JPH1080414A - Mri用マーカー剤及びマーカー - Google Patents
Mri用マーカー剤及びマーカーInfo
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- JPH1080414A JPH1080414A JP9159334A JP15933497A JPH1080414A JP H1080414 A JPH1080414 A JP H1080414A JP 9159334 A JP9159334 A JP 9159334A JP 15933497 A JP15933497 A JP 15933497A JP H1080414 A JPH1080414 A JP H1080414A
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- mri
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- Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 放射線治療に先立って治療計画を立てるため
に、病巣の大きさ、正確な三次元的な位置を知る必要が
ある。そのために、MRIが使用されてきたが、位置決
定のためのマ−カ−として、縦緩和(T1 )強調、横緩
和(T2 )強調の双方で信号を出すものが無く、MRI
撮影に不便であった。 【解決手段】 ゼラチンを5重量%濃度となるように溶
かした中に、常磁性体のガドリニウムとキレ−ト剤のD
TPAの結合物であるGd−DTPAを1m mol/l の濃
度で加え、全体を均一にしてゲル状のマ−カ−剤を得
る。このマ−カ−剤を溶かして内径2mm、外径3mmのポ
リテトラフルオロエチレン製の細い管状の容器に詰め、
端部を封止して内部でゲル化したマ−カ−を得る。この
マ−カ−剤およびマ−カ−はT1 強調、T2 強調の双方
に感応して信号を出し、撮影断層画像上に明瞭に表れ
る。
に、病巣の大きさ、正確な三次元的な位置を知る必要が
ある。そのために、MRIが使用されてきたが、位置決
定のためのマ−カ−として、縦緩和(T1 )強調、横緩
和(T2 )強調の双方で信号を出すものが無く、MRI
撮影に不便であった。 【解決手段】 ゼラチンを5重量%濃度となるように溶
かした中に、常磁性体のガドリニウムとキレ−ト剤のD
TPAの結合物であるGd−DTPAを1m mol/l の濃
度で加え、全体を均一にしてゲル状のマ−カ−剤を得
る。このマ−カ−剤を溶かして内径2mm、外径3mmのポ
リテトラフルオロエチレン製の細い管状の容器に詰め、
端部を封止して内部でゲル化したマ−カ−を得る。この
マ−カ−剤およびマ−カ−はT1 強調、T2 強調の双方
に感応して信号を出し、撮影断層画像上に明瞭に表れ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MRI撮影時に使
用するマ−カ−剤及びマ−カ−に関する。
用するマ−カ−剤及びマ−カ−に関する。
【0002】
【従来の技術】患者の体内に生じた腫瘍等の病巣を治療
するために、体外から放射線を照射する放射線治療が広
く行われている。この放射線治療においては、他の正常
な組織(細胞)に対する照射量をできるだけ少くしなが
ら、病巣に対して大容量の放射線を照射することが効果
的であり、その為に少ない線量の放射線を多方向から病
巣に向けて、一度に、高精度に照射する必要がある。
するために、体外から放射線を照射する放射線治療が広
く行われている。この放射線治療においては、他の正常
な組織(細胞)に対する照射量をできるだけ少くしなが
ら、病巣に対して大容量の放射線を照射することが効果
的であり、その為に少ない線量の放射線を多方向から病
巣に向けて、一度に、高精度に照射する必要がある。
【0003】こうした放射線治療を行うには、放射線の
照射位置、照射方向、照射線量、照射回数などの治療計
画を立てる必要があり、この治療計画を立てるために体
内に存在する病巣の大きさと共に、その三次元的な位置
を正確に知らなければならない。この治療計画には、現
在、MRI(Magnetic Resonance Imaging)撮影を行っ
て病巣位置、大きさを調べており、撮影に当ってマ−カ
−を使用し、断層面上に表われるマ−カ−の位置の変化
を読み取り、これを再構成して、病巣の位置を決めてい
る。
照射位置、照射方向、照射線量、照射回数などの治療計
画を立てる必要があり、この治療計画を立てるために体
内に存在する病巣の大きさと共に、その三次元的な位置
を正確に知らなければならない。この治療計画には、現
在、MRI(Magnetic Resonance Imaging)撮影を行っ
て病巣位置、大きさを調べており、撮影に当ってマ−カ
−を使用し、断層面上に表われるマ−カ−の位置の変化
を読み取り、これを再構成して、病巣の位置を決めてい
る。
【0004】一般にMRIにおいて正常組織と病巣間の
プロトン密度には大差がなく、緩和時間の差が大きい。
緩和時間には縦緩和(T1 )と横緩和(T2 )とがあ
り、このT1 とT2 は一般に信号強度を相殺するので、
T1 および/またはT2 を強調した画像(T1 強調画
像、T2 強調画像)を撮影する必要がある。
プロトン密度には大差がなく、緩和時間の差が大きい。
緩和時間には縦緩和(T1 )と横緩和(T2 )とがあ
り、このT1 とT2 は一般に信号強度を相殺するので、
T1 および/またはT2 を強調した画像(T1 強調画
像、T2 強調画像)を撮影する必要がある。
【0005】従来、このT1 強調画像用のマ−カ−とし
ては、マ−ガリン、サラダ油、マヨネ−ズまたは常磁性
体を水に溶かした水溶液がマ−カ−剤として使用されて
いる。また、T2 強調画像用には、水が使用されてい
る。しかしながら、このT1 、T2 を共に強調できるも
のはなく、従って、画像の撮影は煩雑にならざるを得な
かったし、病巣の位置決めの精度も低下せざるを得なか
った。また、上記各マ−カ−剤は細いチュ−ブに入れて
両端をビニ−ルテ−プで覆うようにしてマ−カ−にして
いるが、このマ−カ−は撮影に際して一回一回作らなけ
ればならず、また液漏れが起り易いこともあって治療現
場では何かと不都合なことが多かった。
ては、マ−ガリン、サラダ油、マヨネ−ズまたは常磁性
体を水に溶かした水溶液がマ−カ−剤として使用されて
いる。また、T2 強調画像用には、水が使用されてい
る。しかしながら、このT1 、T2 を共に強調できるも
のはなく、従って、画像の撮影は煩雑にならざるを得な
かったし、病巣の位置決めの精度も低下せざるを得なか
った。また、上記各マ−カ−剤は細いチュ−ブに入れて
両端をビニ−ルテ−プで覆うようにしてマ−カ−にして
いるが、このマ−カ−は撮影に際して一回一回作らなけ
ればならず、また液漏れが起り易いこともあって治療現
場では何かと不都合なことが多かった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記MRI
のT1 強調画像及びT2 の強調画像の撮影の際に、いず
れにも感応して使用できるマ−カ−剤及びマ−カ−を得
ようとするものである。
のT1 強調画像及びT2 の強調画像の撮影の際に、いず
れにも感応して使用できるマ−カ−剤及びマ−カ−を得
ようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記したように、T1 強
調画像は常磁性体を用いることにより得られ、T2 強調
画像は水により得られる。しかし、上記常磁性体を水の
中に分散させた液では、常磁性体も水も両方存在するに
もかかわらずT1 強調画像しか得られない。これは、上
記液中の水素原子が、常磁性体の緩和作用に影響され、
その機能を果たしていない為であると推測される。そこ
で、この常磁性体の影響力を小さくし、それぞれが独立
的に作用するようなマ−カ−剤が得られればよいと考え
られる。
調画像は常磁性体を用いることにより得られ、T2 強調
画像は水により得られる。しかし、上記常磁性体を水の
中に分散させた液では、常磁性体も水も両方存在するに
もかかわらずT1 強調画像しか得られない。これは、上
記液中の水素原子が、常磁性体の緩和作用に影響され、
その機能を果たしていない為であると推測される。そこ
で、この常磁性体の影響力を小さくし、それぞれが独立
的に作用するようなマ−カ−剤が得られればよいと考え
られる。
【0008】本発明者等は、上記した技術的考察に基づ
いて、こうしたMRI用マ−カ−剤について種々研究を
重ねていたところ、常磁性体を粘性ある液体やゲル状態
にある親水性物質中に添加することによって、常磁性体
からの信号と、水素原子からの信号を共に得ることがで
き、上記T1 、T2 の両強調画像において高信号を出し
て画像上に鮮明に表われ、両強調画像の撮影に当ってマ
−カ−として使用できることを見出し、かかる知見に基
づいて本発明を完成したものである。
いて、こうしたMRI用マ−カ−剤について種々研究を
重ねていたところ、常磁性体を粘性ある液体やゲル状態
にある親水性物質中に添加することによって、常磁性体
からの信号と、水素原子からの信号を共に得ることがで
き、上記T1 、T2 の両強調画像において高信号を出し
て画像上に鮮明に表われ、両強調画像の撮影に当ってマ
−カ−として使用できることを見出し、かかる知見に基
づいて本発明を完成したものである。
【0009】この場合、上記親水性物質のゲル等の形成
物質の濃度が高くなりすぎると、常磁性体を分散させて
いる水が親水性物質に吸収されて常磁性体の方の作用が
大きくなり、また親水性物質中の自由水も減少(大半の
水が結合水や構造水になっていると思われる)して、T
1 、T2 の両強調画像において高信号を得ることができ
なくなるものと推定される。
物質の濃度が高くなりすぎると、常磁性体を分散させて
いる水が親水性物質に吸収されて常磁性体の方の作用が
大きくなり、また親水性物質中の自由水も減少(大半の
水が結合水や構造水になっていると思われる)して、T
1 、T2 の両強調画像において高信号を得ることができ
なくなるものと推定される。
【0010】
【発明の実施の形態】この常磁性体は、外部から磁力に
よって磁気を帯びるが、その磁化率は軽微で、通常では
外部の磁力に飽和することなく、外部磁場の除去により
磁力を消失するもので、ガドリニウム(Gd)、鉄、マ
ンガン等の金属イオンや、ガドリニウムをキレ−ト剤D
TPAと結合させたガドペンテト酸ジメグルミン(Gd
−DTPA)、Gd−DOTA等のイオン性のものの
他、ガジドアミド(Gd−DTPA−BMA)、ガドテ
リドール(Gd−HP−DO3A)等の非イオン性のも
のなども使用することができるが、一般的にはGd−D
TPAを用いると便利である。これらの常磁性体は低濃
度で存在していればよく、通常約 0.01 〜10 m mol/l程
度、一般には0.1 〜1m mol/l 程度の濃度で使用され
る。
よって磁気を帯びるが、その磁化率は軽微で、通常では
外部の磁力に飽和することなく、外部磁場の除去により
磁力を消失するもので、ガドリニウム(Gd)、鉄、マ
ンガン等の金属イオンや、ガドリニウムをキレ−ト剤D
TPAと結合させたガドペンテト酸ジメグルミン(Gd
−DTPA)、Gd−DOTA等のイオン性のものの
他、ガジドアミド(Gd−DTPA−BMA)、ガドテ
リドール(Gd−HP−DO3A)等の非イオン性のも
のなども使用することができるが、一般的にはGd−D
TPAを用いると便利である。これらの常磁性体は低濃
度で存在していればよく、通常約 0.01 〜10 m mol/l程
度、一般には0.1 〜1m mol/l 程度の濃度で使用され
る。
【0011】上記常磁性体が添加される親水性物質は、
水に溶けて粘性ある液状又はゲル状態を得ることができ
る親水性の素材を用い、常磁性体を均一状態に分散し、
かつその分子内に自由水を包含できるものが好ましい。
こうした親水性物質を得るための親水性の素材として
は、ゼラチン、カラギ−ナン、ジュランガム、寒天、ア
ラビアガム、トラガントガム、カラヤガム、アルギン酸
ナトリウムその他の動物系又は植物系の天然親水性素
材、ポリビニルアルコ−ル、各種セルロ−ス類、ポリエ
チレンオキサイド、アクリル酸系やアクリルアミド系の
親水性素材、ポリビニルピロリドンその他の半合成また
は合成の親水性素材、またはこれらの混合物などがあ
る。
水に溶けて粘性ある液状又はゲル状態を得ることができ
る親水性の素材を用い、常磁性体を均一状態に分散し、
かつその分子内に自由水を包含できるものが好ましい。
こうした親水性物質を得るための親水性の素材として
は、ゼラチン、カラギ−ナン、ジュランガム、寒天、ア
ラビアガム、トラガントガム、カラヤガム、アルギン酸
ナトリウムその他の動物系又は植物系の天然親水性素
材、ポリビニルアルコ−ル、各種セルロ−ス類、ポリエ
チレンオキサイド、アクリル酸系やアクリルアミド系の
親水性素材、ポリビニルピロリドンその他の半合成また
は合成の親水性素材、またはこれらの混合物などがあ
る。
【0012】更に、これらの親水性物質は、必要に応じ
てエチレングリコ−ルジメタクリレ−ト、メチレンビス
アクリルアミド、エピクロルヒドリン、ナトリウムトリ
メタホスヘ−トその他の架橋剤による反応、電子線照
射、紫外線照射等により架橋を施して、この中に存在す
る自由水の安定化や、粘性液またはゲル状の物質の一層
の安定化を図ることもできる。
てエチレングリコ−ルジメタクリレ−ト、メチレンビス
アクリルアミド、エピクロルヒドリン、ナトリウムトリ
メタホスヘ−トその他の架橋剤による反応、電子線照
射、紫外線照射等により架橋を施して、この中に存在す
る自由水の安定化や、粘性液またはゲル状の物質の一層
の安定化を図ることもできる。
【0013】上記常磁性体は、上記した濃度で親水性物
質中に均一状態に加えられる。この親水性物質中の親水
性素材の濃度は、その種類により差が見られるが、粘性
液又はゲル状態の中に自由水が存在している濃度が好ま
しく、親水性素材が少なくて濃度が低過ぎても、また親
水性素材が多くて濃度が高過ぎても、T1 強調、T2強
調において高信号を出すことができなくなる。好ましく
は、常温で約40000cps 以上、特に好ましくは約6
0000cps程度の粘度を有する粘性液から、自由水を
保持しているゲル状態を得ることができる濃度である。
この場合、自由水を保持しているゲル状態を得ることが
できる濃度は、使用する親水性素材によって異なるが、
概ね親水性素材が約20重量%以下であることが多い。
質中に均一状態に加えられる。この親水性物質中の親水
性素材の濃度は、その種類により差が見られるが、粘性
液又はゲル状態の中に自由水が存在している濃度が好ま
しく、親水性素材が少なくて濃度が低過ぎても、また親
水性素材が多くて濃度が高過ぎても、T1 強調、T2強
調において高信号を出すことができなくなる。好ましく
は、常温で約40000cps 以上、特に好ましくは約6
0000cps程度の粘度を有する粘性液から、自由水を
保持しているゲル状態を得ることができる濃度である。
この場合、自由水を保持しているゲル状態を得ることが
できる濃度は、使用する親水性素材によって異なるが、
概ね親水性素材が約20重量%以下であることが多い。
【0014】上記のようにして得た親水性物質中に常磁
性体を含むものは、T1 強調画像、T2 強調画像で共に
機能するMRI用のマ−カ−剤として使用することがで
きる。この常磁性体含有親水性物質のマ−カ−剤は、M
RI信号に影響を与えない材料で形成した使用部位に応
じた適当な長さの細い管状容器内に入れ、これを封止し
てマ−カ−にすることができる。このマ−カ−は、例え
ば、脳部の病巣に対する治療計画用のMRI撮影に当っ
て、その際に使用する脳定位照射用装置、脳定位用マス
クその他の診断治療用固定具に設けられている挿入孔に
挿入等したりして容易に定置することができて都合がよ
く、取扱も容易である。
性体を含むものは、T1 強調画像、T2 強調画像で共に
機能するMRI用のマ−カ−剤として使用することがで
きる。この常磁性体含有親水性物質のマ−カ−剤は、M
RI信号に影響を与えない材料で形成した使用部位に応
じた適当な長さの細い管状容器内に入れ、これを封止し
てマ−カ−にすることができる。このマ−カ−は、例え
ば、脳部の病巣に対する治療計画用のMRI撮影に当っ
て、その際に使用する脳定位照射用装置、脳定位用マス
クその他の診断治療用固定具に設けられている挿入孔に
挿入等したりして容易に定置することができて都合がよ
く、取扱も容易である。
【0015】上記管状容器は、通常、MRIに非感応
性、耐水性、気密性等を有する適宜の材料で形成すると
よい。例えば、プラスチックのポリテトラフルオロエチ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリカーボネー
ト等を使用すると、上記治療用固定具の挿入孔に対する
滑りもよくて使い易く、上記マ−カ−剤を入れた後に、
端部の開口をシリコン接着剤その他の接着剤で封止すれ
ば、封入されたマーカー剤が漏れることもない。
性、耐水性、気密性等を有する適宜の材料で形成すると
よい。例えば、プラスチックのポリテトラフルオロエチ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリカーボネー
ト等を使用すると、上記治療用固定具の挿入孔に対する
滑りもよくて使い易く、上記マ−カ−剤を入れた後に、
端部の開口をシリコン接着剤その他の接着剤で封止すれ
ば、封入されたマーカー剤が漏れることもない。
【0016】
(実施例1)80℃に温めた蒸留水に、ゼラチン(新田
ゼラチン(株)製、CLV)を3重量%濃度になるよう
に加えて充分に溶かし、Gd−DTPA(発売元・エ−
ザイ(株)、商品名・プロハンス)を1m mol/l の濃度
になるように添加して均一状態によく混合してマ−カ−
剤を得た。また、このマ−カ−剤が温かく、未だゲル化
していない状態で、内径2mm、外径3mmのポリテトラフ
ルオロエチレンのチュ−ブ内に吸引して充填し、放冷し
てチュ−ブ内のマ−カ−剤がゲル化した後で長さ10cm
に切断し、両端部のゲルを2〜5mmの長さでチュ−ブ内
から取除き、その部分にシリコン接着剤(東芝シリコン
(株)製、TSE397(非腐食速乾性接着シ−ル
材))を詰めて固化させ、封止してマ−カ−を得た。
ゼラチン(株)製、CLV)を3重量%濃度になるよう
に加えて充分に溶かし、Gd−DTPA(発売元・エ−
ザイ(株)、商品名・プロハンス)を1m mol/l の濃度
になるように添加して均一状態によく混合してマ−カ−
剤を得た。また、このマ−カ−剤が温かく、未だゲル化
していない状態で、内径2mm、外径3mmのポリテトラフ
ルオロエチレンのチュ−ブ内に吸引して充填し、放冷し
てチュ−ブ内のマ−カ−剤がゲル化した後で長さ10cm
に切断し、両端部のゲルを2〜5mmの長さでチュ−ブ内
から取除き、その部分にシリコン接着剤(東芝シリコン
(株)製、TSE397(非腐食速乾性接着シ−ル
材))を詰めて固化させ、封止してマ−カ−を得た。
【0017】(実施例2〜4)ゼラチン濃度を5重量
%、10重量%、15重量%とし、他は上記実施例1と
同様にしてマ−カ−剤及びマ−カ−を得た。
%、10重量%、15重量%とし、他は上記実施例1と
同様にしてマ−カ−剤及びマ−カ−を得た。
【0018】(実施例5)上記実施例1で使用したゼラ
チンの代わりに、寒天(JIS K 8263)を1重
量%濃度になるように加えて充分に溶かし、他は上記実
施例1と同様にしてマ−カ−剤及びマ−カ−を得た。
チンの代わりに、寒天(JIS K 8263)を1重
量%濃度になるように加えて充分に溶かし、他は上記実
施例1と同様にしてマ−カ−剤及びマ−カ−を得た。
【0019】(実施例6)上記実施例1で使用したゼラ
チンの代わりに、ペクチン(三唱(株)製、D−D slo
wset)を5重量%濃度になるように加えて充分に溶か
し、他は上記実施例1と同様にしてマ−カ−剤及びマ−
カ−を得た。
チンの代わりに、ペクチン(三唱(株)製、D−D slo
wset)を5重量%濃度になるように加えて充分に溶か
し、他は上記実施例1と同様にしてマ−カ−剤及びマ−
カ−を得た。
【0020】(実施例7、8)上記実施例1で使用した
ゼラチンの代わりに、ポリビニルアルコ−ル(PVA・
(株)クラレ製ポバ−ル205S)を10重量%濃度、
15重量%濃度となるように加えてそれぞれ充分に溶か
し、他は上記実施例1と同様にしてマ−カ−剤及びマ−
カ−を得た。
ゼラチンの代わりに、ポリビニルアルコ−ル(PVA・
(株)クラレ製ポバ−ル205S)を10重量%濃度、
15重量%濃度となるように加えてそれぞれ充分に溶か
し、他は上記実施例1と同様にしてマ−カ−剤及びマ−
カ−を得た。
【0021】(比較例1、2)ゼラチン濃度を20重量
%、50重量%とし、他は上記実施例1と同様にしてマ
−カ−剤及びマ−カ−を得た。
%、50重量%とし、他は上記実施例1と同様にしてマ
−カ−剤及びマ−カ−を得た。
【0022】(比較例3、4)寒天濃度を5重量%、1
0重量%とし、他は上記実施例5と同様にしてマ−カ−
剤及びマ−カ−を得た。
0重量%とし、他は上記実施例5と同様にしてマ−カ−
剤及びマ−カ−を得た。
【0023】(比較例5、6)ペクチン濃度を0.5重
量%、30重量%とし、他は上記実施例6と同様にして
マ−カ−剤及びマ−カ−を得た。
量%、30重量%とし、他は上記実施例6と同様にして
マ−カ−剤及びマ−カ−を得た。
【0024】(比較例7、8)PVA濃度を1重量%、
50重量%とし、他は上記実施例7、8と同様にしてマ
−カ−剤及びマ−カ−を得た。
50重量%とし、他は上記実施例7、8と同様にしてマ
−カ−剤及びマ−カ−を得た。
【0025】(比較例9)現在行われているようにGd
−DTPAを水に1m mol/l の濃度で溶解してマ−カ−
剤を得た。このマ−カ−剤を上記実施例1のポリテトラ
フルオロエチレンのチュ−ブ中に詰め、両端にビニ−ル
テ−プを貼付してマ−カ−を得た。
−DTPAを水に1m mol/l の濃度で溶解してマ−カ−
剤を得た。このマ−カ−剤を上記実施例1のポリテトラ
フルオロエチレンのチュ−ブ中に詰め、両端にビニ−ル
テ−プを貼付してマ−カ−を得た。
【0026】(比較例10、11)マヨネ−ズ(キュ−
ピ−(株)製の市販品)、マ−ガリン(雪印乳業(株)
製の市販品)を各々実施例1と同様にしてポリテトラフ
ルオロエチレンのチュ−ブに詰めて、マ−カ−を得た。
ピ−(株)製の市販品)、マ−ガリン(雪印乳業(株)
製の市販品)を各々実施例1と同様にしてポリテトラフ
ルオロエチレンのチュ−ブに詰めて、マ−カ−を得た。
【0027】(T1 ,T2 の信号強度及びマ−カ−の性
状)上記した実施例及び比較例のマ−カ−を使用し、M
RIによってT1 強調画像、T2 強調画像における感応
性、信号強度を、頭部用ファントムを用いてその周辺に
セロハンテ−プで貼り付けて撮影し調べたところ、次の
結果を得た。
状)上記した実施例及び比較例のマ−カ−を使用し、M
RIによってT1 強調画像、T2 強調画像における感応
性、信号強度を、頭部用ファントムを用いてその周辺に
セロハンテ−プで貼り付けて撮影し調べたところ、次の
結果を得た。
【0028】 (注) ◎ ; 高信号(どのレンジでも写る) ○ ; 中信号(レンジを上げれば写る) × ; 低信号(レンジを変えても写らない) (注) 実施例1〜4の性状は、いずれもゲル状態である。 (注) 実施例5、7の性状は、ゲル状態である。 実施例6、8の性状は、高粘度の液状である。
【0029】 (注) T1 、T2 強調信号の ◎ ○ × は各々上記と同じある。
【0030】(考察)上記実施例1〜3、5〜8のもの
は、いずれもT1 強調、T2 強調の双方に高信号を出
し、画像上に明瞭に写っているので、マ−カ−剤及びマ
−カ−として有用である。実施例4のものは、やゝ信号
強度が低いが、実用性がある。
は、いずれもT1 強調、T2 強調の双方に高信号を出
し、画像上に明瞭に写っているので、マ−カ−剤及びマ
−カ−として有用である。実施例4のものは、やゝ信号
強度が低いが、実用性がある。
【0031】ゼラチンの場合、ゼラチン濃度を上げると
比較例1、2に表われているように、T1 、T2 の双方
で信号強度が低くなり写らなくなっている。寒天の場
合、その濃度を上げると比較例3、4に表われているよ
うに、T1 においては信号を出していたり、やゝ信号強
度が低くなったりしているものの写っているが、T2 に
おいて信号強度が低くなり写らなくなっている。
比較例1、2に表われているように、T1 、T2 の双方
で信号強度が低くなり写らなくなっている。寒天の場
合、その濃度を上げると比較例3、4に表われているよ
うに、T1 においては信号を出していたり、やゝ信号強
度が低くなったりしているものの写っているが、T2 に
おいて信号強度が低くなり写らなくなっている。
【0032】ペクチンの場合、その濃度を下げると比較
例5に表われているように、T2 の信号強度が低くな
る。また、その濃度を上げると比較例6に表われている
ように、T1 、T2 共に信号強度が低くなる。PVAの
場合も、ペクチンと同様に、その濃度を下げると比較例
7のようにT2 の信号強度が低下している。また、その
濃度を上げると比較例8のようにT1、T2 共に信号強
度が低くなって写らなくなっている。また、従来より用
いられていた比較例9〜11のものは、いずれもT1 強
調でしか信号を出していない。
例5に表われているように、T2 の信号強度が低くな
る。また、その濃度を上げると比較例6に表われている
ように、T1 、T2 共に信号強度が低くなる。PVAの
場合も、ペクチンと同様に、その濃度を下げると比較例
7のようにT2 の信号強度が低下している。また、その
濃度を上げると比較例8のようにT1、T2 共に信号強
度が低くなって写らなくなっている。また、従来より用
いられていた比較例9〜11のものは、いずれもT1 強
調でしか信号を出していない。
【0033】
【発明の効果】上記したように、本発明のマ−カ−剤及
びマ−カ−はMRIにおけるT1 強調、T2 強調の双方
において高信号を出して、鮮明な画像を作るので、一度
このマ−カ−をセットすれば、T1 、T2 の両強調画像
を自由に得ることができ、かつその画像にマ−カ−が鮮
明に現われているから、生体内における病巣の三次元的
な位置の解析、決定が容易にできるようになり、それに
伴う治療計画が的確に確立することができ、その計画に
従って行う放射線治療も、ガンマ−ナイフやリニアック
等を使って病巣に対する放射線の高密度照射が正確にで
き、治療効果を上げることができる。
びマ−カ−はMRIにおけるT1 強調、T2 強調の双方
において高信号を出して、鮮明な画像を作るので、一度
このマ−カ−をセットすれば、T1 、T2 の両強調画像
を自由に得ることができ、かつその画像にマ−カ−が鮮
明に現われているから、生体内における病巣の三次元的
な位置の解析、決定が容易にできるようになり、それに
伴う治療計画が的確に確立することができ、その計画に
従って行う放射線治療も、ガンマ−ナイフやリニアック
等を使って病巣に対する放射線の高密度照射が正確にで
き、治療効果を上げることができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 常磁性体を粘性液体乃至ゲル状態の親水
性物質中に均一状態に添加したMRI用マ−カ−剤。 - 【請求項2】 上記常磁性体がガドリニウム(Gd)系
常磁性体である請求項1記載のMRI用マ−カ−剤。 - 【請求項3】 上記親水性物質が動物系又は植物系の天
然物、半合成物あるいは合成物またはこれらの混合物に
よって粘性液体乃至ゲル状態に形成されている請求項1
または2記載のMRI用マ−カ−剤。 - 【請求項4】 上記親水性物質がその中に自由水を有す
る濃度の粘性液体乃至ゲル状態であり、常磁性体を0.01
〜10 m mol/l添加している請求項1〜3のいずれかに記
載のMRI用マ−カ−剤。 - 【請求項5】 上記親水性物質がゼラチン濃度を1〜1
5重量%とするゼラチンゲルである請求項4記載のMR
I用マ−カ−剤。 - 【請求項6】 上記請求項1〜5のいずれかに記載のM
RI用マ−カ−剤を、MRI信号に影響を与えない細い
管状容器に封入したMRI用マ−カ−。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9159334A JPH1080414A (ja) | 1996-06-04 | 1997-06-03 | Mri用マーカー剤及びマーカー |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8-162526 | 1996-06-04 | ||
JP16252696 | 1996-06-04 | ||
JP9159334A JPH1080414A (ja) | 1996-06-04 | 1997-06-03 | Mri用マーカー剤及びマーカー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1080414A true JPH1080414A (ja) | 1998-03-31 |
Family
ID=26486176
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9159334A Pending JPH1080414A (ja) | 1996-06-04 | 1997-06-03 | Mri用マーカー剤及びマーカー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1080414A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005108571A1 (ja) * | 2004-05-07 | 2005-11-17 | Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. | 検査用マイクロリアクタおよび遺伝子検査装置ならびに遺伝子検査方法 |
US8412306B2 (en) | 2007-02-28 | 2013-04-02 | Wisconsin Alumni Research Foundation | Voltage standing wave suppression for MR-guided therapeutic interventions |
US8457712B2 (en) | 2005-12-30 | 2013-06-04 | Wisconsin Alumni Research Foundation | Multi-mode medical device system and methods of manufacturing and using same |
US8532742B2 (en) | 2006-11-15 | 2013-09-10 | Wisconsin Alumni Research Foundation | System and method for simultaneous 3DPR device tracking and imaging under MR-guidance for therapeutic endovascular interventions |
-
1997
- 1997-06-03 JP JP9159334A patent/JPH1080414A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005108571A1 (ja) * | 2004-05-07 | 2005-11-17 | Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. | 検査用マイクロリアクタおよび遺伝子検査装置ならびに遺伝子検査方法 |
US8457712B2 (en) | 2005-12-30 | 2013-06-04 | Wisconsin Alumni Research Foundation | Multi-mode medical device system and methods of manufacturing and using same |
US8532742B2 (en) | 2006-11-15 | 2013-09-10 | Wisconsin Alumni Research Foundation | System and method for simultaneous 3DPR device tracking and imaging under MR-guidance for therapeutic endovascular interventions |
US8412306B2 (en) | 2007-02-28 | 2013-04-02 | Wisconsin Alumni Research Foundation | Voltage standing wave suppression for MR-guided therapeutic interventions |
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