JPH1076137A - 六フッ化ウラン及び酸化性ガスを含む排ガスの処理方法 - Google Patents

六フッ化ウラン及び酸化性ガスを含む排ガスの処理方法

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JPH1076137A
JPH1076137A JP8235675A JP23567596A JPH1076137A JP H1076137 A JPH1076137 A JP H1076137A JP 8235675 A JP8235675 A JP 8235675A JP 23567596 A JP23567596 A JP 23567596A JP H1076137 A JPH1076137 A JP H1076137A
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gas
reactor
powder
uranium hexafluoride
oxidizing
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JP8235675A
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Takeshi Onoe
毅 尾上
Satoshi Murayama
敏 村山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排ガス中の六フッ化ウランを再利用の容易な
形態で連続的に安価に回収でき、廃棄物を発生させな
い。 【解決手段】 200〜700℃に加熱された反応装置
10内に六フッ化ウラン及び酸化性ガスを含む排ガスと
水蒸気と還元性ガスとを連続的に供給して反応装置内で
六フッ化ウランと水蒸気とを反応させることによりUO
22粉末とHFガスを生成する。生成したUO22粉末
とHFガスを各別に連続的に回収する。シード粉として
UO22粉末が充填された流動層反応装置10を反応装
置として使用する場合、反応装置の供給ノズル30より
六フッ化ウラン及び酸化性ガスを含む排ガスを反応装置
内に供給し、反応装置の分散板13を介して水蒸気及び
還元性ガスを含むガスを流動用ガスとして反応装置内に
供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウランを六フッ化
ウラン(UF6)に転換する工場で発生するプロセス排
ガスに含まれるUF6及び酸化性ガス(F2、RuF5
TcF6等)を処理して、プロセス排ガスを非管理区域
に放出できるようにする方法に関する。更に詳しくはプ
ロセス排ガス中のUF6及び酸化性ガスを再利用の容易
な形態に処理し回収する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、商業規模で広く行われているプロ
セス排ガス中のUF6の除去方法はNaF、MgF2、C
oF2等のフッ化物からなる固体吸着剤を収容した容器
を排ガスが通過する排気ラインに設けることにより、固
体吸着剤にUF6を吸着させて除去する方法である。酸
化性ガスのうちでF2については、F2を排気ラインに設
けられた活性Al23からなる固体吸着剤と反応させて
AlF3の形で固定化し、除去している。酸化性ガスの
うちでRuF5、TcF6等の金属元素のフッ化物につい
ては、これらの全てを活性Al23等の固体吸着剤と反
応させて固定化し、除去することは困難であるため、最
終的にこれらの酸化性ガスを洗浄塔で凝縮液として回収
している。また酸化性ガスのうちで一部のものは水蒸気
と反応した場合、OF2、TcO4、RuO4等の揮発性
酸化物を生じ、この揮発性酸化物も最終的に洗浄塔で凝
縮液として回収している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の方
法では固体吸着剤の定期的な交換が必要であり、この交
換作業は面倒であり、多くの時間と作業者を必要とし、
排ガスの処理を連続的に行うためには予備の吸着容器が
必要である問題点がある。また上記固体吸着剤は極めて
高価であり、排ガスの処理量に比例して定常的に消費さ
れ、吸着剤に吸着されたUF6を回収することは困難で
あるため、使用済み吸着剤はそのまま廃棄物となる問題
点がある。更に酸化性ガス又は揮発性酸化物を洗浄塔で
凝縮液として回収する場合には、この凝集液は放射性廃
棄物となる問題点がある。本発明の目的は、プロセス排
ガス中の六フッ化ウラン及び酸化性ガスを再利用の容易
な形態で連続的に安価に回収でき、廃棄物を発生させる
ことがない六フッ化ウラン及び酸化性ガスを含む排ガス
の処理方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1に示すように200〜700℃に加熱された反応装
置10内に六フッ化ウラン及び酸化性ガスを含む排ガス
と水蒸気と還元性ガスとを連続的に供給して反応装置1
0内で六フッ化ウランと水蒸気とを反応させることによ
りUO22粉末とHFガスを生成し、UO22粉末とH
Fガスを各別に連続的に回収する六フッ化ウラン及び酸
化性ガスを含む排ガスの処理方法である。この処理方法
によれば、次の式(1)に示す反応が反応装置10内で
生じ、排ガス中の六フッ化ウランを再利用の容易な形態
であるUO22粉末として連続的に安価に回収できる。 UF6+2H2O → UO22+4HF ……(1) また酸化性ガスが例えばF2、RuF5又はTcF6であ
る場合には、これらの酸化性ガスは反応装置10内で水
蒸気と反応して次の式(2)〜(4)で示すようにそれ
ぞれ揮発性酸化物であるOF2、RuO4又はTcO4
生じる。
【0005】 F2+H2O → OF2+H2 ……(2) RuF5+4H2O → RuO4+5HF+3/2H2 ……(3) TcF6+4H2O → TcO4+6HF+H2 ……(4) しかし、これらの揮発性酸化物は反応装置10内で還元
性ガスの例えばH2と反応して次の式(5)〜(7)で
示すようにそれぞれHF、RuO2又はTcO2を生成す
る。 OF2+H2 → 2HF+1/2O2 ……(5) RuO4+2H2 → RuO2+2H2O ……(6) TcO4+2H2 → TcO2+2H2O ……(7) 生成したHFは反応装置10から排出された後、凝縮器
で凝縮し、フッ酸として回収される。RuO2及びTc
2非揮発性の酸化物であり、いずれも反応装置10内
でUO22粉末上に析出し、UO22粉末とともに回収
される。反応装置の加熱温度が200℃未満の場合、U
22とHF及びUO22とH2Oの分離が不十分とな
り実用的でない。また加熱温度が700℃を超えても反
応収率は向上せず熱エネルギの浪費となる。そのために
反応装置の加熱温度は好ましくは220〜400℃であ
る。
【0006】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明であって、反応装置10がシード粉としてUO22
末が充填された流動層反応装置10であって、反応装置
10の供給ノズル30より六フッ化ウラン及び酸化性ガ
スを含む排ガスを反応装置10内に供給し、反応装置1
0の分散板13を介して水蒸気及び還元性ガスを含むガ
スを流動用ガスとして反応装置10内に供給する方法で
ある。流動層反応装置10を用いて、高温の流動状態で
UO22粉末と水蒸気が反応するため、生成したUO2
2粉末が反応装置10の内壁や導出用配管の内壁に付
着し、閉塞する恐れはなく、排ガスの連続的な処理が可
能となる。
【0007】請求項3に係る発明は、請求項2に係る発
明であって、流動用ガスは水蒸気と還元性ガスと窒素ガ
スを含む方法である。流動用ガスに窒素ガスを含ませる
ことにより、流動用ガス量を一定にして水蒸気量を調整
することが可能になる。
【0008】請求項4に係る発明は、請求項3に係る発
明であって、流動層反応装置10から排出される窒素ガ
スを流動用ガスとして再利用する方法である。窒素ガス
を再利用することにより、キャリアガスのコストを低減
し得る。
【0009】請求項5に係る発明は、請求項2ないし4
いずれかに係る発明であって、流動層反応装置10より
回収されるHFガスを液化してフッ酸を生成し、このフ
ッ酸の濃度に応じて流動用ガスとしての水蒸気量を制御
する方法である。この制御により流動層反応装置10内
の反応効率がより一層向上し、UO22粉末製品の収率
が高まる。
【0010】請求項6に係る発明は、請求項2ないし5
いずれかに係る発明であって、酸化性ガスはF2、Ru
5、Ru0F4又はTcF6であり、還元性ガスはH2
CO、CH4又はC22である方法である。酸化性ガス
が水蒸気と反応して生じる揮発性酸化物は還元性ガスの
還元作用によりフッ酸として回収可能なHFに変換され
るか、又は反応装置から排気ガスとして排出されること
のない非揮発性の酸化物に変換される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の方法を実施するの
に使用する流動層反応装置を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、流動層を内部に収容する流動層反応
装置10の側面にはシード粉となるUO22粉末を供給
するシード粉供給管11が斜め上向きに、また反応生成
物であるUO22粉末を抜出す上部抜出し管12が斜め
下向きにそれぞれ設けられる。流動層反応装置10の内
底部近傍には分散板13が反応装置10の内部を区画す
るように設けられる。この分散板13より上の反応装置
内部にはシード粉のUO22粉末から構成される流動層
14が形成される。分散板13は多孔質のメッシュに形
成され、流動用ガスは透過するが、シード粉は抜け落ち
ないようになっている。また分散板13より下の反応装
置内部には流動層14へ水蒸気(H2O)とN2ガスと還
元性ガス(例えばH2ガス)を均一に送り込むウィンド
ボックス16が形成される。反応装置10の底部側壁に
はウィンドボックス16内に向けて水蒸気とH2ガスと
窒素ガスとを供給するガス供給管17が設けられ、流動
層14はガス供給管17及びウィンドボックス16を通
って分散板13を透過する水蒸気とH2ガスと窒素ガス
により流動状態になる。ガス供給管17に供給される水
蒸気は水をヒータ40で加熱することにより発生する。
この水蒸気は混合調整弁41に送られ、ここで窒素タン
ク42から送られてきた窒素ガスとH2タンク43から
送られてきたH2ガスと混合された後、ガス供給管17
に送られる。
【0012】流動層14の深部にあるUO22粉末を反
応装置10の外部に抜き出す下部抜出し管18が分散板
13及び反応装置10の底部を貫通して設けられる。反
応装置10の上部には流動層反応により生成して上昇す
る固体のUO22粉末をHFガスと未反応の水蒸気と窒
素ガスとを含むガス体から分離する固気分離フィルタ1
9が設けられる。フィルタ19の上部にはオフガス管2
3が反応装置10を貫通して設けられる。固気分離フィ
ルタ19の上端には逆洗用の不活性ガスを吹込む逆洗管
24が接続される。反応装置10の側壁には供給ノズル
30がこの側壁を貫通して設けられる。供給ノズル30
にはウラン転換工場で発生した六フッ化ウランと酸化性
ガス(例えばF2ガス)と窒素ガスを含む排ガスが圧送
され、この排ガスが供給ノズル30により流動層14に
噴霧されるように構成される。
【0013】オフガス管23から排出したHFガスと窒
素ガスと未反応の水蒸気は定期的に三方切換弁31を切
換えて凝縮器32へ送られ、ここでガス体と凝縮液に分
離される。分離した凝縮液はフッ酸としてサンプリング
用容器33に収容される。凝縮器32から排出されるガ
ス体は窒素ガスと微量のHFガスを含んでおり、これら
は三方切換弁34を介して洗浄塔36へ送られ、ここで
フッ酸と窒素ガスに分離される。オフガス管23から排
出したHFガスと窒素ガスと未反応の水蒸気は通常操業
時には凝縮器32へ送らずに三方切換弁31及び34を
切換えて直接に洗浄塔36へ送り、ここでフッ酸と窒素
ガスに分離される。洗浄塔36から取り出されたフッ酸
は貯留タンク37に貯留される。一方、洗浄塔36から
取り出された窒素ガスはブロア38で加圧されて窒素タ
ンク42へ送られ、流動用窒素ガスの一部として再利用
される。容器33に収容されたフッ酸の一部はサンプリ
ングのために採取されてフッ酸の濃度が測定される。測
定の結果、例えばフッ酸の濃度が薄過ぎる場合には、混
合調整弁41を調整することにより窒素ガスに対する水
蒸気の割合を少なくし、逆にフッ酸の濃度が濃過ぎる場
合には水蒸気の割合を多くしてフッ酸を所望の濃度に調
整する。
【0014】このように構成された装置において、シー
ド粉供給管11によりシード粉のUO22粉末を反応装
置10内に一定量だけ供給し、次いでガス供給管17よ
り水蒸気とN2ガスと還元性ガス(例えばH2ガス)を反
応装置10内に供給すると、流動層14が流動状態にな
る。図示しない加熱装置により流動層を加熱し、反応温
度まで昇温する。流動層の温度が所定の温度に到達する
と、供給ノズル30から六フッ化ウランと酸化性ガス
(例えばF2ガス)と窒素ガスを流動層14に噴霧す
る。その結果、噴霧された六フッ化ウランを含む噴霧ガ
スと流動層14を構成するガスは流動層14内で激しく
撹拌され、六フッ化ウランは水蒸気と反応して、UO2
2とHFを生成する。生成したUO22はシード粉の
UO22粉上に析出して球形状のUO22粉を形成す
る。この反応により反応装置10内のUO22粉末の量
が増加する。シード粉となる以外の余分なUO22粉末
は反応生成物として上部抜出し管12から定期的に抜き
出される。酸化性ガスのF2は上記式(2)に示すよう
に水蒸気と反応して揮発性酸化物であるOF2を生じる
が、このOF2は上記式(5)に示すように還元性ガス
のH2と反応してHFを生成する。生成したHFは反応
装置10から排出された後、凝縮器32で凝縮し、フッ
酸としてサンプリング用容器33に収容される。
【0015】
【実施例】次に本発明の具体的態様を示すために、本発
明の実施例を上記流動層反応装置を使用して説明する。 <実施例1>図1に示す流動層反応装置を以下の条件で
操作して、排ガスに含まれる六フッ化ウランと酸化性ガ
スのF2ガスと流動層に含まれる水蒸気と還元性ガスの
CH4とを反応させた。即ち、UO22粉の15kgを
シード粉として装置内に供給した。流動層14の面積は
100mm×100mm、高さは1mである。この流動
層を300℃に加熱した。流動用ガスとして窒素ガスを
20L/分、水蒸気を5L/分、CHガスを1L/分
の割合で混合した混合ガスをガス供給管17から装置内
に供給した。ウラン転換工場のプロセス排ガスの模擬排
ガスとして窒素ガスを10L/分、UFガスを0.5
L/分、F2ガスを100cm3/分の割合で混合した混
合ガスを供給ノズル30から流動層14に2時間噴霧し
た。
【0016】その結果、六フッ化ウランは水蒸気と反応
して、UO22粉とHFガスを生成した。また酸化性ガ
スのF2ガスは水蒸気と反応して揮発性酸化物であるO
2を生じるが、この揮発性酸化物は還元性ガスのCH4
ガスと反応してHFガスを生成した。オフガス管23か
ら排出したHFガスを含む排ガスは凝縮器32へ送ら
れ、冷却水で冷却されてフッ酸を生成し、回収された。
試験の終了後、UO22粉の全量を回収し秤量した。そ
の結果、UO22粉は0.8kg増加したことが確認さ
れた。容器33から採取したフッ酸中のウランを分析し
た結果、検出感度以下であることが確認された。反応装
置を解体してUO22粉の装置内壁への付着状況を調べ
た結果、閉塞にいたるような付着は確認されなかった。
また凝縮器32から排出される窒素ガスとHFガスを含
むガスをF2ガスの吸着剤である活性アルミナのトラッ
プ(図示せず)に通じたところ、F2ガスの存在に基づ
くトラップの温度上昇は認められなかった。
【0017】<比較例1>流動用ガスの一成分である還
元性ガスのCH4ガスを使用しなかったことを除いては
実施例1と実質的に同じ方法を繰り返した。その結果、
凝縮器32から排出される窒素ガスとHFガスを含むガ
スをF2ガスの吸着剤である活性アルミナのトラップ
(図示せず)に通じたところ、F2ガスの存在に基づく
トラップの温度上昇が認められた。即ち、プロセス排ガ
スの模擬排ガスの一成分であるF2ガスは反応装置10
内で水蒸気と反応して揮発性酸化物のOF2を生じる
が、この揮発性酸化物を還元する還元性ガスが反応系に
存在しないため、F2ガスが反応装置10から排出され
たことを示す。
【0018】<実施例2>図2に示すような管状炉50
を準備した。この管状炉50は白金製の皿51を収納す
る耐熱性の管状容器52とこの容器52を外側から加熱
する赤外線加熱炉53とから構成される。容器52の末
端から皿51を出し入れし、かつ容器52を密閉するた
めの蓋体54が設けられる。蓋体54には反応用のガス
を導入する導入管56が挿着される。容器52の先端に
は生成ガスを排出するための排出管57が接続される。
排出管57はガス吸収ビン58の蓋部を通っては吸収ビ
ン58内の水酸化ナトリウム液59に接触する。ガス吸
収ビン58の蓋部には外部の排気処理系に接続する排気
パイプ60が取付けられる。排出管57のガス吸収ビン
58の近傍部分はヒータ61で被覆される。皿51には
温度を検出するための熱電対62が設けられる。熱電対
62はプログラム温度調節用のコントローラ63に接続
され、このコントローラ63の出力は赤外線加熱炉53
に接続される。コントローラ63は熱電対62が検出す
る温度に応じて加熱炉53の温度を調節する。
【0019】このように構成された管状炉50を用いて
揮発性ガスであるルテニウム(Ru)の酸化物(RuO
4)の揮発性が還元性ガスの存在により抑制される試験
を以下のように実施した。まず、UO22粉末にRuを
添加した混合物を調製した。この混合物を皿51に入れ
て容器52内に収容し、水蒸気とN2ガスとH2ガスとを
導入管56から容器52内に導入しながら加熱炉53で
加熱した。その結果、揮発性ガスであるルテニウムの酸
化物が発生する。白金皿51内の残留放射能量から各加
熱温度におけるルテニウムの揮発率を計算した。その結
果を図3の曲線Aに示す。曲線Aから明らかなように加
熱温度の100〜700℃において、ルテニウム酸化物
の揮発率はほぼ10%以下であり、還元性ガスのH2
存在によりルテニウム酸化物の揮発性が抑制されること
が判る。
【0020】<比較例2>還元性ガスのH2ガスを使用
せずに水蒸気とN2ガスのみを反応用のガスの導入管5
6から容器52内に導入したことを除いては実施例2と
実質的に同じ方法を繰り返した。その結果を図3の曲線
Bに示す。曲線Bから明らかなように加熱温度が400
℃を越えるとルテニウム酸化物(RuO4)の揮発率は
急激に増加し、700℃では約40%に達する。即ち還
元性ガスのH2ガスを使用しない場合には、ルテニウム
酸化物の揮発性が抑制されないことが判る <実施例3>UO22粉末にテクネシウム(Tc)を添
加した混合物を調製し、この混合物を皿51に入れて容
器52内に収容したことを除いては実施例2と実質的に
同じ方法を繰り返した。その結果を図4の曲線Cに示
す。曲線Cから明らかなように加熱温度の100〜70
0℃において、テクネシウム酸化物(TcO4)の揮発
率はほぼ10%以下であり、還元性ガスのH2の存在に
よりテクネシウム酸化物の揮発性が抑制されることが判
る。
【0021】<比較例3>還元性ガスのH2ガスを使用
せずに水蒸気とN2ガスのみを反応用のガスの導入管5
6から容器52内に導入したことを除いては実施例3と
実質的に同じ方法を繰り返した。その結果を図4の曲線
Dに示す。曲線Dから明らかなように加熱温度が300
℃を越えるとテクネシウム酸化物(TcO4)の揮発率
は急激に増加し、700℃では約100%に達する。即
ち還元性ガスのH2ガスを使用しない場合には、テクネ
シウム酸化物の揮発性が抑制されないことが判る
【0022】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、2
00〜700℃に加熱された反応装置内に六フッ化ウラ
ン及び酸化性ガスを含む排ガスと水蒸気と還元性ガスと
を連続的に供給して反応装置内で六フッ化ウランと水蒸
気とを反応させることによりUO22粉末とHFガスを
生成しUO22粉末とHFガスを各別に連続的に回収す
るようにしたので、排ガス中の六フッ化ウランを再利用
の容易な形態で連続的に安価に回収でき、廃棄物を発生
させることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するのに使用する流動層反
応装置の構成図。
【図2】本発明の実施例で用いた管状炉の構成図。
【図3】Ru酸化物の加熱温度と揮発率との関係を示す
図。
【図4】Tc酸化物の加熱温度と揮発率との関係を示す
図。
【符号の説明】
10 流動層反応装置 13 分散板 30 供給ノズル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 200〜700℃に加熱された反応装置
    (10)内に六フッ化ウラン及び酸化性ガスを含む排ガスと
    水蒸気と還元性ガスとを連続的に供給して前記装置(10)
    内で前記六フッ化ウランと前記水蒸気とを反応させるこ
    とによりUO22粉末とHFガスを生成し、前記UO2
    2粉末と前記HFガスを各別に連続的に回収する六フ
    ッ化ウラン及び酸化性ガスを含む排ガスの処理方法。
  2. 【請求項2】 反応装置(10)がシード粉としてUO22
    粉末が充填された流動層反応装置(10)であって、前記装
    置(10)の供給ノズル(30)より六フッ化ウラン及び酸化性
    ガスを含む排ガスを前記装置(10)内に供給し、前記装置
    (10)の分散板(13)を介して水蒸気及び還元性ガスを含む
    ガスを流動用ガスとして前記装置(10)内に供給する請求
    項1記載の処理方法。
  3. 【請求項3】 流動用ガスは水蒸気と還元性ガスと窒素
    ガスを含む請求項2記載の処理方法。
  4. 【請求項4】 流動層反応装置(10)から排出される窒素
    ガスを流動用ガスとして再利用する請求項3記載の処理
    方法。
  5. 【請求項5】 流動層反応装置(10)より回収されるHF
    ガスを液化してフッ酸を生成し、前記フッ酸の濃度に応
    じて流動用ガスとしての水蒸気量を制御する請求項2な
    いし4いずれか記載の処理方法。
  6. 【請求項6】 酸化性ガスはF2、RuF5、Ru0F4
    又はTcF6であり、還元性ガスはH2、CO、CH4
    はC22である請求項2ないし5いずれか記載の処理方
    法。
JP8235675A 1996-09-06 1996-09-06 六フッ化ウラン及び酸化性ガスを含む排ガスの処理方法 Withdrawn JPH1076137A (ja)

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