JPH1088069A - 建築用ボード類用接着剤 - Google Patents

建築用ボード類用接着剤

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JPH1088069A
JPH1088069A JP26913996A JP26913996A JPH1088069A JP H1088069 A JPH1088069 A JP H1088069A JP 26913996 A JP26913996 A JP 26913996A JP 26913996 A JP26913996 A JP 26913996A JP H1088069 A JPH1088069 A JP H1088069A
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inorganic powder
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Kuniaki Togashi
國昭 冨樫
Akira Shimaji
明 島地
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YOSHINO SEKKO KK
Yoshino Gypsum Co Ltd
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YOSHINO SEKKO KK
Yoshino Gypsum Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 石膏ボード等の建築用ボード類表面において
垂れることがなく、不陸の大きい建築用ボード類にも適
用することができ、作業性が良好であり、水性で作業環
境上も好ましく、安価で防火・耐火性能上も良好な建築
用ボード類用接着剤を提供すること。 【解決手段】 (i)無機質粉体55〜65重量%と、
(ii)液体又は固体の有機樹脂接着剤2〜7重量%と
を主材とすることを特徴とする建築用ボード類用接着
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築用ボード類、
特に近年内装用材料として多用されている石膏ボード等
の如く表面が紙で覆われている建築用ボード類を貼り合
せるための接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、建築構造物の内装工事において、
石膏ボード等の建築用ボード類を重ね貼りすることによ
り、防火性・耐火性の向上を図り、併せて遮音性の向上
を図ることが広く行われている。例えば、厚さ15mm
の石膏ボードを両側に2枚づつ重ね貼りした壁は、1時
間耐火構造壁であり、又、遮音構造壁としても認定され
ている。
【0003】このように石膏ボードを貼り合せるときに
は、ポリ酢酸ビニルエマルション系接着剤、いわゆる木
工用ボンドとステープルとの併用で接着処理が施工され
ている。勿論、石膏ボードの貼り合せにはビス留めや釘
留めも行われているが、作業性・費用の点から、接着剤
とステープルとの併用で行われることが多い。
【0004】又、壁面の不陸が大きい場合は、エマルシ
ョン系接着剤に替えてゴム系接着剤を使用したり、或い
は通常の壁の目地処理に用いる無機質系パテ等を代用し
ている場合も見受けられる。勿論、防火・耐火性能上、
接着剤の主材として有機物質を多量に用いることは好ま
しくなく、水ガラス系の接着剤を用いる場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとしている課題】石膏ボードは水に
濡れたり湿気の多い場所に保管されたり、いわゆる保管
状態が悪い場合には、石膏ボードが曲って、その癖がつ
いてしまい、平滑性が悪いまま使用されることがある。
このような場合には石膏ボードをエマルション系接着剤
で接着施工すると、エマルション系接着剤はその粘度が
低いために石膏ボード表面において垂れてしまい、石膏
ボードが十分に密着しないために、必要以上に多くのエ
マルション系接着剤を使用することが必要になる。
【0006】これに対してゴム系の接着剤は粘性があ
り、石膏ボード表面における垂れは小さいが、該接着剤
は高価であること、及び溶剤が含まれているために作業
環境上好ましくなく、そのうえオープンタイムが短く接
着施工時の微調整ができないという難点がある。
【0007】又、目地処理に用いる無機質系パテは石膏
ボード表面において垂れることがなく、又、溶剤も含ま
れていないものが多く、作業環境上も問題はないが高価
である。又、近年は防火・耐火上の問題から接着剤とし
て有機系に替えて、水ガラス系の接着剤が用いられる場
合もあるが、水ガラス系接着剤は、使用後の経年変化が
あり、長期的には好ましくなく、そのうえ作業性も悪い
という問題がある。
【0008】従って本発明の目的は、上記の如き従来技
術の問題を解決すること、即ち、石膏ボード等の建築用
ボード類表面において垂れることがなく、不陸の大きい
建築用ボード類にも適用することができ、作業性が良好
であり、水性で作業環境上も好ましく、安価で防火・耐
火性能上も良好な建築用ボード類用接着剤を提供するこ
とである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、(i)無機質粉
体55〜65重量%と、(ii)液体又は固体の有機樹
脂接着剤2〜7重量%とを主材とすることを特徴とする
建築用ボード類用接着剤である。
【0010】本発明によれば、石膏ボード等の建築用ボ
ード類の表面において垂れることがなく、不陸の大きい
建築用ボード類にも適用することができ、作業性が良好
であり、水性で作業環境上も好ましく、安価で防火・耐
火性能上も良好な建築用ボード類用接着剤を提供するこ
とができる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に発明の実施の形態を挙げて本
発明を更に詳しく説明する。本発明の接着剤における主
材の1つは無機粉体であり、該無機質粉体として炭酸カ
ルシウム微粉末を主体にし、これにマイカ微粉末を配合
したものが好ましい。該無機粉体には必要に応じて更に
クレー、タルク、その他の鉱物性微粉末を加えることが
できる。
【0012】炭酸カルシウムにマイカを混合することに
よって、得られる接着剤にチキソトロピー性が付与さ
れ、接着剤の塗布時における垂れを防止するとともに、
接着剤の乾燥時における接着剤の収縮が抑制される。上
記マイカの使用量は、炭酸カルシウム100重量部に対
して5〜20重量部、好ましくは10重量部である。
又、上記の混合無機粉末は、その粒径が100μm以
下、好ましくは1〜70μmに粉砕して使用する。無機
粉末の粒径が100μmを超えると、接着剤の使用時に
おいて石膏ボード等の建築用ボード類表面において接着
剤の作業性が劣り、又、接着剤の垂れが生じるので好ま
しくない。
【0013】以上の如き無機粉体は、本発明の接着剤全
体の55〜65重量%を占める範囲で使用する。無機粉
体の使用量が上記範囲未満であると、有機接着剤含有量
が相対的に多くなり、接着剤の垂れ、防火・耐火性能に
悪影響する等の点で不十分であり、一方、無機粉体の使
用量が上記範囲を超えると有機接着剤が相対的に少なく
なり、接着剤の接着性能が低下したり、保水性が悪くな
ったりして作業性に支障が生じる等の点で不十分であ
る。
【0014】本発明の接着剤のもう1つの主材は、液体
又は固体の有機樹脂接着剤である。本発明において有用
な有機樹脂接着剤としては、エチレン酢酸ビニル共重
体、ポリ酢酸ビニル、澱粉、ポリビニルアルコール等が
挙げられ、これらの有機樹脂接着剤は水系エマルション
或いは水溶液として使用される。これらの有機樹脂接着
剤の使用量は、本発明の接着剤全量中で固形分として2
〜7重量%を占める範囲で使用することが好ましい。使
用量が上記範囲未満では、得られる接着剤の接着力が弱
く実用に適さず、一方、使用量が上記範囲を超えると、
得られる接着剤は使用後における防火・耐火性能上好ま
しくない。
【0015】本発明の接着剤は、上記主材を分散或いは
溶解させる液媒体を包含する。この液媒体は、前記有機
樹脂接着剤が水系エマルション或いは水溶液である場合
には、該エマルション或いは水溶液中の水分であり得
る。液媒体の使用量は前記必須成分との合計で100重
量%になる範囲(即ち、約28〜43重量%)である。
本発明の接着剤は上記成分を必須成分とするが、必要に
応じてその他の接着剤、増粘剤、凍結防止剤、防カビ
剤、顔料等を混合して使用することができる。
【0016】増粘剤は、用いる有機樹脂接着剤が水系の
エマルションの如く低粘度である場合に用いることが好
ましい。増粘剤としては、例えば、メチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシルセルロー
ス、カルボキシメチルエチルセルロース等のセルロース
誘導体が挙げられる。これらの増粘剤は本発明の接着剤
100重量部当たり0〜2.0重量部の割合で使用する
ことが好ましい。
【0017】又、長期保存した場合に接着剤の防腐のた
め、又、施工後接着剤が乾燥するまでの間のカビの発生
を防止するために、ベンズイミダゾール系化合物等の防
カビ剤を添加することができる。これらの防カビ剤は本
発明の接着剤100重量部当たり0〜0.5重量部の割
合で使用することが好ましい。
【0018】又、寒冷期における接着剤の凍結防止のた
めに、エチレングリコールやプロピレングリコール等の
凍結防止剤を添加することができる。これらの凍結防止
剤は本発明の接着剤100重量部当たり0〜0.3重量
部の割合で使用することが好ましい。更に接着剤を着色
するために着色顔料を加えることができる。これらの顔
料は本発明の接着剤100重量部当たり0〜0.1重量
部の割合で使用することが好ましい。
【0019】本発明の接着剤は、上記の成分を混練して
ペースト状に調製される。混練方法は、各成分が均一に
混合される方法であれば、公知のいずれの方法でもよ
い。又、使用に際しては、使用時に接着剤に更に水を加
えて接着剤を好みの軟度にして使用することも差し支え
ない。以上の本発明の接着剤は、特に石膏ボードの貼り
合わせ接着剤として優れているが、石膏ボードに限られ
ず、例えば、繊維石膏板、スラグ石膏板、ケイ酸カルシ
ウム板等の他の建築用ボード類の接着にも有用である。
【0020】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。表1に実施例及び比較例の接着剤の
構成例を挙げ、表2にそれらの接着剤の特性の評価結果
について記載した。尚、実施例及び比較例で使用したエ
チレン酢酸ビニル共重合体エマルションは固形分約55
重量%の市販品である。
【0021】
【表1】 接着剤配合
【0022】
【表2】 接着剤の特性 上記表に示される通り、本発明の接着剤は石膏ボード等
の建築用ボード類の接着において問題がなく、作業性は
勿論、その他全ての特性において比較例と同等以上であ
るばかりでなく、安価であり、石膏ボード等の建築用ボ
ード類の接着に適した接着剤である。
【0023】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、石膏ボー
ド等の建築用ボード類表面において垂れることがなく、
不陸の大きい建築用ボード類にも適用することができ、
作業性が良好であり、水性で作業環境上も好ましく、安
価で防火・耐火性能上も良好な建築用ボード類用接着剤
を提供することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i)無機質粉体55〜65重量%と、
    (ii)液体又は固体の有機樹脂接着剤2〜7重量%と
    を主材とすることを特徴とする建築用ボード類用接着
    剤。
  2. 【請求項2】 無機質粉体が炭酸カルシウムとマイカと
    の混合物である請求項1に記載の接着剤。
  3. 【請求項3】 炭酸カルシウムとマイカの重量比率が1
    0:0.5〜2である請求項2に記載の接着剤。
  4. 【請求項4】 無機質粉体の粒度が1〜100μmであ
    る請求項1〜3に記載の接着剤。
  5. 【請求項5】 有機樹脂接着剤がエチレン酢酸ビニル共
    重合体、ポリ酢酸ビニル、澱粉及びポリビニルアルコー
    ルから選ばれる少なくとも1種からなる請求項1に記載
    の接着剤。
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