JPH1053909A - 造花の包装方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、包装袋内の所定の位置に人工葉や
人工花を保持することが可能で収納性が良く、かつ包装
による人工葉や人工花の変形や型くずれを防止し、包装
袋から取り出した際の人工葉や人工花が元の状態に容易
に復元可能で、包装時の作業性や搬送性及び保管性に優
れた造花の包装方法の提供を目的とする。 【解決手段】 本発明は、筒状で少なくとも一端部に開
口部を有する包装袋の開口部と反対側の底部の中央部分
から両側部へ略Ｖ字状に包装袋をヒートシールするヒー
トシール工程と、略円錐状の人工葉や人工花を重ねて人
工葉や人工花の結合部分から人工葉や人工花を包装袋内
に収納する収納工程と、包装袋の開口部から包装袋内に
空気を送風しながら、開口部をヒートシールして封止す
る封止工程と、を備えた構成よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【発明の属する技術分野】本発明は、造花に用いる人工
葉や人工花及びこれらの付属品等を包装する造花の包装
方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、店舗や家庭での装飾用やイン
テリア又は墓前へのお供え用等に、様々な構造の造花が
用いられている。このような造花には、完成品の状態で
販売されるものもあるが、複数の枝を有する人工木と、
この人工木にワンタッチで取り付けが可能な、複数の葉
がその一端部で一体に形成された人工葉や、複数の花ビ
ラがその一端部で一体に形成された人工花と、がセット
になったお供え用のおきしみやクリスマスツリー等の簡
易組立型のものも販売されている。

【０００３】以下に、このような簡易組立型の造花の構
造について、墓前へのお供え用として用いられるおきし
みを例に挙げて説明する。図６は従来の簡易組立型のお
きしみの構造を示す分解斜視図、図７（ａ）は従来の簡
易組立型のおきしみに用いる人工葉の斜視図、図７
（ｂ）は従来の簡易組立型のおきしみに用いる人工葉の
平面図である。図６及び図７（ａ），（ｂ）において、
８は人工木、９は枝、１０は人工葉、１１は葉、１２は
葉脈、１３は結合部、１４は貫通孔、１５はキャップで
ある。図７（ａ）及び図７（ｂ）に示したように、人工
葉１０は、各葉１１の葉脈１２が結合部１３で一体に形
成されているとともに、結合部１３に略円形の貫通孔１
４を有している。この貫通孔１４に人工木８の枝９を差
し込むことによって、図６に示したようにワンタッチで
枝９に複数の葉１１を有する人工葉１０を取り付けるこ
とが可能な構造となっている。また、新芽状に形成され
たキャップ１５は、枝９に人工葉１０を取り付けた後、
枝９の先端部に挿着するもので、先端部の装飾と枝９か
らの人工葉１０の抜けを防止している。ところで、この
ような簡易組立型の造花の場合、通常はこれを使用する
ユーザには人工木と、人工葉又は人工花が各々個別に包
装された形で提供され、各ユーザがそれぞれ組み立てを
行うことになる。

【０００４】次に、従来の簡易組立型の造花に用いられ
る人工葉の包装方法について、図６及び図７（ａ），
（ｂ）で示したおきしみに用いられる人工葉を例に挙げ
て説明する。人工葉１０は複数の葉１１が枝９に取り付
けられた際に、葉１１が枝９に対して所定の角度となる
ように、図７（ａ）に示したような略円錐状に形成され
ている。このような略円錐状の人工葉１０を包装する場
合、１組の造花セットに必要とされる所定の数の人工葉
が重ねられてプラスチックフィルム等からなる筒状の包
装袋に収納された後、ヒートシール等により包装袋の開
口部が封止される。また、人工葉にかぎらず人工花につ
いても、同様な方法により包装される。また、上記従来
の造花の包装方法では、包装後の形状ができるだけ小さ
く、また搬送時にかさばらないようにするために、包装
袋を押しつぶしたり、開口部から包装袋内の空気を吸引
することによって、包装袋内を多少減圧した状態で封止
する方法が行われている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の造花の包装方法は以下のような課題を有していた。 １）包装袋を押しつぶしたり、包装袋内の空気を吸引し
て封止するため、人工葉や人工花の形状が変形したり、
型くずれが生じる。 ２）１）の状態で保存されるために、包装袋から取り出
した際に、人工葉や人工花が元通りの略円錐状の形状に
復元されない。 ３）２）の理由から、包装状態で長期間人工葉や人工花
を保管することができない。 ４）使用される包装袋は筒状のプラスチックフィルム等
から形成されているため、包装袋への収納時、又は包装
後の保管時や輸送時に人工葉や人工花を包装袋内の所定
の場所に維持することができず、重ねて収納された人工
葉や人工花が包装袋内でばらばらになる。 ５）４）の理由から、ユーザの所へ造花セットが到着し
た際に、包装状態が悪いためにユーザに不快な印象を与
える。

【０００６】本発明は上記課題を解決するものであり、
包装袋内の所定の位置に人工葉や人工花を保持すること
が可能で収納性が良く、かつ包装による人工葉や人工花
の変形や型くずれを防止し、包装袋から取り出した際の
人工葉や人工花が元の状態に容易に復元可能で、包装時
の作業性や搬送性及び保管性に優れた造花の包装方法の
提供を目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、筒状で少なくとも一端部に開口部を有する
包装袋の開口部と反対側の底部の中央部分から両側部へ
略Ｖ字状に包装袋をヒートシールするヒートシール工程
と、略円錐状の人工葉又は人工花を重ねて人工葉又は人
工花の結合部から人工葉又は人工花を包装袋内に収納す
る収納工程と、包装袋の開口部から包装袋内に空気を送
風しながら、開口部をヒートシールして封止する封止工
程と、を備えた構成よりなる。この構成により、包装袋
内の所定の位置に人工葉や人工花を保持することが可能
で収納性が良く、かつ包装による人工葉や人工花の変形
や型くずれを防止し、包装袋から取り出した際の人工葉
や人工花が元の状態に容易に復元可能で、包装時の作業
性や搬送性及び保管性に優れた造花の包装方法を提供す
ることができる。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、筒状で少なくとも一端部に開口部を有する包装袋の
開口部と反対側の底部の中央部分から両側部へ略Ｖ字状
に包装袋をヒートシールするヒートシール工程と、略円
錐状の人工葉又は人工花を重ねて人工葉又は人工花の結
合部から人工葉又は人工花を包装袋内に収納する収納工
程と、包装袋の開口部から包装袋内に空気を送風しなが
ら、開口部をヒートシールして封止する封止工程と、を
備えた構成よりなる。この構成により、略円錐状に形成
された人工葉や人工花の形状にマッチするように包装袋
内が略Ｖ字状に区切られているため、人工葉や人工花を
包装袋内の所定の位置に保持することが可能で収納性が
良く、かつ包装袋内に空気を送風しながら包装袋を封止
することにより、包装による人工葉や人工花の変形や型
くずれを防止し、包装袋から取り出した際の人工葉や人
工花が元の状態に容易に復元できるとともに、包装時の
作業性や搬送性及び保管性に優れるという作用を有す
る。

【０００９】包装袋としては、ポリエチレン、ポリオレ
フィン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、
ポリエステル、ポリ塩化ビニリデン、フッ素樹脂、ポリ
イミド等のプラスチックフィルム等が用いられる。ま
た、包装袋は側部にガゼットが形成されたものでも良
い。人工葉や人工花としては、ポリエチレン、ポリオレ
フィン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、
ポリエステル、ポリ塩化ビニリデン、フッ素樹脂、ポリ
イミド、ＡＢＳ樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂等か
ら形成されたものが用いられる。包装袋内に空気を送風
する手段としては、ドライヤーや小型扇風機等が好適に
用いられる。また、作業者が直接口から包装袋内に空気
を吹き入れても良い。包装袋の開口部をヒートシールす
る手段としては、市販のヒートシーラーやアイロン等が
用いられる。

【００１０】本発明の請求項２に記載の発明は、包装袋
の略Ｖ字状にヒートシールされた部分と、一側部とで囲
まれた包装袋内に造花に用いる付属品を収納した後、底
部をヒートシールして封止する第２封止工程を備えた構
成よりなる。この構成により、包装袋の内部を複数に分
割して、同一の包装袋内で人工葉や人工花と別の部分に
これらの付属品を包装することが可能になるという作用
を有する。付属品としては、人工木の枝の先端部に挿着
するキャップ等が挙げられる。

【００１１】以下に、本発明の実施の形態の具体例を図
面を用いて説明する。 （実施の形態１）図１は本発明の一実施の形態による造
花の包装方法のヒートシール工程で略Ｖ字状にヒートシ
ールされた包装袋の斜視図、図２は本発明の一実施の形
態による造花の包装方法の収納工程で包装袋内に人工葉
を収納する状態を示す斜視図、図３は本発明の一実施の
形態における造花の包装方法の封止工程で包装袋の開口
部が封止された状態を示す斜視図である。図１〜図３に
おいて、１ａは開口部、２は底部、３ａ，３ｂは側部、
４ａ，４ｂはＶ字圧着部、５は底部圧着部、６は封着部
であり、人工葉１０、葉１１、葉脈１２、結合部１３は
従来例と同様のものであるので、同一の符号を付して説
明を省略する。

【００１２】次に、図１〜図３を用いて、本発明の一実
施の形態における造花の包装方法を説明する。まず、ヒ
ートシール工程として、筒状で少なくとも一端部に開口
部１ａを有する包装袋の開口部１ａと反対側の底部２の
中央部分Ａから両側部３ａ，３ｂへ略Ｖ字状に包装袋を
ヒートシーラー等を用いてヒートシールする。これによ
り、図１に示したようにヒートシールされた部分にＶ字
圧着部４ａ，４ｂが形成される。また、図１に示した包
装袋については、底部２があらかじめヒートシールされ
て底部圧着部５が形成されたものを用いた場合を示して
いる。次に、収納工程として、複数の葉１１が葉脈１２
の結合部１３で一体に形成されている略円錐状の人工葉
１０を同一方向に重ねた後、図２に示したように、開口
部１ａより、人工葉１０の結合部１３から先に人工葉１
０を包装袋内に収納する。次に、封止工程として、図２
に示した送風方向にドライヤ−や小型扇風機等の送風手
段により空気を所定の風量で包装袋内に流し込み、包装
袋内に空気を滞留させる。尚、風量は包装袋が適度に膨
らむ程度であればよい。この状態で、開口部１ａを直線
状に閉じて、開口部１ａをヒートシーラー等の加熱手段
によりヒートシールして封着部６を形成し、包装袋を封
止する。これにより、図３に示したように、包装袋内に
空気を含んだ状態で、人工葉１０を包装することができ
る。

【００１３】以上のように本実施の形態によれば、略円
錐状に形成された人工葉や人工花の形状にマッチするよ
うに包装袋内が略Ｖ字状に区切られているため収納性が
極めて良く、人工葉や人工花を包装紙内の所定の位置に
保持することが可能となる。また、包装袋内に空気を送
風しながら包装袋を封止することにより、包装による人
工葉や人工花の変形や型くずれを防止できるとともに、
包装袋から取り出した際に人工葉や人工花を元の状態に
容易に復元することが可能で、包装時の作業性や搬送性
及び保管性に優れた造花の包装を実現できる。尚、包装
袋をヒ−トシ−ルする温度や時間は、使用する包装袋の
材質により適宜調整する必要がある。

【００１４】（実施の形態２）図４は本発明の一実施の
形態による造花の包装方法で人工葉を包装した状態を示
す斜視図、図５は本発明の一実施の形態による造花の包
装方法の第２封止工程を示す斜視図である。図４及び図
５において、１ｂは開口部、７は底部封着部である。ま
た、底部２、側部３ａ，３ｂ、Ｖ字圧着部４ａ，４ｂ、
封着部６、人工葉１０は第１実施の形態と同様のもので
あり、キャップ１５は従来例と同様のものであるので、
同一の符号を付して説明を省略する。本実施の形態によ
る造花の包装方法が、第１実施の形態と異なっているの
は、第１実施の形態と同様に人工葉を包装袋内に包装し
た後、キャップ等の付属品を包装する第２封止工程を備
えていることである。

【００１５】以下に、本実施の形態における造花の包装
方法について、図４及び図５を用いて説明する。まず、
第１実施の形態と同様な方法により、図４に示したよう
に、包装袋内に人工葉１０を重ねた状態で包装する。但
し、本実施の形態による造花の包装方法では、包装袋と
して図１に示した底部圧着部５が形成されていないもの
を使用する。したがって、図４に示したように、底部２
には２箇所の開口部１ｂを有している。次に、第２封止
工程として、図４に示した包装袋のＶ字圧着部４ａ又は
４ｂと、側部３ａ又は３ｂとで囲まれた包装袋内に、開
口部１ｂから付属品であるキャップ１５を収納した後、
開口部１ｂをヒートシーラー等によりヒートシールして
底部封着部７を形成し、開口部１ｂを封止する。

【００１６】以上のように本実施の形態によれば、第１
実施の形態と同様な作用が得られるとともに、包装袋の
内部を複数に分割して、同一の包装袋内で人工葉や人工
花と別の部分にこれらの付属品を包装することが可能に
なる。尚、本実施の形態においては、封止工程の後に第
２封止工程を行ったが、ヒートシール工程の後、第２封
止工程を行い、さらに収納工程、封止工程の順に行って
もよい。

【００１７】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、略円錐状
に形成された人工葉や人工花の形状にマッチするように
包装袋内が略Ｖ字状に区切られているため収納性が極め
て良く、人工葉や人工花を包装袋内の所定の位置に保持
することが可能となることから、搬送時や保管時に包装
袋内で重ねられた人工葉や人工花がばらばらになること
がなく、美観的に極めて良い状態でユーザに造花セット
を届けることができるという優れた効果が得られる。ま
た、包装袋内に空気を送風しながら包装袋を封止するこ
とにより、包装による人工葉や人工花の変形や型くずれ
を防止できるとともに、包装袋から取り出した際に人工
葉や人工花を元の状態に容易に復元することが可能にな
ることから、包装状態で長時間又は長期間、人工葉や人
工花を搬送・保管できるという優れた効果が得られる。
また、包装袋の内部を複数に分割して、同一の包装袋内
で人工葉や人工花と別の部分にこれらの付属品を包装す
ることが可能になることから、人工葉や人工花及びその
付属品の包装に用いる包装袋の数量を削減できるととも
に、造花セットの包装を容易にかつ短時間で行うことが
できるという優れた効果が得られる。また、上記のよう
な効果を極めて簡単な方法で実現できる作業性に優れた
包装方法を提供することが可能になるという優れた効果
が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態による造花の包装方法の
ヒートシール工程で略Ｖ字状にヒートシールされた包装
袋の斜視図

【図２】本発明の一実施の形態による造花の包装方法の
収納工程で包装袋内に人工葉を収納する状態を示す斜視
図

【図３】本発明の一実施の形態における造花の包装方法
の封止工程で包装袋の開口部が封止された状態を示す斜
視図

【図４】本発明の一実施の形態による造花の包装方法で
人工葉を包装した状態を示す斜視図

【図５】本発明の一実施の形態による造花の包装方法の
第２封止工程を示す斜視図

【図６】従来の簡易組立型のおきしみの構造を示す分解
斜視図

【図７】（ａ）従来の簡易組立型のおきしみに用いる人
工葉の斜視図 （ｂ）従来の簡易組立型のおきしみに用いる人工葉の平
面図

【符号の説明】

１ａ，１ｂ 開口部 ２ 底部 ３ａ，３ｂ 側部 ４ａ，４ｂ Ｖ字圧着部 ５ 底部圧着部 ６ 封着部 ７ 底部封着部 ８ 人工木 ９ 枝 １０ 人工葉 １１ 葉 １２ 葉脈 １３ 結合部 １４ 貫通孔 １５ キャップ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】筒状で少なくとも一端部に開口部を有する
   包装袋の前記開口部と反対側の底部の中央部分から両側
   部へ略Ｖ字状に前記包装袋をヒートシールするヒートシ
   ール工程と、略円錐状の人工葉又は人工花を重ねて前記
   人工葉又は前記人工花の結合部から前記人工葉又は前記
   人工花を前記包装袋内に収納する収納工程と、前記包装
   袋の開口部から前記包装袋内に空気を送風しながら、前
   記開口部をヒートシールして封止する封止工程と、を備
   えた造花の包装方法。
2. 【請求項２】前記包装袋の略Ｖ字状にヒートシールされ
   た部分と、前記一側部とで囲まれた前記包装袋内に造花
   に用いる付属品を収納した後、前記底部をヒートシール
   して封止する第２封止工程を備えたことを特徴とする請
   求項１に記載の造花の包装方法。 【０００１】