JPH1083658A - 記録装置および記録媒体 - Google Patents

記録装置および記録媒体

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JPH1083658A
JPH1083658A JP25220696A JP25220696A JPH1083658A JP H1083658 A JPH1083658 A JP H1083658A JP 25220696 A JP25220696 A JP 25220696A JP 25220696 A JP25220696 A JP 25220696A JP H1083658 A JPH1083658 A JP H1083658A
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JP
Japan
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recording
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management information
recording area
data
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Application number
JP25220696A
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English (en)
Inventor
Kan Ebisawa
観 海老澤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Management Or Editing Of Information On Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ファイルを管理するためのファイル情報の書
換回数を減少させて光ディスクの寿命の延長と信頼性の
向上とを図る。 【解決手段】 データ記録エリア80におけるデータ
(ファイル)の書き換えに伴ってそのファイル情報を更
新する場合に、ファイル情報記録エリア70の該当セク
タのファイル情報の内容を直ちに書き換えるのではな
く、古いファイル情報が書かれたセクタはそのままにし
て、その後ろの空きセクタに新しい(更新された)ファ
イル情報を順次追加的に書き込むようにする。これによ
り、ファイル情報記録エリア70におけるファイル情報
の書換回数を減少させることができ、書換回数に限界の
ある光ディスクの寿命を延ばすと共に、その信頼性を向
上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、データを記録する
ためのデータ記録エリアとこのデータ記録エリアに記録
されるデータに関する管理情報を記録するための管理情
報記録エリアとを有する書き換え可能な記録媒体を用い
る記録装置およびそれに用いられる記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、書き換え可能な記録媒体を用
いる記録装置として、光ディスクや磁気ディスクを用い
るディスク記録装置がある。このようなディスク記録装
置に用いられるディスクは、一般に、実際のデータ(フ
ァイル)を記録するためのデータ記録エリアとは別個
に、このデータ記録エリアに記録されたファイルの各々
についての管理情報(以下、ファイル情報という。)を
記録するためのファイル情報記録エリアが設けられるこ
とが多い。そして、従来は、データ記録エリアのあるフ
ァイルが書き換えられると、ファイル情報記録エリアに
おける対応するファイル情報が逐一書き換えられるよう
になっていた。この場合の書き換えは、文字通り、前の
(古い)ファイル情報が書かれていた領域に新たなファ
イル情報を書き込むというものであった。
【0003】また、上述のディスクにおいてデータ記録
エリアおよびファイル情報記録エリアはそれぞれ複数の
セクタを有しているが、従来、ファイル情報記録エリア
における1セクタ当たりの記録容量(以下、セクタサイ
ズという。)はデータ記録エリアにおけるセクタサイズ
と等しくなっていた。そして、一般に、ファイル情報の
サイズはデータ記録エリアに記録されるデータのサイズ
よりも小さいことから、記録エリアの効率的利用を図る
ために、従来は、ファイル情報記録エリアの各セクタ内
に複数ファイル分のファイル情報を書き込むようにして
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来、
ファイル情報記録エリアのファイル情報は、データ記録
エリアのファイルの書き換えごとに書き換えられるよう
になっていたので、ファイル情報記録エリアはデータ記
録エリア比べて書換回数が多くなっていた。このため、
記録媒体として例えば相変化型光ディスク等を用いる場
合においては、書き換え耐久性に一定の限界があること
から、書換回数の増加と共にエラーレートが悪化すると
いう問題があった。
【0005】また、上述のように、従来は、ファイル情
報記録エリアの各セクタ内に複数ファイル分のファイル
情報を書き込むようにしていたので、1つのセクタに記
録された複数のファイル情報のうちの1つのファイル情
報を書き換える場合にも、そのセクタ全体を書き換えな
ければならないことから、結果として、書き換えの必要
のない部分(更新対象外のファイル情報)までもが書き
換えられることとなり、1回のファイル情報更新時の書
き換えデータ量が必要以上に大きくなっていた。この結
果、ファイル情報記録エリアのある部分に着目してみた
場合、その部分での書換回数が徒らに増えてしまうこと
になり、光ディスクの寿命を短縮する要因の1つとなっ
ていた。
【0006】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、管理情報の書換回数を減少させて記
録媒体の寿命の延長と信頼性の向上とを実現することが
できるようにした記録装置および記録媒体を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の記録装置は、デ
ータを記録するためのデータ記録エリアとこのデータ記
録エリアに記録されるデータに関する管理情報を記録す
るための管理情報記録エリアとを有する書き換え可能な
記録媒体を用い、データ記録エリアにデータを記録する
と共に管理情報記録エリアに管理情報を記録する記録装
置において、管理情報記録エリアに記録する管理情報を
更新するに際し、既に管理情報記録エリアに記録されて
いる更新前の管理情報を書き換えることなく、新たな更
新後の管理情報を、管理情報記録エリア内において更新
前の管理情報が記録されている領域とは異なる領域に書
き込む管理情報記録手段を備えたものである。
【0008】また、本発明の記録媒体は、データを記録
するためのデータ記録エリアとこのデータ記録エリアに
記録されるデータに関する管理情報を記録するための管
理情報記録エリアとを有する書き換え可能な記録媒体に
おいて、データ記録エリアおよび管理情報記録エリアが
それぞれ複数のセクタを有し、且つ管理情報記録エリア
におけるセクタの記録容量がデータ記録エリアにおける
セクタの記録容量よりも小さいものである。
【0009】本発明の記録装置では、管理情報記録手段
によって、管理情報記録エリアに記録する管理情報を更
新するに際し、既に管理情報記録エリアに記録されてい
る更新前の管理情報が書き換えられることなく、新たな
更新後の管理情報が、管理情報記録エリア内において更
新前の管理情報が記録されている領域とは異なる領域に
書き込まれる。これにより、管理情報記録エリアにおけ
る書換回数を大幅に減少させることが可能となる。
【0010】また、本発明の記録媒体では、管理情報記
録エリアにおけるセクタの記録容量がデータ記録エリア
におけるセクタの記録容量よりも小さいことから、記録
媒体の記録容量を有効に利用することが可能となると共
に、書き換えの必要な部分のみを書き換えることが可能
となり、無駄な書き換えを省くことが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0012】図1は本発明の一実施の形態に係る記録装
置としての光ディスク記録装置に使用される記録媒体と
しての光ディスクを表すものである。この光ディスク
は、内周部に、ファイル名やファイル記録位置等のファ
イル情報を記録するためのファイル情報記録エリア70
を備え、その外側がデータを記録するためのデータ記録
エリア80となっている。データ記録エリア80におい
ては1周(1トラック)が32セクタからなるのに対
し、ファイル情報記録エリア70においては1周が64
セクタからなる。各セクタは、それぞれ、セクタの種別
や位置を表すセクタID部90を有している。
【0013】図2はファイル情報記録エリア70に記録
されるファイル情報のフォーマットを表すものである。
この図に示すように、ファイル情報記録エリア70で
は、1つのファイル情報に対して1つのセクタが割り当
てられている。すなわち、1つのセクタには1つのファ
イル情報のみが書き込まれるようになっている。1つの
ファイル情報は、ファイルネーム部(30バイト)、フ
ァイル記録位置情報部(64バイト)、およびエラー訂
正コード(以下、ECCと記す。)(24バイト)の計
118バイトを2重書きした計236バイトと、記録が
行なわれた時刻を示す記録時刻部(12バイト)、ファ
イル属性部(4バイト)、ユーザーが指定できるユーザ
ーデータ部(4バイト)、予備用のリザーブ部(4バイ
ト)、およびECC(8バイト)の計32バイトを2重
書きした計64バイトとから構成され、合計300バイ
トの情報量を有する。ファイル記録位置情報は、記録開
始セクタS1 (4バイト)および記録終了セクタE
1 (4バイト)の組から、記録開始セクタS8 (4バイ
ト)および記録終了セクタE8 (4バイト)の組までの
8組に分割され、合計64バイトの情報量を有する。1
つのファイルがデータ記録エリアの連続したセクタに記
録されずに幾つかに分割されて記録された場合には、記
録開始セクタS2 および記録終了セクタE2 以降が使用
される。また、分割数が8以上の場合は、上記したファ
イル属性部に継続のフラグが立ち、複数セクタにわたっ
てファイル情報が記録されることになる。なお、リザー
ブ部は現在使われておらず、すべて“0”がセットされ
ている。
【0014】図3はファイル情報記録エリア70の構造
を表すものである。この図に示したように、ファイル情
報記録エリア70では、各トラックが“0”〜“63”
までの64セクタからなり、このようなトラックが
“0”〜“2047”まで2048トラック用意されて
いる。そして、ファイル情報の更新は、更新されたファ
イル情報をトラック“0”のセクタ“0”から順に記録
していくことで行う。すなわち、新たなファイル情報
(更新されたファイル情報)が来ると、前のファイル情
報を消去せずに、空いている部分に更新されたファイル
情報を順に追加していくようになっている。したがっ
て、同一のファイルについて複数のファイル情報がある
場合には、より後ろにあるものほど有効となる。
【0015】本実施の形態では、ファイル情報記録エリ
ア70において、2045トラックまでファイル情報が
埋まると、2046トラックに新たなファイル情報を順
次記録すると共に、2045トラックまでのファイル情
報を整理して不要なファイル情報を省き、必要なファイ
ル情報のみトラック0のセクタ0から再度書き込みを行
い、その作業が終了後、トラック2046に書き込んだ
ファイル情報を再書き込みされた最終セクタの後ろに書
き移して、それよりも後ろのセクタを消去するようにし
ている。この方式を用いることにより、ファイル情報エ
リア70における書換回数は著しく減少する。
【0016】図4はセクタID部90のフォーマットを
表すものである。セクタID部90では、PLL(フェ
ーズロックループ)ロック用のVFO部(12バイト)
に続いて、光ディスク上におけるセクタ位置を表す識別
コードID1 (8バイト)およびCRC(巡回冗長チェ
ック)用コードCRC1 (2バイト)が付加され、続い
て、同じセクタの光ディスク上における位置を表す識別
コードID2 (8バイト)およびCRC用コードCRC
2 (2バイト)が付加され、識別コードとCRC用コー
ドの組が2重書きされ、合計32バイトで構成される。
【0017】識別コードID1 ,ID2 は、それぞれ、
セクタ種別(1バイト)、トラック番号(5バイト)、
およびセクタ番号(2バイト)からなる。セクタ種別の
8ビットのうち、第5ビットは、このセクタがデータ用
であるかあるいはファイル情報用であるかを表し、例え
ば“0”のときはファイル情報用であることを表し、
“1”のときはデータ用であることを表す。また、セク
タ種別の第2および第1ビットは、このセクタがID1
であるかID2 であるかを表し、例えば“01”のとき
はID1 であることを表し、“10”のときはID2
あることを表す。トラック番号は、ファイル情報記録エ
リアの最内周をトラック“0”とし、内周から外周に向
かって順次増加していくようになっている。このトラッ
ク番号はファイル情報記録エリアからデータ記録エリア
に移行する部分においても連続して増加する。セクタ番
号は、ファイル情報記録エリアでは“0”〜“63”、
データ記録エリアでは“0”〜“31”である。
【0018】図5は、光ディスク製造装置(原盤カッテ
ィング装置)の概略構成を表すもので、例えば相変化型
光ディスクの原盤を作製するために、フォトレジストが
塗布されたガラス原板9を内周から外周に向かってカッ
ティングするようになっている。ここで、カッティング
とは、ガラス原板9上にランドおよびグルーブを形成す
ると共に、セクタIDを形成することを意味する。
【0019】この光ディスク製造装置は、ガラス原板9
が載置されるターンテーブル21と、このターンテーブ
ル21を回転させるスピンドルモータ10と、このスピ
ンドルモータ10を駆動するスピンドルドライバ12
と、このスピンドルドライバ12を制御するスピンドル
サーボ回路11とを備えている。光ディスク製造装置
は、更に、ターンテーブル21上のガラス原板9に対向
するように配置された記録ヘッド8と、この記録ヘッド
8の位置を検出するためのマグネットスケール5と、記
録ヘッド8をガラス原板9の半径方向に移動させるため
のスライドモータ3と、このスライドモータ3を駆動す
るスライドドライバ2と、このスライドドライバ2を制
御するスライドサーボ(送りサーボ)回路1と、記録ヘ
ッド8より出射されるレーザ光の焦点位置を調整するた
めのフォーカスドライバ7と、このフォーカスドライバ
7を制御するフォーカスサーボ回路6とを備えている。
【0020】光ディスク製造装置は、更に、レーザ光を
出射するアルゴンレーザ18と、このアルゴンレーザ1
8から出射されるレーザ光の光量を制御するための音響
光学素子(以下、AOと記す。)19と、このAO19
の出射光の光量を制御して記録ヘッド8に与えるための
AO20と、AO19を駆動するAOドライバ14と、
AO20を駆動するAOドライバ17と、AOドライバ
14を制御するパワーコントロール部13と、AOドラ
イバ17を制御するオン・オフコントロール部16と、
オン・オフコントロール部16を制御するためのアドレ
ス信号を発生するアドレスエンコーダ15と、光ディス
ク製造装置全体を制御するシステムコントロール部22
とを備えている。
【0021】ここで、図5に示した光ディスク製造装置
の動作について説明する。スピンドルサーボ回路11
は、スピンドルモータ10に取り付けられた周波数発電
機の出力信号であるFG信号を基にスピンドルドライバ
12を制御し、スピンドルモータ10を1800rpm
で回転させ、これにより、スピンドルモータ10の回転
軸に連結されたターンテーブル21上のガラス原板9を
1800rpmで回転させる。
【0022】スライドサーボ回路1は、まず、スライド
ドライバ2によってスライドモータ3を駆動して記録ヘ
ッド8を最内周に移動させる。記録ヘッド8から出射さ
れるレーザ光は、記録再生装置と同様に、フォーカスサ
ーボ回路6により制御されるフォーカスドライバ7によ
って焦点位置が調整され、ターンテーブル21上のフォ
トレジストの塗布されたガラス原板9の表面に焦点が結
ぶように制御される。その後、記録ヘッド8は、45μ
m/sの速度で外周に向かって送られる。
【0023】システムコントロール部22では、マグネ
ットスケール5からの信号を基に、記録ヘッド8の半径
方向の位置を確認し、アルゴンレーザ18の出力を制御
するパワーコントロール信号をパワーコントロール部1
3に送る。AOドライバ14は、このパワーコントロー
ル信号に応じてAO19を制御する。AO19は、AO
ドライバ14の制御により、アルゴンレーザ18から記
録ヘッド8に送るレーザ光の光量を変化させる。これ
は、ガラス原板9は一定回転で回転し外周ほど線速度が
大きくなっているため、内周から外周への径位置に比例
して照射光量を増加させてカッティングのエネルギー密
度を一定にする必要があるからである。
【0024】記録ヘッド8が最内周トラックから20m
mの位置に来ると、システムコントロール部22は、更
にアドレスエンコーダ15に制御信号を送る。この制御
信号を受けたアドレスエンコーダ15は、ファイル情報
記録エリア70用のアドレス信号を発生し、オン・オフ
コントロール部16に送る。オン・オフコントロール部
16は、アドレス信号を順次オン・オフ制御信号に変換
し、AOドライバ17に送る。AOドライバ17は、こ
のオン・オフ制御信号に基づいてAO20を制御する。
AO20は、AOドライバ17の制御により、アルゴン
レーザ18から記録ヘッド8に送るレーザ光を透過また
は遮断させる制御を行なう。
【0025】記録ヘッド8が最内周トラックから22m
mの位置に来ると、データ記録エリア80となるので、
システムコントロール部22はアドレスエンコーダ15
に制御信号を送り、データ記録エリア80用のアドレス
信号を発生させる。そして、記録ヘッド8が最内周から
57.5mmの位置に来ると、アドレスエンコーダ15
は動作を停止し、カッティングが終了する。カッティン
グ後の光ディスク製造工程は通常の光ディスク製造工程
と同様であるので、説明は省略する。
【0026】図6は本実施の形態に係る光ディスク記録
装置の概略構成を表すもので、上述のカッティング工程
およびその後の工程によって製造された光ディスクに対
してデータの読み書きを行うためのものである。
【0027】この光ディスク記録装置は、光ディスク5
7を回転させるスピンドルモータ53と、このスピンド
ルモータ53を駆動するスピンドルドライバ55と、こ
のスピンドルドライバ55を制御するスピンドルサーボ
回路54と、光ディスク57に対向するように配置され
た光学ヘッド58と、この光学ヘッド58のフォーカ
ス,トラッキングおよびスライドの制御を行うサーボ回
路部64とを備えている。光ディスク記録装置は、更
に、外部より入力データを入力するためのインターフェ
ース回路31と、このインターフェース回路31を介し
て入力されたデータに対してECCを付加するECCエ
ンコーダ32と、インターフェース回路31を介して入
力されたファイル情報をエンコードするファイル情報エ
ンコーダ59と、このファイル情報エンコーダ59の出
力データに対してECCを付加するECCエンコーダ6
0と、ECCエンコーダ32,60の出力データを一時
的に蓄えるバッファ33と、このバッファ33の出力デ
ータを、光ディスク57に記録するのに適した信号に変
換する変調器(データエンコーダ)34と、この変調器
34の出力信号に基づいて、光学ヘッド58内の図示し
ないレーザダイオード(以下、LDと記す。)を駆動す
るLDドライバ35とを備えている。
【0028】光ディスク記録装置は、更に、光学ヘッド
58の再生信号を入力してアドレスを読み取るアドレス
読取部65を備えている。このアドレス読取部65は、
光学ヘッド58の再生信号を増幅し、2値化するヘッド
アンプ44と、このヘッドアンプ44の出力信号を入力
して読出クロックを再生するPLL回路45と、このP
LL回路45の出力信号を入力してアドレス信号を生成
するアドレスデコーダ46とを有している。
【0029】光ディスク記録装置は、更に、光学ヘッド
58の再生信号を増幅し、2値化するヘッドアンプ47
と、このヘッドアンプ47の出力信号を入力して読出ク
ロックを再生するPLL回路48と、このPLL回路4
5の出力信号を入力してデータを再生するデータデコー
ダ49と、このデータデコーダ49の出力データを一時
的に蓄えるバッファ50と、このバッファ50から出力
されるデータに対してエラー訂正を行うECCデコーダ
51と、このECCデコーダ51の出力データを外部に
対して出力するためのインターフェース回路52と、バ
ッファ50から出力されるファイル情報に相当するデー
タに対してエラー訂正を行うECCデコーダ61と、こ
のECCデコーダ61の出力データを入力してファイル
情報を生成するファイル情報デコーダ62と、このファ
イル情報デコーダ62によって生成されたファイル情報
を記録するファイル情報用メモリ63と、光ディスク記
録装置全体の制御を行うシステムコントロール部56と
を備えている。
【0030】なお、ファイル情報用メモリ63には、イ
ンターフェース回路31の出力データおよびアドレス読
取部65の出力データも入力されるようになっている。
ファイル情報エンコーダ59には、アドレス読取部65
の出力データも入力されるようになっている。インター
フェース回路52には、ファイル情報デコーダ62の出
力データおよびファイル情報用メモリ63の出力データ
も入力されるようになっている。
【0031】図7は、図6におけるサーボ回路部64の
構成を示すブロック図である。このサーボ回路部64
は、光学ヘッド58のフォーカスコイル(図示せず)を
駆動するフォーカスドライバ38と、光学ヘッド58の
トラッキングコイル(図示せず)を駆動するトラッキン
グドライバ41と、光学ヘッド58の再生信号を入力し
てフォーカスエラー信号を生成するヘッドアンプ36
と、このヘッドアンプ36によって生成されたフォーカ
スエラー信号に基づいてフォーカスドライバ38を制御
するフォーカスサーボ回路37と、光学ヘッド58の再
生信号を入力してトラッキングエラー信号を生成するヘ
ッドアンプ39と、このヘッドアンプ39によって生成
されたトラッキングエラー信号に基づいてトラッキング
ドライバ41を制御するトラッキングサーボ回路40
と、光学ヘッド58が装着されたリニアモータ(図示せ
ず)を駆動して光学ヘッド58を光ディスク57の半径
方向に移動させるためのスライドドライバ43と、トラ
ッキングサーボ回路40の出力信号に基づいてスライド
ドライバ43を制御するスライドサーボ回路52とを有
している。
【0032】ここで、図6に示した光ディスク記録装置
の動作について説明する。スピンドルモータ53は、光
ディスク57が装着されるとシステムコントロール部5
6からの指令によって回転を開始する。スピンドルサー
ボ回路54はスピンドルモータ53に取り付けられた図
示しない周波数発電機からのFG信号を基にスピンドル
ドライバ55を制御し、スピンドルモータ53の回転数
を1800rpmにロックさせる。
【0033】光学ヘッド58からの再生信号の低域分は
サーボ回路部64に入力される。このサーボ回路部64
では、ヘッドアンプ36,39によってそれぞれフォー
カスエラー信号とトラッキングエラー信号とが生成され
る。ヘッドアンプ36からのフォーカスエラー信号はフ
ォーカスサーボ回路37に入力され、このフォーカスサ
ーボ回路37によってフォーカスドライバ38を介して
光学ヘッド58のフォーカスコイルが駆動される。そし
て、光ディスク57が装着されると、システムコントロ
ール部56からの制御信号により、光ディスク57上
に、光学ヘッド58の出射光が焦点を結ぶように動作す
る。
【0034】一方、ヘッドアンプ39からのトラッキン
グエラー信号は、トラッキングサーボ回路40に入力さ
れ、このトラッキングサーボ回路40によってトラッキ
ングドライバ41を介して光学ヘッド58のトラッキン
グコイルが駆動される。そして、フォーカスサーボが機
能した後、システムコントロール部56からの制御信号
により、光ディスク57上のトラックに光学ヘッド58
の出射光が追従するように動作する。
【0035】スライドサーボ回路42は、通常の再生時
は、システムコントロール部56からの制御信号に応
じ、トラッキングサーボ回路40からのトラッキング信
号の直流成分を基に、光学ヘッド58をスパイラルトラ
ックに追従させるようにスライドドライバ43を制御す
る一方、シーク時は、システムコントロール部56から
の制御信号に基づき、所定の方向(内周側または外周
側)に光学ヘッド58を加減速移動させるようにスライ
ドドライバ43を制御する。これにより、光学ヘッド5
8が装着されているリニアモータは、指示された方向に
移動するようになっている。
【0036】また、光学ヘッド58からの光ディスク5
7の再生信号の高域分は、アドレス読取部65に入力さ
れる。アドレス読取部65では、再生信号はヘッドアン
プ44を通って2値化された後、PLL回路45により
読出クロックが再生され、更にアドレスデコーダ46に
おいて、読出クロックと再生信号とを基にデコードが行
われ、アドレス信号が生成される。そして、こうして再
生されたアドレス信号を基に、光ディスク57上の所定
のトラック上に出射光が焦点を結ぶように制御が行われ
る。
【0037】光ディスク記録装置は、光ディスク57が
装着され、フォーカスサーボおよびトラッキングサーボ
が動作すると、まず、内周部にあるファイル情報記録エ
リア70に光学ヘッド58を移動させ、ファイル情報記
録エリア70の信号(ファイル情報)を読み取る。この
とき、所定のアドレスにシークした後、光学ヘッド58
からの再生信号の高域分は、アドレス信号の場合と同様
に、ヘッドアンプ47およびPLL回路48を経てデー
タデコーダ49に入力され、ここでデコードされてデー
タが再生され、バッファ50に一旦蓄えられる。バッフ
ァ50に蓄えられた再生データは、システムコントロー
ル部56からの制御信号に基づいて順次読み出され、E
CCエンコーダ61によってエラー訂正がなされた後、
ファイル情報デコーダ62に入力される。ファイル情報
デコーダ62では、ファイル名、記録位置(記録開始セ
クタ,記録終了セクタ)等のすべてのファイル情報が生
成される。これらのファイル情報はファイル情報用メモ
リ63に蓄えられる。このファイル情報用メモリ63は
半導体メモリであって書換回数に制限がないので、その
後に行われるファイル情報の更新ごとに、ファイル情報
の書き換えが行われる。そして、同一のファイルに関す
るファイル情報が入力されたときには、前のファイル情
報を消去した上で新たなファイル情報を記憶していく。
このため、ファイル情報用メモリ63には、常に最新か
つ必要最小限のファイル情報のみが格納されるようにな
っている。
【0038】記録時には、ファイル情報用メモリ63の
ファイル情報を基にデータ記録エリア80上の空きエリ
アを検索し、その位置に光学ヘッド58を移動し、記録
を行う。入力データはインターフェース回路31を通
り、ECCエンコーダ32によってECCが付加されて
から一旦バッファ33に蓄えられる。そして、このバッ
ファ33の出力データは、記録ヘッド8の位置(最内周
トラックからの半径方向距離)に応じたクロックで読み
出され、変調器34に入力される。
【0039】変調器34では、入力信号に対して、RL
L(ラン・レングス・リミテッド)(1,7)変調およ
びNRZ(ノン・リターン・トゥ・ゼロ)変換が行わ
れ、この変調器34の出力に基づいて、LDドライバ3
5によって光学ヘッド58内のレーザダイオードの出射
光が変調される。また、インターフェース回路31を介
して入力されたファイル名等のファイル情報は、ファイ
ル情報デコーダ62からの記録位置等のファイル情報と
共にファイル情報用メモリ63に記録されると共に、光
ディスク57上のファイル情報記録エリア70の中の空
き領域にもファイル情報として記録される。このとき、
ファイル情報用メモリ63への記録は、同一ファイルに
ついての重複記録を排除するようにして(すなわち、書
き換えという形で)行われる。一方、ファイル情報記録
エリア70の空き領域への記録は、同一ファイルについ
てのファイル情報が既に存在するしないにかかわらず、
原則として書き換えは行わず、空き領域の先頭セクタに
順次追加書き込みする形で行われる。
【0040】光ディスク57上のファイル情報記録エリ
ア70に書き込まれるファイル情報は、ファイル情報エ
ンコーダ59でエンコードされた後、ECCエンコーダ
60によってECCが付加される。その後はデータの場
合と同様に一旦バッファ33に蓄えられた後、ファイル
情報記録エリア70用のクロックで読み出され、変調器
34に入力される。変調器34では、入力信号に対し
て、RLL(1,7)変調およびNRZ変換が行われ、
この変調器34の出力に基づいて、LDドライバ35に
よって光学ヘッド58内のレーザダイオードの出射光が
変調される。
【0041】データ読出時は、ファイル情報用メモリ6
3のファイル情報を基に、再生しようとするファイルの
記録エリアを検索し、その位置に光学ヘッド58を移動
し、再生を行う。光学ヘッド58からの再生信号の高域
分は、アドレス信号の場合と同様に、ヘッドアンプ47
およびPLL回路48を経て、データデコーダ49によ
ってデコーダされ、データ信号としてバッファ50に蓄
えられる。バッファ50からは、システムコントロール
部56からの制御信号に基づき、各データ信号が順次読
み出され、このデータ信号は、ECCデコーダ51によ
ってエラー訂正された後、インターフェース回路52を
介して出力される。
【0042】データの消去は、実際にデータ記録エリア
80のデータを消去することで行うのではなく、ファイ
ル情報記録エリア70に、その部分が空いていることを
表すデータを記録することで行う。具体的には、ファイ
ル情報用メモリ63に記憶されたファイル情報の中か
ら、消去しようとするファイル名を検索し、そのファイ
ルが記録されているデータ記録エリアが空き領域である
ことを認識させるために、ファイル名をすべて“0”デ
ータに置き換えたファイル情報をファイル情報用メモリ
63に記憶させると共に、この同じファイル情報をファ
イル情報記録エリア70の空きセクタに記録する。より
具体的には、このようなデータ消去のためのファイル情
報は、通常のデータ記録時と同様にして、インターフェ
ース回路31から入力されファイル情報エンコーダ59
でエンコードされた後、ECCエンコーダ60によって
ECCが付加され、一旦バッファ33に蓄えられる。そ
して、バッファ33から、ファイル情報記録エリア70
に対応したクロックで読み出され、変調器34に入力さ
れる。変調器34では、入力信号に対して、RLL
(1,7)変調およびNRZ変換が行われ、この変調器
34の出力に基づいて、LDドライバ35によって光学
ヘッド58内のレーザダイオードの出射光が変調され
て、光ディスク57のファイル情報記録エリア70の空
き部分にファイル情報が書き込まれる。これによって、
ファイル名がすべて“0”の場合は、記録開始セクタと
記録終了セクタとの間の領域は空きエリアであると認識
される。
【0043】図8および図9は、ファイル情報記録エリ
ア70にファイル情報を記録する際のシステムコントロ
ール部56の一連の制御動作を表すものである。ここ
で、iは光ディスク57のファイル情報記録エリア70
におけるセクタ番号、jはトラック番号、kはファイル
情報用メモリ63のアドレスを表す。なお、ファイル情
報は118バイト(ファイル名が30バイト、記録開始
セクタおよび記録終了セクタが8組で64バイト、記録
時刻が12バイト、ファイル属性が4バイト、ユーザデ
ータが4バイト、リザーブが4バイト)からなるので、
kが一つ増加するごとに118バイトの信号が読み出さ
れることとなり、例えば8ビットバス幅の半導体メモリ
の場合、実際上のメモリアドレスは118ずつ増加する
ことになる。
【0044】あるファイル情報を光ディスク57のファ
イル情報記録エリア70に記録するに際し、システムコ
ントロール部56は、まず、i=0,j=0とし(図8
ステップS101)、トラック“0”のセクタ“0”か
ら空きエリアの検索を開始する。すなわち、セクタが未
記録か否かを判断する(ステップS102)。そして、
空きエリアを発見すると(ステップS102;Y)、そ
のセクタにファイル情報を記録して(ステップS10
3)、動作を終了する。このような空きエリアの検索
は、セクタ番号iを順次インクリメントしながらトラッ
ク“0”のすべてのセクタについて行われ、セクタ番号
“63”まで検索が行われても空きエリアが見つからな
い場合には、トラック番号jをインクリメントして次の
トラック番号“1”の検索を上記と同様に行う。このよ
うな検索をトラック番号“2045”の最終セクタまで
行う。具体的には、セクタが未記録ではない場合(ステ
ップS102;N)は、セクタ番号iをインクリメント
し(ステップS104)、次に、i=64か否かを判断
し(ステップS105)、i=64ではない場合(N)
は、ステップS102に戻る。i=64の場合(ステッ
プS105;Y)は、i=0とすると共に、トラック番
号jをインクリメントして(ステップS106)、次
に、j>2045か否かを判断し(ステップS10
7)、j>2045ではない場合(N)は、ステップS
102に戻る。
【0045】トラック番号“2045”の最終セクタま
で検索しても空きエリアが見つからないときは(ステッ
プS107;Y)、ここでホストコンピュータ(図示せ
ず)に対し、ファイル情報の書き換えが可能か否か、す
なわちファイル情報の書き換えに必要な時間的余裕の有
無を打診する(ステップS108)。これは具体的に
は、ホストコンピュータから次のデータ読み書き命令が
来ているか否かを確認することで行う。
【0046】この結果、書き換えが可能と判断した場合
には(ステップS108;Y)、図9のステップS11
0に進み、後述するように、ファイル情報用メモリ63
に記憶されたすべてのファイル情報を光ディスク57の
ファイル情報記録エリア70に書き移すと共に、その後
におけるファイル情報記録エリア70の残余のセクタに
書かれたファイル情報を消去する処理を行う(図9ステ
ップS110〜S121)。
【0047】一方、書き換えが不可能と判断した場合に
は(ステップS108;N)、j=2048か否かを判
断し(ステップS109)、j=2048ではない場合
(N)は、ステップS102に戻って、更にファイル情
報記録エリア70の残りのトラックの検索を続行する
(ステップS102〜S109)。そして、ファイル情
報記録エリア70の最終トラック“2047”の最終セ
クタ“63”まで検索しても空きエリアが見つからない
場合には(ステップS109;Y)、そのまま続行する
とデータ記録エリア80に入ってしまうので、図9のス
テップS110に進み、ファイル情報用メモリ63に記
憶されたすべてのファイル情報をファイル情報記録エリ
ア70に強制的に書き移すと共に、その後におけるファ
イル情報記録エリア70の残余のセクタの内容を消去す
る処理を行う(図9ステップS110〜S121)。
【0048】図9のステップS110では、まず、トラ
ック番号jを“0”、セクタ番号iを“0”にすると共
に、ファイル情報用メモリ63のメモリアドレスkを
“0”にする。そして、ファイル情報用メモリ63のメ
モリアドレス“0”からファイル情報を読み出すと共
に、これをファイル情報記録エリア70のトラック
“0”、セクタ“0”に書き移す(ステップS11
1)。以下、このような処理をファイル情報用メモリ6
3の次のメモリアドレスにファイル情報がなくなるまで
繰り返し行うことにより、ファイル情報用メモリ63の
内容をそっくりファイル情報記録エリア70に書き移
す。具体的には、ファイル情報用メモリ63のメモリア
ドレスkをインクリメントし(ステップS112)、フ
ァイル情報用メモリ63のメモリアドレスkにファイル
情報がないか否かを判断し(ステップS113)、ファ
イル情報があれば(N)は、iをインクリメントし(ス
テップS114)、次に、i=64か否かを判断し(ス
テップS115)、i=64ではない場合(N)は、ス
テップS111に戻る。i=64の場合(ステップS1
15;Y)は、i=0とすると共に、トラック番号jを
インクリメントして(ステップS116)、ステップS
111に戻る。
【0049】このようにしてファイル情報用メモリ63
の内容をファイル情報記録エリア70に書き移す処理を
終了すると(ステップS113;Y)、セクタ番号iお
よびトラック番号jを順次インクリメントしながら、セ
クタの内容を消去し、この処理をトラック番号“204
7”の最終セクタ“63”まで繰り返し行う。具体的に
は、iをインクリメントし(ステップS117)、次
に、i=64か否かを判断し(ステップS118)、i
=64ではない場合(N)は、そのセクタの内容を消去
して(ステップS121)、ステップS117に戻る。
i=64の場合(ステップS118;Y)は、i=0と
すると共に、トラック番号jをインクリメントして(ス
テップS119)、次に、j=2048か否かを判断し
(ステップS120)、j=2048ではない場合
(N)は、そのセクタの内容を消去して(ステップS1
21)、ステップS117に戻る。j=2048となっ
た場合(ステップS120;Y)は、ステップS101
に戻る。このような処理により、ファイル情報用メモリ
63からファイル情報記録エリア70へファイル情報を
書き移した後における残余のファイル情報記録エリア7
0の全セクタの内容の消去が行われ、ファイル情報記録
エリア70の書き換え処理を完了する。
【0050】以上のステップS110〜S121の処理
は、上記したように、ホストコンピュータがファイル情
報記録エリア70の書き換え処理を拒絶し、トラック番
号が2048になった時点においても強制的に行われ
る。
【0051】ところで、上記のようなファイル情報記録
エリア70の書き換え処理が終了した時点(ステップS
120;Y)では、更新されたファイル情報のファイル
情報記録エリア70への書き込み(追記)は未だ行われ
ていないので、再び図8のステップS101に戻って、
そのファイル情報の書き込みを行う必要がある。この場
合には、通常、上記の処理によってファイル情報用メモ
リ63からファイル情報が書き移された領域の最終セク
タの次のセクタに、その更新されたファイル情報を書き
込むこととなる。
【0052】このように、本実施の形態では、データ記
録エリア80におけるデータ(ファイル)の書き換えに
伴ってそのファイル情報を更新する場合に、ファイル情
報記録エリア70の該当セクタのファイル情報の内容を
直ちに書き換えるのではなく、古いファイル情報が書か
れたセクタはそのままにして、その後ろの空きセクタに
新しい(更新された)ファイル情報を順次追加的に書き
込むようにしたので、ファイル情報記録エリア70にお
けるファイル情報の書換回数を減少させることができ、
書換回数に限界のある光ディスクの寿命を延ばすと共
に、その信頼性を向上することができる。
【0053】また、装置本体側のファイル情報用メモリ
63には、ファイル情報の更新に際して新旧のファイル
情報が重複しないように必要最小限の(最新の)ファイ
ル情報のみを順次書き換えしながら保持する一方、光デ
ィスク57のファイル情報記録エリア70に空き領域が
なくなった段階(または空き領域がなくなる手前の段
階)で、ファイル情報用メモリ63の内容をファイル情
報記録エリア70の先頭から順次書き移し、それより後
ろのファイル情報記録エリア70を消去するという整理
(書き換え)を行うようにしたので、データ記録エリア
80のデータ(ファイル)の書き換えごとに新たなファ
イル情報が追記されることによってファイル情報記録エ
リア70が一杯になってファイル情報の記録が不可能に
なる事態を回避でき、また、ファイル情報記録エリア7
0として過度に大きなエリアを用意する必要もなくな
る。
【0054】更に、本実施の形態では、ファイル情報の
データ量が通常のファイルのデータ量に比べて小さいこ
とに着目して、ファイル情報記録エリア70のセクタサ
イズをデータ記録エリア80のセクタサイズよりも小さ
く(本実施の形態では半分に)し、ファイル情報記録エ
リア70の1つのセクタには1つのファイル情報のみを
書き込むようにしたので、従来のように1つのセクタ内
に複数のファイルについてのファイル情報を書き込むよ
うにした場合に比べて、1回の書き換え当たりの書き換
えデータ量を少なくすることができる。
【0055】また、従来は、大きなセクタサイズのセク
タに記録された複数のファイル情報のうちの1つのファ
イル情報を書き換える場合にも、そのセクタ全体を書き
換えなければならなかったので、結果として、書き換え
の必要のない部分(更新対象外のファイル情報)までも
が書き換えられるようになっていた。この結果、ファイ
ル情報記録エリア70のある部分に着目してみた場合、
その部分での書換回数が徒らに増えてしまうことにな
り、光ディスクの寿命を短縮する要因の1つとなってい
た。これに対し、本実施の形態では、書き換え単位であ
る1つのセクタを1つのファイル情報に対応させるよう
にしたので、書き換えの必要のあるファイル情報のみが
書き換え(実際には追記)の対象となり、書き換えの対
象とならないファイル情報については書き換えが行われ
ない。したがって、この点でも、ファイル情報の書換回
数を減少させることができ、光ディスクの寿命延長に効
果がある。
【0056】以上、いくつかの実施の形態を挙げて本発
明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定さ
れるものではなく、その均等の範囲で種々変形可能であ
る。例えば、上記実施の形態では、1セクタ当たり一つ
のファイル情報を記録するようにしたが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、ファイル情報記録エリア7
0のセクタサイズを更に小さくし(例えば、データ記録
エリア80のセクタサイズの1/4にする等)、例えば
1ファイル情報を2セクタに割り当てて、その2セクタ
単位で追記によるファイル情報更新を行うようにするこ
とも可能である。
【0057】また、上記実施の形態では、図8に示した
空きセクタの検索処理において、ファイル情報記録エリ
ア70のトラックが2046となったときに、ファイル
情報記録エリア70のファイル情報を書換可能か否かを
判断することとしたが、これには限らず、2045以下
のトラックまで検索が終了した段階でそのような判断を
行うようにしてもよい。
【0058】また、上記実施の形態では、ファイル情報
記録エリア70のトラック数を2048としたが、これ
には限定されず、増減して設定することは可能である。
また、データ記録エリア80およびファイル情報記録エ
リア70における1トラック当たりのセクタ数は、それ
ぞれ32セクタ、64セクタとしたが、本発明の主旨の
範囲内でその他の値に設定することは可能である。
【0059】また、本発明は、記録媒体として光ディス
クを用いる場合に限らず、磁気ディスク等、他の種類の
書き換え可能な記録媒体を用いる場合にも適用すること
ができる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし3
のいずれかに記載の記録装置によれば、管理情報記録手
段によって、管理情報記録エリアに記録する管理情報を
更新するに際し、既に管理情報記録エリアに記録されて
いる更新前の管理情報を書き換えることなく、新たな更
新後の管理情報を、管理情報記録エリア内において更新
前の管理情報が記録されている領域とは異なる領域に書
き込むようにしたので、管理情報記録エリアにおける書
換回数を大幅に減少させることが可能となり、記録媒体
の寿命の延長と信頼性の向上を図ることができるという
効果を奏する。
【0061】また、請求項2記載の記録装置によれば、
記録媒体として、データ記録エリアおよび管理情報記録
エリアがそれぞれ複数のセクタを有し、且つ管理情報記
録エリアにおけるセクタの記録容量がデータ記録エリア
におけるセクタの記録容量よりも小さい記録媒体を用
い、管理情報記録手段が、セクタを最小単位として管理
情報の書き込みを行うようにしたので、例えば1セクタ
によって一つの管理情報を記録して管理することが可能
となり、請求項1記載の記録装置の効果に加え、記録媒
体の記録容量の有効利用を図ることができるという効果
を奏する。
【0062】また、請求項3記載の記録装置によれば、
管理情報記録手段が、管理情報記録エリアに書き込まれ
た管理情報が所定量以上になったときにのみ、管理情報
記録エリアにおける管理情報の書き換えを行うようにし
たので、請求項1記載の記録装置の効果に加え、管理情
報記録エリアに対する管理情報の記録が不可能になる事
態を回避しながら、管理情報記録エリアにおける管理情
報の書き換え回数を少なくすることができるという効果
を奏する。
【0063】また、請求項4記載の記録媒体によれば、
管理情報記録エリアにおけるセクタの記録容量を、デー
タ記録エリアにおけるセクタの記録容量よりも小さくし
たので、記録媒体の記録容量を有効に利用することが可
能となると共に、書き換えの必要な部分のみを書き換え
て、無駄な書き換えを省くことが可能となり、その結
果、管理情報記録エリアにおける書換回数を大幅に減少
させることが可能となり、記録媒体の寿命の延長と信頼
性の向上を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る光ディスク記録装
置に使用される光ディスクを表す説明図である。
【図2】図1におけるファイル情報記録エリアに記録さ
れるファイル情報のフォーマットを表す説明図である。
【図3】図1におけるファイル情報記録エリアの構造を
表す説明図である。
【図4】図1におけるセクタID部のフォーマットを表
す説明図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る光ディスクの製造
に使用する光ディスク製造装置の概略構成を表すブロッ
ク図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る光ディスク記録装
置の概略構成を表すブロック図である。
【図7】図6におけるサーボ回路部の構成を示すブロッ
ク図である。
【図8】図6に示した光ディスク記録装置においてファ
イル情報記録エリアにファイル情報を記録する際のシス
テムコントロール部の一連の制御動作を表す流れ図であ
る。
【図9】図8に続く流れ図である。
【符号の説明】
34…変調器、49…データデコーダ、53…スピンド
ルモータ、56…システムコントロール部、57…光デ
ィスク、58…光学ヘッド、59…ファイル情報エンコ
ーダ、62…ファイル情報デコーダ、63…ファイル情
報用メモリ、64…サーボ回路部、65…アドレス読取
部、70…ファイル情報記録エリア、80…データ記録
エリア、90…セクタID部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データを記録するためのデータ記録エリ
    アとこのデータ記録エリアに記録されるデータに関する
    管理情報を記録するための管理情報記録エリアとを有す
    る書き換え可能な記録媒体を用い、前記データ記録エリ
    アにデータを記録すると共に前記管理情報記録エリアに
    管理情報を記録する記録装置において、 前記管理情報記録エリアに記録する管理情報を更新する
    に際し、既に前記管理情報記録エリアに記録されている
    更新前の管理情報を書き換えることなく、新たな更新後
    の管理情報を、前記管理情報記録エリア内において更新
    前の管理情報が記録されている領域とは異なる領域に書
    き込む管理情報記録手段を備えたことを特徴とする記録
    装置。
  2. 【請求項2】 前記記録媒体として、前記データ記録エ
    リアおよび前記管理情報記録エリアがそれぞれ複数のセ
    クタを有し、且つ前記管理情報記録エリアにおけるセク
    タの記録容量が前記データ記録エリアにおけるセクタの
    記録容量よりも小さい記録媒体を用い、前記管理情報記
    録手段は、前記セクタを最小単位として管理情報の書き
    込みを行うことを特徴とする請求項1記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記管理情報記録手段は、前記管理情報
    記録エリアに書き込まれた管理情報が所定量以上になっ
    たときにのみ、前記管理情報記録エリアにおける管理情
    報の書き換えを行うことを特徴とする請求項1記載の記
    録装置。
  4. 【請求項4】 データを記録するためのデータ記録エリ
    アとこのデータ記録エリアに記録されるデータに関する
    管理情報を記録するための管理情報記録エリアとを有す
    る書き換え可能な記録媒体において、 前記データ記録エリアおよび前記管理情報記録エリアが
    それぞれ複数のセクタを有し、且つ前記管理情報記録エ
    リアにおけるセクタの記録容量が前記データ記録エリア
    におけるセクタの記録容量よりも小さいことを特徴とす
    る記録媒体。
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