JPH1079854A - 画情報の変換方法、画情報の変換条件設定方法及び画像記録装置 - Google Patents

画情報の変換方法、画情報の変換条件設定方法及び画像記録装置

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JPH1079854A
JPH1079854A JP8235630A JP23563096A JPH1079854A JP H1079854 A JPH1079854 A JP H1079854A JP 8235630 A JP8235630 A JP 8235630A JP 23563096 A JP23563096 A JP 23563096A JP H1079854 A JPH1079854 A JP H1079854A
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JP8235630A
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English (en)
Inventor
Takaaki Terashita
隆章 寺下
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原画像中の主要画像部が適正に再現され、原
画像中のより多くの画像部が自然に再現された複写画像
を得る。 【解決手段】 プレスキャン画像データを濃度データと
色データに分離し、原画像の主要部の濃度を推定する(2
54,256) 。原画像の階調域が記録材料の画像再現域より
も広い場合(260が否定) は主要部濃度に基づき再現域外
の背景階調域hを抽出し、階調域hに対応する背景領域
の画像特徴量に基づき高濃度側と低濃度側の基準濃度を
設定し、2つの基準濃度、又は2つの基準濃度と主要部
濃度に基づき階調変換条件を作成する(262〜274)。ファ
インスキャン画像データが入力されると対応する階調変
換条件を取込んでルックアップテーブルに設定し、前記
画像データを濃度データと色データに分離し、濃度デー
タをルックアップテーブルにより階調変換し色データと
合成して記録用画像データを生成する(284〜292)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画情報の変換方法、
画情報の変換条件設定方法、及び画像記録装置に係り、
特に、原画像を表す原画像情報を、記録媒体に画像を記
録する際に用いる記録用画像情報に変換する画情報の変
換方法、原画像情報を記録用画像情報に変換するための
変換条件を設定する画情報の変換条件設定方法、前記画
情報の変換方法及び前記画情報の変換条件設定方法を適
用可能な画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、写真フィルム等に記録されている原画像を記録媒体
に複写するにあたり、撮像等によって得られた原画像の
各画素の各成分色毎の階調値(濃度値、輝度値等)を表
す画像データに対し、記録媒体に画像を記録するために
階調変換を行い、階調変換によって得られた記録用デー
タを用いて画素単位で記録媒体に画像を記録することが
行われている(所謂デジタル複写方式)。
【0003】このデジタル複写方式において、画像デー
タに対する階調変換は、基本的には画像データが表す原
画像の各画素の階調値を、記録媒体上で画像として再現
される階調値の範囲(以下、画像再現域と称する)内に
割り当てることを目的としているが、複写画像の画質
は、画像データの階調値をどのように変換したかによっ
て大きく左右されるので、以下で説明するように、従来
より種々の階調変換方法が提案されている。
【0004】例えば特開平2-157758号公報には、階調変
換を行うための変換曲線を設定する際の基準値であるハ
イライト濃度及びシャドー濃度を自動的に設定する技術
として、原画像の各画素毎に色成分別の濃度値の平均値
を求め、各画素毎の平均濃度値と画素数との関係を示す
平均濃度値度数ヒストグラムを求め、平均濃度値度数ヒ
ストグラムから累積平均濃度値度数ヒストグラムを求
め、累積平均濃度値度数ヒストグラムにおいて所定の累
積濃度出現率に対応する平均濃度値を見い出し、見い出
した平均濃度値と平均濃度値度数ヒストグラムにおける
発生限界濃度値とによって決定される濃度区間内におい
て、色成分別の区間内平均濃度値を求め、該色成分別の
区間内平均濃度に基づいて基準濃度点(ハイライト濃
度、シャドー濃度)を設定することが開示されている。
【0005】また特開平 5-91323号公報には、上記技術
において、原画像中の局部的に明るい(例えば鏡面反
射)部分や局部的に暗い部分の影響を軽減して基準濃度
点を求めるようにした基準濃度点の設定方法が記載され
ている。
【0006】しかしながら、原画像中には、局部的に明
るい部分以外にも、例えば明るい空や背景中の暗い影等
のように複写画像上で再現する必要性が非常に低いハイ
ライト画像部やシャドー画像部が存在していることが多
々ある。これに対し、上記何れの公報に記載の技術も、
単に濃度ヒストグラムを利用してハイライト濃度及びシ
ャドー濃度を決定しているので、上述したような重要度
が非常に低いハイライト画像部やシャドー画像部を除去
して、真に再現したいハイライト濃度及びシャドー濃度
を得ることは困難である。従って、例えば重要度が非常
に低いハイライト画像部やシャドー画像部の濃度をハイ
ライト濃度、シャドー濃度として設定することによって
複写画像上での主要画像部のコントラストが低くなる等
のように、複写画像上で主要画像部が適正に再現されな
い可能性が高い。
【0007】また、特開平6-178113号公報には、画像デ
ータのヒストグラムを作成し、作成したヒストグラム
を、該ヒストグラムの頻度の偏りを無くす方向(正規分
布に近づく方向)に修正し、修正したヒストグラムに基
づいて、画像の再現変換特性を得るために用いる画像代
表値(画像中の主要画像部に対して適正な明るさ、色、
カラーバランス等を再現するためのパラメータ)を算出
することが記載されている。
【0008】しかし、上記技術によれば濃度フェリアに
よる影響を除去することはできるものの、ヒストグラム
の形状と主要画像部の濃度との関係は一定ではないの
で、ヒストグラムの形状を正規分布に一致させたとして
も、画像代表値として、複写画像上での主要画像部の明
るさ、色、カラーバランス等を適正にすることができる
適正な値が得られるとは限らない。従って、複写画像上
で主要画像部が適正に再現されない場合があった。
【0009】また上記技術では、主要画像部と背景画像
部とを区別することなく単にヒストグラムを修正するの
で、画像データが表す原画像の階調幅に比較して、記録
媒体の画像再現域の階調幅が狭い場合には、複写画像上
で主要画像部及び背景画像部のコントラストが同様に低
下するように画像データが変換されることになる。従っ
て、特に原画像の階調幅に比較して記録媒体の画像再現
域の階調幅が狭い場合に、主要画像部が軟調化すること
で複写画像上で主要画像部が更に不自然に再現されると
いう欠点があった。
【0010】更に、特開平4-285933号公報には、原画像
中の主要画像部、ハイライト部、及びシャドー部を検出
する検出手段、検出された主要画像部とハイライト部、
及び主要画像部とシャドー部の濃度差を算出する手段、
この濃度差を所定値と比較し階調補正量を算出する手
段、階調補正量に基づき階調を変化させる手段から成る
ハードコピー装置が記載されている。上記技術では、主
要画像部の濃度を求めて階調補正量を算出しているの
で、主要画像部の階調を損なうことなく、他の部分も適
度に階調を再現させることができる。
【0011】しかし、原画像中の主要画像部の色味は中
性色でない場合の方が多く、例えば主要画像部が人物の
顔の場合は、主要画像部の色味は肌色である。上記技術
では原画像中の主要画像部の色味が非中性色であった場
合に、主要画像部の色味を複写画像上で正確に再現する
ための方法について何ら記載されていない。このため、
主要画像部の色味が肌色の場合、主要画像部の濃度に基
づき階調補正を行うと、R、G、B各色の階調が異なっ
てしまい、複写画像上で主要画像部等の多くの画像部の
色味を適正に再現できない場合がある、という問題があ
った。
【0012】また、上記の技術においても、原画像中の
重要度が非常に低いハイライト部やシャドー部も複写画
像上で再現されるように記録媒体の画像再現域を割り当
てる可能性があり、特に原画像の階調幅に比較して記録
媒体の画像再現域の階調幅が狭い場合には、複写画像中
の主要画像部が必要以上に軟調となる等のように、複写
画像上で主要画像部が不自然に再現されることがあっ
た。
【0013】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、第1の目的は、主要画像部が適正に再現された複写
画像を得ることができる画情報の変換方法及び画像記録
装置を得ることである。
【0014】また、本発明の第2の目的は、記録媒体の
画像再現域に対応して、原画像中のより多くの画像部が
自然に再現された複写画像を得ることができる画情報の
変換方法、画情報の変換条件設定方法及び画像記録装置
を得ることである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明に係る画情報の変換方法は、原画像を
表す原画像情報を、前記原画像を記録媒体に記録する際
に用いる記録用画像情報に変換する画情報の変換方法で
あって、前記原画像情報から、原画像の濃淡を表す階調
情報及び原画像の色を表す色情報を求めると共に、原画
像中の主要画像部の階調値を求め、前記求めた主要画像
部の階調値を基準とし、画像記録すべき最大基準階調値
及び最小基準階調値が各々所定の階調値となるように前
記階調情報を変換し、変換した階調情報と前記色情報を
合成することにより前記記録用画像情報を得ることを特
徴としている。
【0016】請求項1記載の発明では、原画像を表す原
画像情報から、原画像の濃淡を表す階調情報及び原画像
の色を表す色情報を求めると共に、原画像中の主要画像
部の階調値を求めている。なお、主要画像部の階調値
は、原画像中に人物の顔に相当する領域(顔領域)が存
在している場合には、例えば原画像から主要画像部とし
て顔領域を抽出し、該顔領域の階調値を主要画像部の階
調値として求めることができる。また、顔領域等のよう
に明らかに主要画像部と判断できる画像部が原画像中に
存在していない場合には、例えば重視すべき階調域に応
じて原画像を分類し、原画像中の主要画像部を特定する
ことなく、前記分類の結果に応じて主要画像部の階調値
を設定すればよい。
【0017】また請求項1の発明では、上記のようにし
て求めた主要画像部の階調値を基準とし、最大基準階調
値及び最小基準階調値が各々所定の階調値となるように
階調情報を変換する。これにより、主要画像部が適正な
階調値で再現されるように階調情報を変換することがで
きる。そして、変換した階調情報と、原画像情報から求
めた色情報を合成することにより記録用画像情報を得て
いるので、記録用画像情報が表す画像の色味を、原画像
中の主要画像部を含む原画像の色味と一致させることが
できる。従って、記録用画像情報を用いて記録媒体に画
像を記録することで、主要画像部が適正に再現された複
写画像を得ることができる。
【0018】請求項2記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、前記原画像情報は、前記原画像を複数画素に分
割したときの各画素の各成分色毎の階調値を表す第1の
原画像情報と、前記原画像を前記第1の原画像情報より
も多数の画素に分割したときの各画素の各成分色毎の階
調値を表す第2の原画像情報と、から成り、前記第1の
原画像情報に基づき、前記階調情報及び色情報を求め、
前記主要画像部の階調値を求めて、主要画像部の階調値
を基準とし、前記最大基準階調値及び最小基準階調値が
各々所定の階調値に変換されるように変換条件を設定
し、前記第2の原画像情報から前記階調情報及び色情報
を求め、第2の原画像情報から求めた前記階調情報を前
記設定した変換条件によって変換し、変換した階調情報
と第2の原画像情報から求めた色情報を合成することに
より記録用画像情報を得ることを特徴としている。
【0019】画像中の主要画像部の階調値を求める等の
処理は複雑であるので、処理に時間がかかることが一般
的であるが、請求項2記載の発明では、第2の原画像情
報よりも解像度の低い第1の原画像情報を用いて主要画
像部の階調値の導出、階調情報を変換するための変換条
件の設定等を行い、第2の原画像情報から求めた階調情
報を、前記設定した変換条件によって変換するので、記
録用画像情報を短時間で得ることができる。
【0020】請求項4記載の発明に係る画情報の変換条
件設定方法は、原画像を表す原画像情報を、前記原画像
を記録媒体に記録する際に用いる記録用画像情報に変換
するための変換条件を設定する画情報の変換条件設定方
法であって、前記原画像情報に基づいて前記原画像中の
主要画像部の階調値を求め、前記求めた主要画像部の階
調値に基づき原画像中の背景画像部の再現条件を決定
し、前記決定した背景画像部の再現条件に従って、画像
記録すべき最大基準階調値及び最小基準階調値を決定
し、前記最大基準階調値及び最小基準階調値が各々所定
の階調値に変換されるように前記変換条件を設定するこ
とを特徴としている。
【0021】請求項4記載の発明では、原画像情報に基
づいて原画像中の主要画像部の階調値を求め、求めた主
要画像部の階調値に基づいて原画像中の背景画像部の再
現条件を設定する。本発明における背景画像部の再現条
件は、原画像中の背景画像部に相当する階調域、すなわ
ち複写画像上で再現する必要が低いと推定される階調域
を、複写画像上でどのように再現するかを定めた条件で
あり、背景画像部の重要度(複写画像上で再現する必要
性の高低)に応じて定めることができる。
【0022】原画像中の背景画像部に相当する階調域は
主要画像部の階調値に基づいて求めることができ、背景
画像部の重要度は、例えば背景画像部に相当する階調域
の原画像情報から求めた各種の画像特徴量等に基づいて
判断することができる。そして、例えば重要度が低いと
判断した背景画像部に相当する階調域については、複写
画像上で再現されないように背景画像部の再現条件を定
めることができる。
【0023】上記のようにして背景画像部の再現条件を
設定すると、請求項4の発明では、設定した背景画像部
の再現条件に従って最大基準階調値及び最小基準階調値
を決定する。これにより、例えば原画像中に存在する明
るい空や背景中の暗い影等のように、複写画像上で再現
する必要が非常に低いと判断した背景画像部に相当する
階調域については、複写画像上で再現されないように最
大基準階調値及び最小基準階調値が決定されることにな
る。そして請求項4の発明では、原画像情報から得られ
る原画像の濃淡を表す階調情報の最大基準階調値及び最
小基準階調値が各々所定の階調値に変換されるように、
原画像情報を記録用画像情報に変換するための変換条件
を設定する。
【0024】これにより、複写画像上で再現する必要が
非常に低い背景画像部に相当する階調域に対して記録媒
体の画像再現域を割り当てることで、主要画像部を含む
他の画像部が、複写画像上でのコントラストが低下して
不自然に再現されることを防止することができ、記録媒
体の画像再現域に対応して、原画像中のより多くの画像
部が自然に再現されるように原画像情報を記録用画像情
報に変換することができる。
【0025】なお、請求項4の発明は、請求項3に記載
したように、請求項1の発明に適用することも可能であ
る。すなわち請求項3記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、前記主要画像部の階調値に基づき原画像中の背
景画像部の再現条件を決定し、前記決定した背景画像部
の再現条件に従って、前記最大基準階調値及び最小基準
階調値を決定することを特徴としている。これにより、
請求項4の発明と同様に、原画像中のより多くの画像部
が自然に再現された複写画像を得ることができる。
【0026】請求項5記載の発明に係る画情報の変換方
法は、原画像を表す原画像情報を、前記原画像を記録媒
体に記録するための記録用画像情報に変換する画情報の
変換方法であって、前記原画像情報に基づき原画像のヒ
ストグラムを作成すると共に、原画像中の主要画像部の
階調値を求め、前記作成したヒストグラム及び前記記録
媒体において画像として再現される階調域を表す情報に
基づき、前記求めた主要画像部の階調値を基準として目
標のヒストグラムを決定し、変換後の画像情報から作成
したヒストグラムが前記決定した目標のヒストグラムに
一致するように、前記原画像情報を記録用画像情報に変
換することを特徴としている。
【0027】請求項5記載の発明では、原画像のヒスト
グラムを作成すると共に、原画像中の主要画像部の階調
値を求め、求めたヒストグラム及び記録媒体において画
像として再現される階調域(画像再現域)を表す情報に
基づき、主要画像部の階調値を基準として目標のヒスト
グラムを決定する。なお、主要画像部の階調値を基準と
する目標のヒストグラムの決定は、例えば請求項9に記
載したように、作成した原画像のヒストグラムに対し、
階調値が主要画像部の階調値よりも大きい範囲と、階調
値が主要画像部の階調値よりも小さい範囲と、を独立し
て修正することで行うことができる。
【0028】上記では、主要画像部の階調値を基準とし
て目標ヒストグラムを決定しているので、例えば記録媒
体の画像再現域の階調幅が原画像情報が表す原画像の階
調幅よりも狭い場合であっても、複写画像上において主
要画像部の階調が損なわれることのないように(例えば
主要画像部の階調値に相当する階調域を圧縮しない、或
いは圧縮率の程度が非常に小さくなるように)、目標ヒ
ストグラムを決定することができる。
【0029】また、上記のようにして目標のヒストグラ
ムを決定すると、変換後の画像情報から作成したヒスト
グラムが前記決定した目標のヒストグラムに一致するよ
うに、原画像情報を記録用画像情報に変換する。これに
より、原画像情報が、主要画像部の階調が損なわれない
ように記録用画像情報に変換されることになるので、こ
の記録用画像情報を用いて記録媒体に画像を記録するこ
とで、記録媒体の画像再現域の階調幅が原画像の階調幅
よりも狭い場合であっても、主要画像部が適正に再現さ
れた複写画像を得ることができる。
【0030】なお、請求項5の発明において、請求項6
に記載したように、原画像情報から、原画像の濃淡を表
す階調情報及び原画像の色を表す色情報を求め、原画像
のヒストグラムとして、階調情報に基づいて原画像の階
調値のヒストグラムを作成すると共に、該階調値のヒス
トグラムに対して目標のヒストグラムを決定し、変換後
の階調情報から作成したヒストグラムが決定した目標の
ヒストグラムに一致するように階調情報を変換し、変換
した階調情報に前記色情報を合成することにより記録用
画像情報を得るようにすれば、請求項1と同様に、主要
画像部を含む原画像中の各画像部の色味が適正に再現さ
れた複写画像が得られる。
【0031】また請求項5の発明において、請求項7に
記載したように、原画像情報が、前記原画像を複数画素
に分割したときの各画素の各成分色毎の階調値を表す第
1の原画像情報と、前記原画像を前記第1の原画像情報
よりも多数の画素に分割したときの各画素の各成分色毎
の階調値を表す第2の原画像情報と、から成り、第1の
原画像情報に基づき、ヒストグラムを作成し、主要画像
部の階調値を求め、目標のヒストグラムを決定して、変
換後の画像情報から作成したヒストグラムを目標のヒス
トグラムに一致させるための変換条件を設定し、第2の
原画像情報を設定した変換条件によって変換することに
より記録用画像情報を得るようにすれば、請求項2の発
明と同様に、記録用画像情報を短時間で得ることができ
る。
【0032】また請求項5の発明において、請求項8に
記載したように、主要画像部の階調値に基づき原画像中
の背景画像部の再現条件を決定し、決定した背景画像部
の再現条件も考慮して目標のヒストグラムを決定するよ
うにすれば、請求項4の発明と同様に、原画像中のより
多くの画像部が自然に再現された複写画像を得ることが
できる。
【0033】請求項10記載の発明に係る画像記録装置
は、原画像を表す原画像情報を入力する入力手段と、前
記原画像情報から前記原画像の濃淡を表す階調情報及び
前記原画像の色を表す色情報を求める演算手段と、前記
原画像中の主要画像部の階調値を求める主要部階調導出
手段と、前記求められた主要画像部の階調値を基準とし
て、画像記録すべき最大基準階調値及び最小基準階調値
が各々所定の階調値に変換されるように変換条件を設定
する変換条件設定手段と、前記設定された変換条件に従
って前記階調情報を変換する変換手段と、前記変換され
た階調情報と前記色情報を合成して記録用画像情報を得
る合成手段と、前記記録用画像情報に基づいて記録媒体
に画像を記録する記録手段と、を含んで構成している。
【0034】請求項10記載の発明によれば、演算手段
が、原画像を表す原画像情報から、原画像の濃淡を表す
階調情報及び原画像の色を表す色情報を求め、主要部階
調導出手段では原画像中の主要画像部の階調値を求め、
変換条件設定手段では主要画像部の階調値を基準とし
て、画像記録すべき最大基準階調値及び最小基準階調値
が各々所定の階調値となるように変換条件を設定する。
更に、変換手段は設定された変換条件に従って階調情報
を変換し、合成手段では変換された階調情報と色情報と
を合成して記録用画像情報を得る。そして記録手段で
は、記録用画像情報に基づいて記録媒体に画像を記録す
る。これにより、請求項1の発明と同様に、主要画像部
が適正に再現された複写画像を得ることができる。
【0035】請求項11記載の発明に係る画像記録装置
は、原画像を表す原画像情報を入力する入力手段と、前
記原画像情報に基づいて前記原画像中の主要画像部の階
調値を求める主要部階調値導出手段と、前記原画像情報
に基づき原画像のヒストグラムを作成し、作成したヒス
トグラム及び記録媒体において画像として再現される階
調域を表す情報に基づき、前記主要画像部の階調値を基
準として目標のヒストグラムを決定する目標ヒストグラ
ム決定手段と、変換後の画像情報から作成したヒストグ
ラムが前記決定された目標のヒストグラムに一致するよ
うに変換条件を設定する変換条件設定手段と、前記設定
された変換条件に従って原画像情報を記録用画像情報に
変換する変換手段と、前記記録用画像情報に基づいて記
録媒体に画像を記録する記録手段と、を含んで構成して
いる。
【0036】請求項11記載の発明によれば、主要部階
調値導出手段が原画像中の主要画像部の階調値を求め、
目標ヒストグラム決定手段は、原画像のヒストグラムを
作成し、作成したヒストグラム及び記録媒体において画
像として再現される階調域を表す情報に基づき、主要画
像部の階調値を基準として目標のヒストグラムを決定す
る。また変換条件設定手段では、変換後の画像情報から
作成したヒストグラムが目標のヒストグラムに一致する
ように画情報を変換するための変換条件を設定し、変換
手段では、設定された変換条件に従って原画像情報を記
録用画像情報に変換する。そして記録手段では、記録用
画像情報に基づいて記録媒体に画像を記録する。これに
より、請求項5の発明と同様に、記録媒体の画像再現域
の階調幅が原画像の階調幅よりも狭い場合であっても、
主要画像部が適正に再現された複写画像を得ることがで
きる。
【0037】なお、請求項10又は請求項11の発明に
おいて、請求項12に記載したように、主要部階調値導
出手段によって導出された主要画像部の階調値に基づき
原画像中の背景画像部の再現条件を決定する再現条件決
定手段と、前記決定された背景画像部の再現条件に従っ
て画像記録すべき最大基準階調値及び最小基準階調値を
決定する基準階調値決定手段と、を設け、変換条件設定
手段が、前記決定された最大基準階調値及び最小基準階
調値が各々所定の階調値になるように変換条件を設定す
るように構成すれば、請求項4の発明と同様に、原画像
中のより多くの画像部がより自然に再現された複写画像
を得ることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態の一例を詳細に説明する。
【0039】〔第1実施形態〕図1には本実施形態に係
る写真処理システム10が示されている。写真処理シス
テム10には、図示しないカメラによって画像が撮影記
録されたネガフィルム12が多数本持ち込まれる。持ち
込まれた多数本のネガフィルム12は、スプライシング
テープ等によって繋ぎ合わされ、図示しないフィルムプ
ロセッサで現像等の処理が行われた後にフィルム画像読
取装置16へセットされる。
【0040】フィルム画像読取装置16の内部には、フ
ィルム搬送路に沿ってプレスキャン部36、ファインス
キャン部38が順次配置されている。各スキャン部3
6、38ではネガフィルム12に記録されているフィル
ム画像の走査読み取りを各々行う。図2に示すように、
プレスキャン部36よりもフィルム搬送路の上流側には
バーコードリーダ40が設けられている。バーコードリ
ーダ40は、発光素子40Aと受光素子40Bとの対が
フィルム搬送路を挟んで対向配置されて構成されてい
る。受光素子40Bは制御回路42に接続されている。
制御回路42は、受光素子40Bから出力される信号の
レベルの変化に基づいて、ネガフィルム12に光学的に
記録されている、フィルム種等を表すバーコードを読み
取り、ネガフィルム12のフィルム種等を判断する。
【0041】バーコードリーダ40とプレスキャン部3
6との間には、ネガフィルム12を挟持搬送する一対の
ローラ44、読取ヘッド46、画面検出センサ50が順
次配置されている。読取ヘッド46及び画面検出センサ
50は各々制御回路42に接続されている。フィルム画
像読取装置16にセットされるネガフィルム12の中に
は、裏面に透明な磁性材料が塗布されて磁気層が形成さ
れ、この磁気層にコマ番号、フィルム種、撮影時の撮影
条件等を表す情報が磁気記録されていることがある。読
取ヘッド46は前記磁気層に磁気記録された情報を読取
可能な位置に配置されており、前記情報を読み取って制
御回路42へ出力する。
【0042】また、画面検出センサ50は前述のバーコ
ードリーダ40と同様に発光素子と受光素子の対で構成
されている。制御回路42は画面検出センサ50の受光
素子から出力される信号のレベルの変化に基づいて、ネ
ガフィルム12上におけるフィルム画像の位置(及びサ
イズ)を判断する。
【0043】一方、プレスキャン部36は、プレスキャ
ン部36を通過するネガフィルム12へ向けて光を射出
するように配置されたランプ52を備えている。ランプ
52はドライバ54を介して制御回路42に接続されて
おり、射出する光の光量が予め定められた所定値となる
ようにドライバ54から供給される電圧の大きさが制御
回路42によって制御される。ランプ52の光射出側に
はC(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)の3
枚の調光フィルタから成る調光フィルタ群56、光拡散
ボックス58が順に配置されており、さらにフィルム搬
送路を挟んで結像レンズ60、CCDラインセンサ62
が順に配置されている。
【0044】調光フィルタ群56の各調光フィルタは、
CCDラインセンサ62におけるR、G、Bの3色の感
度のばらつきを補正するために、光路中への挿入量が予
め調整されている。調光フィルタ群56、光拡散ボック
ス58、ネガフィルム12及び結像レンズ60を順次透
過した光はCCDラインセンサ62の受光面に照射され
る。CCDラインセンサ62は、Rの光の光量を検出す
るセンサ、Gの光の光量を検出するセンサ及びBの光の
光量を検出するセンサが隣接配置されて成る多数のセン
サユニットが、ネガフィルム12の幅方向に沿って所定
間隔隔てて配列されて構成されている。
【0045】従って、CCDラインセンサ62は画像
を、前記センサユニットの間隔を1辺の大きさとする多
数個の画素に分割し、各画素毎に透過光量を検出する。
前記結像レンズ60は、ネガフィルム12を透過した光
のうち、ランプ52から射出された光の光軸と交差しか
つネガフィルム12の幅方向に沿った1画素列(以下、
この画素列に対応する位置を読取位置という)を透過し
た光を、CCDラインセンサ62の受光面に結像させ
る。
【0046】CCDラインセンサ62の出力側には、増
幅器64、LOG変換器66、A/D変換器68が順に
接続されている。CCDラインセンサ62から出力され
た信号は、増幅器64で増幅され、LOG変換器66で
対数変換され、A/D変換器68によってデジタルの画
像データ(フィルム画像の各画素のR、G、B毎の濃度
値を表すデータ)に変換される。A/D変換器68は制
御回路42に接続されており、A/D変換器68から出
力された画像データはプレスキャン画像データとして制
御回路42に入力される。なお、プレスキャン画像デー
タは本発明の原画像情報(より詳しくは第1の原画像情
報)に対応しており、プレスキャン部36は本発明の入
力手段に対応している。
【0047】制御回路42は、入力されたプレスキャン
画像データ等を記憶するための不揮発性の記憶手段70
と、ファインスキャン画像データ(後述)を記録用画像
データに変換するためのルックアップテーブル(LU
T)71を備えている。更に、制御回路42にはCRT
ディスプレイ72が接続されており、入力されたプレス
キャン画像データを用いて処理を行って、ポジ画像をデ
ィスプレイ72に表示することも可能とされている。
【0048】また、プレスキャン部36とファインスキ
ャン部38との間には、搬送ローラ対74と従動ローラ
76とから成るローラ群と、従動ローラ78A、78
B、78Cから成るローラ群と、が所定間隔隔てて配置
されている。この2つのローラ群の間ではネガフィルム
12のループが形成される。このループにより、プレス
キャン部36におけるネガフィルム12の搬送速度と、
ファインスキャン部38におけるネガフィルム12の搬
送速度と、の差が吸収される。搬送ローラ対74にはパ
ルスモータ80が連結されている。パルスモータ80は
ドライバ82を介して制御回路42に接続されている。
制御回路42はドライバ82を介してパルスモータ80
を駆動することにより、ネガフィルム12を搬送させ
る。
【0049】一方、ファインスキャン部38はプレスキ
ャン部36とほぼ同一の構成とされている。すなわち、
ファインスキャン部38はネガフィルム12へ向けて光
を射出するランプ84を備えている。ランプ84はドラ
イバ86を介して制御回路42に接続されており、射出
する光が所定の光量となるようにドライバ86からの供
給電圧の大きさが制御回路42によって制御される。ラ
ンプ84の光射出側には3枚の調光フィルタから成る調
光フィルタ群88、光拡散ボックス90が順次配置され
ており、さらにフィルム搬送路を挟んで結像レンズ9
2、CCDラインセンサ94が順次配置されている。
【0050】調光フィルタ群88の各調光フィルタも、
CCDラインセンサ94におけるR、G、Bの3色の感
度のばらつきを補正するために、光路への挿入量が予め
調整されている。結像レンズ92は、調光フィルタ群8
8、光拡散ボックス90、ネガフィルム12を透過した
光のうち、読取位置に位置している画素列を透過した光
をCCDラインセンサ94の受光面に結像させる。CC
Dラインセンサ94もCCDラインセンサ62と同様の
構成とされているが、センサユニットの間隔がCCDラ
インセンサ62よりも小さくされている。従って、CC
Dラインセンサ94はCCDラインセンサ62と比較し
て、画像をさらに細かくさらに多数個の画素に分割し、
各画素毎に透過光量を検出する。
【0051】CCDラインセンサ94の出力側には、増
幅器96、LOG変換器98、A/D変換器100が順
に接続されている。CCDラインセンサ94から出力さ
れた信号は、増幅器96で増幅され、LOG変換器98
で対数変換された後に、A/D変換器100によってデ
ジタルの画像データに変換される。A/D変換器100
は制御回路42に接続されており、変換された画像デー
タはファインスキャン画像データとして制御回路42に
入力される。なお、ファインスキャン画像データは本発
明の原画像情報(より詳しくは第2の原画像情報)に対
応しており、ファインスキャン部38も本発明の入力手
段に対応している。
【0052】制御回路42は、詳細は後述するが、プレ
スキャン部36から入力されたプレスキャン画像データ
に基づいてLUT71に設定する変換データを求め、変
換データを設定したLUT71により、ファインスキャ
ン部38から入力されたファインスキャン画像データを
印画紙等の記録材料に画像を記録するための記録用画像
データに変換する。制御回路42はプリンタプロセッサ
18のプリントヘッド120(詳細は後述)と接続され
ており、前記変換により得られた記録用画像データを記
録信号に変換してプリントヘッド120へ転送する。
【0053】また、ファインスキャン部38の下流側に
は搬送ローラ対102が配置されている。搬送ローラ対
102にもパルスモータ104が連結されている。パル
スモータ104はドライバ106を介して制御回路42
に接続されている。制御回路42はドライバ106を介
してパルスモータ104を駆動することにより、ネガフ
ィルム12を搬送させる。
【0054】一方、図1に示すように、プリンタプロセ
ッサ18には層状に巻き取られた印画紙等の記録材料1
12を収納するマガジン114がセットされている。記
録材料112はマガジン114から引き出され、カッタ
部116を介してプリンタ部110へ送り込まれる。プ
リンタ部110にはプリントヘッド120が設けられて
おり、このプリントヘッド120はフィルム画像読取装
置16の制御回路42に接続されている。プリントヘッ
ド120は、制御回路42から記録信号が転送される
と、該記録信号に基づいて記録材料112への画像の露
光を行う。
【0055】このプリントヘッド120としては、例え
ばR、G、Bの各成分色毎のレーザ光を前記記録信号に
応じて変調すると共に、記録材料112の搬送方向と直
交する方向に沿って走査させて記録材料112に照射す
ることにより、記録材料112上に画像を露光記録する
構成のプリントヘッドを用いることができる。また、こ
れに代えて、CRTや液晶パネル等の表示手段を備え、
記録信号が表す画像を表示手段に表示させ、表示手段に
表示された画像を記録材料112上に露光記録する構成
(例えば表示手段としてCRTを用いた場合には、CR
Tから射出された光を直接又は空間光変調素子を介して
記録材料112に照射することにより実現でき、表示手
段として液晶パネルを用いた場合には、液晶パネルを透
過した光を記録材料112に照射することにより実現で
きる)のプリントヘッドを用いてもよい。
【0056】プリンタ部110を通過した記録材料11
2は、リザーバ部150へ送り込まれる。リザーバ部1
50は所定間隔隔てて一対のローラ152が設けられて
おり、記録材料112はこの一対のローラ152間でル
ープが形成される。このループによって、プリンタ部1
10と下流側のプロセッサ部154との搬送速度差が吸
収される。プロセッサ部154には、発色現像槽15
6、漂白定着槽158、水洗槽160、162、164
が順に配置されている。これら各処理槽内には各々所定
の処理液が貯留されている。記録材料112は各処理槽
内へ順に送り込まれ、各処理液に浸漬されて処理され
る。
【0057】プロセッサ部154の下流側には乾燥部1
66が設けられている。乾燥部166は図示しないファ
ンとヒータとによって生成した熱風を記録材料112に
供給する。これにより、記録材料112の表面に付着し
た水分が乾燥される。乾燥部166を通過した記録材料
112は、カッタ部168でプリント毎に切断された後
にプリンタプロセッサ18の外部へ排出される。
【0058】次に本第1実施形態の作用を説明する。図
3は、本第1実施形態に係る制御回路42の作用を、機
能毎にブロックに分けて示したものである。なお、図3
ではプレスキャン部36から入力されるプレスキャン画
像データを実線の矢印で、ファインスキャン部38から
入力されるファインスキャン画像データを破線の矢印で
各々示している。
【0059】図3に示すように、制御回路42は、無彩
色信号変換手段200、主要部濃度決定手段202、背
景画像再現条件設定手段204、階調変換テーブル作成
手段206、階調変換手段208、無彩色信号逆変換手
段210、画像信号変換手段212を備えている。各手
段で実行される処理の詳細については、後にフローチャ
ートを用いて詳述するが、無彩色信号変換手段200で
は、プレスキャン画像データ及びファインスキャン画像
データを、各々濃度データと色データとに分離する。
【0060】主要部濃度決定手段202では、プレスキ
ャン画像データから分離された濃度データ及び色データ
(及びその他の情報)に基づいてフィルム画像中の主要
画像部の濃度を決定する。背景画像再現条件設定手段2
04は、決定された主要画像部の濃度を基準として、フ
ィルム画像中の背景画像部をどのように再現するかを定
めた背景画像再現条件を設定する。階調変換テーブル作
成手段206では、主要画像部の濃度及び背景画像再現
条件に基づいて階調変換テーブルの作成(具体的には、
LUT71に設定する変換データの設定)を行う。
【0061】階調変換手段208はLUT71を含んで
構成されており、階調変換テーブル作成手段206によ
って決定された変換データが設定されたLUT71によ
り、ファインスキャン画像データから分離された濃度デ
ータに対する階調変換を行う。無彩色信号逆変換手段2
10では、階調変換手段208で階調変換が行われた濃
度データと、ファインスキャン画像データから分離され
た色データとを合成することにより、画像データ(すな
わち記録用画像データ)への逆変換を行う。画像信号変
換手段212では、無彩色信号逆変換手段210から出
力された記録用画像データを、プリントヘッド120で
画像記録を行うための記録信号に変換し、記録信号をプ
リントヘッド120へ出力する。
【0062】次に図4のフローチャートを参照し、本第
1実施形態に係る制御回路42で実行される処理につい
て説明する。ステップ250では、プレスキャン部36
からプレスキャン画像データが入力されたか否か判定す
る。判定が否定された場合にはステップ280へ移行
し、ファインスキャン部38からファインスキャン画像
データが入力されたか否か判定する。
【0063】図2に示した構成からも明らかなように、
フィルム画像読取装置16では各フィルム画像に対し、
プレスキャン部36、ファインスキャン部38の順で、
両スキャン部36、38において各々フィルム画像の読
み取りを行うと共に、プレスキャン部36におけるフィ
ルム画像の読み取りと、ファインスキャン部38におけ
るフィルム画像の読み取りとは非同期で行われる。この
ため、ステップ280の判定も否定された場合にはステ
ップ250へ戻り、プレスキャン画像データ又はファイ
ンスキャン画像データが入力される迄、ステップ25
0、280を繰り返す。
【0064】プレスキャン部36でフィルム画像の読み
取りが行われてプレスキャン画像データが入力される
と、ステップ250の判定が肯定されてステップ252
へ移行し、入力されたプレスキャン画像データを取り込
んで記憶手段70に一旦記憶する。次のステップ254
では、プレスキャン画像データを、フィルム画像の濃淡
を表す濃度データと、フィルム画像の色を表す色データ
と、に分離する。
【0065】なお濃度データは、例えばプレスキャン画
像データが表す各画素の各成分色(R、G、B)毎の濃
度値のうちの所定色の濃度値(例えばG濃度)とするこ
とができ、この場合、色データは前記所定色を含む色差
データ(R−G、B−G)を各画素毎に演算することに
よって得ることができる。また例えば、濃度データは各
画素の各成分色毎の濃度値の平均値W(W=(R+G+
B)/3)としてもよく、この場合、色データとしては
平均値Wと各色との差(R−W、B−W)を用いること
ができる。また例えば、濃度データは各画素の各成分色
毎の濃度値の最小値k(k=min(R、G、B))とし
てもよく、この場合、色データとしては最小値kと各色
との差(R−k、B−k)を用いることができる。
【0066】また濃度データとして、輝度や色彩学上の
明度などを用いてもよい。例えば濃度データが輝度信号
Y(Y=0.30・R+0.59・G+0.11・B)であるなら、
色データは色差信号(R−Y、B−Y)や色差信号I、
Qで表せる。濃度データを明度L* で表すなら、色デー
タとしてはCIE1976L* * * 色空間における
* 、b* や、CIE1976L* * * 色空間における
* 、v* などを用いることができる。なお、上記均等
色表色系以外の表色系の明度又は輝度と色度を用いても
よい。このステップ254は無彩色信号変換手段200
(本発明の演算手段)に対応している。
【0067】上記のように、濃淡を表す濃度データと、
それに対応する色データとに画像データを分離するデー
タ変換としては、濃度データと色データから画像データ
への逆変換が可能な関係をもつ様々な変換を適用可能で
ある。例えば濃度データをDv、色データをCa、Cb
とすると、下記のR濃度、G濃度、B濃度の一次変換式
で表すことができる。
【0068】
【数1】
【0069】修正濃度データDv’(階調変換後の濃度
データDv)、色データCa、Cbから記録画像データ
R’、G’、B’への変換は、上記変換式に基づく逆変
換で容易に行うことができる。
【0070】次のステップ256では、プレスキャン画
像データから分離した濃度データ及び色データに基づい
て、フィルム画像中の主要画像部の濃度値DFOを推定
する。なお、主要画像部の濃度値としては、R、G、B
の各成分色のうちの何れか1色を用いるか、又は各成分
色の重み付き平均値等の前記濃度データに対応した値を
用いることができる。このステップ256は、主要部濃
度決定手段202(本発明の主要部階調導出手段)に対
応している。
【0071】主要画像部の濃度値の推定は、例えば入力
されたプレスキャン画像データに基づいてディスプレイ
72にフィルム画像を表示し(ポジ画像に変換して表示
することが好ましい)、ライトペン等によりフィルム画
像中の主要画像部をオペレータに指定させることにより
フィルム画像中の主要画像部の位置を特定し、位置を特
定した領域の平均濃度等を主要画像部の濃度値DFOと
することができる。
【0072】また、主要画像部の濃度値は、上記のよう
にオペレータの手を煩わすことなく自動的に推定するこ
とも可能である。すなわち、主要画像部としての人物の
顔に相当する領域(顔領域)を抽出し、抽出した顔領域
の濃度(例えば平均濃度等)を主要画像部の濃度値とす
るようにしてもよい。顔領域の抽出方法としては、例え
ば特開昭 52-156624号公報、特開昭 52-156625号公報、
特開昭53-12330号公報、特開昭 53-145620号公報、特開
昭 53-145621号公報、特開昭 53-145622号公報等に記載
されているように、フィルム画像の測光によって得られ
た測光データに基づき、各画素が色座標上で肌色の範囲
内に含まれているか否か判定し、肌色の範囲内と判断し
た画素のクラスタ(群)が存在している領域を顔領域と
して抽出することができる。
【0073】また、本願出願人が特開平4-346333号公
報、特開平5-100328号公報、特開平5-165120号公報等で
提案しているように、画像データに基づいて色相値(及
び彩度値)についてのヒストグラムを求め、求めたヒス
トグラムを山毎に分割し、各測定点が分割した山の何れ
に属するかを判断して各測定点を分割した山に対応する
群に分け、各群毎に画像を複数の領域に分割し、該複数
の領域のうち人物の顔に相当する領域を推定し、推定し
た領域を顔領域として抽出する抽出方式を適用するよう
にしてもよい。
【0074】また、本願出願人が既に特開平8-122944
号、特願平6-266598号で提案しているように、画像デー
タに基づいて、画像中に存在する人物の各部に特有の形
状パターン(例えば頭部の輪郭、顔の輪郭、顔の内部構
造、胴体の輪郭等を表す形状パターン)の何れか1つを
探索し、検出した形状パターンの大きさ、向き、検出し
た形状パターンが表す人物の所定部分と人物の顔との位
置関係に応じて、人物の顔に相当すると推定される領域
を設定すると共に、検出した形状パターンと異なる他の
形状パターンを探索し、先に設定した領域の、人物の顔
としての整合性を求め、顔領域を抽出する抽出方式を適
用することも可能である。
【0075】更に、フィルム画像中の背景に相当すると
推定される領域(背景領域)を判断し、背景領域以外の
領域を主要画像部に相当する領域として抽出するように
してもよい。具体的には、画像データに基づいて各画素
の色が、色座標上で明らかに背景に属する特定の色(例
えば空や海の青、芝生や木の緑等)の範囲内に含まれて
いるか否か判定し、前記特定の色範囲内と判断した画素
のクラスタ(群)が存在している領域を背景領域と判断
して除去し、残った領域を非背景領域(主要画像部)と
して抽出することができる。
【0076】また、本願出願人が特開平8-122944号、特
願平6-266598号で提案しているように、前記と同様にし
て画像を複数の領域に分割した後に、各領域毎に背景に
相当する領域としての特徴量(輪郭に含まれる直線部分
の比率、線対称度、凹凸数、画像外縁との接触率、領域
内の濃度コントラスト、領域内の濃度の変化パターンの
有無等)を求め、求めた特徴量に基づいて各領域が背景
領域か否か判定し背景部と判断した領域を除去し、残っ
た領域を非背景領域(主要画像部)として抽出するよう
にしてもよい。
【0077】また、上記のようにフィルム画像中に存在
する主要画像部の位置を特定することなく、ネガフィル
ム12の磁気層から読取ヘッド46によって読み取った
撮影条件を表す情報(例えば撮影時のストロボ発光の有
無や撮影時に測定された被写体との距離)等に基づい
て、フィルム画像中の主要画像部の濃度値を推定するこ
とも可能である。例えばフィルム画像が、ストロボを発
光させて撮影された画像であり、かつ被写体との距離が
近距離〜中距離程度の場合、主要画像部は高濃度〜中濃
度の階調域に存在(但しフィルム画像がネガ画像の場
合)していると推定できる。また、撮影時に測定された
被写体輝度等の撮影条件も考慮して主要画像部の濃度値
を推定することも可能である。
【0078】更に、フィルム画像中に、顔領域等のよう
に明らかに主要画像部と判断できる画像部が原画像中に
存在していない場合には、例えばフィルム画像を、ハイ
ライト画像部を重視すべき画像、シャドー画像部を重視
すべき画像、中間階調画像部を重視すべき画像等に分類
し、主要画像部の濃度値として各分類毎に予め定められ
た濃度値を用いたり、フィルム画像中の予め定められた
領域の濃度値を主要画像部の濃度値とすることができ
る。
【0079】上記のようにしてフィルム画像中の主要画
像部の濃度値を推定すると、次のステップ258では予
めメモリ等に記憶されている、記録材料の画像再現域
(記録材料において画像として再現される階調域:以下
では記録材料の画像再現域におけるハイライト部記録濃
度値をDh、シャドー部記録濃度値をDsと称する)を
表すデータを取り込むと共に、濃度データが表す各画素
毎の濃度値の最大値及び最小値を求め、求めた最大値と
最小値との差(フィルム画像の階調域の幅)を記録材料
の画像再現域の幅と比較し、先のステップ252で取り
込んだプレスキャン画像データが表すフィルム画像を、
記録材料の画像再現域内画像(階調域の幅が記録材料の
画像再現域の幅よりも狭い画像)、又は記録材料の画像
再現域外画像(階調域の幅が記録材料の画像再現域の幅
よりも広い画像)に分類する。
【0080】ステップ260では、ステップ258にお
ける分類の結果を判定しており、フィルム画像が記録材
料の画像再現域外画像であった場合にはステップ262
に移行する。この場合、濃度データからヒストグラムを
作成したとすると、ヒストグラムの形状は、一例として
図5に示すように裾の幅が記録材料の画像再現域の幅よ
りも広い形状となる。
【0081】図5に例として示すネガフィルム画像のヒ
ストグラムは、主要画像部の濃度値よりも高濃度側の階
調域の一部が記録材料の画像再現域から逸脱している
が、ヒストグラムがこのような形状を示す画像に対し、
階調幅の圧縮等を行わずに記録材料に記録したとする
と、図5において記録材料の画像再現域から逸脱してい
る階調域に相当する画像部は、記録画像上で白として再
現されるのみ(階調がとぶ)である。また、主要画像部
の濃度値よりも低い階調域の一部が記録材料の画像再現
域から逸脱しているヒストグラム形状を示す画像では、
画像再現域から逸脱している階調域に相当する画像部は
記録画像上で黒として再現されるのみ(階調が潰れる)
である。このような画像の再現不良は従来の投影露光プ
リントにおいてよくみられた。
【0082】このため、ステップ262では一例として
図5に示すように、主要画像部の濃度値を基準として、
記録材料の画像再現域を濃度データに対して設定し、濃
度データが表す階調域のうち、先に設定した画像として
再現させる階調域を逸脱している階調域hを抽出する。
【0083】なお、階調域hは、主要画像部の濃度値を
基準として設定した記録材料の画像再現域を逸脱してい
る階調域であり、フィルム画像中の背景画像部に相当す
る階調域と判断できるので、以下では階調域hを背景階
調域hと称する。また、図5では例として高濃度側にの
み背景階調域hが存在している場合を示しているが、主
要画像部の濃度値によっては、低濃度側にのみ背景階調
域hが存在したり、高濃度側及び低濃度側に分かれて背
景階調域hが存在する場合も生じ得る。
【0084】ステップ264では背景階調域hの再現条
件を決定するために、背景階調域hに相当するフィルム
画像上の背景領域を判断し、該背景領域の画像特徴量を
演算し、次のステップ266では背景領域の画像特徴量
に基づいて背景階調域hの再現条件を決定する。背景階
調域hの再現条件を決定するための画像特徴量として
は、例えば背景領域内の画素間のコントラストの平均値
や画素間の色差の平均値、画素サイズの変化に対する前
記平均値の変化、背景領域内の所定コントラスト以上の
領域の面積、色や濃度に基づくクラスタリングによるク
ラスタ数、各クラスタ間の濃度差や色差、背景領域内の
中性色の領域と非中性色の領域の面積比や分布、背景領
域に対する空間周波数の分析結果等を用いることができ
る。
【0085】図6には、背景領域内の画素サイズを変化
させた場合の、画素間のコントラストの平均値の変化の
一例を示す。図6に破線で示す変化Aのように、画素サ
イズに拘らずコントラストが低い場合、背景領域が有し
ている画像としての情報量は少なく、背景領域は例えば
空等のように変化に乏しく重要度の低い(画像として再
現する価値の低い)被写体に対応する領域であると判断
できる。従って上記のような場合、ステップ266では
背景階調域hの再現条件として、背景階調域hを再現す
る必要が無いことを表す情報、或いは背景階調域hの再
現の程度が低くてよいことを表す情報を設定する。
【0086】また、図6に実線で示す変化Bや変化Dの
ように、画素サイズによってコントラストが大きく変化
する場合、或いは図6に実線で示す変化Cのように、画
素サイズに拘らずコントラストが大きい場合には、背景
領域が有している画像としての情報量が多く、背景領域
は重要度の高い(画像として再現する価値の高い)被写
体に対応する領域であると判断できる。このため、上記
のような場合、ステップ266では背景階調域hの再現
条件として、背景階調域hを再現する必要が有ることを
表す情報、或いは背景階調域hの再現の程度を高くする
ことを表す情報を設定する。なお、上述したステップ2
62〜266は背景画像再現条件設定手段204(本発
明の再現条件決定手段)に対応している。
【0087】ステップ268では、上記で決定された背
景階調域hの再現条件に基づき、前記再現条件が規定し
ている、背景階調域hをどの程度再現するかに応じて、
濃度データに対して最大基準濃度値DNX及び最小基準
濃度値DNIを決定する。
【0088】例えば背景階調域hの再現条件として、背
景階調域hを再現する必要が無いことを表す情報が設定
されていた場合には、記録画像上で背景階調域hが再現
されないように、記録材料の画像再現域に相当する濃度
値、又はその近似値を最大基準濃度DNX、最小基準濃
度DNIとすることができる。また、再現の程度が低く
てよいことを表す情報が設定されていた場合には、記録
画像上における背景階調域hの再現の程度が低くなるよ
うに、背景階調域hに対応する背景領域内の最小中性色
濃度を最大基準濃度値DNXとしたり、背景領域外(記
録材料の画像再現域内に対応するフィルム画像中の領
域)の最大中性濃度値を最大基準濃度値DNXとするこ
とができる。
【0089】更に、背景階調域hの再現が重要でない画
像については、階調変換を行わないか、変換を行っても
実質的に階調が変換されないように階調変換条件(ルッ
クアップテーブル71に設定する階調変換データ)を用
いるか、或いは予めフィルム種毎に定めた階調変換条件
を用いて階調変換を行うことができる。通常の画像は画
像毎に階調変換条件を変更する必要はなく、一定の階調
変換条件でよいが、フィルム種によって画像の階調が異
なるので、フィルム種毎に好ましいと思われる階調変換
条件を用いて階調変換を行うことが好ましい。
【0090】また、背景階調域hの再現条件として、背
景階調域hの再現の程度を高くすることを表す情報が設
定されていた場合には、例えば記録画像上での背景階調
域hの再現の程度が高くなるように、例えば背景領域内
の最大中性色濃度と背景領域外の最大中性色濃度との重
み付き平均値を最大基準濃度値DNXとしたり、背景領
域内の最大中性色濃度を最大基準濃度値DNXとするこ
とができる。また最小基準濃度値DNIについても、上
記と同様にして決定することができる。
【0091】本実施形態ではフィルム画像がネガ画像で
あるので、後述する階調変換条件の作成では、濃度デー
タ中の最大基準濃度DNXがハイライト部記録濃度値D
hに変換され、最小基準濃度値DNIがシャドー部記録
濃度値Dsに変換されるように階調変換条件が作成され
る。
【0092】このため、例えば背景階調域hの再現の程
度を高くするとの背景階調域hの再現条件に基づいて最
大基準濃度値DNX等を設定していた場合には、作成し
た階調変換条件を用いて階調変換を行った濃度データか
ら濃度ヒストグラムを作成したとすると、濃度ヒストグ
ラムは、一例として図5に破線で示すように、記録材料
の画像再現域内に収まるように圧縮された形状(図5で
は一例として、高濃度側(ハイライト側)が圧縮された
形状)となり、背景階調域hに相当する画像部(重要度
が高いと判断された画像部)が、記録画像上で階調がと
ぶことなく再現されることになる。
【0093】また、例えば背景階調域hを再現しない
(或いは再現の程度を低くする)との背景階調域hの再
現条件に基づいて最大基準濃度値DNX等を設定してい
た場合には、作成した階調変換条件を用いて階調変換を
行った濃度データを用いて画像を記録したとすると、記
録画像上において、背景階調域hに相当する画像部(又
は該画像部の一部:重要度が低いと判断された画像部)
の階調はとんで再現されないものの、濃度ヒストグラム
に対する圧縮の程度が小さくなる、又は濃度ヒストグラ
ムが圧縮されないので、記録画像上において他の画像部
が自然に再現されることになる。
【0094】一方、ステップ260において、フィルム
画像が記録材料の画像再現域内画像であった場合にはス
テップ270に移行する。この場合、濃度データからヒ
ストグラムを作成したとすると、一例として図7(A)
に示すように、ヒストグラムの形状は、裾の幅が記録材
料の画像再現域の幅よりも狭い形状となり、全体的なコ
ントラストが低い画像であると判断することができる。
この種の画像に対し、階調変換を行わずに記録材料に記
録したとすると、記録画像のうち特にハイライト側の階
調域においてコントラストの低さが目立ち、白色点のな
い暗い画像となる。このため、本実施形態では上記のよ
うなフィルム画像に対し、後述するように、濃度データ
の階調域の幅が拡大されるように階調の変換を行う。
【0095】すなわち、ステップ270では一例として
図7(B)に示すように、ステップ256で推定された
主要画像部の濃度値を基準として、記録材料の画像再現
域を濃度データに対して設定する。ここで設定した画像
再現域は、記録材料に画像として再現させる階調域であ
り、画像再現域を設定することは画像再現条件を設定す
ることに相当するが、このステップ270では更に、必
要に応じて画像再現条件の修正を行う。この画像再現条
件の修正は、例えば先のステップ262〜266と同様
に、背景階調域hの抽出、背景階調域hに対応する背景
領域の画像特徴量の抽出、背景階調域hの再現条件の決
定を行い、該再現条件が規定している、背景階調域hを
どの程度再現するかに応じて画像再現域を修正すること
で行うことができる。
【0096】また、次のステップ272では、上記で設
定した画像再現条件に基づき、濃度データに対し最大基
準濃度値DNX及び最小基準濃度値DNIを決定し、ス
テップ274へ移行する。上記で決定された最大基準濃
度値DNX及び最小基準濃度値DNIを用いて後述する
処理によって作成される階調変換条件に従って階調変換
を行った濃度データからヒストグラムを作成したとする
と、ヒストグラムは、図7(B)に破線で示すように、
ハイライト画像部が強調されている(コントラストが高
くされている)ことを示す形状となる。
【0097】次のステップ274では、上記で決定され
た最大基準濃度値DNX、最小基準濃度値DNI及び主
要画像部濃度値DFOに基づいて、階調変換条件(具体
的にはルックアップテーブル71を階調変換テーブルと
して機能させるためにルックアップテーブル71に設定
する階調変換データ)を作成する。この階調変換条件
は、ステップ268やステップ272で求めた最大基準
濃度DNXがハイライト部記録濃度値Dhに変換され、
最小基準濃度DNIがシャドー部記録濃度値Dsに変換
される変換特性となるように作成することができる。更
に必要により、この階調変換条件を作成する際に、主要
部画像濃度DFOとその再現濃度DpRの関係を定める
のが好ましい(一例として図8の実線参照)。
【0098】ステップ274において、背景階調域hの
再現が重要でない画像については、前記求めた同一フィ
ルム種、又は同一フィルムに共通した階調変換条件を用
いることができる。さらに、この変換条件についても、
主要部画像濃度の平均値DFOとその再現濃度DpRの
関係も考慮して作成することが好ましい(一例として図
8の実線参照)。
【0099】また、この階調変換条件を作成する別の方
法として、本願出願人が特開平4-285933号で提案してい
る方法を適用することも可能である。すなわち、まずフ
ィルム画像中の主要画像部の最大濃度DFmax 及び主要
画像部の最小濃度DFmin を求め、濃度差DFmax −D
min を演算する。また、最大基準濃度値DNXと最小
基準濃度値DNIとの濃度差DNX−DNIを演算す
る。そして、上記の濃度差を、以下の条件式〜に示
すように所定値K1、K2、L1、L2、KL1、KL
2と比較することによって、階調補正条件(濃度データ
が表す全階調域のうちの何れの階調域を軟調化又は硬調
化するか)を決定する。
【0100】 DFmax −DFmin >KL1 → 全
階調域を軟調化する DFmax −DFmin <KL2 → 全階調域を硬調
化する KL2≦DFmax −DFmin ≦KL1 → この場
合は、以下の条件式〜に示すように、濃度差DNX
−DFO、DFO−DNIを所定値K1、K2、L1、
L2と比較し、主要画像部の濃度値DFOを基準として
ハイライト側又はシャドー側を硬調化又は軟調化する。
【0101】 DNX−DF>K1 → ハ
イライト側を軟調化する DF−DNI>K2 → シャドー側を軟
調化する DNX−DF<L1 → ハイライト側を
硬調化する DF−DNI<L2 → シャドー側を硬
調化する 上記のようにして階調補正条件を決定すると、決定した
階調補正条件に基づいて、ハイライト部記録濃度値Dh
及びシャドー部記録濃度値Dsを修正するか、又は必要
により主要画像部記録濃度値DpRを修正し、最大基準
濃度値DNXがハイライト部記録濃度値Dhに変換さ
れ、最小基準濃度値DNIがシャドー部記録濃度値Ds
に変換され、主要画像部の濃度値DFOが主要画像部記
録濃度値DpRに変換されるように階調変換条件(一例
として図8の実線参照)を決定する。このステップ27
4は階調変換テーブル作成手段206(本発明の変換条
件設定手段)に対応しており、上記処理により主要画像
部の濃度値を基準として階調変換条件が決定されること
になる。
【0102】なお、背景階調域hの再現条件に基づき、
図5に実線で示すヒストグラムが、図5に破線で示すよ
うにハイライト側を圧縮したヒストグラムに変化するよ
うに最大基準濃度値DNX及び最小基準濃度値DNIが
決定されていた場合、記録画像上でもハイライト側の階
調が圧縮されることになるが、記録画像上の主要画像部
の濃度を高くした方が自然に再現されていると感じられ
る場合がある。このような場合には、主要画像部記録濃
度値を高濃度側にシフト(例えば図8に示すDpRから
DpR’にシフト)することが望ましい。これにより、
記録画像上でのハイライト側の軟調化を防ぐという効果
も生ずる。
【0103】また、シャドー側を自然に再現させたい場
合には、主要画像部記録濃度を、上記とは逆に低濃度側
にシフトさせれば、シャドー側の軟調化の程度を小さく
することができる。
【0104】上記のようにして階調変換条件を決定する
と、ステップ276で決定した階調変換条件を、フィル
ム画像のコマ番号と対応させてメモリ等に記憶し、ステ
ップ250に一旦戻る。なお、上述したステップ252
〜276の処理は、ファインスキャン画像データよりも
解像度が低くデータ量の少ないプレスキャン画像データ
を対象として行われるので、ファインスキャン画像デー
タを対象として処理を行う場合と比較して、より短時間
で処理を完了させることができる。
【0105】一方、ファインスキャン部38でフィルム
画像の読み取りが行われてファインスキャン画像データ
が入力されると、ステップ280の判定が肯定されてス
テップ282へ移行し、入力されたファインスキャン画
像データを取り込んで記憶手段70に一旦記憶する。な
お、このときには入力されたファインスキャン画像デー
タが表すフィルム画像に対応する階調変換条件は、既に
作成されてメモリ等に記憶されている。このため、ステ
ップ284では、上記で取り込んだファインスキャン画
像データが表すフィルム画像に対応する階調変換条件
(ルックアップテーブル71に設定すべき階調変換デー
タ)を、前記フィルム画像のコマ番号をキーにして検索
して取り込み、次のステップ286では取り込んだ階調
変換データをルックアップテーブル71に設定する。
【0106】ステップ288では、ステップ282で取
り込んだファインスキャン画像データを、ステップ25
4と同様にして、フィルム画像の濃淡を表す濃度データ
と、フィルム画像の色を表す色データと、に分離する。
このステップ288も無彩色信号変換手段200(本発
明の演算手段)に対応している。次のステップ290で
は、ファインスキャン画像データから分離した濃度デー
タをルックアップテーブル71(階調変換テーブル)に
入力する。これにより、ルックアップテーブル71から
は、ステップ284で取り込んだ階調変換条件に応じて
階調変換された濃度データが出力されることになる。こ
のステップ290は階調変換手段208に対応してい
る。
【0107】ステップ292では、ルックアップテーブ
ル71で階調変換が行われた濃度データに、ステップ2
88でファインスキャン画像データから分離した色デー
タを合成する(具体的にはステップ254、288と逆
の処理を行う)ことにより、記録用画像データの生成を
行う。このステップ292は無彩色信号逆変換手段21
0に対応している。
【0108】上記により、主要画像部を含むフィルム画
像中の各画像部の色味が変化することなく、かつ階調幅
が記録材料の画像再現域に合致した階調幅に変換された
記録用画像データが得られるが、ネガフィルムは各成分
色(R、G、B)毎の発色濃度特性(露光量と発色濃度
との関係)を表す曲線が互いに平行とは限らず、かつ発
色濃度特性はフィルム種毎に異なっているので、上記の
記録用画像データを用いて記録材料への画像の記録を行
ったとしても、各成分色毎の発色濃度特性の相違等の影
響を受けて、撮影時の被写体を正確に再現した画像を得
ることはできない。このため、次のステップ294以降
では、記録用画像データに対し、ネガフィルムの発色濃
度特性に応じた補正を行う。
【0109】すなわち、本実施形態では被写体がグレイ
のときのフィルム画像上での各成分色毎の濃度値の関係
を表す階調バランス特性が、フィルム種毎に、同一フィ
ルム種のネガフィルムに記録された多数のフィルム画像
から得られた画像データに基づいて統計的に求められて
記憶手段70に記憶されており、ステップ294では、
フィルム画像読取装置16にセットされているネガフィ
ルム12のフィルム種に対応する階調バランス特性を記
憶手段70から取り込む。本実施形態では、階調バラン
ス特性として、G濃度を基準としたときのR濃度の階調
バランス特性及びG濃度を基準としたときのB濃度の階
調バランス特性を用いており、G濃度を基準としたとき
のR濃度の階調バランス特性の一例を図9に示す。
【0110】次のステップ296では、上記で取り込ん
だ階調バランス特性に基づいて、高濃度側基準値及び低
濃度側基準値を各成分色毎に求める。具体的には、記録
用画像データから各成分色毎の最大濃度値及び最小濃度
値を求め、各成分色毎の最大濃度値の平均値をG濃度の
高濃度側基準値DXGとし、各成分色毎の最小濃度値の
平均値をG濃度の低濃度側基準値DNGとする。次に、
先に取り込んだ階調バランス特性に基づいて、G濃度の
高濃度側基準値DXG、低濃度側基準値DNGからR濃
度の高濃度側基準値DXR、低濃度側基準値DNR、及
びB濃度の高濃度側基準値DXB、低濃度側基準値DN
Bを求める。
【0111】ステップ298では、上記で求めた高濃度
側基準値DXi、低濃度側基準値DNi(但し、iは
R、G、Bの何れかを表す)に対し、予め定められてい
る記録濃度Dhi、Dsiを取込む。そして、記録用画
像データについてはネガ−ポジ変換が完了しているの
で、DXiがDsiに変換され、DNiがDhiに変換
されるように、各成分色毎に階調バランス変換テーブル
を作成する。そして、次のステップ300では、記録用
画像データに対し、各成分色のデータ毎に対応する階調
バランス変換テーブルを用いて階調変換する。これによ
り、ネガフィルムの階調バランス特性に応じて補正され
た画像データ(記録信号)が生成される。
【0112】次のステップ302では生成した記録信号
をプリントヘッド120に出力してステップ250に戻
る。これにより、プリンタプロセッサ18ではプリント
ヘッド120により、フィルム画像がポジ画像として記
録材料に記録される。このように、ステップ294〜3
02の処理は、記録材料への画像の記録を実際に行うプ
リントヘッド120と共に、本発明の記録手段に対応し
ている。
【0113】上記処理が繰り返されることにより、ネガ
フィルム12に記録された画像から、フィルム画像中の
主要画像部が適正に再現され、かつ主要画像部以外の他
の多くの画像部についても自然に再現された記録画像を
各々得ることができる。
【0114】〔第2実施形態〕次に本発明の第2実施形
態について説明する。なお、本第2実施形態は第1実施
形態と同一の構成であるので、各部分に同一の符号を付
して構成の説明を省略し、以下、本第2実施形態の作用
について説明する。
【0115】図10は、本第2実施形態に係る制御回路
42の作用を機能毎にブロックに分けて示したものであ
る。図10に示すように、第2実施形態に係る制御回路
42は、第1実施形態で説明した無彩色信号変換手段2
00、主要部濃度決定手段202、背景画像再現条件設
定手段204、階調変換テーブル作成手段206、階調
変換手段208、無彩色信号逆変換手段210、画像信
号変換手段212に加え、ヒストグラム設定手段205
を備えている。
【0116】このヒストグラム設定手段205では、無
彩色信号変換手段200によってプレスキャン画像デー
タから分離された濃度データより濃度ヒストグラムを作
成すると共に、背景画像再現条件設定手段204によっ
て設定された背景画像再現条件に基づきヒストグラムの
修正条件を定めてヒストグラムを修正(目標の濃度ヒス
トグラムを設定)する。そして、階調変換テーブル作成
手段206では、プレスキャン画像データから分離され
た濃度データと、目標の濃度ヒストグラムを示す修正濃
度データとの関係(図14参照)を示すテーブルの作成
(具体的には、LUT71に設定する変換データの決
定)を行う。
【0117】次に図11のフローチャートを参照し、本
第2実施形態に係る制御回路42で実行される処理につ
いて、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明す
る。本第2実施形態では、ステップ256で主要画像部
の濃度値の推定を行った後に、ステップ257におい
て、プレスキャン画像データから分離した濃度データを
用いて濃度ヒストグラムを作成する。これにより、一例
として図5又は図7(A)に実線で示すような濃度ヒス
トグラムが得られることになる。
【0118】また、ステップ258における分類の結
果、フィルム画像が記録材料の画像再現域外画像であっ
た場合(ステップ260の判定が否定された場合:濃度
ヒストグラムの裾の幅が、例として図5に示すように記
録材料の画像再現域の幅よりも広い形状であった場合)
には、ステップ262で背景階調域hを抽出し、ステッ
プ264で背景階調域に対応する背景領域の画像特徴量
を抽出した後に、ステップ265で背景領域の画像特徴
量に基づいて、第1実施形態と同様にして背景領域の重
要度(画像として再現する価値)の高低を判断し、先に
作成した濃度ヒストグラムに対して濃度ヒストグラムの
修正条件(すなわち圧縮率)を決定し、次のステップ2
71で前記決定した修正条件に基づき目標の濃度ヒスト
グラムを設定する。
【0119】具体的には、例えば濃度データから作成し
た濃度ヒストグラムが図5に実線で示す形状で、背景階
調域hとして図5に示す範囲を設定し、かつ背景領域の
画像特徴量より背景領域の重要度が高いと判断した場合
には、目標の濃度ヒストグラムとして、背景領域も再現
されるように、主要画像部の濃度値DFOを基準として
例えば図5に破線で示すような濃度ヒストグラムを設定
する。このような目標の濃度ヒストグラムは、濃度デー
タ(実線)の最大濃度値を記録材料の画像再現域に一致
させる修正条件(最大濃度値における圧縮率)を定め、
主要画像部の濃度値の圧縮率を1.0 として、最大濃度値
における圧縮率まで徐々に変換するように決定した修正
条件によって得ることができる。
【0120】上記により、図5に実線で示す濃度ヒスト
グラムを破線で示す濃度ヒストグラムに修正するための
修正条件は、主要画像部の濃度値を境界として低濃度側
(記録画像におけるシャドー側)の階調域に対する圧縮
率=1.0 (圧縮無し)、高濃度側(記録画像におけるハ
イライト側)の階調域に対する圧縮率<1.0 (圧縮有
り)となるが、例えば主要画像部の濃度値を基準として
濃度差が所定値以内の階調域は修正されないように目標
の濃度ヒストグラムを定め、修正条件を決定するように
してもよい。
【0121】但し、図5からも明らかなように、実線と
破線では濃度データ数が異なっている。このため、破線
で表される目標の濃度ヒストグラムは濃度データ数が同
じになるように更に修正をする必要がある。2つの濃度
ヒストグラムの累積濃度ヒストグラムにおいて、累積頻
度が同じになるよう(主要画像部の濃度値を起点とし
て)修正した累積濃度ヒストグラムから得られる濃度ヒ
ストグラムが目標の濃度ヒストグラムになる。
【0122】また、濃度データから作成した濃度ヒスト
グラムが、例として図12に示すように、比較的大きな
2つの山を有する形状(双峰性)であった場合、2つの
山のうち主要画像部を含まない側の山(図12において
高濃度側に位置している山)は、例えば走行中の車両内
の人物(主要画像部)を車窓の風景をバックに撮影した
画像における車窓の風景等のように、主要画像部と輝度
の異なる背景(サブ画像部)に相当する山であると判断
できる。このような場合には、一例として図12に破線
で示すように、主要画像部を含む山の形状の変化の程度
が小さく、主要画像部を含まない山の形状の変化の程度
が大きくなるように修正条件を決定し、目標の濃度ヒス
トグラムを設定する。
【0123】画像データが表す階調域幅を記録材料の画
像再現域幅に合致させるにあたり、従来のように、主要
画像部の濃度値を基準とせずに階調変換条件を定めたと
すると、主要画像部も背景画像部も同様にコントラスト
を低下させることにより主要画像部が軟調化し、記録画
像上で主要画像部が不自然に再現される場合がある。例
えば顔は立体感のない平板な調子となる。これに対し、
目標とする濃度ヒストグラムをもつ画像データでは主要
画像部の濃度値DFOを基準とし、サブ画像部に相当す
る山の形状の変化の程度を大きくして(コントラストを
大きく低下させる:大きく軟調化する)、主要画像部を
含む山の形状の変化の程度を小さくするので、記録画像
上で主要画像部のコントラストの変化が少なく、主要画
像部を適正に再現させることができる。
【0124】濃度ヒストグラムに対する修正条件は、例
えば図13(A)に実線又は破線で示すように、濃度デ
ータから作成した濃度ヒストグラムを、予め定めた、又
は選択した各階調域毎に非線形な圧縮率を用いてもよ
い。また、濃度データから作成したヒストグラムの形状
と無関係に、例えば図13(B)に示すように、濃度値
が主要画像部濃度と隔たるに従って圧縮の度合いが高く
なるように濃度ヒストグラムに対する修正条件を決定し
てもよい。
【0125】また、上記のようにハイライト側に位置し
ている背景階調域hに対応する背景画像部の階調を圧縮
することに限定されるものではなく、シャドー側に位置
している背景階調域に対応する背景画像部(例えば撮影
時に使用したストロボの光量が不足している等により、
濃度の低い背景画像部)に対しても適用可能である。こ
の場合、シャドー側の背景階調域hが軟調化されること
により、記録画像上で前記背景画像部の階調が潰れるこ
となく、調子を持った画像として再現されることにな
る。
【0126】なお、目標の濃度ヒストグラムは、上記圧
縮率で示されるような修正条件に限定されるものではな
い。上記のステップ265、271は、先に説明したス
テップ257〜260の処理と共に本発明の目標ヒスト
グラム決定手段に対応している。上記のようにして濃度
ヒストグラムに対する修正条件の決定、目標の濃度ヒス
トグラムの設定を行うと、ステップ273へ移行する。
【0127】一方、ステップ258における分類の結
果、フィルム画像が記録材料の画像再現域内の画像であ
った場合(ステップ260の判定が肯定された場合:濃
度ヒストグラムの裾の幅が、図7に示すように記録材料
の画像再現域の幅よりも狭い形状であった場合)にはス
テップ269へ移行し、濃度ヒストグラムを、裾の幅が
記録材料の画像再現域の幅に合致している形状のヒスト
グラム(目標の濃度ヒストグラム)に修正するための修
正条件を決定し、ステップ271で前記修正条件に基づ
き目標の濃度ヒストグラムを設定した後にステップ27
3へ移行する。
【0128】ステップ273では、ステップ271で設
定した目標の濃度ヒストグラムに基づき、濃度データを
修正する。なお、或る濃度データのヒストグラムを別の
ヒストグラムに修正するための濃度データの変換は、ヒ
ストグラム変換法として、例えば「画像の処理と解析」
(日本リモートセンシング研究会編 p186 共立出版株式
会社1981年刊)等の多くの画像処理専門書に、累積ヒス
トグラムを変換関数として行う方法が記載されており、
この方法を適用することができる。
【0129】次のステップ275では、修正前の濃度デ
ータと、修正後の濃度データ(修正濃度データ)との関
係に基づき、濃度データを修正濃度データに変換(濃度
ヒストグラムが目標の濃度ヒストグラムに一致する濃度
データに変換)するための変換条件(階調変換条件:例
として図14参照)を求める。そして次のステップ27
6では、作成した変換条件(階調変換条件)をコマ番号
と対応させてメモリ等に記憶する。
【0130】上記で作成された変換条件は、第1実施形
態と同様に、ファインスキャン画像データから分離した
濃度データの変換に用いられるが、該変換条件によって
階調変換された濃度データから濃度ヒストグラムを作成
したとすると、作成した濃度ヒストグラムは、記録画像
上でハイライト部、シャドー部及び主要画像部が適正に
再現されるように決定された目標の濃度ヒストグラムに
一致した形状となる。この目標の濃度ヒストグラムは、
前述したように、画像中の主要画像部を含む多くの画像
部が適正に再現されるように設定しているので、上記の
変換により、画像中の主要画像部を含む多くの画像部が
適正に再現されるように、濃度データが階調変換される
ことになる。
【0131】また、本第2実施形態では、変換後の濃度
データから作成した濃度ヒストグラムが目標の濃度ヒス
トグラムに一致するように、濃度データの変換(階調変
換)を行うので、図14からも明らかなように、濃度デ
ータの階調変換時にはネガ−ポジ変換は行われない。こ
のため本第2実施形態では、階調変換を行った濃度デー
タに色データを合成して記録用画像データを生成した後
に、記録信号への変換時(ステップ300)にネガ−ポ
ジ変換を行う。そして、この記録信号を用いてて第1実
施形態と同様にして画像を記録することにより、主要画
像部が適正に再現された記録画像を得ることができる。
【0132】また、濃度データに対して階調変換を行っ
た後に色データを合成するので、記録画像上において、
主要画像部を含むフィルム画像中の各画像部の色味も正
確に再現されることになる。
【0133】なお、第2実施形態では請求項5及び請求
項11の発明の実施形態として、画像データを濃度デー
タと色データとに分離し、目標の濃度ヒストグラムに基
づいて作成した階調変換条件に従って濃度データの階調
変換を行い、階調変換を行った濃度データと色データを
合成して記録用画像データを得るようにした態様を説明
したが、これに限定されるものではなく、入力された画
像データそのものに対して階調変換を行うようにしても
よい。この場合、画像データから記録用画像データへの
階調変換と、記録用画像データから記録信号への階調変
換とを統合し、1回のルックアップテーブルの使用によ
る変換で、画像データから記録信号へ変換することも可
能になる。
【0134】また、第2実施形態では、記録用画像デー
タを記録信号に変換する際にネガ−ポジ変換を行ってい
たが、第1実施形態についても、濃度データに対する階
調変換時にはネガ−ポジ変換を行わず、記録用画像デー
タを記録信号に変換する際にネガ−ポジ変換を行うよう
にしてもよい。
【0135】また、上記では2つのスキャン部(プレス
キャン部36及びファインスキャン部38)を設けてい
たが、これに限定されるものではなく、例えば上記実施
形態におけるファインスキャン部に相当する単一のスキ
ャン部を設け、該スキャン部から入力された画像データ
に対し、画素を結合させて画素数を少なくする画素密度
変換や一定間隔に画素を抽出する方法等の画像処理を行
い、画素数を少なくした画像データを、上記実施形態で
説明したプレスキャン画像データとして同様に用いても
よい。
【0136】更に、上記では原画像としてネガフィルム
12に記録されているフィルム画像を例に説明したが、
これに限定されるものではなく、例えばリバーサルフィ
ルム等の他の写真フィルムに記録されているフィルム画
像や、紙等に記録された画像(反射原稿の画像)、或い
は他の記録媒体内に記録された画像ファイルの画像デー
タやコンピュータ等で作成された画像データが表す画像
を原画像として適用することも可能である。また記録媒
体についても、印画紙等の感光材料以外に、普通紙、感
熱材料、OHPシート等の記録材料を適用可能である。
【0137】また、本発明はR、G、Bの3色により画
像を記録する色再現系に適用することに限定されるもの
ではなく、例えばR、G、B、K(黒)の4色により画
像を記録する色再現系に適用することも可能である。
【0138】また、上記では原画像の濃淡を表す物理量
として濃度値(光学濃度)を例に説明したが、これに限
定されるものではなく、輝度値、色彩学上の明度に相当
する変換値、原画像に対する測光値、網点面積率、濃度
値を指数変換した値等の各種の物理量を適用できる。
【0139】更に、上記では原画像の各画素の各成分色
毎の濃度値を表す画像データが入力される形態を説明し
たが、本発明は、原画像の各画素毎の濃淡を表す濃度デ
ータ及び原画像の各画素毎の色味を表す色データが入力
される場合にも適用可能であり、この場合、入力された
画像データから濃度データ及び色データを分離する手段
(無彩色信号変換手段200:本発明の演算手段)を省
略できる。
【0140】また、上記では所望の階調変換条件に対応
する階調変換データをルックアップテーブルに設定し、
該ルックアップテーブルを用いて階調変換を行うように
していたが、これに代えて、関数式等で表された階調変
換条件に従って階調変換を行うと共に、関数式等を直接
変更することにより所望の階調変換条件を得るようにし
てもよい。
【0141】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
は、ハイライト画像部、シャドー画像部、主要画像部が
適正に再現された複写画像を得ることができる、という
優れた効果を有する。
【0142】請求項2記載の発明は、上記効果に加え、
記録用画像情報を短時間で得ることができる、という効
果を有する。
【0143】請求項3記載の発明は、上記効果に加え、
原画像中のより多くの画像部が自然に再現された複写画
像を得ることができる、という効果を有する。
【0144】請求項4記載の発明は、記録媒体の画像再
現域に対応して、原画像中のより多くの画像部が自然に
再現されるように原画像情報を記録画像情報に変換する
ことができる、という優れた効果を有する。
【0145】請求項5記載の発明は、記録媒体の画像再
現域の階調幅が原画像の階調幅よりも狭い場合であって
も、ハイライト画像部、シャドー画像部、主要画像部が
適正に再現された複写画像を得ることができる、という
優れた効果を有する。
【0146】請求項6記載の発明は、上記効果に加え、
主要画像部を含む原画像中の各画像部の色味が適正に再
現された複写画像が得られる、という効果を有する。
【0147】請求項7記載の発明は、上記効果に加え、
記録用画像情報を短時間で得ることができる、という効
果を有する。
【0148】請求項8記載の発明は、上記効果に加え、
原画像中のより多くの画像部が自然に再現された複写画
像を得ることができる、という効果を有する。
【0149】請求項10記載の発明は、ハイライト画像
部、シャドー画像部、主要画像部が適正に再現された複
写画像を得ることができる、という優れた効果を有す
る。
【0150】請求項11記載の発明は、記録媒体の画像
再現域の階調幅が原画像の階調幅よりも狭い場合であっ
ても、ハイライト画像部、シャドー画像部、主要画像部
が適正に再現された複写画像を得ることができる、とい
う優れた効果を有する。
【0151】請求項12記載の発明は、上記効果に加
え、原画像中のより多くの画像部がより自然に再現され
た複写画像を得ることができる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る写真処理システムの概略構成
図である。
【図2】フィルム画像読取装置の概略構成図である。
【図3】第1実施形態に係る制御回路の機能ブロック図
である。
【図4】第1実施形態に係る制御回路で実行される処理
を示すフローチャートである。
【図5】濃度データから得られるヒストグラムの一例及
び階調変換により修正されたヒストグラムの一例を示す
線図である。
【図6】背景領域の画像特徴量の一例として、画素サイ
ズと画素間の平均コントラストとの関係の一例を示す線
図である。
【図7】(A)及び(B)は、濃度データから得られる
ヒストグラムの他の例及び階調変換により修正されたヒ
ストグラムの他の例を示す線図である。
【図8】濃度データの階調変換に用いる階調変換テーブ
ルの一例を示す線図である。
【図9】多数の画像の画像データから求めたネガフィル
ムの階調バランス特性の一例を示す線図である。
【図10】第2実施形態に係る制御回路の機能ブロック
図である。
【図11】第2実施形態に係る制御回路で実行される処
理を示すフローチャートである。
【図12】目標の濃度ヒストグラムを設定する処理の一
例を説明するためのヒストグラムを示す線図である。
【図13】(A)及び(B)は、濃度データから作成し
たヒストグラムを修正して目標のヒストグラムを得るた
めの修正条件の一例を示す線図である。
【図14】第2実施形態に係る階調変換条件の一例を示
す線図である。
【符号の説明】
10 写真処理システム 12 ネガフィルム 16 フィルム画像読取装置 42 制御回路 62 CCDラインセンサ 71 ルックアップテーブル 94 CCDラインセンサ 112 記録材料 120 プリントヘッド

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原画像を表す原画像情報を、前記原画像
    を記録媒体に記録する際に用いる記録用画像情報に変換
    する画情報の変換方法であって、 前記原画像情報から、原画像の濃淡を表す階調情報及び
    原画像の色を表す色情報を求めると共に、原画像中の主
    要画像部の階調値を求め、 前記求めた主要画像部の階調値を基準とし、画像記録す
    べき最大基準階調値及び最小基準階調値が各々所定の階
    調値となるように前記階調情報を変換し、 変換した階調情報と前記色情報を合成することにより前
    記記録用画像情報を得ることを特徴とする画情報の変換
    方法。
  2. 【請求項2】 前記原画像情報は、前記原画像を複数画
    素に分割したときの各画素の各成分色毎の階調値を表す
    第1の原画像情報と、前記原画像を前記第1の原画像情
    報よりも多数の画素に分割したときの各画素の各成分色
    毎の階調値を表す第2の原画像情報と、から成り、 前記第1の原画像情報に基づき、前記階調情報及び色情
    報を求め、前記主要画像部の階調値を求めて、主要画像
    部の階調値を基準とし、前記最大基準階調値及び最小基
    準階調値が各々所定の階調値に変換されるように変換条
    件を設定し、 前記第2の原画像情報から前記階調情報及び色情報を求
    め、 第2の原画像情報から求めた前記階調情報を前記設定し
    た変換条件によって変換し、 変換した階調情報と第2の原画像情報から求めた色情報
    を合成することにより記録用画像情報を得ることを特徴
    とする請求項1記載の画情報の変換方法。
  3. 【請求項3】 前記主要画像部の階調値に基づき原画像
    中の背景画像部の再現条件を決定し、 前記決定した背景画像部の再現条件に従って、前記最大
    基準階調値及び最小基準階調値を決定することを特徴と
    する請求項1記載の画情報の変換方法。
  4. 【請求項4】 原画像を表す原画像情報を、前記原画像
    を記録媒体に記録する際に用いる記録用画像情報に変換
    するための変換条件を設定する画情報の変換条件設定方
    法であって、 前記原画像情報に基づいて前記原画像中の主要画像部の
    階調値を求め、 前記求めた主要画像部の階調値に基づき原画像中の背景
    画像部の再現条件を決定し、 前記決定した背景画像部の再現条件に従って、画像記録
    すべき最大基準階調値及び最小基準階調値を決定し、 前記最大基準階調値及び最小基準階調値が各々所定の階
    調値に変換されるように前記変換条件を設定することを
    特徴とする画情報の変換条件設定方法。
  5. 【請求項5】 原画像を表す原画像情報を、前記原画像
    を記録媒体に記録するための記録用画像情報に変換する
    画情報の変換方法であって、 前記原画像情報に基づき原画像のヒストグラムを作成す
    ると共に、原画像中の主要画像部の階調値を求め、 前記作成したヒストグラム及び前記記録媒体において画
    像として再現される階調域を表す情報に基づき、前記求
    めた主要画像部の階調値を基準として目標のヒストグラ
    ムを決定し、 変換後の画像情報から作成したヒストグラムが前記決定
    した目標のヒストグラムに一致するように、前記原画像
    情報を記録用画像情報に変換することを特徴とする画情
    報の変換方法。
  6. 【請求項6】 前記原画像情報から、原画像の濃淡を表
    す階調情報及び原画像の色を表す色情報を求め、 前記原画像のヒストグラムとして、前記階調情報に基づ
    いて原画像の階調値のヒストグラムを作成すると共に、
    該階調値のヒストグラムに対して目標のヒストグラムを
    決定し、 変換後の階調情報から作成したヒストグラムが前記決定
    した目標のヒストグラムに一致するように階調情報を変
    換し、 変換した階調情報と前記色情報を合成することにより記
    録用画像情報を得ることを特徴とする請求項5記載の画
    情報の変換方法。
  7. 【請求項7】 前記原画像情報は、前記原画像を複数画
    素に分割したときの各画素の各成分色毎の階調値を表す
    第1の原画像情報と、前記原画像を前記第1の原画像情
    報よりも多数の画素に分割したときの各画素の各成分色
    毎の階調値を表す第2の原画像情報と、から成り、 前記第1の原画像情報に基づき、ヒストグラムを作成
    し、主要画像部の階調値を求め、目標のヒストグラムを
    決定して、変換後の画像情報から作成したヒストグラム
    を目標のヒストグラムに一致させるための変換条件を設
    定し、 前記第2の原画像情報を前記設定した変換条件によって
    変換することにより記録用画像情報を得ることを特徴と
    する請求項5記載の画情報の変換方法。
  8. 【請求項8】 前記主要画像部の階調値に基づき原画像
    中の背景画像部の再現条件を決定し、 前記決定した背景画像部の再現条件も考慮して前記目標
    のヒストグラムを決定することを特徴とする請求項5記
    載の画情報の変換方法。
  9. 【請求項9】 前記作成した原画像のヒストグラムに対
    し、階調値が前記主要画像部の階調値よりも大きい範囲
    と、階調値が前記主要画像部の階調値よりも小さい範囲
    と、を独立して修正して、前記目標のヒストグラムを決
    定することを特徴とする請求項5記載の画情報の変換方
    法。
  10. 【請求項10】 原画像を表す原画像情報を入力する入
    力手段と、 前記原画像情報から前記原画像の濃淡を表す階調情報及
    び前記原画像の色を表す色情報を求める演算手段と、 前記原画像中の主要画像部の階調値を求める主要部階調
    導出手段と、 前記求められた主要画像部の階調値を基準として、画像
    記録すべき最大基準階調値及び最小基準階調値が各々所
    定の階調値に変換されるように変換条件を設定する変換
    条件設定手段と、 前記設定された変換条件に従って前記階調情報を変換す
    る変換手段と、 前記変換された階調情報と前記色情報を合成して記録用
    画像情報を得る合成手段と、 前記記録用画像情報に基づいて記録媒体に画像を記録す
    る記録手段と、 を含む画像記録装置。
  11. 【請求項11】 原画像を表す原画像情報を入力する入
    力手段と、 前記原画像情報に基づいて前記原画像中の主要画像部の
    階調値を求める主要部階調値導出手段と、 前記原画像情報に基づき原画像のヒストグラムを作成
    し、作成したヒストグラム及び記録媒体において画像と
    して再現される階調域を表す情報に基づき、前記主要画
    像部の階調値を基準として目標のヒストグラムを決定す
    る目標ヒストグラム決定手段と、 変換後の画像情報から作成したヒストグラムが前記決定
    された目標のヒストグラムに一致するように変換条件を
    設定する変換条件設定手段と、 前記設定された変換条件に従って原画像情報を記録用画
    像情報に変換する変換手段と、 前記記録用画像情報に基づいて記録媒体に画像を記録す
    る記録手段と、 を含む画像記録装置。
  12. 【請求項12】 前記主要部階調値導出手段によって求
    められた主要画像部の階調値に基づき原画像中の背景画
    像部の再現条件を決定する再現条件決定手段と、 前記決定された背景画像部の再現条件に従って、画像記
    録すべき最大基準階調値及び最小基準階調値を決定する
    基準階調値決定手段と、 を更に備え、 前記変換条件設定手段は、前記決定された最大基準階調
    値及び最小基準階調値が各々所定の階調値になるように
    変換条件を設定することを特徴とする請求項10又は請
    求項11記載の画像記録装置。
JP8235630A 1996-09-05 1996-09-05 画情報の変換方法、画情報の変換条件設定方法及び画像記録装置 Pending JPH1079854A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007221447A (ja) * 2006-02-16 2007-08-30 Sony Corp 画像処理装置および画像処理方法、並びにプログラム
JP2009105951A (ja) * 2009-01-26 2009-05-14 Seiko Epson Corp 画像データの色の補正
JP2009301113A (ja) * 2008-06-10 2009-12-24 Toshiba Corp 被対象認識装置および被対象認識方法
US7945113B2 (en) 2006-02-22 2011-05-17 Seiko Epson Corporation Enhancement of image data based on plural image parameters
JP2020155128A (ja) * 2019-03-19 2020-09-24 コグネックス・コーポレイション シンボルを評価するためのシステムおよび方法

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