JPH1067853A - エチレンスルフィド/硫黄共重合体の製造方法およびエチレンスルフィド/硫黄共重合体 - Google Patents
エチレンスルフィド/硫黄共重合体の製造方法およびエチレンスルフィド/硫黄共重合体Info
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- JPH1067853A JPH1067853A JP12254897A JP12254897A JPH1067853A JP H1067853 A JPH1067853 A JP H1067853A JP 12254897 A JP12254897 A JP 12254897A JP 12254897 A JP12254897 A JP 12254897A JP H1067853 A JPH1067853 A JP H1067853A
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- ethylene sulfide
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- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 新規な共重合体であるエチレンスルフィド/
硫黄共重合体を得る。 【解決手段】 エチレンスルフィドと硫黄とを共重合さ
せる。
硫黄共重合体を得る。 【解決手段】 エチレンスルフィドと硫黄とを共重合さ
せる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エチレンスルフィ
ド/硫黄共重合体の製造方法に関する。また本発明はエ
チレンスルフィド/硫黄共重合体に関する。詳しくは、
エチレンスルフィドと硫黄とを共重合させることによっ
て得られる、タイヤ用ゴムや工業用ゴム等に用いられ
る、加硫剤および加硫促進剤等に有用な共重合体に関す
る。
ド/硫黄共重合体の製造方法に関する。また本発明はエ
チレンスルフィド/硫黄共重合体に関する。詳しくは、
エチレンスルフィドと硫黄とを共重合させることによっ
て得られる、タイヤ用ゴムや工業用ゴム等に用いられ
る、加硫剤および加硫促進剤等に有用な共重合体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】プロピレンスルフィドと硫黄との共重合
体については古くから知られており、例えば、Nature,
273, pp.738-739 (1978)、Macromolecules, 15(1), pp.
36-40(1982)、およびJ. Macromol. Sci.-Chem., A20
(9), pp.967-978 (1983)、Makromol. Chem., Rapid Com
mun., 9, pp.151-157 (1988)等に記載されているが、エ
チレンスルフィドと硫黄との共重合体についてはこれま
で知られていない。
体については古くから知られており、例えば、Nature,
273, pp.738-739 (1978)、Macromolecules, 15(1), pp.
36-40(1982)、およびJ. Macromol. Sci.-Chem., A20
(9), pp.967-978 (1983)、Makromol. Chem., Rapid Com
mun., 9, pp.151-157 (1988)等に記載されているが、エ
チレンスルフィドと硫黄との共重合体についてはこれま
で知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新規
な共重合体であるエチレンスルフィド/硫黄共重合体お
よびその製造方法を提供することにある。
な共重合体であるエチレンスルフィド/硫黄共重合体お
よびその製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的は、下記(1)
〜(14)により達成される。
〜(14)により達成される。
【0005】(1) 有機アミン、第四級アンモニウム
塩、2−メルカプトベンゾチアゾールの金属塩、ジアル
キルジチオカルバミン酸の金属塩およびアルキルキサン
トゲン酸の金属塩よりなる群から選ばれた少なくとも1
種の重合開始剤の存在下にエチレンスルフィドと硫黄と
を重合させることを特徴とするエチレンスルフィド/硫
黄共重合体の製造方法。
塩、2−メルカプトベンゾチアゾールの金属塩、ジアル
キルジチオカルバミン酸の金属塩およびアルキルキサン
トゲン酸の金属塩よりなる群から選ばれた少なくとも1
種の重合開始剤の存在下にエチレンスルフィドと硫黄と
を重合させることを特徴とするエチレンスルフィド/硫
黄共重合体の製造方法。
【0006】(2) 上記有機アミンが脂肪族第3級ア
ミンである前記(1)に記載の製造方法。
ミンである前記(1)に記載の製造方法。
【0007】(3) 上記脂肪族第3級アミンが1,4
−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンである前記
(2)に記載の製造方法。
−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンである前記
(2)に記載の製造方法。
【0008】(4) エチレンスルフィドと硫黄とを共
重合させる際に、有機メルカプタン化合物、ポリスルフ
ィド化合物およびスルフェンアミド化合物よりなる群か
ら選ばれた少なくとも1種のものを添加することを特徴
とするエチレンスルフィド/硫黄共重合体の製造方法。
重合させる際に、有機メルカプタン化合物、ポリスルフ
ィド化合物およびスルフェンアミド化合物よりなる群か
ら選ばれた少なくとも1種のものを添加することを特徴
とするエチレンスルフィド/硫黄共重合体の製造方法。
【0009】(5) 上記有機メルカプタン化合物が、
アルキルメルカプタン、アリールメルカプタン、アルキ
ルアリールメルカプタン、ヒドロキシアルキルメルカプ
タン、チオグリコール酸アルキルエステルおよびメルカ
プトプロピオン酸アルキルエステルよりなる群から選ば
れた少なくとも1種のものである前記(4)に記載の製
造方法。
アルキルメルカプタン、アリールメルカプタン、アルキ
ルアリールメルカプタン、ヒドロキシアルキルメルカプ
タン、チオグリコール酸アルキルエステルおよびメルカ
プトプロピオン酸アルキルエステルよりなる群から選ば
れた少なくとも1種のものである前記(4)に記載の製
造方法。
【0010】(6) 上記ポリスルフィド化合物が、ア
ルキルポリスルフィド、ヒドロキシアルキルポリスルフ
ィド、テトラアルキルチウラムポリスルフィド、ジベン
ゾチアジルポリスルフィドおよびポリチオジモルフォリ
ンよりなる群から選ばれた少なくとも1種のものである
前記(4)に記載の製造方法。
ルキルポリスルフィド、ヒドロキシアルキルポリスルフ
ィド、テトラアルキルチウラムポリスルフィド、ジベン
ゾチアジルポリスルフィドおよびポリチオジモルフォリ
ンよりなる群から選ばれた少なくとも1種のものである
前記(4)に記載の製造方法。
【0011】(7) 上記スルフェンアミド化合物が、
N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェン
アミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフ
ェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾ
リルスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2
−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドおよびN,N−ジ
イソプロピル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド
よりなる群から選ばれた少なくとも1種のものである前
記(4)に記載の製造方法。
N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェン
アミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフ
ェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾ
リルスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2
−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドおよびN,N−ジ
イソプロピル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド
よりなる群から選ばれた少なくとも1種のものである前
記(4)に記載の製造方法。
【0012】(8) エチレンスルフィドと硫黄とを共
重合させる際に、重合溶媒として水混和性の溶媒を用い
ることを特徴とするエチレンスルフィド/硫黄共重合体
の製造方法。
重合させる際に、重合溶媒として水混和性の溶媒を用い
ることを特徴とするエチレンスルフィド/硫黄共重合体
の製造方法。
【0013】(9) 上記水混和性の溶媒がエーテル系
化合物またはケトン系化合物である前記(8)に記載の
製造方法。
化合物またはケトン系化合物である前記(8)に記載の
製造方法。
【0014】(10) 上記エーテル系化合物がテトラ
ヒドロフラン、ジオキソランおよびジオキサンよりなる
群から選ばれた少なくとも1種のものである前記(9)
に記載の製造方法。
ヒドロフラン、ジオキソランおよびジオキサンよりなる
群から選ばれた少なくとも1種のものである前記(9)
に記載の製造方法。
【0015】(11) 上記ケトン系化合物がアセトン
である前記(9)に記載の製造方法。
である前記(9)に記載の製造方法。
【0016】(12) 重合溶媒の還流条件下で重合を
行う前記(1)ないし(11)のいずれかに記載の製造
方法。
行う前記(1)ないし(11)のいずれかに記載の製造
方法。
【0017】(13) 重合温度が20℃以上160℃
未満の範囲である前記(1)ないし(12)のいずれか
に記載の製造方法。
未満の範囲である前記(1)ないし(12)のいずれか
に記載の製造方法。
【0018】(14) 前記(1)ないし前記(13)
のいずれかに記載の製造方法によって得られるエチレン
スルフィド/硫黄共重合体。
のいずれかに記載の製造方法によって得られるエチレン
スルフィド/硫黄共重合体。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の第一の特徴は、有機アミ
ン、第四級アンモニウム塩、2−メルカプトベンゾチア
ゾールの金属塩、ジアルキルジチオカルバミン酸の金属
塩およびアルキルキサントゲン酸の金属塩よりなる群か
ら選ばれた少なくとも1種の重合開始剤の存在下でエチ
レンスルフィドと硫黄とを重合させることにより、エチ
レンスルフィド/硫黄共重合体を製造することである。
ン、第四級アンモニウム塩、2−メルカプトベンゾチア
ゾールの金属塩、ジアルキルジチオカルバミン酸の金属
塩およびアルキルキサントゲン酸の金属塩よりなる群か
ら選ばれた少なくとも1種の重合開始剤の存在下でエチ
レンスルフィドと硫黄とを重合させることにより、エチ
レンスルフィド/硫黄共重合体を製造することである。
【0020】本発明の他の特徴は、エチレンスルフィド
と硫黄とを共重合させてエチレンスルフィド/硫黄共重
合体を製造する際に、共重合体の分子量を調整する目的
で、有機メルカプタン化合物、ポリスルフィド化合物お
よびスルフェンアミド化合物よりなる群から選ばれた少
なくとも1種のもの(以下、単に「添加剤」と称するこ
ともある)を添加することである。
と硫黄とを共重合させてエチレンスルフィド/硫黄共重
合体を製造する際に、共重合体の分子量を調整する目的
で、有機メルカプタン化合物、ポリスルフィド化合物お
よびスルフェンアミド化合物よりなる群から選ばれた少
なくとも1種のもの(以下、単に「添加剤」と称するこ
ともある)を添加することである。
【0021】本発明のさらなる別の特徴は、エチレンス
ルフィドと硫黄とを共重合させてエチレンスルフィド/
硫黄共重合体を製造する際に、重合溶媒として水混和性
の溶媒を用いることである。
ルフィドと硫黄とを共重合させてエチレンスルフィド/
硫黄共重合体を製造する際に、重合溶媒として水混和性
の溶媒を用いることである。
【0022】以下、本発明を詳細に説明する。
【0023】本発明で使用されるエチレンスルフィド
は、下記式(1)で示される化合物である。
は、下記式(1)で示される化合物である。
【0024】
【化1】
【0025】本発明で使用される硫黄は、石油精製工程
からの硫化水素を原料とする回収硫黄や天然に存在する
硫黄であり、形態としては昇華硫黄、沈降硫黄、硫黄華
及びコロイド硫黄等が挙げられる。
からの硫化水素を原料とする回収硫黄や天然に存在する
硫黄であり、形態としては昇華硫黄、沈降硫黄、硫黄華
及びコロイド硫黄等が挙げられる。
【0026】エチレンスルフィドと硫黄との共重合反応
は、通常重合開始剤の存在下に、重合溶媒中で行なわれ
る。
は、通常重合開始剤の存在下に、重合溶媒中で行なわれ
る。
【0027】エチレンスルフィドと硫黄の共重合比率に
は特に制限はないが、エチレンスルフィドと硫黄原子の
モル比として、2:1〜1:9の範囲が好ましく、より
好ましくは1:1〜1:5である。この範囲を外れる
と、共重合体中の片方の成分量が少なくなり、共重合体
としての特性が失われる傾向にある。
は特に制限はないが、エチレンスルフィドと硫黄原子の
モル比として、2:1〜1:9の範囲が好ましく、より
好ましくは1:1〜1:5である。この範囲を外れる
と、共重合体中の片方の成分量が少なくなり、共重合体
としての特性が失われる傾向にある。
【0028】本発明で使用される重合開始剤としては、
通常のアニオン重合、カチオン重合または配位重合で用
いられるものが使用できる。
通常のアニオン重合、カチオン重合または配位重合で用
いられるものが使用できる。
【0029】本発明で使用されるアニオン重合開始剤を
例示すれば、アンモニア、メチルアミン、エチルアミ
ン、ブチルアミン、エチレンジアミン等の有機第1級ア
ミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ピロリジン、
ピペリジン、ピペラジン、ジフェニルアミン、N,N’
−ジフェニルフェニレンジアミン、ジフェニルグアニジ
ン等の有機第2級アミン、トリメチルアミン、トリエチ
ルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、1,4−ジア
ザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビ
シクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、テトラメチル
エチレンジアミン等の有機第3級アミン、テトラメチル
アンモニウムヒドロキサイド、テトラブチルアンモニウ
ムアセテート、テトラブチルアンモニウムベンゾエート
等の第四級アンモニウム塩、トリフェニルホスフィン、
トリブチルホスフィン等の有機ホスフィン化合物、水酸
化カリウム、水酸化ナトリウム等の無機塩基、ナトリウ
ムメトキサイド、ナトリウムチオメトキサイド、ナトリ
ウムチオフェノキサイド、2−メルカプトベンゾチアゾ
ールのナトリウム塩、2−メルカプトベンゾイミダゾー
ルのナトリウム塩、エチルキサントゲン酸カリウム塩、
ジエチルジチオリン酸アンモニウム塩、ジメチルジチオ
カルバミン酸ナトリウム塩、ナトリウムナフタレン、ア
ルキルリチウム等の有機塩基等が挙げられる。
例示すれば、アンモニア、メチルアミン、エチルアミ
ン、ブチルアミン、エチレンジアミン等の有機第1級ア
ミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ピロリジン、
ピペリジン、ピペラジン、ジフェニルアミン、N,N’
−ジフェニルフェニレンジアミン、ジフェニルグアニジ
ン等の有機第2級アミン、トリメチルアミン、トリエチ
ルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、1,4−ジア
ザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビ
シクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、テトラメチル
エチレンジアミン等の有機第3級アミン、テトラメチル
アンモニウムヒドロキサイド、テトラブチルアンモニウ
ムアセテート、テトラブチルアンモニウムベンゾエート
等の第四級アンモニウム塩、トリフェニルホスフィン、
トリブチルホスフィン等の有機ホスフィン化合物、水酸
化カリウム、水酸化ナトリウム等の無機塩基、ナトリウ
ムメトキサイド、ナトリウムチオメトキサイド、ナトリ
ウムチオフェノキサイド、2−メルカプトベンゾチアゾ
ールのナトリウム塩、2−メルカプトベンゾイミダゾー
ルのナトリウム塩、エチルキサントゲン酸カリウム塩、
ジエチルジチオリン酸アンモニウム塩、ジメチルジチオ
カルバミン酸ナトリウム塩、ナトリウムナフタレン、ア
ルキルリチウム等の有機塩基等が挙げられる。
【0030】本発明で使用されるカチオン重合開始剤を
例示すれば、塩酸、硫酸、蟻酸、メタンスルホン酸、p
−トルエンスルホン酸等のプロトン酸、四塩化チタン、
塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯
体等のルイス酸、ジメチル硫酸、p−トルエンスルホン
酸メチル、トリエチルオキソニウム四フッ化ホウ素塩等
のアルキル化剤等が挙げられる。
例示すれば、塩酸、硫酸、蟻酸、メタンスルホン酸、p
−トルエンスルホン酸等のプロトン酸、四塩化チタン、
塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯
体等のルイス酸、ジメチル硫酸、p−トルエンスルホン
酸メチル、トリエチルオキソニウム四フッ化ホウ素塩等
のアルキル化剤等が挙げられる。
【0031】本発明で使用される配位重合開始剤を例示
すれば、ジエチル亜鉛、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜
鉛、酢酸亜鉛、炭酸カドミウム、トリエチルアルミニウ
ム、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオ
カルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、
N−エチル−N−フェニルジチオカルバミン酸亜鉛、N
−ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジル
ジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸
銅、ジメチルジチオカルバミン酸第二鉄、ジエチルジチ
オカルバミン酸テルル、ジブチルジチオカルバミン酸ニ
ッケル、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、2
−メルカプトベンゾイミダゾールの亜鉛塩、イソプロピ
ルキサントゲン酸亜鉛、ブチルキサントゲン酸亜鉛等の
金属化合物が挙げられる。
すれば、ジエチル亜鉛、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜
鉛、酢酸亜鉛、炭酸カドミウム、トリエチルアルミニウ
ム、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオ
カルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、
N−エチル−N−フェニルジチオカルバミン酸亜鉛、N
−ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジル
ジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸
銅、ジメチルジチオカルバミン酸第二鉄、ジエチルジチ
オカルバミン酸テルル、ジブチルジチオカルバミン酸ニ
ッケル、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、2
−メルカプトベンゾイミダゾールの亜鉛塩、イソプロピ
ルキサントゲン酸亜鉛、ブチルキサントゲン酸亜鉛等の
金属化合物が挙げられる。
【0032】これらの中でも、有機アミン、第四級アン
モニウム塩、2−メルカプトベンゾチアゾールの金属
塩、ジアルキルジチオカルバミン酸の金属塩およびアル
キルキサントゲン酸の金属塩よりなる群から選ばれた少
なくとも1種のものが取扱いの点で好ましく使用され、
脂肪族第3級アミンが特に好ましい。脂肪族第3級アミ
ンの中でも、塩基性の高い1,4−ジアザビシクロ
[2.2.2]オクタンが最も好ましい。
モニウム塩、2−メルカプトベンゾチアゾールの金属
塩、ジアルキルジチオカルバミン酸の金属塩およびアル
キルキサントゲン酸の金属塩よりなる群から選ばれた少
なくとも1種のものが取扱いの点で好ましく使用され、
脂肪族第3級アミンが特に好ましい。脂肪族第3級アミ
ンの中でも、塩基性の高い1,4−ジアザビシクロ
[2.2.2]オクタンが最も好ましい。
【0033】本発明において、重合開始剤の使用量には
特に制限はないが、エチレンスルフィドと硫黄原子のモ
ル数の合計に対し、0.01〜20モル%の範囲が好ま
しく、0.1〜5モル%の範囲がより好ましい。重合開
始剤の使用量が0.1モル%未満の量では、実質的に重
合が遅く工業的に非経済的であり、20モル%を越える
量では、製品中に残存する重合開始剤の悪影響が出て好
ましくない。
特に制限はないが、エチレンスルフィドと硫黄原子のモ
ル数の合計に対し、0.01〜20モル%の範囲が好ま
しく、0.1〜5モル%の範囲がより好ましい。重合開
始剤の使用量が0.1モル%未満の量では、実質的に重
合が遅く工業的に非経済的であり、20モル%を越える
量では、製品中に残存する重合開始剤の悪影響が出て好
ましくない。
【0034】また、本発明においては、得られるエチレ
ンスルフィド/硫黄共重合体の分子量を調整する目的
で、共重合反応系に有機メルカプタン化合物、ポリスル
フィド化合物およびスルフェンアミド化合物よりなる群
から選ばれた少なくとも1種のものを添加することが好
ましい。
ンスルフィド/硫黄共重合体の分子量を調整する目的
で、共重合反応系に有機メルカプタン化合物、ポリスル
フィド化合物およびスルフェンアミド化合物よりなる群
から選ばれた少なくとも1種のものを添加することが好
ましい。
【0035】本発明で使用される有機メルカプタン化合
物を例示すれば、メチルメルカプタン、エチルメルカプ
タン、プロピルメルカプタン、イソプロピルメルカプタ
ン、ブチルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、オ
クチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、t−ドデ
シルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類、チオフ
ェノール等のアリールメルカプタン類、p−ノニルチオ
フェノール等のアルキルアリールメルカプタン類、2−
メルカプトエタノール、1−メルカプト−2−プロパノ
ール等のヒドロキシアルキルメルカプタン類、チオグリ
コール酸メチル、チオグリコール酸エチル、チオグリコ
ール酸ブチル、チオグリコール酸2−エチルヘキシル等
のチオグリコール酸アルキルエステル類、3−メルカプ
トプロピオン酸メチル、3−メルカプトプロピオン酸エ
チル、3−メルカプトプロピオン酸ブチル等のメルカプ
トプロピオン酸アルキルエステル類、2−メルカプトベ
ンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール等
の複素環含有メルカプタン類等が挙げられる。
物を例示すれば、メチルメルカプタン、エチルメルカプ
タン、プロピルメルカプタン、イソプロピルメルカプタ
ン、ブチルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、オ
クチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、t−ドデ
シルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類、チオフ
ェノール等のアリールメルカプタン類、p−ノニルチオ
フェノール等のアルキルアリールメルカプタン類、2−
メルカプトエタノール、1−メルカプト−2−プロパノ
ール等のヒドロキシアルキルメルカプタン類、チオグリ
コール酸メチル、チオグリコール酸エチル、チオグリコ
ール酸ブチル、チオグリコール酸2−エチルヘキシル等
のチオグリコール酸アルキルエステル類、3−メルカプ
トプロピオン酸メチル、3−メルカプトプロピオン酸エ
チル、3−メルカプトプロピオン酸ブチル等のメルカプ
トプロピオン酸アルキルエステル類、2−メルカプトベ
ンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール等
の複素環含有メルカプタン類等が挙げられる。
【0036】また、本発明で使用されるポリスルフィド
化合物を例示すれば、ジメチルジスルフィド、ジブチル
ジスルフィド、ジ−t−ブチルトリスルフィド、ジ−t
−ノニルトリスルフィド、ジ−t−ドデシルトリスルフ
ィド、ジ−t−ブチルペンタスルフィド、ジ−t−ノニ
ルペンタスルフィド、ジ−t−ドデシルペンタスルフィ
ド等のアルキルポリスルフィド類、ジチオジエタノー
ル、ジ−2−ヒドロキシエチルトリスルフィド、ジ−2
−ヒドロキシエチルペンタスルフィド等のヒドロキシア
ルキルポリスルフィド類、ジベンゾチアジルジスルフィ
ド等のジベンゾチアジルポリスルフィド類、テトラメチ
ルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスル
フィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等
のテトラアルキルチウラムポリスルフィド類、ジチオジ
モルフォリン等のポリチオジモルフォリン類、2−(4
−モルフォリニルジチオ)ベンゾチアゾール等の通常ゴ
ム産業において加硫促進剤として用いられるポリスルフ
ィド化合物等が挙げられる。
化合物を例示すれば、ジメチルジスルフィド、ジブチル
ジスルフィド、ジ−t−ブチルトリスルフィド、ジ−t
−ノニルトリスルフィド、ジ−t−ドデシルトリスルフ
ィド、ジ−t−ブチルペンタスルフィド、ジ−t−ノニ
ルペンタスルフィド、ジ−t−ドデシルペンタスルフィ
ド等のアルキルポリスルフィド類、ジチオジエタノー
ル、ジ−2−ヒドロキシエチルトリスルフィド、ジ−2
−ヒドロキシエチルペンタスルフィド等のヒドロキシア
ルキルポリスルフィド類、ジベンゾチアジルジスルフィ
ド等のジベンゾチアジルポリスルフィド類、テトラメチ
ルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスル
フィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等
のテトラアルキルチウラムポリスルフィド類、ジチオジ
モルフォリン等のポリチオジモルフォリン類、2−(4
−モルフォリニルジチオ)ベンゾチアゾール等の通常ゴ
ム産業において加硫促進剤として用いられるポリスルフ
ィド化合物等が挙げられる。
【0037】さらに、本発明で使用されるスルフェンア
ミド化合物を例示すれば、N−シクロヘキシル−2−ベ
ンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−t−ブチル−2
−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−オキシジエ
チレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,
N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェ
ンアミド、及びN,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチ
アゾリルスルフェンアミド等の通常ゴム産業において加
硫促進剤として用いられるスルフェンアミド化合物等が
挙げられる。
ミド化合物を例示すれば、N−シクロヘキシル−2−ベ
ンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−t−ブチル−2
−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−オキシジエ
チレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,
N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェ
ンアミド、及びN,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチ
アゾリルスルフェンアミド等の通常ゴム産業において加
硫促進剤として用いられるスルフェンアミド化合物等が
挙げられる。
【0038】本発明において、添加剤の使用量には特に
制限はないが、エチレンスルフィドと硫黄原子のモル数
の合計に対し、50モル%以下の量が好ましく、特に2
0モル%以下の量が好ましい。使用量が50モル%を越
える量では、製品中に残存する有機メルカプタン化合
物、ポリスルフィド化合物またはスルフェンアミド化合
物の悪影響が出て好ましくない。
制限はないが、エチレンスルフィドと硫黄原子のモル数
の合計に対し、50モル%以下の量が好ましく、特に2
0モル%以下の量が好ましい。使用量が50モル%を越
える量では、製品中に残存する有機メルカプタン化合
物、ポリスルフィド化合物またはスルフェンアミド化合
物の悪影響が出て好ましくない。
【0039】本発明の製造方法において、重合末端の構
造を制御するという意味で、重合停止剤を使用すること
も可能である。重合停止剤を例示すれば、(メタ)アク
リル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリ
ル酸2−エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸(エス
テル)類、塩化アリル、臭化アリル、塩化ベンジル等の
ハロゲン化合物等が挙げられる。
造を制御するという意味で、重合停止剤を使用すること
も可能である。重合停止剤を例示すれば、(メタ)アク
リル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリ
ル酸2−エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸(エス
テル)類、塩化アリル、臭化アリル、塩化ベンジル等の
ハロゲン化合物等が挙げられる。
【0040】本発明の製造方法における重合温度には特
に制限はないが、好ましくは20℃以上160℃未満が
好ましく、特に40〜120℃が好ましい。20℃未満
の重合温度では、反応速度が遅く工業的に非経済的であ
り、160℃以上の重合温度では、硫黄の単独重合が進
行するため共重合体が得られにくい。また、95℃未満
の温度で重合した場合には、硫黄の重合溶媒への溶解性
が低く、反応系中の溶解硫黄濃度が小さく、固形の共重
合体が得られる傾向にあり、95℃以上の温度で重合し
た場合には、溶解硫黄濃度が大きくなり、液状の共重合
体が得られる傾向にある。
に制限はないが、好ましくは20℃以上160℃未満が
好ましく、特に40〜120℃が好ましい。20℃未満
の重合温度では、反応速度が遅く工業的に非経済的であ
り、160℃以上の重合温度では、硫黄の単独重合が進
行するため共重合体が得られにくい。また、95℃未満
の温度で重合した場合には、硫黄の重合溶媒への溶解性
が低く、反応系中の溶解硫黄濃度が小さく、固形の共重
合体が得られる傾向にあり、95℃以上の温度で重合し
た場合には、溶解硫黄濃度が大きくなり、液状の共重合
体が得られる傾向にある。
【0041】さらに、本発明のエチレンスルフィド/硫
黄共重合体の製造は、後述する重合溶媒の還流条件下で
重合を行なうことからなるのが好ましい。このような重
合溶媒の還流条件下での重合により、エチレンスルフィ
ドの蒸発と凝縮に伴なう重合器壁や熱交換器での単独重
合が防止できるので、効率よく共重合体が得られる。
黄共重合体の製造は、後述する重合溶媒の還流条件下で
重合を行なうことからなるのが好ましい。このような重
合溶媒の還流条件下での重合により、エチレンスルフィ
ドの蒸発と凝縮に伴なう重合器壁や熱交換器での単独重
合が防止できるので、効率よく共重合体が得られる。
【0042】本発明の製造方法で使用される重合溶媒に
は特に制限はなく、例示すれば、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、ジオキソラン、ジメチルエチレングリコー
ル等のエーテル系化合物、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素、ペンタン、ヘキサン、シクロヘ
キサン等の脂肪族炭化水素、アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン等のケトン系化合物、二
硫化炭素、塩化硫黄等の含硫黄化合物、塩化メチレン、
クロロホルム等の含ハロゲン化合物、酢酸エチル、酢酸
ブチル等のエステル化合物、メタノール、エタノール、
イソプロパノール等のアルコール化合物、メチルセロソ
ルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカ
ルビトール、エチルカルビトールアセテート、ブチルカ
ルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル
等のグリコールエーテル類、N,N−ジメチルホルムア
ミド、N−メチルピロリドン等のアミド化合物、N,N
−ジメチルイミダゾリドン、ジメチルスルホキシド等が
挙げられる。
は特に制限はなく、例示すれば、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、ジオキソラン、ジメチルエチレングリコー
ル等のエーテル系化合物、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素、ペンタン、ヘキサン、シクロヘ
キサン等の脂肪族炭化水素、アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン等のケトン系化合物、二
硫化炭素、塩化硫黄等の含硫黄化合物、塩化メチレン、
クロロホルム等の含ハロゲン化合物、酢酸エチル、酢酸
ブチル等のエステル化合物、メタノール、エタノール、
イソプロパノール等のアルコール化合物、メチルセロソ
ルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカ
ルビトール、エチルカルビトールアセテート、ブチルカ
ルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル
等のグリコールエーテル類、N,N−ジメチルホルムア
ミド、N−メチルピロリドン等のアミド化合物、N,N
−ジメチルイミダゾリドン、ジメチルスルホキシド等が
挙げられる。
【0043】上記溶媒の中で、水混和性の溶剤、中でも
テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエ
ーテル系化合物またはアセトン等のケトン系化合物が、
重合速度の速さ及びエチレンスルフィド単独重合体の生
成を抑制するという点で最も好ましい。
テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエ
ーテル系化合物またはアセトン等のケトン系化合物が、
重合速度の速さ及びエチレンスルフィド単独重合体の生
成を抑制するという点で最も好ましい。
【0044】本発明において、上記重合溶媒の使用量
は、エチレンスルフィド、硫黄、重合開始剤及び添加剤
の使用量を考慮して、適宜調整される。具体的には、エ
チレンスルフィドと硫黄との合計量が、原料の総量(エ
チレンスルフィド、硫黄、重合開始剤、添加剤及び重合
溶媒の使用量の合計量)に対して、10〜80重量%、
特に20〜60重量%となるような量に調整するのが好
ましい。
は、エチレンスルフィド、硫黄、重合開始剤及び添加剤
の使用量を考慮して、適宜調整される。具体的には、エ
チレンスルフィドと硫黄との合計量が、原料の総量(エ
チレンスルフィド、硫黄、重合開始剤、添加剤及び重合
溶媒の使用量の合計量)に対して、10〜80重量%、
特に20〜60重量%となるような量に調整するのが好
ましい。
【0045】本発明の製造方法において重合方法につい
ては特に制限はなく、例えばエチレンスルフィド、硫
黄、重合開始剤、重合溶媒および必要に応じて前記添加
剤からなる原料を一括で釜に仕込んだ後加熱する方法、
原料のうち、エチレンスルフィドのみを滴下しながら重
合する方法、エチレンスルフィドと前記添加剤を滴下し
ながら重合する方法、エチレンスルフィドと重合開始剤
を滴下しながら重合する方法、原料全てを滴下しながら
重合する方法等が挙げられる。
ては特に制限はなく、例えばエチレンスルフィド、硫
黄、重合開始剤、重合溶媒および必要に応じて前記添加
剤からなる原料を一括で釜に仕込んだ後加熱する方法、
原料のうち、エチレンスルフィドのみを滴下しながら重
合する方法、エチレンスルフィドと前記添加剤を滴下し
ながら重合する方法、エチレンスルフィドと重合開始剤
を滴下しながら重合する方法、原料全てを滴下しながら
重合する方法等が挙げられる。
【0046】本発明の製造方法によって得られるエチレ
ンスルフィド/硫黄共重合体は、下記一般式(2)で表
すことができる。
ンスルフィド/硫黄共重合体は、下記一般式(2)で表
すことができる。
【0047】
【化2】
【0048】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳述す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお本文中特に断りのない限り、「部」は「重量
部」を表す。
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお本文中特に断りのない限り、「部」は「重量
部」を表す。
【0049】実施例1 撹拌装置、温度計、窒素導入管および還流冷却管を備え
たフラスコに、硫黄55.2部、1,4−ジアザビシク
ロ[2.2.2]オクタン(以下、DABCOと略す)
10.3部およびジオキサン150部を仕込み、窒素雰
囲気下で混合しながら101℃まで昇温しジオキサンを
還流させた。そこへ、エチレンスルフィド(以下、ES
と略す)34.5部を2時間にわたって滴下し、さらに
同じ温度で5時間反応させた。冷却後、二硫化炭素を添
加し反応液を均一化した後濾過し、濾液をロータリーエ
バポレータを用いて濃縮した後減圧乾燥して、緑色粘稠
液体100部(収率100%)を得た。生成物の収量か
ら求めたESの転化率はほぼ100%であった。また、
示差熱分析(DSC)によるガラス転移点(Tg )は−
33℃であった。
たフラスコに、硫黄55.2部、1,4−ジアザビシク
ロ[2.2.2]オクタン(以下、DABCOと略す)
10.3部およびジオキサン150部を仕込み、窒素雰
囲気下で混合しながら101℃まで昇温しジオキサンを
還流させた。そこへ、エチレンスルフィド(以下、ES
と略す)34.5部を2時間にわたって滴下し、さらに
同じ温度で5時間反応させた。冷却後、二硫化炭素を添
加し反応液を均一化した後濾過し、濾液をロータリーエ
バポレータを用いて濃縮した後減圧乾燥して、緑色粘稠
液体100部(収率100%)を得た。生成物の収量か
ら求めたESの転化率はほぼ100%であった。また、
示差熱分析(DSC)によるガラス転移点(Tg )は−
33℃であった。
【0050】実施例2〜63 実施例1と同様の方法で、表1ないし11に記載された
仕込量、反応条件で重合を行った。結果も表1ないし1
1に示した。なお、表中の化合物名の略号は以下の通り
である。
仕込量、反応条件で重合を行った。結果も表1ないし1
1に示した。なお、表中の化合物名の略号は以下の通り
である。
【0051】DABCO:1,4−ジアザビシクロ
[2.2.2]オクタン TBAA:テトラブチルアンモニウムアセテート DTDE:ジチオジエタノール ME:2−メルカプトエタノール TPS20:ジ−t−ドデシルトリスルフィド(エルフ
アトケム ソシエテ アノニム製) BM:ブチルメルカプタン OM:オクチルメルカプタン DM:ドデシルメルカプタン TP:チオフェノール MMP:3−メルカプトプロピオン酸メチル THF:テトラヒドロフラン 2EHA:アクリル酸2−エチルヘキシル BMP:3−メルカプトプロピオン酸ブチル MTG:チオグリコール酸メチル ETG:チオグリコール酸エチル OTG:チオグリコール酸2−エチルヘキシル DOL:ジオキソラン MA:アクリル酸メチル TMTD:テトラメチルチウラムジスルフィド ZnEDC:ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛 MBTS:ジ−2−ベンゾチアジルジスルフィド NaMBT:2−メルカプトベンゾチアゾールのナトリ
ウム塩 DTDM:ジチオジモルフオリン EXAK:エチルキサントゲン酸のカリウム塩 CBS:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルス
ルフェンアミド また、反応条件の項目で、温度/Rは還流条件であるこ
とを表し、後処理方法の略号は、それぞれ、 A:反応終了後、二硫化炭素を添加して反応液を均一化
した後濾過し、濾液をロータリーエバポレータを用いて
濃縮した後減圧乾燥した。 B:反応終了後、析出した固体を濾別し、固体を反応に
用いた溶媒で洗浄した後減圧乾燥した。 C:反応終了後、反応液をそのまま濾過し、濾液をロー
タリーエバポレータを用いて濃縮した後減圧乾燥した。 である。
[2.2.2]オクタン TBAA:テトラブチルアンモニウムアセテート DTDE:ジチオジエタノール ME:2−メルカプトエタノール TPS20:ジ−t−ドデシルトリスルフィド(エルフ
アトケム ソシエテ アノニム製) BM:ブチルメルカプタン OM:オクチルメルカプタン DM:ドデシルメルカプタン TP:チオフェノール MMP:3−メルカプトプロピオン酸メチル THF:テトラヒドロフラン 2EHA:アクリル酸2−エチルヘキシル BMP:3−メルカプトプロピオン酸ブチル MTG:チオグリコール酸メチル ETG:チオグリコール酸エチル OTG:チオグリコール酸2−エチルヘキシル DOL:ジオキソラン MA:アクリル酸メチル TMTD:テトラメチルチウラムジスルフィド ZnEDC:ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛 MBTS:ジ−2−ベンゾチアジルジスルフィド NaMBT:2−メルカプトベンゾチアゾールのナトリ
ウム塩 DTDM:ジチオジモルフオリン EXAK:エチルキサントゲン酸のカリウム塩 CBS:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルス
ルフェンアミド また、反応条件の項目で、温度/Rは還流条件であるこ
とを表し、後処理方法の略号は、それぞれ、 A:反応終了後、二硫化炭素を添加して反応液を均一化
した後濾過し、濾液をロータリーエバポレータを用いて
濃縮した後減圧乾燥した。 B:反応終了後、析出した固体を濾別し、固体を反応に
用いた溶媒で洗浄した後減圧乾燥した。 C:反応終了後、反応液をそのまま濾過し、濾液をロー
タリーエバポレータを用いて濃縮した後減圧乾燥した。 である。
【0052】反応結果の項目で、転化率はESの転化率
を表し、生成物の総収量またはガスクロマトグラフィー
の結果より求めた。粘度はB型粘度計により25℃にお
いて測定した。Tg および融点はDSCにより昇温速度
10℃/分において測定した。固体NMRの値は、炭素
原子のピークのケミカルシフト値を示す。なお、実施例
2、23および28で得られた共重合体については 1H
−NMRおよび13C−NMRを、実施例20で得られた
共重合体については 1H−NMRを測定した。
を表し、生成物の総収量またはガスクロマトグラフィー
の結果より求めた。粘度はB型粘度計により25℃にお
いて測定した。Tg および融点はDSCにより昇温速度
10℃/分において測定した。固体NMRの値は、炭素
原子のピークのケミカルシフト値を示す。なお、実施例
2、23および28で得られた共重合体については 1H
−NMRおよび13C−NMRを、実施例20で得られた
共重合体については 1H−NMRを測定した。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】
【表5】
【0058】
【表6】
【0059】
【表7】
【0060】
【表8】
【0061】
【表9】
【0062】
【表10】
【0063】
【表11】
【0064】
【発明の効果】実施例より明らかなように、本発明の製
造方法により、簡便にエチレンスルフィド/硫黄共重合
体を得ることができる。得られたエチレンスルフィド/
硫黄共重合体は新規な共重合体であり、ゴム産業等の分
野に有用である。
造方法により、簡便にエチレンスルフィド/硫黄共重合
体を得ることができる。得られたエチレンスルフィド/
硫黄共重合体は新規な共重合体であり、ゴム産業等の分
野に有用である。
【図1】実施例2で得られた共重合体の 1H−NMRス
ペクトルである。
ペクトルである。
【図2】実施例2で得られた共重合体の13C−NMRス
ペクトルである。
ペクトルである。
【図3】実施例20で得られた共重合体の 1H−NMR
スペクトルである。
スペクトルである。
【図4】実施例23で得られた共重合体の 1H−NMR
スペクトルである。
スペクトルである。
【図5】実施例23で得られた共重合体の13C−NMR
スペクトルである。
スペクトルである。
【図6】実施例28で得られた共重合体の 1H−NMR
スペクトルである。
スペクトルである。
【図7】実施例28で得られた共重合体の13C−NMR
スペクトルである。
スペクトルである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上田 富康 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 (72)発明者 ティエリー オベール フランス国 64000ポー、リュデジレー クラリー7
Claims (14)
- 【請求項1】 有機アミン、第四級アンモニウム塩、2
−メルカプトベンゾチアゾールの金属塩、ジアルキルジ
チオカルバミン酸の金属塩およびアルキルキサントゲン
酸の金属塩よりなる群から選ばれた少なくとも1種の重
合開始剤の存在下にエチレンスルフィドと硫黄とを重合
させることを特徴とするエチレンスルフィド/硫黄共重
合体の製造方法。 - 【請求項2】 該有機アミンが脂肪族第3級アミンであ
る請求項1に記載の製造方法。 - 【請求項3】 該脂肪族第3級アミンが1,4−ジアザ
ビシクロ[2.2.2]オクタンである請求項2に記載
の製造方法。 - 【請求項4】 エチレンスルフィドと硫黄とを共重合さ
せる際に、有機メルカプタン化合物、ポリスルフィド化
合物およびスルフェンアミド化合物よりなる群から選ば
れた少なくとも1種のものを添加することを特徴とする
エチレンスルフィド/硫黄共重合体の製造方法。 - 【請求項5】 該有機メルカプタン化合物が、アルキル
メルカプタン、アリールメルカプタン、アルキルアリー
ルメルカプタン、ヒドロキシアルキルメルカプタン、チ
オグリコール酸アルキルエステルおよびメルカプトプロ
ピオン酸アルキルエステルよりなる群から選ばれた少な
くとも1種のものである請求項4に記載の製造方法。 - 【請求項6】 該ポリスルフィド化合物が、アルキルポ
リスルフィド、ヒドロキシアルキルポリスルフィド、テ
トラアルキルチウラムポリスルフィド、ジベンゾチアジ
ルポリスルフィドおよびポリチオジモルフォリンよりな
る群から選ばれた少なくとも1種のものである請求項4
に記載の製造方法。 - 【請求項7】 該スルフェンアミド化合物が、N−シク
ロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、
N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミ
ド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスル
フェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾ
チアゾリルスルフェンアミドおよびN,N−ジイソプロ
ピル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドよりなる
群から選ばれた少なくとも1種のものである請求項4に
記載の製造方法。 - 【請求項8】 エチレンスルフィドと硫黄とを共重合さ
せる際に、重合溶媒として水混和性の溶媒を用いること
を特徴とするエチレンスルフィド/硫黄共重合体の製造
方法。 - 【請求項9】 該水混和性の溶媒がエーテル系化合物ま
たはケトン系化合物である請求項8に記載の製造方法。 - 【請求項10】 該エーテル系化合物がテトラヒドロフ
ラン、ジオキソランおよびジオキサンよりなる群から選
ばれた少なくとも1種のものである請求項9に記載の製
造方法。 - 【請求項11】 該ケトン系化合物がアセトンである請
求項9に記載の製造方法。 - 【請求項12】 重合溶媒の還流条件下で重合を行う請
求項1ないし11のいずれか1項に記載の製造方法。 - 【請求項13】 重合温度が20℃以上160℃未満の
範囲である請求項1ないし12のいずれか1項に記載の
製造方法。 - 【請求項14】 請求項1ないし13のいずれか1項に
記載の製造方法によって得られるエチレンスルフィド/
硫黄共重合体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12254897A JPH1067853A (ja) | 1996-05-14 | 1997-05-13 | エチレンスルフィド/硫黄共重合体の製造方法およびエチレンスルフィド/硫黄共重合体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8-118834 | 1996-05-14 | ||
JP11883496 | 1996-05-14 | ||
JP12254897A JPH1067853A (ja) | 1996-05-14 | 1997-05-13 | エチレンスルフィド/硫黄共重合体の製造方法およびエチレンスルフィド/硫黄共重合体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1067853A true JPH1067853A (ja) | 1998-03-10 |
Family
ID=26456691
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12254897A Withdrawn JPH1067853A (ja) | 1996-05-14 | 1997-05-13 | エチレンスルフィド/硫黄共重合体の製造方法およびエチレンスルフィド/硫黄共重合体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1067853A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999060047A1 (fr) * | 1998-05-18 | 1999-11-25 | Toray Thiokol Co., Ltd. | Polymeres de polysulfures et leur procede de preparation |
-
1997
- 1997-05-13 JP JP12254897A patent/JPH1067853A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999060047A1 (fr) * | 1998-05-18 | 1999-11-25 | Toray Thiokol Co., Ltd. | Polymeres de polysulfures et leur procede de preparation |
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