JPH1071200A - 骨修復材 - Google Patents

骨修復材

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JPH1071200A
JPH1071200A JP8229509A JP22950996A JPH1071200A JP H1071200 A JPH1071200 A JP H1071200A JP 8229509 A JP8229509 A JP 8229509A JP 22950996 A JP22950996 A JP 22950996A JP H1071200 A JPH1071200 A JP H1071200A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 母床骨面からの遠位部でも骨量不足が起こる
ことなく骨に置換される骨修復材を提供する。 【解決手段】キチンから構成される骨修復材10,2
0,30の骨と接する部位1,4をカルボキシメチルキ
チンで構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コラーゲンやキチ
ンなど天然組織体から得られる材料からなり、骨欠損、
損傷及び抜歯等の外科的治療、整形外科手術に用いられ
る骨修復材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、コラーゲンやキチンなど生物
組織から得られる材料からなる生体材料を骨欠損、損傷
箇所及び抜歯窩内等にブロック状で充填し、その部位を
補綴して形態を保ために用いられてきた。
【0003】そうした生体材料のうち、ブロック状の充
填材として、例えば、特開昭62−39506号の発明
の多孔質スポンジは、薬剤によりキチンを架橋してな
り、生体内で非吸収性であり、保形性に優れている。
【0004】また、特開平3−23864号の発明の複
合材料は、ブロック状の充填材として用いられる、この
複合材料はコラーゲンスポンジとポリ乳酸からなり生体
内で吸収性である。
【0005】
【従来技術の課題】しかしながら、前記従来技術には以
下のような課題があった。すなわち、前記多孔質スポン
ジは、非吸収性であるため骨自身に完全に置換されない
ので、感染の危険性および材料自体が離脱してしまう危
険性があった。
【0006】他方、前記複合材料は、アテロコラーゲン
に若干の抗原性があり、またポリ乳酸の分解、吸収時に
生体組織の炎症反応を引き起こすという不具合がある。
【0007】また、骨欠損空間では、図7に示すように
母床骨面B4に近い部分(以下、近位部という)a1と
遠い部分(以下、遠位部という)a2とが存在し、骨修
復時のスピードにも差が生じる。そして前記複合材料A
にあっては、材料全体がほぼ一様な構成でほぼ同時に分
解吸収が進行する。したがって、遠位部a2が骨に置換
されるまでに遠位部a2では複合材料Aが多量に吸収さ
れてしまって骨量が不足気味で、えぐれた様な骨形態に
なる傾向があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、キチンから構成される骨修復材の骨と接
する部位をカルボキシメチルキチン(以下CMキチンと
略称する)で構成した。
【0009】
【作用】キチンはCMキチンに比べて骨内での分解吸収
性が遅い。本発明では、これら材料の生体内での分解吸
収速度の違いを利用している。すなわち、キチンから構
成される骨修復材の骨と接する部位をCMキチンで構成
したので骨欠損部の母床骨面に対する近位部では、補綴
初期に、CMキチンが生体内に活発に吸収されて骨に置
換される。これに対して遠位部はキチンで構成され、キ
チンはCMキチンに比べてキチンが吸収される速度が遅
いので、遠位部が骨に置換され始める時点で十分な量の
キチンが残存しており、これにより、骨欠損部の母床骨
面に対する遠位部の骨量も十分に確保される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
用いて説明する。図1乃至図3は本実施形態の骨修復材
を示し、図1の骨修復材10は円柱状をなし、骨と接す
る外周部位1がCMキチン製スポンジよりなり、内側部
位2がキチン製スポンジよりなる。また、図2の骨修復
材20は概略碗状の外周部位1がCMキチン製スポンジ
よりなり、内側部位2がキチン製スポンジよりなる。ま
た、図3のブロック状の骨修復材30は、左右を略均等
に分画する分画平面3によって左右が骨当接部位4とイ
ンプラント当接部位5に分けられ、それぞれCMキチン
製スポンジとキチン製スポンジからなる。
【0011】次に、図4乃至図6は、図1〜図3の骨修
復材10,20,30の応用例を示し、図4は図1の円
柱状の骨修復材10を長管骨B1の欠損部b1に圧入固
定した状態を示す。また図5は骨B2の表面の窪状欠損
部b2に図2の修復材20を圧入固定した状態を示す。
また図6は骨B3とインプラントI(例えば人工股関節
の大腿骨部材ステム)との空隙b3に図3の骨修復材3
0を圧入したもので、前記骨当接部位4を骨B3に対面
固着させ、他方、前記インプラント当接部位5をインプ
ラントIの表面に対面固着させる。
【0012】これら実施形態の骨修復材10,20,3
0はいずれも母床骨面に対する近位部(外周部位1、骨
当接部位4)に生体内吸収速度が速いCMキチンを配し
ているのでこの部位が迅速に骨に置換され、また近位部
が骨に置換される頃、遠位部(内側部位2、インプラン
ト当接部位5)を構成するキチンはCMキチンに比して
上記吸収速度が遅いので多量に残存しており、この部位
が骨に置換された際の骨量が十分確保されるので、良好
なる骨の修復が可能である。
【0013】また、これら骨修復材10、20、30の
作製する方法として以下の方法がある。まずキチン溶液
を例えば円筒状の容器内に入れて凍結乾燥し、その後、
好ましくは架橋温度120°〜180°の真空中にて、
約24時間加熱することによって熱架橋し、母床骨面に
対する遠位部(内側部位2、インプラント当接部位5)
となるキチン体を作製する。次に、適当な形状の容器内
に上記キチン体をセットし、容器内の空隙にCMキチン
溶液を流し込んで凍結乾燥し、同様に熱架橋することに
よって上記遠位部(内側部位2、インプラント当接部位
5)にCMキチンよりなる近位部(外周部位1、骨当接
部位4)を一体的に形成した骨修復材10,20,30
を得る。
【0014】
【実施例】実施例1 50%脱アセチル化したキチン1.0gを蒸留水に溶解
し、1.0wt%の水溶液を調整し、これを有底円柱状の
容器に流し込み、−20°Cにて急速冷凍し、凍結乾燥
を行った。次に、乾燥させたキチンを30°以下の温度
で風乾した後、140℃で24時間、真空中にて熱架橋
処理を施した。
【0015】このようにして得られた固体キチンを大き
めの有底円柱状の容器の中央にセットする。そして、カ
ルボキシルメチル化度60%のCMキチン粉末を蒸留水
に溶解し、3.0wt%水溶液を調整して得たCMキチン
溶液を、固体キチンの周囲に流し込み、−20°Cにて
急速冷凍し、凍結乾燥を行った。次に、乾燥させたキチ
ンを30°以下の温度で風乾した後、140℃で24時
間、真空中にて熱架橋処理を施した。
【0016】以上のような方法で、円柱状をなし、骨と
接する外周部位1がCMキチン製スポンジよりなり、内
側部位2がキチン製スポンジよりなる骨修復材10を作
製した。
【0017】実施例2 50%脱アセチル化したキチン1.0gと等量の粒径1
50μm のハイドロキシアパタイト(以下HAPと略称
する)顆粒を蒸留水に混入し、溶液中にHAP顆粒が均
一に分散するようにスターラーを用い十分に攪拌してキ
チン濃度1.0wt%の水溶液を調整した。次に、この混
合溶液を金属製、硬質ガラス製あるいはポリプロピレン
製でシャーレに流し込み、ドライアイスエタノール浴中
(約マイナス40℃)でHAPが均一に分散している間
に冷凍させ、容器ごと凍結乾燥処理した。その後、乾燥
物を160℃で24時間、真空中にて熱架橋処理を施し
た。
【0018】またカルボキシルメチル化度60%のCM
キチン粉末と等量の粒径150μmのHAP顆粒を蒸留
水に溶解し、CMキチン濃度3.0wt%水溶液を調整し
て得たCMキチン溶液を、固体キチン入りのシャーレに
流し込み、ドライアイスエタノール浴中(約マイナス4
0℃)でHAPが均一に分散している間に冷凍させ、容
器ごと凍結乾燥処理した。その後、乾燥物を160℃で
24時間、真空中にて熱架橋処理を施した。
【0019】以上のような方法で、図3に示すように左
右が骨当接部位1とインプラント当接部位2に分けら
れ、それぞれCMキチン製スポンジとキチン製スポンジ
からなる2層状の骨修復材10を作製した。
【0020】
【発明の効果】本発明は、キチンから構成される骨修復
材の骨と接する部位をCMキチンで構成し、両材料の生
体内での吸収性の差を利用することによって、母床骨面
に対する近位部が早期、迅速に骨に置換される一方、遠
位部が骨に置換され始める時点で十分な量のキチンが遠
位部に残存し、これにより遠位部は十分な骨量で置換さ
れる。したがって、上記遠位部の骨量不足という問題が
ない極めて良好な骨修復材である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態の骨修復材の斜視図である。
【図2】本発明他実施形態の骨修復材の断面図である。
【図3】本発明他実施形態の骨修復材の斜視図である。
【図4】図1の骨修復材を長管骨の骨欠損部に適用した
状態を示す断面図である。
【図5】図2の骨修復材を骨欠損部に適用した状態を示
す断面図である。
【図6】図3の骨修復材をインプラントと骨との空隙に
充填した状態を示す側面図である。
【図7】骨欠損部を充填した骨修復材における遠位部と
近位部を示すための断面図である。
【符号の説明】
10,20,30 骨修復材 1 外周部位 2 内側部位 3 分画平面 4 骨当接部位 5 インプラント当接部位 B1 長管骨 B2,B3 骨 b1 欠損部 b2 窪状欠損部 b3 空隙 I インプラント

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キチンから構成される骨修復材の骨と接
    する部位をカルボキシメチルキチンで構成してなる骨修
    復材。
JP22950996A 1996-08-30 1996-08-30 骨修復材 Expired - Lifetime JP3450131B2 (ja)

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Cited By (4)

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