JPH1072261A - 複合セラミックス粒子及びその製造方法 - Google Patents

複合セラミックス粒子及びその製造方法

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JPH1072261A
JPH1072261A JP8249143A JP24914396A JPH1072261A JP H1072261 A JPH1072261 A JP H1072261A JP 8249143 A JP8249143 A JP 8249143A JP 24914396 A JP24914396 A JP 24914396A JP H1072261 A JPH1072261 A JP H1072261A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘電性,圧電性,イオン伝導性,熱電性ある
いはこれに限らず結晶方位に依存する各種特性を有する
セラミックスを第二セラミックスとし,これを第一セラ
ミックスである結晶粒子の表面に,エピタキシーの関係
を保って形成した複合セラミックス粒子及び複合セラミ
ックス粒子を容易に製造する方法を提供すること。 【解決手段】 複合酸化物よりなる第一セラミックスの
結晶粒子の表面の少なくとも一部に,第一セラミックス
を構成する元素の少なくとも一部で構成され,第一セラ
ミックスの複合酸化物とは組成が異なる複合酸化物より
なる第二セラミックスが形成された粒子であり,上記第
一セラミックスと第二セラミックスとは,結晶学的にエ
ピタキシーの関係を持つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,セラミックスの結晶粒子の表面
に,これとは異なる他のセラミックスを設けた,複合セ
ラミックス粒子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来,第一セラミックスの結晶粒子の表面
に第二セラミックスの被覆膜を形成し,複合セラミック
ス粒子とする技術が知られている。これにより,種々の
セラミックスの結晶粒子について,分散性,可塑性,耐
熱性等の性能を高めることができる。また,セラミック
スの結晶粒子に対し,従来にはない新機能を付与するこ
とができる。
【0003】例えば,分散性向上を目的とした複合セラ
ミックス粒子としては,鉄フェライト粒子にコバルトフ
ェライトを被覆したもの(特開昭54−84300号,
特開昭58−60624号等),マグネットブランバイ
ト粒子に分散材を被覆したもの(特開昭61−9930
6号),Zr化合物粒子に水酸化物を被覆したもの(特
開平07−118016号)が知られている。
【0004】また,可塑性向上を目的とした複合セラミ
ックス粒子としては,ムライト粒子にカオリナイトを被
覆したもの(特開平06−157024号)が,耐熱性
向上を目的とした複合セラミックス粒子としては,黄色
酸化鉄顔料にAlOOHを被覆したもの(特開昭55−
158130号)が知られている。
【0005】また,新機能付与を目的とした複合セラミ
ックス粒子としては,チタニア,シリカ等の粒子に酸化
錫を被覆し,導電性を付与すること(特開昭56−41
603号,特開昭56−114216号等)が知られて
いる。
【0006】
【解決しようとする課題】しかしながら,これらの従来
技術にかかる複合セラミックス粒子においては,第一セ
ラミックスの結晶粒子と第二セラミックスの被覆膜との
間にエピタキシーの関係がなかった。
【0007】即ち,複合セラミックス粒子において,上
記エピタキシーの関係を有していない場合でも,被覆膜
により付与される機能が結晶異方性を有さないものなら
ば,問題はない。しかし,機能的結晶異方性を有する場
合はエピタキシー関係がないとその機能は弱められ,機
能を有効に発現することができなくなるといった問題が
生じる。
【0008】ところで,上記の複合セラミックス粒子の
多くは,従来,第二セラミックスの被覆膜を構成する元
素あるいはイオンを含む水溶液中に,第一セラミックス
の結晶粒子を投入,加熱処理を行うことにより第一セラ
ミックスの結晶粒子の表面を第二セラミックスで被覆す
ることにより製造されていた。この場合,上記水溶液中
において,上記第一セラミックスの結晶粒子の表面に第
二セラミックスの被覆膜が析出,複合セラミックス粒子
となる。
【0009】しかし,上記複合セラミックス粒子では,
第一セラミックスの結晶粒子と第二セラミックスの被覆
膜との間に組成的あるいは結晶構造的な整合性がない。
このため,第一セラミックスの結晶粒子と第二セラミッ
クスの被覆膜との間にエピタキシーの関係を保つことは
非常に困難であった。
【0010】更に,従来技術において,第一セラミック
スの結晶粒子と第二セラミックスの被覆膜との間にエピ
タキシーの関係を持った複合セラミックス粒子として
は,マグネットブランバイト型のフェライト粒子の表面
を単純酸化物であるFe3 4,あるいはγ−Fe2
3 を被覆して,保持力,温度安定性を改善したもの(特
開昭63−139017号)が知られている。
【0011】しかしながら,上記従来技術によって複合
セラミックス粒子を得ることができたのは,第二セラミ
ックスが単純酸化物であったからである。これに比べて
上記従来技術に示された方法を利用して,複合酸化物よ
りなる第一セラミックスの結晶粒子に対し,やはり複合
酸化物である第二セラミックスの被覆膜をエピタキシー
の関係を保持したまま形成させることは容易ではない。
これは,上記複合酸化物の析出制御にかかる操作が非常
に複雑となるためである。
【0012】また,強誘電体材料,圧電体材料,イオン
伝導体材料,熱電材料等として特に産業上有用であるペ
ロブスカイト関連の構造を有するセラミックスで第一セ
ラミックスの結晶粒子の表面を被覆した複合セラミック
ス粒子に関しては,これまでに検討例がない。
【0013】一応,ペロブスカイト構造のセラミックス
を用いた被覆技術としては,気相法,ゾルゲル法による
単結晶基板上への薄膜合成技術が存在し,かつエピタキ
シーの関係を得られるがバルク基板上への成膜に限られ
る。これ以外では,Ti金属上にペロブスカイト構造の
チタン酸金属塩よりなる薄膜合成技術であるが(特開平
03−218926号,J.Am.Cer.Soc.,
73[8]2561−63(1990),セラミックス
26(1991)No3 197−198),この場合
はエピタキシーの関係は得られていない。
【0014】本発明は,誘電性,圧電性,イオン伝導
性,熱電性あるいはこれに限らず結晶方位に依存する各
種特性を有するセラミックスを第二セラミックスとし,
これを第一セラミックスである結晶粒子の表面に,エピ
タキシーの関係を保って形成した複合セラミックス粒子
及び該複合セラミックス粒子を容易に製造する方法を提
供しようとするものである。
【0015】
【課題の解決手段】請求項1の発明は,複合酸化物より
なる第一セラミックスの結晶粒子の表面の少なくとも一
部に,第一セラミックスを構成する元素の少なくとも一
部で構成され,第一セラミックスの複合酸化物とは組成
が異なる複合酸化物よりなる第二セラミックスが形成さ
れた粒子であり,上記第一セラミックスと第二セラミッ
クスとは,結晶学的にエピタキシーの関係を持つことを
特徴とする複合セラミックス粒子にある。
【0016】上記エピタキシーとは,ある結晶の表面
に,ある特定の方位関係を保って他の結晶が成長するこ
とである。本発明にかかる『エピタキシーの関係を持
つ』とは,図1に示すごとく,第一セラミックスと第二
セラミックスとを構成するそれぞれの結晶構造の間に特
定の方位関係が保持されていることを示す。また,本発
明にかかる『エピタキシーの関係』についても,通常の
エピタキシー成長のケースと同様に,第一セラミックス
の結晶構造及び格子面間隔と第二セラミックスの結晶構
造及び格子面間隔とが類似している(後述の表1〜表3
参照)。
【0017】次に,上記第一セラミックス及びこれに対
応する第二セラミックスの具体的な結晶構造等について
例を挙げて説明する。上記第一セラミックスの結晶構造
としては,例えば,ある金属イオンを取り囲む6個の酸
素イオンよりなる酸素8面体ブロックを基本的な骨格構
造の一つとして含む構造を挙げることができる。そし
て,これに対応する第二セラミックスの結晶構造として
は,上記第一セラミックスの構成元素の少なくとも一部
からなる上記酸素8面体ブロックを骨格として含む構造
を挙げることができる(後述の図2参照)。
【0018】上記酸素8面体ブロックを含む第一セラミ
ックスの結晶構造の具体例としては,表1に示すごと
く,Ruddlesden−Popper型層状ペロブ
スカイト構造(以下RP型層状ペロブスカイト構造と省
略),Bi層状ペロブスカイト構造,六方晶系BaTi
3 構造,タングステンブロンズ構造,Sr2 Nb2
7 構造を挙げることができる。そして,このような第一
セラミックスに対応する第二セラミックスの結晶構造と
しては,ペロブスカイト構造を挙げることができる。
【0019】また,同表には,第一セラミックスと第二
セラミックスとは,各々の結晶構造におけるどの面にお
いて界面を形成するかについても記した。ただし,便宜
上表中では,RP型層状ペロブスカイト構造,Bi層状
ペロブスカイト構造およびタングステンブロンズ構造を
正方晶,六方晶系BaTiO3 構造を六方晶,Sr2
2 7 構造を斜方晶,ペロブスカイト構造を立方晶あ
るいは正方晶とそれぞれをみなして結晶面を取り扱っ
た。
【0020】例えば,第一セラミックスの結晶粒子がR
P型層状ペロブスカイト構造,第二セラミックスの被覆
膜がペロブスカイト型である場合,両者は各々の結晶構
造におけるc面とc面にてエピタキシーの界面を形成
し,複合セラミックス粒子を形成する。以下,他の結晶
構造についても同様である。なお,同表における,c面
とは結晶構造における結晶軸の2つのa軸により張られ
た面,b面とはa軸とc軸とにより張られた面,また
(111)面,(110)面とはそれぞれの結晶構造に
おけるミラー指数により表現された特定の結晶面を示
す。
【0021】同表に示した第一セラミックスの結晶構造
は金属イオンを取り囲む6個の酸素イオンよりなる酸素
8面体ブロックがそれぞれの頂点を共有して配列した骨
格構造を有している。この構造における特定面がペロブ
スカイト構造と一致あるいは類似する。また,上記第二
セラミックスのペロブスカイト構造も上記酸素8面体ブ
ロックを骨格とした構造を有するため,両者の格子面間
隔も上記特定面において類似している。このため,上記
表1に示した結晶構造の第一セラミックスは,ペロブス
カイト構造とエピタキシーの関係を保ち易い。
【0022】
【表1】
【0023】また,第一セラミックスと第二セラミック
スの例として,以下に示す物質を挙げることができる。
上記第一セラミックスの結晶粒子が,結晶構造における
c面が広がり面となった板状粒子あるいは鱗片状粒子で
あり,かつその結晶構造が,RP型層状ペロブスカイト
構造あるいはBi層状ペロブスカイト構造であり,上記
第二セラミックスの被覆膜は,上記第一セラミックスの
結晶構造におけるc面上に(100)面あるいは(00
1)面配向した状態にある。多くのペロブスカイト化合
物は(001)方向に特性最大軸をもつ。このため,上
記のような複合セラミックス粒子では,ペロブスカイト
化合物の特性を発揮しやすい。
【0024】次に,表2及び表3に,第一セラミックス
及び第二セラミックスの組み合わせ例を例示する。同表
に示すごとく,第一セラミックスと第二セラミックスと
の間には,結晶構造,格子面間隔が類似していることに
加え,第一セラミックスの構成元素の少なくとも一部に
より第二セラミックスが構成される。なお,第一セラミ
ックスと第二セラミックスとの構成元素が同じであって
も例えば,表2中で第一セラミックスがSr3 Ti2
7 ,第二セラミックスがSrTiO3 であるように,第
一セラミックスの複合酸化物と第二セラミックスの複合
酸化物とは組成(構成元素の存在割合)が異なる。これ
らが本発明にかかる複合セラミックス粒子の一例とな
る。
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】次に,上記第一セラミックスの結晶粒子
は,針状,棒状,柱状,板状,短冊状あるいは鱗片状と
いった,形状異方性を有することが好ましい。このよう
な第一セラミックスよりなる複合セラミックス粒子は,
第一セラミックスと同様の形状異方性を有する。
【0028】これにより,上記複合セラミックス粒子に
粒子配向を施すことにより,各粒子間での第二セラミッ
クスの結晶方位を配向させることができ,この第二セラ
ミックスの機能をより有効に活用することができる。具
体的な使用方法としては,バルク状の結晶配向セラミッ
クスを製造する際に使用する種結晶,機能性複合材料中
の分散粒子(例えば圧電フィルム等),あるいは電気粘
性流体の分散粒子等を挙げることができる。
【0029】次に,上記第二セラミックスの形状は,粒
状,膜状(被覆膜)等どのような形状でもよいが,被覆
面積が大きくなる膜状(被覆膜)が,第二セラミックス
の機能を発揮させやすく望ましい。上記第一セラミック
スの結晶粒子は,大きな比表面積を有することが好まし
い。これにより,第二セラミックス(特に被覆膜)の表
面積を効果的に増加させることができ,表面活性を利用
する用途において,上記複合セラミックス粒子をより有
効に活用することができる。上記表面活性を利用する用
途としては,ガスセンサ,湿度センサ等のセンサ材料,
あるいは蓄電材料等を挙げることができる。
【0030】本発明の作用につき,以下に説明する。本
発明にかかる複合セラミックス粒子においては,複合酸
化物よりなる第一セラミックスの結晶粒子の表面に,第
一セラミックスを構成する元素の少なくとも一部で構成
され,第一セラミックスの複合酸化物とは組成が異なる
複合酸化物よりなる第二セラミックスが形成された粒子
である。そして,両者は結晶学的にエピタキシーの関係
を持つ。
【0031】このため,上記複合セラミックス粒子は,
その表面が配向した状態にあり,結晶軸の方向に依存す
る各種の特性に優れている。すなわち,表面に存在する
第二セラミックスは,第一セラミックスとは異なる特性
を有するものであり,しかも配向した状態にある。その
ため,誘電性,圧電性等の結晶方位に依存する特性を発
現することができる。
【0032】従って,上記複合セラミックス粒子をバル
ク状の結晶配向セラミックスを作成する際の種結晶とし
て利用することにより,より配向度の高いバルク状のセ
ラミックスを得ることができる。また,上記複合セラミ
ックス粒子を機能性複合材料中の分散粒子(例えば圧電
フィルム等)として利用することにより上記機能性複合
材料の感度の向上,電気粘性流体の分散粒子に利用する
ことにより上記電気粘性流体の反応速度の向上を図るこ
とができる。
【0033】また,上記複合セラミックス粒子を,ガス
センサ,湿度センサ等の,表面の活性が重要となるセン
サ材料として利用することにより,センサ感度の向上を
図ることができる。また,上記複合セラミックス粒子を
蓄電材料として利用した場合には,蓄電量の向上を図る
ことができる。
【0034】以上のように,本発明によれば,誘電性,
圧電性,イオン伝導性,熱電性あるいはこれに限らず結
晶方位に依存する各種特性を有するセラミックスを第二
セラミックスとし,これを第一セラミックスである結晶
粒子の表面に,エピタキシーの関係を保って形成した複
合セラミックス粒子を容易に提供することができる。
【0035】次に,請求項2の発明は,第一セラミック
スの結晶粒子の表面の少なくとも一部から構成元素ある
いは構成元素イオンの少なくとも一部を抽出すること,
あるいは上記表面の少なくとも一部を溶解して構成元素
あるいは構成元素イオンの少なくとも一部を上記表面に
再析出させることにより,第一セラミックスの結晶方位
に対してエピタキシーの関係を保ったままで第二セラミ
ックスを第一セラミックスの表面に形成することを特徴
とする複合セラミックス粒子の製造方法にある。
【0036】本発明の作用効果につき説明する。本発明
にかかる製造方法においては,第一セラミックスの表面
より,その構成元素またはイオンを抽出,その後上記表
面に残留した元素またはイオンがその結晶構造を保持し
たまま再配列し,第二セラミックスとなる。または,第
一セラミックスの表面より,その構成元素またはイオン
が溶解,その後溶解した構成元素またはイオンが上記表
面に再析出することにより第二セラミックスとなる。
【0037】上記いずれの場合においても,構成元素ま
たはイオンの再配列,再析出に当たっては,第一セラミ
ックスと第二セラミックスとの間の界面エネルギーが極
小となるように反応が進行する。このためには,両者の
結晶構造及び格子面間隔,格子定数が類似した状態で接
合することが望ましく,結果として図1に示すごとく,
エピタキシーの関係を保った状態(即ち,界面において
結晶構造及び格子面間隔,格子定数が類似している状
態)がとられる。
【0038】従って,本発明の製造方法によれば,第一
セラミックスの表面に自然と第二セラミックスがエピタ
キシーの状態となって形成される。以上により,本発明
によれば,容易に複合セラミックス粒子を得ることがで
きる。
【0039】なお,請求項2にかかる製造方法において
は,第一セラミックスとして,上述の表2,表3に示し
た複合酸化物以外の化合物,例えば単純酸化物等を利用
することもできる。
【0040】次に,第一セラミックスの結晶粒子の表面
の少なくとも一部から構成元素あるいは構成元素イオン
の少なくとも一部を抽出する,あるいは上記表面の少な
くとも一部を溶解して構成元素あるいは構成元素イオン
の少なくとも一部を上記表面に再析出させるに当たって
の具体的な方法につき説明する。
【0041】上記具体的な方法としては,上記第一セラ
ミックスの結晶粒子を水溶液中で保持することが好まし
い。または,上記第一セラミックスの結晶粒子を水溶液
中で保持し,大気圧中で加熱する,または水熱容器等の
密閉容器中に封入し,飽和蒸気圧下あるいは加圧下で加
熱することが好ましい。
【0042】以上の方法においては,液相中にて第一セ
ラミックスの構成元素またはイオンの抽出または溶解・
再析出を行うことができるため,以下に詳述する界面エ
ネルギーを極小とするような構成元素の移動が発生しや
すくなる。従って,上記方法によれば,複合セラミック
ス粒子を容易に製造することができる。なお,上述の水
溶液中の保持は,温度は室温〜300℃にて行うことが
好ましい。
【0043】第一セラミックスの表面の構成元素または
イオンの少なくとも一部が抽出された場合,第一セラミ
ックスの表面に残留した構成元素またはイオンよりなる
骨格構造がそのまま第二セラミックスの骨格構造として
使用される。このため,両者には自然とエピタキシーの
関係が保たれる。
【0044】また,第一セラミックスの表面の構成元素
が溶解・再析出した場合,溶解した構成元素またはイオ
ンの再析出は,構成元素の間の溶解度の違い,あるい
は,第一セラミックスと第二セラミックスとの化学安定
性の違い等を駆動力として進行する。
【0045】また前述した様に,第一セラミックスと第
二セラミックスとの間の界面エネルギーは,両者がエピ
タキシーの関係を満たす場合に極小となる。したがっ
て,第二セラミックスが,第一セラミックスより安定で
かつエピタキシー関係が成立すれば,第一セラミックス
に対しエピタキシーの関係を満たすように,上記溶解し
た構成元素は第二セラミックスとなり,第一セラミック
ス表面にエピタキシーの関係をとって再析出する。
【0046】また,上記製造方法において,特に大気圧
中での加熱には,容器に第一セラミックスの結晶粒子と
水溶液とを入れてホットスターラー等で撹枠しながら加
熱することにより行うことができる。また,撹枠翼等で
撹枠しながら,恒温浴中で保持して行うこともできる。
また,上記製造方法において,水熱容器等の密閉容器中
に封入し,飽和水蒸気圧下あるいは加圧下で加熱する場
合には,例えばオートクレーブ等の水熱容器内に第一セ
ラミックスの結晶粒子と水溶液とを密閉し,水溶液の
(大気圧における)沸点以上の温度にて加熱して行うこ
とができる。また,上記加熱を撹枠しながら行なうこと
もできる。
【0047】このように,上記の製造方法において,第
一セラミックスの結晶粒子の構成元素またはイオンの抽
出あるいは溶解・再析出を加熱しながら行うことによ
り,化学反応が活性化させることができ,第二セラミッ
クスの形成をより短時間で行うことができる。また,構
成元素またはイオンの抽出あるいは溶解・再析出が容易
となることから,第二セラミックスの厚み(被覆膜の場
合とは膜厚)をより厚くすることができる。
【0048】また,上記水溶液としては中性の水溶液を
用いることができる。ところで,構成元素またはイオン
の抽出あるいは溶解・再析出において,第一セラミック
スから第二セラミックスの形成に際して余分となった元
素またはイオンは,水溶液中に溶解したまま残ることも
あるが,水溶液中のアニオンと結合して沈殿物を形成す
ることもある。
【0049】そして,特に水溶液中に溶解したまま上記
構成元素またはイオンが残留し,その残留量が増大した
場合には,上記水溶液が飽和状態となり,この時点で構
成元素またはイオンの抽出あるいは溶解・再析出の反応
の進行が停止してしまうおそれがある。この問題を未然
に防ぎ,水溶液中への構成元素またはイオンの抽出,溶
解・再析出を継続的に進行させるために,第一セラミッ
クスの種類に応じて,酸性または塩基性の水溶液を使用
することが好ましい。
【0050】具体的には,上記水溶液中に残留する構成
元素またはイオンが,硫酸塩,塩化物等を沈殿として形
成することが可能である場合には,上記水溶液として硫
酸,塩酸等の酸性水溶液を使用することが好ましい。
【0051】また,水酸化物等の化合物を沈殿として形
成することが可能である場合には,KOH,NaOH等
の塩基性水溶液を使用することが好ましい。また,アル
カリ金属以外の多くの金属の水酸化物は難溶性の沈殿を
形成するため第一セラミックスがアルカリ金属以外の金
属を含有する場合には,塩基性水溶液を使用することが
特に好ましい。これにより,上述した反応の進行の停止
を防止し,溶液中への構成元素またはイオンの抽出,溶
解・再析出を継続的に進行させることができる。
【0052】なお,上記構成元素またはイオンの抽出に
ついて,上記第一セラミックスがRP型層状ペロブスカ
イト構造の化合物,第二セラミックスがペロブスカイト
構造である場合を,図2を用いて以下に例示する。
【0053】RP型層状ペロブスカイト構造は,化学式
AO(ABO3 n で表すことができる。この化合物か
ら化学式ABO3 で示されるペロブスカイト構造の化合
物を得るためには,RP型層状ペロブスカイト構造より
AOに相当する余分の元素を抽出する必要がある。な
お,上記A及びBはそれぞれ単一あるいは複数の元素か
ら構成される元素またはイオン,nは任意の整数であ
る。
【0054】そして,図2に示すごとく,RP型層状ペ
ロブスカイト構造はc軸方向に対し岩塩構造層とペロブ
スカイト構造層とが積層された構造を有し,上記岩塩構
造層は酸素8面体ブロックの頂点にある酸素とAとによ
り構成される。また,上記ペロブスカイト構造層は酸素
8面体ブロックとこれらの間に存在するAより構成され
る。なお,上記酸素8面体ブロックとは,中央にBが存
在,これを取り囲む6つの頂点に酸素が存在する8面体
の構造である。
【0055】従って,AOに相当する元素またはイオン
を抽出することにより,第一セラミックスのRP型層状
ペロブスカイト構造より岩塩構造層が除去され,単純な
ペロブスカイト構造が形成される。そして,このペロブ
スカイト構造は第一セラミックスのペロブスカイト構造
層がそのまま継続された状態にある。よって,このペロ
ブスカイト構造が上記第一セラミックスとエピタキシー
の関係を有する第二セラミックスとなる。以上により複
合セラミックス粒子が形成される。
【0056】なお,中性,酸性あるいは塩基性のガス中
で第一セラミックスの表面より,構成元素あるいは構成
元素イオンの少なくとも一部を抽出あるいは溶解・再析
出し,第二セラミックスとすることでも,複合セラミッ
クス粒子を製造することもできる。
【0057】
【発明の実施の形態】
実施形態例1 本発明の実施形態例にかかる複合セラミックス粒子につ
き,図1〜図4を用いて説明する。本例の複合セラミッ
クス粒子は複合酸化物であるSr3 Ti2 7 よりなる
第一セラミックスの結晶粒子の表面の少なくとも一部
に,第一セラミックスを構成する元素の少なくとも一部
で構成された複合酸化物,即ちSrTiO3 よりなる第
二セラミックスが形成された粒子である。そして,図1
に示すごとく,上記第一セラミックスと第二セラミック
スとは,結晶学的にエピタキシーの関係を持つ。
【0058】上記Sr3 Ti2 7 は,RP型層状ペロ
ブスカイト構造を有し,上記SrTiO3 はペロブスカ
イト構造を有する。図2に示すごとく,RP型層状ペロ
ブスカイト構造は岩塩構造層とペロブスカイト型構造層
とがc軸方向に積層された構造である。
【0059】上記岩塩構造層は酸素8面体ブロックの頂
点にある酸素と,Tiとにより構成され,上記ペロブス
カイト構造層はこの酸素8面体ブロックとこれらの間に
存在するTiより構成される。なお,上記酸素8面体ブ
ロックはSrと,これを取り囲む6つの頂点に存在する
Oにより構成されている。また,上記ペロブスカイト構
造は上記酸素8面体ブロックとこれらの間に存在するT
iより構成されている。
【0060】そして,第一セラミックスと第二セラミッ
クスは,図2に示すごとく第一セラミックスのペロブス
カイト構造層が界面において,そのまま第二セラミック
スを構成するペロブスカイト構造に連結した状態にあ
る。即ち,上記界面において両者はエピタキシーの状態
にある。
【0061】次に,本例にかかる複合セラミックス粒子
の製造方法について説明する。まず,フラックス法によ
る合成で製造されたRP型層状ペロブスカイト構造のS
3 Ti2 7 の板状粒子を準備した。この板状粒子
は,結晶構造におけるc面が広がり部分を構成する板状
粒子であって,平均粒径25μm,アスペクト比(長径
/厚み)は10であった。
【0062】上記板状粒子よりなる粉末1gをKOHの
4mol/リットル水溶液50cc中に懸濁させ,懸濁
液とした。この液を反応容器であるテフロン製オートク
レーブ(容量100cc)中に封入して密閉した。この
容器を140℃の温度で5時間保持,反応を行った。得
られた溶液を濾過,沈殿物を分別する。この沈殿物を水
洗,乾燥し,粉末を得た。
【0063】上記粉末を走査電子顕微鏡(SEM)によ
り調べた。その結果,図3(a)に示すごとく,得られ
た粉末は,原料である板状粒子の表面を一辺0.1〜1
μmの立方体形状の粒子が被覆した複合セラミックス粒
子よりなることが分かった。そして,この粉末をX線測
定にて調べたところ,上記板状粒子が原料であるSr3
Ti2 7 であり,上記立方体形状の粒子がSrTiO
3 であることが分かった。
【0064】更に,上記粉末を構成する粒子を透過電子
顕微鏡(TEM)により調べた。その結果,図4(粒子
の断面のTEM写真),図5(a)(粒子中の第一セラ
ミックスのTEM観察面における格子回折像),図5
(b)(粒子中の第二セラミックスのTEM観察面にお
ける格子回折像)に示すごとく,上記板状粒子と立方体
粒子とはその結晶方位を完全に合わせたエピタキシーの
関係にあることが分かった。よって,本例にかかる製造
方法により得られた粉末は本発明にかかる複合セラミッ
クス粒子であることが分かった。
【0065】また,上記製造方法において,上記懸濁液
を加熱する際の温度を220℃として,粉末を作成し
た。この粉末のSEM写真を図3(b)に示す。同図に
示すごとく加熱の温度が高くなる程立方体粒子の生成量
が多くなり,かつ立方体粒子の粒子径が大きくなること
が分かった。また,本例に示す複合セラミックス粒子の
製造方法は,特に難しい操作,処理を必要としない。従
って,本例にかかる複合セラミック粒子の製造方法は容
易に行うことができる。
【0066】なお,本例にかかる複合セラミックス粒子
は,Sr,Tiを含むペロブスカイト構造を有するバル
ク配向セラミックスの製造に用いる種結晶として,ある
いは誘電性分散粒子等に利用することができる。
【0067】実施形態例2 本例は,第一セラミックスがBi層状ペロブスカイト構
造のPbBi4 Ti415,第二セラミックスがペロブ
スカイト構造のPbTiO3 である複合セラミックス粒
子の製造方法について説明するものである。
【0068】まず,フラックス法により合成されたBi
層状ペロブスカイト構造のPbBi4 Ti4 15の板状
粒子を準備した。この板状粒子は,結晶構造におけるc
面が広がり部分を構成する板状粒子であって,平均粒径
5μm,アスペクト比(長径/厚み)は10であった。
次に,上記板状粒子よりなる粉末1gをKOHの4mo
l/リットル水溶液50ccの中に懸濁し,懸濁液とし
た。この懸濁液を反応容器中で180℃,5時間保持し
て反応を行った。その後,上記懸濁液を濾過,沈殿物を
水洗,乾燥し,粉末を得た。
【0069】得られた粉末につき,実施形態例1と同様
にX線測定,SEMおよびTEMにより調べた。以上の
結果より,上記粉末は,原料であるPbBi4 Ti4
15の板状粒子の表面をPbTiO3 の立方体形状の粒子
がエピタキシーの関係を保持して被覆した複合セラミッ
クス粒子であることが分かった。
【0070】実施形態例3 本例は,比較例として従来例にかかる複合セラミックス
粉末の製造方法について説明する。まず,実施形態例1
と同様のSr3 Ti2 7 の板状粒子を準備する。この
板状粒子よりなる粉末1.18g(0.0025mo
l)を,KOHの4mol/リットル水溶液50cc,
Sr(NO3 )2の1mol/リットル溶液5cc,T
iCl4 の1mol/リットル溶液5ccとを混合した
混合溶液に懸濁し,懸濁液とした。上記懸濁液を反応容
器中で180℃,5時間保持して反応を行った。その
後,上記懸濁液を濾過,沈殿物を水洗,乾燥し,粉末を
得た。
【0071】得られた粉末につき,実施形態例1と同様
に,X線測定,SEMおよびTEMにより調べた。以上
の結果より,上記粉末は,原料であるSr3 Ti2 7
の板状粒子とSrTiO3 の立方体形状の粒子(粒径
0.1μm)とが独立に存在する混合粉末であることが
分かった。そして,上記立方体形状の粒子による,板状
粒子表面への被覆膜の形成は見られなかった。
【0072】
【発明の効果】上記のごとく本発明によれば,誘電性,
圧電性,イオン伝導性,熱電性あるいはこれに限らず結
晶方位に依存する各種特性を有するセラミックスを第二
セラミックスとし,それを第一セラミックスである結晶
粒子の表面に,エピタキシーの関係を保って形成した複
合セラミックス粒子及び該複合セラミックス粒子を容易
に製造する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における,第一セラミックスと第
二セラミックスとの界面の状態を示す説明図。
【図2】実施形態例1における,RP型層状ペロブスカ
イト構造の第一セラミックスとペロブスカイト構造の第
二セラミックスとの界面の状態を示す説明図。
【図3】実施形態例1における,(a)温度140℃で
合成された粉末のSEMによる図面代用写真(7500
倍),(b)温度220℃で合成された粉末のSEMに
よる図面代用写真(7500倍)。
【図4】実施形態例1における,合成された粒子の断面
のTEMによる図面代用写真(300万倍)。
【図5】実施形態例1における,(a)合成された粒子
中の第一セラミックスのTEM観察面における格子回折
像の図面代用写真,(b)合成された粒子中の第二セラ
ミックスのTEM観察面における格子回折像の図面代用
写真。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複合酸化物よりなる第一セラミックスの
    結晶粒子の表面の少なくとも一部に,第一セラミックス
    を構成する元素の少なくとも一部で構成され,第一セラ
    ミックスの複合酸化物とは組成が異なる複合酸化物より
    なる第二セラミックスが形成された粒子であり,上記第
    一セラミックスと第二セラミックスとは,結晶学的にエ
    ピタキシーの関係を持つことを特徴とする複合セラミッ
    クス粒子。
  2. 【請求項2】 第一セラミックスの結晶粒子の表面の少
    なくとも一部から構成元素あるいは構成元素イオンの少
    なくとも一部を抽出すること,あるいは上記表面の少な
    くとも一部を溶解して構成元素あるいは構成元素イオン
    の少なくとも一部を上記表面に再析出させることによ
    り,第一セラミックスの結晶方位に対してエピタキシー
    の関係を保ったままで第二セラミックスを第一セラミッ
    クスの表面に形成することを特徴とする複合セラミック
    ス粒子の製造方法。
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