
    伝導を考慮して触媒温度分布を算出する手段とから成
    り、 前記触媒内における排ガス中の窒素酸化物量の分布を算
    出する手段は、前記触媒反応速度により算出された前記
    反応物質と生成物質の増減を考慮して前記窒素酸化物量
    の分布を算出することを特徴とする請求項1又は2に記
    載の内燃機関の排ガス浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記補正手段は、上流側の触媒温度が設
    定温度以上になったときに、前記基本炭化水素供給量の
    増量方向への補正を禁止する手段を含むことを特徴とす
    る請求項2に記載の内燃機関の排ガス浄化装置。
  5. 【請求項5】 前記記憶手段に記憶されている触媒単位
    量当りの炭化水素供給量は、触媒温度により変化する窒
    素酸化物浄化率に対応して増減し、且つ窒素酸化物量に
    応じて増減することを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れかに記載の内燃機関の排ガス浄化装置。
  6. 【請求項6】 内燃機関の排ガス通路に設置された排ガ
    ス浄化用の触媒と、 前記触媒に窒素酸化物の還元剤として炭化水素を供給す
    る炭化水素供給手段と、 触媒上流側の排ガス温度を検出する手段と、 触媒下流側の排ガス温度を検出する手段と、 機関運転状態を検出する機関運転状態検出手段と、 前記機関運転状態に基づいて排ガス中の窒素酸化物量を
    算出する手段と、 前記触媒上流側の排ガス温度と前記触媒下流側の排ガス
    温度のいずれか一方を触媒代表温度として選択する触媒
    代表温度選択手段と、 前記触媒代表温度と前記排ガス中の窒素酸化物量とに基
    づいて基本炭化水素供給量を算出する手段と、 前記基本炭化水素供給量に基づいて前記炭化水素供給手
    段を制御する手段とを備えていることを特徴とする内燃
    機関の排ガス浄化装置。
  7. 【請求項7】 前記触媒上流側の排ガス温度と前記触媒
    下流側の排ガス温度とに基づいて前記基本炭化水素供給
    量を補正する補正手段を備えていることを特徴とする請
    求項6に記載の内燃機関の排ガス浄化装置。
  8. 【請求項8】 前記触媒代表温度選択手段は、前記触媒
    上流側の排ガス温度Tinと前記触媒下流側の排ガス温度
    Tout との高い方を前記触媒代表温度として選択し、 前記補正手段は、前記触媒上流側の排ガス温度Tinと前
    記触媒下流側の排ガス温度Tout と窒素酸化物浄化率が
    最大となる温度Tmax とを比較し、 Tin>Tout の場合は、 Tin>Tmax ならば、前記基本炭化水素供給量を補正せ
    ず、 Tin≦Tmax ならば、Tin−Tout の値に応じて前記基
    本炭化水素供給量を減量補正し、 Tin≦Tout の場合は、 Tout <Tmax ならば、Tout −Tinの値に応じて前記
    基本炭化水素供給量を減量補正し、 Tin≦Tmax ≦Tout ならば、Tmax を前記触媒代表温
    度と仮定して算出した基本炭化水素供給量に増量補正
    し、 Tin>Tmax ならば、Tout −Tinの値に応じて前記基
    本炭化水素供給量を増量補正することを特徴とする請求
    項7に記載の内燃機関の排ガス浄化装置。
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