JPH1082437A - オープントップ型ディスクブレーキ装置 - Google Patents

オープントップ型ディスクブレーキ装置

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JPH1082437A
JPH1082437A JP23763596A JP23763596A JPH1082437A JP H1082437 A JPH1082437 A JP H1082437A JP 23763596 A JP23763596 A JP 23763596A JP 23763596 A JP23763596 A JP 23763596A JP H1082437 A JPH1082437 A JP H1082437A
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JP
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brake device
brake
disk rotor
disc brake
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JP23763596A
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English (en)
Inventor
Hajime Niki
肇 仁木
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Nisshinbo Holdings Inc
Original Assignee
Nisshinbo Industries Inc
Nisshin Spinning Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレーキパッド抑止板バネがブレーキパッド
挿脱開口を塞ぐ場合でも、パッド間隔スペーサが、装置
の組付け時に自動的に除去されるようにする。 【解決手段】 ブレーキパッド6,7間にスペーサ19
を介装した状態で、トルク受け部材2、キャリパ部材
4,5を含むディスクブレーキ装置の組み立て体を、実
線で示すディスクロータ1の上方から降下させてこれに
被せる。この際、ディスクロータ1の外周縁がブレーキ
パッド6,7間の弾性スペーサ19を、トルク受け部材
2およびキャリパ3のディスクロータ径方向における開
口部を経て、またブレーキパッド抑止板バネ16の開口
16bを経て押し出すことで、スペーサ19が自動的に
除去される。よって、スペーサ19の除去を、何らの付
加作業も要することなく簡単に行うことができ、組み付
け性を改善できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスクブレーキ
装置に関し、特にディスクブレーキ装置をシャシーに取
付けた状態のままで、該装置に対してディスクロータの
径方向外方からブレーキパッドを挿脱可能にしたオープ
ントップ型ディスクブレーキ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種ディスクブレーキ装置に限らず、
ディスクブレーキ装置は、制動すべき回転体と共に回転
するディスクロータを、対をなすブレーキパッドにより
ディスクロータの軸線方向両側から挟圧して制動するよ
う構成する。
【0003】そして対をなすブレーキパッドは、トルク
受け部材に形成されたブレーキパッド支承部に、ディス
クロータの軸線方向へ変位可能にして周方向に支承し、
他方でトルク受け部材は、ディスクロータ軸線方向の一
側においてシャシーに取着し、制動時にディスクロータ
からブレーキパッド支承部を経て入力される制動トルク
を受け止めるようにする。
【0004】なお、対をなすブレーキパッドのディスク
ロータへの押圧はキャリパによりこれを行うが、フロー
ティングキャリパ型ディスクブレーキ装置の場合、当該
キャリパを、上記トルク受け部材上にディスクロータ軸
線方向へ変位可能に支持する。
【0005】ところでブレーキパッドは、ディスクブレ
ーキ装置をシャシーに取付けた状態のままでも、該装置
に対しディスクロータの径方向外方から挿脱可能にする
のが、整備性を向上させ得る点において好ましい。
【0006】当該方式によるブレーキパッドの挿脱が可
能となるよう、ディスクブレーキ装置をディスクロータ
の径方向外方に開放させた、所謂オープントップ型ディ
スクブレーキ装置としては従来、例えば実公平5−26
343号公報に記載のごときものが知られている。
【0007】これに記載されているものに代表されるよ
うに、オープントップ型ディスクブレーキ装置において
は、トルク受け部材のブレーキパッド支承部上に挿置し
たブレーキパッドを外脱しないよう抑止するに際し、こ
れらブレーキパッドに被さるようディスクロータの外周
縁に沿って延在する共通な板バネによりブレーキパッド
を弾性的に抑止することで、当該ブレーキパッドの外脱
防止を実現するのが常套である。
【0008】かかるブレーキパッドの外脱防止構造は、
部品点数が比較的少なくて構成が安価であること、ま
た、板バネの着脱作業、従ってブレーキパッドの交換作
業が容易であること、更に、板バネが比較的強力なブレ
ーキパッド抑止力を提供し得て信頼性が高いなどの優れ
た特長を有することが知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかして上記の板バネ
は、ディスクブレーキ装置に設定されているブレーキパ
ッド挿脱開口を塞ぐこととなり、以下の問題を生ずるこ
とを確かめた。
【0010】つまり、ディスクブレーキ組立体をシャシ
ーに組み付けるに当たっては、予め両ブレーキパッド間
にディスクロータの厚さよりも幅広の弾性スペーサを介
在させて両ブレーキパッドを相互に離間させておき、こ
の状態でディスクブレーキ組立体を、シャシーに組み付
け済みのディスクロータに上方から被せるだけで、両ブ
レーキパッド間のスペーサがディスクロータにより追い
出されるようにすることによって、ディスクブレーキ組
立体のシャシーへの組み付け性を良くすることが考えら
れる。
【0011】ところで、上記した従来のオープントップ
型ディスクブレーキ装置では、ディスクブレーキ組立体
のブレーキパッド挿脱開口を上記の板バネが塞いでいる
ために、上記弾性スペーサが両ブレーキパッド間から抜
け出ることができず、上記の組み付け手法の採用を不能
にして、ディスクブレーキ装置の組み立て性が悪化する
のを免れない。
【0012】本発明は、オープントップ型ディスクブレ
ーキ装置でありながら、ディスクブレーキ装置の組み立
て性に関する上記の問題を生ずることのないようにした
オープントップ型ディスクブレーキ装置を提案すること
を主たる目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この目的のため、第1発
明によるオープントップ型ディスクブレーキ装置は、請
求項1に記載のごとく、ディスクロータを軸線方向両側
から挟圧して制動する対のブレーキパッドを具え、これ
らブレーキパッドをそれぞれ、固定のトルク受け部材に
形成されたブレーキパッド支承部上に、ディスクロータ
軸線方向へ変位可能にして周方向に支承すると共に、前
記対をなすブレーキパッドに被さるようディスクロータ
の外周縁に沿って延在する共通な板バネにより、該ブレ
ーキパッドをそれぞれ、前記トルク受け部材のブレーキ
パッド支承部上に弾性的に抑止するようにしたディスク
ブレーキ装置において、ディスクブレーキ装置の取付け
前に前記対のブレーキパッド間を離間させておくために
これらブレーキパッド間にスペーサを介装するととも
に、このスペーサが通過可能な開口を前記共通な板バネ
に開設し、ディスクブレーキ装置を、取付けに際してデ
ィスクロータの所定外周位置に被せる時、ディスクロー
タの外周縁により対のブレーキパッド間から追い出され
る前記スペーサが、前記板バネの開口を経て除去される
よう構成したことを特徴とするものである。
【0014】また、第2発明によるオープントップ型デ
ィスクブレーキ装置は、請求項2に記載のごとく、上記
第1発明において、前記スペーサを弾性体で構成したこ
とを特徴とするものである。
【0015】第3発明によるオープントップ型ディスク
ブレーキ装置は、請求項3に記載のごとく、上記第2発
明において、前記スペーサを円筒形となし、該円筒形が
楕円形となるようスペーサを弾性変形させて対のブレー
キパッド間に介装するよう構成したことを特徴とするも
のである。
【0016】第4発明によるオープントップ型ディスク
ブレーキ装置は、請求項4に記載のごとく、第1発明乃
至第3発明のいずれかにおいて、前記板バネに形成した
開口の、少なくとも1対の相互に対向する開口縁にそれ
ぞれ、ディスクロータの径方向外方に向けて突出すると
ともに、相互に接近する方向に傾斜するガイド部を設け
たことを特徴とするものである。
【0017】第5発明によるオープントップ型ディスク
ブレーキ装置は、請求項5に記載のごとく、第1発明乃
至第4発明のいずれかにおいて、前記板バネの開口およ
びスペーサをそれぞれ、ディスクブレーキ装置のディス
クロータ円周方向中央に位置させるよう構成したことを
特徴とするものである。
【0018】第6発明によるオープントップ型ディスク
ブレーキ装置は、請求項6に記載のごとく、第1発明乃
至第4発明のいずれかにおいて、前記板バネの開口およ
びスペーサをそれぞれ複数個とし、これら複数個の板バ
ネ開口およびスペーサをそれぞれ、ディスクブレーキ装
置のディスクロータ円周方向中央線に関し対称に位置さ
せるよう構成したことを特徴とするものである。
【0019】第7発明によるオープントップ型ディスク
ブレーキ装置は、請求項7に記載のごとく、第6発明に
おいて、前記複数個のスペーサを相互に、紐状部材で一
体結合させたことを特徴とするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。図1〜図4は、本発明の一実
施の形態になるオープントップ型ディスクブレーキ装置
を示す。図3における符号1はディスクロータを示し、
制動すべき回転体(車軸)に対し、同図の実線位置にお
いて取着され、これと共に回転する。
【0021】ここで、図3におけるディスクブレーキ組
立体(ディスクブレーキ装置)の位置は、後述のごとく
実線で示すディスクロータ1に被せてシャシーに組み付
ける直前の位置を示し、ディスクロータ1の2点鎖線で
示す位置は、ディスクブレーキ組立体を実線で示すディ
スクロータ1に被せてシャシーに組み付けた後のディス
クブレーキ組立体に対する相対位置を示す。
【0022】ディスクロータ1を回転制動するディスク
ブレーキ装置は、図1〜図3に示すようにトルク受け部
材2、キャリパ3、および一対のブレーキパッド6,7
を主たる構成要素とする。
【0023】一対のブレーキパッド6,7は、ディスク
ロータ1を軸線方向両側から挟圧して回転制動するもの
で、各々、図2に示されているように、裏板6a,7a
に摩擦材6b,7bを貼着して構成し、摩擦材6b,7
bがディスクロータ1と対面するよう向かい合わせに配
置する。
【0024】トルク受け部材2は、全体を図4に示す構
成とし、ディスクロータ軸線方向一側をネジ孔2aにて
図示せざる固定部(車両のシャシー)に取着する。そし
てトルク受け部材2には、上記したブレーキパッド6,
7の裏板6a,7aを図1および図2に明示するごと
く、ディスクロータ1の軸線方向へ変位可能にして周方
向に支承するブレーキパッド支承部としてのL型レール
2b,2cを設け、これらL型レール2b,2cは、こ
れらに対してブレーキパッド6,7をディスクロータの
径方向外方から挿脱可能にすると共に、ブレーキパッド
6,7の挿入限界位置を決定可能である。
【0025】ここでL型レール2bは、トルク受け部材
2の車体取付け部に近い側におけるインナブレーキパッ
ド6を、ディスクロータ1の円周方向両端において支承
するブレーキパッド支承部で、L型レール2cは、他方
のアウタブレーキパッド7を、ディスクロータ1の円周
方向両端において支承するブレーキパッド支承部であ
る。
【0026】なお、ブレーキパッド6,7とL型レール
2b,2cとの間にはパッドライナ8を介在させ、これ
により、両者間が発錆により固着するのを防止したり、
両者間の耐摩耗性を向上させたり、ブレーキパッド6,
7の振動防止を図ったり、制動時におけるブレーキパッ
ド6,7の緩衝機能を生起させるようにする。
【0027】トルク受け部材2には更に、図1および図
4に明示するように、ディスクロータ1の軸線方向に対
向するL型レール2b,2c間を、ディスクロータ1の
径方向外端において相互に橋絡するブリッジ部2dを設
けると共に、これらブリッジ部2dから、ディスクロー
タ1の円周方向へ相互に遠去かる方向に離隔した箇所
で、L型レール2b,2c間を相互に橋絡するブリッジ
部2eを設ける。
【0028】トルク受け部材2には更に、図1、図3お
よび図4に明示するように、ディスクロータ1の円周方
向に対向するL型レール2b同士、および2c同士をそ
れぞれ、ディスクロータ1の径方向内端において相互に
連結するビーム2f,2gをそれぞれ設け、トルク受け
部材2の車体取付け側におけるビーム2fをインナビー
ムとし、他方のビーム2gをアウタビームとする。
【0029】上記トルク受け部材2のL型レール2b上
に支承したインナブレーキパッド6、およびL型レール
2c上に支承したアウタブレーキパッド7をディスクロ
ータ1の摺動面に押圧するためのキャリパ3は、図1〜
図3に示すようにキャリパ部材4,5をボルト9により
相互に合体させて構成し、このキャリパ3を、1対のス
ライドガイド機構10によりディスクロータ軸線方向へ
変位可能にしてトルク受け部材2上に浮動支持する。
【0030】各スライドガイド機構10を説明するに、
トルク受け部材2のネジ孔2h(図2および図4参照)
に螺入させて植設したボルト11によりガイドブッシュ
12をトルク受け部材2に設置し、トルク受け部材2の
車体取付け側に配置したキャリパ部材4の盲孔4aを上
記のガイドブッシュ12に摺動自在に嵌合させ、これら
によりスライドガイド機構10を構成する。各スライド
ガイド機構は同じ構成であるが、ディスクロータ1のブ
レーキパッド6,7に対する回入側または回出側のいず
れか一方は、各部品の加工公差を見込んだ分だけ盲孔4
a径を大きく設定してある。
【0031】キャリパ部材4には更に、インナブレーキ
パッド6の裏板6aと対向する1対のシリンダ4bを設
け、インナブレーキパッド6の裏板6aに、ノイズ防止
用のシム6cを介して当接させた1対のピストン13
を、これらシリンダ4bに摺動自在に嵌合し、各ピスト
ン13およびシリンダ4b間の嵌合部にピストンシール
14を介在させる。
【0032】キャリパ部材5は、ディスクロータ円周方
向に離隔配置されて該ディスクロータ1の外周を跨ぐブ
リッジ部5aを有すると共に、アウタブレーキパッド7
の裏板7aをノイズ防止用のシム7cを介して押圧する
リアクション部5bを有するものとする。
【0033】なお、ディスクロータ軸線方向に対向する
トルク受け部材2のL型レール2b,2c間を橋絡する
ブリッジ部2d,2eは、図1に明示するように、キャ
リパ部材5の対応するブリッジ部5aを挟んで、ディス
クロータ円周方向両側に位置させるものとする。
【0034】図1および図2に示すように、キャリパ部
材4,5にそれぞれ、ディスクロータ1の径方向外方へ
突出する2個づつの突部4c,5cを設け、これら突部
4cおよび5cをそれぞれ図1に明示するように、ブリ
ッジ部5a間に位置させるとともに、ディスクロータ1
の円周方向におけるキャリパ部材4,5の中央部に関し
て線対称に配置し、対応する突部4c,5c同士を図2
に明示するように、ディスクロータ1の軸線方向に整列
させる。
【0035】そして、ディスクロータ1の軸線方向に整
列する突部4c,5c間にピン15を架設すると共に、
これらピン15により1枚の板バネ16をキャリパ3上
に係止する。ここで板バネ16は、対をなすブレーキパ
ッド6,7に被さるようディスクロータ1の外周縁に沿
って延在する、ほぼ矩形の板バネとし、該板バネ16の
ディスクロータ円周方向両端16aによりブレーキパッ
ド6,7をL型レ−ル2b,2c上に弾性的に抑止する
ことで、ブレーキパッド6,7のガタ防止および抜け止
めを行う。
【0036】板バネ16の中央には矩形の開口16bを
形成し、この開口16bは、ディスクブレーキ装置の取
り付けに際して後述の如くブレーキパッド6,7間に介
在させるスペーサ19が通過可能な大きさとする。
【0037】スペーサ19は、弾性体で図5に実線で示
すように円筒形に構成し、該スペーサ19を図3に明示
するごとく、図5に2点鎖線で示す楕円形に弾性変形さ
せてブレーキパッド6,7間に介装することにより、ス
ペーサ19の弾発力でこれらブレーキパッド6,7を相
互に離間させておく用をなすものである。
【0038】なお、17はブレーキパッド6,7の摩耗
を検知するインジケータで、リード線18により車内の
警報器に接続する。
【0039】上記実施の形態になるディスクブレーキ装
置の組み付けに当たっては、図1乃至図3に示すよう
に、ブレーキパッド6,7間に弾性スペーサ19を介装
してこれらブレーキパッド6,7を、両者間にディスク
ロータ1の厚さより若干大きな隙間が形成されるよう離
反させておく。
【0040】この状態で、ディスクブレーキ装置の組み
立て体を、車軸に取付け済みのディスクロータ1の上方
に、図3のごとくに位置させ、次いで降下させることに
よりディスクロータ1上に被せ、ディスクブレーキ装置
をディスクロータ1に対し、実質上ディスクロータ1が
図3に2点鎖線で示す相対位置となるよう相対変位させ
る。
【0041】この際、ディスクロータ1の外周縁がブレ
ーキパッド6,7間の弾性スペーサ19を、トルク受け
部材2およびキャリパ3のディスクロータ径方向におけ
る開口部を経て、また板バネ16に形成した開口16b
を経て押し出すことで、弾性スペーサ19が自動的に除
去される。
【0042】よって、ディスクブレーキ組立体のブレー
キパッド挿脱開口を板バネ16が塞いでいるといえど
も、板バネ16に形成した開口16bを経て弾性スペー
サ19が上記の通りブレーキパッド6,7間から追い出
され得ることとなり、弾性スペーサ19の除去を、何ら
の付加作業も要することなく簡単に行うことができて、
ディスクブレーキ組立体のシャシーへの組み付け性を良
くすることができる。
【0043】以後トルク受け部材2を、そのネジ孔2a
に螺入させたボルトで車両のシャシーに取り付けること
により、ディスクブレーキ装置の取付けが完了する。
【0044】次に、上記実施の形態になるディスクブレ
ーキ装置の作用を説明する。両シリンダ4bにブレーキ
液圧を供給すると、ピストン13が押し出されてインナ
ブレーキパッド6をディスクロータ1に押圧する。この
ときの反力がキャリパ3に作用して、これをスライドガ
イド機構10による案内下で逆向きに変位させ、キャリ
パ部材5のリアクション部5bがアウタブレーキパッド
7をディスクロータ1に押圧する。以上により、ブレー
キパッド6,7がディスクロータ1を軸線方向両側から
挟圧することとなり、ディスクロータ1を制動すること
ができる。
【0045】この制動時、ディスクロータ1からブレー
キパッド6,7を経てL型レール2b,2cに入力され
る制動トルクは、トルク受け部材2の車体取り付け部で
受け止める。
【0046】ここで、シリンダ4bへのブレーキ液圧を
除去すると、ピストンシール14(図2参照)のロール
バック力によりピストン13が戻され、ブレーキパッド
6,7がディスクロータ1から離反することから、制動
力を解除することができる。
【0047】なお、ブレーキパッド6,7の摩擦材6
b,7bが摩耗すると、その分、ピストン13がピスト
ンシール14に対して相対的に進出し、ディスクロータ
1と、ブレーキパッド摩擦材6b,7bとの間における
クリアランスを一定に保つことができる。
【0048】なお、図5に示すスペーサ19は硬質のゴ
ムや、プラスチックや、板バネで、いきなり最終形状に
成形したり、ゴムや樹脂の材料でチュ−ブ状に押し出し
成形した後に所定長に輪切りして作ることができるが、
後者の方法の方が自動化し易い点において好ましい。
【0049】更に板バネ16の開口16bは、板バネ1
6のプレス成形時に打ち抜いて形成するのが常識的であ
るが、この際、図6に示すように開口16bの、少なく
とも1対の相互に対向する開口縁(図示例では、ディス
クロータ円周方向における開口縁)にそれぞれ、ディス
クロータ1の径方向外方へ向かうにつれて相互に接近す
るよう突出するガイド部16cを設けることができる。
【0050】この場合、ガイド部16cの突出長だけ開
口縁間隔を増大させ得ることから、作業者がブレーキパ
ッド6,7間へのスペーサ19の介装に際し、該スペー
サの介装位置や介装方向について厳密な作業を要求され
ず、作業性の向上を図ることができる。
【0051】なお図7に示すように、開口16bの他方
の開口縁にも同様なガイド部16dを設けて、隣り合う
ガイド部16c,16d間を相互に結合させておく場
合、上記の作用効果が助長されるほかに、開口16bの
開口縁自身は勿論のこと、ガイド部16c,16d回り
の強度が増すという効果が得られるし、スペーサ19が
開口16bから追い出される時に傷つく惧れを少なくす
ることができる。
【0052】また、前記では板バネの開口16bおよび
スペーサ19をそれぞれ1個とし、ディスクブレーキ装
置のディスクロータ円周方向中央に位置させることとし
たため、簡単、且つ、安価な構成で、前記の目的を達成
することができるが、その反面、1個のスペーサ19で
ブレーキパッド6,7を相互に離反させることになるた
め、ブレーキパッド6,7の離反位置が不安定になり易
いため、ブレーキパッド6,7の間隔を必要以上に大き
く設定することとなり、設計の自由度が拘束される場合
がある。
【0053】この問題解決のために、図8および図9に
示すように、板バネ16の開口16eおよびスペーサ1
9をそれぞれ複数個(図示例では2個)とし、これら複
数個の板バネ開口16eおよびスペーサ19をそれぞ
れ、ディスクブレーキ装置のディスクロータ円周方向中
央線の両側に、好ましくは当該中央線に関し対称に位置
させるのが良い。
【0054】この場合板バネ16には図8に示すよう
に、その両端間中央に配した半円溝16fおよびこれと
対向する半円湾曲片16gをそれぞれ設け、これらによ
り画成される円孔内に、図1および図2におけるピン1
5と同様の方法でキャリパ3上に係着した図示せざるピ
ンを挿通して、板バネ16をキャリパ3に取着するのが
良い。
【0055】かかる板バネ16の取着構造によれば、そ
の取着部からブレーキパッド押圧点までのアーム長が長
くなって板バネ16のバネ定数を小さくすることがで
き、ブレーキパッド6,7に対する弾力のバラツキを減
少させ得る点で好適である。
【0056】各板バネ開口16eの開口縁に、図6また
は図7に示す前述したガイド部16c,16dと同様の
ガイド部を設けた方が良いのは言うまでもない。
【0057】また2個のスペーサ19は図9に示すごと
く、相互に紐状部材20で一体結合させのが、その回収
を容易にする意味合いにおいて好ましい。
【0058】なお、何れの実施の形態を採用するにして
も、ブレーキパッド6,7の摩耗時における交換は以下
のようにして、ディスクブレーキ装置をシャシ−に取付
けたままで、これを行うことができる。
【0059】つまり先ず車輪を取り外し、次いで板バネ
16の係止ピン15をキャリパ3から除去して板バネ1
6を取り外す。そして、ブレーキパッド6,7をそれぞ
れ、L型レ−ル2b,2cから抜き取り、新しいものと
交換する。最後に、上記と逆の手順で板バネ16をキャ
リパ3に取り付け、交換作業を終了する。
【0060】
【発明の効果】請求項1に記載された第1発明によるオ
ープントップ型ディスクブレーキ装置は、トルク受け部
材2のブレーキパッド支承部2b,2c上にブレーキパ
ッド6,7を弾性的に抑止するために、これらブレーキ
パッド6,7に被さるようディスクロータ1の外周縁に
沿って延在させて設けた共通な板バネに、ディスクブレ
ーキ装置の取付けに際しブレーキパッド6,7間に介装
するスペーサ19が通過可能な開口16b(16e)を
設けたから、ディスクブレーキ装置を、取付けに際して
ディスクロータ1の所定外周位置に被せる時、ディスク
ロータ1の外周縁によりブレーキパッド6,7間から追
い出されるスペーサ19が、上記板バネ開口16b(1
6e)を経て除去され得ることとなり、ディスクブレー
キ装置の組付けに際して行うべきスペーサ19の除去
を、何らの付加作業も要することなく自動的に完遂させ
得て、ディスクブレーキ装置の組付け作業性を向上させ
ることができる。
【0061】請求項2に記載された第2発明によるオー
プントップ型ディスクブレーキ装置は、上記スペーサ1
9を弾性体で構成したことから、ブレーキパッド6,7
間へのスペーサ19の介装作業が容易であると共に、ブ
レーキパッド6,7間からのスペーサ19の除去をスム
ーズに遂行させることができる。
【0062】請求項3に記載された第3発明によるオー
プントップ型ディスクブレーキ装置は、上記スペーサ1
9を円筒形となし、該円筒形が楕円形となるようスペー
サ19を弾性変形させてブレーキパッド6,7間に介装
するよう構成したことから、上記第2発明の作用効果を
更に顕著なものにし得るとともに、スペーサ19を簡
単、且つ、安価に作ることができる。
【0063】請求項4に記載された第4発明によるオー
プントップ型ディスクブレーキ装置は、前記板バネ16
に形成した開口16b(16e)の、少なくとも1対の
相互に対向する開口縁にそれぞれ、ディスクロータ1の
径方向外方に向けて突出するとともに、相互に接近する
方向に傾斜するガイド部16c,16dを設けたから、
ガイド部16c,16dの突出長だけ開口縁間隔を増大
させることができ、作業者がブレーキパッド6,7間へ
スペーサ19を介装するに際し、該スペーサの介装位置
や介装方向について厳密な作業を要求されず、作業性の
向上を図ることができると共に、スペーサ19が開口1
6b(16e)から追い出される時に傷つく惧れを少な
くすることができる。
【0064】請求項5に記載された第5発明によるオー
プントップ型ディスクブレーキ装置は、上記板バネ開口
16bおよびスペーサ19をそれぞれ、ディスクブレー
キ装置のディスクロータ円周方向中央に位置させること
から、これら板バネ開口16bおよびスペーサ19が1
個のみでよく、簡単、且つ、安価な構成で前記の作用効
果を達成することができる。
【0065】請求項6に記載された第6発明によるオー
プントップ型ディスクブレーキ装置は、板バネの開口1
6eおよびスペーサ19をそれぞれ複数個とし、これら
複数個の板バネ開口16eおよびスペーサ19をそれぞ
れ、ディスクブレーキ装置のディスクロータ円周方向中
央線に関し対称に位置させたことから、当該中央線に関
し対称な位置に存在する複数のスペーサ19によりブレ
ーキパッド6,7を相互に離反させることとなり、ブレ
ーキパッド6,7の相互離反を安定して行うことがで
き、ディスクブレーキ装置の組付け作業性を更に向上さ
せることができる。
【0066】請求項7に記載された第7発明によるオー
プントップ型ディスクブレーキ装置は、上記複数個のス
ペーサ19を相互に、紐状部材で一体結合したことか
ら、スペーサ19が複数個であるといえどもその回収を
容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態になるオープントップ型
ディスクブレーキ装置を、図2のA−A線上で断面と
し、矢の方向に見て示す断面図である。
【図2】同実施の形態になるディスクブレーキ装置を、
図1のB−B線上で断面とし、矢の方向に見て示す断面
図である。
【図3】同実施の形態になるディスクブレーキ装置を、
図1のC−C線上で断面とし、矢の方向に見て示す断面
図である。
【図4】同ディスクブレーキ装置におけるトルク受け部
材を示す斜視図である。
【図5】ディスクブレーキ装置の組付けに際してブレー
キパッド間に介装すべき弾性スペーサを、変形前と変形
後の状態で示す斜視図である。
【図6】本発明の他の実施の形態になるオープントップ
型ディスクブレーキ装置の板バネを示す斜視図である。
【図7】本発明の更に他の実施の形態になるオープント
ップ型ディスクブレーキ装置の板バネを示す斜視図であ
る。
【図8】本発明の更に別の実施の形態になるオープント
ップ型ディスクブレーキ装置の板バネを示す斜視図であ
る。
【図9】同実施の形態における弾性スペーサを示す斜視
図である。
【符号の説明】
1 ディスクロータ 2 トルク受け部材 2a 車体取付けネジ孔 2b インナL型レール(ブレーキパッド支承部) 2c アウタL型レール(ブレーキパッド支承部) 2d ブリッジ部 2e ブリッジ部 2f インナビーム 2g アウタビーム 2h スライドガイド機構取付けネジ孔 3 キャリパ 4 キャリパ部材 4b シリンダ 4c ピン係止突部 5 キャリパ部材 5a ブリッジ部 5b リアクション部 5c ピン係止突部 6 インナブレーキパッド 7 アウタブレーキパッド 8 パッドライナ 10 スライドガイド機構 13 ピストン 14 ピストンシール 15 ピン 16 板バネ 16a 板バネ両端 16b 開口 16c ガイド部 16d ガイド部 16e 開口 16f 半円溝 16g 半円湾曲片 17 ブレーキパッド摩耗インジケータ 18 リード線 19 ブレーキ装置組付け時に用いる一時的な弾性スペー
サ 20 紐状部材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスクロータを軸線方向両側から挟圧
    して制動する対のブレーキパッドを具え、 これらブレーキパッドをそれぞれ、固定のトルク受け部
    材に形成されたブレーキパッド支承部上に、ディスクロ
    ータ軸線方向へ変位可能にして周方向に支承すると共
    に、前記対をなすブレーキパッドに被さるようディスク
    ロータの外周縁に沿って延在する共通な板バネにより、
    該ブレーキパッドをそれぞれ、前記トルク受け部材のブ
    レーキパッド支承部上に弾性的に抑止するようにしたデ
    ィスクブレーキ装置において、 ディスクブレーキ装置の取付け前に前記対のブレーキパ
    ッド間を離間させておくためにこれらブレーキパッド間
    にスペーサを介装するとともに、このスペーサが通過可
    能な開口を前記共通な板バネに開設し、 ディスクブレーキ装置を、取付けに際してディスクロー
    タの所定外周位置に被せる時、ディスクロータの外周縁
    により対のブレーキパッド間から追い出される前記スペ
    ーサが、前記板バネの開口を経て除去されるよう構成し
    たことを特徴とするオープントップ型ディスクブレーキ
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記スペーサを弾性
    体で構成したことを特徴とするオープントップ型ディス
    クブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記スペーサを円筒
    形となし、該円筒形が楕円形となるようスペーサを弾性
    変形させて対のブレーキパッド間に介装するよう構成し
    たことを特徴とするオープントップ型ディスクブレーキ
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項におい
    て、前記板バネに形成した開口の、少なくとも1対の相
    互に対向する開口縁にそれぞれ、ディスクロータの径方
    向外方に向けて突出するとともに、相互に接近する方向
    に傾斜するガイド部を設けたことを特徴とするオープン
    トップ型ディスクブレーキ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項におい
    て、前記板バネの開口およびスペーサをそれぞれ、ディ
    スクブレーキ装置のディスクロータ円周方向中央に位置
    させるよう構成したことを特徴とするオープントップ型
    ディスクブレーキ装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれか1項におい
    て、前記板バネの開口およびスペーサをそれぞれ複数個
    とし、これら複数個の板バネ開口およびスペーサをそれ
    ぞれ、ディスクブレーキ装置のディスクロータ円周方向
    中央線に関し対称に位置させるよう構成したことを特徴
    とするオープントップ型ディスクブレーキ装置。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記複数個のスペー
    サを相互に、紐状部材で一体結合させたことを特徴とす
    るオープントップ型ディスクブレーキ装置。
JP23763596A 1996-09-09 1996-09-09 オープントップ型ディスクブレーキ装置 Pending JPH1082437A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102012109798A1 (de) 2012-10-15 2014-04-17 Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft Distanzhaltevorrichtung für in einem Bremssattel gelagerte Bremsbeläge für Kraftfahrzeug-Scheibenbremsen

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102012109798A1 (de) 2012-10-15 2014-04-17 Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft Distanzhaltevorrichtung für in einem Bremssattel gelagerte Bremsbeläge für Kraftfahrzeug-Scheibenbremsen

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