JPH1087515A - 反応槽流出液の再利用を伴うアルキル化方法 - Google Patents

反応槽流出液の再利用を伴うアルキル化方法

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JPH1087515A
JPH1087515A JP24852096A JP24852096A JPH1087515A JP H1087515 A JPH1087515 A JP H1087515A JP 24852096 A JP24852096 A JP 24852096A JP 24852096 A JP24852096 A JP 24852096A JP H1087515 A JPH1087515 A JP H1087515A
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benzene
reactor
stream
reaction zone
ethylene
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JP24852096A
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T Merryl James
ジエイムズ・テイ・メリル
R Butler James
ジエイムズ・アール・バトラー
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応槽流出液の再利用を伴うアルキル化方
法。 【解決手段】 液相もしくは気相条件下のアルキル化用
反応槽内で触媒を用いてベンゼンをオレフィン、例えば
エチレン、プロピレン、1−ブテンまたはイソブテンな
どでアルキル化してアルキル化された芳香族炭化水素、
例えばエチルベンゼンなどを製造する方法に、約175
℃から約500℃の温度および約200psiから約8
00psiの圧力下の反応ゾーン内でベンゼンをオレフ
ィンでアルキル化し、反応槽排出流れを取り出し、この
反応槽排出流れを各々がエチルベンゼンと未反応のベン
ゼンを含有する生成物流れと再利用流れに分離した後、
このエチルベンゼンと未反応のベンゼンを含有する再利
用流れを該反応ゾーンに戻すことを含め、ここで、再利
用流れの液状体積と新鮮なベンゼン供給材料の体積の比
率を0.1:1から50:1にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、循環させる芳香族炭化水素の精
製を行うことなく反応槽流出液の一部を直接循環させて
ベンゼンの如き芳香族炭化水素をエチレンの如きアルキ
ル化剤でアルキル化する方法に関する。
【0002】
【発明の背景】脱水素でスチレンモノマーを得る製造で
は主にエチルベンゼンが用いられている。現在製造され
ているエチルベンゼンの大部分は種々のアルキル化条件
下でベンゼンをエチレンでアルキル化することで得られ
ている。1種のアルキル化方法は気相反応を伴い、そこ
では、エチレンなどの如きオレフィンを用いたベンゼン
のアルキル化が触媒を用いて高温高圧下の複数床反応槽
内で行われている。別の種類のアルキル化方法はエチレ
ンによるベンゼンの液相アルキル化を伴い、そこでもま
た触媒が用いられている。両方の場合とも反応が非常に
発熱的であることから、そのような方法では、温度を調
節する目的でベンゼンが化学量論的過剰量で用いられて
いる。ベンゼンが化学量論的過剰量で用いられる2番目
の理由は反応効率に関する理由である。その過程に供給
するエチレンを希釈すると、エチルベンゼンの生産に関
しては反応選択率が高くなるが、エチレンの濃度が高く
なるにつれて望まれないオリゴマーの生成量が増大する
傾向がある。従って、エチレンによるベンゼンのアルキ
ル化に通常の方法では、ベンゼンがアルキル化用反応槽
に化学量論的過剰量で供給されており、その結果とし
て、未反応のベンゼンが多量に入っている反応槽流出液
が生じている。
【0003】工程管理を維持するには反応槽に1回通し
た後の反応槽排出流れ全体を処理してその反応槽流出液
中のベンゼンを分離して精製する必要があると長い間考
えられていた。従って、ベンゼンをエチレンでアルキル
化する通常の商業的規模のアルキル化方法では、その反
応槽流出液全体に連続蒸留を受けさせてベンゼン、エチ
ルベンゼン、ポリエチルベンゼン類および重質残渣を個
別の流れに分離することが行われている。このような様
式における反応槽排出流れ全体の処理で要する工程能力
を得るには装置で多大な投資費用を要する。更に、その
アルキル化用反応槽流出液からベンゼンを分離する過程
はエネルギーを多大な量で消費する。
【0004】更に、ベンゼンとエチレンが入っている供
給材料流れを反応槽に1回通す通常の商業規模方法で
は、その反応槽流出液中に存在する所望生成物であるエ
チルベンゼンの濃度が制限される。この制限要因は、上
述したようにアルキル化用反応槽にベンゼンが化学量論
的過剰量で供給されることから、その反応槽供給材料中
のエチレン量である。この1回通す様式の運転では必ず
その反応槽流出液中の所望エチルベンゼン生成物濃度が
制限されることから、所望の生産レベルを得るには、よ
り多い量の流出液を処理する必要がある。
【0005】この上に記述したことに関連して、エチレ
ンなどの如きオレフィンによるベンゼンの気相もしくは
液相アルキル化方法に、反応槽流出液の大部分を直接循
環させることを含めることができ、それによって、エネ
ルギー消費および投資費用を低くすることができること
をここに見い出した。
【0006】
【発明の要約】本発明は、気相もしくは液相いずれかの
反応条件下で通常のアルキル化用触媒を用いて芳香族炭
化水素をオレフィンでアルキル化する方法、例えばベン
ゼンをエチレンでアルキル化してエチルベンゼンを製造
する方法を提供する。本発明の方法では、通常の方法を
用いた時に比較してエネルギー消費および投資費用を低
くしながら、アルキル化された炭化水素、例えばエチル
ベンゼンなどを製造する。
【0007】本発明の方法の第一態様では、液相条件下
で通常のアルキル化用触媒を用いてベンゼンなどの如き
芳香族炭化水素をエチレンなどの如きオレフィンでアル
キル化してアルキル化された芳香族炭化水素、例えばエ
チルベンゼンなどを製造する。この態様におけるアルキ
ル化反応は約175℃から約250℃の温度および約6
00psiから約800psiの圧力下で起こる。反応
槽流出液を生成物流れと再利用流れに分離し、この再利
用流れを反応槽入り口に循環させる。この循環させる反
応槽流出液の体積と新鮮なベンゼン供給材料の体積の比
率を0.1:1から50:1、より好適には4:1から
約25:1に維持する。この再利用流れの液状体積は、
生成物流れの体積と同じか或はそれ以上であってもよ
い。上記条件下において、本発明の方法は、ベンゼンを
エチレンでアルキル化してキシレン濃度が非常に低いエ
チルベンゼンを製造する方法を与える。
【0008】本発明の方法の第二態様では、気相条件下
で通常のアルキル化用触媒を用いてベンゼンをエチレン
でアルキル化してエチルベンゼンを製造する。この気相
アルキル化反応は約350℃から約500℃の温度範囲
および約200psiから約500psiの圧力範囲で
起こる。循環させる流れの液状体積と新鮮なベンゼン供
給材料の体積の比率を運転条件に応じて0.1:1から
50:1にし、そして供給材流れ中の新鮮なベンゼンと
エチレンのモル比を約0.5:1から15:1の範囲に
する。
【0009】本明細書では、エチレンによるベンゼンの
アルキル化に関連させて本発明の方法を記述するが、こ
の方法は他のオレフィン類、例えばプロピレン、1−ブ
テンおよびイソブテンなどによるベンゼンのアルキル化
にも適用可能であることは理解されるであろう。
【0010】
【詳細な説明】本発明の方法は、触媒材料および芳香族
炭化水素を入れる反応ゾーンを限定している反応槽が備
わっている多様な工程装置を用いて実施可能である。こ
の反応ゾーン内で触媒床を1つまたは複数用いることが
できる。反応条件下でオレフィンおよびベンゼン反応体
が触媒に接触する触媒床が1つ以上含まれていてもよい
反応ゾーンに該反応体を導入するに先立って、これらを
混合して予め加熱してもよい。触媒床を複数用いる場
合、工程管理の目的で、オレフィンおよびベンゼンはい
ろいろな触媒床に相当する場所で反応槽に注入可能であ
る。反応生成物と未反応のベンゼンを含有する反応槽流
出液を、調節した滞留時間の後にその反応ゾーンから取
り出し、そして通常の技術を用いて反応生成物の一部を
集めて分離する。未反応のベンゼンと一緒に存在する反
応生成物の残り、即ち再利用流れを、該反応ゾーンに循
環させる。この循環させる反応生成物および未反応ベン
ゼンの量はその生成物流れの量と同じか或はそれ以上で
あってもよく、そしてこの再利用流れ中のアルキル化さ
れた芳香族炭化水素および未反応芳香族炭化水素の濃度
は実質的に該生成物流れの濃度に等しい。
【0011】ここで図1を参照し、本発明の方法の第一
態様を図式的に例示する。ベンゼンとアルキル化剤、例
えばエチレンなどが入っている供給材料流れをライン1
0に通してアルキル化用反応槽12に注入し、ここでこ
の反応体は液相条件下の触媒ゾーン13内で触媒に接触
する。示すように、上昇流様式で反応槽12を運転す
る。このアルキル化反応は非常に発熱的な反応であるこ
とから、工程管理の目的で、この反応体はライン15を
通して複数地点で反応槽に注入可能である。このアルキ
ル化反応は約600psiから約800psiの圧力下
約175℃から約250℃の温度で起こる。好適には、
この反応条件を約600psi下約200℃に維持す
る。
【0012】反応槽12から出る流れ14は分離槽16
に向かう。生成物流れは分離槽16からライン22そし
てコントロールバルブ24を通って取り出された後、ラ
イン28を通って1つ以上の分溜カラム(示していな
い)に向かい、そこでエチルベンゼン生成物は生成物流
れ中の他の成分から分離される。通常の計器装備および
コントロールを利用したコントロールループ30で達成
するコントロールバルブ24の作動を通して分離槽16
内の液体レベルを維持する。この排出流れに含まれる気
体状成分をライン26に通して排出させることにより、
この気体状成分を集めて処理する。
【0013】再利用流れはライン17を通して槽16か
ら取り出された後、この再利用流れは循環用ポンプ18
でライン20に送り込まれ、そこで供給材料流れと混ざ
り合って反応槽12に注入される。この再利用比、即ち
循環させる液状流れの体積と新鮮なベンゼン供給材料の
体積の比率は運転条件に応じて0.1:1から50:
1、より好適には4:1から約25:1で変更可能であ
る。1時間当たりの空間重量速度(weight ho
urly space velocities)を好適
には約20から150の範囲にする。
【0014】この供給材料流れ中の新鮮なベンゼンとエ
チレンのモル比は工程条件に応じて0.5:1から1
5:1、より好適には0.5:1から1.5:1で変更
可能である。パイロット規模の運転で新鮮なベンゼン:
エチレンの比率を0.85:1にした場合に達成される
定常状態における反応槽流出液中のエチルベンゼン濃度
は42重量%の如き高い濃度になることを観察した。パ
イロット規模の運転で新鮮なベンゼン:エチレンの比率
を1.5:1にした場合、定常状態における反応槽流出
液中のエチルベンゼン濃度は28重量%に到達した。
【0015】ここで図2を参照し、図1に図式的に例示
した方法の代替態様を示し、ここでは反応槽を下降流様
式で運転する。工程条件およびパラメーターは図1に関
連して記述したのと同じである。ベンゼンとアルキル化
剤、例えばエチレンなどが入っている供給材料流れをラ
イン10に通してアルキル化用反応槽12に注入し、そ
こで該反応体は液相条件下の触媒ゾーン13内で触媒に
接触する。このアルキル化反応は非常に発熱的な反応で
あることから、工程管理の目的で、この反応体はライン
15に通して複数地点で反応槽に注入可能である。
【0016】反応槽12から出る流れ14は分離槽16
に向かう。生成物流れは分離槽16からライン22そし
てコントロールバルブ24を通って取り出された後、ラ
イン28を通って1つ以上の分溜カラム(示していな
い)に向かい、そこでエチルベンゼン生成物は生成物流
れ中の他の成分から分離される。通常の計器装備および
コントロールを利用したコントロールループ30で達成
するコントロールバルブ24の作動を通して分離槽16
内の液体レベルを維持する。この排出流れに含まれる気
体状成分をライン26に通して排出させることにより、
この気体状成分を集めて処理する。
【0017】再利用流れはライン17を通して槽16か
ら取り出された後、この再利用流れは循環用ポンプ18
でライン20に送り込まれ、そこで供給材料流れと混ざ
り合って反応槽12に注入される。この再利用比、即ち
循環させる液状流れの体積と新鮮なベンゼン供給材料の
体積の比率は運転条件に応じて0.1:1から50:
1、より好適には4:1から約25:1で変更可能であ
る。1時間当たりの空間重量速度を好適には約20から
150の範囲にする。この供給材料流れ中の新鮮なベン
ゼンとエチレンのモル比は工程条件に応じて0.5:1
から15:1、より好適には0.5:1から1.5:1
で変更可能である。
【0018】ここで図3を参照し、本発明の方法の第二
態様を図式的に例示する。アルキル化用反応槽40を、
ベンゼンとエチレンからエチルベンゼンを生じさせる目
的で、再利用を伴う気相アルキル化反応条件下で運転す
る。反応槽流出物はライン42を通して反応槽40から
取り出されて分離槽44に向かい、そこでこの排気流れ
に含まれる気体状成分をライン46に通して排出させる
ことにより、この気体状成分を集めて処理する。生成物
流れはライン48そしてコントロールバルブ50を通し
て分離槽44から取り出される。この生成物流れは、蒸
留ポンプ52により、ライン54を通して1つ以上の蒸
留カラム56に輸送されて、所望のエチルベンゼン生成
物が生成物流れ中の他の成分から分離される。通常の計
器装備およびコントロールを利用したコントロールルー
プ60の作動を通してコントロールバルブ50が分離槽
44内の液体レベルを調節する。
【0019】再利用流れは循環ライン62を通して分離
槽44から取り出される。この再利用流れは循環用ポン
プ64で反応槽40の上部に輸送されて再び反応ゾーン
41に入るが、この反応ゾーン41には触媒床が1つ以
上入っていてもよい。供給ライン66および68を通し
てエチレンと新鮮なベンゼンを循環ライン62に導入す
る。実際には、工程管理の目的で、この再利用流れおよ
び新鮮なベンゼンとエチレンは複数地点で反応槽に注入
可能である。本発明の方法で用いる触媒は、約175℃
から約500℃の温度範囲および約200psiから約
800psiの圧力範囲でエチルベンゼンの生成に選択
性を示す。約250℃から約500℃の温度を使用した
反応条件を気相条件下で用いることも可能であるが、よ
り好適には約300℃から約475℃の範囲内で反応を
実施する。
【0020】気相条件下における再利用比、即ち循環さ
せる流れの液状体積と新鮮なベンゼン供給材料の体積の
比率は運転条件に応じて0.1:1から50:1で変更
可能である。気相反応条件下のパイロット規模運転で新
鮮なベンゼン:エチレンの比率を約6:1にすると約
4.5:1の再利用比を維持することができることを見
い出した。商業規模の運転では再利用比をより高くする
のが有利であると予測される。好適には、反応槽流出液
中のエチルベンゼン濃度が30%以上になるように再利
用比および新鮮なベンゼンとエチレンの比を調整する。
1時間当たりの空間重量速度を好適には約20から15
0の範囲にする。
【0021】この供給材料流れ中の新鮮なベンゼンとエ
チレンのモル比は工程条件に応じて0.5:1から1
5:1、より好適には0.5:1から10:1で変更可
能である。
【0022】本発明の方法は、本明細書で請求する如き
本発明の範囲を制限するものとして解釈されるべきでな
い以下の実施例で更に例示可能である。
【0023】
【実施例】実施例1 エチレンによるベンゼンの液相アルキル化を以下の如き
反応条件下で実施する。実験室規模の反応槽に粒子サイ
ズ分布が20から40メッシュの範囲である通常のアル
キル化用低ナトリウム触媒を5ミリリットル導入する。
この触媒を周囲圧力の窒素流下で150℃に加熱するこ
とにより、この触媒の乾燥を行う。反応槽の入り口で測
定して200℃になるまで温度を上昇させた後、この反
応槽にベンゼンとエチレンの供給材料流れを導入する。
この供給材料流れ中の新鮮なベンゼン:エチレンのモル
比を1.5:1にする。この反応槽の圧力を600ps
igに維持しながら反応槽を上昇流様式で運転する。反
応槽の平均温度を約190℃から220℃の範囲にす
る。1時間当たりの液体空間速度を65から75時-1
範囲にする。
【0024】この試験を21日間行い、そして新鮮なベ
ンゼンの供給率で選択した値、再利用率、および生成物
流れ中のエチルベンゼン濃度を以下の表1に記録する。
【0025】
【表1】
【0026】液状生成物流れ中の測定キシレン量は痕跡
量のみであり、0.001重量%の桁である。
【0027】実施例2 供給材料流れ中の新鮮なベンゼン:エチレンのモル比を
0.85:1に維持する以外は実施例1と同じ反応条件
下でエチレンによるベンゼンの液相アルキル化を実施す
る。この試験を21日間行い、そして新鮮なベンゼンの
供給率、再利用率、および生成物流れ中のエチルベンゼ
ン濃度を以下の表2に記録する。
【0028】
【表2】
【0029】実施例3 エチレンによるベンゼンの気相アルキル化を以下の如き
反応条件下で実施する。実験室規模の反応槽に粒子サイ
ズ分布が20から40メッシュの範囲である通常のアル
キル化用低ナトリウム触媒を20ミリリットル導入す
る。この触媒を周囲圧力の窒素流下で150℃に加熱す
ることにより、この触媒の乾燥を行う。反応槽の入り口
で測定して200℃になるまで温度を上昇させた後、こ
の反応槽にベンゼンとエチレンの供給材料流れを導入す
る。この供給材料流れ中の新鮮なベンゼン:エチレンの
モル比を約6:1に維持する。この反応槽の圧力を約3
00psigに維持しながら反応槽を下降流様式で運転
する。反応槽の平均温度を約400℃から約410℃の
範囲にする。1時間当たりの液体空間速度を60から7
0時-1の範囲にする。
【0030】この試験を85日間行う。新鮮なベンゼン
の供給率を約4mL/分に維持する。新鮮なベンゼン:
エチレンのモル比を約6.5に維持する割合でエチレン
を供給する。再利用比を約4.5にし、そして反応槽流
出液中のエチルベンゼン濃度は約18重量%の定常状態
値に到達する。
【0031】この上に示した実施例から容易に観察する
ことができるであろうように、通常のアルキル化用触媒
を用いた気相もしくは液相条件下でエチルベンゼンを生
成させるエチレンによるベンゼンのアルキル化を反応槽
流出液の再利用を伴わせて生成物流れ中のエチルベンゼ
ン濃度が高くなるように有利に達成することができる。
この生成物流れ中のエチルベンゼン濃度が高くなること
から、エチルベンゼン生成物の所望生産率を達成する目
的で処理する必要がある反応槽流出液量が低くなる。本
発明の方法を用いると生成物流れ中のエチルベンゼン濃
度が高くなることにより、エネルギーおよび投資を低く
することが可能になる。
【0032】主にエチレンによるベンゼンのアルキル化
に関連させて本発明の方法を上に記述してきたが、本発
明の範囲および添付請求の範囲はそれによって限定され
ず、本方法は他のオレフィン類、例えばプロピレン、1
−ブテンおよびイソブテンなどを用いたベンゼンのアル
キル化にも適用可能であることは理解されるであろう。
【0033】この上に示した実施例および図に関連させ
て本発明を記述してきたが、本発明は、添付請求の範囲
の範囲内に入りそしてそれによって包含させることを意
図する変更および修飾を受け得ることを、本分野の技術
者は理解するであろう。
【0034】本発明の特徴および態様は以下のとうりで
ある。
【0035】1. 触媒床を少なくとも1つ含む反応ゾ
ーンが備わっているアルキル化用反応槽内で触媒を用い
て芳香族炭化水素をアルキル化剤でアルキル化する方法
であって、反応条件下の該反応ゾーンに新鮮な芳香族炭
化水素、アルキル化剤および再利用流れを導入し、該反
応ゾーン内で該芳香族炭化水素を該アルキル化剤でアル
キル化し、アルキル化された芳香族炭化水素と未反応の
芳香族炭化水素を含有する反応槽排出流れを該反応槽か
ら取り出し、該反応槽排出流れを生成物流れと再利用流
れに分離するが、ここで、この生成物流れおよび再利用
流れは各々アルキル化された芳香族炭化水素と未反応の
芳香族炭化水素を含有し、そしてこのアルキル化された
芳香族炭化水素と未反応の芳香族炭化水素を含有する再
利用流れを該反応ゾーンに戻す、段階を含む方法。
【0036】2. 該芳香族炭化水素がベンゼンである
第1項の方法。
【0037】3. 該アルキル化剤がオレフィンである
第1項の方法。
【0038】4. 該オレフィンをエチレン、プロピレ
ン、1−ブテンおよびイソブテンから成る群から選択す
る第3項の方法。
【0039】5. 液相反応条件下の反応ゾーン内で触
媒を用いて該芳香族炭化水素をアルキル化剤でアルキル
化する第1項の方法。
【0040】6. 気相反応条件下の反応ゾーン内で触
媒を用いて該芳香族炭化水素をアルキル化剤でアルキル
化する第1項の方法。
【0041】7. 再利用流れの液状体積と新鮮な芳香
族炭化水素供給材料の体積の比率を0.1:1から5
0:1にする第1項の方法。
【0042】8. 該再利用流れ中のアルキル化された
芳香族炭化水素および未反応の芳香族炭化水素の濃度が
該生成物流れ中のアルキル化された芳香族炭化水素およ
び未反応の芳香族炭化水素の濃度に実質的に等しい第1
項の方法。
【0043】9. 該反応条件に約175℃から約50
0℃の温度および約200psiから約800psiの
圧力を含める第1項の方法。
【0044】10. 触媒床を少なくとも1つ含む反応
ゾーンが備わっているアルキル化用反応槽内で触媒を用
いてベンゼンをオレフィンでアルキル化する方法であっ
て、反応条件下の該反応ゾーンに新鮮なベンゼン、オレ
フィンおよび再利用流れを導入し、該反応ゾーン内でベ
ンゼンを該オレフィンでアルキル化し、アルキル化され
たベンゼンと未反応のベンゼンを含有する反応槽排出流
れを該反応槽から取り出し、該反応槽排出流れを生成物
流れと再利用流れに分離するが、ここで、この生成物流
れおよび再利用流れは各々アルキル化されたベンゼンと
未反応のベンゼンを含有し、そしてこのアルキル化され
たベンゼンと未反応のベンゼンを含有する再利用流れを
該反応ゾーンに戻す、段階を含む方法。
【0045】11. 該オレフィンをエチレン、プロピ
レン、1−ブテンおよびイソブテンから成る群から選択
する第10項の方法。
【0046】12. 液相反応条件下の反応ゾーン内で
触媒を用いてベンゼンをエチレンでアルキル化する第1
0項の方法。
【0047】13. 気相反応条件下の反応ゾーン内で
触媒を用いてベンゼンをエチレンでアルキル化する第1
0項の方法。
【0048】14. 再利用流れの液状体積と新鮮なベ
ンゼン供給材料の体積の比率を0.1:1から50:1
にする第10項の方法。
【0049】15. 該再利用流れ中のアルキル化され
たベンゼンおよび未反応のベンゼンの濃度が該生成物流
れ中のアルキル化されたベンゼンおよび未反応のベンゼ
ンの濃度に実質的に等しい第10項の方法。
【0050】16. 該反応条件に約175℃から約5
00℃の温度および約200psiから約800psi
の圧力を含める第10項の方法。
【0051】17. 触媒床を少なくとも1つ含む反応
ゾーンが備わっているアルキル化用反応槽内で触媒を用
いてベンゼンをエチレンでアルキル化してエチルベンゼ
ンを製造する方法であって、該反応ゾーンに新鮮なベン
ゼン、エチレンおよび再利用流れを導入し、約175℃
から約500℃の温度および約200psiから約80
0psiの圧力下の該反応ゾーン内でベンゼンをエチレ
ンでアルキル化し、エチルベンゼンと未反応のベンゼン
を含有する反応槽排出流れを該反応槽から取り出し、該
反応槽排出流れを生成物流れと再利用流れに分離する
が、ここで、この生成物流れおよび再利用流れは各々エ
チルベンゼンと未反応のベンゼンを含有し、そしてエチ
ルベンゼンと未反応のベンゼンを含有する再利用流れを
該反応ゾーンに戻す、段階を含み、ここで、再利用流れ
の液状体積と新鮮なベンゼン供給材料の体積の比率を
0.1:1から50:1にする方法。
【0052】18. 液相反応条件下の反応ゾーン内で
触媒を用いてベンゼンをエチレンでアルキル化する第1
7項の方法。
【0053】19. 気相反応条件下の反応ゾーン内で
触媒を用いてベンゼンをエチレンでアルキル化する第1
7項の方法。
【0054】20. 該再利用流れ中のエチルベンゼン
および未反応のベンゼンの濃度が該生成物流れ中のエチ
ルベンゼンおよび未反応のベンゼンの濃度に実質的に等
しい第17項の方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】液相条件下でベンゼンをエチレンなどの如きオ
レフィンでアルキル化する本発明の方法の第一態様の図
式的例示である。
【図2】下降流様式の液相条件下でベンゼンをエチレン
などの如きオレフィンでアルキル化する本発明の方法の
第二態様の図式的例示である。
【図3】気相条件下でベンゼンをエチレンなどの如きオ
レフィンでアルキル化する本発明の方法の第三態様の図
式的例示である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒床を少なくとも1つ含む反応ゾーン
    が備わっているアルキル化用反応槽内で触媒を用いて芳
    香族炭化水素をアルキル化剤でアルキル化する方法であ
    って、 反応条件下の該反応ゾーンに新鮮な芳香族炭化水素、ア
    ルキル化剤および再利用流れを導入し、 該反応ゾーン内で該芳香族炭化水素を該アルキル化剤で
    アルキル化し、 アルキル化された芳香族炭化水素と未反応の芳香族炭化
    水素を含有する反応槽排出流れを該反応槽から取り出
    し、 該反応槽排出流れを生成物流れと再利用流れに分離する
    が、ここで、この生成物流れおよび再利用流れは各々ア
    ルキル化された芳香族炭化水素と未反応の芳香族炭化水
    素を含有し、そしてこのアルキル化された芳香族炭化水
    素と未反応の芳香族炭化水素を含有する再利用流れを該
    反応ゾーンに戻す、段階を含む方法。
  2. 【請求項2】 触媒床を少なくとも1つ含む反応ゾーン
    が備わっているアルキル化用反応槽内で触媒を用いてベ
    ンゼンをオレフィンでアルキル化する方法であって、 反応条件下の該反応ゾーンに新鮮なベンゼン、オレフィ
    ンおよび再利用流れを導入し、 該反応ゾーン内でベンゼンを該オレフィンでアルキル化
    し、 アルキル化されたベンゼンと未反応のベンゼンを含有す
    る反応槽排出流れを該反応槽から取り出し、 該反応槽排出流れを生成物流れと再利用流れに分離する
    が、ここで、この生成物流れおよび再利用流れは各々ア
    ルキル化されたベンゼンと未反応のベンゼンを含有し、
    そしてこのアルキル化されたベンゼンと未反応のベンゼ
    ンを含有する再利用流れを該反応ゾーンに戻す、段階を
    含む方法。
  3. 【請求項3】 触媒床を少なくとも1つ含む反応ゾーン
    が備わっているアルキル化用反応槽内で触媒を用いてベ
    ンゼンをエチレンでアルキル化してエチルベンゼンを製
    造する方法であって、 該反応ゾーンに新鮮なベンゼン、エチレンおよび再利用
    流れを導入し、 約175℃から約500℃の温度および約200psi
    から約800psiの圧力下の該反応ゾーン内でベンゼ
    ンをエチレンでアルキル化し、 エチルベンゼンと未反応のベンゼンを含有する反応槽排
    出流れを該反応槽から取り出し、 該反応槽排出流れを生成物流れと再利用流れに分離する
    が、ここで、この生成物流れおよび再利用流れは各々エ
    チルベンゼンと未反応のベンゼンを含有し、そしてエチ
    ルベンゼンと未反応のベンゼンを含有する再利用流れを
    該反応ゾーンに戻す、段階を含み、ここで、再利用流れ
    の液状体積と新鮮なベンゼン供給材料の体積の比率を
    0.1:1から50:1にする方法。
JP24852096A 1996-09-02 1996-09-02 反応槽流出液の再利用を伴うアルキル化方法 Pending JPH1087515A (ja)

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