JPH1053522A - 外用の抗真菌性及び殺虫性生成物 - Google Patents

外用の抗真菌性及び殺虫性生成物

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JPH1053522A
JPH1053522A JP9107676A JP10767697A JPH1053522A JP H1053522 A JPH1053522 A JP H1053522A JP 9107676 A JP9107676 A JP 9107676A JP 10767697 A JP10767697 A JP 10767697A JP H1053522 A JPH1053522 A JP H1053522A
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OMAR CRISTIAN NUNEZ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ヒトおよび獣医学に適用され得る
外用の殺虫性および抗真菌性の生成物を提供することを
目的とする。 【解決手段】 オレイン酸銅を活性成分として含む殺外
部寄生虫性および抗真菌作用を有する組成物であって、
該オレイン酸銅が水性コロイド分散様式で含まれる組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒトおよび獣医学
に適用され得る外用の殺虫性および抗真菌性の生成物に
関する。より詳細には、本発明は、オレイン酸銅の水性
コロイド分散物からなるものである。
【0002】
【従来の技術】殺外部寄生生物製品は、動物の寄生生物
によって引き起こされる皮膚感染症の治療に使用される
薬物である。ヒトに関して、これら薬学的製剤は、主と
して殺虫剤およびダニ駆除剤である。現在入手可能な、
上記目的に使用される薬剤は: a)リンダン(Lindane) リンダン、即ちγベンゼンヘキサクロリドは、殺虫作用
およびダニ駆除作用を有し、疥癬の治療に使用される。
それは、クリーム、ローションまたはシャンプー中に1
%使用される。それは、首から下の微細な層に適用さ
れ、年齢および罹患した体面積に応じ、4時間から8な
いし12時間までの可変時間中維持され、その後、寄生生
物の出生サイクルに従って、2回目の適用を5日後に行
い、さらにもう1回10日後に行なう。
【0003】リンダンは、全てのシラミ寄生症の局在の
治療に使用される。それは寄生生物とシラミの卵を殺す
ので、一般に、(患者の年齢に応じて)、シャンプー、
ローションまたはクリーム中1%のリンダンを4時間〜
8ないし12時間に1回適用するだけで、寄生生物を根絶
するのに十分である。
【0004】あいにく、リンダンは、素早い経皮吸収と
高い脂溶性を有しており、脂肪組織に蓄積する。それ
は、肝臓の混合機能オキシダーゼシステムを誘導し、ゆ
っくりと劣化し、体内で長時間持続する。それは、中枢
神経系のシナプス前の終神経に作用し、種々の神経伝達
物質の放出を増加させ、振せん、運動失調、痙攣および
昏睡のような帰結をもたらし得る。それはマウスで肝癌
を生ずるが、ヒトにおける発癌性は疑わしい。
【0005】b)ピレスリン(Pirethrine) それらは、ピレスラム(pirethrum)(クリサンテムス・
サーセラピアエフォリウム(chrysanthemus circerapiae
folium))から得られる天然物質である。ピレソイド類
(pirethoids)は、合成誘導体であり、その主たる例はパ
ーメトリン(permethrin)およびデカメトリン(decamethr
in)(パーメトリンの類似体)である。それらは、殺寄
生生物性であるがシラミの卵は殺さないので、穏やかな
効力を生ずる。それらは、シャンプー、ローションおよ
びクリームとして提供される。それらは、(患者の年齢
に応じて)10分〜8時間の間、頭皮に適用され、その
後、こびりついているシラミの卵を細かい目の櫛で取り
去る。パーメトリンは、寄生虫の神経細胞膜に作用し
て、膜の分極を調節するナトリウム・チャネル流を変化
させる。これは、後期再分極およびその後の麻痺を決定
する。
【0006】デカメトリンは、パーメトリンと同じ特性
を有する。
【0007】ピレスリンおよび、割合がより多いものと
してピレソイド類は、顕著なアレルギー特性(接触皮膚
炎および呼吸器アレルギー)を有する。
【0008】c)マラチオン(Malathion) それは、不可逆性の有機リン系の抗コリンエステラーゼ
殺虫薬である。それは非常に有効であるが、皮膚を通し
て吸収され、重篤なムスカリン中毒を引き起こし得るの
で、使用の指示が厳密に守られない場合、その使用は推
奨できない。
【0009】d)安息香酸ベンジル それは、疥癬の治療に特に有用であり、又シラミ寄生症
の治療にも使用される。それは、刺激性であり、しばし
ば接触皮膚炎を起こすので、その使用は推奨できない。
【0010】e)ジエチルトルアミド それは、最も使用されている昆虫忌避薬である。皮膚を
通しての吸収は、10%〜15%と推定される。それは、アレ
ルギー反応を引き起こし、小児において有害な脳障害、
紅斑および皮膚潰瘍を引き起こす。
【0011】f)銅 銅は、ヒトの体の最も重要な多くの化学反応にあずかる
微量元素であり、その中で、あるものは赤血球生成に関
連する。
【0012】銅の1日の必要量は、約2.5mgであり、そ
れらは日常の食餌で容易に償うことができる。寄与の増
加分は、複合的な恒常性調節メカニズムによる胃腸吸収
の減少により容易に排出される。
【0013】塩の形態(オレイン酸塩または硫酸塩)で
使用される銅は、防腐特性(硫酸塩)、殺菌特性(硫酸
塩およびオレイン酸塩)および殺寄生生物特性(オレイ
ン酸塩)を有する。
【0014】銅塩は、非常に強力とは言えない防腐活性
を有し、それらはむしろ、慣用の濃度で使用されるとき
静菌作用を有する。
【0015】硫酸銅の殺菌作用は特に、植物の寄生ダニ
を駆除するために使用され、その作用メカニズムに関し
ては、銅カチオンがタンパク質を沈殿させ、これが使用
される濃度に依存してその局所的防腐効果を生じる理由
であると受け入れられている。
【0016】殺外部寄生生物作用は、明確に説明されて
いないが、銅は寄生生物に対して神経毒として作用し得
るのであろうと考えられている。
【0017】摂取された銅の30%〜40%は、胃および十二
指腸で吸収され、速やかに肝臓に運ばれてアルブミンと
ゆるく結合する。これらの複合体は、肝細胞膜で解離
し、遊離の銅は細胞内に移動して、そこでアポセルロプ
ラスミンと結合し、この形態で血清に排出される。
【0018】セルロプラスミンは、血漿中の銅の90〜95
%を運搬し、それは通常、肝臓内で再利用される。肝臓
で該セルロプラスミンは、ライソソーム内で分解されて
銅を放出し、それは胆汁に排出される。残りの血漿銅
は、アルブミンと弱く結合し、部分的に胆汁に排出され
る。腎臓によって排出される量は、胆汁に比べて非常に
少ない。
【0019】過剰な用量、例えば、10グラム以上の硫酸
銅の摂取は、胃腸管レベルで局所刺激作用に由来する症
状を引き起こし、虚脱およびショックを引き起こし得る
悪心、嘔吐、仙痛および下痢を生じる。
【0020】今日まで公知の銅を含む殺虫性外部寄生虫
の処方物は、脂肪酸の銅塩を有機溶媒に溶解して含む可
燃性の炭化水素の混合物である。その処方物は、皮膚吸
収およびその吸収箇所での持続性に優れているので、こ
れらの製品の明らかな難点は高い毒性リスクである。他
方、その高い刺激作用により、この製品と眼、粘膜およ
び開放性外傷との接触は回避されねばならない。他の不
利な点は、可燃性ゆえに、火から引き離しておかなけれ
ばならないことである。その使用形態は、該混合物をス
プーン3〜4杯患部領域に適用し、終夜放置し、多量の
水と石鹸を用いて除去することである。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】引用した公知の具体的
製品には前述するような問題があることから、本発明の
目的は、有効な外用の殺外部寄生生物作用および殺シラ
ミ作用を有し、人間または暴露された動物に毒性のリス
クがなく、またより好ましい使用条件を供し得る生成物
を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、意図された目
的を達成して独創的着想を構成する溶液を提供するもの
である。該溶液は、その殺虫剤および抗真菌剤の特性を
保持するオレイン酸銅の新規な処方であり、それはまた
実際に皮膚吸収性の無いものである。本発明が基づく該
処方物は、これらの種類の生成物が使用される環境と条
件に関連して提起される具体的問題に対して独創的な対
応を提示するものであり、現在公知の具体的製品とは本
質的に相違している。従って、その工業的生産は、市場
の現在の需要を充たし、収益性の高い新製品を生み出
す。
【0023】
【発明の実施の形態】具体的には、本発明は、以下のも
のである。
【0024】(1)オレイン酸銅を活性成分として含む
殺虫作用および抗真菌作用を有する組成物であって、該
オレイン酸銅が水性コロイド分散様式で含まれることを
特徴とする組成物。
【0025】(2)活性成分の割合が0.1〜2重量%であ
り、又水性コロイド分散体が、25%ソディウムラウリル
−エーテル−スルフェート(sodium lauril-ether-sulfa
te)水溶液を20〜40重量%、ヤシ油脂肪酸ジエタノール
アミドを1〜3重量%、芳香成分を0〜1重量%、及び全部
で100%になるまで十分量の蒸留水を含むものであること
を特徴とするシャンプーとして提供される(1)記載の
殺虫作用及び抗真菌作用を有する組成物。
【0026】(3)生成物100 cc当り、活性成分の含有
量が0.1〜0.3 gであり、又水性コロイド分散体が25%ソ
ディウムラウリル−エーテル−スルフェート水溶液を5
〜15 g、アルキロールアミドを0.5〜1.5 g、ポリビニル
ピロリドンを0.2〜0.8 g、グリセリンを0.5〜1.5 g、芳
香成分を0〜1 g、及び全部で100 ccになるまで十分量の
蒸留水を含むものであることを特徴とするローションと
して提供される(1)記載の殺虫作用及び抗真菌作用を
有する組成物。
【0027】(4)活性成分の含有量が生成物100 g当
り0.1〜1.5 gであり、又水性コロイド分散体がステアリ
ン酸化合物を15〜25 g、グリセリンを30〜50 g、アンモ
ニア水(26ボーメ度)を2〜4 cc、芳香成分を0〜1 g、
及び全部で100 gになるまで十分量の蒸留水を含むこと
を特徴とするクリームとして提供される(1)記載の殺
虫作用及び抗真菌作用を有する組成物。
【0028】本発明で、ソディウムラウリル−エーテル
−スルフェートとは、いわゆるソディウムラウリル−エ
トキシ−スルフェート(sodium lauril-ethoxi-sulfate)
を意味し、下記の一般式で示されるものである。
【0029】 CH3(CH210(C24O)nOSO3Na (尚、式中、nは、2、3、4または5の整数を意味す
る。) 本発明を下記の実施例によりさらに説明するが、それら
に限定されるものではない。
【0030】
【実施例】
実施例1:シャンプー 小数点以下2桁で表した定性的−定量的処方:
【0031】
【表1】
【0032】この実施例のさらなる利点は、その使用形
態であり、それは適用、1分間の放置、ぬぐい取り、お
よび必要ならば該処置の繰返し、からなる。
【0033】実施例2:ローション 100 cc当りの含量で表した定性的−定量的処方:
【0034】
【表2】
【0035】実施例3:クリーム 100 g当りの含量で表した定性的−定量的処方:
【0036】
【表3】
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、既存のその種の製品に
対して下記の利点および恩恵を示す外用の殺シラミ性お
よび殺外部寄生生物性の生成物が提供される。
【0038】1.優れた美容上の特性に加えて、高い殺
虫作用および抗真菌作用(特にシラミおよびダニに対し
て)を有する。
【0039】2.最終の薬学的処方形態に関わらず、適
用が容易である。
【0040】3.皮膚刺激性および真菌症刺激性のいず
れもない。
【0041】4.アレルギー症状発現のリスクが非常に
低い。
【0042】5.継続使用できる。
【0043】6.実質的に無毒である。
【0044】7.あらゆる年齢に使用し得る。
【0045】8.シャンプーとローションは、心地よい
澄んだエメラルドグリーン色を有し、消費者に好ましく
受け入れられる。
【0046】要約すると、本発明は、公知の活性物質
(オレイン酸銅)を水性コロイド分散させて提供するこ
とからなる新しい着想に基づくものである。
【0047】また、本発明は、上記の実施例に限定され
ることなく、多くの変更および改良が本発明の範囲の本
質から逸脱することなく導入され得る。従って、上記の
ように記載され例示された外用殺虫剤および抗真菌剤を
適用することにおいて、変更および/または改善がなさ
れ得、それら全ては本発明の保護の範囲内に包含される
変形とみなされなければならず、その範囲は本質的に特
許請求の範囲の記載から決定されるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 9/06 A61K 9/06 G (71)出願人 597058044 Virrey Loreto 3810. C arapachay. Provinci a de Buenos Airse. Argentina (71)出願人 597058066 ノア ヴェラ カッツ Noa Vera KATZ アルゼンティン プロヴィンシア デ ブ エノス アイレス イトゥサインゴ パル ケ レロイル アルガローボス 1890 Algarrobos 1890. Parq ue Leloir. Ituzaing o. Provincia de Bue nos Aires. Argentin a (71)出願人 597058077 エステバン ミゲル カッツ Esteban Miguel KATZ アルゼンティン プロヴィンシア デ ブ エノス アイレス イトゥサインゴ パル ケ レロイル アルガローボス 1890 Algarrobos 1890. Parq ue Leloir. Ituzaing o. Provincia de Bue nos Aires. Argentin a (72)発明者 ハイメ カッツ アルゼンティン プロヴィンシア デ ブ エノス アイレス イトゥサインゴ パル ケ レロイル アルガローボス 1890 (72)発明者 フアナ フィルナンデス カルバハーレス アルゼンティン プロヴィンシア デ ブ エノス アイレス イトゥサインゴ パル ケ レロイル アルガローボス 1890

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレイン酸銅を活性成分として含む殺虫
    作用および抗真菌作用を有する組成物であって、該オレ
    イン酸銅が水性コロイド分散様式で含まれることを特徴
    とする組成物。
  2. 【請求項2】 活性成分の割合が0.1〜2重量%であり、
    又水性コロイド分散体が、25%ソディウムラウリル−エ
    ーテル−スルフェート水溶液を20〜40重量%、ヤシ油脂
    肪酸ジエタノールアミドを1〜3重量%、芳香成分を0〜1
    重量%、及び全部で100%になるまで十分量の蒸留水を含
    むものであることを特徴とするシャンプーとして提供さ
    れる請求項1に記載の殺虫作用及び抗真菌作用を有する
    組成物。
  3. 【請求項3】 生成物100 cc当り、活性成分の含有量が
    0.1〜0.3 gであり、又水性コロイド分散体が25%ソディ
    ウムラウリル−エーテル−スルフェート水溶液を5〜15
    g、アルキロールアミドを0.5〜1.5 g、ポリビニルピロ
    リドンを0.2〜0.8 g、グリセリンを0.5〜1.5 g、芳香成
    分を0〜1 g、及び全部で100 ccになるまで十分量の蒸留
    水を含むものであることを特徴とするローションとして
    提供される請求項1に記載の殺虫作用及び抗真菌作用を
    有する組成物。
  4. 【請求項4】 活性成分の含有量が生成物100 g当り0.1
    〜1.5 gであり、又水性コロイド分散体がステアリン酸
    化合物を15〜25 g、グリセリンを30〜50 g、アンモニア
    水(26ボーメ度)を2〜4 cc、芳香成分を0〜1 g、及び
    全部で100 gになるまで十分量の蒸留水を含むことを特
    徴とするクリームとして提供される請求項1に記載の殺
    虫作用及び抗真菌作用を有する組成物。
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