JPH1071842A - 車両用暖房装置 - Google Patents

車両用暖房装置

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JPH1071842A
JPH1071842A JP8230945A JP23094596A JPH1071842A JP H1071842 A JPH1071842 A JP H1071842A JP 8230945 A JP8230945 A JP 8230945A JP 23094596 A JP23094596 A JP 23094596A JP H1071842 A JPH1071842 A JP H1071842A
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JP
Japan
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cooling water
heat storage
storage tank
valve
circuit
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Application number
JP8230945A
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English (en)
Inventor
Shinji Aoki
青木  新治
Toshio Morikawa
敏夫 森川
Yoshimitsu Inoue
美光 井上
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

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  • Other Air-Conditioning Systems (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 即効暖房運転時にエンジン回転数の変動に依
らず安定的に暖房能力を発揮することができる車両用暖
房装置を提供する。 【解決手段】 弁体49およびスプリング49aによ
り、蓄熱タンク9に流入する冷却水量の変動を吸収する
弁手段を構成する。これにより、エンジン3の回転数変
動によるエンジン3から吐出する冷却水量の変動を吸収
することができるので、ヒータコア12に流通する冷却
水量の変動が小さくなり、安定的に暖房能力を発揮する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水冷式内燃機関
(以下、エンジンと呼ぶ。)内を循環する冷却水の熱を
蓄える蓄熱タンクを有し、蓄熱タンク内に蓄えられた熱
により車室内の暖房を行うこと(以下、即効暖房と呼
ぶ。)ができる車両用暖房装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、即効暖房を行うために、エン
ジン、蓄熱タンクおよびヒータコアを直列に配設して冷
却水回路を構成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、発明者等
は、即効暖房の効果(暖房能力)を試験調査していたと
ころ、試験結果に大きなばらつきが発生した。そこで、
この試験結果のばらつきを引き続き調査研究していたと
ころ、以下に述べる原因により発生することが明らかに
なった。
【0004】すなわち、上述のごとく、エンジン、蓄熱
タンクおよびヒータコアが直列に接続されているた、蓄
熱タンクから流出してヒータコアに流入する冷却水量
は、エンジンから吐出する冷却水のポンプ圧力に大きく
影響される。そして、冷却水を循環させるウォータポン
プは、エンジンから駆動力を得て回転しているため、エ
ンジンから吐出する冷却水量がエンジン回転数変動に連
動して変動してしまい、暖房能力に大きなばらつきが発
生していた。
【0005】本発明は、上記点に鑑み、即効暖房運転時
にエンジン回転数の変動に依らず安定的に暖房能力を発
揮することができる車両用暖房装置を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、以下の技術的手段を用いる。請求項1〜
3に記載の発明では、蓄熱タンク(9)内に蓄えられた
熱により車室内の暖房を行う暖房運転時に、水冷式内燃
機関(3)から吐出する冷却水を蓄熱タンク(9)を経
てヒータコア(12)に導くヒータ回路(10a、10
b)を流通する冷却水量の変動を吸収する弁手段(48
b、49、49a)を備えることを特徴とする。
【0007】これにより、水冷式内燃機関(3)の回転
数変動による水冷式内燃機関(3)から吐出する冷却水
量の変動を吸収することができる。したがって、ヒータ
コア(12)に流通する冷却水量の変動が小さくなるの
で、安定的に暖房能力を発揮することができる。請求項
2に記載に発明では、弁手段は、冷却水が流通する弁口
(48b)と、弁口(48b)の連通状態を調節する弁
体(49)と、弁体(49)に作用する冷却水の動圧に
対抗する弾性力を弁体(49)に作用させる弾性部材
(49a)とを有することを特徴とする。
【0008】請求項3に記載の発明では、弁手段(48
b、49、49a)は、ヒータ回路(10a、10b)
とバイパス回路(10)との分岐部位に配設されている
ことを特徴する。なお、上記各手段の括弧内の符号は、
後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す
ものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施の形
態について説明する。 (第1実施形態)図1は、水冷式内燃機関(以下、エン
ジンと呼ぶ。)の冷却回路1(2点鎖線で囲まれた回
路)と、車両用暖房装置の温水回路2(一点鎖線で囲ま
れた回路)とを示している。
【0010】3はエンジンであり、4はエンジン3から
駆動力を得て冷却水を循環させるウォータポンプであ
る。エンジン3の熱を奪った冷却水の一部は、上述のエ
ンジンの冷却回路1に流れ込み、その他の冷却水は、車
両用暖房装置の冷却水回路2に流れ込む。5は、エンジ
ン3の冷却回路1において、エンジン3の冷却水の冷却
手段をなすラジエータである。また、この冷却回路1に
は、ラジエータ5を流れる冷却水回路6をバイパスする
バイパス回路7が設けられており、これら両冷却水回路
の切り換えは、サーモスタット8によって制御される。
因みに、両冷却水回路の切り換えは、通常、冷却水温度
が80℃以上の場合にはラジエータ5に流れるように制
御され、また、80℃以下の場合には、バイパス回路7
に流れるように制御される。
【0011】また一方、車両用暖房装置の冷却水回路2
において、エンジン3の冷却水下流側には、冷却水を保
温貯蔵する蓄熱タンク9、および蓄熱タンク9をバイパ
スするバイパス回路10が設けられている。そして、蓄
熱タンク9に流れ込む流入回路10a(ヒータ回路)と
バイパス回路10との切り換えをする切換弁部11が、
蓄熱タンク9の流入口側に設けられている。この切換弁
部11は、冷却水回路10a、10の切り換えと共に、
流量調整機構をも兼ね備えている。なお、10bは、蓄
熱タンク9から冷却水が流出する流出回路(ヒータ回
路)である。
【0012】そして、蓄熱タンク9の冷却水下流側に
は、車室内の暖房手段をなすヒータコア12が設けら
れ、このヒータコア12で加熱された温風は、図示され
ないダクトを介して、送風機13によって車室内に送風
される。また、ヒータコア12の冷却水流入側には、ヒ
ータコア12に流れ込む冷却水の冷却水回路14の開閉
を行う電磁弁15が設けられている。この電磁弁15
は、夏場等の暖房未使用時に、ヒータコア12にからの
輻射熱を抑制するために、冷却水回路14を閉じるよう
に制御される。
【0013】また、この電磁弁15の冷却水上流側に
は、ヒータコア12を流れる冷却水回路14をバイパス
するバイパス回路16が設けられている。そして、冷却
水回路14およびバイパス回路16の下流はウォータポ
ンプ4に接続し、車両用暖房装置の冷却水回路2を形成
している。次に、蓄熱タンク9について、図2を用いて
述べる。
【0014】図2において、21は、耐食性に優れた材
質(本実施形態では、SUS304)製の内側タンク
で、カップ状タンクを、その開口部で、互いに溶接する
ことによって、カプセル形状に形成されている。そし
て、このようにして形成された内側タンク21の内側空
間22内に、エンジン3から吐出した冷却水が蓄えられ
る。因みに、本実施形態では、長径は約335mm、短
径は約125mmで、その容量は、約3000ccであ
る。
【0015】また、内側タンク21の長手方向端部に
は、開口部23が1つ設けられており、冷却水を内側タ
ンク21に導くパイプ24の一端側の側面が、内側タン
ク21に溶接結合されている。このパイプ24は、耐食
性に優れた材質(本実施形態では、SUS304、厚み
0.5mm。なお、図2においては、ハッチングを省略
した。)製で、その他端側の開口部は、後述する外側タ
ンク26の開口部25と溶接されており、このパイプ2
4によって内側タンク21内側空間22と蓄熱タンク9
外とが連通している。
【0016】また、パイプ24の内径は、内側タンク2
1の短径に比べて十分小さくなっており、且つ、パイプ
24の長手方向寸法は、パイプ24の内径より大きくな
っている。なお、本実施形態パイプ24の内径は、約2
0mmであり、その長手方向寸法は、約40mmであ
る。また、内側タンク21の外側全体は、所定の機械的
強度を有する材質(本実施形態では、SUS304、厚
み0.5mm)製の外側タンク26で覆われ、両タンク
は、開口部25の側面の結合部27で、互いに溶接され
ている。また、この外側タンク26は、内側タンク21
と同様に、カップ状タンクを、その開口部で、互いに溶
接することによって製作されている。
【0017】また、これら両タンク21、26は、所定
の隙間(本実施形態では,約5mm)を有しており、こ
の隙間は、ほぼ真空状態になっている。また、外側タン
ク26の開口部25側には、所定の機械的強度を有する
材質(本実施形態では、SUS304、厚み0.5m
m。なお、本図においては、ハッチングを省略した。)
製の取り付けようステー27aが、溶接されている。
【0018】そして、蓄熱タンク9の突出部9aは、前
述の切換弁部11の弁ハウジング41に一体成形された
断熱カバー部41aによって覆われており、この弁ハウ
ジング41は、熱伝導率の小さい樹脂(例えば、ナイロ
ン66、ポリカーボネート等)製である。この弁ハウジ
ング41と蓄熱タンク9との嵌合部には、シール性確保
のためのニトリルゴム製のOリング28が、結合部27
と突出部9aの付け根部位とに配置されて、蓄熱タンク
9と切換弁部11とが、ステー27aを介して断熱カバ
ー部41aに形成されたフランジ部に、図示されていな
いボルトで組付けられている。
【0019】次に、切換弁部11について、図3を用い
て述べる。42は、蓄熱タンク9内に冷却水を導く冷却
水流入口で、43は、蓄熱タンク9内に蓄えられた冷却
水を流出する冷却水流出口である。そして、冷却水流出
入口42、43が配設されていない側の弁ハウジング4
1の端部には、流入回路10aを形成するハウジングカ
バー44が、図示されていないボルトで、Oリング41
aを介して弁ハウジング41に組付けられている。ま
た、その反対側の弁ハウジング41の端部には、バイパ
ス回路10を形成するハウジングカバー45が、図示さ
れていないボルトで、Oリング41aを介して弁ハウジ
ング41に組付けられている。
【0020】また、弁ハウジング41のほぼ中央部に
は、流入回路10aとバイパス回路10と冷却水分岐部
を形成する中空円筒状の連通室46が形成されている。
この連通室46の中央部の流入回路10a側には、連通
室46の内側全周に渡って張り出された弁座47が形成
されており、この弁座47によって形成される弁口47
aの流入回路10a側には、流入回路10aを流れる冷
却水流量を調節する樹脂製のオリフィス弁48が配置さ
れている。オリフィス弁48と弁座47との接触面に
は、環状のシール材(例えばニトリルゴム)48aが、
オリフィス弁48に接着されている。
【0021】そして、オリフィス弁48の中央部には、
連通室46に平行に、オリフィス弁48を貫通して、流
入回路10aに連通するオリフィス(弁口)48bが設
けられており、このオリフィス48bは、連通室46か
ら冷却水流れ下流側に向かう程小さくなるようにテーパ
状に形成されている。また、49は、オリフィス48b
の開口面積(連通状態)を調節する弁体であり、オリフ
ィス48bの形状に沿うようにテーパ状に形成されてい
る。49aは、弁体49の冷却水流れ下流側に配設され
て、弁体49の冷却水流れ上流側から作用する冷却水の
動圧に対抗する弾性力を発生するスプリング(弾性部
材)である。なお、50は、オリフィス弁48のリター
ン用のスプリングであり、このスプリング50の端部が
位置する部位44aは、凹上に形成されている。
【0022】バイパス回路10側の連通室46には、バ
イパス回路の開閉を行うサーモスタット51(感温弁
体)が配置されている。52は、サーモスタット51の
金属製ケーシングで、その側面と両端とには、冷却水の
流路をなす複数個の開口部が設けられている。また、ケ
ーシング52の中心軸上には、所定の融点(本実施形態
では、約40℃)有するワックスが充填されたワックス
ボック53が、連通室46軸方向に摺動可能に配置され
ており、このワックスボックス53のバイパス回路10
側には、フランジ部53aが設けられている。そして、
フランジ部53aは、リターン用スプリング54を介し
てバイパス回路10側の開口部52aに押しつけられて
おり、開口部52aの開閉は、ワックスボックス53を
摺動させることによって制御されている。
【0023】ケーシング52の流入回路10a側には、
その内側に折り曲げられた折り返し52bが形成されて
おり、前述のスプリング54は、フランジ部53aと折
り返し52cとの間に配置されている。ところで、流入
回路10aは、開口部25に連通しており、図2に示す
ように、蓄熱タンク9内に蓄えられた冷却水を導き出す
流出パイプ56が、弁ハウジング41と一体成形されて
いる。この流出パイプ56は、パイプ24とほぼ同心状
に配置されており、パイプ24と流出パイプ56との隙
間が、蓄熱タンク9内に連通する流入回路10aの一部
を形成している。また、流出パイプ56の側面側部位で
バイパス回路10と流出パイプ56が連通しており、バ
イパス回路10を形成している。なお、流出パイプ56
は、流出回路10bの一部をもなしている。
【0024】そして、図2に示すように、流出パイプ5
6のうち蓄熱タンク9内側の端部には、蓄熱タンク9内
に蓄えられた上部側の冷却水から流出させるための、熱
伝導率の小さい樹脂(本実施形態では、テフロン)製の
内パイプ57が、流出パイプ56に圧入されている。こ
の内パイプ57の圧入部端には、フランジ部57aが形
成されており、このフランジ部57aのフランジ面は、
蓄熱タンク9を車両に組付けた状態で、水平になるよう
になっている。
【0025】図4は、蓄熱タンク9のB部拡大図であ
り、内パイプ57の反フランジ部57a側には、矩形の
冷却水流入口58が、内パイプ57のパイプ周面に設け
られており、そのパイプ端部の開口部59には、内パイ
プ57の支持部材をなすステンレス製の支持ピン60
が、内側タンク21に溶接されている。そして、支持ピ
ン60が溶接されている部位に相当する外側タンク26
には、ステンレス製の耐震ピン61が溶接されており、
この耐震ピン61のピン部の表面は、熱移動量を小さく
するために、セラミックスでコーティングされている。
【0026】そして、内側タンク21の外側には、内側
タンク21を支持するL形のステンレス製耐震スペーサ
62が溶接されており、この耐震スペーサ62と耐震ピ
ン61との接触部位は、半球状に形成されて、両者は点
接触している。次に、本実施形態の作動を述べる。 1.即効暖房モード(冷却水温度40℃以下) エンジン始動直後の蓄熱タンク9に流入する冷却水の温
度が低い場合には、図3に示すように、サーモスタット
51によりバイパス回路10が閉じられているので、冷
却水は流入回路10aを流通し、蓄熱タンク9内に流れ
込む。このため、弁体49の上流側には冷却水の動圧が
作用し、下流側にはスプリング49aの弾性力が作用し
ているので、弁体49は動圧と弾性力とが均衡するよう
に位置する。
【0027】したがって、冷却水量が増加して動圧が増
すと、スプリング49aを押し縮められるので、弁体4
9が下流側に移動してオリフィス48bの開口面積が小
さくなる。一方、冷却水量が減少して動圧が小さくなる
と、スプリング49aが弁体49を上流側に移動させて
オリフィス48bの開口面積が大きくなる。 2.蓄熱タンクバイパスモード(冷却水温度40℃〜7
0℃) エンジン3から吐出する冷却水の温度上昇とともにワッ
クスボックス53内のワックスが膨張し、それに伴っ
て、ワックスボックス53が、図5に示すように、オリ
フィス弁48側に移動し始めるので、開口部52aが開
口し、バイパス回路10が連通し始める。
【0028】そして、さらにワックスボックス53に移
動すると、ワックスボックス53が弁体49を下流側に
向けて押し付けてオリフィス48bを完全に閉じる。こ
れにより、エンジン3から吐出した冷却水の全ては、バ
イパス回路10に流通するので、蓄熱タンク9内に流入
した冷却水は、後述する蓄熱モードに移行するまで、蓄
熱タンク9内に保持される。
【0029】3.蓄熱モード(冷却水温度70℃以上) 蓄熱タンクバイパスモード状態から冷却水温度がさらに
上昇すると、ワックスボックス53が、さらにオリフィ
ス弁48側に移動して弁体49とともにオリフィス弁4
8を下流側に押し付けるので、図6に示すように、弁口
47aが開口し始め、流入回路10aが連通し始める。
これにより、エンジン3から吐出した70℃以上の高温
の冷却水が蓄熱タンク9内に流入し始める。
【0030】なお、図7のグラフは、エンジン3から吐
出する冷却水の温度と、サーモスタット51のリフト量
(ワックスボックス53の移動量)との関係を示すもの
である。因みに、サーモスタット51(ワックスボック
ス53)が作動し始める温度は、40℃に限定されるも
のではなく、暖房可能な冷却水温度、蓄熱タンク9内の
容量、および即効暖房モード時に蓄熱タンク9に流入す
る冷却水量等によって適宜決定されるものである。
【0031】次に、本実施形態の特徴を述べる。本実施
形態によれば、上述のごとく、弁体49およびスプリン
グ49aにより、蓄熱タンク9に流入する冷却水量の変
動を吸収する弁手段を構成しているので、エンジン3の
回転数変動によるエンジン3から吐出する冷却水量の変
動を吸収することができる。したがって、ヒータコア1
2に流通する冷却水量の変動が小さくなるので、安定的
に暖房能力を発揮することができる。
【0032】また、エンジン3から吐出温度が40℃程
度まで上昇すると、オリフィス48bが閉じられるの
で、蓄熱タンク9内に流入した冷却水が蓄熱モードに移
行するまで(冷却水が70℃程度まで上昇するまで)、
即効暖房モード時に蓄熱タンク9内に流入した低温(4
0℃以下)の冷却水が蓄熱タンク9内に保持される。し
たがって、即効暖房モード時は、蓄熱タンク9内に蓄え
られた高温の冷却水により暖房を行い、エンジン3から
吐出される冷却水の温度が40℃以上の暖房可能な温度
まで上昇したときは、エンジン3から吐出する冷却水に
より暖房を行うことができるので、即効暖房モード時に
蓄熱タンク9内に流入した低温(40℃以下)の冷却水
がヒータコア12に流通することによる暖房能力の低下
を招くことなく安定的に暖房を行うことができる。
【0033】因みに、図8は、エンジン回転数の変動幅
を1000rpm〜4000rpmとし、エンジン回転
数の変動周期を10秒とした場合の車室内に吹き出す空
気の温度変動ΔTとスプリング49aのばね定数および
初期設定ばね力との関係を示すグラフであり、このグラ
フから明らかなように、ばね定数が約5N/mで弁体4
9の応答性が最も向上し、温度変動ΔTが小さくなるこ
とが確認できる。
【0034】また、発明者等のさらなる試験研究によれ
ば、ばね定数を小さくしつつ、弁体49のうち冷却水の
動圧を受ける部位49b(図3参照)の面積を大きくす
れば、さらに応答性が向上して温度変動ΔTが小さくな
ることを確認している。 (第2実施形態)本実施形態は、蓄熱タンク9に流入す
る冷却水量の変動を吸収する弁手段として、図9に示す
ように、弁体49およびスプリング49aが一体となっ
た弁手段70としたものである。
【0035】この弁手段70は、ステンレスまたは樹脂
製の椀状のさらばねであり、この弁手段70の略中央に
は、オリフィス48bの連通状態を調節する円錐状の弁
体部70aが形成されている。そして、冷却水の動圧が
大きくなると、図8の(b)に示すように、弁手段70
全体が撓んでオリフィス48bを絞って冷却水量の変動
を吸収する。
【0036】なお、弁体部70aの周りには、複数の開
口部(図示せず)が形成されており、この開口部を通過
して冷却水が流通している。 (第3実施形態)本実施形態は、弁手段として、図10
に示すように、ゴム等の弾性材料からなる円盤状の弁体
71のにオリフィス71aを設けたものである。つま
り、冷却水の動圧が弁体71に作用すると、弁体71全
体がオリフィス71aが縮まるように変形する。これに
より、冷却水の動圧が大きくなったときに(図10の
(b)参照)、オリフィス71aを絞ることができる。
【0037】(第4実施形態)本実施形態は、弁手段と
して、図11に示すように、球状の弁体72の下流側に
コイル状のスプリング72aとを配設するとともに、弁
体72の下流側に弁口72bを形成したものである。こ
れにより、冷却水の動圧が大きくなると、弁体72が下
流側に移動して弁口72bを絞ることにより(図11の
(b)参照)、冷却水量の変動を吸収する。
【0038】(第5実施形態)上述の実施形態では、各
モードの切り換えをサーモスタット51を用いて機械的
に行ったが、本実施形態では、図12に示すように、弁
体が回転することによって冷却水回路を切り換えるロー
タリバルブ73を蓄熱タンク9の下流側に配設するとと
もに、ロータリバルブ73を制御装置74にて電気的に
制御したものである。なお、図12中、75は弁手段を
示し、76は冷却水温度を検出する水温センサであり、
この水温センサ76は、ロータリバルブ73の下流側に
配設されている。
【0039】ところで、上述の実施形態では、蓄熱タン
ク9内に高温の冷却水を蓄えることにより冷却水の熱を
蓄えたが、CH3 COONa、Ba(OH)2 −8H2
O等の潜熱蓄熱材からなる蓄熱タンクを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両暖房装置の温水回路と水冷エンジンの冷却
回路を示す図である。
【図2】第1実施形態に係る保温タンクを示す断面図で
ある。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】図2のB部拡大図である。
【図5】蓄熱タンクバイパスモード状態を示す図2のA
−A断面図である。
【図6】蓄熱モード状態を示す図2のA−A断面図であ
る。
【図7】サーモスタットのリフト特性を示すグラフであ
る。
【図8】車室内に吹き出す空気の温度変動ΔTとスプリ
ング49aのばね定数および初期設定ばね力との関係を
示すグラフである。
【図9】第2実施形態に係る弁手段を示す断面図であ
る。
【図10】第3実施形態に係る弁手段を示す断面図であ
る。
【図11】第4実施形態に係る弁手段を示す断面図であ
る。
【図12】第5実施形態に係る車両暖房装置の温水回路
と水冷エンジンの冷却回路を示す図である。
【符号の説明】
9…蓄熱タンク、10…バイパス回路、10a…流入回
路、10b…流出回路、48b…オリフィス、49…弁
体、49a…スプリング。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水冷式内燃機関(3)と、 前記水冷式内燃機関(3)から駆動力を得て冷却水を循
    環させるポンプ(4)と、 前記水冷式内燃機関(3)内を循環する冷却水の熱を蓄
    える蓄熱タンク(9)と、 前記水冷式内燃機関(3)内を循環する冷却水を熱源と
    して車室内の暖房を行うヒータコア(12)と、 前記水冷式内燃機関(3)から吐出する冷却水を前記蓄
    熱タンク(9)を経て前記ヒータコア(12)に導くヒ
    ータ回路(10a、10b)と、 前記蓄熱タンク(9)内に蓄えられた熱により車室内の
    暖房を行う暖房運転時に、前記ヒータ回路(10a、1
    0b)を流通する冷却水量の変動を吸収する弁手段(4
    8b、49、49a)とを備えることを特徴とする車両
    用暖房装置。
  2. 【請求項2】 前記弁手段は、 前記ヒータ回路(10a、10b)内で開口し、冷却水
    が流通する弁口(48b)と、 前記弁口(48b)の冷却水流れ上流側に配設され、前
    記弁口(48b)の連通状態を調節する弁体(49)
    と、 前記弁体(49)の冷却水流れ下流側に配設され、冷却
    水流れ上流側から前記弁体(49)に作用する冷却水の
    動圧に対抗する弾性力を前記弁体(49)に作用させる
    弾性部材(49a)とを有することを特徴とする請求項
    1に記載の車両用暖房装置。
  3. 【請求項3】 前記ヒータ回路(10a、10b)から
    分岐し、前記水冷式内燃機関(3)から吐出する冷却水
    を前記蓄熱タンク(9)を迂回させて前記ヒータコア
    (12)に導くバイパス回路(10)を有しており、 前記弁手段(48b、49、49a)は、前記ヒータ回
    路(10a、10b)とバイパス回路(10)との分岐
    部位に配設されていることを特徴する請求項1または2
    に記載の車両用暖房装置。
JP8230945A 1996-08-30 1996-08-30 車両用暖房装置 Pending JPH1071842A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007303702A (ja) * 2006-05-09 2007-11-22 Denso Corp 蓄熱タンク
JP2009299998A (ja) * 2008-06-13 2009-12-24 Sanden Corp 車両用空調装置
KR101419104B1 (ko) * 2009-05-06 2014-07-11 아우디 아게 냉각수 회로

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