JPH1082027A - 埋設型融雪装置 - Google Patents

埋設型融雪装置

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JPH1082027A
JPH1082027A JP25777296A JP25777296A JPH1082027A JP H1082027 A JPH1082027 A JP H1082027A JP 25777296 A JP25777296 A JP 25777296A JP 25777296 A JP25777296 A JP 25777296A JP H1082027 A JPH1082027 A JP H1082027A
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JP
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snow
opening
submersible pump
cover
throwing
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JP25777296A
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Hiroshi Kobayashi
博 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加熱手段を用いることなく融雪できる埋設型融
雪装置の提供。 【解決手段】投雪口5に投雪口蓋7を開閉、係止自在に
備え、側壁に排水口13を設けた融雪槽1を、地表面に
投雪口蓋7を沿わせて地中Eに埋設する。融雪槽1の溢
水面Wより上方に両端開口の流雪溝9を投雪口5の下方
に水平に吊設し、溢水面Wより下方の融雪槽1内に設け
る水中ポンプ支持台14に、水中ポンプ囲い円筒18を
溢水面Wより上縁部を突出させて内嵌する。水中ポンプ
囲い円筒18内において水中ポンプ15を水中ポンプ支
持台14上に載せ、水中ポンプの吐出管16の上端部に
流雪溝9の一方の開口部に臨ませてノズル17を接続
し、水中ポンプ支持台14の下部に吸上げ管20を吊下
げ、融雪槽内の水を水中ポンプ15で汲み上げノズル1
7から流雪溝9上の雪に噴射して融雪槽内に流下し、地
熱を蓄熱した融雪槽内の水で融かすようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、埋設形融雪装置に
関する。さらに詳しくは、融雪槽上部の投雪口の下方に
流雪溝を設け、投雪口から流雪溝上に投入される雪を、
融雪槽内に設ける水中ポンプが槽内から汲み上げ流雪溝
に噴射する水によって融雪槽内に流下し、地熱を蓄熱し
た融雪槽内の水によって融かし排水するようにした埋設
型融雪装置と、融雪槽の投雪口蓋を開く際の補助力に、
槽内の水中に設けるフロートの浮力を利用した埋設型融
雪装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、多雪地帯における各家庭
では、除雪した雪の処理が労力的および経済的に大きな
負担になっている。この負担を軽減するために、除雪の
際に雪を融かして排水するようにした各種の融雪装置が
提供されている。その中で、地下埋設型のものは、スコ
ップで雪を持上げて投げ込む必要がなく、不使用時には
通行の支障にならないことから多用されている。
【0003】この埋設型融雪装置には、各種の形式があ
る。例えば、直熱式と呼ばれるものは、地中に設けた融
雪槽内に設けた融雪筒の内部に灯油バーナを設け、この
バナーで直接加熱された融雪筒上に投雪口から雪を投入
して融かし、融雪水を排水管を介しマンホールに流すも
のである。
【0004】また、シャワ式と呼ばれるものは、亜鉛メ
ッキを施し地表下に埋設した融雪槽の上部内壁に散水装
置を周設し、地上には融雪用の温水を造る屋外融雪ボイ
ラを設け、融雪槽の上部に地表に開口する有蓋の投雪口
を備えたものである。即ち、この融雪装置は、融雪槽内
の水を屋外融雪ボイラに給水して温湯を造り、この温湯
を送水管で融雪槽内の散水装置に圧送して融雪槽内にシ
ャワ状に噴出させ、投雪口から融雪槽内に投入された雪
を温水シャワによって融かすとともに、融雪槽下半部の
温水によって雪を融かし、融雪水を融雪槽内に設けた排
水ポンプで排水溝に汲み上げ排出するようにしたもので
ある。
【0005】また、特開平6−280227号公報に
は、加熱バーナとシャワを併用するものが開示されてい
る。さらに、特公平6−68163号公報には、側面に
排水口が形成された排水槽と下部同志が連通され上部が
開口された融雪槽と、この融雪槽内に設置される電熱器
とを具備した地中埋設型の融雪用水槽が提案されてい
る。
【0006】これら上述の埋設型融雪装置は、融雪槽の
上部に設けられた蓋を開けて、投雪口から作業者が除雪
や排雪された雪を融雪槽に投入するものであり、人が不
用意に融雪槽内に転落する事故を防止するために、投雪
口の直下に目の粗い格子や金網で構成された転落防止具
を設けている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の埋設型融雪装置
において、直熱式や加熱バーナとシャワを併用するもの
は、加熱バーナの高熱による融雪筒の寿命低下や加熱バ
ーナの発する騒音など、好ましくない問題点がある。屋
外融雪ボイラを用いるものは、ボイラの故障時には技術
者のサービスが必要であり、また、冬季をのぞく不使用
時の保守管理に手間が掛かるなどの問題点もある。さら
に、屋外融雪ボイラや加熱バーナを用いるものは、ひと
冬に数万円の燃料代を必要とするという経費上の問題点
がある。電熱器を使用する融雪水槽は、騒音がなく温度
制御が容易であるなどの長所があるが、かなりの電気料
金がかかるという問題点がある。
【0008】また、投雪口の直下に設ける転落防止具
は、安全上必須なものである。しかし、投入口から投入
された雪が転落防止具によって融雪槽内にスムースに落
下しないため、これをつき落さなければならないという
欠点があった。さらに、投雪口に関しては、設置場所の
制限を受けないためには、どの方向からも雪を投入でき
るものが望まれている。
【0009】投雪口を開閉する投雪口蓋については、そ
の上を車輛が通過しても変形や破損を生じないものが要
望されている。そのために、蓋の強度を増加すると、そ
の重量が大きくなり、人手による開閉操作が困難とな
る。この困難を解消するために、蓋の適所に蓋の一部の
重量を支承するガスばねを設け、蓋を開く補助力として
利用するものが既に提案されている。しかし、ガスばね
は経年使用によるガスリークにより能力低下を招くきら
いがあり、ガスばね圧の確保に費用がかかるという問題
点があった。機械的ばねを利用するものもあるが、補助
力が小さく満足な結果が得られていない。従って、投雪
口蓋の重量を大きくしても容易に開閉ができる簡便な手
段を備えた埋設型融雪装置の提供が望まれている。
【0010】本発明は、上記の問題点や欠点に鑑み、灯
油や電熱を用いずに融雪することができ、転落防止具を
用いないものでありながら、投雪口から融雪槽への転落
を防止できる埋設型融雪装置を提供することと、投雪口
蓋の開放を容易にする補助力を備えた埋設型融雪装置を
得ることを目的にしている。
【0011】
【課題を解決するための手段】まず、本発明において
は、灯油や電熱を用いずに融雪を可能にするためには、
投雪口から投入された雪を次の投雪に支障がないように
速やかに移動させればよいと考え、その手段として、市
街地で路側の地下に配設され適当な水量と流速により下
方に流下して排雪を行う流雪溝に着目した。また、地下
凍結深以下においては、地熱により厳冬季でも地下水が
凍結しないことが知られており、この地熱を消雪に利用
しているものが公知になっていることに着目した。そし
て、種々の実験と研究を重ね、前記の問題点や欠点を解
消できる埋設型融雪装置を得るに至った。
【0012】即ち、上部に設けた投雪口に開閉、係止自
在に投雪口蓋を備え、側壁上部に排水口を設けた融雪槽
を、前記投雪口蓋を地表面に沿わせて地中に埋設した融
雪装置において、前記排水口で定まる溢水面の上方に両
端が開口した長方形の流雪溝を前記投雪口から出入自在
に前記投雪口の下方に水平に吊設した。そして、前記融
雪槽内に水中ポンプ支持台を前記溢水面より下方に設
け、この水中ポンプ支持台に水中ポンプ囲い円筒を前記
流雪溝の底面下方において前記溢水面より上縁部を突出
させて着脱自在に設け、水中ポンプを前記水中ポンプ囲
い円筒内において前記水中ポンプ支持台に載置し、前記
水中ポンプの吐出管の上端部にノズルを前記流雪溝の一
方の開口部に臨ませて接続し、前記水中ポンプ支持台の
下部に吸上げ管を吊下げて、埋設型融雪装置を構成した
ものである。
【0013】また、前記流雪溝へのノズルからの噴射水
量を増加するために、前記水中ポンプの吐出管上端部に
接続するノズルを、順次上方へ小径管、中径管および大
径管を上部に下部の一部を重ねて固定した重層管体の上
部に接続するとともに、前記重層管体を前記溢水面下に
位置するものにした。
【0014】前述した埋設型融雪装置を投雪口蓋の開閉
に補助力を備えたものにする手段として、融雪槽内の水
中にフロートを設け、このフロートの浮力を利用するよ
うに構成した。
【0015】即ち、上部に設けた投雪口に開閉、係止自
在に投雪口蓋を備え、側壁上部に排水口を設け、この排
水口で定まる溢水面まで融雪水を蓄える融雪槽を、地表
面に前記投雪口を開口させて地下に埋設する埋設型融雪
装置において、前記投雪口蓋を一方側を旋回中心に他方
側が昇降するものにし、この昇降側の投雪口の内周壁に
前記昇降側と平行な一線上に片寄せ水平に対向させて自
在軸受を設け、前記自在軸受に投雪口蓋揚上棒をそれぞ
れ滑動自在に挿通するとともに、上端部を前記投雪口蓋
の裏面に枢着し、前記溢水面の下方に延設した下端部の
間にフロートを固設したものに構成した。
【0016】また、投雪口をどの方向からも投雪できる
ようにするために、前記投雪口蓋を投雪口に表面を沿わ
せ開閉、係止自在に投雪口に内嵌し、前記投雪口の前後
に対向する周壁下縁の両端部に、その軸心を垂直にして
前後および左右に対向させて軸受を固設し、投雪口蓋揚
上棒をそれぞれ前記軸受に滑動自在に挿通するともに、
上端部を前記投雪口蓋の四隅部裏面に連結し、下端部を
前記溢水面の下方に延設し、この下端部の間にそれぞれ
フロートを固設し、この2個のフロートの浮力を補助力
にして投雪口蓋を水平に昇降させるようにした。
【0017】また、投雪口蓋の大きさや重量に対応して
フロートの浮力を調節可能にするために、前記投雪口蓋
揚上棒を、上端部密閉のパイプ材にし、下端部を相互に
内方へ折曲し前記フロートの両側面をそれぞれ固着に貫
通させて前記フロート内に突出させるとともに、それぞ
れ先端が開口した上方折曲部および下方折曲部に形成
し、前記上方および下方折曲部に形成した投雪口蓋揚上
棒の前記自在軸受から上方に突出する上端部に、それぞ
れ給気プラグおよび給水プラグを設けたものにした。
【0018】
【発明の実施形態】本発明の埋設型融雪装置において
は、融雪槽を底面が地下凍結深よりも深くなるまで埋設
するものにし、亜鉛めっきを施し、少なくとも地下凍結
まで四周を断熱材で囲うようにする。形状的には、四角
形のタンク本体の上部に四角形の投雪口枠を固着し、人
力ダンプで雪を運搬して投入できる大きさに投雪口を形
成する。前記投雪口枠には投雪口蓋を開閉、係止自在に
設ける。融雪槽は前記投雪口蓋を地表面に上面を沿わせ
て地下に埋設する。
【0019】前記投雪口の下方には、投雪口より平面視
がわずかに小さく、両端が開口し断面U形長方形の流雪
溝を水平に吊下げる。前記融雪槽の側壁には、溢水面が
前記流雪溝の底面より若干下方になるように、排水口を
設ける。前記流雪溝のいずれか一方の開口部に対向する
融雪槽の側壁に、水中ポンプ支持台を前記溢水面より下
方に水平に取付ける。上縁を前記溢水面より上方に突出
させ、水中ポンプ囲い円筒を流雪溝底面の下方に着脱自
在に前記水中ポンプ支持台に内嵌する。
【0020】水中ポンプ囲い円筒内には、水中ポンプを
前記溢水面より上方に吐出管の上端部を突出させて水中
ポンプ支持台上に載置し、前記吐出管上端部にノズルを
前記一方の流雪溝開口部に先端を臨ませて接続する。水
中ポンプは、定格出力が小さく、家庭用の100V電源
で駆動できるものを使用し、水中ポンプ支持台の下部に
吸上げ管を吊下げる。
【0021】本発明は、最初に水道水などで融雪槽の溢
水面まで水を供給しておき、流雪溝上に投入された雪を
水中ポンプによる噴射水によって融雪槽内に流下し、地
熱を蓄熱した融雪槽内の水で融かすものである。したが
って、噴射水量が多いことが好ましい。そこで、流体が
高速の箇所において圧力が低下することに基づいて、水
中ポンプの吐出管上端から高速で上昇する水流の付近に
おける圧力低下を揚水作用に利用した重層管体を、水中
ポンプ吐出管の上端部に接続し、その上端部にノズルを
接続するようにした。
【0022】前記重層管体は、上方へ順次に小径管、中
径管および大径管を一線上に軸心を沿わせて上部に下部
の一部を重ねて固定したものであり、小径管の下縁部を
水中ポンプ吐出管の上端部に軸心を沿わせて接続し、前
記溢水面下に位置させて設ける。
【0023】次に、投雪口蓋を開く際の補助力は、融雪
槽内の融雪水中に設けるフロートの浮力から得るように
した。即ち、投雪口蓋が一方側を旋回中心に他方側を昇
降させるものの場合には、自在軸受を投雪口蓋が昇降す
る側の投雪口の内周壁に前記昇降側と平行な一線上に水
平に対向させて設ける。そして、前記自在軸受に投雪口
蓋揚上棒をそれぞれ滑動自在に挿通するとともに、上端
部を前記投雪口蓋の裏面に枢着し、下端部を前記溢水面
の下方に延設し、この下端部の間にフロートを固設し、
フロートの浮力で前記上昇側を上昇させるようにする。
また、前記昇降側の側板の内側に係脱自在な係止金具を
設け、投雪口蓋を投雪口枠の内周壁に係止する。
【0024】また、どの方向からでも投雪口に投雪がで
きるようにする場合は、前記投雪口の前後に対向する投
雪口の周壁下縁の両端部に、軸心を垂直にして前後およ
び左右に対向させて軸受を固設する。そして、前記の軸
受にそれぞれ投雪口蓋揚上棒(4本になる)を滑動自在
に挿通するともに、上端部を前記投雪口蓋の四隅部裏面
に連結し、下端部を前記溢水面の下方に延設し、この下
端部の間にそれぞれフロートを固設し、フロートの浮力
で投雪口蓋を水平に上昇させるようにする。また、投雪
口蓋の前後又は左右に対向する側板の内側に係脱自在な
係止金具を設け、投雪口蓋を投雪口枠の内周壁に係止す
る。
【0025】投雪口蓋の重量に対応し、フロートの浮力
を調節可能にするには、前記投雪口蓋揚上棒を上端部密
閉のパイプ材にし、下端部を相互に内方へ折曲して前記
フロートの両側面をそれぞれ固着に貫通させ、前記フロ
ート内に突出させる。そして、突出部の一方を先端開口
の上方折曲部にし、他方を先端開口の下方折曲部に形成
し、前記上方および下方折曲部にそれぞれ形成した投雪
口蓋揚上棒の上端部に、それぞれ給気プラグおよび給水
プラグを設ける。即ち、給水プラグからフロート内に注
水した水を、給気プラグから空気を圧送して給水プラグ
から排出し、フロート内の水量を増減することによって
フロートの浮力を加減できるようにした。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1、図2において、1は亜鉛メッキを施
した鋼製の融雪槽であり、縦、横約1.5m、深さ約3
mの角形のタンク本体2の一側壁に排水口3を設け、上
面に投雪口枠4を固着し、前記投雪口枠4の内周に沿っ
てタンク上面を切り抜き、投雪口5を形成している。投
雪口枠4は溝形鋼を四角形枠に折り曲げ、内周壁を除雪
用人力ダンプで投雪可能な大きさ(例えば、長辺115
cm、短辺85cmの四角形)にし、投雪口5に形成し
ている。前記排水口3は、溢水面Wが後述する流雪溝9
よりも若干下方になるように設ける。
【0027】前記融雪槽1は、投雪口枠4の上面を地表
面に略一致させ地中Eに埋設され、タンク本体2の外側
四周を適当厚さの断熱材6で上部から地下凍結深よりも
深い位置まで囲われている。地中に埋設した融雪槽1
は、前記排水口で定まる溢水面まで給水すると約6トン
の水量になり、水と融雪槽1の重量とで地下水によって
浮き上げられることがない。7は投雪口蓋であり、投雪
口枠4に開閉自在に内嵌しており、投雪口5を閉じたと
き、裏面が投雪口枠4の前後内壁から内方へ水平に突設
した投雪口蓋受け板8の上面に当接し、蓋上面が投雪口
枠4の上面と一致し、歩行者がつまずくことなく歩ける
ように設けられている。
【0028】9は流雪溝であり、平面視で投雪口5より
若干小さくし、両端を開口した縦断面U形の長方形枠に
形成する。流雪溝9は、両側上縁部をフランジ部10に
形成し、両側板に開口窓12を設け、両端開口部の上部
に補強棒13を横架している(図11参照)。補強棒1
3は、投雪口5から流雪溝9を出入するための取っ手を
兼ねている。11は、流雪溝9を吊下げるための棒状桁
であり、投雪口枠4の前後内壁の下縁部にそれぞれ両端
部を固着し、投雪口枠4の左右内壁と若干の間隙を介し
水平に並設している(図4参照)。流雪溝9は、両側の
フランジ部10を両側の棒状桁11にそれぞれ引っ掛
け、投雪口5の下方に水平に吊下げ、投雪口5から投入
される雪を受けるようになっている。
【0029】14は水中ポンプ支持台であり、流雪溝9
の一方の開口側の中央部下方に、タンク本体2の側壁を
介し融雪槽1内へ水平に突設している。15は水中ポン
プ、16は水中ポンプの吐出管、17はノズルである。
18は水中ポンプ囲い円筒であり(図12参照)、上縁
を流雪溝9の底板下面よりも下方にし、溢水面Wより数
cm上方に突出させ、前記水中ポンプ支持台14に着脱
自在に内嵌している。水中ポンプ15は、水中ポンプ囲
い円筒18内において水中ポンプ支持台14の網目底板
58上に載せている。
【0030】ノズル17は、先端を流雪溝9の一方の開
口部の中央部に臨ませ、水中ポンプ15で汲み上げられ
る融雪槽内の水を流雪溝9に対し吐出管16から扇形状
に噴射するように形成されている。投雪口5より流雪溝
9上に投入された雪は、ノズル17からの噴射水によっ
てシャーベット状に溶かされ、流雪溝9の他方側の開口
部と側面の開口窓12から融雪槽1内に流下されるよう
になっている。流下したシャーベット状の雪は、融雪槽
1内を浮遊しながら槽内の大量の水によって徐々に融か
される。
【0031】水中ポンプ囲い円筒18は、融雪槽1内を
浮遊しているシャーベットによって水中ポンプ15の吸
い込みが阻害されないように、水中ポンプ15を囲って
いるものである。20は吸上げ管であり、前記水中ポン
プ支持台14の下面に突設する円管部21に、上端部を
セットボルト22で固定して吊下げている。吸上げ管2
0は、水中ポンプ15がシャーベットの少ない融雪槽1
の底部から吸水するように、下端をタンク本体2の底面
近くに達するようにすることが好ましい。前記水中ポン
プ15は、電源100V、定格出力0.25KW、吐出
管呼び径32、全揚程4m、毎分吐出量0.14立方メ
ートルのものである。19は水中ポンプ15のモータに
接続しているキャプタイヤケーブルであり、投雪口5か
ら地上に出し100V電源に接続する。
【0032】次に、図3ないし図10により前記投雪口
蓋7の構成を説明する。投雪口蓋7は、投雪口枠4に小
間隙を介し内嵌しており、左右両側端末部にヒンジピン
23をそれぞれ上面板27の直下において外方に突設し
ている。一方、投雪口枠4の左右両側のコーナ部に丸溝
凹所24を設け(図4参照)、前記ヒンジピン23を丸
溝凹所24に回動自在に嵌合し、投雪口枠4にボルト止
め26されるプレート25で押え、投雪口蓋7が投雪口
枠4に開閉自在に取付けられている。
【0033】さらに、図5、図6も参照し説明すると、
投雪口蓋7は、上面板27の外縁部四周が下方に折り曲
げられて側板28になり、裏面には中央部から左右に適
当間隔を介し補強桁29、29を平行に固着し、側面視
で厚さ約7cmの角板状に形成されている。また、断面
U形の取っ手格納凹所30を前記ヒンジピン23を設け
た側と反対側の側板28の内側中央部に設け、U形取っ
手31を前記取っ手格納凹所30の両端部に両腕棒を出
退自在に貫通し、取っ手格納凹所30に格納されたとき
投雪口蓋7の上面より突出しないように設け、前記U形
取っ手31の両腕棒の下端部には抜け止め片32を取り
付けている。そして、U形取っ手31を手で引き上げる
と、抜け止め片32が取っ手格納凹所30の底部裏面に
当接し、投雪口蓋7がヒンジピン23を中心軸に旋回上
昇し、図1の一点鎖線矢印のように投雪口5が開くよう
になっている。
【0034】33は投雪口蓋係止金具(以下、係止金具
と略す)であり、図6に示すように、前記取っ手格納凹
所30を設けた側の枠金28の中央部内側に、コ字枠金
35の開口側を水平に固着している。コ字枠金35の閉
塞側中央部には、図7のように、軸受36を水平に貫通
させて固着し、軸受36には係止棒37が滑動自在に挿
通されている。前記係止棒37は、中間部に突設した段
部38のb面が軸受36のa面に当接すると、前端部c
がコ字枠金35の開放面より3cm程突出するようにな
っている。
【0035】また、係止棒37の前記b面を軸受36の
a面に当接させ、コ字枠金35内の係止棒37に軸受3
6のd面から順次左方へ圧縮コイルばね41、座金39
を外嵌し、圧縮コイルばね41を座金39で若干圧縮
し、座金39を前記先端部cを貫通する止めピン40で
固定している。即ち、前記圧縮コイルばね41のばね圧
によって座金39が押圧され、係止棒37の前端部cが
コ字枠金35の開放面から常時突出するようになってい
る。係止棒37は、先端部cと反対側の端末部に後述す
るワイヤ43を結合する孔42を設けている。一方、投
雪口枠4の周壁には、係止棒37の先端部cが挿通する
係止孔57を穿設し(図6参照)、前記先端部cが係止
孔57に挿通すると、投雪口蓋7が投雪口枠4に係止さ
れ、開くことができないようになっている。
【0036】図5、図6の34は、投雪口蓋7の裏面中
央部に設けた係止金具作動装置である。係止金具作動装
置34は、図8、図9のように、投雪口蓋7の裏面中央
部にU形枠金44を固着し、U形枠金44の底辺中央部
を垂直に貫通させて固着した軸受45に縦軸46を軸支
している。縦軸46は、上端部を軸心に沿って角軸部4
8に削成し、中間部に形成したフランジ47の下端面を
前記軸受45の上端面に摺接させ、軸受45の下端面か
ら下方に突出する先端部に座金49を外嵌し止めピン5
0で抜け止めをしている。
【0037】さらに、縦軸46には、前記角軸部48と
フランジ47との間に、同じ長さのレバー51、52を
一線上にそれぞれ外方へ水平に突設し、両者の先端部同
位置に孔53を設けている。そして、図6に示すよう
に、係止金具33の径止棒37を投雪口枠4の径止孔5
7に挿通した状態にしておき、レバー51を横向きに
し、径止棒37端末の孔42とレバー51先端部の孔5
3との間にワイヤ43を張設する。なお、投雪口蓋7は
係止金具33が一個なので、係止金具作動装置34には
レバー51のみを設ければよい。
【0038】図10の55は箱形スパナであり、下端部
を前記の四角軸部48に丁度外嵌する角孔箱部56にし
ている。図3の工具挿入孔54は、角孔箱部56を形成
した下端部を挿入できる大きさである。投雪口5を開く
には、工具挿入孔54に上方から箱形スパナ55の角孔
箱部56を挿入し、縦軸46の四角軸部48に外嵌して
反時計方向に回し、ワイヤ43を介し係止棒37の先端
部cを投雪口枠4の係止孔57から離脱させ、U形取っ
手31を引き上げ投雪口蓋7をヒンジピン23、23を
中心軸に旋回上昇させればよい。
【0039】次に、図12ないし図14において、前述
の水中ポンプ支持台14は、円筒59の両側面にブラケ
ット60を水平に固着し、その端末に貫通に設けた止め
ねじ61を介しタンク本体2の一側壁の内面に取り付け
られている。62は、円筒59の内周下縁の3等分箇所
に一端を固着し内方へ水平に突出した突片である。前述
の円管部21は、上縁を突片62の内端面に固着し円筒
59と同心円状に下方へ突設している。そして、水中ポ
ンプ支持台14の底面となるように、図14に示す外周
を縁どりした網目底板58を円管部21、突片62の上
面に載せている。前記水中ポンプ囲い円筒18は、前記
円筒59に着脱自在に内嵌されている。網目底板58
は、前述の水中ポンプ囲い円筒と同様に、水中ポンプ1
5が融雪槽1内のシャーベットを吸い込むのを防止する
ものである。
【0040】また、円筒59の高さは、流雪溝9を投雪
口5から取出した後に、水中ポンプ囲い円筒18を引き
上げてタンク本体2の中央部へずらし、投雪口5から取
出せるようになっている。水中ポンプ囲い円筒18を取
出すと、水中ポンプ15も引き上げて投雪口5から取り
出すことができるようになっている。即ち、水中ポンプ
15は、保守管理時と不使用時における取外しが簡単に
できるように設けられている。
【0041】次に、図15は、図1に示した埋設型融雪
装置において水中ポンプ15に異なるノズルを取り付け
た一部省略の概略正面縦断面図である。即ち、水中ポン
プ15の吐出管16の上端部に重層管体63を接続し、
その上部にノズル64を取付けたものであり、その他は
図1と同じである。
【0042】図16ないし図18を参照して、前記重層
管体63およびノズル64を説明する。前述したよう
に、水中ポンプ15の吐出管16は、呼び径32(厚さ
3.5mm、外径42.7mm)である。図16におい
て、小径管65、中径管66および大径管67は、それ
ぞれ内径50mm、64mmおよび78mm、厚さが
3.5mmの円管である。重層管体63は、吐出管16
の頂部外周に小径管65の下縁内周を、ついで小径管6
5の頂部外周に中径管66の下縁内周を、さらに中径管
66の頂部外周に大径管67の下縁内周を、軸心を一線
上に沿わせてそれぞれ20mm重ね合わせ、外周2等分
箇所を連結片68で固着して形成している。
【0043】また、図16に示すように、吐出管16の
頂部外周を上向き斜面に削り、それに対向する小径管6
5の下縁内周を下向き斜面に削り、同様に小径管65の
頂部外周と中径管66の下縁内周、中径管66の頂部外
周と大径管67の下縁内周を斜面に削り、これらの間隙
から後述の作用で吸上げられる水の通過抵抗を減少させ
るようにしている。ノズル64は、エルボ状に屈曲され
たものであり、上部を先端部へ次第に開口部70が薄く
なる扇形に形成し、下端部を前記大径管67の上端部に
螺着69している。
【0044】上記構成の重層管体63は、水中ポンプ1
5により揚水され吐出管16の頂部から出る高速の流水
が、小径管65の下縁内周と重なった箇所で高速低圧を
生じ周囲の水を吸上げる作用を生じる。同様に小径管6
5と中径管66の重なった箇所および中径管66と大径
管67との重なった箇所でも、高速低圧を生じて周囲の
水を吸上げる。重層管体63は、小径管65、中径管6
6、大径管67と内径が順次大きくなるに従って、流速
の低下とともに吸上量が低下するが、全体として揚水量
を増加させ、水中ポンプ15によるノズル64からの噴
射水量を増加するものである。なお、重層管体63は、
周囲の水を吸上げる関係上、水中ポンプ囲い円筒18内
において溢水面Wより下方に設けている。
【0045】次に、図19は、投雪口蓋71を開ける際
の補助力としてフロート1個を用いた一部省略の埋設型
融雪装置の概略縦断正面図であり、図20は図19D−
D線の縦断側面図である。これ等の図において、75
は、丸軸の一端にリングを水平に固着した自在軸受であ
る。84は自在軸受取付部であり、流雪溝9両端の開口
部にそれぞれ対向する投雪口枠4の内周壁下縁に投雪口
蓋71のヒンジピン23、23と平行にし、投雪口蓋7
1の旋回上昇側に片寄せ一線上に水平に対向させて設け
ている。前記自在軸受75は、丸軸を前記自在軸取付部
84に回動自在に取り付け(図22参照)、先端のリン
グを投雪口枠4の内方へ突設している(図20、図27
参照)。
【0046】72はフロートであり、厚さ2mm程度の
鋼板で両端密閉の円筒に形成している。73および74
は、それぞれ丸パイプ材で形成する投雪口蓋揚上棒であ
り、それぞれ上端部を密閉して突片76に形成し、下端
部から上方へ垂直かつ等長に折曲し前後平行に対向する
中間部が前記自在軸受75を滑動自在に挿通し、下端部
がフロート72の側面中心部に固着され、フロート72
を融雪槽1の水中に水平に設けている。フロート72、
投雪口蓋揚上棒73、74は亜鉛メッキにより防錆をし
ている。フロート72は、合成樹脂製とすることもでき
る。
【0047】投雪口蓋71の裏面には、図21のよう
に、前記突片76が内嵌する二またブラケット77およ
び突片76と二またブラケツト77を連通する止めピン
78を設け、投雪口蓋揚上棒73と74の上端部の突片
76を前記二またブラケット77に内嵌し、止めピン7
8を介し投雪口蓋71の裏面に枢着されている。前記の
二またブラケツト77は、投雪口蓋71が開放する時の
上昇側に片寄せ、ヒンジピン23、23を突設した側面
に近接させその内側に固着する。投雪口蓋71は、前記
二またブラケット77および止めピン78を設ける以外
は、図5に示した投雪口蓋7と同じ構成である。
【0048】図19に実線で示すフロート72は、投雪
口蓋71が投雪口5を閉じているときの状態である。こ
の状態において、係止金具33の投雪口枠4に対する係
止を解除すると、フロート72が浮上し、揚上棒73、
74が投雪口蓋71の裏面を押し上げ、投雪口蓋71を
開く際の補助力を生じるのである。
【0049】79はフロート浮上止めであり、投雪口蓋
揚上棒73、74の中間部に突設し、前記の自在軸受7
5の下面に当たると、一点鎖線で示すようにフロート7
2が溢水面W近くで浮上が止まり、投雪口蓋71が垂直
よりやや大きく倒立した状態に開いて止まるようになっ
ている。なお、フロート浮上止め79は、投雪口蓋71
が倒立状態で止まるように投雪口枠4にストッパを設け
るなど適宜の手段を講ずることによって、省略すること
ができる。
【0050】フロート72は、浮力によって投雪口蓋7
1を容易に開くことができる捕助力を発生するものであ
るが、浮力を大きくし過ぎると、蓋を閉めるときには抵
抗となり好ましくない。従って、予め作業者が投雪口蓋
71をわずかな力で開けることができるように、投雪口
蓋71の重量とフロートの浮力とをバランスさせておく
ものである。また、投雪口蓋71の重量が蓋の大きさや
構造により一定しない場合に対応できるように、次のよ
うにしてフロート72の浮力を調節できるものにした。
【0051】即ち、図22のように、投雪口蓋揚上棒7
3aの下端部を折曲してフロート72の一方の側面中心
部を固着に貫通させて円筒内部に突出させ、突出部を上
方に折曲げ先端を開口92にし、上端部には空気が出入
自在な給気プラグ82を螺着した。一方、投雪口蓋揚上
棒74aの下端部を折曲してフロート72のもう一方の
側面の中心部を固着に貫通させて円筒内部に突出させ、
突出部を下方に折曲げ先端を開口93にし、上端部には
給水プラグ83を螺着した。この場合のフロート72
は、前述した投雪口の大きさから、内側寸法が直径25
cm、長さ94cmの円筒(内容積約45,600c
c)に形成され、フロート重量を考慮しない浮力45.
6kgを発生するものである。
【0052】投雪口蓋揚上棒73aおよび74aは、フ
ロート72の側面中心部までは、前記投雪口蓋揚上棒7
3および74と同じ形状のものである。給気プラグ8
2、給水プラグ83は、防塵のために図示省略のキャッ
プを着脱自在に装着し、投雪口蓋71が閉止した状態の
とき、自在軸受75の上面とは干渉しない位置に設けら
れている。
【0053】上述の構成により、給水プラグ83から注
水すると、フロート72内の空気が給気プラグ82から
外部に出るとともに、注水がフロート72に入り浮力調
節水85になる。また、給気プラグ82から空気をフロ
ート72内に吹き込むと、前記浮力調節水85が空気に
押されて投雪口蓋揚上棒74a下方の折曲部先端の開口
93を経て上昇し、給水プラグ83から外部に放出され
る。即ち、上述のようにして浮力調節水85の量を加減
することによって、フロート72の浮力を調節できるよ
うになっている。
【0054】次に、図23ないし図25は、投雪口蓋9
1を開く補助力を2個のフロート86から得るようにし
た実施例を示している。図中に流雪溝9が示されている
が、流雪溝9を用いない場合にも同様に実施できるもの
である。この場合の構成は、軸受87を、投雪口枠4の
前後に対向する内周壁の両端部に軸心を垂下に向けて固
設するとともに、前後、左右にそれぞれ等間隔に対向さ
せて設ける(図28参照)。そして、パイプ材で形成す
る投雪口蓋揚上棒88、88および89、89をそれぞ
れ前後に平行に対向させ、軸受87、87に滑動自在に
挿通して下方に等しく溢水面Wの下方に延設し、軸受8
7、87からそれぞれ上方に突出する上端部を密閉して
突片76にする。
【0055】また、図23、図24のように、投雪口蓋
揚上棒88および89の下端部をそれぞれ内側に折曲
し、フロート86の一方および他方の側面の中心部を固
着に貫通させ、突出部をそれぞれ上方および下方に折曲
して先端を開口92および開口93にし、フロート86
を投雪口蓋揚上棒88、89の下端部の間に水平に設
け、上端部の突片76を投雪口蓋91の裏面の四隅部に
連結するものである。また、投雪口蓋揚上棒88、89
は、中間部に前述のフロート72を1個設けた場合で説
明したフロート浮上止め90が突設され、上端部にそれ
ぞれ給気プラグ82および給水プラグ83が、投雪口蓋
91が閉まった状態のとき、軸受87の上面と干渉しな
いように螺着されている。
【0056】図示を省略したが、予めフロート86の浮
力を所望に設定しておき、浮力調節を行わない場合は、
給気プラグ82、給水プラグ83を設けることなく、投
雪口蓋揚上棒88、89の下端部をそれぞれフロート8
6の一方側および他方側の側面の中心部に固着し、フロ
ート86、86を融雪槽内に設ければよい。
【0057】前記の投雪口蓋91は、図25、図26の
ように、裏面の四隅部にそれぞれ二またブラケッ94、
94および95、95を突設し、投雪口蓋揚上棒88、
88および89、89上端部の突片76が二またブラケ
ツト94および95に内嵌され、止めピン96を介し投
雪口蓋揚上棒88、89に連結されている。この場合の
フロート86は、厚さ2mm程度の鋼板で内径26c
m、内側の長さ44cmの円筒形(内容積23,000
cc)に製作され、空のときの浮力が23kg、2個で
浮力46kgを生じるものであり、浮力の調節方法は、
1個のフロート72について説明したのと全く同じであ
る。
【0058】また、投雪口蓋91は、上述した構成から
常時フロートの浮力を受けるので、図26のように、前
辺と後辺の中央部にそれぞれ係止金具33を設け、係止
棒37が投雪口枠4に設ける前述の係止孔57(図6参
照)に係合し、投雪口枠4から上昇しないようになって
いる。また、図8、図9で説明した係止金具作動装置3
4を投雪口蓋91の裏面中央部に設け、常時は係止棒3
7が係止孔57に係合するように、レバー51、52端
末の孔53と前記係止棒37の端末部の孔43との間
に、それぞれワイヤ43を張設している。
【0059】さらに、投雪口蓋91は、表面中央部に設
けた前述の工具挿入孔54に箱形スパナ55を挿入し、
前述したように四角軸部48を反時計方向に廻すことに
よって、ワイヤ43を介し係止棒37と前記係止孔57
との係合を解除できるようになっている。そして、前記
係合を解除すると、フロート86、86がその浮力で投
雪口蓋91を自動的に上昇させ、投雪口5を開くように
なっている。浮力で上昇する投雪口蓋91は、投雪口蓋
揚上棒88、89のフロート浮上止め90が軸受87の
下面に当接して上昇が停止するか、フロート86が溢水
面Wまで浮上して止まるかのいずれかによって、上昇状
態が水平に保たれるのである。即ち、この構成は、投雪
口蓋91を水平に上昇させて投雪口5の四方を開放し、
どの方向からも投雪を可能にするものである。
【0060】投雪口蓋91は、前述したように投雪口蓋
揚上棒88、89を同じ長さにし、フロート86、86
の浮力によって水平に上昇するようになっている。実施
例は、投雪口蓋91が投雪口枠4の上面から40cm上
昇するように、投雪口蓋揚上棒88、89の長さを設定
している。
【0061】投雪口5を閉じるには、箱形スパナ55の
捻回で係止棒37を投雪口蓋91の辺面から後退させて
おき、投雪口蓋91を人力で押し下げる。そして、係止
孔57に係止棒37の先端位置を合わせ、箱形スパナ5
5の捻回を解除すると、係止金具33の圧縮コイルばね
41の弾力で係止棒37が係止孔57に嵌入し、投雪口
蓋91は投雪口枠4に係止される。前述の人力での押し
下げは、投雪口蓋91とフロート86の浮力をバランス
させておくことによって、容易に行うことがきる。
【0062】上述の投雪口蓋91の係止状態は、箱形ス
パナ55で係止棒37と係止孔57との係合を解除しな
いかぎり、常時圧縮コイルばね41の弾力により常時保
持される。従って、箱形スパナ55を確実に保管してお
けば、特に施錠などの処置を必要とすることなく、不用
意に投雪口蓋91を開くことによる危険を防止できるの
である。
【0063】次に、図27は、流雪溝9を設けた融雪槽
1に1個のフロート72を用いたときの投雪口蓋71を
取外した概略の平面図である。前述したように、下端部
にフロート72を設ける投雪口蓋揚上棒73および74
は、図19で示すように、フロート72が浮上する際に
一点鎖線で示すように傾斜し、流雪溝9の両端開口部と
干渉する。従って、この干渉を避けるために、図27に
示すように、自在軸受75の先端部に対向する流雪溝9
の両端開口縁部を切欠部97、98にしている。
【0064】図28は、2個のフロート86を用いたと
きの投雪口蓋91を取外した概略の平面図である。この
場合、投雪口枠4の内周壁に取り付けた4個の軸受87
は、投雪口枠4の内方に水平に突出しているので、軸受
87に対向する流雪溝9の両端開口縁部を、それぞれ切
欠部99および100に切り欠き、軸受87、87と干
渉しないようにしたものである。
【0065】
【発明の効果】本発明は、以上に説明した構成を備える
ので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0066】地中に埋設する融雪槽の上部に設けられた
投雪口の下方に流雪溝を水平に吊下げ、融雪槽槽内に水
中ポンプを設け、水中ポンプの吐出管の上端部にノズル
を接続し、水中ポンプで汲み上げられる融雪槽内の水を
ノズルを介し流雪溝上に噴射するようにしたことによ
り、投雪口から投入される雪を流雪溝で受け、ノズルか
らの噴射水によりシャーベット状に融かして融雪槽内に
流下することができる。従って、除雪した雪を投雪口か
ら間断なく投入し能率的に処理することができる。ま
た、公知の転落落下防止具を使用しなくても、投雪口か
ら融雪槽内に転落することを、流雪溝によって防止する
ことができる。
【0067】また、加熱手段を用いずに、融雪槽内の比
較的大量の水によって地熱を蓄熱し融雪するようにした
ので、燃料費を必要とせずに低コストで融雪することが
できる。そして、駆動するものは水中ポンプだけなの
で、静粛な運転状態で融雪をすることができ、加熱手段
を用いないことにより、耐久性が大きく、故障がきわめ
て少ない埋設型融雪装置を提供することができる。
【0068】水中ポンプの吐出管の上端部に融雪槽の溢
水面下にして重層管体を接続し、この重層管体の上端部
にノズルを接続することにより、水中ポンプを出力の大
きなものにすることなく、揚水量を増加することができ
るので、ノズルを介し流雪溝上に噴射する流雪溝上の雪
を迅速に融雪槽内に流下させ、埋設型融雪装置の融雪能
率を一段と向上することができる。
【0069】投雪口から流雪溝上に投入された雪が、流
雪溝を流下する際にシャーベットになって融雪槽内を浮
遊するようになるが、水中ポンプを水中ポンプ囲い円筒
内において水中ポンプ支持台上に載置したので、水中ポ
ンプ囲い円筒内にはシャーベットが入らないので、シャ
ーベットを吸い込むことによる水中ポンプの性能低下を
回避することがきる。また、水中ポンプ支持台の下部か
ら吸上げ管を吊下げたことにより、シャーベットを吸い
込むことによる水中ポンプの性能低下を防止することが
きる。吸上げ管の下端部を融雪槽の底面近くまで延設す
ると、水中ポンプが比重の軽いシャーベットがほとんど
浮遊していない融雪槽の底部近くの水を吸上げることが
できるので、一層確実に性能低下を防止することがき
る。
【0070】下端部を融雪槽内の水中に設けるフロート
に連結し、上端部を投雪口蓋の裏面に枢着した投雪口蓋
揚上棒を介しフロートの浮力よって投雪口蓋を開く際の
補助力が得られるようにしたので、強度を増すために投
雪口蓋の重量を大きくしても、投雪口蓋重量をフロート
の浮力とバランスさせることによって、わずかな力で投
雪口蓋を開くことができ、重量のある投雪口蓋に手足が
挟まれるなどの事故を防止できる埋設型融雪装置を提供
することができる。
【0071】そして、フロートを2個設け、投雪口蓋を
水平に揚上するものにした場合には、投雪口にどの方向
からでも投雪ができるようになり、設置場所の制限を受
けることなく融雪装置を設置できるという特有の効果が
得られる。
【0072】特に、前記投雪口蓋揚上棒をパイプ材に
し、下端部をフロートの両側面を固着に貫通してフロー
ト内に突出させ、投雪口蓋揚上棒の上端部にそれぞれ給
気プラグお給水プラグを設け、フロート内への注水量を
加減して浮力を調節できるようにしたことにより、重量
の異る種々の投雪口蓋に対し簡単容易に投雪口蓋を開く
際の好適な補助力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る埋設型融雪装置の一例を示す縦断
正面図である。
【図2】図1A−A線の縦断側面図である。
【図3】投雪口部の要部平面図である。
【図4】投雪口蓋を外した投雪口部の概略平面図であ
る。
【図5】図3B−B線の断面図である。
【図6】図5C−C線の断面図である。
【図7】投雪口蓋の係止金具の要部分解斜視図である。
【図8】投雪口蓋の係止金具作動装置の平面図である。
【図9】同じく正面図である。
【図10】係止金具作動装置を作動する工具の斜視図で
ある。
【図11】流雪溝の斜視図である。
【図12】水中ポンプを支持する箇所の一部破断の側面
図である。
【図13】水中ポンプ支持台の平面図である。
【図14】水中ポンプ支持台の金網底板の平面図であ
る。
【図15】図1に示した埋設型融雪装置において水中ポ
ンプのノズルが異なる実施例を示す一部省略の概略正面
縦断面図である。
【図16】図15中の水中ポンプのノスルを一部破断し
た側面図である。
【図17】図16の平面図である。
【図18】図16の要部正面図である。
【図19】投雪口蓋を開く補力手段として1個のフロー
トを用いた一部省略の埋設型融雪装置の概略縦断正面図
である。
【図20】図19D−D線の縦断側面図である。
【図21】図19の埋設型融雪装置の投雪口蓋の裏面図
である。
【図22】図20におけるフロートの浮力を調節可能に
した一部破断の要部縦断面図である。
【図23】投雪口蓋の開放に補力手段として2個のフロ
ートを用いた埋設型融雪装置の概略正面縦断面図であ
る。
【図24】図23E−E線の一部省略の縦断面図であ
る。
【図25】図24における投雪口蓋の一部破断の側面図
である。
【図26】図25F−F線の断面図である。
【図27】図19に示す埋設型融雪装置の投雪口蓋を外
した投雪口部の一部破断の概略平面図である。
【図28】図23に示す埋設型融雪装置の投雪口蓋を外
した投雪口部の概略平面図である。
【符号の説明】
1 融雪槽 2 タンク本体 3 排水口 4 投雪口枠 5 投雪口 7、71、91 投雪口蓋 9 流雪溝 10 フランジ部 11 棒状桁 14 水中ポンプ支持台 15 水中ポンプ 16 水中ポンプの吐出管 17、64 ノズル 18 水中ポンプ囲い円筒 20 吸上げ管 33 投雪口蓋係止金具 34 係止金具作動装置 63 重層管体 65 小径管 66 中径管 67 大径管 68 連結片 72、86 フロート 73、73a、74、74a、88、89 投雪口蓋揚
上棒 75 自在軸受 80 上方折曲部 81 下方折曲部 82 給気プラグ 83 給水プラグ 87 軸受 92、93 開口

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上部に設けた投雪口に開閉、係止自在に投
    雪口蓋を備え、側壁上部に排水口を設けた融雪槽を、前
    記投雪口蓋を地表面に沿わせて地中に埋設した融雪装置
    において、前記排水口により定まる溢水面より上方に両
    端が開口した長方形の流雪溝を、前記投雪口から出入自
    在に前記投雪口の下方に水平に吊設し、融雪槽内に水中
    ポンプ支持台を前記溢水面より下方に設け、この水中ポ
    ンプ支持台に水中ポンプ囲い円筒を前記流雪溝の底面下
    方において前記溢水面より上縁部を突出させて内嵌し、
    水中ポンプを前記水中ポンプ囲い円筒内において前記水
    中ポンプ支持台上に載せ、前記水中ポンプの吐出管の上
    端部に前記流雪溝の一方の開口部に臨ませてノズルを接
    続し、前記水中ポンプ支持台の下部に吸上げ管を吊下げ
    て成る埋設型融雪装置。
  2. 【請求項2】前記ノズルを、順次上方へ小径管、中径管
    および大径管を上部に下部の一部を重ねて固定した重層
    管体の上部に接続するとともに、前記重層管体を前記溢
    水面下に位置させた請求項1記載の埋設型融雪装置。
  3. 【請求項3】上部に設けた投雪口に一方側を旋回中心に
    他方側が昇降する開閉、係止自在な投雪口蓋を備え、側
    壁上部に排水口を設け、この排水口で定まる溢水面まで
    融雪水を蓄える融雪槽を、地表面に前記投雪口蓋の表面
    を沿わせて地下に埋設する埋設型融雪装置において、前
    記投雪口蓋昇降側の投雪口の内周壁に前記昇降側と平行
    な一線上に片寄せ水平に対向させて自在軸受を設け、前
    記自在軸受に投雪口蓋揚上棒をそれぞれ滑動自在に挿通
    するとともに、上端部を前記投雪口蓋の裏面に枢着し、
    前記溢水面の下方に延設した下端部の間にフロートを固
    設したことを特徴とする埋設型融雪装置。
  4. 【請求項4】上部に設けた投雪口に開閉、係止自在に投
    雪口蓋を内嵌し、側壁上部に排水口を設け、この排水口
    で定まる溢水面まで融雪水を蓄える融雪槽を、地表面に
    前記投雪口蓋の表面を沿わせて地下に埋設する埋設型融
    雪装置において、前記投雪口蓋を前記投雪口に対し昇降
    自在に内嵌し、前記投雪口の前後に対向する投雪口の周
    壁下縁の両端部に、その軸心を垂直にして前後および左
    右に対向させて軸受を固設し、投雪口蓋揚上棒をそれぞ
    れ前記軸受に滑動自在に挿通するともに、上端部を前記
    投雪口蓋の四隅部裏面に連結し、前記溢水面の下方に延
    設した下端部の間にそれぞれフロートを固設したことを
    特徴とする埋設型融雪装置。
  5. 【請求項5】前記投雪口蓋揚上棒が上端部密閉のパイプ
    材から成り、下端部を相互に内方へ折曲し前記フロート
    の両側面をそれぞれ固着に貫通させて前記フロート内に
    突出させるとともに、それぞれ先端が開口した上方折曲
    部および下方折曲部に形成し、前記上方および下方折曲
    部に形成した投雪口蓋揚上棒の前記自在軸受から上方に
    突出する上端部に、それぞれ給気プラグおよび給水プラ
    グを設けたものである請求項3又は4記載の埋設型融雪
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111287131A (zh) * 2020-02-24 2020-06-16 鑫炜吉建工集团有限公司 一种房屋建筑施工除积水环保装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111287131A (zh) * 2020-02-24 2020-06-16 鑫炜吉建工集团有限公司 一种房屋建筑施工除积水环保装置

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