JPH1078209A - 下水道脱水汚泥の焼却設備 - Google Patents

下水道脱水汚泥の焼却設備

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JPH1078209A
JPH1078209A JP23299296A JP23299296A JPH1078209A JP H1078209 A JPH1078209 A JP H1078209A JP 23299296 A JP23299296 A JP 23299296A JP 23299296 A JP23299296 A JP 23299296A JP H1078209 A JPH1078209 A JP H1078209A
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JP
Japan
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sludge
incinerator
drying
drying chamber
water
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JP23299296A
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Yoshinori Miyasaka
吉▲徳▼ 宮坂
Yukimitsu Imazato
幸光 今里
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FUDO ENG KK
Original Assignee
FUDO ENG KK
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Publication date
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  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】焼却炉の燃料コストを低減し、かつ、環境汚染
を可及的に防止できる下水道脱水汚泥の焼却設備を提供
する。 【解決手段】下水道脱水汚泥の焼却炉と、汚泥焼却時に
発生する焼却熱により予め高含水率の汚泥を乾燥させる
前処理乾燥装置とを備え、同前処理乾燥装置は、焼却炉
内に連通した排気部、汚泥乾燥時に発生した水蒸気の衝
突壁、衝突壁に付着した水滴の排水部、焼却炉からの熱
風の吹出部を有する乾燥室と、同乾燥室内に設けた汚泥
搬送装置とを備え、汚泥乾燥時に発生した水蒸気の一部
を焼却炉内へ導出する一方、水蒸気の残部を衝突壁に付
着させて水滴として室外へ排出するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高含水率の下水道脱水
汚泥を、焼却し易いように予め乾燥させておく前処理乾
燥装置を備えた下水道脱水汚泥の焼却設備に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、下水道の整備が全国的規模で進め
られたことにより、下水の垂れ流しによる河川や湖沼な
どの汚染の度合いが低減し、昔の自然が戻りつつある。
【0003】各自治体では、下水を管轄の下水処理施設
に集めて、そこで瀘過法や沈澱法などの下水処理を施し
て下水を浄化し、処理後のきれいな水を再利用したり、
海に流したりしている。
【0004】下水処理時には、高含水率の下水道脱水汚
泥が大量に発生する。
【0005】この下水道脱水汚泥は各種の脱水機により
汚水の含水率を低くしたものであって、現行の各種脱水
機の脱水力は15〜20%程度であるので、機外へ排出
された下水道脱水汚泥は80〜85%の水分を含んでい
る。
【0006】これまで、下水道脱水汚泥の大部分は、海
洋投棄や陸上埋立てにより処分されてきたが、海洋投棄
は国際条約により禁止の方向にある一方、陸上埋立ては
管理型埋立地の確保が困難であることから、実施が不可
能に近いのが現状である。
【0007】また、下水道脱水汚泥のほんの一部分が、
コンポストとして再利用されているが、今日の農業構造
では、下水道脱水汚泥を原料としたコンポストの継続的
農地利用は実現されていない。
【0008】そこで、大都市などでは、毎日、大量発生
する下水道脱水汚泥の処理方法として焼却処分を採用
し、それを実施するために、莫大な費用を投じて、下水
道脱水汚泥の大規模な焼却施設を建設中である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この焼却設
備において下水道脱水汚泥(以下汚泥とする)を焼却す
る際、汚泥に含まれる水分は汚泥物質の深部まで浸透し
ているので、焼却炉内で汚泥を瞬間的に高温で加熱した
だけでは、汚泥物質の表面の水分が幾らか蒸発するだけ
である。
【0010】従って、下水道脱水汚泥の焼却施設におい
ては、汚泥を大型のロータリーキルンなどにより長時
間、高温で加熱しているので、莫大な燃料コストがかか
るという問題点があった。
【0011】しかも、燃料の消費が大きいほど、二酸化
炭素などの大気の汚染を進行させる原因となる。
【0012】また、汚泥は高含水率のために焼却効率が
悪く、燃え殻や焼却灰の発生が多くて、そのあとの最終
処分に支障をきたしている。
【0013】従来、その一策として、汚泥の燃え殻や焼
却灰を、焼却炉の燃焼室においてさらに高温で二次燃焼
させ、それを顆粒状として建設土木用のコンクリート骨
材などに転用している。
【0014】なお、この加熱時に汚泥物質から発生する
水蒸気の蒸発潜熱は100℃以上の熱量を必要とし、1
00℃を超えた熱エネルギーは、全て焼却炉の煙道から
放出されて熱損失となっている。
【0015】そこで、本発明では、この煙道から放出さ
れる熱エネルギーに着目し、これを有効利用して予め汚
泥を乾燥させておき、その後、乾燥させた汚泥を焼却炉
に投じることで焼却効率を著しく向上させ、焼却炉の燃
料コストを大幅に低減できる下水道脱水汚泥の焼却設備
を開発するに到った。
【0016】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、下
水道脱水汚泥の焼却炉と、同焼却炉より上流側に配置さ
れて、下水道脱水汚泥の焼却時に発生する焼却熱を熱源
として予め高含水率の下水道脱水汚泥を乾燥させる前処
理乾燥装置とを備える構成としたので、焼却炉から排出
される熱により、予め下水道脱水汚泥を乾燥させてから
焼却炉に投入して、焼却炉の燃料コストを大幅に低減で
きるようになった。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の下水道
脱水汚泥の焼却設備は、下水道脱水汚泥の焼却炉と、同
焼却炉より上流側に配置されて、汚泥焼却時に発生する
焼却熱を熱源として予め高含水率の下水道脱水汚泥を乾
燥させる前処理乾燥装置とを備えた下水道脱水汚泥の焼
却設備であって、前処理乾燥装置は、焼却炉の燃焼室に
連通した排気部、排気部の周辺に設けられて、汚泥乾燥
時に発生した水蒸気の衝突壁、衝突壁に付着して流れ落
ちた水滴の排水部、焼却炉からの熱風の吹出部、下水道
脱水汚泥の搬入口及び搬出口を有する乾燥室と、乾燥室
に配置されて、下水道脱水汚泥を乾燥室の搬入口から搬
出口まで搬送する汚泥搬送装置とを有し、汚泥乾燥時に
発生した水蒸気の一部を、排気部から焼却炉の燃焼室に
導出する一方、水蒸気の残部を、乾燥室内の衝突壁に付
着させて水滴として回収し、排水部から室外へ排出する
構成としている。
【0018】この構成により、高含水率の下水道脱水汚
泥(以下汚泥とする)は乾燥室の搬入口から乾燥室に入
り、その後、汚泥搬送装置により搬出口まで搬送される
が、この搬送中、汚泥は吹出部から吹き出された焼却炉
からの熱風により加熱され、所定の含水率になるまで乾
燥される。
【0019】このように、焼却炉から放出された熱風に
より予め前処理乾燥装置において乾燥した汚泥は、焼却
路内の一定の温度で自らが燃える自燃燃料となって搬出
口から焼却炉に供給されて焼却されるので、焼却効率を
高めることができ、焼却炉の燃料コストが大幅に低減す
ると共に、消費燃料が少なくなることにより、焼却炉で
発生する大気汚染の原因となる二酸化炭素などの発生量
が減少するという作用を有する。
【0020】また、汚泥乾燥中に発生した水蒸気は、そ
の一部が乾燥室の排気部から焼却炉の燃焼室へ導出され
る一方、水蒸気の残部は、乾燥室内の衝突壁に衝突して
付着し、水滴として回収されて排水部から乾燥室の室外
へ排水されるので、蒸発潜熱による熱エネルギーの損失
を防ぐという作用を有する。
【0021】すなわち、蒸発潜熱は、水が水蒸気となっ
て蒸発する場合、100℃以上の熱量を必要とし、10
0℃を超えた熱エネルギーは、全て煙道から放出されて
損失になって無駄な燃料が消費されるが、このように一
部の水蒸気が水滴として乾燥室の室外へ排水されること
で、この熱エネルギーの損失が減少される。
【0022】しかも、高温の燃焼室に導出された水蒸気
は、例えば水蒸気に含まれる悪臭や蒸発水銀などの有害
物質が熱分解され、その後、大気開放されるので、大気
汚染を防げるという作用を有する。
【0023】なお、前処理乾燥装置で乾燥された後、焼
却炉で焼却される汚泥は、比較的高含水率のものを対象
としているが、これに限定しなくても、例えば、比較的
低含水率の生ごみ等であってもよい。
【0024】また、乾燥室の室温は汚泥の深部の水分を
蒸発可能な200〜300℃が好ましい。
【0025】そして、汚泥搬送装置としては、例えば耐
熱製のベルトコンベア、バケットコンベアなど、高含水
率の汚泥を搬送可能なコンベアが採用できる。
【0026】衝突壁の素材としては、熱伝導性が良好な
銅板やアルミ板などが採用でき、衝突壁の内面には、水
滴の付着面積を大きくすると共に、付着した水滴が円滑
に排水部へ流れ落ちるように縦溝を形成してもよい。
【0027】本発明の請求項2に記載の下水道脱水汚泥
の焼却設備は、請求項1に記載の焼却設備において、乾
燥室の外部に設けられて、乾燥室の排水部より外へ排出
された水滴を浄化槽に貯溜して曝気処理する浄化装置を
設けた構成としている。
【0028】この構成により、乾燥室の排水部から外部
排出された水滴は、一旦、浄化装置の浄化槽に貯溜され
て曝気処理され、その後、きれいな水として再利用され
たり、海に流されたりする。
【0029】なお、浄化装置の浄化方法としては、好気
性菌を使用する微生物処理などが採用できる。
【0030】本発明の請求項3に記載の下水道脱水汚泥
の焼却設備は、請求項1又は2に記載の焼却設備におい
て、泥搬送装置が、乾燥室の下部配置された搬入口から
上部配置された搬出口まで階段状に傾斜配置された複数
のベルトコンベアと、下段配置されたベルトコンベアの
ヘッド部に達した下水道脱水汚泥を、上段配置された前
記ベルトコンベアのテール部まで持ち上げる汚泥上昇手
段とを有する構成としている。
【0031】この構成により、前処理乾燥装置の搬入口
から乾燥室に投入された下水道脱水汚泥は、複数の階段
状に配置されたベルトコンベアにより、途中の折り返し
部分で、汚泥上昇手段を用いて、下段配置されたベルト
コンベアのヘッド部に達した汚泥を、上段のベルトコン
ベアのテール部まで持ち上げながら傾斜搬送するので、
汚泥を乾燥室内で乾燥する時間が長くなり、例えば汚泥
の深部に含まれる水分も良好に蒸発されるという作用を
有する。
【0032】なお、上昇手段としては、例えば下段配置
されたベルトコンベアのヘッド部から落下した下水道脱
水汚泥を貯溜する汚泥ピットを有して、この汚泥ピット
内の下水道脱水汚泥を、上段配置されたベルトコンベア
のテール部まで上昇させるスクリューコンベアやバケッ
トコンベアなどが採用できる。なお、汚泥搬送装置は、
2台以上の複数台のベルトコンベアを使用してあればよ
い。
【0033】また、本発明の請求項4に記載の下水道脱
水汚泥の焼却設備は、請求項1〜3のうち何れか1項に
記載の焼却設備において、乾燥室の排気部が、乾燥室の
上部に形成された水蒸気の衝突壁の内面より元部が室内
側へ突出した突起管である構成としている。
【0034】この構成により、乾燥室の排気部が、乾燥
室の上部に形成された水蒸気の衝突壁の内面より元部が
室内側へ突出した突起管であるので、気体の流通を連続
させながら、水蒸気の一部だけを下水道脱水汚泥燃焼炉
に導出し、それ以外の余剰の水蒸気を衝突壁で受け止め
て水滴化するという作用を有する。
【0035】すなわち、突起管の内径や突出長さを調整
することにより、排気部から燃焼炉に導出される水蒸気
の割合と、水滴として排水部から外部へ排出される水蒸
気の割合とを調整することも可能である。
【0036】なお、もちろん排気部は、その元部側の端
を衝突壁の内面と面一にしても構わない。
【0037】本発明の請求項5に記載の下水道脱水汚泥
の焼却設備は、請求項1〜4のうち何れか1項に記載の
焼却設備において、乾燥室の衝突壁に、水冷式又は空冷
式の水蒸気冷却手段を設けた構成を有している。
【0038】この構成により、衝突壁に衝突した水蒸気
は、水冷式か空冷式の水蒸気冷却手段により瞬時に冷却
されて水滴となるので、水蒸気が効率よく水滴に液化さ
れて水蒸気の捕獲率が大きくなるという作用を有する。
【0039】なお、水冷式又は空冷式の水蒸気冷却手段
としては、例えば冷却水を循環させる循環式水冷装置
や、ファン及び多数枚のフィンを有する空冷装置などが
採用できる。循環式冷水装置に用いられる水は、乾燥室
の水蒸気により加熱されるので、この温水は別途、温室
ハウスなど有効利用してもよい。
【0040】また、循環式水冷装置に併用又は代替して
冷風エアカーテンを衝突壁の面に沿って送気することも
できる。
【0041】本発明の請求項6に記載の下水道脱水汚泥
の焼却設備は、請求項1〜5のうち何れか1項に記載の
焼却設備において、乾燥室の衝突壁の内面に、水蒸気を
水滴として捕獲する金網又は耐熱性フィルタを敷設した
構成を有している。
【0042】この構成により、水蒸気が衝突壁に衝突し
た際に、表面積の大きな金網や耐熱性フィルタにより水
蒸気が良好に捕獲される。
【0043】このうち、請求項5記載の下水道脱水汚泥
の焼却設備においては、衝突壁の水蒸気冷却手段により
金網や耐熱性フィルタが冷やされるので、冷気との接触
面積が増大して、水蒸気がさらに良好に水滴化するとい
う作用を有する。なお、耐熱性フィルタとしては、例え
ば石綿等が採用でき、また、金網の素材としてはステン
レス等が挙げられる。
【0044】本発明の請求項7に記載の下水道脱水汚泥
の焼却設備は、請求項1〜6のうち何れか1項に記載の
焼却設備において、焼却炉による焼却後の汚泥の焼却灰
に、他の肥料要素を添加して有機肥料を製造可能として
いる。
【0045】この構成により、他の肥料要素が添加され
た汚泥の焼却灰を、有機肥料という二次製品として袋詰
めして販売できる。
【0046】なお、汚泥の焼却灰に添加される他の肥料
要素としては、例えば窒素、リン、カリウムなどが挙げ
られる。
【0047】
【実施例】以下に、本発明の一実施例を図面を参照しな
がら説明する。
【0048】この実施例では、離島の海岸付近に建設さ
れた下水道脱水汚泥焼却用の焼却設備を例に説明する。
ただし、この離島に建設された焼却設備に限定されな
い。
【0049】図1に示すAは、本発明に係る下水道脱水
汚泥の焼却設備であり、この焼却設備Aは、高含水率の
下水道脱水汚泥(以下汚泥1とする)を積載した運搬船
2が停泊可能な離島の岸壁の周辺に建設されている。
【0050】岸壁には、汚泥1を荷上げするクレーン3
が設けられており、クレーン3のバケット3aにより掬
い上げた汚泥1を、岸壁近くに建造された第1のピット
4の投入ホッパ5に投下する。
【0051】焼却設備Aは、この第1のピット4の他、
上流側から下流側に向かって、高含水率の汚泥1を乾燥
させる前処理乾燥装置6と、前処理乾燥装置6から排出
された水滴を曝気処理により浄化する浄化装置7と、縦
型のスクリューコンベア8を有して、乾燥後の低含水率
となった汚泥1′を一時貯溜する第2のピット9と、ス
クリューコンベア8により第2のピット9から上昇され
て投入された乾燥後の汚泥1′を、下部に設けられたブ
ロア10によりバーナ部11′を燃焼させる焼却炉11
と、焼却後の焼却灰12を一時貯溜する焼却灰貯溜槽1
3と、他の化学肥料要素cの添加槽14とを備えてい
る。
【0052】図1において、4aは第1のピット4の入
側ベルトコンベア、4bは出側ベルトコンベア、7Aは
蒸留水滴貯溜槽、7Bは浄化槽、11aは焼却炉11内
のベルトコンベア、15は第1のピット4の天井クレー
ン、16は第1のピット4の排出ホッパ、17は前処理
乾燥装置6の乾燥室、18は乾燥室17に配設された汚
泥搬送装置、19は焼却炉11の中央部にある1次燃焼
室、20は焼却炉11の上部にある2次燃焼室、21は
2次燃焼室20のバーナ、22は煙道、23は袋詰めさ
れた有機化学肥料である。
【0053】以下、図2を参照して前処理乾燥装置6を
詳細に説明する。
【0054】図2に示すように、前処理乾燥装置6の乾
燥室17には、焼却炉11側の上角部に断面台形状の膨
出部24が形成されており、乾燥室17の天井部は、後
述するように汚泥乾燥時に発生する水蒸気aが膨出部2
4に導かれるように、同膨出部24に向けて上り勾配に
形成され、また乾燥室17の第1のピット4側の側壁下
部には、高含水率の汚泥1の搬入口17aが形成されて
いる。
【0055】そして、乾燥室17の焼却炉11側の側壁
上部には、乾燥後の汚泥1の搬出口17bが形成されて
いる。なお、図示はしないが、かかる搬入口17a及び
搬出口17bに逆止弁等を設けて、空気の流入及び臭気
の流出を防止する構造とすることが好ましい。
【0056】膨出部24の内面には、汚泥乾燥時に発生
した水蒸気aの衝突壁25が形成され、衝突壁25の外
面には、水冷式の水蒸気冷却手段の一例である循環式水
冷装置26が設けられている。
【0057】衝突壁25の内面には、水蒸気aを水滴b
として捕獲するステンレス製の金網27が敷設されてい
る。また、膨出部24の上壁部の中央部には、焼却炉1
1の1次燃焼室19に連通した排気部の一例であり、元
部が衝突壁25の内面より室内側へ突出した突起管28
が連通されており、同突起管28の中途には水蒸気aを
焼却路11へ強制送気するブロワ装置Bが配設されてい
る。なお、同ブロワ装置Bの能力としては、乾燥室17
へ送気される熱風dの容量と均衡のとれる風量を確保で
きるよう設定しておくものとする。
【0058】かかる突起管28により、焼却路11と乾
燥室17との気体の流通を連続させながら水蒸気aの一
部だけを焼却路11側へ導出させることができる。
【0059】なお、突起管28の元部の衝突壁25から
の突出長さは、膨出部24に達する水蒸気aの全体の約
30%が突起管28から焼却炉11側へ導出される長さ
としている。
【0060】一方、上記水蒸気aの残りの70%は衝突
壁25に付着して水滴bとなり、その後、乾燥室17の
焼却炉11側の側壁の下部に設けられた排出部の一例で
ある水滴落下路29から室外へ排出され、その後、浄化
装置7の蒸留水滴貯溜槽7Aに供給される。この蒸留水
滴貯溜槽7Aには、上水を好気性菌を用いた曝気処理を
行う浄化槽7Bが付設されている。
【0061】乾燥室17の下部の第1のピット4側に
は、焼却炉11の1次燃焼室19の上部からの熱風d
(200〜300℃)を乾燥室17内へ供給する吹出部
の一例である熱風吹出管30が連通されている。
【0062】また、乾燥室17の下部全体には、熱風d
を乾燥室17の全体に均一に供給する風量調整室31
が、多数個の熱風吹出口32aが形成された仕切り板3
2を介して区画されている。
【0063】乾燥室17の内部に設けられた前記汚泥搬
送装置18は、搬入口17aから搬出口17bまで汚泥
1を折り返しながら傾斜搬送する階段状に配設されて、
それぞれ汚泥1を低速搬送する第1〜第3のベルトコン
ベア33〜35から構成されている。
【0064】各第1〜第3のベルトコンベア33〜35
は耐熱性のコンベアであり、また、上、下段配置された
第1、第2のベルトコンベア33−34、第2、第3の
ベルトコンベア34−35の各連結部には、下段配置さ
れた第1、第2のベルトコンベア33−34の各ヘッド
部に達した汚泥1を上段配置された第2、3のベルトコ
ンベア34−35のテール部まで持ち上げる第1、第2
の汚泥上昇手段36A、36Bが配設されている。
【0065】第1、第2の下水道脱水汚泥上昇手段36
A、36Bは、下水道脱水汚泥ピット37と、下部が下
水道脱水汚泥ピット37内に収納されて、貯溜された汚
泥1を上段のベルトコンベア34又は35のテール部ま
で上昇させる縦置きのスクリューコンベア38とを有し
ている。
【0066】図2において、39は第2のピット9の屋
根、40はスクリューコンベア38の駆動モータであ
る。
【0067】本発明の実施例は、上記のように構成され
ているものであり、本実施例によれば、次のような作用
効果が生起される。
【0068】すなわち、図1に示すように、岸壁に停泊
した運搬船2に積載された高含水率(含水率約85%)
の汚泥1は、クレーン3のバケット3aにより掬い上げ
られて投入ホッパ5に投入され、その後、入側ベルトコ
ンベア4aにより第1のピット4に一旦貯溜される。
【0069】第1のピット4の汚泥1は、天井クレーン
15により掬い上げられて、排出ホッパ16及び出側ベ
ルトコンベア4bを介して、乾燥室17の搬入口17a
へと送られる。
【0070】搬出口17aでは、出側ベルトコンベア4
bから最下段の第1のベルトコンベア33のテール部へ
汚泥1の受渡しが行われ、それから、第1のベルトコン
ベア33により上方へ傾斜搬送される。第1のベルトコ
ンベア33のヘッド部に達した汚泥1は、第1の汚泥上
昇手段36Aの汚泥ピット37へ落下し、その後、スク
リューコンベア38により持ち上げられて、上段配置さ
れた第2のベルトコンベア34のテール部上に投下され
る。
【0071】それから、第2のベルトコンベア34によ
り反対方向へ傾斜搬送された汚泥1は、そのヘッド部か
ら第2の汚泥上昇手段36Bの汚泥ピット37へ落下す
る。
【0072】ここでも同様に、スクリューコンベア38
により持ち上げられて、最上段配置された第3のベルト
コンベア35のテール部上に投下される。
【0073】続いて、汚泥1は第3のベルトコンベア3
5により第1のベルトコンベア33と同一方向へ上傾斜
状態で搬送され、乾燥室17の搬出口17bを通過して
外部へと送り出される。
【0074】このとき、乾燥前の汚泥1が含水率85%
に対して、乾燥後の汚泥1′の含水率は、焼却炉11内
で燃焼される際に、自らが燃料となり燃焼効率が上がる
ように、馬糞紙程度の含水率50%である自燃燃料とな
っている。
【0075】これ以上の水分を奪うと、汚泥1′が粉体
となって固体の形状を失ってしまうので、汚泥焼却など
の後工程(焼却炉11、ベルトコンベア11aなど)に
支障をきたす。
【0076】ところで、乾燥室17の下部に区画された
風量調整室31の内部には、焼却炉11の1次燃焼室1
9より供給された200〜300℃の熱風dが、熱風吹
出管30を介して供給されており、風量調整室31内で
均一な風量となった熱風dが仕切り板32の各熱風吹出
口32aから乾燥室17の上部側へ吹き出している。
【0077】また、乾燥室17では、当然ながら乾燥を
目的としているので、温度上昇により内部で燃焼するこ
とを避けなければならないが、前記熱風dは焼却路11
で燃焼された後の二酸化炭素が主成分となっているの
で、乾燥室17内の温度が高温となっても燃焼したりす
ることがなく、特に、前述したように、乾燥室17の搬
入口17aに逆止弁等を設けておけば酸素の供給を遮断
することができより確実に燃焼を防止することができ
る。
【0078】吹き出された熱風dにより、第1〜第3の
ベルトコンベア33〜35上を低速搬送中の汚泥1が加
熱され、含有する水分が取出されて多量の水蒸気aが発
生する。
【0079】かかる水蒸気aは急速に上昇して乾燥室1
7の膨出部24まで達し、一部は同膨出部24で循環し
再度熱せられ上昇し、残りは金網27及び衝突壁25に
激しく衝突する。そして、水蒸気aの約30%が突起管
28から焼却炉11へと導出される。
【0080】突起管28から焼却炉11の1次燃焼室1
9へと導出される水蒸気aは、1次燃焼室19やバーナ
21により加熱される2次燃焼室20で、水蒸気a中に
含まれる例えば悪臭や蒸発水銀などの有害物質が熱分解
される。その後、熱分解された水蒸気aは煙道22から
大気開放されるので、大気汚染を防止できる。
【0081】また、前記残部の水蒸気aは、表面積の大
きな金網27や衝突壁25の内面に付着して捕獲され、
その後、循環式水冷装置26により冷却されて、ほとん
ど瞬時に水滴bとなる。
【0082】かかる水滴bは、乾燥室17の焼却炉11
側の衝突壁25に沿って流れ落ち、その下方に設けられ
た水滴落下路29から室外へ排出されて、一旦、蒸留水
滴貯溜槽7Aに貯溜される。なお、蒸留水滴はほとんど
異物を含まない水となるが、このように浄化装置7によ
り浄化した方が好ましい。
【0083】すなわち、貯溜された水は浄化槽7Bへ送
られて、好気性菌が混入された曝気処理により浄化され
る。浄化された蒸留水は、きれいな水として再利用され
たり、海に流されたりする。
【0084】このように、異物を含む水蒸気aの殆どが
管理の容易な水となって回収できるので、環境汚染を可
及的に防止することができる。
【0085】一方、第3のベルトコンベア35により、
搬出口17bを通過して乾燥室17の外部へと搬出され
た乾燥後の汚泥1′(含水率約50%)は、このヘッド
部から下方の第2のピット9へ落下されて、一旦貯溜さ
れる。
【0086】その後、乾燥後の汚泥1′は、スクリュー
コンベア8により焼却炉11の上流部へ供給され、ベル
トコンベア11aにより低速搬送されながら、ブロア1
0により800〜1000℃に加熱される。このとき、
乾燥された汚泥1が自ら燃料として、周辺にある汚泥1
の燃焼を助けながら、燃焼時に発生した水蒸気などが1
次及び2次燃焼室19、20内で完全燃焼され、それか
ら煙道22より大気開放される。
【0087】ベルトコンベア11aにより、焼却炉11
の外部へ搬出された汚泥1′の焼却灰12は、一旦焼却
灰貯溜槽13に貯溜され、次いでベルトコンベア13a
により添加槽14へ移送されて、ここで他の化学肥料要
素cが添加されて袋詰めされた有機化学肥料23とな
り、運搬船2に積み込まれたり、現地で利用されたりす
る。また、肥料としての他、土壌改良剤としての利用も
可能である。
【0088】ここで、焼却炉11の燃料を節約すること
で、汚泥焼却時に発生する二酸化炭素が抑制される点に
ついて、具体的に説明する。
【0089】例えば、乾燥前の含水率が85%の汚泥1
を100t投入した場合、乾燥後の汚泥1′の含水率が
50%となるには、汚泥1に含まれている35%の水分
が乾燥室17内で水蒸気aとなる。
【0090】発生した水蒸気aの70%が衝突壁25や
金網27により回収されるということは、 100t×35/100×70/100=24.5t すなわち、24.5t/85t×100=28.8%の
水分が水滴bとして回収される。
【0091】この28.8%分の水量を焼却炉11によ
り蒸発処理するには、大量の燃料を必要とするので、熱
量の大幅な節約となる。しかも、水分の一部を除去した
ことが、自燃燃料として燃料費の減少につながり、相乗
効果をもたらす。
【0092】同時に、これに相応する重油などの燃料を
燃焼する際に発生する二酸化炭素の発生量も減少でき
る。
【0093】このように、高含水率の汚泥1を、直接、
焼却炉11により焼却するのではなく、予め前処理乾燥
装置6により汚泥1を乾燥させて、それを焼却炉11に
より焼却するようにしたので、焼却炉11の燃料コスト
を大幅に低減できる。
【0094】しかも、前処理乾燥装置6の熱源は、焼却
炉11から送られた熱風dであるので、新たなバーナな
どの焼却装置及びその燃料が不要となる。
【0095】また、乾燥室17で発生した大量の水蒸気
aは、その約30%が突起管28から焼却炉11へ導出
されて完全燃焼されるが、水蒸気aの約70%という大
部分は、衝突壁25をつたって水滴落下路29より外部
へ排出されることになるので、焼却炉11内で燃焼され
る水蒸気aの量が減少し、別段、焼却炉11のブロア1
0の出力を上げなくても、通常の運転モードで十分に前
処理乾燥装置6からの水蒸気aを完全焼却できる。
【0096】さらに、前処理乾燥装置6により乾燥され
て含水率が約50%まで低下した汚泥1′は、被焼却物
である反面、自らが燃料となる自燃燃料となるので、焼
却炉11の燃焼効率が向上し、燃料コストをさらに低減
でき、かつ燃料である重油を燃焼した際に発生する二酸
化炭素の発生量を減少できたり、水蒸気aの悪臭やこれ
に含まれる蒸発水銀などの有害物質が熱分解されたりす
るので、比較的大気を汚さずに汚泥1′の焼却処分がで
きる。また、水蒸気aには多種類の塩素化合物が含まれ
ており、これらが大気中に放出されて酸性雨となること
による環境汚染も防止することができる。
【0097】さらにまた、乾燥室17の水滴落下路29
から外部排出された水滴bは、一旦、浄化装置7の浄化
槽7Bで曝気処理され、その後、きれいな水として再利
用されたり、海に流されたりするので、下水道脱水汚泥
の焼却設備Aが建設された離島周辺の海域の水質悪化を
防止できる。
【0098】そして、前処理乾燥装置6の搬入口17a
から乾燥室17に投入された汚泥1は、3台の階段状に
配置された第1〜第3のベルトコンベア33〜35によ
り、折り返しながらゆっくりと上傾斜状態で搬送される
ので、汚泥1を乾燥室17内で乾燥する時間が長くなる
とともに、複数のピットにより汚泥1の上面と下面との
反転が促されるので、例えば下水道汚泥1の深部に含ま
れる水分も良好に蒸発できる。
【0099】そして、焼却路11へもスクリューコンベ
ヤ8により連続して投入するようにしているので、灰出
しなども連続的に行える。したがって、汚泥1′を一括
投入した場合のように、灰出し毎に焼却路11を冷却し
たりする必要がなく合理的である。
【0100】次いで、乾燥室17の排気部を、乾燥室1
7の衝突壁25の内面より元部が室内側へ突出した突起
管28としたので、水蒸気aの一部だけを燃焼炉11に
導出し、それ以外の余剰の水蒸気aを衝突壁25で受け
止めて水滴bとすることができる。
【0101】この際、衝突壁25に衝突した水蒸気a
は、循環式水冷装置26により瞬時に冷却されて水滴b
となるので、水蒸気aが効率よく水滴bに液化されて水
蒸気aの捕獲率が大きくなる。
【0102】しかも、水蒸気aが衝突壁25に衝突した
とき、表面積の大きな金網27により良好に捕獲され、
またこの金網27は、予め衝突壁25を介して循環式水
冷装置26により十分に冷やされているので、冷気との
接触面積が増大して、水蒸気aがさらに良好に水滴化す
る。なお、循環式水冷装置26に代えて冷風エアカーテ
ンを用いた空冷式としてもよい。
【0103】そして、本焼却設備Aでは、添加槽14に
おいて、焼却炉11から排出された汚泥1′の焼却灰1
2に、他の化学肥料要素cを添加することで、かかる焼
却灰12を、袋詰めされた有機化学肥料23という二次
製品として販売できる。
【0104】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果が得ら
れる。
【0105】すなわち、本発明の請求項1〜7の下水道
脱水汚泥の焼却設備では、このように高含水率の下水道
脱水汚泥を予め前処理乾燥装置により乾燥させてから焼
却炉により焼却するので、焼却炉の燃料コストを大幅に
低減でき、これに伴って、例えば燃料である重油の燃焼
時に発生する二酸化炭素などの発生量を減少でき、比較
的大気の汚染度合いを小さくできる。
【0106】また、前処理乾燥装置の熱源を焼却炉の熱
風としたので、専用の熱源装置が不要となり、かつその
燃料も不要となる。
【0107】さらに、汚泥乾燥時に発生した水蒸気は、
その一部が排気部から焼却炉へ導出されて完全燃焼され
るが、水蒸気の残部は、衝突壁をつたって回収されて排
水部から外部へ排出されるので、焼却炉内で焼却される
水蒸気の量が減少し、焼却炉の汚泥焼却に不都合はな
い。
【0108】特に、請求項2記載の下水道脱水汚泥の焼
却設備は、請求項1記載の効果の他に、乾燥室の排水部
から外部排出された水滴を、一旦、浄化装置の浄化槽で
曝気処理してから、きれいな水として再利用したり、海
に流したりするので、水質汚染を防止できる。
【0109】また、請求項3記載の下水道脱水汚泥の焼
却設備は、請求項1又は2記載の効果の他に、搬入口か
ら乾燥室に投入された汚泥は、複数台の階段状に配置さ
れたベルトコンベアにより、比較的長い時間をかけて乾
燥室の搬出口まで搬送されるので、汚泥を乾燥室内で乾
燥する時間が長くなり、例えば汚泥の深部に含まれる水
分も良好に蒸発できる。
【0110】さらに、請求項4記載の下水道脱水汚泥の
焼却設備は、請求項1〜3記載の効果の他に、乾燥室の
排気部を、衝突壁の内面より元部が室内側へ突出した突
起管としたので、この元部の室内側へ突出する長さを調
整することで、突起管から焼却炉へ導出する水蒸気の割
合と、衝突壁に付着して水滴化した後、排水部から外部
へ排出される水蒸気の割合とを比較的容易に調整でき
る。
【0111】さらにまた、請求項5記載の下水道脱水汚
泥の焼却設備は、請求項1〜4記載の効果の他に、乾燥
室の衝突壁に水冷式又は空冷式の水蒸気冷却手段を設け
たので、衝突壁に衝突した水蒸気は、水蒸気冷却手段に
より瞬時に冷却されて水滴となるので、水蒸気が効率よ
く水滴化し、水蒸気の捕獲率が大きくなる。
【0112】そして、請求項6記載の下水道脱水汚泥の
焼却設備は、請求項1〜5記載の効果の他に、乾燥室の
衝突壁の内面に、水蒸気を水滴として捕獲する金網又は
耐熱性フィルタを敷設したので、水蒸気が衝突壁に衝突
したとき、表面積の大きな金網や耐熱性フィルタにより
良好に捕獲される。
【0113】このうち、請求項5記載の焼却設備の場合
には、金網や耐熱性フィルタが、予め衝突壁を介して水
蒸気冷却手段により十分に冷やされているので、冷気と
の接触面積が増大して、水蒸気がさらに良好に水滴化す
る。
【0114】また、請求項7記載の下水道脱水汚泥の焼
却設備は、請求項1〜6記載の効果の他に、焼却炉から
排出された汚泥の焼却灰に他の肥料要素を添加するの
で、焼却灰を有機肥料という二次製品として販売でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る下水道脱水汚泥の焼却
設備の全体説明図。
【図2】同前処理乾燥装置の拡大断面図。
【符号の説明】
A 下水道脱水汚泥の焼却設備 a 水蒸気 b 水滴 d 熱風 1 下水道脱水汚泥 6 前処理乾燥装置 11 焼却炉 17 乾燥室 18 汚泥搬送装置 19 1次燃焼室 20 2次燃焼室 25 衝突壁 28 突起管 29 水滴落下路(排水部) 30 熱風吹出管(吹出部)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下水道脱水汚泥の焼却炉と、同焼却炉よ
    り上流側に配置されて、汚泥焼却時に発生する焼却熱を
    熱源として予め高含水率の下水道脱水汚泥を乾燥させる
    前処理乾燥装置とを備えた下水道脱水汚泥の焼却設備で
    あって、 前記前処理乾燥装置は、 前記焼却炉の燃焼室に連通した排気部、同排気部の周辺
    に設けられて、下水道脱水汚泥乾燥時に発生した水蒸気
    の衝突壁、同衝突壁に付着して流れ落ちた水滴の排水
    部、前記焼却炉からの熱風の吹出部、前記下水道脱水汚
    泥の搬入口及び搬出口を有する乾燥室と、 同乾燥室に配置されて、前記下水道脱水汚泥を前記乾燥
    室の搬入口から前記搬出口まで搬送する汚泥搬送装置と
    を有し、 汚泥乾燥時に発生した前記水蒸気の一部を、前記排気部
    から前記焼却炉の燃焼室に導出する一方、前記水蒸気の
    残部を、前記乾燥室内の衝突壁に付着させて水滴として
    回収し、前記排水部から室外へ排出することを特徴とす
    る下水道脱水汚泥の焼却設備。
  2. 【請求項2】 前記乾燥室の外部に設けられて、前記乾
    燥室の排水部より外へ排出された水滴を浄化槽に貯溜し
    て曝気処理する浄化装置を設けたことを特徴とする請求
    項1記載の下水道脱水汚泥の焼却設備。
  3. 【請求項3】 前記汚泥搬送装置が、 前記乾燥室の下部配置された搬入口から上部配置された
    前記搬出口まで階段状に傾斜配置された複数のベルトコ
    ンベアと、 下段配置された前記ベルトコンベアのヘッド部に達した
    下水道脱水汚泥を、上段配置された前記ベルトコンベア
    のテール部まで持ち上げる汚泥上昇手段とを有すること
    を特徴とする請求項1又は2記載の下水道脱水汚泥の焼
    却設備。
  4. 【請求項4】 前記乾燥室の排気部が、前記乾燥室の上
    部に形成された水蒸気の衝突壁の内面より元部が室内側
    へ突出した突起管であることを特徴とする請求項1〜3
    のうち何れか1項に記載の下水道脱水汚泥の焼却設備。
  5. 【請求項5】 前記乾燥室の衝突壁に、水冷式又は空冷
    式の水蒸気冷却手段を設けたことを特徴とする請求項1
    〜4のうち何れか1項に記載の下水道脱水汚泥の焼却設
    備。
  6. 【請求項6】 前記乾燥室の衝突壁の内面に、前記水蒸
    気を水滴として捕獲する金網又は耐熱性フィルタを敷設
    したことを特徴とする請求項1〜5のうち何れか1項に
    記載の下水道脱水汚泥の焼却設備。
  7. 【請求項7】 前記焼却炉による焼却後の下水道脱水汚
    泥の焼却灰に、他の肥料要素を添加して有機肥料を製造
    可能としたことを特徴とする請求項1〜6のうち何れか
    1項に記載の下水道脱水汚泥の焼却設備。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030030577A (ko) * 2001-10-11 2003-04-18 이광윤 슬러지탄을 사용하는 무공해 소각로 작동원리와 남는 재로비료화 방법
CN109595562A (zh) * 2018-12-18 2019-04-09 青岛新欧亚能源有限公司 污泥隧道式直接焚烧处理系统及其方法
CN111197755A (zh) * 2020-02-02 2020-05-26 江苏科威环保技术有限公司 油泥的余压余热回用系统

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