JPH1085596A - 吸放湿性積層体 - Google Patents

吸放湿性積層体

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JPH1085596A
JPH1085596A JP24083596A JP24083596A JPH1085596A JP H1085596 A JPH1085596 A JP H1085596A JP 24083596 A JP24083596 A JP 24083596A JP 24083596 A JP24083596 A JP 24083596A JP H1085596 A JPH1085596 A JP H1085596A
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JP
Japan
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moisture
resin
laminate
layer
water
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JP24083596A
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English (en)
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Hirotaka Takoshi
宏孝 田越
Susumu Tago
進 多胡
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸湿した水分を迅速に蒸散させ、吸湿以前の
吸湿力を回復することができる吸放湿性積層体を提供す
る。 【解決手段】 吸水性樹脂を含む樹脂層2と、該樹脂層
2に保持された水分を吸収し、外気中に蒸散させる放湿
層3とを備えた吸放湿性積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水分を吸収し、空
気中の湿度を調節する吸放湿性積層体に関し、特に吸収
した水分を迅速に蒸散させ、吸湿以前の吸湿力を容易に
回復することができる吸放湿性積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、靴、衣服等の内部の湿度を調節す
るためのものとして、吸湿材が用いられている。この吸
湿材は、吸水性樹脂粉末をゴムや樹脂に分散したシート
状のものであって、上記靴等の内張り等に用いられ、上
記靴等を着用する者が発する汗などの水分を吸収できる
ようになっている。上記吸湿材は、水分を吸収するにつ
れて、その水分含量が増加するとともに吸湿力が低下す
るが、この吸湿材を備えた靴等が比較的乾燥した条件下
に置かれると、上記吸湿材は吸収した水分を徐々に外気
に放散してその水分含量を低下させ、これにともなって
吸湿力を回復する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、放湿速度が十分でないため、吸湿した状態
の上記吸湿材を乾燥条件下に置いた場合でも、吸湿材の
水分含量が吸湿以前の値まで下がらず、その吸湿力が吸
湿以前の値まで回復しない問題があった。本発明は、上
記事情に鑑みてなされたもので、吸収した水分を迅速に
蒸散させ、吸湿以前の吸湿力を容易に回復することがで
きる吸放湿性積層体を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題は、吸水性樹脂
を含む樹脂層と、該樹脂層に保持された水分を吸い取
り、外気中に蒸散させる放湿層とを備えた吸放湿性積層
体によって解決される。また、前記吸水性樹脂が、N−
ビニルカルボン酸アミド系樹脂、好ましくはN−ビニル
アセトアミド系樹脂であることが望ましい。また、前記
放湿層が不織布、織布、起毛布、または紙からなること
が好ましい。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の吸放湿性積層体の一実施形態を示すも
のであり、ここに例示する吸放湿性積層体(以下、積層
体という)1は、樹脂層2と、放湿層3とからなるもの
である。樹脂層2は、吸水性樹脂を含む吸湿層である。
この樹脂層2としては、吸水性樹脂を、スチレン−ブタ
ジエンゴム(SBR)、天然ゴム、クロロプレン、ブタ
ジエンゴム等のゴムや、種々の樹脂、例えばポリ塩化ビ
ニル(PVC)、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステル共重合体等のポリオレフィン系樹
脂、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフ
ィン系熱可塑性エラストマー等にねり込んだもの等が用
いられ、その厚さは10〜500μmとするのが好まし
い。また上記吸水性樹脂としては、平均粒径50μm以
下の粒状のものを用いるのが好ましい。
【0006】上記吸水性樹脂としては、N−ビニルカル
ボン酸アミド系樹脂、ポリアクリル酸塩系吸水性樹脂
(Na塩、K塩など)、ポリエチレンオキシド系吸水性
樹脂、ポリビニルアルコール系吸水性樹脂、ポリアクリ
ルアミド系吸水性樹脂、ポリ−N−アルキルアクリルア
ミド系吸水性樹脂、スルホン酸塩基含有吸水性樹脂等の
合成系吸水性樹脂、カルボキシメチル化セルロース(C
MC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒド
ロキシメチルセルロース(HMC)、ヒドロキシプロピ
ルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、
アクリル酸塩グラフト澱粉等の天然系吸水性樹脂等が用
いられる。これらの中でも特に、高濃度のイオン(塩
分)を含む水分、例えば汗などを良好に吸水することが
できるN−ビニルカルボン酸アミド系樹脂を用いるのが
好ましい。このN−ビニルカルボン酸アミド系樹脂は、
下記の式(I)で表されるN−ビニルカルボン酸アミド
の重合体、またはこれと共重合可能なモノマーを全モノ
マー中50重量%未満含有するコモノマーとの共重合体
である。
【0007】
【化1】
【0008】(式(I)中、R1:水素またはメチル
基、R2:水素またはメチル基、R3:水素、メチル基ま
たはエチル基を示す。また、R2とR3とが炭素数3〜5
のアルキレン基を形成していてもよい。)
【0009】上記吸水性樹脂としてN−ビニルカルボン
酸アミド系樹脂を使用した場合には、この樹脂の樹脂層
2中の含有量を、樹脂層2の全量に対して1〜50重量
%とするのが好ましい。この含有量が1重量%未満であ
ると、樹脂層2の吸放湿能が不足となる。また上記含有
量が50重量%を越えると、樹脂層2がべたつき、取扱
いが難しくなるため好ましくない。
【0010】また、上記N−ビニルカルボン酸アミド系
樹脂としては、N−ビニルアセトアミドを含むN−ビニ
ルアセトアミド系樹脂を用いるのが好ましい。N−ビニ
ルアセトアミド(上記式(I)中、R1およびR2が水
素、R3がメチル基であるもの)は、高濃度イオン含有
水分に対して高い吸水力を有するだけでなく、繰り返し
吸放湿性にも優れるという利点を有するものである。
【0011】放湿層3は、樹脂層2に保持された水分を
吸い取り、外気中に蒸散させる蒸散促進材となるもの
で、吸水性を有し、かつ表面に凹凸を有する材料で形成
されたものとされる。該層としては、吸水性に優れた材
料である不織布、織布、起毛布、紙等を用いるのが好ま
しい。また放湿層3の厚さは、50〜5000μmとす
るのが好ましい。この厚さが50μm未満であると、吸
放湿特性が悪化するため好ましくない。また上記厚さが
5000μmを越えると、放湿層内の水分の蒸散効率が
低下するため好ましくない。
【0012】上記のような積層体1は、例えば次のよう
に使用される。上記積層体1を衣服の内張りとして使用
した場合には、積層体1を、放湿層3を内面側に向けて
衣服内面に張り合わせておく。この衣服を使用者が着用
した際には、使用者が発する汗が放湿層3に吸収され、
吸収された放湿層3内の水分の一部は樹脂層2に吸収さ
れる。このようにして積層体1は水分を吸収し、上記衣
服内部空間の湿度は低く保たれる。
【0013】上記衣服が脱衣され、より乾燥した条件下
に置かれたときには、放湿層3内の水分が外気中に蒸散
すると共に、樹脂層2に保持された水分が放湿層3に吸
い取られる。放湿層3に至った水分は、凹凸を有する該
層表面に達し、ここで外気と接し、外気中に蒸散する。
以上のようにして、放湿層3内の水分は蒸散し、樹脂層
2に保持された水分は放湿層3を経て外気中に蒸散し、
積層体1の水分含量は低下する。
【0014】上記構成の積層体1にあっては、吸水性を
有し、かつ表面に凹凸を有する放湿層3を備えた構成と
したので、樹脂層2に保持された水分は、乾燥条件下で
放湿層3に吸い取られて該層表面に達し、ここで大きな
接触面積で外気と接する。このため、上記水分を効率よ
く外気に蒸散させ、樹脂層2の水分含量を吸湿以前の値
まで迅速に低下させ、積層体1の吸水力を吸湿以前の値
まで回復させることができる。また、吸水性を有する放
湿層3を設けたので、積層体1の吸湿速度を高めること
ができる。
【0015】また、吸水性樹脂として、高濃度のイオン
を含有する水分を吸収可能なN−ビニルアセトアミド系
樹脂を用いることによって、汗などの高濃度イオン含有
水分を繰り返して吸放湿しても、その吸湿特性の低下を
防ぐことができる。
【0016】なお、樹脂層2に、塩化ベンザルコニウ
ム、塩化ベンゼトニウム、クロルヘキシジン等の抗菌材
を添加しても良い。また、防臭剤として、モレキュラー
シーブ、多孔性シリカゲル等の吸着性材料や、その他種
々の有機系防臭剤を添加しても良い。また、ガラス繊
維、タルク、炭酸カルシウム、シリカゲル等のフィラー
を添加しても良い。また、上記実施形態では、積層体1
を樹脂層2と放湿層3とからなる2層構造としたが、こ
れに限らず、樹脂層2表面に、各種樹脂、各種ボード、
紙、布等を直接あるいは接着層を介して積層することに
より3層以上の構造体としても良い。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例を示して詳しく説明す
る。 (実施例1)図1に示す構造の積層体1を次のようにし
て製造した。N−ビニルアセトアミド90部(重量基
準)、アクリル酸ナトリウム10部、架橋剤(ペンタエ
リスリトールトリアリルエーテル)0.64部により重
合された吸水倍率50倍、粒径50μm以下(平均粒径
20μm)の吸水性かつ粒状のN−ビニルアセトアミド
系樹脂をSBRにねり込んだものをシート状に成形し、
厚さ200μmの樹脂層2とした。この際、樹脂層2の
N−ビニルアセトアミド系樹脂含有量を10重量%とし
た。次いで上記樹脂層2の一面に、ポリエステル製不織
布からなる厚さ1000μmの放湿層3を張り合わせ、
積層体1とした。
【0018】この積層体1を用い、次に示す吸放湿性試
験を行った。上記積層体1を8×8cmの大きさとし、
これを相対湿度100%、温度30℃の空気中に放置
し、経時的にその重量を測定した。24時間経過後、上
記積層体1を、相対湿度70%、温度30℃の乾燥条件
下に置いてさらに24時間放置し、この間、同様にその
重量を経時的に測定した。これら積層体1の重量と吸湿
以前の積層体1の重量との差から積層体1の水分含量を
算出した。上記試験の結果を図2に示す。
【0019】(実施例2)N−ビニルアセトアミド系樹
脂を、N−ビニルアセトアミド70部(重量基準)、ア
クリル酸ナトリウム30部、架橋剤(ペンタエリスリト
ールトリアリルエーテル)0.64部により重合された
吸水倍率300倍、粒径50μm以下(平均粒径20μ
m)の吸水性かつ粒状の樹脂に代えたこと以外は実施例
1と同様に積層体を製造し、上記吸放湿性試験に供し
た。 (比較例)比較のため、放湿層を設けず、上記樹脂層2
と同じ樹脂層のみからなる吸湿材を作製し、上記吸放湿
性試験に供した。試験結果を図2に併せて示す。
【0020】図2中符号4で示すように、比較例では、
乾燥条件下(24時間め以降)における放湿速度が低
く、48時間後の水分含量が30g/m2以上と高かっ
たのに対し、実施例1の積層体では、符号5に示すよう
に、乾燥条件下(24時間め以降)に置かれたときに、
吸湿した水分が迅速に放散され、その水分含量が10g
/m2以下とほぼ吸湿以前の値と同等の値まで低下した
ことがわかる。また、実施例1の積層体は、比較例に比
べ、相対湿度100%の条件下(0〜24時間め)にお
いて、その吸湿速度が高いことがわかる。また、実施例
2の試験結果は実施例1とほぼ同様であった。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の積層体
は、吸水性樹脂を含む樹脂層と、該樹脂層に保持された
水分を吸い取り、外気中に蒸散させる放湿層とを備えた
構成としたので、吸湿により樹脂層に保持された水分
は、乾燥条件下で放湿層に吸い取られて該層表面から外
気中に蒸散する。このため、上記水分を効率よく外気に
蒸散させ、樹脂層の水分含量を吸湿以前の値まで迅速に
低下させ、積層体の吸水力を吸湿以前の値まで回復させ
ることができる。また、吸水性を有する放湿層を設けた
ので、積層体の吸湿速度を高めることができる。
【0022】また、吸水性樹脂として、高濃度のイオン
を含有する水分を吸収可能なN−ビニルアセトアミド系
樹脂を用いることによって、汗などの高濃度イオン含有
水分を繰り返して吸放湿しても、その吸湿特性の低下を
防ぐことができる。本発明の積層体は、衣服、靴、レイ
ンコート、帽子等の内張りや、壁紙等に好適に用いられ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の積層体の一実施形態を示す断面図で
ある。
【図2】 試験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1・・・積層体、2・・・樹脂層、3・・・放湿層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸水性樹脂を含む樹脂層と、該樹脂層に
    保持された水分を吸い取り、外気中に蒸散させる放湿層
    とを備えたことを特徴とする吸放湿性積層体。
  2. 【請求項2】 前記吸水性樹脂が、N−ビニルカルボン
    酸アミド系樹脂であることを特徴とする請求項1記載の
    吸放湿性積層体。
  3. 【請求項3】 前記N−ビニルカルボン酸アミド系樹脂
    が、N−ビニルアセトアミド系樹脂であることを特徴と
    する請求項2記載の吸放湿性積層体。
  4. 【請求項4】 前記放湿層が、不織布、織布、起毛布、
    および紙からなる群より選択される少なくとも一種であ
    ることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載
    の吸放湿性積層体。
JP24083596A 1996-09-11 1996-09-11 吸放湿性積層体 Withdrawn JPH1085596A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002138206A (ja) * 2000-11-06 2002-05-14 Showa Denko Kk 透湿防水非通気性素材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Effective date: 20031202