JPH107428A - 鋳造光ファイバプリフォーム中のコアホール作製の方法及び装置 - Google Patents

鋳造光ファイバプリフォーム中のコアホール作製の方法及び装置

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JPH107428A
JPH107428A JP9018207A JP1820797A JPH107428A JP H107428 A JPH107428 A JP H107428A JP 9018207 A JP9018207 A JP 9018207A JP 1820797 A JP1820797 A JP 1820797A JP H107428 A JPH107428 A JP H107428A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は鋳造光ファイバプリフォーム中のコ
アホール作製の方法及び装置を提供する。 【解決手段】 シングル及びマルチモード光ファイバを
作製するための光ファイバプリフォーム形成用鋳造クラ
ッドガラス中の、コアホール作製法である。液体クラッ
ドガラスを金属ワイヤを有する鋳造鋳型中に注ぐ。ワイ
ヤは冷却中液体ガラスを通して移動させ、冷却されるク
ラッドガラスの円筒軸に沿って、ワイヤが滑らかな円筒
状コアホールを本質的に切り取るようにする。この方法
はコアホール及びクラッドガラスの界面における表面汚
染を、本質的に減す。なぜなら、金属ワイヤに接触する
液体ガラスは、プロセス中いずれも除去され、あとに元
のガラス表面が残るからである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明はファイバ光学、より具体的に
は、シングルモード及びマルチモードファイバ・プリフ
ォームを作製するための鋳造クラッドガラス中に、小孔
を形成する方法及び装置に係る。
【0002】
【発明の背景】従来、光ファイバを形成するために、多
くの異なる型のガラスが用いられてきた。基本的には、
光ファイバは光がファイバを通して伝搬するとともに、
光を閉じ込め、それによって光がファイバから逃げた
り、出たりしないよう、ガラス材料を用いる。より適切
に言えば、ガラスはどのような光をも内部に戻すように
反射し、ファイバ光伝送中、パワー又は情報が失われな
いようにする。その結果、ファイバの全長に渡って全内
部反射を保つ光ファイバが、光伝送には、非常に望まし
い。
【0003】光ファイバの製造は、特定の要件が必要と
される精密で非常に要求が高いプロセスである。一般
に、ガラスファイバを作製する第1の工程は、コア及び
クラッド構造を有する非常に高純度のガラスのロッド又
は“プリフォーム”を作製することである。次に、プリ
フォームは加熱され、細いファイバに引かれ、それは引
かれるとともに、保護プラスチック層で被覆される。所
望の一連の特性(すなわち、気泡又は微結晶がないこ
と)を有するプリフォームの作製は、しばしば非常に難
しく、時には不可能である。
【0004】光ファイバプリフォームの構造は、クラッ
ドガラス円筒の中心に動軸状に埋め込まれた円筒状コア
ガラスを含む。そのようなプリフォームの一般的な作製
方法は、円筒状クラッドガラスの中心に孔をあけ、コア
ガラスロッドをその中に挿入する。しかし、円筒状の孔
をあける時、クラッドガラスの内部表面は著しく損傷を
受け、汚染される。この損傷は重金属フッ化物ガラスを
含む多くの型のクラッドガラスにおいて、どのような手
段でも、除去できない。最善の解は、内部の損傷をとり
除き、平滑にするため、あけた孔を何らかの化学的及び
機械的方法で、研磨することである。ZBLAN(ジル
コニウム、バリウム、ランタン、アルミニウム、ナトリ
ウム及びフッ素の混合物でできたガラス)の場合、クラ
ッドガラスの内部表面上に、元の表面を生成させる化学
的及び機械的研磨法は、知られていない。
【0005】プリフォームを作製する他の方法は開発さ
れているが、それらではある種の用途には、十分小さな
孔をあけることができない。たとえば、回転鋳造又は埋
め込み鋳造法は、シングルモード光ファイバプリフォー
ム用に十分小さな孔を生成させることができない。
【0006】
【発明の要約】従って、本発明は汚染及び損傷が生じに
くく、シングルモード及びマルチモード光ファイバプリ
フォームの両方に適した鋳造光ファイバプリフォーム中
に、コアホールを作製する装置及び方法に係る。これを
達成するために、本発明は中に堆積させた液体クラッド
ガラスの冷却を、別々に温度制御し、固化する時、冷却
中の液体ガラスを通して、金属ワイヤを移動させられる
ように、二段鋳造鋳型を用いる。ワイヤに接触したいず
れの液体ガラスも、それに巻きつき、プロセス中にとり
除くと、コアホールを囲む元のガラス表面が残る。
【0007】その結果、この方法により生じたコアホー
ルは、本質的に非常に清浄で、コアホールを形成するガ
ラス表面は、汚染されない。更に、孔の直径はワイヤ径
を変えることにより調整でき、シングル又はマルチモー
ド光ファイバプリフォームに適したコアホール径を有す
るプリフォームクラッド管を、作製することができる。
従って、本発明は従来技術に付随した制約を、かなり克
服できる。
【0008】本発明のこれらの特徴及び他の特徴は、図
面とともに述べる以下の本発明の詳細な記述中で、より
完全に詳細に述べる。しかし、本発明の視野は、付随し
た特許請求の範囲によってのみ、制限される。
【0009】
【発明の詳細な記述】図1を参照すると、本発明の方法
を実施するのに用いられる二段鋳造鋳型の一実施例の断
面図が、示されている。図示されているように、二段鋳
型10は上部片11と底部片12を有する。上部片11
はプリフォームが中で鋳造される円筒状空胴16を形成
する真鍮鋳型壁15を有する。底部片12は空胴16と
つながり、ワイヤ20が空胴16及び中心孔18を通し
て、円筒軸22に沿って移動できるようになっている中
心孔18を有する。
【0010】二段鋳型10は上部片11及び底部片12
に対し、別々の温度制御をする方法を、与える。図示さ
れるように、ヒータ25は上部片11の温度制御をし、
一方ヒータ26は底部片12の温度制御をする。二段鋳
型10を用いる本発明の方法の一実施例については、以
下に述べる。
【0011】最初、上部片11は鋳造ガラスをアニール
し、冷却し、固化する液体ガラス30から歪を解放する
ため、ガラス30の本質的にガラス転移温度付近に、設
定される。底部片はガラス30の軟化点より、わずか上
の温度に設定される。あらかじめ決められた温度に設定
でき、別々に温度制御できる白金ワイヤ20は、空胴1
6の円筒軸22に沿って、静かに保たれる。次に、液体
クラッドガラス30が鋳型10中で鋳造され、ガラス状
態に急冷される。この急冷は最初、ガラスが鋳型に接触
する表面で起り、固化する。熱が液体ガラス30から鋳
型壁15を通して引き出されるにつれ、固化は円筒軸2
2の方へ進む。
【0012】鋳造後、あらかじめ決められた時間待った
後、鋳造ガラスの中心部が固化する直前に、空胴16の
円筒軸22に沿って、白金ワイヤ20は上方又は下方へ
と垂直に移動させる。底部片12はガラスの軟化温度以
上に保たれているから、円筒軸22に沿った領域中のガ
ラスは、軟かいままで、ワイヤの動きを制約しない。
【0013】白金ワイヤ20がこの領域を動くにつれ、
ワイヤ20はそれとともに固化したガラスの薄い被膜を
伴う。ワイヤはガラス30全部が固化するまで、遅い速
度で連続して移動させる。次に、ワイヤをとり除くと、
コアホール40がガラス30中に生じる。ワイヤ20と
接触する液体ガラスは、このように除去されるから、コ
アホール40は、本質的に非常に清浄で、ホール40中
のガラス30の表面は、汚染されていない。
【0014】加えて、ホール40の直径は、ワイヤ20
の直径を変えることにより、調整でき、従ってシングル
及びマルチモード光ファイバプリフォームに適したコア
ホール径を有するプリフォームクラッド管を作製するこ
とができる。プリフォームはZBLANを含むあらかじ
め決められた型のガラスから、作ることができる。本発
明の方法に従って作られたコアホールを有する鋳造プリ
フォームの透視図が、図2に示されている。
【0015】上述の工程に続き、光ファイバプリフォー
ムを完成させるための工程が、一般的に更に行われる。
典型的な場合、プリフォームからファイバが引かれる。
これらの工程は、ファイバを引張る従来のものでよい。
【0016】上述のことから、引張ることに関して上で
述べた実施例は、単に例を示すためだけのもので、当業
者は本発明の精神及び視野から離れることなく、示され
た実施例に対する変形及び修正ができることを、認識す
るはずである。そのうよな変形及び修正のすべては、添
付された特許請求の範囲で規定される本発明の視野の中
にある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法に従う鋳型の円筒軸に沿って移動
する白金ワイヤの断面図である。
【図2】図1に示された本発明の方法に従って作製され
るプリフォームの透視図である。
【符号の説明】
10 二段鋳型 11 上部片 12 底部片 15 鋳型壁 16 円筒状空胴、空胴 18 中心孔 20 ワイヤ 22 円筒軸 25 ヒータ 26 ヒータ 30 液体ガラス、ガラス 40 コアホール
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年5月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】図1に示された本発明の方法に従って作製され
るプリフォームの写真である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アーメット ペフィック コアタン アメリカ合衆国 07059 ニュージャーシ ィ,サマーセット,クリスティ ドライヴ 56

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a.垂直方向を向く中心の円筒軸を有す
    る円筒状空胴をもつ鋳造鋳型中に、金属ワイヤを置き、
    前記ワイヤはあらかじめ決められた直径を有し、前記ワ
    イヤは前記中心円筒軸に沿って、前記円筒状空胴中に置
    かれる工程、 b.前記ガラスを液化させるため、クラッドガラスを加
    熱する工程; c.前記液体クラッドガラスを、前記鋳造鋳型の前記円
    筒状空胴中に注ぐ工程; d.前記鋳造鋳型の前記円筒軸に沿って、円筒状空胴を
    通して、前記金属ワイヤを垂直に移動させる工程; e.前記液体クラッドガラスを急冷させるため、前記鋳
    造鋳型し、温度勾配を作り、前記液体は鋳造鋳型と接触
    する点で、最初に固化し、次にあらかじめ決められた時
    間で、前記円筒状空胴の前記円筒軸方向に、順次固化す
    るようにする工程; f.前記液体クラッドガラスが完全に固化するまで、工
    程dで述べたように、前記金属ワイヤを連続して移動さ
    せる工程; g.前記金属ワイヤを前記固化したクラッドガラスから
    除き、その中にコアホールを形成する工程;及び h.光ファイバプリフォームの作製を完了させ、それか
    ら光ファイバを引張る工程 を含む光ファイバプリフォームを作製するための鋳造ク
    ラッドガラス中へのコアホール作製方法を含む光ファイ
    バの作製方法。
  2. 【請求項2】 前記金属ワイヤは白金である請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 前記鋳造鋳型は上部及び底部を有する二
    段鋳造鋳型で、それらは独立に温度制御され、前記円筒
    状空胴は前記上部中に形成され、前記底部は前記上部中
    の前記円筒状空胴と通じる中心孔を有する請求項1記載
    の方法。
  4. 【請求項4】 前記金属ワイヤは前記底部中の中心孔を
    通して、前記円筒状空胴から延びる請求項3記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 前記上部は前記ガラスをアニールし、工
    程eで述べたように、前記固化中、歪を解放させるた
    め、最初前記クラッドガラスの本質的に転移温度付近の
    温度に設定される請求項3記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記底部は前記クラッドガラスの軟化温
    度より、わずかに上に設定される請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記ワイヤの前記直径は、その方法によ
    り、マルチモード光ファイバ用のコアホールが形成され
    るよう十分大きい請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記ワイヤの前記直径は、その方法によ
    り、シングルモード光ファイバプリフォーム用のコアホ
    ールが形成されるよう十分小さい請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記クラッドガラスは重金属フッ化物ガ
    ラスである請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記ガラスはZBLANである請求項
    9記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記金属ワイヤは独立に温度制御され
    る請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記ワイヤはあらかじめ決められた温
    度に設定される請求項11記載の方法。
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