JPH1073080A - 密閉型圧縮機の消音装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 密閉型圧縮機に使用される消音装置におい
て、吸入マフラー内からの音の透過音を低減させてマフ
ラーの消音効果を向上することにより密閉型圧縮機の騒
音を低減することを目的とする。 【解決手段】 密閉容器１内に弾性支持された電動要素
２並びに圧縮要素３と、前記圧縮要素３に固定された吸
入マフラー２０は耐冷媒性及び耐油性の制振鉄板から成
形し構成することにより吸入マフラー２０内の脈動音に
よる振動を吸収し防音効果を高め透過音が低い吸入マフ
ラーの消音装置が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は冷媒ガスを吸入管か
ら吸入マフラーを介して、直接シリンダーへ導く構造の
冷蔵庫等に使用される密閉型圧縮機の消音装置の関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の密閉型圧縮機に使用されてる吸入
マフラーとしては特公平１−３７５９６号公報に示され
ている。

【０００３】図５に従来の密閉型圧縮機の断面図、図６
は図５の組立側面図である。図５、図６において、１は
圧縮機の密閉容器、２は固定子４と回転子５に直接固定
されたクランク軸６とによって構成された電動要素であ
る。３はシリンダヘッド７、シリンダ８、ピストン９、
及び前記クランク軸６の偏芯部１１に連結されたコンロ
ッド１０によって構成された圧縮要素である。

【０００４】この圧縮要素３は、スプリング３ａにて密
閉容器１内に弾性支持されている。１２は吸入ガス導入
路であり、密閉容器１に固定し、内方にて上方に立ち上
がる吸入管１３と、吸入管１３に下端を圧入固定した密
着のコイルバネ１４と、コイルバネ１４の上端に圧入固
定した接続管１５と、接続管１５が挿入される吸入マフ
ラー１６とに構成されている。この吸入マフラー１６は
シリンダヘッド７に固定されている。

【０００５】以上の構成において、電動要素２が起動
し、クランク軸６が回転すると、その偏芯部１１、及び
コンロッド１０を介して伝達される運動により、ピスト
ン９がシリンダ８内を往復し、冷媒ガスは、吸入管１３
からコイルバネ１４と接続管１５を通り吸入マフラー１
６からシリンダ８に入り吸入、圧縮、吐出するものであ
る。

【０００６】また吸入マフラー１６は、吸入時に発生す
る脈動音を消音させている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】この構成において、吸
入マフラー１６は吸入時に発生する脈動音を消音させて
いるが、脈動音の根源部のシリンダヘッド７に近いため
に吸入マフラー１６内の音の透過音が高くその消音効果
が不十分であるという問題があった。

【０００８】本発明は吸入マフラー１６内の音の透過音
を低減させてマフラーの消音効果を向上することにより
圧縮機の騒音を低減することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、密閉容器内に弾性支持された電動要素並びに圧縮要
素と、前記圧縮要素に固定された吸入マフラーは耐冷媒
性及び耐油性の制振鉄板から成形し構成したものであ
る。

【００１０】この本発明により吸入マフラー内の脈動音
の振動を吸収し透過音が低い吸入マフラーの消音装置が
得られる。

【００１１】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、密閉容器内に弾性支持された電動要素並びに圧縮要
素と、前記圧縮要素に固定された吸入マフラーとから成
り、前記吸入マフラーは耐冷媒性及び耐油性の制振鉄板
から成形し構成した密閉型圧縮機の消音装置であり、前
記吸入マフラー内の冷媒ガスがシリンダーへ吸入される
時に発生する脈動音の振動を吸収し防音効果を高めると
ともに、透過音をも低減させるという作用を有する。

【００１２】本発明の請求項２に記載の発明は、密閉容
器内に弾性支持された電動要素並びに圧縮要素と、前記
圧縮要素に固定された吸入マフラーとから成り、前記吸
入マフラーは鋼鉄または合成樹脂から構成されるととも
に、外周に耐冷媒性及び耐油性の制振鉄板を外周の形状
に合わせて形成したマフラー外被を固着した密閉型圧縮
機の消音装置であり、前記吸入マフラー内の冷媒ガスが
シリンダーへ吸入される時に発生する脈動音の振動を吸
収し防音効果を高めるとともに透過音をも低減させると
いう作用を有する。

【００１３】本発明の請求項３に記載の発明は、密閉容
器内に弾性支持された電動要素並びに圧縮要素と、前記
圧縮要素に固定された吸入マフラーとから成り、前記吸
入マフラーは鋼鉄または合成樹脂から構成されるととも
にその外周の一部分に耐冷媒性及び耐油性の制振鉄板に
よる制振板を固着した密閉型圧縮機の消音装置であり、
前記吸入マフラー内の冷媒ガスがシリンダーへ吸入され
る時に発生する脈動音の振動を吸収し防音効果を高める
とともに透過音を低減させるという作用を有する。

【００１４】以下、本発明の実施の形態について、図１
から図４を用いて説明する。図において、前記従来例と
同じ番号を付したものは、前記従来例と同一構成である
ので詳細な説明は省略する。

【００１５】（実施の形態１）図１は本発明の実施の形
態１による密閉型圧縮機の組立図側面図である。

【００１６】図２は本発明の実施の形態１による密閉型
圧縮機の消音装置の断面図を示し、図２において、制振
鉄板で成形し構成され吸入マフラー２０は、吸入時に発
生するシリンダからの冷媒ガスの脈動音の振動を制振鉄
板で吸収し防音効果の作用を行うもので、吸入マフラー
２０は圧縮要素３のシリンダヘッド７に固定された構成
である。

【００１７】（実施の形態２）図３は、本発明の実施の
形態２による密閉型圧縮機の消音装置を示し、図３にお
いて吸入マフラー２１は、鉄板または合成樹脂から構成
されるとともに、２２は吸入マフラー２１の外周の形状
に合わせて形成した、制振鉄板でできたマフラー外被で
あり、吸入マフラー２１に固着されているため、マフラ
ー外被２２は吸入マフラー２１内の吸入時に発生するシ
リンダから冷媒ガスの脈動音の振動を吸収し防音効果の
作用を行うもので、吸入マフラー２１は圧縮要素３のシ
リンダヘッド７に固定された構成である。

【００１８】（実施の形態３）図４は、本発明の実施の
形態３による密閉型圧縮機の消音装置を示し、図４にお
いて吸入マフラー２１は、鉄板または合成樹脂から構成
されるとともに、２３は吸入マフラー２１の外周の一部
分に固着した制振鉄板による制振板であり、制振板２３
は吸入マフラー２１内の吸入時に発生する吸入側冷媒ガ
スの脈動音の振動を吸収し防音効果の作用を行うもの
で、吸入マフラー２１は圧縮要素３のシリンダヘッド７
に固定された構成である。

【００１９】

【発明の効果】以上のように本発明によれば密閉型圧縮
機に密閉容器内に弾性支持された電動要素並びに圧縮要
素と、前記圧縮要素に固定された吸入マフラーとから成
り、前記吸入マフラーは耐冷媒性及び耐油性の制振鉄板
から成形し構成により吸入マフラー内の冷媒ガスがシリ
ンダーへ吸入される時に発生する脈動音の振動を吸収
し、防音効果を高めるとともに透過音をも低減させマフ
ラーの消音効果を向上することにより密閉型圧縮機の騒
音低減が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１による密閉型圧縮機の組
立図側面図

【図２】本発明の実施の形態１による密閉型圧縮機の消
音装置の断面図

【図３】本発明の実施の形態２による密閉型圧縮機の消
音装置の断面図

【図４】本発明の実施の形態３による密閉型圧縮機の消
音装置の断面図

【図５】従来の密閉型圧縮機の断面図

【図６】従来の密閉型圧縮機の組立側面図

【符号の説明】

１ 密閉容器 ２ 電動要素 ３ 圧縮要素 ２０ 吸入マフラー ２１ 吸入マフラー ２２ マフラー外被 ２３ 制振板

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 密閉容器内に弾性支持された電動要素並
   びに圧縮要素と、前記圧縮要素に固定された吸入マフラ
   ーとから成り、前記吸入マフラーは耐冷媒性及び耐油性
   の制振鉄板から成形し構成したことを特徴とする密閉型
   圧縮機の消音装置。
2. 【請求項２】 密閉容器内に弾性指示された電動要素並
   びに圧縮要素と、前記圧縮要素に固定された吸入マフラ
   ーとから成り、前記吸入マフラーは鋼鉄または合成樹脂
   から構成されるとともに、外周に耐冷媒性及び耐油性の
   制振鉄板を外周の形状に合わせて形成したマフラー外被
   を固着したことを特徴とする密閉型圧縮機の消音装置。
3. 【請求項３】 密閉容器内に弾性支持された電動要素並
   びに圧縮要素と、前記圧縮要素に固定された吸入マフラ
   ーとから成り、前記吸入マフラーは鋼鉄または合成樹脂
   から構成されるとともに、その外被の一部分に耐冷媒性
   及び耐油性の制振鉄板による制振板を固着したことを特
   徴とする密閉型圧縮機の消音装置。