JPH1062243A - 焦電型赤外線センサ - Google Patents

焦電型赤外線センサ

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JPH1062243A
JPH1062243A JP8237243A JP23724396A JPH1062243A JP H1062243 A JPH1062243 A JP H1062243A JP 8237243 A JP8237243 A JP 8237243A JP 23724396 A JP23724396 A JP 23724396A JP H1062243 A JPH1062243 A JP H1062243A
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JP
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pyroelectric
sensor element
pyroelectric sensor
infrared
sensor elements
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JP8237243A
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Inventor
Shinya Nozu
津 真 也 野
Satoshi Ito
藤 聡 伊
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で、長期信頼性を有し、微動検知のみを
行うことができる焦電型赤外線センサを得る。 【解決手段】 焦電型赤外線センサ10は、第1および
第2の焦電体センサ素子24,26を含む。焦電体2
8,36の分極方向が逆になるように、第1および第2
の焦電体センサ素子24,26を積層し、窓部材20側
の第1の焦電体センサ素子24を赤外線透過性の材料で
形成する。第1および第2の焦電体センサ素子24,2
6の電極34a,42aを接地し、電極34b,42b
をFET46のゲートに接続する。電極34a,42a
と電極34b,42bとの間に抵抗44を接続する。F
ET46は、ソースフォロア回路とする。電極34a,
34bに対向する電極30a,30bを電極32で接続
し、電極42a,42bに対向する電極38a,38b
を電極40で接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は焦電型赤外線セン
サに関し、特にたとえば、防犯装置などに組み込まれて
人間などを検知するために用いられる焦電型赤外線セン
サに関する。
【0002】
【従来の技術】焦電体の両面に電極を形成した焦電型赤
外線センサは、たとえばライトスイッチ,空調機器,防
犯装置など、幅広い分野で利用されている。最近、これ
らの分野において、人体のわずかな動き(微動検知)
や、止まっている人体の検知(静止人体検知)が要求さ
れている。しかしながら、焦電型赤外線センサの検知メ
カニズムは、入射赤外線エネルギーの変化による焦電体
の温度変化を電気信号に変換するものである。そして、
赤外線エネルギーの変化量と電気信号の変化量とが比例
関係を有することから、人体の動きなどを検知してい
る。したがって、何らかの方法で、入射赤外線エネルギ
ーを変化させないと、人体などの検知を行うことができ
ない。このことから、焦電型赤外線センサのみでは、原
理的に静止人体検知は不可能であるとされている。
【0003】このような問題を解決するために、たとえ
ばチョッパーが利用されている。この方法では、入射赤
外線エネルギーをチョッパーを用いて一定間隔で切り、
検知対象物の赤外線エネルギーとチョッパー自身の赤外
線エネルギーの差から、焦電体への入射赤外線エネルギ
ーを変化させている。これによって得られた焦電体の温
度変化が、電気信号に変換される。たとえば、人体と背
景の差などのように、検知対象物の赤外線エネルギーが
変化すると、チョッパー自身の赤外線エネルギーの量は
一定であるため、チョッパーによって断続された検知対
象物の赤外線エネルギーの量とチョッパーの赤外線エネ
ルギーとの差も同様に変化する。それにより、人体があ
ることが検出される。具体的なチョッピング方式として
は、ステッピングモータやサーボモータなどを用いた回
転チョッパー式、バイモルフ圧電素子や磁気コイルなど
を用いた往復式などが考案実用化されている。
【0004】また、別の方法として、焦電型赤外線セン
サの検知ゾーンの細分化および高密度化がある。この方
法は、微動検知において用いられる。一般的に、焦電型
赤外線センサでは、検知対象である赤外線の波長領域
(1μm以上)の関係から、光学レンズの材質として、
たとえばポリエチレン,ポリプロピレンなどのオレフィ
ン系ポリマーなど、赤外線を透過する材料を使用するこ
とが多い。したがって、レンズとしては、フレネルレン
ズを使用するのが一般的である。
【0005】このフレネルレンズにおいて、1つのレン
ズユニットに複数のレンズを形成し、それらのレンズを
たとえば4×4のように配置して、適当な数のゾーンが
2次元的に形成される。さらに、可能であれば、焦電体
上の電極が、2×2のような形で形成される。すると、
結果として、16×4=64の検知ゾーンが形成され
る。レンズユニット上のフレネルレンズの指向性を工夫
することにより、64のゾーンを非常に狭い投影面とし
たとき、各ゾーンの間隔は非常に狭いものとなるので、
たとえば人体のわずかな動きに対しても焦電体に対して
赤外線エネルギーの変化が与えられ、人体の微動を検出
することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、チョッ
パー方式においては、どのような方式を採用しても、チ
ョッパーが必要であるため、装置の寸法が大きくなる。
また、チョッパーを駆動するための回路が必要となり、
コストの増大や消費電力の増大などが発生し、電池駆動
などの低消費電流化の流れに逆行する。さらに、チョッ
パーには回転部などが存在するため、磨耗などの問題が
あり、長期信頼性に対して不安が残る。
【0007】多分割レンズと多素子化による微動検知に
おいては、プラスチックレンズの焦点精度を得ることが
難しく、低周波感度を得ることが困難である。また、数
Hzという比較的高い周波数の信号の出力で、低周波成
分が得にくい。さらに、特に焦電体の両面に1対の電極
を形成したシングル素子においては、周囲の温度変動に
よる低周波出力、外乱光などの擾乱ノイズにより、低周
波(微動)での人の移動出力を十分に得にくい。
【0008】それゆえに、この発明の主たる目的は、小
型で、長期信頼性を有し、微動検知のみを行うことがで
きる焦電型赤外線センサを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、焦電体の両
面に電極が形成された低周波の動きに対して感度の低い
第1の焦電体センサ素子と、焦電体の両面に電極が形成
された第1の焦電体センサ素子に比べて低周波の動きに
対して感度の高い第2の焦電体センサ素子と、第1の焦
電体センサ素子の出力信号と第2の焦電体センサ素子の
出力信号とを合成するための合成手段とを含み、第1の
焦電体センサ素子の焦電体の分極方向と第2の焦電体セ
ンサ素子の焦電体の分極方向とが、赤外線受光面に対し
て互いに逆向きに配置された、焦電型赤外線センサであ
る。この焦電型赤外線センサにおいて、第1の焦電体セ
ンサ素子と第2の焦電体センサ素子とが積層され、第1
の焦電体センサ素子および第2の焦電体センサ素子の中
の赤外線を直接受けるほうの材料が赤外線透過性材料で
形成されるようにしてもよい。また、第1の焦電体セン
サ素子と第2の焦電体センサ素子とが互いに並列に配置
されてもよい。さらに、第1の焦電体センサ素子の出力
信号と第2の焦電体センサ素子の出力信号とが、FET
で形成された1つのソースフォロア回路に入力されるこ
とによって合成手段を形成することができる。また、第
1の焦電体センサ素子の出力信号および第2の焦電体セ
ンサ素子の出力信号が、FETで形成された2つのソー
スフォロア回路に入力され、2つのソースフォロア回路
の出力信号が合成されることによって合成手段を形成し
てもよい。
【0010】第1の焦電体センサ素子と第2の焦電体セ
ンサ素子とでは、低周波の動きに対する感度が異なるた
め、低周波の動きによる赤外線エネルギーの変化に対し
て異なるレベルの信号が出力される。しかも、第1の焦
電体センサ素子の分極方向と第2の焦電体センサ素子の
分極方向とが、互いに逆になるように配置されているた
め、出力される信号は逆極性となる。これらの信号を合
成すると、2つの信号のレベル差に相当する信号が得ら
れる。しかしながら、高周波の動きに対しては、2つの
焦電体センサ素子の感度に差がないため、出力信号を合
成することによりこれらの信号が相殺される。したがっ
て、この焦電型赤外線センサでは、低周波の動きに対し
てのみ、出力信号が得られる。
【0011】2つの焦電体センサ素子に赤外線エをルギ
ーを与えるためには、これらの焦電体センサ素子を積層
し、一方を赤外線を透過する材料で形成すればよい。ま
た、2つの焦電体センサ素子を並列に配置して、同時に
赤外線エネルギーを与えてもよい。さらに、信号の合成
手段としては、1つのソースフォロア回路に2つの焦電
体センサ素子の出力信号を入力してもよいし、それぞれ
の焦電体センサ素子をソースフォロア回路に接続し、そ
れらのソースフォロア回路の出力信号を合成してもよ
い。
【0012】
【発明の効果】この発明によれば、低周波の動きに対し
てのみ、出力信号が得られるため、微動検知に適した焦
電型赤外線センサを得ることができる。また、チョッパ
ーなどのように機械的に動作する部分がないため、小型
にすることができ、消費電力を低くすることができる。
さらに、機械的な動作部分がないため、磨耗などの心配
がなく、長期信頼性を得ることができる。
【0013】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施
の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0014】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の焦電型赤外線セ
ンサの一例を示す斜視図であり、図2はその内部を示す
図解図である。焦電型赤外線センサ10は、ハーメチッ
クシールタイプのケース12を含む。ケース12内に
は、検出回路部14およびセンサ部16が納められる。
また、ケース12の上部には赤外線入射窓18が形成さ
れ、この赤外線入射窓18には、窓部材20が取り付け
られる。窓部材20は、たとえばシリコンやゲルマニウ
ムなどの赤外線透過材料で形成される。さらに、ケース
12の下部には、複数の外部端子22が延びるように形
成される。
【0015】センサ部16は、図3に示すように、第1
の焦電体センサ素子24と第2の焦電体センサ素子26
とを含む。第1の焦電体センサ素子24は、たとえば矩
形板状の焦電体28を含む。焦電体28の一方面上に
は、互いに間隔を隔てて、電極30a,30bが形成さ
れる。これらの電極30a,30bは、細い電極32に
よって接続される。さらに、焦電体28の他方面上に
は、電極30a,30bに対向する位置に、電極34
a,34bが形成される。
【0016】第2の焦電体センサ素子26は、たとえば
矩形板状の焦電体36を含む。焦電体36の一方面上に
は、互いに間隔を隔てて、電極38a,38bが形成さ
れる。これらの電極38a,38bは、細い電極40に
よって接続される。さらに、焦電体36の他方面上に
は、電極38a,38bに対向する位置に、電極42
a,42bが形成される。第1の焦電体センサ素子24
と第2の焦電体センサ素子26とは積層され、第1の焦
電体センサ素子24が、赤外線入射窓18の窓部材20
側に配置される。
【0017】第1の焦電体センサ素子24の焦電体28
としては、たとえば焦電性有機フィルムのような赤外線
を透過し、かつチョッピング周波数において、図4のa
に示すような低周波感度の低い材料が用いられる。この
ような材料の具体例としては、たとえばフッ化ビニリデ
ンの重合体、フッ化ビニリデンと3フッ化エチレンのラ
ンダム共重合体、フッ化ビニリデンと4フッ化エチレン
のランダム共重合体、シアノビニリデンと酢酸ビニルの
交互共重合体などの焦電性有機フィルムが使用可能であ
る。また、チタン酸鉛系,PZT系の材料によるセラミ
ックス薄膜も、ある程度赤外線を透過するため使用可能
である。さらに、タンタル酸リチウム,ニオブ酸リチウ
ムなどの単結晶材料も、鏡面研磨処理などを行うと赤外
線を透過するので使用可能である。
【0018】また、第2の焦電体センサ素子26の焦電
体36の材料としては、たとえばPZTに代表される焦
電体セラミックスなどの、図4のbに示すような低周波
感度の高い材料が用いられる。なお、焦電体36として
は、焦電体28より低周波感度の高い材料であれば、セ
ラミックスにこだわらず、LiTaO3 などの単結晶、
焦電性有機薄膜、セラミックス薄膜でもかまわない。ま
た、焦電体28と焦電体36とが同じ焦電性有機フィル
ムであっても、フィルムの厚みその他の条件を変更し
て、低周波感度を向上させることにより、第2の焦電体
センサ素子26の焦電体36として使用可能である。こ
のような材料の具体例としては、たとえばチタン酸ジル
コン酸鉛およびこれに各種添加物を加えたもの、チタン
酸鉛およびこれに各種添加物を加えたもの、タンタル酸
リチウム,ニオブ酸リチウムの単結晶などの強誘電体単
結晶およびセラミックスが使用可能である。また、これ
らの材料で形成された焦電性有機フィルムなども使用可
能である。
【0019】第1の焦電体センサ素子24と第2の焦電
体センサ素子26を配置する際、それぞれの焦電体2
8,36の分極方向が互いに逆方向となるように配置さ
れる。つまり、図5の矢印に示すように、たとえば焦電
体28が電極34a,34b側から電極30a,30b
側に向かって分極している場合、焦電体36は電極38
a,38b側から電極42a,42b側に向かって分極
される。第1の焦電体センサ素子24の電極34a,3
4bと第2の焦電体センサ素子26の電極42a,42
bは並列に接続される。電極34a,42aは接地さ
れ、電極34b,42bはFET46のゲートに接続さ
れ、これらの間に抵抗44が接続される。FET46
は、ソースフォロア回路として用いられる。したがっ
て、第1の焦電体センサ素子24および第2の焦電体セ
ンサ素子26の出力信号は、合成されてFET46のゲ
ートに入力される。なお、抵抗44やFET46などに
よる回路は、検出回路部14に形成される。
【0020】赤外線入射窓18から入射した赤外線は、
第1の焦電体センサ素子24で検知されるとともに、第
1の焦電体センサ素子24を透過して、第2の焦電体セ
ンサ素子26に達する。ここで、検知対象物の動きが速
い場合、第1の焦電体センサ素子24の感度と第2の焦
電体センサ素子26の感度がほぼ同じであるため、図6
に示すように、ほぼ同じレベルの出力が得られる。ただ
し、第1の焦電体センサ素子24と第2の焦電体センサ
素子26とは、その分極方向が逆となるように配置され
ているため、出力信号の位相は逆となる。これらの出力
信号が合成されてFET46に入力されるため、2つの
出力信号が相殺されて、FET46への入力信号はほぼ
0になる。したがって、動きの速い検知対象物について
は、FET46からは信号が出力されない。
【0021】また、動きの遅い検知対象物については、
図4に示すように、第1の焦電体センサ素子24と第2
の焦電体センサ素子26とでチョッピング周波数特性が
異なるため、図7に示すように、2つの出力信号にレベ
ル差がある。そのため、これらの信号が合成されても相
殺されず、FET46にはあるレベルの信号が入力され
る。それによって、FET46から信号が出力され、検
出対象物の微動が検出される。このようにして、この焦
電型赤外線センサ10では、検知対象物の微動のみを検
出することができる。図4に示すような特性を有する焦
電体センサ素子24,26を用いた場合、約0.7Hz
以下のゆっくりした動きのみを検出することができる。
【0022】このように、この焦電型赤外線センサ10
は、低周波の動きを検出することができるが、このよう
なセンサでは、雰囲気温度の変化などの誤動作の原因と
なるエネルギー変化についても検出しやすくなる。しか
しながら、この焦電型赤外線センサ10では、焦電体に
2対の電極を形成した第1および第2の焦電体センサ素
子24,26を使用している。そのため、図8に示すよ
うに、第1の焦電体センサ素子24は、互いに逆向きに
分極された2つの焦電体センサ素子を直列接続している
のと等価となる。同様に、第2の焦電体センサ素子26
も、互いに逆向きに分極された2つの焦電体センサ素子
を直列接続しているのと等価となる。そのため、第1お
よび第2の焦電体センサ素子24,26の電極形成部に
同時に赤外線エネルギーが与えられた場合、発生した信
号がそれぞれの素子内で相殺され、2つの焦電体センサ
素子24,26からは信号が出力されない。このような
相殺効果により、雰囲気温度の変化などによる誤動作を
起こしにくい焦電型赤外線センサ10を得ることができ
る。
【0023】この焦電型赤外線センサ10では、従来の
チョッパー方式などのように、機械的な動作部分がない
ため、小型にすることができ、しかも消費電力が大きく
ならない。また、機械的な動作部分がないため、磨耗な
どの心配がなく、長期信頼性を得ることができる。
【0024】なお、2つの焦電体センサ素子24,26
の出力信号を合成するために、図9に示すように、それ
ぞれの焦電体センサ素子24,26をFET50,52
に接続してもよい。そして、2つのFET50,52の
出力信号を合成すれば、検知対象物の速い動きに対する
信号は相殺されるが、遅い動きに対する信号は相殺され
ず、検知対象物の微動のみを検出することができる。
【0025】また、第1の焦電体センサ素子24および
第2の焦電体センサ素子26を積層せず、図10に示す
ように、並列に配置してもよい。この場合、2つの焦電
体センサ素子24,26の高さに差があってもよいが、
図10のX方向にずれてはならない。なぜならば、速い
動きに対する出力信号を合成して相殺するためには、第
1および第2の焦電体センサ素子24,26の電極30
a形成部分および電極38a形成部分に同時に赤外線エ
ネルギーが与えられ、また電極30b形成部分および電
極38b形成部分に同時に赤外線エネルギーが与えられ
る必要があるからである。つまり、この焦電型赤外線セ
ンサ10は、X方向の動きを検知するためのものであ
る。Y方向の動きについては、電極30a,30b形成
部分に同時に赤外線エネルギーが与えられ、また電極3
8a,38b形成部分に同時に赤外線エネルギーが与え
られるため、それぞれの焦電体センサ素子24,26に
おいて出力信号が相殺される。
【0026】Y方向の動きを検出するためには、図11
に示すように、焦電体の両面において対向する1対の電
極を形成した焦電体センサ素子54,56,58,60
を使用することができる。この場合、X方向およびY方
向の両方について、異なる分極方向となるように4つの
焦電体センサ素子54,56,58,60を配置すれ
ば、人体の移動の検知は多少難しくなるが、X方向およ
びY方向の両方について微動検知が可能である。
【0027】また、図12に示すように、第1および第
2の焦電体センサ素子24,26は、3対以上の電極を
形成した多素子のものを使用してもよい。素子の配置と
しては、一直線状の配置でもよいし、2×2や4×4の
2次元配置でもよいし、2次元配置を3次元方向にずら
した3次元配置でもよい。ただし、この場合、1焦電素
子より複数のソースフォロア回路が独立に出るとき、上
段側と下段側で向かい合った電極については、同じソー
スフォロア回路に入力される必要がある。このような焦
電型赤外線センサ10においても、検知対象物の微動を
検出することができる。
【0028】さらに、第1および第2の焦電体センサ素
子24,26としては、焦電体に1対の電極を形成した
シングル素子を使用してもよい。この場合でも、検知対
象物の微動を検出することができる。ただし、この場
合、雰囲気の温度変化などに対して、それぞれの焦電体
センサ素子24,26の出力信号相殺効果がないため、
誤動作の発生が起こり得る。
【0029】なお、2つの焦電体センサ素子24,26
を積層する場合、これらの間隔をあけずに配置してもよ
い。この場合、2つの焦電体センサ素子24,26を単
純に重ねてもよいし、電極以外の部分を接着してもよ
い。また、2つの焦電体センサ素子24,26を一体的
に成形してもよい。このように、2つの焦電体センサ素
子の間隔をあけない場合、熱の拡散や伝導の問題から、
これらの焦電体センサ素子24,26の間の最適条件
は、間隔をあけた場合とは変わってくる。このように、
2つの焦電体センサ素子24,26の間隔をあけない場
合、両方に赤外線エネルギーの入射が同一に起こり、低
周波の動きに対する検知を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の焦電型赤外線センサの一例を示す斜
視図である。
【図2】図1に示す焦電型赤外線センサの内部を示す図
解図である。
【図3】図1に示す焦電型赤外線センサのセンサ部を示
す図解図である。
【図4】図3に示すセンサ部の中の2つの焦電体センサ
素子の特性を示すグラフである。
【図5】図1に示す焦電型赤外線センサの回路を示す図
解図である。
【図6】高周波の動きに対する各部の出力信号を示す波
形図である。
【図7】低周波の動きに対する各部の出力信号を示す波
形図である。
【図8】図5に示す回路を解析するための等価回路図で
ある。
【図9】この発明の焦電型赤外線センサの他の例を示す
回路図である。
【図10】複数の焦電体センサ素子の配置の他の例を示
す斜視図である。
【図11】複数の焦電体センサ素子の配置のさらに他の
例を示す斜視図である。
【図12】複数対の電極を形成した焦電体センサ素子を
用いた例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 焦電型赤外線センサ 12 ケース 14 検出回路部 16 センサ部 18 赤外線入射窓 20 窓部材 24 第1の焦電体センサ素子 26 第2の焦電体センサ素子 46 FET 50 FET 52 FET 54,56,58,60 焦電体センサ素子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焦電体の両面に電極が形成された低周波
    の動きに対して感度の低い第1の焦電体センサ素子、 焦電体の両面に電極が形成された前記第1の焦電体セン
    サ素子に比べて低周波の動きに対して感度の高い第2の
    焦電体センサ素子、および前記第1の焦電体センサ素子
    の出力信号と前記第2の焦電体センサ素子の出力信号と
    を合成するための合成手段を含み、 前記第1の焦電体センサ素子の焦電体の分極方向と前記
    第2の焦電体センサ素子の焦電体の分極方向とが、赤外
    線受光面に対して互いに逆向きに配置された、焦電型赤
    外線センサ。
  2. 【請求項2】 前記第1の焦電体センサ素子と前記第2
    の焦電体センサ素子とが積層され、前記第1の焦電体セ
    ンサ素子および前記第2の焦電体センサ素子の中の赤外
    線を直接受けるほうの材料が赤外線透過性材料で形成さ
    れた、請求項1に記載の焦電型赤外線センサ。
  3. 【請求項3】 前記第1の焦電体センサ素子と前記第2
    の焦電体センサ素子とが互いに並列に配置される、請求
    項1に記載の焦電型赤外線センサ。
  4. 【請求項4】 前記第1の焦電体センサ素子の出力信号
    と前記第2の焦電体センサ素子の出力信号とが、FET
    で形成された1つのソースフォロア回路に入力されるこ
    とによって前記合成手段が形成される、請求項1ないし
    請求項3のいずれかに記載の焦電型赤外線センサ。
  5. 【請求項5】 前記第1の焦電体センサ素子の出力信号
    および前記第2の焦電体センサ素子の出力信号が、FE
    Tで形成された2つのソースフォロア回路に入力され、
    前記2つのソースフォロア回路の出力信号が合成される
    ことによって前記合成手段が形成される、請求項1ない
    し請求項3のいずれかに記載の焦電型赤外線センサ。
JP8237243A 1996-08-19 1996-08-19 焦電型赤外線センサ Pending JPH1062243A (ja)

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