JPH1054197A - シールド覆工用セグメント及びシールドトンネルの構築方法 - Google Patents
シールド覆工用セグメント及びシールドトンネルの構築方法Info
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- JPH1054197A JPH1054197A JP8212530A JP21253096A JPH1054197A JP H1054197 A JPH1054197 A JP H1054197A JP 8212530 A JP8212530 A JP 8212530A JP 21253096 A JP21253096 A JP 21253096A JP H1054197 A JPH1054197 A JP H1054197A
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- tunnel
- shield
- shape
- circumferential direction
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- Lining And Supports For Tunnels (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 組立精度も高く、組み合せし易く、セグメン
ト相互が噛み合い、セグメント部材はなるべく薄くし、
掘削断面を小さくし、掘削土量を最小限とする。 【解決手段】円弧板のプロフィールが大略十字形の形状
で、円筒軸に平行な方向の端面が円筒形の母線に対して
傾斜を有し、両端面が互いにハの字状又は平行状をな
し、円筒軸に直角な端面がそれぞれ台形状の突出部を有
し、突出部は隣接セグメント同士が互いに密に噛み合う
形状であるプレキャストコンクリート製のシールド覆工
用セグメント。
ト相互が噛み合い、セグメント部材はなるべく薄くし、
掘削断面を小さくし、掘削土量を最小限とする。 【解決手段】円弧板のプロフィールが大略十字形の形状
で、円筒軸に平行な方向の端面が円筒形の母線に対して
傾斜を有し、両端面が互いにハの字状又は平行状をな
し、円筒軸に直角な端面がそれぞれ台形状の突出部を有
し、突出部は隣接セグメント同士が互いに密に噛み合う
形状であるプレキャストコンクリート製のシールド覆工
用セグメント。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、高低差を有する貯
水池などの連絡導水管や、水道本管、下水道、地下鉄、
地下道などのトンネル、又は電気、水道、ガスなどの共
同溝となるトンネル状構造物を構築する場合に、これら
の壁面を形成するシールド覆工用セグメント、及びそれ
を用いたシールドトンネルの構築方法に関する。
水池などの連絡導水管や、水道本管、下水道、地下鉄、
地下道などのトンネル、又は電気、水道、ガスなどの共
同溝となるトンネル状構造物を構築する場合に、これら
の壁面を形成するシールド覆工用セグメント、及びそれ
を用いたシールドトンネルの構築方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、道路・鉄道などの山岳トンネルで
は、トンネル覆工として掘削トンネルの内部に支保工を
組み、場所打ちコンクリートで内張を巻き立てる技術が
取られてきたが、近年、トンネル覆工をプレキャストコ
ンクリートセグメントで行う技術が採用されるようにな
ってきた。このような技術は、トンネルを軸方向に多数
に分割して輪切りし、さらに円周方向に多数に分割した
形状の曲面パネル状のセグメントを製造し、これをトン
ネル掘削に引き続いてトンネル内面に組み立て、円形断
面を確保し、組み立てたパネルの外側と掘削地山との間
に裏込めコンクリートを充填して、トンネルを前進掘削
する技術である。このような技術では、支保工を必要と
しないことや、高度な機械化による全断面掘削が可能と
なることなど利点が多く、一般的な方法となっている。
この利点を生かして、山岳に限らず、都市の上下水道、
地下鉄、地下道などのトンネル、電気、ガス、水道など
の共同溝トンネル、及びそれらの複合トンネルなどに採
用されている。
は、トンネル覆工として掘削トンネルの内部に支保工を
組み、場所打ちコンクリートで内張を巻き立てる技術が
取られてきたが、近年、トンネル覆工をプレキャストコ
ンクリートセグメントで行う技術が採用されるようにな
ってきた。このような技術は、トンネルを軸方向に多数
に分割して輪切りし、さらに円周方向に多数に分割した
形状の曲面パネル状のセグメントを製造し、これをトン
ネル掘削に引き続いてトンネル内面に組み立て、円形断
面を確保し、組み立てたパネルの外側と掘削地山との間
に裏込めコンクリートを充填して、トンネルを前進掘削
する技術である。このような技術では、支保工を必要と
しないことや、高度な機械化による全断面掘削が可能と
なることなど利点が多く、一般的な方法となっている。
この利点を生かして、山岳に限らず、都市の上下水道、
地下鉄、地下道などのトンネル、電気、ガス、水道など
の共同溝トンネル、及びそれらの複合トンネルなどに採
用されている。
【０００３】このうち、比較的小断面（３．０ｍφ程度
以下）のトンネルでは、長手方向に１．０〜２．５ｍ程
度に輪切りしたリングピースを、地上から開削した溝内
で接続構築する技術や、市街地など開削が困難な条件の
ある場合は、トンネル発進立坑を設け、この立坑からシ
ールド機を用いて横方向に掘削廃土し、掘削に引き続
き、リングピースを押込み推進し、その尾部に次々とリ
ングピースを接続させ、押し込み推進する技術がある。
以下）のトンネルでは、長手方向に１．０〜２．５ｍ程
度に輪切りしたリングピースを、地上から開削した溝内
で接続構築する技術や、市街地など開削が困難な条件の
ある場合は、トンネル発進立坑を設け、この立坑からシ
ールド機を用いて横方向に掘削廃土し、掘削に引き続
き、リングピースを押込み推進し、その尾部に次々とリ
ングピースを接続させ、押し込み推進する技術がある。
【０００４】しかし、大きな断面のトンネルでは、リン
グピースの製造・運搬と、押し込みの困難性などから、
リングピースを更に円周方向に複数分割したセグメント
とし、シールド掘削機の後方で自動組立機（以下エレク
ターという）を使用してリング状に組み立て、接続前進
する方法が採用されている。このセグメントの組立装置
は完全自動化されていて非常に効率的にトンネルを構築
することが可能となった。ここに用いられるセグメント
には、鋼製、鋼殻コンクリート製、プレキャストコンク
リート製などがあり、またその形状も単に矩形の曲面パ
ネルから、変形多角形の曲面パネルなど種々工夫された
ものが用いられている。
グピースの製造・運搬と、押し込みの困難性などから、
リングピースを更に円周方向に複数分割したセグメント
とし、シールド掘削機の後方で自動組立機（以下エレク
ターという）を使用してリング状に組み立て、接続前進
する方法が採用されている。このセグメントの組立装置
は完全自動化されていて非常に効率的にトンネルを構築
することが可能となった。ここに用いられるセグメント
には、鋼製、鋼殻コンクリート製、プレキャストコンク
リート製などがあり、またその形状も単に矩形の曲面パ
ネルから、変形多角形の曲面パネルなど種々工夫された
ものが用いられている。
【０００５】このセグメントで形成したリングピースは
単に円筒状空間を確保するだけでなく、トンネルに作用
する外力、例えば土圧や、不同沈下による曲げモーメン
ト、また用途によっては内圧などに対して抵抗すること
が要求され、また、水密性などが要求される。従来、セ
グメント同士の接続は、隣接接合面をボルトで縫いつけ
たり、接続用金具、ＰＣ鋼棒、またはそれらを組み合わ
せるなどの方法によってなされていたが、セグメント接
合部位にボルトの取り付け、締め付けなどの作業空間を
確保するための切り欠きや箱抜き穴などを必要とし、跡
埋め仕上など余分な作業を要すると言う問題があり、ま
た、ボルトや金具で接続したものはトンネル軸方向及び
円周方向とも力の伝達の連続性が乏しいなどの問題があ
った。特に、高低差を有する貯水池などの連絡導水管や
水道本管などの場合には、内圧による周張力に抵抗でき
る強度を有することが必要である。
単に円筒状空間を確保するだけでなく、トンネルに作用
する外力、例えば土圧や、不同沈下による曲げモーメン
ト、また用途によっては内圧などに対して抵抗すること
が要求され、また、水密性などが要求される。従来、セ
グメント同士の接続は、隣接接合面をボルトで縫いつけ
たり、接続用金具、ＰＣ鋼棒、またはそれらを組み合わ
せるなどの方法によってなされていたが、セグメント接
合部位にボルトの取り付け、締め付けなどの作業空間を
確保するための切り欠きや箱抜き穴などを必要とし、跡
埋め仕上など余分な作業を要すると言う問題があり、ま
た、ボルトや金具で接続したものはトンネル軸方向及び
円周方向とも力の伝達の連続性が乏しいなどの問題があ
った。特に、高低差を有する貯水池などの連絡導水管や
水道本管などの場合には、内圧による周張力に抵抗でき
る強度を有することが必要である。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は次の通りである。 （ａ）組立精度も高く、組み合せもし易く、セグメント
相互の接続線が直線状にならないようにし、セグメント
相互が噛み合いウェッジ効果が作用し合う合理的な形状
とすること。 （ｂ）セグメント部材はなるべく薄くし、掘削断面を小
さくし、掘削土量を最小限とすること。そのための外力
に対する抵抗強度、水密性を確保する施策を講ずるこ
と。 （ｃ）組み立ては、公知のシールド掘削機、エレクター
を利用することができ、安全にかつ、確実にトンネルが
構築できること。
する課題は次の通りである。 （ａ）組立精度も高く、組み合せもし易く、セグメント
相互の接続線が直線状にならないようにし、セグメント
相互が噛み合いウェッジ効果が作用し合う合理的な形状
とすること。 （ｂ）セグメント部材はなるべく薄くし、掘削断面を小
さくし、掘削土量を最小限とすること。そのための外力
に対する抵抗強度、水密性を確保する施策を講ずるこ
と。 （ｃ）組み立ては、公知のシールド掘削機、エレクター
を利用することができ、安全にかつ、確実にトンネルが
構築できること。
【０００７】本発明は上記課題を解決したシールド覆工
用セグメント、及びこれを用いたシールドトンネルの構
築方法を提供することを目的とする。
用セグメント、及びこれを用いたシールドトンネルの構
築方法を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために開発されたもので、次の技術手段から構成
するものである。すなわち、円筒形の軸方向及び円周方
向を多数分割した分割片である円弧板状をなし、その板
面のプロフィールが大略十字形の形状であるプレキャス
トコンクリートからなることを特徴とするシールド覆工
用セグメントを提供する。前記板面のプロフィールは、
円周方向端面が円筒形の母線に対して傾斜を有し両端面
が互いにハの字状又は平行状をなし、円筒軸方向端面が
台形状の突出部を有し、該突出部は隣接セグメント同士
の円筒軸方向端面が互いに密に噛み合う形状とするのが
よく、前記大略十字形が円筒面を密実に形成する千鳥配
列される数種類の定型形状とすれば、数種類の形状のセ
グメントで緊密な噛み合い形状の強固で水密性に富むト
ンネルを構築することができる。この場合に、ＰＣ緊張
材を挿通する縦横のシースが内蔵されているセグメント
は、トンネル内張後プレストレスを導入することができ
好適である。
決するために開発されたもので、次の技術手段から構成
するものである。すなわち、円筒形の軸方向及び円周方
向を多数分割した分割片である円弧板状をなし、その板
面のプロフィールが大略十字形の形状であるプレキャス
トコンクリートからなることを特徴とするシールド覆工
用セグメントを提供する。前記板面のプロフィールは、
円周方向端面が円筒形の母線に対して傾斜を有し両端面
が互いにハの字状又は平行状をなし、円筒軸方向端面が
台形状の突出部を有し、該突出部は隣接セグメント同士
の円筒軸方向端面が互いに密に噛み合う形状とするのが
よく、前記大略十字形が円筒面を密実に形成する千鳥配
列される数種類の定型形状とすれば、数種類の形状のセ
グメントで緊密な噛み合い形状の強固で水密性に富むト
ンネルを構築することができる。この場合に、ＰＣ緊張
材を挿通する縦横のシースが内蔵されているセグメント
は、トンネル内張後プレストレスを導入することができ
好適である。
【０００９】このようなセグメントを用いてトンネルを
構築する本発明方法は、シールド覆工用セグメントをト
ンネル内面に組み立てるに当たり、取付けるべき１周分
のセグメントをトンネル長手軸方向のＰＣ鋼棒で既設セ
グメントに緊結し、この１周分のセグメントがなすリン
グピースに周方向のＰＣ緊張材で緊張力を導入し、以上
を順次繰り返すことによって、優れたトンネルを能率的
に構築することができる。
構築する本発明方法は、シールド覆工用セグメントをト
ンネル内面に組み立てるに当たり、取付けるべき１周分
のセグメントをトンネル長手軸方向のＰＣ鋼棒で既設セ
グメントに緊結し、この１周分のセグメントがなすリン
グピースに周方向のＰＣ緊張材で緊張力を導入し、以上
を順次繰り返すことによって、優れたトンネルを能率的
に構築することができる。
【００１０】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態を説明する。図１は本発明のセグメント２を用い
たシールド覆工トンネル１を示すもので、（ａ）は正面
図、（ｂ）は斜視図である。図２は図１のシールドトン
ネルの展開図である。この例は、内径４．８ｍのシール
ド覆工トンネルで、トンネル１の断面を、周方向に６分
割し、６個のセグメント２で１円周のリングピースを構
成する。セグメント２の寸法は約２．５ｍ×１．２ｍで
版厚は１８ｃｍ、１個の重量は約１．１トンである。
の形態を説明する。図１は本発明のセグメント２を用い
たシールド覆工トンネル１を示すもので、（ａ）は正面
図、（ｂ）は斜視図である。図２は図１のシールドトン
ネルの展開図である。この例は、内径４．８ｍのシール
ド覆工トンネルで、トンネル１の断面を、周方向に６分
割し、６個のセグメント２で１円周のリングピースを構
成する。セグメント２の寸法は約２．５ｍ×１．２ｍで
版厚は１８ｃｍ、１個の重量は約１．１トンである。
【００１１】軸方向ＰＣ鋼棒４は、１セグメント当たり
２６ｍｍφ×４本とし、周方向ＰＣ緊張材５は、１Ｔ−
２１．８のＰＣ鋼より線を１リング当たり２本使用し
た。図２の展開図で示すように、本発明のシールド覆工
トンネル１は、坑口側の一リング（図２の一番上側のリ
ング）のセグメント３を除けば、基本的に円弧板のプロ
フィールが十字形のセグメント２を円周方向にリング状
につなぎ、軸方向に噛み合わせ状に連設したものであ
る。軸方向はＰＣ鋼棒４で、円周方向はＰＣ鋼より線５
で緊結されている。軸方向ＰＣ鋼棒４は、各セグメント
組み立て時の支持と軸方向プレストレスの導入用のもの
である。円周方向ＰＣ鋼より線５は、一リング当たり二
周配置し、緊張定着端をセグメントの進行方向端面（図
２の下側の端面）に設けている。
２６ｍｍφ×４本とし、周方向ＰＣ緊張材５は、１Ｔ−
２１．８のＰＣ鋼より線を１リング当たり２本使用し
た。図２の展開図で示すように、本発明のシールド覆工
トンネル１は、坑口側の一リング（図２の一番上側のリ
ング）のセグメント３を除けば、基本的に円弧板のプロ
フィールが十字形のセグメント２を円周方向にリング状
につなぎ、軸方向に噛み合わせ状に連設したものであ
る。軸方向はＰＣ鋼棒４で、円周方向はＰＣ鋼より線５
で緊結されている。軸方向ＰＣ鋼棒４は、各セグメント
組み立て時の支持と軸方向プレストレスの導入用のもの
である。円周方向ＰＣ鋼より線５は、一リング当たり二
周配置し、緊張定着端をセグメントの進行方向端面（図
２の下側の端面）に設けている。
【００１２】本発明のシールド覆工セグメント２は、図
３に斜視図で示し、図４に平面図を示す通り、円弧板の
プロフィールが大略十字状をなし、トンネル円周方向端
面２１、２２はトンネル軸又はトンネルの円筒の母線と
平行ではなく、一定の傾き角度をもたせてウェッジ状に
し、同時に端面２１、２２はトンネルの半径方向に沿う
面となっており、かつガイドのための凹条２３、凸条２
４を設けてある。この円周方向端面２１、２２の形状に
より１周のリングピースの最終セグメントの組み付けを
あたかもテーパコッタを押し込むのと同様に容易に行う
ことができる。また、セグメント２のトンネル軸方向の
端面には台形状の突起３１、３２が設けられている。図
２の展開図からも明らかなように、セグメント２は円筒
面に千鳥状に配列され、この突起３１、３２は、隣接セ
グメントの突起と噛み合って強固に密着するようになっ
ている。
３に斜視図で示し、図４に平面図を示す通り、円弧板の
プロフィールが大略十字状をなし、トンネル円周方向端
面２１、２２はトンネル軸又はトンネルの円筒の母線と
平行ではなく、一定の傾き角度をもたせてウェッジ状に
し、同時に端面２１、２２はトンネルの半径方向に沿う
面となっており、かつガイドのための凹条２３、凸条２
４を設けてある。この円周方向端面２１、２２の形状に
より１周のリングピースの最終セグメントの組み付けを
あたかもテーパコッタを押し込むのと同様に容易に行う
ことができる。また、セグメント２のトンネル軸方向の
端面には台形状の突起３１、３２が設けられている。図
２の展開図からも明らかなように、セグメント２は円筒
面に千鳥状に配列され、この突起３１、３２は、隣接セ
グメントの突起と噛み合って強固に密着するようになっ
ている。
【００１３】セグメント２には、トンネル軸方向にＰＣ
鋼棒用のシース２５ａを内蔵し、定着部２５を備えてい
る。トンネル円周方向には、ＰＣ鋼線を挿通するシース
２６を埋設してあり、その定着部２７は、セグメントの
進行方向端面の突起３２の側面に形成している。セグメ
ント２は、可搬性を考慮して分割した形状寸法で工場等
で製作し、現地に搬入して組み立てる。
鋼棒用のシース２５ａを内蔵し、定着部２５を備えてい
る。トンネル円周方向には、ＰＣ鋼線を挿通するシース
２６を埋設してあり、その定着部２７は、セグメントの
進行方向端面の突起３２の側面に形成している。セグメ
ント２は、可搬性を考慮して分割した形状寸法で工場等
で製作し、現地に搬入して組み立てる。
【００１４】トンネルの構築は、シールド掘削機に接続
するエレクターを用いて本発明のシールド覆工セグメン
トを組み立てる。シールド掘削機及びエレクターは公知
のものを用いる。まず、図２に示す展開図の通り、坑口
セグメント３をトンネル底中心線Ａから所定の間隔をお
いて設置し、トンネル天井線Ｂに向かって交互にセグメ
ントをそれぞれ端面に薄ゴム板を挟んで組み付け、最初
に坑口側第一リングを組み、これを基点として、掘削進
行にともない、本発明のセグメント２を順次組み付けて
行く。
するエレクターを用いて本発明のシールド覆工セグメン
トを組み立てる。シールド掘削機及びエレクターは公知
のものを用いる。まず、図２に示す展開図の通り、坑口
セグメント３をトンネル底中心線Ａから所定の間隔をお
いて設置し、トンネル天井線Ｂに向かって交互にセグメ
ントをそれぞれ端面に薄ゴム板を挟んで組み付け、最初
に坑口側第一リングを組み、これを基点として、掘削進
行にともない、本発明のセグメント２を順次組み付けて
行く。
【００１５】図５に実施例のセグメントの組み込み説明
図を示した。既設セグメント４１にＰＣ鋼棒を結合しな
がら新設セグメント４２を取付け、１周の最後にウェッ
ジ形のセグメント４３を挿入する。セグメント側面のガ
イドの凹凸条と円接線直角切断線の効果で正確に組み合
わされる。円周ケーブル定着端から二周のＰＣ鋼より線
を挿通し、定着部２７（図３〜４参照）で円周方向ＰＣ
鋼より線を緊張定着し、周方向プレストレスを導入す
る。
図を示した。既設セグメント４１にＰＣ鋼棒を結合しな
がら新設セグメント４２を取付け、１周の最後にウェッ
ジ形のセグメント４３を挿入する。セグメント側面のガ
イドの凹凸条と円接線直角切断線の効果で正確に組み合
わされる。円周ケーブル定着端から二周のＰＣ鋼より線
を挿通し、定着部２７（図３〜４参照）で円周方向ＰＣ
鋼より線を緊張定着し、周方向プレストレスを導入す
る。
【００１６】続いて、第一リングのセグメントの凹陥部
に合わせ、第二リングセグメントを設置する。この時、
第一リングの各セグメント端面のＰＣ鋼棒と、第二リン
グセグメントに挿通してあるＰＣ鋼棒とをカップラで接
続しながら順次組み立てて行く。トンネル天井線Ｂに掛
る最終セグメントは第一リングと同様図５の方法で組み
付けると容易に組み立てを進めることができる。また、
第一リング、第二リング接合面にも薄ゴム板を挟み止水
効果とセグメント相互のなじみをとらせる。リングが完
成したら、周方向ＰＣ鋼より線を挿通し、緊張定着し、
グラウトを注入する。なおグラウト注入は数リングを纏
めて後追いで施工する。図６の（ａ）（ｂ）（ｃ）に基
本的な形状のプロフィールを示す。
に合わせ、第二リングセグメントを設置する。この時、
第一リングの各セグメント端面のＰＣ鋼棒と、第二リン
グセグメントに挿通してあるＰＣ鋼棒とをカップラで接
続しながら順次組み立てて行く。トンネル天井線Ｂに掛
る最終セグメントは第一リングと同様図５の方法で組み
付けると容易に組み立てを進めることができる。また、
第一リング、第二リング接合面にも薄ゴム板を挟み止水
効果とセグメント相互のなじみをとらせる。リングが完
成したら、周方向ＰＣ鋼より線を挿通し、緊張定着し、
グラウトを注入する。なおグラウト注入は数リングを纏
めて後追いで施工する。図６の（ａ）（ｂ）（ｃ）に基
本的な形状のプロフィールを示す。
【００１７】以後トンネル全長に亘って同様な作業を繰
り返す。なお、リングピース外周面と掘削地山間の空隙
にモルタル、又はコンクリートを充填することは従来通
りである。本例は標準的な口径の場合を例としたが、必
要な口径、外力に対応する管体に応じ、リングの分割
数、セグメントのサイズ、コンクリート壁の厚さは運
搬、組み立ての作業性を考慮して最適なもので設計する
ことが可能である。
り返す。なお、リングピース外周面と掘削地山間の空隙
にモルタル、又はコンクリートを充填することは従来通
りである。本例は標準的な口径の場合を例としたが、必
要な口径、外力に対応する管体に応じ、リングの分割
数、セグメントのサイズ、コンクリート壁の厚さは運
搬、組み立ての作業性を考慮して最適なもので設計する
ことが可能である。
【００１８】
【発明の効果】本発明のシールド覆工用セグメントは、
円弧板のプロフィールが大略十字形をなしており、数種
類のセグメントを連設して強固なシールドトンネルを形
成することができ、特に軸・円周両方向のプレストレス
導入による構造強度を実現し、形状を工夫したことによ
り、端面で緊張材の定着が可能になり、二次覆工を施す
ことなく表面に凹凸が生じないフラットな面をもつ優れ
たシールドトンネルの構築が可能となった。
円弧板のプロフィールが大略十字形をなしており、数種
類のセグメントを連設して強固なシールドトンネルを形
成することができ、特に軸・円周両方向のプレストレス
導入による構造強度を実現し、形状を工夫したことによ
り、端面で緊張材の定着が可能になり、二次覆工を施す
ことなく表面に凹凸が生じないフラットな面をもつ優れ
たシールドトンネルの構築が可能となった。
【図１】実施例のセグメントを用いたシールドトンネル
の（ａ）正面図、（ｂ）斜視図である。
の（ａ）正面図、（ｂ）斜視図である。
【図２】実施例のセグメントを用いたシールドトンネル
のセグメントの配列を示す展開図である。
のセグメントの配列を示す展開図である。
【図３】実施例のセグメントの斜視図である。
【図４】実施例のセグメントの平面図である。
【図５】セグメントの取付方法を示す説明図である。
【図６】セグメントの基本形状を示す平面図である。
１ トンネル ２ セグメント ３ セグメント ４ ＰＣ鋼棒 ５ ＰＣ鋼より線 ２１、２２ 端面 ２３ 凹条 ２４ 凸条 ２５ 定着部 ２６ シース ２７ 定着部 ３１、３２ 突起 ３３ カップラ ４１、４２、４３ セグメント
Claims (5)
- 【請求項１】 円筒形の殻を多数に分割した円弧板状を
なし、その円弧板のプロフィールが大略十字形の形状で
あるプレキャストコンクリートからなることを特徴とす
るシールド覆工用セグメント。 - 【請求項２】 前記円弧板のプロフィールは、円筒軸に
平行な方向の端面が円筒形の母線に対して傾斜を有しか
つ両端面が互いにハの字状又は平行状をなし、円筒軸に
直角な端面がそれぞれ台形状の突出部を有し、該突出部
は隣接セグメント同士の円筒軸に直角な端面が互いに密
に噛み合う形状であることを特徴とする請求項１記載の
シールド覆工用セグメント。 - 【請求項３】 前記大略十字形が円筒形の殻を密実に形
成するように千鳥配列される数種類の定型形状であるこ
とを特徴とする請求項１記載のシールド覆工用セグメン
ト。 - 【請求項４】 ＰＣ緊張材を挿通する円筒軸方向及び円
周方向のシースが円弧板内に内蔵されていることを特徴
とする請求項１記載のシールド覆工用セグメント。 - 【請求項５】 請求項４記載のシールド覆工用セグメン
トをトンネル内面に組み立てるに当たり、取付けるべき
１周分のセグメントをトンネル長手軸方向のＰＣ鋼棒で
既設セグメントに緊結し、該１周分のセグメントが形成
するリングピースに周方向のＰＣ緊張材で緊張力を導入
し、以上を順次繰り返すことを特徴とするシールドトン
ネルの構築方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21253096A JP3167937B2 (ja) | 1996-08-12 | 1996-08-12 | シールド覆工用セグメント及びシールドトンネルの構築方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21253096A JP3167937B2 (ja) | 1996-08-12 | 1996-08-12 | シールド覆工用セグメント及びシールドトンネルの構築方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
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