JPH1060117A - シリコーン変性有機樹脂用共重合反応成分およびその製造方法 - Google Patents

シリコーン変性有機樹脂用共重合反応成分およびその製造方法

Info

Publication number
JPH1060117A
JPH1060117A JP8244059A JP24405996A JPH1060117A JP H1060117 A JPH1060117 A JP H1060117A JP 8244059 A JP8244059 A JP 8244059A JP 24405996 A JP24405996 A JP 24405996A JP H1060117 A JPH1060117 A JP H1060117A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
component
organic resin
silicone
represented
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8244059A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Aso
貴之 麻生
Masaru Ozaki
勝 尾崎
Isao Ona
功 小名
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dow Corning Toray Silicone Co Ltd filed Critical Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
Priority to JP8244059A priority Critical patent/JPH1060117A/ja
Publication of JPH1060117A publication Critical patent/JPH1060117A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 重付加反応系もしくは縮重合反応系有機樹脂
モノマーとの重合反応が阻害されることなく、各種特性
に優れた高分子量のシリコーン変性有機樹脂を生成し得
るシリコーン変性有機樹脂用共重合反応成分およびその
製造方法を提供する。 【解決手段】 (A)両末端オキシアルキレン基封鎖オ
ルガノポリシロキサンを主剤とするシリコーン変性有機
樹脂用共重合反応成分において、該共重合反応成分が、
(B)一般式:CH2=CHCH2O(Ca2aO)m
(式中、aおよびmは前記と同じである。)で示される
ポリオキシアルキレンアリルエーテルと、(C)一般
式:HO(Ca2aO)mH(式中、aおよびmは前記と
同じである。)で示されるポリオキシアルキレングリコ
ールを、 【式1】 となるような量含有することを特徴とするシリコーン変
性有機樹脂用共重合反応成分およびその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシリコーン変性有機
樹脂用共重合反応成分およびその製造方法に関する。詳
しくは、重付加反応系もしくは縮重合反応系有機樹脂モ
ノマーとの重合反応が阻害されることなく、各種特性に
優れた高分子量のシリコーン変性有機樹脂を生成し得る
シリコーン変性有機樹脂用共重合反応成分およびその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルコール性水酸基を有するオルガノポ
リシロキサンは、ポリウレタン樹脂,エポキシ樹脂,ポ
リエステル樹脂等の重付加反応系もしくは縮重合反応系
有機樹脂の共重合反応成分として広く使用されている。
例えば、特公昭42−14478号公報では、両末端に
式:−(CH23−O−CH2CH(CH3)OHで示さ
れるオキシアルキレン基を有するジメチルシロキサン、
ポリアルキレングリコールおよびイソシアネートを同時
に共重合反応させてシリコーン−ポリエーテル−ウレタ
ン共重合体を製造する方法が提案されている。このよう
なオキシアルキレン基含有オルガノポリシロキサンは、
一般に、オルガノハイドロジェンポリシロキサンに過剰
量のポリオキシアルキレンアリルエーテルを、付加反応
用触媒存在下で付加反応させることにより製造される。
しかし、この方法により得られたオルガノポリシロキサ
ン中には過剰のポリオキシアルキレンアリルエーテルが
未反応のまま残存しており、その
【式2】 の比率は、通常、0.15〜0.5である。このようなオ
ルガノポリシロキサンは、これをポリウレタン樹脂の共
重合成分として使用した場合、即ちジイソシアネートと
共重合反応させると、残存するポリオキシアルキレンア
リルエーテルが末端封鎖剤として作用して高分子量化を
阻害する。このため、機械的強度が高く耐溶剤性に優れ
たシリコーン変性ポリウレタン樹脂が得られないという
問題点があった。一方、分子量を大きくするためにジイ
ソシアネートの配合量を多くすると、得られた樹脂が硬
くなるという問題点があった。またこの種のオルガノポ
リシロキサンは、これをエポキシ樹脂やポリエステル樹
脂の共重合反応成分として使用した場合も同様に、残存
するポリオキシアルキレンアリルエーテルが高分子量化
を阻害するため、得られた樹脂にタック性が生じたり、
またその耐溶剤性,機械的強度が低くなるという問題点
があった。
【0003】このため、このような有機樹脂の共重合反
応成分として、ストリッピングによる除去が可能なオキ
シアルキレン鎖の重合度が3以下である低重合度のオキ
シアルキレンアリルエーテルと、オルガノハイドロジェ
ンポリシロキサンを付加反応させて得られたオルガノポ
リシロキサンが市販されている。しかしこのオルガノポ
リシロキサンは、オキシアルキレン鎖が短いために極性
溶媒や各種有機樹脂に対する相溶性の点からシロキサン
骨格の重合度を大きくすることができず、そのような重
合度の低いオルガノポリシロキサンを共重合反応成分と
して使用しても、得られたシリコーン変性有機樹脂の特
性の向上が十分認められないという欠点があった。一
方、重合度の大きいオキシアルキレン鎖を有するポリオ
キシアルキレンアリルエーテルと、オルガノハイドロジ
ェンポリシロキサンを付加反応させた後、未反応のポリ
オキシアルキレンアリルエーテルを水や各種有機溶剤を
用いて抽出除去する方法が知られている。しかし高重合
度のポリオキシアルキレンアリルエーテルは、生成した
オルガノポリシロキサンとの相溶性パラメーター値(S
P値)が近すぎたり、抽出に長時間を要するため、これ
を選択的にかつ効率よく抽出除去することは困難であっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなことから、
本発明者らは、有機樹脂の高分子量化を阻害せず、極性
溶媒や各種有機樹脂に対する相溶性が良好である共重合
反応成分を見出すべく鋭意研究した結果、本発明に到達
した。即ち、本発明の目的は、重付加反応系もしくは縮
重合反応系有機樹脂モノマーとの重合反応が阻害される
ことなく、各種特性に優れた高分子量のシリコーン変性
有機樹脂を生成し得るシリコーン変性有機樹脂用共重合
反応成分およびその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用】本発明は、
(A)一般式:
【化3】 (式中、Rは置換もしくは非置換の一価炭化水素基であ
り、aは2〜4の整数であり、mは4〜100の整数で
あり、xは1〜200の整数である。)で示されるオキ
シアルキレン基含有オルガノポリシロキサンを主剤とす
るシリコーン変性有機樹脂用共重合反応成分において、
該共重合反応成分が、(B)一般式:CH2=CHCH2
O(Ca2aO)mH(式中、aおよびmは前記と同じで
ある。)で示されるポリオキシアルキレンアリルエーテ
ルと、(C)一般式:HO(Ca2 aO)mH(式中、a
およびmは前記と同じである。)で示されるポリオキシ
アルキレングリコールを、
【式3】 となるような量含有することを特徴とするシリコーン変
性有機樹脂用共重合反応成分およびその製造方法に関す
る。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の共重合反応成分の主剤で
ある(A)成分のオキシアルキレン基含有オルガノポリ
シロキサンは、一般式:
【化4】 で示される。上式中、Rは置換もしくは非置換の一価炭
化水素基であり、メチル基,エチル基,プロピル基,t
ert−ブチル基,2−エチルヘキシル基,ドデシル
基,オクタデシル基などのアルキル基;ビニル基,アリ
ル基,ヘキサジエニル基などのアルケニル基;フェニル
基,ナフチル基などのアリール基;クロルメチル基,
3,3,3−トリフルオロプロピル基,3,3,4,4,5,
5,5−ヘプタフルオロペンチル基,ジフルオロモノク
ロルプロピル基などの置換アルキル基などが例示され
る。これらの中でもアルキル基,アルケニル基またはハ
ロゲン化アルキル基が好ましく、特にメチル基が好まし
い。aは2〜4の整数である。mは4〜100の整数で
あり、好ましくは4〜50の整数である。これは、mが
4未満であると各種有機樹脂に対する相溶性が低くなる
ためである。またこの式:(Ca2aO)mで示されるオ
キシアルキレン鎖は、1種類のみのオキシアルキレン基
が結合したものでもよく、2種類以上のオキシアルキレ
ン基がランダム状もしくはブロック状に結合したもので
もよい。具体的には、式:(C24O)8,式:(C2
4O)21(C36O)9,式:(C36O)30,式:(C
24O)24(C48O)24で示されるようなオキシアル
キレン鎖が挙げられる。xは1〜200の整数であり、
好ましくは10〜100の整数であり、より好ましくは
10〜50の整数である。これは、xが200を越える
と粘度が高くなりすぎて作業性が低下し、さらに各種有
機樹脂に対する相溶性が低くなるためである。
【0007】このような(A)成分のオキシアルキレン
基含有オルガノポリシロキサンとしては、下記式で示さ
れる化合物が例示される。下式中、Meはメチル基であ
る。
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【0008】本発明の共重合反応成分に含有される
(B)成分のポリオキシアルキレンアリルエーテルは、
一般式:CH2=CHCH2O(Ca2aO)mHで示され
る化合物である。式中、aおよびmは前記と同じであ
る。このようなポリオキシアルキレンアリルエーテルと
しては、下記式で示される有機化合物が例示される。 CH2=CHCH2O(C24O)8H CH2=CHCH2O(C24O)12H CH2=CHCH2O(C24O)50H CH2=CHCH2O(C24O)24(C36O)24H CH2=CHCH2O(C24O)21(C36O)9H CH2=CHCH2O(C36O)30H CH2=CHCH2O(C24O)24(C48O)24
【0009】本発明の共重合反応成分に含有される
(C)成分のポリオキシアルキレングリコールは、一般
式:HO(Ca2aO)mHで示される化合物である。式
中、aおよびmは前記と同じである。このようなポリオ
キシアルキレングリコールとしては、下記式で示される
有機化合物が例示される。 HO(C24O)8H HO(C24O)12H HO(C24O)50H HO(C24O)24(C36O)24H HO(C24O)21(C36O)9H HO(C36O)30H HO(C24O)24(C48O)24
【0010】本発明の共重合反応成分は、上記(A)成
分のオルガノポリシロキサンを主剤とし、かつ、(B)
成分のポリオキシアルキレンアリルエーテルおよび
(C)成分のポリオキシアルキレングリコールを、
【式4】 となるような量含有することを特徴とする。特にこの比
率が0.09以下であることが好ましい。
【0011】このような本発明の共重合反応成分は、
(D)一般式:
【化9】 (式中、Rおよびxは前記と同じである。)で示される
オルガノハイドロジェンポリシロキサンと、過剰量の
(B)一般式:CH2=CHCH2O(Ca2aO)m
(式中、aおよびmは前記と同じである。)で示される
ポリオキシアルキレンアリルエーテルとを付加反応用触
媒存在下に付加反応させた後、水を加えて未反応の
(B)成分を加水分解することにより製造することがで
きる。
【0012】この製造方法に使用される(D)成分のオ
ルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、下記式
で示される化合物が例示される。下式中、Meはメチル
基を表す。
【化10】
【化11】
【化12】
【0013】このようなオルガノハイドロジェンポリシ
ロキサンは、例えば、式:
【化13】 (式中、Meはメチル基を表す。)で示されるテトラメ
チルジシロキサンにオクタメチルテトラシクロシロキサ
ンを加えて、活性白土などの重合反応用触媒の存在下に
50〜60℃の温度条件下で5〜10時間反応させるこ
とにより製造することができる。この方法ではオクタメ
チルテトラシクロシロキサンの配合量を調節することに
より、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの重合度
を調節することができる。尚、使用した重合反応用触媒
は、(B)成分のポリオキシアルキレンアリルエーテル
との付加反応に悪影響を及ぼすため、ろ過などの手段に
より除去しておく必要がある。
【0014】この製造方法に使用される(B)成分のポ
リオキシアルキレンアリルエーテルとしては、前記した
(B)成分のポリオキシアルキレンアリルエーテルと同
様の有機化合物が例示される。このようなポリオキシア
ルキレンアリルエーテルは、例えば、アリルアルコール
に水酸化ナトリウムなどのアルカリ性触媒を加えた後、
エチレンオキサイドガスあるいはプロピレンオキサイド
ガスを吹き込んで付加重合反応させたり、またはテトラ
ヒドロフランを開環重合反応させることにより製造する
ことができる。尚、このとき使用したアルカリ性触媒は
酸を用いて中和した後、ろ過などの手段により完全に除
去しておく必要がある。また過剰量とは、(D)成分中
のケイ素原子結合水素原子1モルに対して、(B)成分
中の炭素−炭素二重結合が1.1〜1.6モルの範囲とな
るような量であり、特に1.2〜1.3モルの範囲となる
ような量であるのが好ましい。
【0015】上記(D)成分のオルガノハイドロジェン
ポリシロキサンと(B)成分のポリオキシアルキレンア
リルエーテルとの付加反応は、通常、70℃〜120℃
の温度条件下で1〜2時間加熱することにより進行す
る。このとき使用される付加反応用触媒としては、白金
系触媒,ロジウム系触媒,パラジウム系触媒が挙げられ
る。これらの中でも白金系触媒が好ましく、塩化白金
酸,微粒子状白金,炭素粉末担体に吸着させた微粒子状
白金,白金アルミナが例示される。この付加反応用触媒
の添加量は、白金金属量が上記(D)成分と(B)成分
の合計量に対して1〜100ppm(重量単位)となる
ような量であるのが好ましい。
【0016】付加反応終了後は、水を加えて50〜10
0℃の温度条件下で反応させることにより、未反応の
(B)成分が加水分解されてプロピオンアルデヒドとポ
リオキシアルキレングリコールとなる。水の添加量は、
上記(D)成分と(B)成分の合計100重量部に対し
て0.1〜20重量部の範囲であるのが好ましい。ここ
で生じたポリオキシアルキレングリコールは、各種有機
樹脂モノマーとの重合反応を阻害しないため有機樹脂に
対する影響が小さいという利点を有する。なお、1回の
加水分解で、
【式5】 が0.1以下にならない場合には、繰り返し水を加えて
加水分解を行えばよい。
【0017】以上のような本発明のシリコーン変性有機
樹脂用共重合反応成分は、上記(B)成分のポリオキシ
アルキレンアリルエーテルの含有割合が非常に少ないた
め、重付加反応系もしくは縮重合反応系有機樹脂モノマ
ーとの重合反応が阻害されない。そのため、各種有機樹
脂の持つ特性を生かしつつ、シリコーン特有の平滑性,
離型性,柔軟性等の性質を十分に付与することができる
という利点を有する。このような本発明の共重合反応成
分は、重付加反応系有機樹脂や縮重合反応系有機樹脂の
共重合反応成分として好適に使用される。例えばこれを
両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマ
ーや、ジイソシアネートおよびジオールと共重合反応さ
せることにより、タック性がなく機械的強度等に優れた
高分子量のシリコーン変性ポリウレタン樹脂を製造する
ことができる。そして得られたシリコーン変性ポリウレ
タン樹脂の皮膜は白濁することなく透明である。また、
本発明の共重合反応成分は、極性溶媒や各種有機樹脂に
対する相溶性が高いため、有機樹脂モノマーとの重合反
応が速く進行する。さらに、主剤である(A)成分のオ
ルガノポリシロキサン中のオキシアルキレン鎖の重合度
を大きくすることにより、本発明の共重合反応成分は水
溶性になり得るという利点を有する。
【0018】本発明のシリコーン変性有機樹脂用共重合
反応成分が適用される樹脂としては、重付加反応や縮重
合反応により生成するポリウレタン樹脂,ポリオール樹
脂,エポキシ樹脂,尿素樹脂,ポリエステル樹脂,メラ
ミン樹脂が挙げられる。これらの中でもポリウレタン樹
脂またはポリオール樹脂が好ましく、ウレタンプレポリ
マーもしくはポリオールとしては、例えば、ポリエーテ
ル系,ポリエステル系,ポリカーボネート系およびこれ
らを併用したものが挙げられる。また、本発明の共重合
反応成分の配合量は、有機樹脂モノマー100重量%に
対して0.1〜20.0重量%の範囲が好ましく、5〜1
0重量%の範囲がより好ましい。
【0019】
【実施例】次に本発明を実施例により説明する。実施例
中、部とあるのは重量部を意味し、%とあるのは重量%
を意味し、粘度は25℃における測定値であり、Meは
メチル基を表す。
【0020】
【実施例1】300mlの三つ口丸底フラスコに、式:
【化14】 で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン4
5.5グラム,式:CH2=CHCH2O(C24O)12
Hで示されるポリオキシアルキレンアリルエーテル5
4.5グラム(ケイ素原子結合水素原子1モルに対して
炭素−炭素二重結合が1.2モルとなる量),イソプロ
ピルアルコール100グラムを仕込み、さらに塩化白金
酸を2ミリグラム加えて80℃で2時間攪拌した。次い
で得られた反応混合物に水を10グラム加えて、90℃
にて30分間反応させた後、高度真空ポンプ[佐藤真空
機器株式会社製,商品名:PSW−50]を用いて、温
度130℃、圧力5mmHgの条件下で2時間ストリッ
ピングを行い、揮発成分を除去した。このようにして、
式:
【化15】 で示されるオキシアルキレン基含有オルガノポリシロキ
サンを主剤とするシリコーン変性有機樹脂用共重合反応
成分を得た。得られた共重合反応成分を、13C−核磁気
共鳴分析(以下、13C−NMR)により測定したとこ
ろ、
【式6】 であった。また、この共重合反応成分中のオキシアルキ
レン基含有オルガノポリシロキサンの数平均分子量を水
酸基価より計算したところ、1,980であった。
【0021】
【実施例2】300mlの三つ口丸底フラスコに、式:
【化16】 で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン6
5.6グラム,式:CH2=CHCH2O(C24O)21
(C36O)9Hで示されるポリオキシアルキレンアリ
ルエーテル34.4グラム(ケイ素原子結合水素原子1
モルに対して炭素−炭素二重結合が1.2モルとなる
量),イソプロピルアルコール100グラムを仕込み、
さらに塩化白金酸を2ミリグラム加えて80℃で2時間
攪拌した。次いで得られた反応混合物に水を10グラム
加えて、90℃にて30分間反応させた後、高度真空ポ
ンプ[佐藤真空機器株式会社製,商品名:PSW−5
0]を用いて、温度130℃、圧力5mmHgの条件下
で2時間ストリッピングを行い、揮発成分を除去した。
このようにして、式:
【化17】 で示されるオキシアルキレン基含有オルガノポリシロキ
サンを主剤とするシリコーン変性有機樹脂用共重合反応
成分を得た。得られた共重合反応成分を、13C−NMR
により測定したところ、
【式7】 であった。また、この共重合反応成分中のオキシアルキ
レン基含有オルガノポリシロキサンの数平均分子量を水
酸基価より計算したところ、5,280であった。
【0022】
【比較例1】実施例1において、水を加えなかった以外
は実施例1と同様にしてシリコーン変性有機樹脂用共重
合反応成分を得た。これを13C−NMRにより測定した
ところ、
【式8】 であった。また、この共重合反応成分中のオキシアルキ
レン基含有オルガノポリシロキサンの数平均分子量を水
酸基価より計算したところ、2,140であった。
【0023】
【比較例2】実施例2において、水を加えなかった以外
は実施例2と同様にしてシリコーン変性有機樹脂用共重
合反応成分を得た。これを13C−NMRにより測定した
ところ、
【式9】 であった。また、この共重合反応成分中のオキシアルキ
レン基含有オルガノポリシロキサンの数平均分子量を水
酸基価より計算したところ、5,810であった。
【0024】
【応用例1】500mlの三つ口丸底フラスコに、数平
均分子量2,000のポリテトラメチレングリコール
(PTMG),1,4−ブタンジオール,ジフェニルメ
タン−4,4'−ジイソシアネート(MDI)および、実
施例1,実施例2,比較例1または比較例2で得た各シ
リコーン変性有機樹脂用共重合反応成分を表1に記載し
た量(NCO/OH比が1.0となるような量)仕込
み、さらにジメチルホルムアミド(DMF)233グラ
ムを加えて70℃にて2時間重合した。2時間後、エタ
ノール1グラムを加えて重合反応を停止した。このよう
にして得られたシリコーン変性ポリウレタン樹脂溶液の
粘度をE型回転粘度計を用いて測定した。また、このシ
リコーン変性ポリウレタン樹脂溶液をベーカーアプリケ
ーターを用いてポリエチレンラミネート紙にコーティン
グし、これを50℃のオーブン中で1時間乾燥させて、
皮膜(厚さ0.05mm)を作製した。その表面のタッ
ク性(べたつきの有無)を指触により測定した。これら
の結果を表1に示した。これらの結果から、本発明の共
重合反応成分を使用したシリコーン変性ポリウレタン樹
脂は優れた性能を示しており、本発明の共重合反応成分
とウレタンモノマーとの重付加合反応は阻害されること
なく進行したことが判明した。
【0025】
【表1】
【0026】
【実施例3】300mlの三つ口丸底フラスコに、式:
【化18】 で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン7
6.3グラム,式:CH2=CHCH2O(C24O)8
で示されるポリオキシアルキレンアリルエーテル23.
7グラム(ケイ素原子結合水素原子1モルに対して炭素
−炭素二重結合が1.2モルとなる量),イソプロピル
アルコール100グラムを仕込み、さらに塩化白金酸を
2ミリグラム加えて80℃で2時間攪拌した。次いで得
られた反応混合物に水を10グラム加えて、90℃にて
30分間反応させた後、高度真空ポンプ[佐藤真空機器
株式会社製,商品名:PSW−50]を用いて、温度1
30℃、圧力5mmHgの条件下で2時間ストリッピン
グを行い、揮発成分を除去した。このようにして、式:
【化19】 で示されるオキシアルキレン基含有オルガノポリシロキ
サンを主剤とするシリコーン変性有機樹脂用共重合反応
成分を得た。得られた共重合反応成分を、13C−NMR
により測定したところ、
【式10】 であった。また、この共重合反応成分中のオキシアルキ
レン基含有オルガノポリシロキサンの数平均分子量を水
酸基価より計算したところ、3,140であった。
【0027】
【実施例4】300mlの三つ口丸底フラスコに、式:
【化20】 で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン5
2.7グラム,式:CH2=CHCH2O(C24O)24
(C48O)24Hで示されるポリオキシアルキレンアリ
ルエーテル47.3グラム(ケイ素原子結合水素原子1
モルに対して炭素−炭素二重結合が1.2モルとなる
量),イソプロピルアルコール100グラムを仕込み、
さらに塩化白金酸を2ミリグラム加えて80℃で2時間
攪拌した。次いで得られた反応混合物に水を10グラム
加えて、90℃にて30分間反応させた後、高度真空ポ
ンプ[佐藤真空機器株式会社製,商品名:PSW−5
0]を用いて、温度130℃、圧力5mmHgの条件下
で2時間ストリッピングを行い、揮発成分を除去した。
このようにして、式:
【化21】 で示されるオキシアルキレン基含有オルガノポリシロキ
サンを主剤とするシリコーン変性有機樹脂用共重合反応
成分を得た。得られた共重合反応成分を、13C−NMR
により測定したところ、
【式11】 であった。また、この共重合反応成分中のオキシアルキ
レン基含有オルガノポリシロキサンの数平均分子量を水
酸基価より計算したところ、10,700であった。
【0028】
【比較例3】300mlの三つ口丸底フラスコに、式:
【化22】 で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン9
2.5グラム,式:CH2=CHCH2OC24OHで示
されるエチレングリコールモノアリルエーテル7.5グ
ラム(ケイ素原子結合水素原子1モルに対して炭素−炭
素二重結合が1.2モルとなる量),イソプロピルアル
コール100グラムを仕込み、さらに塩化白金酸を2ミ
リグラム加えて80℃で2時間攪拌した。次いで得られ
た反応混合物を、高度真空ポンプ[佐藤真空機器株式会
社製,商品名PSW−50]を用いて、温度130℃、
圧力5mmHgの条件下で2時間ストリッピングを行
い、揮発成分を除去した。このようにして、式:
【化23】 で示されるオキシアルキレン基含有オルガノポリシロキ
サンを主剤とするシリコーン変性有機樹脂用共重合反応
成分を得た。得られた共重合反応成分を、13C−NMR
により測定したところ、炭素−炭素二重結合は検出され
なかった。また、この共重合反応成分中のオキシアルキ
レン基含有オルガノポリシロキサンの数平均分子量を水
酸基価より計算したところ、3,300であった。
【0029】
【比較例4】300mlの三つ口丸底フラスコに、式:
【化24】 で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン9
4.1グラム,式:CH2=CHCH2O(C24O)3
で示されるオキシアルキレンアリルエーテル5.9グラ
ム(ケイ素原子結合水素原子1モルに対して炭素−炭素
二重結合が1.2モルとなる量),イソプロピルアルコ
ール100グラムを仕込み、さらに塩化白金酸を2ミリ
グラム加えて80℃で2時間攪拌した。次いで得られた
反応混合物を、高度真空ポンプ[佐藤真空機器株式会社
製,商品名:PSW−50]を用いて、温度130℃、
圧力5mmHgの条件下で2時間ストリッピングを行
い、揮発成分を除去した。このようにして、式:
【化25】 で示されるオキシアルキレン基含有オルガノポリシロキ
サンを主剤とするシリコーン変性有機樹脂用共重合反応
成分を得た。得られた共重合反応成分を、13C−NMR
により測定したところ、炭素−炭素二重結合は検出され
なかった。また、この共重合反応成分中のオキシアルキ
レン基含有オルガノポリシロキサンの数平均分子量を水
酸基価より計算したところ、7,800であった。
【0030】
【応用例2】実施例3,実施例4,比較例3および比較
例4で得た各シリコーン変性有機樹脂用共重合反応成分
のDMF溶液(濃度50%)を調製して、DMFに対す
る相溶性を測定した。本発明の共重合反応成分のDMF
溶液は透明であり、相溶性は良好であった。一方、比較
例の各共重合反応成分のDMF溶液は白濁し、相溶性が
低いことが判明した。
【0031】
【応用例3】500mlの三つ口丸底フラスコに、数平
均分子量4,000のポリエチレングリコール(PE
G),エチレングリコール(EG),MDIおよび、実
施例3,実施例4,比較例3または比較例4で得た各シ
リコーン変性有機樹脂用共重合反応成分を表2に記載し
た量(NCO/OH比が1.05となるような量)仕込
み、さらにDMF233グラムを加えて70℃にて重合
した。この反応溶液の粘度が10,000mPaに到達
するまでの時間(目標粘度到達時間)を測定し、到達し
た時点でエタノール1グラムを加えて重合反応を停止し
た。このようにして得られたシリコーン変性ポリウレタ
ン樹脂溶液を用いて応用例1と同様にして皮膜(厚さ
0.05mm)を作成し、その外観を測定した。これら
の結果を表2に示した。本発明の共重合反応成分を使用
したシリコーン変性ポリウレタン樹脂は重付加反応速度
が速く、その溶液や皮膜が透明であるのに対し、比較例
の共重合反応成分を使用したシリコーン変性ポリウレタ
ン樹脂はDMFに対する相溶性が低いため重付加反応速
度が遅く、その外観も白濁していた。
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】以上のような本発明の(A)成分のオキ
シアルキレン基含有オルガノポリシロキサンを主剤とす
るシリコーン変性有機樹脂用共重合反応成分は、(B)
一般式:CH2=CHCH2O(Ca2aO)mH(式中、
aおよびmは前記と同じである。)で示されるポリオキ
シアルキレンアリルエーテルと、(C)一般式:HO
(Ca2aO)mH(式中、aおよびmは前記と同じであ
る。)で示されるポリオキシアルキレングリコールを、
【式12】 となるような量含有するので、重付加反応系もしくは縮
重合反応系有機樹脂モノマーとの重合反応が阻害される
ことなく、各種特性に優れた高分子量のシリコーン変性
有機樹脂を生成し得るという特徴を有する。また本発明
の製造方法は、かかるシリコーン変性有機樹脂用共重合
反応成分を効率よく製造できるという特徴を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小名 功 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開発 本部内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式: 【化1】 (式中、Rは置換もしくは非置換の一価炭化水素基であ
    り、aは2〜4の整数であり、mは4〜100の整数で
    あり、xは1〜200の整数である。)で示されるオキ
    シアルキレン基含有オルガノポリシロキサンを主剤とす
    るシリコーン変性有機樹脂用共重合反応成分において、
    該共重合反応成分が、(B)一般式:CH2=CHCH2
    O(Ca2aO)mH(式中、aおよびmは前記と同じで
    ある。)で示されるポリオキシアルキレンアリルエーテ
    ルと、(C)一般式:HO(Ca2 aO)mH(式中、a
    およびmは前記と同じである。)で示されるポリオキシ
    アルキレングリコールを、 【式1】 となるような量含有することを特徴とするシリコーン変
    性有機樹脂用共重合反応成分。
  2. 【請求項2】 有機樹脂が、重付加反応系有機樹脂また
    は縮重合反応系有機樹脂である請求項1記載のシリコー
    ン変性有機樹脂用共重合反応成分。
  3. 【請求項3】 有機樹脂が、ポリウレタン樹脂である請
    求項1記載のシリコーン変性有機樹脂用共重合反応成
    分。
  4. 【請求項4】 (D)一般式: 【化2】 (式中、Rは置換もしくは非置換の一価炭化水素基であ
    り、xは1〜200の整数である。)で示されるオルガ
    ノハイドロジェンポリシロキサンと、過剰量の(B)一
    般式:CH2=CHCH2O(Ca2aO)mH(式中、a
    は2〜4の整数であり、mは4〜100の整数であ
    る。)で示されるポリオキシアルキレンアリルエーテル
    とを付加反応用触媒存在下に付加反応させた後、水を加
    えて未反応の(B)成分を加水分解することを特徴とす
    る請求項1記載のシリコーン変性有機樹脂用共重合反応
    成分の製造方法。
JP8244059A 1996-08-27 1996-08-27 シリコーン変性有機樹脂用共重合反応成分およびその製造方法 Pending JPH1060117A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8244059A JPH1060117A (ja) 1996-08-27 1996-08-27 シリコーン変性有機樹脂用共重合反応成分およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8244059A JPH1060117A (ja) 1996-08-27 1996-08-27 シリコーン変性有機樹脂用共重合反応成分およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1060117A true JPH1060117A (ja) 1998-03-03

Family

ID=17113125

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8244059A Pending JPH1060117A (ja) 1996-08-27 1996-08-27 シリコーン変性有機樹脂用共重合反応成分およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1060117A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011524931A (ja) * 2008-06-20 2011-09-08 ヴィセラ・バイオメディカル・リミテッド 生体適合材料
CN102634035A (zh) * 2012-03-30 2012-08-15 南京工业大学 有机硅聚醚多元醇及其制备方法、以及制备聚氨酯弹性体的方法
WO2021112260A1 (ja) * 2019-12-06 2021-06-10 出光興産株式会社 ポリカーボネート-ポリオルガノシロキサン共重合体及び該共重合体を含む樹脂組成物
WO2023243620A1 (ja) * 2022-06-13 2023-12-21 出光興産株式会社 ポリカーボネート-ポリオルガノシロキサン共重合体

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011524931A (ja) * 2008-06-20 2011-09-08 ヴィセラ・バイオメディカル・リミテッド 生体適合材料
US9315635B2 (en) 2008-06-20 2016-04-19 Coloplast A/S Biomaterial
CN102634035A (zh) * 2012-03-30 2012-08-15 南京工业大学 有机硅聚醚多元醇及其制备方法、以及制备聚氨酯弹性体的方法
WO2021112260A1 (ja) * 2019-12-06 2021-06-10 出光興産株式会社 ポリカーボネート-ポリオルガノシロキサン共重合体及び該共重合体を含む樹脂組成物
CN114746472A (zh) * 2019-12-06 2022-07-12 出光兴产株式会社 聚碳酸酯-聚有机硅氧烷共聚物和包含该共聚物的树脂组合物
WO2023243620A1 (ja) * 2022-06-13 2023-12-21 出光興産株式会社 ポリカーボネート-ポリオルガノシロキサン共重合体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8283422B2 (en) Polyethersiloxanes carrying alkoxysilyl groups and method for production thereof
JP3993373B2 (ja) ポリオルガノシロキサン化合物及びそれを含有するコーティング組成物
EP1947134B1 (en) Polyether-polysiloxane polyols
EP2451883B1 (en) Amphiphilic silicone copolymers for pressure sensitive adhesive applications
EP1897899B1 (en) Perfluoroployether-organopolysiloxane copolymer and a surface treatment composition comprising the same
EP2142601B1 (en) Polymer compositions
WO2007075927B1 (en) Branched polyglycols and branched polyether functional organopolysiloxanes and coatings containing same
US6534587B1 (en) Silalkylenesiloxane copolymer materials and methods for their preparation
US7569652B2 (en) Synthesis and characterization of novel cyclosiloxanes and their self- and co-condensation with silanol-terminated polydimethylsiloxane
CN113260678B (zh) 用于剥离纸或剥离膜的有机聚硅氧烷组合物
CZ2000187A3 (cs) Nové blokové kopolymery a způsob jejich přípravy
US8460497B2 (en) Coatings derived from polyester crosslinked with melamine formaldehyde
CN111315801A (zh) 聚硅氧烷及其制造方法
JPH1060117A (ja) シリコーン変性有機樹脂用共重合反応成分およびその製造方法
JPH0995536A (ja) オキシアルキレン基含有ポリオルガノシロキサンの製造方法
CN113260640A (zh) 包含有机聚硅氧烷交联物和(甲基)丙烯酸系聚合物的互穿网络聚合物及其制造方法
KR20230023665A (ko) 부가 반응 경화형 오르가노폴리실록산 조성물, 및 박리지 및 박리 필름
JP4408458B2 (ja) 硬化性シリコーンレジン及び硬化物の各製造方法
JP2000327739A (ja) シラン変性ポリウレタンの製造方法
JP3635179B2 (ja) シリル化ポリメチルシルセスキオキサン、その製造方法、それを用いた組成物
JPH09104749A (ja) シラノール末端ポリオキシアルキレン系重合体の製造方法
TWI837271B (zh) 剝離紙或剝離薄膜用有機聚矽氧烷組成物
JPS5925837A (ja) 硬化性組成物
CN117126603A (zh) 一种离型剂及其制备方法
JPH09124752A (ja) ローラー用硬化性組成物およびそれからのローラー

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051012

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051122

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061010