JPH1073585A - ランゲリア指数の連続測定方法及び測定装置 - Google Patents

ランゲリア指数の連続測定方法及び測定装置

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JPH1073585A
JPH1073585A JP23013796A JP23013796A JPH1073585A JP H1073585 A JPH1073585 A JP H1073585A JP 23013796 A JP23013796 A JP 23013796A JP 23013796 A JP23013796 A JP 23013796A JP H1073585 A JPH1073585 A JP H1073585A
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meter
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conductivity
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JP23013796A
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Takeshi Hanawa
剛 花輪
Hiroshi Yotsumoto
浩 四元
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水道水のランゲリア指数を連続的に測定し
て、上水道の水質モニタとして利用可能な連続測定方法
及び測定装置の提供を目的とする。 【解決手段】 試料水を水温計6、導電率計7、pH計
8に通水して各水質を測定し、水温計変換部9、導電率
計変換部10及びpH計変換部11により変換された各
水質信号を制御演算部13に入力してランゲリア指数の
推定に必要な各パラメータの算定とランゲリア指数を演
算により求め、表示部14に演算結果を表示するように
したランゲリア指数の連続測定方法と測定装置を提供す
る。上記ランゲリア指数の推定に必要な各パラメータの
算定とは、水質信号に基づいて溶解性物質の濃度からA
値を算定し、水温計の測定値からB値を算定し、導電率
とカルシウム硬度との相関からC値を算定し、導電率と
アルカリ度との相関からD値を算定し、演算式によりラ
ンゲリア指数LIを求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は上水道の浄水工程水
の腐食性を示す指数であるランゲリア指数を連続測定す
る方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】1993年12月から施行された水道水
の新水質基準では、水道管の腐食対策としてランゲリア
指数(LIと呼称される)が加えられた。このランゲリ
ア指数とは水の腐食性を表わす指標であり、他にも侵食
性指数(AIと呼称される)があるが、このLIとAI
は、パラメータとして溶解性物質,pH,水温,アルカ
リ度及びカルシウム硬度を用いて計算できる指数であ
る。
【0003】上記のパラメータの中で、水温とpHの測
定は比較的容易であるが、溶解性物質,アルカリ度及び
カルシウム硬度はその分析工程が複雑である。現状では
溶解性物質,pH,水温,アルカリ度及びカルシウム硬
度を約半日程度の時間をかけて手分析により求め、その
結果からランゲリア指数を算定する方法が用いられてい
る。
【0004】ランゲリア指数を算定する場合、前記手分
析により求めた溶解性物質,pH,水温,アルカリ度及
びカルシウム硬度を表1〜表4に示す算定表に当ては
め、夫々A値,B値,C値及びD値を求めてから下記の
(1)式により理論pH値pHsを計算し、(2)式に
よりランゲリア指数LIを算定する。
【0005】 pHs=9.3+A値+B値−(C値+D値)・・・・・・・(1) LI=pH−pHs ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
【0006】
【表1】
【0007】
【表2】
【0008】
【表3】
【0009】
【表4】
【0010】A値は溶解性物質濃度(mg/l),B値
は水温(℃),C値はカルシウム硬度(mg/l),D
値はアルカリ度(mg/l)の各算定値であり、上記ラ
ンゲリア指数LIを−1.0以上で且つ極力0に近づけ
ると防食効果が期待できると言われている。現状では各
算定表からのA値,B値,C値及びD値の算定と、理論
pH値pHs及びLIの演算は手作業に頼っており、自
動化はなされていないのが実状である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】水道水の新水質基準に
よれば、ランゲリア指数(LI,腐食性指数)を−1程
度以上にするとともに極力0に近づけるようにし、又、
pH値を7.5程度にするように目標値が示されてい
る。LIを演算によって求めるには、水温とpH以外の
前記パラメータは手分析によって測定せざるを得ない
が、これは多くの手間と時間を要する上に試薬代とか人
件費等のランニングコストが高くなるという問題があ
る。
【0012】又、プロセス用の水質計器を用いた測定は
多額の費用がかかってしまい、しかも連続的に算出する
には測定精度上で必ずしも満足できないという問題があ
る。特にランゲリア指数の算定に必要な各水質パラメー
タの中で、試料水のpHと水温に関しては安価なプロセ
ス用計測器があり、ある程度の精度を確保することがで
きるが、プロセス用アルカリ度計は高価な上に維持管理
に手間がかかり、溶解性物質とカルシウム硬度に関して
は連続測定が可能なプロセス用計測器がないため、リア
ルタイムにこれらの計測値を得ることができない。
【0013】例えば溶解性物質の測定は、試料水中の浮
遊物質を除いた後、濾液を蒸発乾固してその重量から求
めているため、乾燥時間と放冷時間に3〜4時間を必要
とする。アルカリ度の測定は、試料水に指示薬を混合し
た後、硫酸を用いて中和滴定し、滴定量からアルカリ濃
度を求める方法であるため、数種類の試薬を必要とする
上、測定の都度各試薬を調製する必要がある。
【0014】カルシウム硬度はイオンクロマトグラフに
より測定できるが、この分析装置は高価であり、連続測
定するには装置の維持管理を十分に行う必要があるた
め、通常はEDTA滴定法とかフレーム−原子吸光光度
法又はICP発光分光分析法を用いて濃度の算定を実施
している。このEDTA滴定法により測定する場合に
は、試料水を予めpH12に調整し、その後に指示薬を
混合してからEDTA溶液を用いて滴定を行って濃度を
算出している。特に試薬の調製と試料の前処理に時間を
要する上、予め吸光度と標準試薬との間に検量線を作成
する必要があり、ここでも試薬の調製及び測定に要する
多くの時間を要するという問題ある。
【0015】更にフレーム−原子吸光光度法又はICP
発光分光分析法を用いてカルシウム硬度を求める場合に
は、前処理として100mlの試料に硝酸を加えた後に
95mlになるまで沸騰させずに加熱するという操作を
必要とし、測定結果が得られるまでに相当の時間を要す
るという問題がある。
【0016】又、前記A値,B値,C値及びD値の自動
算定機能がなく、理論pH値pHsを求める自動演算機
能もないため、ランゲリア指数を自動演算することがで
きない。
【0017】そこで本発明は上記に鑑みてなされたもの
であり、水道水のLIを簡易な手段で連続的に測定して
上水道の水質モニタとして利用することができるランゲ
リア指数の連続測定方法及び測定装置を提供することを
目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、試料水を水温計、導電率計、pH計に通
水して各水質を測定し、水温計変換部、導電率計変換部
及びpH計変換部により変換された各水質信号を制御演
算部に入力してランゲリア指数の推定に必要な各パラメ
ータの算定とランゲリア指数を演算により求め、表示部
に演算結果を表示するようにしたランゲリア指数の連続
測定方法と測定装置を提供する。
【0019】上記ランゲリア指数の推定に必要な各パラ
メータの算定とは、各水質信号に基づいて溶解性物質の
濃度からA値を算定し、水温計の測定値からB値を算定
し、導電率とカルシウム硬度との相関からC値を算定
し、導電率とアルカリ度との相関からD値を算定し、上
記A値,B値,C値,D値及びpH値であり、これらの
パラメータを用いて請求項2記載の(1)(2)式によ
りランゲリア指数LIを演算により求める。
【0020】かかるランゲリア指数の連続測定方法及び
測定装置によれば、連続的に送り込まれる試料水は適正
な水圧に減圧されてから流量が適宜に調整され、流量を
確認しながら水温計、導電率計、pH計によって夫々の
水質が測定され、各々水温計変換部,導電率計変換部及
びpH計変換部により変換された各水質信号が制御演算
部に入力されて前記したランゲリア指数の推定に必要な
各パラメータの算定とpHs,ランゲリア指数LIが演
算によって求められ、演算結果が表示部に表示される
か、もしくは帳票及びトレンドグラフとして表示され
る。このランゲリア指数LIを指標として水道施設の配
水管とか給水管の腐食状況を常時監視することができ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下本発明にかかるランゲリア指
数の連続測定方法及び装置の具体的な各種実施例を説明
する。図1は本発明の第1実施例であるランゲリア指数
連続測定装置の構成を示す概要図であり、図中の1は試
料水供給口、2は排水口、3は試料水の減圧弁、4は流
量調整弁、5はフローメータ、6は水温計、7は導電率
計、8はpH計である。
【0022】9は水温計変換部、10は導電率計変換
部、11はpH計変換部であり、各変換部によって変換
されたアナログ信号9a,10a,11aがランゲリア
指数変換部12内の制御演算部13に入力され、各測定
信号がディジタル信号に変換されてから、詳細は後述す
る演算式に基づいてランゲリア指数が自動演算され、C
RT装置等の表示部14により表示されるように構成さ
れている。
【0023】かかるランゲリア指数連続測定装置によれ
ば、試料水供給口1から連続的に送り込まれる試料水は
減圧弁3で適正な水圧に減圧された後、流量調整弁4で
流量が適宜に調整され、フロート式のフローメータ5に
より流量を確認しながら水温計6、導電率計7、pH計
8の順に夫々の水質が測定され、排水口2から排出され
る。
【0024】水温計変換部9,導電率計変換部10及び
pH計変換部11により変換された各水質信号は制御演
算部13に入力されてランゲリア指数の推定に必要な各
パラメータの算定及び理論pH値pHsとランゲリア指
数LIが演算される。演算結果は表示部14に表示され
るか、もしくは帳票及びトレンドグラフとして表示され
る。
【0025】以下に具体的なランゲリア指数の自動演算
方法を説明する。表5は複数の試料水1〜18の水質を
分析した結果を示している。
【0026】
【表5】
【0027】表5中のTSとは試料水中のss(浮遊物
質)成分と各溶解性物質の総量であり、特にサンプル1
2は、水道水の元となる河川水等の原水のTS濃度であ
る。溶解性物質から得る前記A値は、該溶解性物質の濃
度が50〜300(mg/l)の範囲では0.1であ
り、表5のTS濃度が300(mg/l)以下であるこ
と、又、一般的に水道水の溶解性物質濃度が300(m
g/l)を超えることがないことから、推定値A′値は
0.1と定めることができる。
【0028】又、理論pH値pHsを求めるパラメータ
のうち、B′値は水温計の測定値に基づいて前記表2の
算定表からリアルタイムに求めることができる。
【0029】表5に示す試料水の分析結果から、カルシ
ウム硬度(mg/l)と導電率(μs/cm)の相関図
を図2に示す。図2によればカルシウム硬度と導電率の
相関係数は0.41であり、2つの水質項目の相関は十
分ではないが、この場合のカルシウム硬度と導電率の換
算係数x(y=0.0455x+17.607)に導電率
計で測定された値を代入してカルシウム硬度yを求め、
この値を表3の算定表に当てはめて推定値C′値を求め
ることができる。
【0030】同様に導電率計の計測信号からアルカリ度
を推定することができる。図3にアルカリ度と導電率の
相関を示す。図3によればアルカリ度と導電率相関係数
は0.15であり、2つの水質項目の相関は十分ではな
いが、この場合のアルカリ度と導電率の換算係数x(y
=0.1753x+26.045)に導電率計で測定され
た値を代入してアルカリ度yを求め、この値を表4の算
定表に当てはめて推定値D′値を求めることができる。
【0031】このようにして求めた各推定値C′値,
D′と、前記A′値及び計測器で求めたB′値とを前記
式(1)に代入してpHs′を算出し、式(2)により
ランゲリア指数推定値LI′を演算する。この結果、手
分析値(簡便計算法)から得られたランゲリア指数LI
と、演算により求めた推定値LI′との間には図4に示
す相関図が得られた。相関係数は0.9818と良好な
結果となっている。
【0032】図5は本第1実施例に基づく制御演算部1
3におけるランゲリア指数の連続測定の実際を示すフロ
ー図であり、本図により測定方法の概要を説明する。先
ずステップ100で測定操作がスタートし、ステップ101で
水温計6の測定値を水温計変換部9で変換して制御演算
部13に入力し、ステップ102で同様にpH計8の測定
値を入力し、ステップ103で導電率計7による測定値を
入力する。更にステップ104でカルシウム硬度に関する
分析値を入力し、ステップ105でアルカリ度に関する分
析値を入力する。
【0033】ステップ106では入力数n(ここでn=
5)がカウントされ、NOの場合はステップ101へ戻り、Y
ESの場合はステップ107へ進む。ステップ107では演算開
始ボタンをクリックし、ステップ108では最小2乗法に
より導電率計7で計測された導電率とカルシウム硬度換
算係数a,bを演算し、ステップ109では導電率とカル
シウム硬度相関係数を演算する。更にステップ110で導
電率とアルカリ度相関係数a,bを演算し、ステップ11
1で導電率とアルカリ度相関係数を演算する。
【0034】ステップ112で試料水の水温測定値からB
値を算定し、ステップ113でカルシウム硬度からC値を
算定し、ステップ114でアルカリ度からD値を算定す
る。そしてステップ115で前記(1)式により理論pH
値pHsを演算し、ステップ116で前記(2)式により
ランゲリア指数LIを算定する。
【0035】又、ステップ117では導電率から換算係数
によりカルシウム硬度を演算し、ステップ118では換算
されたカルシウム硬度から推定値C′値を求め、ステッ
プ119では導電率から換算係数によりアルカリ度を演算
し、ステップ120で換算されたアルカリ度から推定値
D′値を求める。ステップ121で(1)式により理論p
H値pHs′を演算し、ステップ123で(2)式により
ランゲリア指数推定値LI′を算定する。
【0036】ステップ123では演算回数がn回であるか
否かを判定し、NOの場合はステップ112へ戻り、YESの場
合はステップ124へ進む。ステップ124では最小2乗法に
よりLIとLI′の換算係数a,bを演算し、ステップ
125ではLIとLI′の相関係数r2を演算により求め、
ステップ126では各々の換算係数aを表示し、ステップ1
27で各々の換算係数bを表示し、ステップ128で各々の
相関係数r2を表示し、ステップ129で測定操作が終了す
る。
【0037】図6は本第1実施例に基づくランゲリア指
数の連続測定値をトレンドグラフで表示する場合のフロ
ー図であり、先ずステップ200で測定操作がスタート
し、ステップ201で水温計の計測値を入力し、ステップ2
02で導電率計の計測値を入力し、ステップ203で同様にp
H計による計測値を入力し、ステップ204で上記水温計
の計測値からB値を求める。
【0038】ステップ205で導電率計で計測された導電
率から換算係数a,bによりカルシウム硬度を演算し、
ステップ206で換算カルシウム硬度からC値を求める。
ステップ207では導電率から換算係数a,bによりアル
カリ度を演算し、ステップ208で換算アルカリ度からD
値を求める。
【0039】そしてステップ209で前記(1)式により
理論pH値pHsを演算し、ステップ210で前記(2)
式によりランゲリア指数LIを算定する。ステップ211
ではランゲリア指数の換算係数a,bから補正ランゲリ
ア指数LI″を演算し、ステップ212でトレンドグラフ
に表示し、ステップ213で測定操作が終了する。図7は
ランゲリア指数の連続測定結果を表示するトレンドグラ
フの一例であり、同時に表示される情報として現在時
刻、現在値、過去24時間の最大最小値及び平均値があ
る。
【0040】以上説明したように本第1実施例によりラ
ンゲリア指数を求める場合には、カルシウム硬度及びア
ルカリ度を導電率から求め、その相関係数が若干低い場
合においてもランゲリア指数を求める上では何らの支障
がないことが判明した。
【0041】従って予め導電率とカルシウム硬度及びア
ルカリ度の演算式を明確にすることにより、ランゲリア
指数の算出に用いるカルシウム硬度とアルカリ度の測定
に導電率計の計測信号を用いることができる。
【0042】図8は本発明の第2実施例の構成を示して
おり、基本的な構成は前記第1実施例と同一であるた
め、同一の構成部分に同一の符号を付して表示してあ
る。この第2実施例では、減圧弁3とフローメータ5と
の間に、前記流量調整弁4と並列に電磁開閉弁15を配
備し、この電磁開閉弁15の開閉操作が前記制御演算部
13から出力される電磁弁制御信号16によって駆動制
御されるようになっている。その他の構成は第1実施例
と同一である。
【0043】かかる第2実施例によれば、試料水のラン
ゲリア指数を測定した直後、もしくは定期的に制御演算
部13からの電磁弁制御信号16によって電磁開閉弁1
5を「開」にすると、フローメータ5に対して流量調整
弁4により流量が絞られていない試料水が流入するた
め、各水質計測器を構成する水温計6,導電率計7,p
H計8内を大量の試料水が通過して電極表面とかフロー
セル及び配管内に付着,滞留している汚れが除去され、
排水口2から排出される。
【0044】図9は本発明の第3実施例を示しており、
基本的な構成は前記第1実施例と同一であるため、同一
の符号を付して表示してある。この第3実施例では試料
水中に含まれる有機物等の濃度が高い場合に電極表面等
にスライム状の汚れが付着して電極感度が劣化し、測定
精度が低下することがあるため、上記スライム状の汚れ
を塩酸等の薬液を用いて除去する機構を設けたことが特
徴となっている。
【0045】具体的には、流量調整弁4とフローメータ
5との間に電磁切換弁17を設けるとともに、別途に薬
液貯留タンク18と薬液ポンプ19を配備し、この薬液
ポンプ19の出力管19aを電磁切換弁17に連結して
ある。上記電磁切換弁17の切換操作と薬液ポンプ19
の稼働は制御演算部13から出力される電磁弁制御信号
16とポンプ制御信号20によって駆動制御されるよう
になっている。
【0046】かかる第3実施例によれば、試料水のラン
ゲリア指数を測定した直後、もしくは定期的に制御演算
部13からの電磁弁制御信号16によって電磁切換弁1
7を薬液ポンプ19側に切換えることにより、試料水の
流通が停止し、同時に制御演算部13からのポンプ制御
信号20によって薬液ポンプ19を起動することによ
り、薬液貯留タンク18内に貯留された塩酸等の薬液が
薬液ポンプ19から出力管19a及び電磁切換弁17を
経由してフローメータ5から各水質計測器を構成する水
温計6,導電率計7,pH計8内に供給され、電極表面
とかフローセル及び配管内に付着,滞留している汚れが
除去されて排水口2から排出される。薬液ポンプ19は
予め設定した所定の時間だけ作動してから停止するよう
にしてあり、その時間内は試料水の取り込みは中断さ
れ、表示部14は保持状態となる。
【0047】図10は本発明の第4実施例を示してお
り、この第4実施例では試料水中に含まれる懸濁物の濃
度が高い場合に上記洗浄方法では懸濁物が完全に除去で
きない場合があり、測定経路の目詰まりとか電極感度の
劣化に起因して測定精度が低下するため、上記懸濁物を
測定経路の入る前に除去する機構を設けたことが特徴と
なっている。
【0048】具体的には、減圧弁3と流量調整弁4との
間に懸濁物除去フィルタ21を設けてある。通常水道水
に含まれる懸濁物の粒径は0.001μmから0.01μ
mであり、従って懸濁物除去フィルタ21としてメンブ
ランフィルタ又は繊維フィルタを用いることが有効であ
る。これらメンブランフィルタとか繊維フィルタの素材
はポリエステルもしくはコットンで構成されている。
【0049】かかる第4実施例によれば、減圧弁3によ
り減圧された試料水が懸濁物除去フィルタ21によって
濁度成分及び錆び等が取り除かれてから流量調整弁4,
フローメータ5から各水質計測器を構成する水温計6,
導電率計7,pH計8内に供給され、排水口2から排出
される。メンブランフィルタとか繊維フィルタの素材を
ポリエステルもしくはコットンで構成したことにより、
測定項目である導電率とか水温,pH等に影響を及ぼす
惧れはない。
【0050】以上詳細に説明したように、本発明によれ
ば水道施設の配水管とか給水管の腐食状況を、ランゲリ
ア指数LIを指標として常時監視することができる。
【0051】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かるランゲリア指数の連続測定方法及び測定装置によれ
ば、水質計器によって試料水の水質であるpH,水温,
導電率が測定され、水温計変換部,導電率計変換部及び
pH計変換部により変換された各水質信号が制御演算部
に入力されてランゲリア指数の推定に必要な各パラメー
タの算定とpHs,ランゲリア指数LIを演算によって
求めることができるため、水道水のLIを連続的に測定
して上水道の水質モニタとして利用可能なランゲリア指
数の連続測定方法と測定装置が提供される。このランゲ
リア指数LIを指標として水道施設の配水管とか給水管
の腐食状況を常時監視することができる。
【0052】従来は検水の水温とpH以外の指標は手分
析によって測定せざるを得ず、多くの手間と時間を要す
る上、プロセス用の水質計器のように高価な設備を必要
としていたのに対して、本発明では格別高価な施設を要
することなく、簡易な構成でランゲリア指数の連続的な
測定を可能とするとともに測定時間と測定精度上からも
満足する結果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例であるランゲリア指数連続
測定装置の構成を示す概要図。
【図2】試料水の導電率とカルシウム硬度の相関図。
【図3】試料水の導電率とアルカリ度の相関図。
【図4】手分析値と演算により求めたランゲリア指数推
定値との相関図。
【図5】本実施例におけるランゲリア指数の連続測定フ
ロー図。
【図6】本実施例におけるランゲリア指数の連続測定値
をトレンドグラフで表示する場合のフロー図。
【図7】ランゲリア指数の連続測定結果を表示するトレ
ンドグラフ。
【図8】本発明の第2実施例の構成を示す概要図。
【図9】本発明の第3実施例の構成を示す概要図。
【図10】本発明の第4実施例の構成を示す概要図。
【符号の説明】
1…試料水供給口 2…排水口 3…減圧弁 4…流量調整弁 5…フローメータ 6…水温計 7…導電率計 8…pH計 9…水温計変換部 10…導電率計変換部 11…pH計変換部 12…ランゲリア指数変換部 13…制御演算部 14…表示部 15…電磁開閉弁 17…電磁切換弁 18…薬液貯留タンク 19…薬液ポンプ 21…懸濁物除去フィルタ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浄水工程水の腐食性を示す指数であるラ
    ンゲリア指数を連続的に測定する方法であって、試料水
    を水温計、導電率計、pH計に通水して各水質を測定
    し、水温計変換部、導電率計変換部及びpH計変換部に
    より変換された各水質信号を制御演算部に入力してラン
    ゲリア指数の推定に必要な各パラメータの算定とランゲ
    リア指数を演算により求め、表示部に演算結果を表示す
    るようにしたことを特徴とするランゲリア指数の連続測
    定方法。
  2. 【請求項2】 試料水を水温計、導電率計、pH計に通
    水して各水質を測定し、水温計変換部、導電率計変換部
    及びpH計変換部により変換された各水質信号に基づい
    て、溶解性物質の濃度からA値を算定し、水温計の測定
    値からB値を算定し、導電率とカルシウム硬度との相関
    からC値を算定し、導電率とアルカリ度との相関からD
    値を算定し、上記A値,B値,C値,D値及びpH値を
    用いて下記の(1)式,(2)式によりランゲリア指数
    LIを演算により求めることを特徴とするランゲリア指
    数の連続測定方法。 pHs=9.3+A値+B値−(C値+D値)・・・・・・・(1) LI=pH−pHs ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
  3. 【請求項3】 試料水を減圧弁と流量調整弁及びフロー
    メータを介して水温計、導電率計及びpH計に通水し、
    各水質測定値を水温計変換部、導電率計変換部、pH計
    変換部でアナログ信号に変換して制御演算部に入力し、
    各水質測定値をディジタル信号に変換して溶解性物質の
    濃度から算定したA値と、水温計の測定値から算定した
    B値と、導電率とカルシウム硬度との相関から算定した
    C値と、導電率とアルカリ度との相関から算定したD値
    と、pH値とを用いて演算式に基づいてランゲリア指数
    を自動演算し、表示部に表示することを特徴とするラン
    ゲリア指数の連続測定装置。
  4. 【請求項4】 前記減圧弁とフローメータとの間に、流
    量調整弁と並列に電磁開閉弁を配備し、該電磁開閉弁を
    開くことによって流量が絞られていない大量の試料水に
    より各水質計測器内を洗浄するようにしたことを特徴と
    する請求項3記載のランゲリア指数の連続測定装置。
  5. 【請求項5】 前記流量調整弁とフローメータとの間に
    電磁切換弁を設けるとともに、別途に薬液貯留タンクと
    薬液ポンプを配備し、この薬液ポンプの出力管を電磁切
    換弁に連結して、該電磁切換弁の切換操作によって各水
    質計測器を構成する水温計,導電率計,pH計内の電極
    表面とか配管内に付着,滞留している汚れを除去するよ
    うにしたことを特徴とする請求項3記載のランゲリア指
    数の連続測定装置。
  6. 【請求項6】 前記減圧弁と流量調整弁との間に、試料
    水に含まれる濁度成分とか錆びを取り除くための懸濁物
    除去フィルタを設けたことを特徴とする請求項3記載の
    ランゲリア指数の連続測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100380618B1 (ko) * 2000-06-30 2003-04-18 메디언스(주) 수소이온농도 계측기 인터페이스형 이온 계측기

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