JPH1067710A - プロゲステロンリセプター結合阻害活性を有する新規セスキテルペン誘導体 - Google Patents

プロゲステロンリセプター結合阻害活性を有する新規セスキテルペン誘導体

Info

Publication number
JPH1067710A
JPH1067710A JP9159570A JP15957097A JPH1067710A JP H1067710 A JPH1067710 A JP H1067710A JP 9159570 A JP9159570 A JP 9159570A JP 15957097 A JP15957097 A JP 15957097A JP H1067710 A JPH1067710 A JP H1067710A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
represent
compound
formula
double bond
agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9159570A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenzou Harimaya
健 蔵 播磨谷
Keiko Umagome
込 恵 子 馬
Yuji Tabata
端 祐 二 田
Toru Sasaki
徹 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meiji Seika Kaisha Ltd
Original Assignee
Meiji Seika Kaisha Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Meiji Seika Kaisha Ltd filed Critical Meiji Seika Kaisha Ltd
Priority to JP9159570A priority Critical patent/JPH1067710A/ja
Priority claimed from US08/878,841 external-priority patent/US5817816A/en
Publication of JPH1067710A publication Critical patent/JPH1067710A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プロゲステロンリセプター結合阻害活性を有
しているセスキテルペン誘導体、およびその化合物を含
有してなるプロゲステロンが関連する疾患の治療薬また
は予防薬、例えば、乳癌および卵巣癌に対する抗癌剤、
子宮筋腫、子宮内膜症、髄膜腫、および骨髄腫に対する
治療薬、堕胎薬、経口避妊薬、並びに、骨粗鬆症および
更年期障害に対する治療薬および予防薬の提供。 【解決手段】 式(I)および式(II)で表される化合
物。 【化1】 [式中、R1は、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ
基、またはフェニルチオ基を表し、R2は、アルコキシ
基またはアルカノイルオキシ基を表し、a、b、c、
d、およびeの添え字を付した……は二重結合または単
結合を表し、R3はR2と同じ意味を表し、そしてR4
アルコキシ基を表す。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】発明の分野 本発明は、プロゲステロンリセプター結合阻害活性を有
する新規セスキテルペン誘導体またはその塩、およびそ
れらの医薬としての用途に関する。
【0002】背景技術 乳ガンに対する外科的内分泌療法には、卵巣摘出術(189
6)、副腎摘出術(1953)や脳下垂体切除術(1953)等があ
り、これらは進行乳ガンの治療法として有用である。し
かし、これらの療法はエストロゲン分泌に関与する臓器
の摘出を伴うことから、エストロゲンだけでなくステロ
イドホルモン類の欠落による患者への悪影響が問題とな
っている。
【0003】タモキシフェンに代表される非ステロイド
系抗エストロゲン剤は、副作用も低く、乳ガンに対して
著効を示すことから、70年代以降広く臨床で用いられ
るようになり、それまで主流であった外科的内分泌療法
にとってかわった。
【0004】さらに最近では、アロマターゼ阻害剤、L
H−RH(卵胞刺激ホルモン−放出ホルモン)アゴニス
ト、プロゲステロンリセプターアンタゴニストのような
新規な作用機序に基づいた薬剤も開発されてきている。
【0005】現在開発中のミフェプリストン(Mifepris
tone;RU38486,FR2497807)、オナプリストン(onapri
stone ;ZK98299, DE3321826)等の抗プロゲステロン剤
は、いずれもステロイド骨格を有しており、ステロイド
特有の副作用が懸念されている。
【0006】そこで、これらの副作用の問題を回避する
ため、非ステロイド骨格の抗プロゲステロン剤の開発が
切望されている。
【0007】本発明者等の一部は、先に、ペニシリウム
(Penicillium) 属に属するカビの培養物からプロゲステ
ロンリセプターに対する結合阻害活性を有するエレモフ
ィラン骨格のPF1092物質の単離に成功した(特開
平8−253467号公報、EP−A−072294
0)。また、PF1092物質の各種誘導体が合成さ
れ、その誘導体のプロゲステロンリセプターに対する結
合阻害活性が確認された(PCT/JP97/0045
1出願明細書、未公開)。
【0008】
【発明の概要】本発明者らは、今般、新たなセスキテル
ペン誘導体の合成に成功し、この化合物がプロゲステロ
ンリセプター結合阻害活性を有していることを見出し
た。本発明はかかる知見に基づくものである。よって、
本発明は新規なプロゲステロンリセプター結合阻害活性
を有する化合物の提供をその目的としている。また、本
発明は、この新規化合物を有効成分とする医薬組成物、
とりわけプロゲステロンが関連する疾患の治療薬または
予防薬の提供をその目的としている。さらに、本発明
は、この新規化合物の合成に有用な合成中間体の提供を
その目的としている。そして、本発明の第一の態様によ
れば、本発明による新規なプロゲステロンリセプター結
合阻害活性を有する化合物は下記の式(I)で表される
化合物である。
【化4】 [式中、R1は、水素原子、ハロゲン原子、C1 〜C5
のアルコキシ基、またはフェニルチオ基を表し、R
2は、C1 〜C5 のアルコキシ基またはC2 〜C5 のア
ルカノイルオキシ基を表し、a、b、c、d、およびe
の添え字を付した……は、bおよびdが二重結合を表す
場合、a、c、およびeは単結合を表し、bおよびdが
単結合を表す場合、aは単結合または二重結合を表し、
cおよびeは二重結合を表し、かつaが二重結合を表す
場合にはR1およびR2はともに水素原子を表す。] また、本発明の第二の態様によれば、本発明による新規
なプロゲステロンリセプター結合阻害活性を有する化合
物は下記の式(II)で表される化合物である。
【化5】 [式中、R3は式(I)について定義したR2と同じ意味
を表し、R4はC1 〜C5 のアルコキシ基を表す。] さらに、本発明による上記式(I)および式(II)の化
合物の合成に有用な合成中間体は下記の式(III)で表
される化合物である。
【化6】 [式中、R5は式(I)について定義したR1と同じ意味
を表し、R6は水酸基を表し、あるいはR5とR6は一緒
になって、オキソ(=O)を表し、R7は式(I)につ
いて定義したR2と同じ意味を表し、Aは、酸素原子を
表すか、または結合を表し、このAが結合している二つ
の炭素原子間において二重結合を形成する。]
【0009】
【発明の具体的説明】定義 本明細書においてハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素
原子、臭素原子または沃素原子を意味するものとする。
また、本明細書において、基の一部としてのアルキル基
は直鎖または分岐鎖のいずれであってもよい。
【0010】式(I)の化合物 式(I)において、a、b、c、d、およびeの添え字
を付した……は、二重結合または単結合を表す。その結
果、式(I)は、bおよびdが二重結合を表し、かつ
a、c、およびeが単結合を表す第一の化合物群、bお
よびdが単結合を表し、aが二重結合を表し、cおよび
eが二重結合を表す化合物群、およびbおよびdが単結
合を表し、aが単結合を表し、cおよびeが二重結合を
表す第三の化合物群を含む。但し、第二の化合物群にあ
っては、R1およびR2はともに水素原子を表す。また、
前記の第一の化合群にあって、R1は好ましくは水素原
子を表す。
【0011】式(I)において、R1が表すC1 〜C5
のアルコキシ基は、好ましくはC1〜C3 のアルコキシ
基であり、より好ましくはメトキシ基である。
【0012】また、R2が表すC1 〜C5 のアルコキシ
基は、好ましくはC1 〜C3 のアルコキシ基であり、よ
り好ましくはメトキシ基である。
【0013】さらに、R2が表すC2 〜C5 のアルカノ
イルオキシ基は、好ましくはC2 〜C3 のアルカノイル
オキシ基であり、より好ましくはアセチルオキシ基であ
る。
【0014】本発明による式(I)の化合物は、いくつ
かの不斉炭素を有することから、その炭素に起因する種
々の異性体が存在する。本発明は、これら個々の異性体
およびその混合物をも含むものである。式(I)の化合
物の立体構造は原料化合物および製造法の選択に起因し
て定まる。式(I)の化合物の異性体の例としては下記
のものが挙げられる。
【化7】
【0015】式(I)の化合物の好ましい具体例として
は、3β−アセトキシ−1−クロルエレモフィラ−1
(10), 7(11), 8(9)−トリエン−12, 8−オラ
イド、3β−アセトキシエレモフィラ−1(10), 7
(11), 8(9)−トリエン−12, 8−オライド、3β
−アセトキシエレモフィラ−1(2), 7(11), 9
(10)−トリエン−12,8β−オライド、エレモフィラ
−1(10), 2(3), 7(11),8(9)−テトラエ
ン−12,8−オライド、3βーアセトキシー1ーチオ
フェニルエレモフィラー1(10)、7(11)、8
(9)ートリエンー12、8オライド、および3βーア
セトキシー1ーエトキシエレモフィラー1(10)、7
(11)、8(9)ートリエンー12、8オライドが挙
げられる。
【0016】本発明による式(I)の化合物は、塩とし
て存在することができる。その塩としては、例えば薬学
的に許容可能な塩があげられる。それらの塩の具体例と
しては、例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム
塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、並びにアンモニア
および適当な無毒性アミンとの塩、例えばC1〜C6アル
キルアミン(例えばトリエチルアミン)塩、C1〜C6
ルカノールアミン(例えばジエタノールアミンまたはト
リエタノールアミン)塩、プロカイン塩、シクロヘキシ
ルアミン(例えばジシクロヘキシルアミン)塩、ベンジ
ルアミン(例えばN−メチルベンジルアミン、N−エチ
ルベンジルアミン、N−ベンジル−β−フェネチルアミ
ン、N,N−ジベンジルエチレンジアミンまたはジベン
ジルアミン)塩および複素環アミン(例えばモルホリ
ン、N−エチルピリジン)塩、または、フッ化水素酸、
塩酸、臭化水素酸、沃化水素酸のようなハロゲン化水素
酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、過塩素酸塩、炭酸塩
のような無機酸塩、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオ
ロ酢酸、ヒドロキシ酢酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、シ
ュウ酸、安息香酸、マンデル酸、酪酸、マレイン酸、プ
ロピオン酸、蟻酸、リンゴ酸のようなカルボン酸塩、ア
ルギニン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸塩のような
アミノ酸塩、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン
酸のような有機酸塩等があげられる。
【0017】式(II)の化合物 式(II)において、R3は式(I)について定義したR2
と同じ意味を表し、その好ましい例についての同様であ
ってよい。また、式(II)において、R4が表すC1
5 のアルコキシ基は、好ましくはC1 〜C3 のアルコ
キシ基であり、より好ましくはメトキシ基である。
【0018】本発明による式(II)の化合物もまた、い
くつかの不斉炭素を有することから、その炭素に起因す
る種々の異性体が存在する。本発明は、これら個々の異
性体およびその混合物をも含むものである。式(II)の
化合物の立体構造は原料化合物および製造法の選択に起
因して定まる。式(II)の化合物の異性体の例としては
下記のものが挙げられる。
【化8】
【0019】式(II)の化合物の好ましい具体例として
は3β−アセトキシ−8−オキソエレモフィラ−1
(2), 7(11), 9(10)−トリエン−12−オイック
アシドメチルエステルが挙げられる。
【0020】式(II)の化合物もまた、式(I)の化合
物と同様に、塩として存在することができ、その好まし
い具体例も式(I)と同様であってよい。
【0021】式(I)および式(II)の化合物の用途/
医薬組成物 上記式(I)および式(II)の化合物は、プロゲステロ
ンリセプター結合阻害活性を有する。従ってプロゲステ
ロンが関与する疾患の治療薬および予防薬として用いら
れる。プロゲステロンリセプターは、乳房、子宮、卵
巣、骨、中枢神経において発現していることが報告され
ている。従って、本発明による式(I)または式(II)
の化合物は、これら器官におけるプロゲステロン関連疾
患治療薬および予防薬、より具体的には、乳癌および卵
巣癌に対する抗癌剤、子宮筋腫、子宮内膜症、髄膜腫、
および骨髄腫に対する治療薬、堕胎薬、経口避妊薬、並
びに、骨粗鬆症および更年期障害に対する治療薬および
予防薬として有用である。とりわけ、本発明による化合
物は、ステロイド骨格を持たないことから、従来知られ
たステロイド骨格を有するプロゲステロンリセプター結
合阻害剤にみられたようなステロイド特有の副作用を有
さないと考えられる点で有利である。
【0022】本発明による化合物を有効成分とする医薬
組成物は、経口および非経口(例えば、静注、筋注、皮
下投与、直腸投与、経皮投与)のいずれかの投与経路
で、ヒトおよびヒト以外の動物に投与することができ
る。
【0023】従って、本発明による化合物を有効成分と
する医薬組成物は、投与経路に応じて適当な剤形とさ
れ、具体的には主として静注、筋注等の注射剤、カプセ
ル剤、錠剤、顆粒剤、散剤、丸剤、細粒剤、トローチ錠
等の経口剤、直腸投与剤、油脂性座剤、水性座剤等の種
々に調整することができる。これらの各種製剤は通常用
いられている賦形剤、増量剤、結合剤、湿潤化剤、崩壊
剤、表面活性剤、潤沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、溶
解補助剤、防腐剤、矯味矯臭剤、無痛化剤、安定化剤等
を用いて製造することができる。使用可能な無毒性の上
記添加剤としては、例えば乳糖、果糖、ブドウ糖、澱
粉、ゼラチン、炭酸マグネシウム、合成ケイ酸マグネシ
ウム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロースまたはその塩、ア
ラビアゴム、ポリエチレングリコール、シロップ、ワセ
リン、グリセリン、エタノール、プロピレングリコー
ル、クエン酸、塩化ナトリウム、亜硝酸ソーダ、リン酸
ナトリウム等があげられる。
【0024】投与量は症状や年齢、性別等を考慮して個
々の場合に応じて適宜決定されるが、上記治療薬または
予防薬、とりわけ避妊薬、または乳癌もしくは卵巣癌の
治療薬として、静脈投与する場合、通常成人1日当たり
約0.01〜1000mg、好ましくは0.1〜100
mg、であり、これを1日1回または数回に別けて投与
する。また、筋肉投与の場合、通常成人1日当たり約
0.01〜1000mg、好ましくは0.1〜100m
g、であり、これを1日1回または数回に別けて投与す
る。経口投与の場合、通常成人1日当たり約0.5〜2
000mg、好ましくは1〜1000mg、であり、こ
れを1日1回または数回に別けて投与する。
【0025】式(I)および式(II)の化合物の製造な
らびにその製造中間体式(III)の化合物 式(I)および式(II)の化合物は、好ましくは下記の
PR Toxin(下記スキームにおいてR7がアセチ
ルオキシである場合)およびその誘導体を出発物質とし
て、式(III)で表される化合物を経て、製造すること
ができる。
【0026】
【化9】
【0027】先ず、出発原料であるPR Toxinは
公知であり、例えば R. D. Wei, P.E. Still, E. B. Sm
alley, H. K. Schnoes and F. M. Strong, Appl. Micro
biol. 25, 111 (1973) 、および R. D. Wei, H. K. Sc
hnoes, P. A. Hart and F.M. Strong, Tetrahedron, 3
1, 109 (1975)に記載されている。
【0028】また、R7がアルコキシ基である式(III)
の化合物は、R7がアセチルオキシであるPR Tox
inを脱アセチル化し、その後アシル化することで得る
ことができる。より具体的には、脱アセチル化は、溶媒
(例えば、THF、ジオキサンなど)中で、強アルカリ
(例えば、5〜20%の水酸化カリウムまたは水酸化ナ
トリウムなど)水溶液を過剰に加え、室温または40〜
80℃の温度に加熱しながら、5〜20時間反応させる
ことによって実施することができる。それに続くアシル
化は、溶媒(例えば、ジクロロメタン、ピリジンなど)
中で、塩基(例えば、ジメチルアミノピリジンなど)の
存在下、過剰量の対応する酸無水物または酸ハロゲン化
物を加え、室温または40〜80℃の温度に加熱しなが
ら、5〜20時間反応させることによって実施すること
ができる。
【0029】さらに、本発明による式(I)または式
(II)の化合物は下記のスキーム1に記載の方法によっ
て製造することができる。
【0030】
【化10】
【0031】先ず、工程(i)において、式(IIIa)
の化合物のアルデヒド基をカルボン酸へ酸化した後、エ
ステル化し、式(IIIb)の化合物を得る。式(IIIa)
の化合物の酸化は、亜塩素酸ナトリウムを酸化剤として
1.5〜5当量用いて、溶媒(例えば、t−ブタノール
−水の混液または酢酸緩衝液)中で、塩素スカベンジャ
ー(例えば、スルファミン酸、レゾルシノールなど)の
2〜10当量の存在下、室温で30分〜6時間、好まし
くは30分〜2時間、で実施することができる。さら
に、エステル化は、ジアゾC1〜C5アルカン1.5〜1
0当量と、溶媒(例えば、ヘキサン、メタノールなど)
中で、室温で30分〜5時間反応させることにより行う
ことができる。
【0032】次に、工程(ii)において、式(IIIb)
の化合物を還元し、式(II)に対応する化合物を得る。
この反応は、溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、ジクロロ
メタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロ
エタン等のハロゲン化炭化水素類)中で、室温で通常1
時間〜24時間、好ましくは1時間〜6時間、3〜10
当量の沃素と、3〜10当量のトリフェニルホスフィン
を用いてエポキシを還元することにより行われる。
【0033】さらに、工程(iii)において、還元反応
を実施し、式(I)に対応する化合物を得る。反応は、
水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カルシウム、水
素化リチウムトリブトキシアルミニウム、ジボランおよ
びシアン化水素化ホウ素ナトリウム等から選択される還
元剤4〜20当量を用いて、氷冷下または室温で、30
分〜24時間還元環化させることにより行われる。
【0034】または、工程(ii)で得られた式(II)に
対応する化合物を、工程(iv)に付して、別の式(I)
に対応する化合物を得ることもできる。この反応は、水
素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カルシウム、水素
化リチウムトリブトキシアルミニウム、ジボランおよび
シアン化水素化ホウ素ナトリウム等から選択される還元
剤1.5〜10当量を用いて、溶媒(例えばメタノー
ル、エタノール、プロパノール等のアルコール類、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエ
チルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル
類)中で、必要に応じて触媒として塩化セリウム (III)
・7水和物を用い、室温で通常1時間〜24時間、好ま
しくは1時間〜6時間、反応させることにより行われ
る。
【0035】また、本発明による式(I)の化合物は、
次ぎのスキーム2に記載の方法によって製造することが
できる。
【0036】
【化11】
【0037】上記で得た、式(IIIb)の化合物を、工
程(v)に付して、式(IIIc)(ここで、R*1はハロ
ゲン原子を表す)の化合物を得ることができる。このハ
ロゲン化は、10〜50当量のハロゲン化物で、室温
下、通常20分〜24時間、好ましくは20分〜6時
間、処理することによって得られる。ハロゲン化物とし
ては、例えばハロゲン化水素(例えば臭化水素、塩酸
等)、ハロゲン化リン(例えば五塩化リン、酸塩化リ
ン、三臭化リン等)、ハロゲン化チオニル(例えば塩化
チオニル、臭化チオニル等)、ホスフィンとハロゲン化
物(例えばトリフェニルホスフィンと四臭化炭素あるい
は四塩化炭素等)等が好ましい。用いられる溶媒として
は、反応が進行する限り特に限定されないが、例えばメ
タノール、エタノール、プロパノール等のアルコール
類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメト
キシエタン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ
ル等のエーテル類、ジクロロメタン、クロロホルム、四
塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化
水素等が好ましい。
【0038】次に、式(IIIc)の化合物を工程(vi)
に付して、式(I)に対応する化合物を得ることができ
る。この脱水反応は、塩化チオニル、五酸化リン、五塩
化リンおよび塩化ベンゾイル等の脱水剤1.2〜5当量
を用いて、溶媒(例えばピリジン、クロロホルムなど)
中で、ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアミノピ
リジンなどの塩基性触媒の存在下、室温で、通常1時間
〜24時間、好ましくは1時間〜6時間、反応させるこ
とにより行われる。
【0039】さらに、得られた化合物を、工程(vii)
において、還元環化し、さらにはフェニルチオ化または
アルコキシ化に付して、式(I)に対応する化合物を得
ることができる。まず、還元環化は、3〜10当量の沃
素と3〜10当量のトリフェニルホスフィン等の還元剤
を用いて室温で通常1時間〜24時間、または90℃〜
120℃で10分〜30分反応させることにより、一つ
または二つのエポキシがヨードヒドリンとなり、さらに
脱水してまたは還元環化させることにより行われる。ま
た、90℃〜120℃で通常1時間〜6時間、好ましく
は1時間〜3時間反応させることにより一方のエポキシ
が脱炭酸を伴って還元させることができる。また、フェ
ニルチオ化またはアルコキシ化は、1〜2当量のチオフ
ェノールまたは過剰量のC1 〜C5 のアルキルアルコー
ルと、溶媒(例えば、水、エタノールなど)中、1.2
〜2当量の炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の塩基存在
下、 25〜120℃で、1時間〜5時間反応させるこ
とにより行われる。
【0040】本発明の別の態様によれば、上記の式(II
I)で表される化合物が、式(I)または式(II)で表
される化合物の好ましい合成中間体として提供される。
【0041】式(III)において、R5およびR7は式
(I)について定義したR1と同じ意味を表し、好まし
い例についての同様のものが挙げられる。
【0042】なお、この式(III)に包含される化合物
の一部は、式(II)に包含される。すなわち、式(II)
の一部の化合物は式(I)の化合物の合成中間体として
の用途も有するものであることを意味する。
【0043】式(III)で表される化合物の具体例とし
ては、3β−アセトキシ−1β(2β), 7β(11β)
−ジエポキシ−8−オキソエレモフィル−9(10)−エ
ン−12−オイック アシド、3β−アセトキシ−1β
(2β), 7β(11β)−ジエポキシ−8−オキソエレ
モフィル−9(10)−エン−12−オイックアシド メチ
ルエステル、3β−アセトキシ−1α−クロル−7β
(11β)−エポキシ−2β−ヒドロキシ−8−オキソエ
レモフィル−9(10)−エン−12−オイックアシド
メチルエステル、および3β−アセトキシ−8−オキソ
エレモフィラ−1(2), 7(11), 9(10)−トリエ
ン−12−オイックアシド メチルエステルが挙げられ
る。
【0044】
【実施例】本発明を以下の実施例によってさらに説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0045】例13β−アセトキシ−1β(2β), 7β(11β)−ジエ
ポキシ−8−オキソエレモフィル−9(10)−エン−12
−オイック アシド PR toxin(1.7 g, 5.31 mM)を含むt-ブタノール (100
ml) 溶液中に、それぞれ水 (10 ml)に溶かした亜塩素酸
ナトリウム (576.5 ml, 6.37 mM)およびスルファミン酸
(618.6 mg, 6.37 mM)を加え、室温で1時間撹拌した。
反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和
食塩水、水で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで
脱水後、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリ
カゲルクロマトグラフィー(溶出溶剤;クロロホルム/
メタノール=2/1)で精製して、標記化合物(1.48
g, 収率 83 %)を得た。1 H-NMR(CD3OD) :δ 1.10 (d,J=7.2Hz,3H), 1.42 (s,3
H), 1.64 (s,3H), 1.97(d,J=14.4Hz,1H),1.98 (m,1H),
2.18 (s,3H), 2.35 (d,J=14.6Hz,1H), 3.81 (d,J=3.6H
z,1H), 4.00 (dd,J=3.6,4.9Hz,1H), 5.20 (dd,J=4.9,5.
1,1H), 6.51(s,1H) MS(SI) : m/z= 337 (MH+ )
【0046】例23β−アセトキシ−1β(2β), 7β(11β)−ジエ
ポキシ−8−オキソエレモフィル−9(10)−エン−12
−オイックアシド メチルエステル 例1の化合物 (100 mg, 0.298 mM) を含むメタノール溶
液(5ml)に、トリメチルシリルジアゾメタン 10 % n
−ヘキサン溶液試薬を、反応液が黄色を呈するまで、室
温で徐々に滴下した。さらに酢酸を1滴加えた後、減圧
下溶媒を留去した。得られた残渣をn−ヘキサンで洗浄
して、標記化合物 (95 mg,収率 91 %)を得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.01 (d,J=6.9Hz,3H), 1.39 (s,3
H), 1.59 (s,3H), 2.15(s,3H), 3.63 (d,J=3.8Hz,1H),
3.85 (s,3H), 3.93 (dd,J=3.8,4.9Hz,1H), 5.13(dd,J=
3.9,4.9Hz,1H), 6.39 (s,1H) MS(EI) : m/z= 350 (M + )
【0047】例3a3β−アセトキシ−1β(2β), 7β(11β)−ジエ
ポキシ−8β−ヒドロキシエレモフィル−9(10)−エ
ン−12−オイックアシド メチルエステル 例2の化合物 (67 mg, 0.2 mM ) を含むメタノール溶液
(5ml) に、塩化セリウム (III)・7水和物 (74.5 mg,
0.2 mM)と過剰量の水素化ホウ素ナトリウムとを加え、
室温で30分間撹拌した。反応液に水を加え、ジクロルメ
タンで抽出した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカ
ゲルクロマトグラフィー(溶出溶剤;クロロホルム/酢
酸エチル=1/1)で精製して、標記化合物(21.2 mg,
収率 31.5 %)を得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 0.95 (s,3H), 1.22 (s,3H), 1.44
(d,J=13.7Hz,1H), 1.61(s,3H), 1.68 (m,1H), 1.89 (d,
J=13.0Hz,1H), 2.13 (s,3H), 3.56 (d,J=3.8Hz,1H), 3.
74 (dd,J=3.8,5.4Hz,1H), 3.81 (dd,J=1.1,4.6Hz,1H),
5.10 (dd,J=5.3,5.3Hz,1H), 6.05 (d,J=5.0Hz,1H) MS(SI) : m/z= 353 (MH+ )
【0048】例3b3β−アセトキシ−1β(2β), 7β(11β)−ジエ
ポキシエレモフィル−9(10)−エン−12, 8β−オラ
イド 例3aにおいて、例3aの化合物と共に標記化合物 (5.
2 mg, 収率 8.5%)を得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.01 (d,J=7.0Hz,3H), 1.28 (s,3
H), 1.50 (s,3H), 1.73 (m,1H), 1.83 (d,J=15.6Hz,1
H), 1.99 (d,J=15.2Hz,1H), 2.14 (s,3H), 3.58 (d,J=
1.5Hz,1H),3.75 (dd,J=3.5,5.1 Hz,1H), 5.00 (d,J=1.6
Hz,1H), 5.14 (dd,J=5.1,5.5Hz,1H), 6.09 (d,J=1.5Hz,
1H) MS(SI) : m/z= 321 (MH+ )
【0049】例43β−アセトキシ−7β(11β)−エポキシエレモフィ
ラ−1(2), 9(10)−ジエン−12, 8β−オライド 例3bの化合物 (2.0 mg, 6.25μM)をジクロルメタン
(0.5 ml) に溶かし、トリフェニルフォスフィン ( 1.6
mg ,7.63 μM)およびヨウ素 (4.0 mg, 15.8μM)を加
え、室温で1時間撹拌した。反応液に5%チオ硫酸ナト
リウム水溶液(3ml)を加え、クロロホルムで抽出し
た。有機相を水洗し、無水硫酸ナトリウムで脱水後、減
圧下で溶媒を留去した。得られた残渣を分取用TLC
(展開溶媒;クロロホルム/酢酸エチル=3/1)で精
製して、標記化合物 (0.7 mg, 収率 37 %) を得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.07 (d,J=7.2Hz,3H), 1.24 (s,3
H), 1.50(s,3H), 1.84 (d,J=15.2Hz,1H),1.94 (m,1H),
2.07 (s,3H),2.08 (d,J=15.2Hz,1H),5.07 (brs,1H), 5.
24 (dd,J=5.3,5.3Hz,1H), 5.74 (d,J=1.9Hz,1H), 6.02
(dd,J=5.7,9.5Hz,1H), 6.22 (d,J=9.9 Hz,1H)
【0050】例53β−アセトキシ−1α−クロル−7β(11β)−エポ
キシ−2β−ヒドロキシ−8−オキソエレモフィル−9
(10)−エン−12−オイックアシド メチルエステル 例1の化合物 (1.0 g, 2.97 mM)に、氷冷下、10%塩酸
・メタノール試薬 (80ml) を加え、室温で2時間撹拌し
た。氷冷下反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。
有機相を水洗し、無水硫酸ナトリウムで脱水後、減圧下
で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマト
グラフィー(溶出溶剤;クロロホルム/メタノール=10
/1)で精製して、標記化合物(882 mg, 収率 77 %)
を得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.08 (d,J=7.2Hz,3H), 1.44 (s,3
H), 1.67 (s,3H), 1.86 (m,1H), 2.05 (d,J=14.6Hz,1
H), 2.16 (d,J=14.6Hz,1H), 2.19 (s,3H), 3.79(m,1H),
3.84 (s,3H), 4.97 (dd,J=2.1,11.0Hz,1H), 5.52 (dd,
J=3.1,3.3Hz,1H), 6.68 (d,J=2.1Hz,1H) MS (FD): m/z=386 ( M + )
【0051】例63β−アセトキシ−1−クロル−11β−ヒドロキシ−8
−オキソエレモフィラ−1(2), 6(7), 9(10)
−トリエン−12−オイックアシド メチルエステル 例1の化合物 (4.2 mg, 0.01 mM)を氷冷下10%塩酸−メ
タノール試薬(1ml)に溶解し、25℃に昇温して4時間
30分撹拌した。反応液中のメタノールを減圧下で留去し
た後、残渣に水を加え、クロロホルムで抽出した。減圧
下で溶媒を留去し、得られた残渣を分取用TLC(展開
溶媒;クロロホルム/メタノール=10/1)で精製して、
標記化合物 (1.6 mg, 収率 35 %) および例5の化合物
(1.8 mg, 収率37%)を得た。1 H-NMR(CDCl3):δ 1.24 (d,J=7.2Hz,3H), 1.42(s,1H),
1.62 (s,3H),2.15 (s,3H), 2.23 (m,1H), 3.74 (s,3
H), 5.50 (dd,J= 5.1,5.4Hz,1H), 6.37 (d,J= 5.6Hz,1
H), 6.66 (s,1H), 7.10 (s,1H) MS (FD): m/z=368 ( M + )
【0052】例7a3β−アセトキシ−1−クロルエレモフィラ−1(1
0), 7(11), 8(9)−トリエン−12, 8−オライ
例5の化合物 (20 mg, 0.05 mM) を1, 2−ジクロロエ
タン (1.5 ml) に溶解し、ヨウ素 (64 mg ,0.25 mM) お
よびトリフェニルフォスフィン (65 mg, 0.25mM) を加
え、95℃で10分間撹拌した。反応液に5%チオ硫酸ナト
リウム水溶液 (25ml) を加え、クロロホルムで抽出し
た。減圧下で溶媒を留去し、得られた残渣を分取用TL
C(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製
して、標記化合物 (2.2 mg, 収率13% )を得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.12 (d,J=7.2Hz,3H), 1.18 (s,3
H), 1.95 (d,J=1.8Hz,3H), 1.95 (m,1H), 2.10 (s,3H),
2.27 (d,J=15.1Hz,1H), 2.65 (d,J=19.5Hz,1H),2.86
(d,J=16.4Hz,1H), 2.95 (dd,J=5.9,20.3Hz,1H), 5.16
(m,1H), 6.51 (s,1H) MS (FAB) : m/z= 323 (MH + )
【0053】例7b3β−アセトキシエレモフィラ−1(10), 7(11),
8(9)−トリエン−12 , 8−オライド 例7aにおいて、例7aの化合物と共に標記化合物 (1.
4 mg, 収率 9.5%)を得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.11 (d,J=7.2Hz,3H), 1.17 (s,3
H), 1.93 (d,J=1.8Hz,3H), 1.93 (m,1H), 2.07 (s,3H),
2.22 (br-d,J=17.7Hz,1H), 2.42 (dd, J=5.0,20.3Hz,1
H), 2.61 (m,1H), 2.86 (d,J=15.6Hz,1H), 5.16 (m,1
H), 5.73 (m,1H), 5.99 (s,1H) MS (SI): m/z= 289 (MH + )
【0054】例7c3β−アセトキシ−1−クロル−11β−ヒドロキシ−8
−オキソエレモフィラ−1(2), 9(10)−ジエン−
12−オイックアシド メチルエステル 例7aにおいて、例7aおよび例7bの化合物と共に標
記化合物 (3.1 mg, 収率 16 %)を得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.06 (d,J=6.9Hz,3H), 1.31 (s,3
H), 1.50 (s,3H),2.02 〜2.11 (m,3H), 2.12 (s,3H),
2.82 (dd,J=6.2,12.6Hz,1H), 3.75 (s,3H), 5.40 (dd,J
=5.1,5.4Hz,1H), 6.40 (s,1H), 6.49 (d,J=5.6Hz,1H) MS (FAB) : m/z= 371 (MH + )
【0055】例83β−アセトキシ−1−クロロ−11β−ヒドロキシエレ
モフィラ−1(2), 9(10)−ジエン−12, 8β−オ
ライド 例7cの化合物 (22.5 mg, 0.06 mM) をメタノール (8
ml) に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム (2.0 mg, 0.05
mM)および触媒量の塩化セリウム(III)・7水和物を加
え、室温で1時間撹拌した。反応液に水を加え、6N塩
酸で酸性とした後、酢酸エチルで抽出した。有機相を無
水硫酸ナトリウムで脱水後、減圧下で溶媒を留去した。
得られた残渣を分取用TLC(展開溶媒;クロロホルム
/酢酸エチル=5/2)で精製して、標記化合物 (9.9
mg, 収率 48.1 %) を得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.01 (d,J=7.2Hz,3H), 1.16 (s,3
H), 1.45 (s,3H), 1.71 (m,1H), 1.87 (m,1H), 2.08
(s,3H), 2.35 (brs,1H), 2.56(ddd,J=4.9,4.9,14.3Hz),
5.23 (dd,J=4.9,5.1Hz,1H), 5.33 (dd,J=4.9,5.1Hz,1
H), 6.23 (d,J=5.6Hz,1H), 6.41 (d,J=4.6,1H) MS (EI): m/z= 340 (M + )
【0056】例93β−アセトキシ−1−クロロエレモフィラ−1
(2), 9(10), 11(13)−トリエン−12,8β−オ
ライド 例8の化合物 (5.2 mg, 0.0153 mM)をピリジン (1ml)
に溶解し、チオニルクロライドを触媒量加え、室温で3
時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し
た。有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水後、減圧下で溶
媒を留去し、得られた残渣を分取用TLC(展開溶媒;
クロロホルム/酢酸エチル=5/2)で精製して、標記
化合物 (3.5 mg, 収率 71.1 %)を得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.02 (d, J= 7.2 Hz, 3H), 1.19
(s, 3H), 1.85-1.96 (m,3H), 2.09 (s, 3H), 4.96 (dd,
J= 4.1, 6.7 Hz, 1H), 5.31 (dd, J= 5.4, 5.4 Hz, 1
H), 5.70 (d, J= 1.5Hz, 1H), 6.25 (d, J= 5.6 Hz, 1
H), 6.28 (d, J= 1.8Hz, 1H), 6.43 (d, J= 4.3 Hz, 1
H) MS (EI): m/z=322 (M +)
【0057】例103β−アセトキシ−1−クロル−8, 11β−ジヒドロキ
シエレモフィラ−1(2), 6(7), 9(10)−トリ
エン−12−オイックアシド メチルエステル 例6の化合物 (5mg, 0.014 mM)をメタノール (0.5 m
l) に溶解し、0.01 mM塩化セリウム(III)・7水和物メ
タノール溶液(140 μl, 0.014 mM )および1.0 mM水素
化ホウ素ナトリウムメタノール溶液 (7μl, 0.007 mM)
を加え、25℃で2時間撹拌した。反応液中のメタノール
を減圧下で留去した後、水を加え、クロロホルムで抽出
した。減圧下で溶媒を留去し、得られた残渣を分取用T
LC(展開溶媒;クロロホルム/酢酸エチル=3/1)
で精製して、標記化合物 (0.7 mg, 収率 14 %)を得
た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.13 (d,J=7.3Hz,3H), 1.14 (s,3
H), 1.63 (s,3H), 2.09 (s,3H), 2.09 (m,1H), 3.75
(s,3H), 5.34 (dd, J=4.8, 4.8Hz,1H), 6.04 (d, J=1.2
Hz,1H), 6.09 (d,J=5.6Hz,1H), 6.35 (d,J=2.7 Hz,1H) MS (EI): m/z= 370 (M + )
【0058】例113β−アセトキシ−1−クロル−5−デメチル−5,
6, 7, 8, 9, 10−ヘキ サデヒドロ−11β−ヒドロキ
シ−6−メチルエレモフィル−1(2)−エン−12−オ
イックアシド メチルエステル 例10の化合物 (9.5 mg, 0.026 mM)をトルエン(1m
l)に溶解し、p−トルエンスルホン酸 (1mg, 0.005 m
M) を加え、25℃で1時間30分撹拌した。反応液中のト
ルエンを減圧下で留去した後、水を加え、クロロホルム
で抽出した。減圧下で溶媒を留去し、得られた残渣を分
取用TLC(展開溶媒;クロロホルム/酢酸エチル=3
/1)で精製して、標記化合物 (3.6 mg, 収率 40 %)
を得た。1H-NMR(CDCl3) :δ 1.11 (d,J=6.9Hz,3H), 1.
85 (s,3H), 2.16 (s,3H), 2.24 (s,3H), 3.46 (m,1H),
3.78 (s,3H), 5.75 (dd,J=1.9,6.7Hz,1H), 5.93 (dd,J=
1.7,1.7Hz,1H), 7.43 (d,J=8.3Hz,1H), 7.51 (d,J=8.6H
z,1H) MS (EI): m/z= 352 (M + )
【0059】例123β−アセトキシ−1α−クロル−2β, 11β−ジヒド
ロキシ−8−オキソエレモフィル−9(10)−エン−12
−オイックアシド メチルエステル 例5の化合物 (20 mg, 0.05 mM) を塩化メチレン (2m
l) に溶解し、ヨウ素 (40 mg, 0.15 mM) およびトリフ
ェニルフォスフィン (41 mg, 0.15 mM)を加え、25℃で
18時間撹拌した。反応液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶
液 (25 ml)を加え、クロロホルムで抽出した。減圧下で
溶媒を留去し、得られた残渣を分取用TLC(展開溶
媒;クロロホルム/メタノール=20/1)で精製して、
標記化合物 (5.6 mg, 収率27%) を得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.06 (d,J=7.2Hz,3H), 1.37 (s,3
H), 1.49 (s,3H), 1.78 (m,1H), 2.08 (m,1H), 2.19
(s,3H), 2.78 (dd,J=5.6,13.6Hz,1H), 3.76 (s,3H),4.8
7 (dd,J=1.9,10.8Hz,1H), 5.49 (dd,J=3.1,3.3Hz,1H),
6.47 (d,J=1.9Hz,1H) MS (CI):m/z = 389 (MH +)
【0060】例133β−アセトキシ−1−クロル−8−オキソエレモフィ
ラ−1(2), 7(11) , 9(10)−トリエン−12−オ
イックアシド メチルエステル 例12の化合物(2.7 mg, 0.007 mM)をピリジン (1m
l) に溶解し、チオニルクロライド(1滴)を加え、25
℃で1時間撹拌した。反応液中の溶媒を減圧下で留去し
た後、水を加え、クロロホルムで抽出した。減圧下で溶
媒を留去し、得られた残渣を分取用TLC(展開溶媒;
クロロホルム/酢酸エチル=3/1)で精製して、標記
化合物 (0.2 mg, 収率 8.2%)を得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.11 (d,J=6.9Hz,3H), 1.22 (s,3
H), 2.04 (d,J=1.9Hz,3H), 2.11 (s,3H), 2.11 (m,1H),
2.30 (m,1H), 2.90 (d,J=14.2Hz,1H), 3.83 (s,3H),
5.42 (dd,J=4.4, 5.8Hz,1H), 6.50 (d,J=5.3Hz,1H), 6.
50 (s,1H) MS (FAB) : m/z= 353 (MH + )
【0061】例14a3β−アセトキシ−8−オキソエレモフィラ−1
(2), 7(11), 9(10)−トリエン−12−オイック
アシド メチルエステル 例2の化合物 (20 mg, 0.06 mM) を塩化メチレン (2m
l) に溶解し、ヨウ素 (74 mg, 0.29 mM)およびトリフ
ェニルフォスフィン (71 mg, 0.27 mM)を加え、25℃で
2時間30分撹拌した。反応液に5%チオ硫酸ナトリウム
水溶液 (25ml) を加え、クロロホルムで抽出した。減圧
下で溶媒を留去し、得られた残渣を分取用TLC(展開
溶媒;クロロホルム/酢酸エチル=3/1)で精製し
て、標記化合物(1.0 mg, 収率 5.4%)を得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.11 (d,J=7.2Hz,3H), 1.20 (s,3
H), 2.04 (d,J=2.1Hz,3H), 2.04 (m,1H), 2.10 (s,3H),
2.26 (m,1H), 2.89 (d,J=14.1Hz,1H), 3.82 (s,3H),
5.38 (dd,J=4.9,5.1Hz,1H), 5.89 (s,1H), 6.27 (dd,J=
4.9,9.6Hz,1H), 6.36 (d,J=9.8Hz,1H) MS (EI): m/z=318(M + )
【0062】例14b3β−アセトキシ−11β−ヒドロキシ−8−オキソエレ
モフィラ−1(2), 9(10)−ジエン−12−オイック
アシド メチルエステル 例14aにおいて、例14aの化合物と共に標記化合物
(1.2 mg, 収率 6.2%)を得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.06 (d,J=7.2Hz,3H), 1.28 (s,3
H), 1.49 (s,3H), 1.98 (m,1H), 2.03 (m,1H), 2.10
(m,1H), 2.11 (s,3H), 2.80 (ss,J=4.9,13.3Hz,1H),3.7
4 (s,3H), 5.37 (dd,J=4.9,5.1Hz,1H), 5.80 (s,1H),
6.27 (dd,J=5.1,10.0Hz,1H), 6.34 (d,J=9.7Hz,1H) MS (FAB) :m/z = 337 (MH+ )
【0063】例153β−アセトキシエレモフィラ−1(2), 7(11),
9(10)−トリエン−12,8β−オライド 例14aの化合物 (18 mg, 0.0566 mM) をメタノール
(1ml)に溶かし、水素化ホウ素ナトリウムを過剰量加
えて氷冷下30分間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸
エチルにより抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで
脱水後、減圧下で溶媒を留去し、得られた残渣を分取用
TLC(展開溶媒;n−ヘキサン/酢酸エチル=2/
1)で精製して、標記化合物(2.8 mg, 収率 17 %)を
得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 0.98 (s,3H), 1.07 (d,J=7.2Hz,3
H), 1.88 (s,3H), 2.06 (s,3H), 2.06 (m,1H), 2.26
(d,J=12.2Hz), 2.83 (d,J=12.6Hz), 5.27 (brs,1H),5.3
2 (dd,J=4.5,4.9Hz,1H), 5.74 (d,J=2.6Hz,1H), 5.89
(dd,J=4.9,9.5Hz,1H), 6.15 (d,J=9.2Hz,1H) MS (EI): m/z=288 (M+ )
【0064】例16エレモフィラ−1(10), 2(3), 7(11),8
(9)−テトラエン−12,8−オライド 例14a化合物(63 mg, 0.2 mM )をメタノール(2m
l)に溶かし、水素化ホウ素ナトリウム (5 mg, 0.132
mM )および触媒量の塩化セリウムを加えて室温で16時
間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにより抽出
した。有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水後、減圧下で
溶媒を留去し、得られた残渣を分取用TLC(展開溶
媒;n−ヘキサン/酢酸エチル=5/1)で精製して、
標記化合物 (8mg, 収率 12.7 %)と例7bの化合物
(2mg, 収率3%)を得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 0.70 (s,3H), 1.15 (d,J=7.2Hz,3
H), 1.94 (s,3H), 2.21 (d,J=16.8Hz,1H), 2.40 (m,1
H), 2.88 (d,J=16.8Hz,1H), 5.68 (m,1H), 6.11 (m,3H) MS (EI): m/z= 228(M+ )
【0065】例173β−アセトキシ−11−デメチル−1β(2β)−エポ
キシ−8−オキソエレモフィラ−7(11), 9(10)−
ジエン−11−オール 例1の化合物(50 mg, 0.149 mM )、トリフェニルホス
フィン (10mg, 0.038mM)およびヨウ化ナトリウム(10
mg, 0.067 mM )をトルエン (10 ml)に懸濁し、1.5 時
間加熱還流した。反応液に水を加え、トルエンで抽出し
た。有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水後、減圧下で溶
媒を留去し、得られた残渣を分取用TLC(展開溶媒;
クロロホルム/酢酸エチル=3/1)で精製して、標記
化合物(8.9 mg, 収率 20.5 %)を得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.01 (d,J=7.2Hz,3H), 1.11 (s,3
H), 1.76 (m,1H), 2.12 (s,3H), 2.14 (s,3H), 2.22
(d,J=14.4Hz,1H), 2.42 (d,J=14.4Hz,1H), 3.59 (d,J=
3.3Hz,1H), 3.87 (dd,J=3.6,5.0Hz,1H), 5.11 (dd,J=5.
0,5.0Hz,1H), 6.29 (s,1H) MS (EI): m/z= 292(M+ )
【0066】例18a3β−アセトキシ−1α, 7α−ジクロロ−2β, 11β
−ジヒドロキシ−8, 12−ジオキソエレモフィル−9
(10)−エン PR toxin(100 mg, 0.31 mM)を 10 %塩酸メタノール試
薬(5ml)に溶解し、25 ℃で 20 分間撹拌した。反応
液中のメタノールを減圧下で留去し、残渣に水を加え、
クロロホルムで抽出した。減圧下で溶媒を留去し、得ら
れた残渣を分取用TLC(展開溶媒;クロロホルム/酢
酸エチル=2/1)で精製して、標記化合物 (19.4 mg,
収率 16 %)を得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.13 (d,J=7.0Hz,3H), 1.40 (s,6
H), 2.20 (s,3H), 2.51 (d,J=16.4Hz,1H), 2.65 (d,J=1
6.4Hz,1H), 2.80 (m,1H), 3.66 (dd,J=3.9,10.6Hz,1H),
5.01 (dd,J=1.6,10.6Hz,1H), 5.54 (dd,J=3.9,3.9Hz,1
H), 6.59 (d,J=1.2Hz,1H), 10.08 (s,1H) MS (FAB) :m/z = 393 (MH+ )
【0067】例18b3β−アセトキシ−7α−クロロ−2β, 11β−ジヒド
ロキシ−8, 12−ジオキソ−1α−メトキシエレモフィ
ル−9(10)−エン 例18aにおいて、例18aの化合物と共に標記化合物
(10.4 mg,収率 8.6%)を得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.10 (d,J=7.0Hz,3H), 1.37 (s,3
H), 1.40 (s,3H), 2.19 (s,3H), 2.49 (d,J=16.0Hz,1
H), 2.61 (d,J=16.4Hz,1H), 2.76 (m,1H), 3.49 (s,3
H), 3.58 (dd,J=3.9,9.8Hz,1H), 4.17 (dd,J=1.6,9.8H
z,1H), 5.49 (dd,J=3.9,3.9Hz,1H), 6.22 (d,J=1.2Hz,1
H), 10.09 (s,1H) MS (FAB) :m/z = 389 (MH+ )
【0068】例19a1−クロロ−3β, 11β−ジヒドロキシ−8−オキソエ
レモフィラ−1(2),6(7), 9(10)−トリエン
−12−オイックアシド メチルエステル 例1の化合物(300 mg, 0.91 mM)を10%塩酸メタノール
試薬(20 ml )に溶解し、25℃で24時間30分撹拌した。
反応液中のメタノールを減圧下で留去し、残渣に水を加
え、クロロホルムで抽出した。減圧下で溶媒を留去し、
得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出溶
剤;クロロホルム/酢酸エチル=10/1)および分取
用TLC(展開溶媒;クロロホルム/酢酸エチル=3/
1)で精製して、標記化合物(111 mg, 収率 38 %)を
得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.34 (d,J=7.3Hz,3H), 1.44 (s,3
H), 1.63 (s,3H), 2.04 (m,1H), 3.74 (s,3H), 4.38 (b
r-dd,J=5.0,5.0Hz,1H), 6.42 (d,J=4.9Hz,1H, 6.62 (s,
1H), 7.12 (s,1H) MS (SI):m/z = 327 (MH+ )
【0069】例19b1−クロロ−11β−ヒドロキシ−3β−メトキシ−8−
オキソエレモフィラ−1(2), 6(7), 9(10)−
トリエン−12−オイックアシド メチルエステル 例19aにおいて、例19aの化合物と共に標記化合物
(6.1 mg, 収率 2.0%)を得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.18 (s,3H), 1.30 (d,J=6.7Hz,3
H), 1.63 (s,3H), 1.85 (m,1H), 3.45 (s,3H), 3.70 (d
d,J=2.6,9.5Hz,1H), 3.74 (s,3H), 6.48 (d,J=2.6Hz,1
H), 6.66 (s,1H), 7.13 (s,1H) MS (FD):m/z = 340 (M + )
【0070】例203β−アセトキシ−1−クロロ−8−オキソエレモフィ
ラ−1(2), 9(10) , 11(13)−トリエン−12−オ
イックアシド メチルエステル 例7cの化合物(14 mg, 0.04 mM) をピリジン(1ml)
に溶解し、チオニルクロライド(1滴)を加え、25℃で
3時間撹拌した。反応液に水を加え、クロロホルムで抽
出した。減圧下で溶媒を留去し、得られた残渣を分取用
TLC(展開溶媒;クロロホルム/酢酸エチル=5/
1)で精製して、標記化合物(1.3 mg, 収率 9.8%)お
よび例13の化合物(1.3 mg, 収率 9.8%)を得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.04 (d,J=7.2Hz,3H), 1.37 (s,3
H), 2.03 (m,1H), 2.09 (m,1H), 2.12 (s,3H), 3.64 (d
d,J=5.4,13.4Hz,1H), 3.77 (s,3H), 5.41 (dd,J=5.1,5.
4Hz,1H), 5.72 (s,1H), 6.40 (d,J=0.8Hz,1H), 6.46
(d,J=5.6Hz,1H), 6.47 (s,1H) MS (FAB) :m/z = 353 (MH+ )
【0071】例21a3β−アセトキシ−1−フェニルチオエレモフィラ−1
(10)、7(11)、 8(9)−トリエン−12、8
オライド 水(0.5 ml)にチオフェノール(3.1 μl, 0.03 mM)および
炭酸ナトリウム(3.7 mg, 0.035 mM)を加えた溶液中
に、例7aの化合物(10.3 mg, 0.032 mM)のエタノール
(0.5 ml)溶液を加え、110 ℃で2時間攪拌した。反応液
に水を加え、クロロホルムで抽出し、得られた残さを分
取用TLC (展開溶媒 ; ヘキサン / アセトン= 2 / 1)で
精製して、標記化合物(0.5 mg, 収率 3.9 %)を得た。1 H-NMR(CDCl3) δ 1.11 (d, J= 7.2 Hz, 3H), 1.15 (s,
3H), 1.91 (m, 1H),1.95 (d, J= 1.8 Hz, 3H), 1.97
(s, 3H), 2.27 (br-d, J= 16.7 Hz, 1H),2.32 (m, 1H),
2.50 (m, 1H), 2.89 (d, J= 16.2 Hz, 1H), 5.05 (m,
1H),6.36 (m, 1H), 7.15-7.30 (m, 5H) MS (EI) m/z= 396 (M+)
【0072】例 21b3β−アセトキシ−1−エトキシエレモフィラ−1(1
0)、7(11)、8(9)−トリエン−12、8オラ
イド 例21aにおいて、例21aの化合物と共に標記化合物
(0.4 mg, 収率 3.8 %)を得た。1 H-NMR(CDCl3) δ 1.11 (d, J= 6.7 Hz, 3H), 1.15
(s, 3H), 1.38 (t, J=7.1 Hz, 3H), 1.91 (d, J=
1.7 Hz, 3H), 1.93 (m, 1H), 2.05 (s, 3H),2.18 (br
-d, J= 15.0 Hz, 1H), 2.46 (m, 1H), 2.60 (m, 1H),
2.82 (d, J=16.0 Hz, 1H), 4.37 (dq, J= 6.7, 9.3
Hz, 1H), 4.63 (dq, J= 6.7, 9.3 Hz,1H) 5.12 (m, 1
H), 6.32 (m, 1H) MS (FAB) m/z= 333 (MH+)
【0073】試験例 活性評価試験 本発明による化合物のプロゲステロン受容体結合阻害活
性については H. Kondo らの方法〔ジャーナル・オブ・
アンチバイオチックス(J. Antibiotics)、43巻、1533-1
542 頁、1990年〕に従い、次のように測定した。豚の子
宮細胞を5mM燐酸緩衝液中においてポリトロンホモジナ
イザーにて粉砕し、この溶液を遠心分離(100,000×g,
30分間) 処理し、上清を分離してプロゲステロン受容体
を含む細胞質画液を調製した。この細胞質画分液(2-3mg
蛋白/ml)50μlと、リガンドとして[3H]- プロゲステ
ロン溶液(3.84 TBq/mM, 18.5 kBq/ml)40μlとの溶液
に、任意の濃度の被験薬溶液10 μl を添加し、試験管
内で4℃で60分間反応させた。反応液に0.5 %活性炭溶
液100 μl を添加し、10分間靜置した後に、遠心分離
(2,000×g、10分間) 処理した。得られた上清の放射活
性を液体シンチレーションカウンターによって測定し
た。
【0074】また、上記条件下、被験薬無添加時での放
射活性と被験薬とに替えて、メドロキシプロゲステロン
アセテート(MPA) (10μg/ml)10 μl添加時の放射活
性を測定し、それぞれ細胞質画分に対する[3H]- プロ
ゲステロンの全結合量と、非特異的結合量とした。これ
ら測定値から以下の式にて阻害率を算出し、結合阻害活
性(IC50)をもとめた。
【0075】
【数1】
【0076】例7a、7b、14a、15、16、21
aおよび21bの化合物のプロゲステロンリセプター結
合阻害活性は以下の第1表に示されるとおりであった。
【0077】製剤例 錠剤 例7bの化合物、乳糖、クロスリンクドポリビドン、お
よびヒドロキシプロピルメチルセルロースの均一な粉末
混合物を作り、これを常法により湿式造粒して、ステア
リン酸マグネシウム0.5mg/錠を添加した。得られ
た混合物を常法により打錠し、一錠あたり下記の量で各
成分を含む組成の錠剤を製造した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 303/48 C07D 303/48 307/92 307/92 // C07D 493/10 493/10 Z (72)発明者 佐々木 徹 神奈川県横浜市港北区師岡町760番地 明 治製菓株式会社薬品総合研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の式(I)で表される化合物またはそ
    の塩。 【化1】 [式中、 R1は、水素原子、ハロゲン原子、C1 〜C5 のアルコ
    キシ基、またはフェニルチオ基を表し、 R2は、C1 〜C5 のアルコキシ基またはC2 〜C5
    アルカノイルオキシ基を表し、 a、b、c、d、およびeの添え字を付した……は、b
    およびdが二重結合を表す場合、a、c、およびeは単
    結合を表し、bおよびdが単結合を表す場合、aは単結
    合または二重結合を表し、cおよびeは二重結合を表
    し、かつaが二重結合を表す場合にはR1およびR2はと
    もに水素原子を表す。]
  2. 【請求項2】bおよびdが二重結合を表し、a、c、お
    よびeが単結合を表す、請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】bおよびdが単結合を表し、aが二重結合
    を表し、cおよびeが二重結合を表し、R1およびR2
    ともに水素原子を表す、請求項1に記載の化合物。
  4. 【請求項4】bおよびdが単結合を表し、aが単結合を
    表し、cおよびeが二重結合を表す、請求項1に記載の
    化合物。
  5. 【請求項5】下記の式(II)で表される化合物またはそ
    の塩。 【化2】 [式中、 R3は式(I)について定義したR2と同じ意味を表し、 R4はC1 〜C5 のアルコキシ基を表す。]
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合
    物を有効成分として含んでなる、医薬粗成物。
  7. 【請求項7】プロゲステロン関連疾患の治療薬または予
    防薬である、請求項6に記載の医薬組成物。
  8. 【請求項8】乳癌もしくは卵巣癌に対する抗癌剤、子宮
    筋腫、子宮内膜症、髄膜腫、もしくは骨髄腫に対する治
    療薬、堕胎薬、経口避妊薬、または骨粗鬆症および更年
    期障害に対する治療薬および予防薬である、請求項7に
    記載の医薬組成物。
  9. 【請求項9】プロゲステロン関連疾患の治療薬または予
    防薬の製造のための、請求項1〜5のいずれか一項に記
    載の化合物の使用。
  10. 【請求項10】乳癌もしくは卵巣癌に対する抗癌剤、子
    宮筋腫、子宮内膜症、髄膜腫、もしくは骨髄腫に対する
    治療薬、堕胎薬、経口避妊薬、または骨粗鬆症および更
    年期障害に対する治療薬および予防薬の製造のための、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  11. 【請求項11】下記の式(III)で表される化合物また
    はその塩。 【化3】 [式中、 R5は式(I)について定義したR1と同じ意味を表し、 R6は水酸基を表し、あるいはR5とR6は一緒になっ
    て、オキソ(=O)を表し、 R7は式(I)について定義したR2と同じ意味を表し、 Aは、酸素原子を表すか、または結合を表し、このAが
    結合している二つの炭素原子間において二重結合を形成
    する。]
JP9159570A 1996-06-20 1997-06-17 プロゲステロンリセプター結合阻害活性を有する新規セスキテルペン誘導体 Pending JPH1067710A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9159570A JPH1067710A (ja) 1996-06-20 1997-06-17 プロゲステロンリセプター結合阻害活性を有する新規セスキテルペン誘導体

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15982296 1996-06-20
JP8-159822 1996-06-20
JP9159570A JPH1067710A (ja) 1996-06-20 1997-06-17 プロゲステロンリセプター結合阻害活性を有する新規セスキテルペン誘導体
US08/878,841 US5817816A (en) 1996-06-20 1997-06-19 Sesquiterpene derivatives having progesterone receptor binding inhibitory activity

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1067710A true JPH1067710A (ja) 1998-03-10

Family

ID=27321564

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9159570A Pending JPH1067710A (ja) 1996-06-20 1997-06-17 プロゲステロンリセプター結合阻害活性を有する新規セスキテルペン誘導体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1067710A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU682195B2 (en) New 11-benzaldoxime-estradiene-derivatives, methods for their production and pharmaceuticals containing these substances
US6958327B1 (en) 18 Norsteroids as selectively active estrogens
CN101360488A (zh) 化合物
CN101360419A (zh) 化合物
CN101370380A (zh) 化合物
AU4401100A (en) Ent-steroids as selectively active estrogens
US20070099880A1 (en) Estrogen receptor modulators
US4160027A (en) Steroid cyanoketones and intermediates
JPH02243698A (ja) 性ステロイド活性を抑制するために用いるエストロゲン核誘導体の薬学組成物
RU2159774C2 (ru) Производные сульфамата, способ их получения и фармацевтические составы
JPH07149790A (ja) 新規な11−ベンズアルドキシム−17β−メトキシ−17α−メトキシメチル−エストラジエン誘導体、その製法およびその物質を含有する医薬製剤
JP2002517405A (ja) アゴニストまたはアンタゴニストホルモン特性を有する17β−ニトロ−11β−アリルステロイドとその誘導体
JP4896335B2 (ja) エストロゲン化合物としてのクロマン誘導体
ES2286042T3 (es) 18-nor-esteroides como estrogenos eficaces selectivamente.
US5817816A (en) Sesquiterpene derivatives having progesterone receptor binding inhibitory activity
JPH1067710A (ja) プロゲステロンリセプター結合阻害活性を有する新規セスキテルペン誘導体
KR100200462B1 (ko) 아로마타제 억제제로서 유용한 2베타, 19-메틸렌아미노 다리 걸친 스테로이드
HU197925B (en) Process for producing 11 beta-(aminophenyl)-steroids and pharmaceutical compositions comprising same
JP2007512361A (ja) エストロゲン受容体調節剤
AU2002210470B2 (en) 4-halogenated 17-methylene steroids, method for the production thereof and pharmaceutical compositions containing these compounds
WO1998028324A1 (fr) Steroides substitues en position 11, leur procede de preparation, leur application comme medicaments et les compositions pharmaceutiques les renfermant
EP1090027B1 (fr) Nouveaux 19-nor steroides 17-halogenes, procede et intermediaires de preparation, application comme medicaments et compositions pharmaceutiques les renfermant
KR101634758B1 (ko) 에스트로겐 수용체 리간드로서의 2-하이드록시-7-메틸 옥타하이드로페난트렌 유도체 또는 이의 약학적으로 허용가능한 염을 유효성분으로 함유하는 약학 조성물
WO1998028324A9 (fr) Steroides substitues en position 11, leur procede de preparation, leur application comme medicaments et les compositions pharmaceutiques les renfermant
JP2004505093A (ja) 16α−メチルまたはエチル置換エストロゲン