JPH1054177A - 窓ガラス開閉装置 - Google Patents

窓ガラス開閉装置

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JPH1054177A
JPH1054177A JP9102162A JP10216297A JPH1054177A JP H1054177 A JPH1054177 A JP H1054177A JP 9102162 A JP9102162 A JP 9102162A JP 10216297 A JP10216297 A JP 10216297A JP H1054177 A JPH1054177 A JP H1054177A
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cpu
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Akihiko Tsukahara
原 明 彦 塚
Takeshi Ito
藤 雄 伊
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Jidosha Denki Kogyo KK
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Jidosha Denki Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 応答が早く、物体の挟み込み事故を防止する
ことができる窓ガラス開閉装置を提供する。 【解決手段】 窓ガラス動作判別器24が窓ガラス16
が閉動作中であると判別し、かつ、窓ガラス位置判別器
24が窓ガラス16が全閉位置範囲外であると判別した
場合に、速度変化演算器24の出力が予め定めた設定値
以上のときに、モータ10を逆転させて窓ガラス16を
開動作させる逆転指令発生器24を有する窓ガラス開閉
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窓ガラス開閉装置
に係り、特に自動車用窓ガラスの自動昇降装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の窓ガラスを手動によらず
開閉させる窓ガラス昇降装置が普及してきている。この
窓ガラス昇降装置は、一般に正逆回転するモータを手動
操作スイッチにより作動し、窓ガラスを昇降させるもの
である。そして、手動操作スイッチを投入している間、
窓ガラスは上昇または下降を続ける。このため、窓ガラ
スの上昇中に窓ガラスと窓枠との間に、例えば、搭乗者
の手や頭などの物体が挿入されると、この物体が窓ガラ
スと窓枠との間に挟まれてしまうという問題がある。こ
のため、この問題点を解決する方法が種々検討されてい
る。
【0003】例えば、特開昭60−185626号公報
には、窓枠に沿って光ファイバを組み付け、光ファイバ
の屈折を検出して物体の挟み込み等の異常を検出する旨
が開示してある。また、特開昭60−185625号公
報には、通常状態における窓ガラス昇降のためのモータ
の通電パターンを予め記憶しておき、これを基準データ
として実際の動作時のデータと比較し、物体の挟み込み
等の異常を検出する旨が開示してある。さらに、特開昭
61−52172号公報には、直流モータの回転をパル
スとして検出し、窓ガラスが上昇途中において停止した
ことをパルスにより検出し、モータを反転させる旨が開
示してある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特開昭
60−185626号公報に記載のものは、高価な光フ
ァイバを窓枠に組み付ける必要があり、作業工数の増加
や特別な検出装置を設けなければならない。また、一般
に挟み込み検出用のセンサを取り付ける場合には、取り
付け上の問題、窓枠や窓ガラスを含むドア部製作上の制
約やこれに伴う大幅なコストアップ、または信頼性の問
題により、実用化が困難であるのが現状である。
【0005】一方、特開昭60−185625号公報に
記載のものは、実車に取り付けた窓枠と窓ガラスとの摺
動抵抗を含めた、モータ負荷のばらつきの影響を解消し
ているが、基準データを記憶するために、窓ガラスを昇
降させた際に記憶用記憶スイッチを操作する必要があ
る。また、窓ガラスが全開位置または全閉位置に達した
ことを検出するために、リミットスイッチを配設する必
要がある。そして、基準データが正常動作時のデータで
あることについての配慮もされていない。
【0006】特開昭61−52172号公報に記載のも
のは、窓ガラスの上昇が停止したのを検出してからモー
タを反転させるようにしており、応答が遅い欠点があ
る。
【0007】本発明は、前記従来技術の欠点を解消する
ためになされたもので、モータが停止する前に挟み込み
を検知してモータを反転させることにより、応答が早
く、物体の挟み込み事故を防止することができる窓ガラ
ス開閉装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
わる窓ガラス開閉装置では、窓ガラスを開閉する正逆回
転可能なモータと、モータの回転数に応じたパルス信号
を発生するパルス発生器と、パルス発生器の出力するパ
ルス信号数を計数するカウンタと、カウンタの計数値に
基づき、窓ガラスが全閉位置範囲内にあるか否かを判別
する窓ガラス位置判別器と、パルス発生器が出力したパ
ルス信号に基づき、モータの回転速度を求める速度演算
器と、速度演算器が求めたモータの回転速度データを複
数個記憶する記憶手段と、記憶手段が記憶した複数個の
データを平均化する平均化手段と、平均化手段が求めた
平均値と速度演算器が求めた今回の速度データの変化量
あるいは変化率を算出する速度変化演算器と、窓ガラス
が閉動作中か開動作中かを判別する窓ガラス動作判別器
と、窓ガラス動作判別器が窓ガラスが閉動作中であると
判別し、かつ、窓ガラス位置判別器が窓ガラスが全閉位
置範囲内にないと判別した場合に、速度変化演算器の出
力が予め定めた設定値以上のときに、モータを逆転させ
て窓ガラスを開動作させる逆転指令発生器を有する構成
としたことを特徴としている。
【0009】
【発明の作用】上記の如く構成した本発明において、窓
ガラスが閉る側に移動している際、窓ガラス動作判別器
によって窓ガラスが閉動作中であると判別され、かつ、
窓ガラス位置判別器によって窓ガラスが全閉位置範囲内
にないと判別されている状態で、閉る側に移動している
窓ガラスに挟み込みが発生すると、速度変化演算器の出
力が予め定めた設定値を越える。すると、逆転指令発生
器がモータを逆転させて窓ガラスを開動作させる。それ
故、窓枠と窓ガラスとの間に物体が挟まれた場合に、モ
ータの回転が停止する前に挟み込みを検知し、モータを
反転させて窓ガラスを下降させるため、挟み込まれた物
体の破損や損傷が小さくてすむ。
【0010】
【実施例】本発明に係る窓ガラス開閉装置の好ましい実
施例を、添付図面に基づいて詳説する。
【0011】図3は、本発明に係る窓ガラス開閉装置の
実施例を示すブロック図である。
【0012】図3において、モータ10は、正逆回転可
能なモータであって、自動車の各ドア12のそれぞれに
対応して設けられている。そして、モータ10は、窓枠
14内に装着してある窓ガラス16を昇降させる。この
モータ10は、駆動回路18を介して電源(バッテリ)
Bに接続してある。
【0013】駆動回路18は、パルス発生回路20とコ
ントローラ22の中央処理ユニット(CPU)24に接
続してある。コントローラ22は、図示しない定電圧回
路を介して電源Bに接続してあり、内部にCPU24に
接続したカウンタ26が設けてある。そして、CPU2
4は、搭乗者が操作する操作スイッチパネル28によ
り、窓ガラス16の上昇要求信号30aまたは下降要求
信号30bを受け、上昇信号32a、下降信号32bを
駆動回路18に出力する。駆動回路18は、CPU24
の出力信号に応じて窓ガラス16を上昇させる正転駆動
信号34aまたは窓ガラス16を下降させる逆転駆動信
号34bをモータ10に与える。
【0014】パルス発生回路20は、後述するパルス信
号をCPU24とカウンタ26とに出力する。CPU2
4は、カウンタ26が計数したパルス数により、窓ガラ
ス16の位置を検出する。即ち、CPU24は、パルス
数と窓ガラス16の位置とを対応させたマップ36を有
しており、例えばパルス数が0であるときには、窓ガラ
ス16が全閉しており、パルス数が2000(PMAX
のときには、窓ガラス16が全開していることを検知で
きる。なお、図3に示した符号38は、窓枠14と窓ガ
ラス16との間に挟まれた挟まった物体を示す。
【0015】上記の如く構成した実施例の作用は、次の
とおりである。
【0016】搭乗者が窓ガラス16を上昇させたいとき
には、操作スイッチパネル28のアップボタンを押す。
これにより、操作スイッチパネル28から上昇要求信号
30aがCPU24に入力される。CPU24は、上昇
要求信号30aが入力されると、上昇信号32aを駆動
回路18に入力し、駆動回路18が正転駆動信号34a
を出力してモータ10を電源Bに接続し、窓ガラス16
が上昇するように駆動する。
【0017】モータ10が回転すると、その回転数に対
応したリップル電流がモータ電流に発生する。このリッ
プル電流の脈動波形は、駆動回路18を介してパルス発
生回路20に導かれる。パルス発生回路20は、リップ
ル電流の脈動波形を波形整形し、パルス信号をCPU2
4とカウンタ26とに送出する。カウンタ26は、後述
する如く、CPU24により、窓ガラス16が上昇する
ときにカウントダウン、窓ガラス16が下降するときに
カウントアップするように作動させられる。従って、カ
ウンタ26は、パルス発生回路20がモータ10の正転
に伴って発生するパルス信号を受けると、順次パルス信
号数に応じてカウントダウンしていく。
【0018】一方、CPU24は、図1に示したフロー
チャートに従って、窓枠14と窓ガラス16との間に物
体38の挟み込みがあるか否かの判別を常時行ってい
る。CPU24は、ステップ100においてモータ10
の作動命令(上昇要求信号30aかまたは下降要求信号
30bの入力)があるか否かの判別をし、作動命令がな
ければ図2に示す割り込み処理の受付を禁止してステッ
プ114に進み、作動命令があれば、ステップ101に
進み、図2に示す割り込み処理の要求を受ける。
【0019】CPU24には、図4に示す如く一定周
期、例えば100μsec ごとにタイマ割込信号が与えら
れ、ステップ101の割込受付可能の状態のときに、タ
イマ割込信号が発生すると、図2に示す割込処理を実行
する。
【0020】この割込処理は、パルス発生回路20が出
力するパルス信号に基づいて、現在の窓ガラス16の位
置とモータ速度とを検出するもので、まずステップ50
においてパルス信号の電圧レベルが0(ローレベル)か
ら1(ハイレベル)に変化したか否かの判断がなされ
る。変化がなければステップ64にスキップし、割込プ
ログラムを終了する。また、CPU24は、ステップ5
0において前回よりも今回の方が電圧レベルが高くなっ
ている場合、即ち電圧レベルが0から1に変化したとき
は、ステップ52に進み、窓ガラス16が上昇(UP動
作)中か否か判断する。窓ガラス16が上昇中であれ
ば、ステップ54に進んでカウンタ26を1だけデクリ
メント(カウントダウン)し、下降中であれば、ステッ
プ56に進みカウンタ26を1だけインクリメント(カ
ウントアップ)してステップ58に進む。
【0021】パルス信号、即ちモータ10のリップル電
流による脈動波形は、モータ10が1回転する間に一定
の回数(モータ10の回転子のセグメント数)発生する
ことが周知であり、またモータ回転数は、窓ガラス16
が連結している昇降機構により、窓ガラス16の上昇分
または下降分と比例している。従って、図3に示した窓
ガラス16の全閉位置から全開位置までの全ストローク
を窓ガラス16が昇降したときのモータ回転数は一定と
なるので、例えば窓ガラス16の全閉位置のカウンタ2
6の値を0とし、窓ガラス16の全開位置の値PMAX
2000にすれば、カウンタ26の内容により窓ガラス
16の位置を検出することができる。即ち、ステップ5
4、56は窓ガラス16の現在位置を検出していること
になる。
【0022】ステップ58では、モータが起動時である
か否かの判断がなされる。
【0023】モータ10の回転速度は、図6(A)に窓
ガラス16の上昇時を例にとって示す如く、モータ起動
時(初期動作時)は、変化が大きい。従って、初期動作
時、例えばモータ10を起動してから、100〜200
msecの間は、過渡状態であるので、ステップ64に進
み、割込プログラムを終了する。そして、CPU24
は、ステップ58においてモータ起動時でない判断した
ときに、ステップ60に進んで現在のモータ10の回転
速度(パルス信号の周期)Tp を算出し、ステップ62
に示す如く、図示しないメモリの速度データテーブルに
格納し、ステップ64に進んで割込処理を終了する。こ
の周期Tp の算出は、前回の割込処理時に、ステップ6
0を通った時から、今回の割込処理によりステップ60
を通過するまでの経過時間を算出することにより求め
る。即ち、図4に示すようにパルス信号が0から1に変
化した後のタイマ割込信号から、パルス信号が次に0か
ら1に変化した後のタイマ割込信号までの時間をパルス
の周期Tp としている。従って、タイマ割込信号の周期
が100μsec であれば、パルス信号の周期Tp の算出
精度は、Tp ±100μsec となる。
【0024】なお、実験データによると、周期Tp は、
窓枠14と窓ガラス16との摺動抵抗を含めたモータ1
0の負荷、モータの種類等によって異なるが、最大速度
時の実測値は約1.2msecであり、算出値は1.1〜
1.3msecであった。従って、両者の差は、最大で約1
0%程度となる。しかし、物体を挟み込んだ場合には、
モータ速度が遅くなり、周期Tp が大きくなるため、誤
差が小さくなって実用上まったく問題ないことが実験に
より確認されている。さらに、周期Tp (モータ速度)
の検出精度を向上させたい場合には、タイマ割込信号の
周期を小さくするか、またはパルス周期をm回測定し、
その平均値を現在のモータ速度とみなす方法をとっても
よい。
【0025】前記した速度データテーブルは、例えば図
5に示すようになっており、前回までのn個の周期Tp
を古い順から配列してあり、ステップ62を通るごと
に、時間的に一番古い周期Tpnが抹消され、従来のTp
がTp1に、Tp1がTp2のように更新されていく。
【0026】CPU24は、ステップ64に達して割込
処理が終了すると、図1に示したメインルーチンに戻
り、ステップ102に進み、モータ10の起動時か否か
の判断を行う。起動時であれば、ステップ103に進み
上昇動作か否かの判断がなされる。もし、操作スイッチ
パネル28からの入力信号が上昇要求信号30aであれ
ば、上昇動作と判断してステップ104に進み、駆動回
路18に上昇信号32aを入力してステップ100に戻
る。また、CPU24に入力されている信号が下降要求
信号30bであれば、CPU24はステップ103から
ステップ117に進み、駆動回路18に下降信号32b
を出力してステップ100に戻る。
【0027】ステップ102においてモータ起動時でな
いと判断されたとき、即ちモータを起動してから所定時
間が経過し、モータ10が定常の作動状態にあるときに
は、ステップ105に進み図5に示した速度データテー
ブルの前回までのn個の速度データ(パルス信号の周
期)の平均値Tm を、次式により求める。
【0028】 即ち、ステップ105は、直前のモータ速度の算出を行
っている。その後、CPU24は、ステップ106に進
み、上昇動作か否かの判別をし、上昇動作であればステ
ップ107に進み、窓ガラス16の現在位置が全閉位置
範囲(全閉位置近傍)にあるか否かを判別する。この全
閉位置範囲とは、図6(A)に示す如く、モータ10が
減速して速度変化率が大きくなっても、窓ガラス16を
全閉にするためのモータロックであると判断してよい位
置であり、物体38の挟み込みのおそれがない位置であ
る。具体的には、カウンタ26の値が予め定められた範
囲、例えば0〜100(図3の0〜p)の範囲にあるこ
とである。
【0029】窓ガラス16が全閉位置範囲外にあれば、
ステップ108に進み、現在のモータ速度とステップ1
05で算出した前回のモータ速度との比、即ちモータ速
度変化率Tp /Tm が、予め定めた値α以上かどうかを
判断する。これにより、物体の挟み込みがあるかどうか
の判別が可能となる。即ち、物体の挟み込みがあると、
モータに加わる負荷が大きくなり、図7(A)に示す如
く、モータ回転速度が減少してパルス信号の周期Tpn
値が大きくなる。従って、モータ速度が下がり、図7
(B)に示す如く、(Tp /Tm )≧αであれば、物体
38の挟み込みがあると判断している。
【0030】なお、モータ速度は、正常動作時であって
も窓枠14と窓ガラス16との摺動抵抗等のモータに対
する負荷の増減、電源電圧の変動等により、図6(B)
に示す如く多少変動する。従って、αの値を設定する場
合は、実験を重ねて適正な値を選定する必要がある。
【0031】ステップ108で物体の挟み込みがあると
判断したときには、ステップ109に進み、CPU24
は、駆動回路18に下降信号32bを送出し、モータ1
0を反転させ、窓ガラス16を下降させる。この窓ガラ
ス16の下降は、ステップ110において、(Tp /T
m )≧βと判断されるまで行われる。このβの値は、β
>αに設定してある。これは、図6(B)に窓ガラス1
6の上昇時を例にとって示すように、窓ガラス16の全
閉、全開位置ではモータ速度の変化率が大きくなるの
で、これを検知するためである。また、α<βとするこ
とにより、全閉時に比べてモータの減速が小さいうち
に、即ち物体を挟み込む力が弱いうちに挟み込みを検知
し、モータを反転させて物体の挟み込みを回避できる。
【0032】CPU24は、ステップ110で窓ガラス
16が全開したことを検知したときには、ステップ11
1に進み、カウンタ26の値を再セットする。これは、
窓ガラス16の位置検出の信頼性を上げるためである。
即ち、モータ16の電源変動または誘導雑音の混入等に
より、カウンタ26がパルス信号をミスカウントする可
能性があり、窓ガラス16の全開時に基準値を再セット
し、全閉時に後述するようにカウンタ26をゼロクリア
し、カウンタの値と実際の窓ガラス16の位置とがずれ
ることを防止している。
【0033】次に、CPU24は、ステップ114に進
み、駆動回路18にモータの停止信号を出力し、ステッ
プ115で図5の速度データテーブルにTm1をセットす
る。即ち、ステップ115では、速度データテーブル中
の値をTm1にする。これは、モータが起動して初期動作
時をすぎ、最初にステップ102からステップ105に
進み、モータ速度を算出するときのデータとなる。Tm1
は実験により求める。
【0034】ステップ115でTm1のセットが終了した
後は、再びステップ100に戻る。
【0035】なお、ステップ106でアップ動作、即ち
窓ガラス16が上昇動作でないと判断したときには、ス
テップ116に進み、窓ガラス16が全開位置か否かの
判断を行う。窓ガラス16が全開位置であれば、ステッ
プ111に進み、全開位置でなければステップ117に
進んで、駆動回路18に下降信号を与え、ステップ10
0に戻る。
【0036】また、CPU24は、ステップ106でア
ップ動作と判断し、ステップ107で窓ガラス16が全
閉位置範囲内にあると判断したときにはステップ112
に進み、(Tp /Tm )≧βかどうか、即ち窓ガラス1
6が全閉位置かどうか判断する。窓ガラス16が全閉位
置にあれば、ステップ113に進んでカウンタ26をゼ
ロにクリアし、ステップ114、115を実行してステ
ップ100に戻る。しかし、ステップ112において
(Tp /Tm )<βと判断したときには、窓ガラス16
はまだ全閉されていないので、ステップ104に進み、
駆動回路18に上昇信号を与えてステップ100に戻
る。
【0037】さらに、CPU24は、ステップ106に
おいてアップ動作と判断し、窓ガラス16が全閉位置範
囲外にあるとステップ107で判断し、ステップ108
で物体の挟み込みがないと判断したときには、ステップ
104を実行してステップ100に戻る。
【0038】以上のように、本実施例においては、モー
タの速度等の絶対量でないモータの速度変動率を監視す
ることにより、モータ負荷のバラツキによる影響を少な
くすることができる。そして、比較値(設定値)αの値
を適切な値に選定することにより、物体の挟み込みを早
目に検知し、窓ガラス16を全開位置まで下降させるこ
とにより、挟み込んだ物体の破損や損傷をなくすことが
でき、安全性が極めて高い。また、全閉,全開位置で
は、αより大きな値の比較値βを使用しているため、モ
ータの速度変動率がかなり大きくならないと、即ち締込
み力が十分大きくならないとモータ10が停止しないた
め、窓ガラス16を確実に全閉,全開することが可能と
なる。
【0039】さらに、本実施例においては、モータ10
の回転数をカウンタ26により計数し、窓ガラス16の
位置を検出しており、モータ本体を含めた伝達機構部に
は一切のセンサ類を装着していないため、コストの低減
と各種の制約をなくすことができる。そして、カウンタ
の値は、窓ガラス16の全閉時にゼロクリアし、全開時
に再セットするため、誤動作をなくして窓ガラス16の
位置を正確に検出できる。また、窓ガラス16の位置を
正確に検出できるところから、全閉位置範囲を小さくす
ることが可能となり、挟み込んだ物体がかなり小さくと
も挟み込みを検出することができる。
【0040】図8,図9は、本発明の他の実施例を説明
するフローチャートであり、モータ10の速度によって
物体38の挟み込みを検知する例を示している。
【0041】CPU24は、図8に示した処理を常時実
行しており、ステップ150から処理を開始する。そし
て、窓ガラス16の昇降操作のないとき、即ち操作スイ
ッチパネル28から信号が入力されないときは、すべて
の信号が発生しないため、ステップ152、ステップ1
54からステップ156に進む。そして、CPU24
は、ステップ156で上昇信号32aを消滅させた後、
ステップ158,160を経てステップ162に進み、
図9に示した割込処理を禁止してステップ152に戻
る。
【0042】操作スイッチパネル28から上昇要求信号
30aがCPU24に入力されると、CPU24は、ス
テップ154からステップ164に進み、駆動回路18
に上昇信号34aを送出し、モータ10を窓ガラス16
が上昇する方向に回転(正転)させる。その後、ステッ
プ166に進み、図9に示した割込処理の受付けを可能
とし、パルス発生回路20が送出するパルス信号をトリ
ガとして割込ルーチンに入る。
【0043】図9に示した割込処理は、図2に示した窓
ガラス16の位置の検出に相当するもので、ステップ2
00でパルス発生回路20が出力するモータ10の回転
速度であるパルス信号の周波数(以下パルス周波数と称
す)を設定値f0 と比較する。そして、パルス周波数>
0 なら、即ちパルス周波数が異常に大きいときには、
ノイズと判断して図8のメインルーチンに戻る。ステッ
プ200でイエス(YES)となり、上昇信号発生なら
カウンタを1だけカウントダウンし、下降信号発生なら
1だけカウントアップし、メインルーチンに戻ってステ
ップ168に進む。
【0044】CPU24は、ステップ168で図9の割
込処理によりカウントダウンしたカウンタ26の値を設
定値Pと比較する。設定値Pは、図3に示すように窓ガ
ラス16の全閉位置範囲を示す値であり、前記した如く
実施例では100である。
【0045】ステップ168で窓ガラス16が全閉位置
範囲にあると判断したときには、ステップ170に進
み、パルス周波数を設定値fL と比較する。この設定値
L は、先の実施例の設定値βに相当するものである。
従って、ステップ170においてノー(NO)と判断し
たときには、窓ガラス16がまだ全閉されていないた
め、ステップ152に戻り、また、イエス(YES)と
判断したときには、窓ガラス16が全閉になったため、
ステップ172,174を経てステップ176に進み、
カウンタ26をゼロクリアしてステップ152に戻る。
【0046】一方、ステップ168においてノー(N
O)、即ち窓ガラス16が全閉位置範囲外にあると判断
したときには、ステップ178に進み、パルス周波数を
設定値fH と比較する。この設定値fH は、先の実施例
の設定値αに相当するものである。そして、ステップ1
78でノー(NO)ならば、物体の挟み込みがないの
で、ステップ152に戻り、イエス(YES)ならば、
物体の挟み込みがあると判断し、ステップ180,18
2を経てステップ182に進み、異常信号を発生させて
ステップ152に戻る。
【0047】ステップ184で異常信号を発生してステ
ップ152に戻ったCPU24は、ステップ186に進
んで駆動回路18に下降信号32bを出力し、モータ1
0を反転させて窓ガラス16を下降させる。その後、ス
テップ188に進んで図9の割込処理(カウンタのカウ
ントアップ)をし、ステップ190に進む。ステップ1
90でノー(NO)であれば、窓ガラス16が全開され
ていないのでステップ152に戻り、186,188,
190のループを実行する。そして、ステップ190に
おいてイエス(YES)と判断したときには、窓ガラス
16が全開であるため、ステップ192,194を経て
ステップ196に進み、カウンタ26の値をPMAX に再
セットした後、ステップ198で異常信号を消滅してス
テップ152に戻る。
【0048】本実施例においても、光ファイバなどのセ
ンサやリミットスイッチを特別に設けることなく、物体
の挟み込みを早期に検知でき、挟み込んだ物体の破損,
損傷を防ぐことができる。
【0049】前記実施例においては、自動車ドアの窓ガ
ラス16を開閉させる装置について説明したが、自動車
の屋根に取り付けられるガラスや、ドア、シャッタの開
閉装置としても適用することができる。
【0050】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明によれば、
窓ガラスが閉る側に移動している際、窓ガラス動作判別
器によって窓ガラスが閉動作中であると判別され、か
つ、窓ガラス位置判別器によって窓ガラスが全閉位置範
囲内にないと判別されている状態で、閉る側に移動して
いる窓ガラスに挟み込みが発生すると、速度変化演算器
の出力が予め定めた設定値を越える。すると、逆転指令
発生器がモータを逆転させて窓ガラスを開動作させる。
それ故、窓枠と窓ガラスとの間に物体が挟まれた場合
に、モータの回転が停止する前に挟み込みを検知し、モ
ータを反転させて窓ガラスを下降させるため、挟み込ま
れた物体の破損や損傷が小さくてすむ。よって、窓枠と
窓ガラスとの間に物体が挟まれた場合に、モータの回転
が停止する前に挟み込みを検知し、モータを反転させて
窓ガラスを下降させるため、挟み込まれた物体の破損や
損傷を極力小さくして、安全性が向上するという優れた
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る窓ガラス開閉装置の実施例の動作
を説明するフローチャートである。
【図2】同実施例における窓ガラス位置とモータ速度と
を求める方法のフローチャートである。
【図3】同実施例のブロック構成図である。
【図4】図2の割込処理タイミングとパルス発生回路が
発生するパルス信号の説明図である。
【図5】モータ速度変化率を算出するために用いるモー
タ速度データテーブルの一例を示す説明図である。
【図6】(A)は窓ガラス16位置とモータ速度との関
係を示す説明図で、(B)は窓ガラス16位置とモータ
速度変化率との関係を示す説明図である。
【図7】(A)は物体を挟み込んだときのモータ速度の
変化の説明図、(B)は物体を挟み込んだときのモータ
速度変化率の説明図である。
【図8】本発明に係る他の実施例の動作を説明するフロ
ーチャートである。
【図9】本発明に係る他の実施例の動作を説明するフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
10 モータ 16 窓ガラス 20 パルス発生器 22 コントローラ 24 CPU(中央処理ユニット)(窓ガラス位置判別
器、速度演算器、記憶手段、平均化手段、速度変化演算
器、窓ガラス動作判別器、逆転指令発生器) 26 カウンタ B 電源

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窓ガラスを開閉する正逆回転可能なモー
    タと、 前記モータの回転数に応じたパルス信号を発生するパル
    ス発生器と、 前記パルス発生器の出力するパルス信号数を計数するカ
    ウンタと、 前記カウンタの計数値に基づき、前記窓ガラスが全閉位
    置範囲内にあるか否かを判別する窓ガラス位置判別器
    と、 前記パルス発生器が出力したパルス信号に基づき、前記
    モータの回転速度を求める速度演算器と、 前記速度演算器が求めたモータの回転速度データを複数
    個記憶する記憶手段と、 前記記憶手段が記憶した複数個のデータを平均化する平
    均化手段と、 前記平均化手段が求めた平均値と前記速度演算器が求め
    た今回の速度データの変化量あるいは変化率を算出する
    速度変化演算器と、 前記窓ガラスが閉動作中か開動作中かを判別する窓ガラ
    ス動作判別器と、 前記窓ガラス動作判別器が前記窓ガラスが閉動作中であ
    ると判別し、かつ、前記窓ガラス位置判別器が前記窓ガ
    ラスが全閉位置範囲内にないと判別した場合に、前記速
    度変化演算器の出力が予め定めた設定値以上のときに、
    前記モータを逆転させて前記窓ガラスを開動作させる逆
    転指令発生器を有することを特徴とする窓ガラス開閉装
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