JPH1051655A - 画像処理装置及び光学式文字読取装置 - Google Patents

画像処理装置及び光学式文字読取装置

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JPH1051655A
JPH1051655A JP8203884A JP20388496A JPH1051655A JP H1051655 A JPH1051655 A JP H1051655A JP 8203884 A JP8203884 A JP 8203884A JP 20388496 A JP20388496 A JP 20388496A JP H1051655 A JPH1051655 A JP H1051655A
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JP
Japan
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saturation
threshold value
brightness
color
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JP8203884A
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Inventor
Kiyoshi Tsuru
清 津留
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラー画像から必要とする画像だけを抽出す
る画像処理装置及び光学式文字読取装置に関し、必要と
する画像を確実に抽出できる画像処理装置及び光学式文
字読取装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 カラー画像入力部11により帳票21の
カラー画像をRGBの三原色で読み取り、抽出回路12
により読み取った三原色の成分から最大の値と最小の値
を抽出し、抽出した最大値及び最小値から最大値を明度
V値として、最小値を最大値で除算した値を彩度S値と
して抽出し、S値比較回路13により彩度をS閾値と比
較して、V閾値選択回路16によりS値比較回路13の
比較結果に応じて大小2つのV閾値から1つのV閾値を
選択し、V閾値選択回路16で選択されたV閾値と抽出
回路12で抽出された明度と比較し、白又は黒を判定
し、カラー画像から文字画像を抽出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理装置及び光
学式文字読取装置に係り、特に、カラー画像から文字画
像を抽出する画像処理装置及び光学式文字読取装置に関
する。近年、帳票などから文字情報を効率よく読み取る
ために、帳票に記載された文字枠と文字枠内に記載され
た文字情報とを分離して、文字情報だけを抽出する光学
式文字読取装置(OCR:Optical character Reader
)が開発されている。
【0002】一般に光学式文字読取装置で読み取らせる
帳票は、ドロップアウトカラーと呼ばれる有彩色の文字
枠と黒色の文字とから構成されており、文字枠を構成す
る有彩色の文字枠を除去し、文字情報だけを読み込む必
要があった。
【0003】
【従来の技術】従来の光学式文字読取装置は、特定の色
(波長)の光を遮断するフィルタや、特定の色(波長)
の光しか放射しない光源を用いて光学的にドロップアウ
トカラーを除去し、それ以外の色を取り込むことにより
光学的に文字枠を除去していた。
【0004】図6に従来の光学式文字読取装置のブロッ
ク構成図を示す。従来の光学式文字読取装置51は、帳
票52から文字などの必要とする画像だけを光学的に透
過する光学フィルタ53、モノクロCCD54、モノク
ロCCD54で変換された電気信号のホワイトレベルを
調整するレベル調整回路55、レベル調整回路55でレ
ベル調整されたアナログ電気信号をディジタルデータに
変換するA/D変換回路56、A/D変換回路56で変
換されたディジタルデータを予め設定された閾値を比較
し、その大小関係に応じて白/黒の判定を行い画像の2
値化を行うコンパレータ57、コンパレータ57に供給
する閾値が設定された閾値設定部58、コンパレータ5
7の2値化出力に応じて文字を認識する上位画像処理部
59とから構成されていた。
【0005】従来の光学式文字読取装置51では光学フ
ィルタ53により帳票52から必要とする画像を抽出し
ていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来の光学
式文字読取装置は光学的フィルタにより文字成分だけを
抽出していたため、帳票の色を変えてしまうと、文字成
分が埋もれてしまい、文字の抽出が行えなくなる等の問
題点があった。
【0007】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、必要とする画像を確実に抽出できる画像処理装置及
び光学式文字読取装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1は、カ
ラー画像から2値化画像を抽出する画像読取装置におい
て、前記カラー画像が入力され、色成分を抽出するカラ
ー画像入力手段と、前記カラー画像入力手段により抽出
された色成分から彩度を求める彩度抽出手段と、前記カ
ラー画像入力手段により抽出された色成分から前記カラ
ー画像の明度を求める明度抽出手段と、前記彩度抽出手
段により抽出された彩度に応じて明度の閾値を設定する
明度閾値設定手段と、前記明度抽出手段で抽出された明
度を前記明度彩度抽出手段で抽出された明度閾値と比較
して、比較結果に応じて抽出画素を有効とするか、無効
とするかを判定する抽出判定手段とを有することを特徴
とする。
【0009】請求項1によれば、抽出画素の彩度及び明
度を抽出し、抽出した彩度に応じて明度の閾値を求め、
抽出した明度を比較し、抽出画素の有効/無効を判定す
ることにより、明度のみ、彩度のみでなく、必要とする
画像の明度及び彩度の特性に応じて抽出画素の有効/無
効を判定することができるため、光学フィルター等の交
換を行うことなく、閾値の設定だけで、各種色の用紙か
ら必要とする画像を確実に抽出できる。
【0010】請求項2は、前記明度閾値設定手段が彩度
閾値が予め設定された彩度閾値設定手段と、前記彩度抽
出手段で抽出された彩度と前記彩度閾値設定手段で設定
された前記彩度閾値とを比較する比較手段と、第1の明
度閾値を設定する第1の明度閾値設定手段と、前記第1
の明度閾値設定手段に設定された前記第1の明度閾値と
異なる第2のの閾値が設定された第2の明度閾値設定手
段と、前記比較手段の判定結果に応じて前記第1の明度
閾値設定手段に設定された前記第1の明度閾値又は前記
第2の明度閾値設定手段に設定された前記第2の明度閾
値を選択する閾値選択手段とを有することを特徴とす
る。
【0011】請求項2によれば、抽出画素の彩度及び明
度を抽出し、抽出した彩度に応じて第1及び第2の明度
閾値から一つの明度閾値を求め、抽出した明度を比較
し、抽出画素の有効/無効を判定することにより、明度
のみ、彩度のみでなく、必要とする画像の明度及び彩度
の特性に応じて抽出画素の有効/無効を判定することが
できるため、光学フィルター等の交換を行うことなく、
閾値の設定だけで、各種色の用紙から必要とする画像を
確実に抽出できる。
【0012】請求項3は、前記彩度抽出手段が前記カラ
ー画像入力手段により抽出された色成分のうち最小の成
分を最大の成分で除算した値を彩度とすることを特徴と
する。請求項3によれば、カラー画像入力手段により抽
出された色成分のうち最小の成分を最大の成分で除算し
た値を彩度とすることにより彩度を簡単に求めることが
でき、簡単な構成で回路を実現できる。
【0013】請求項4は、前記明度抽出手段が前記カラ
ー画像入力手段により抽出された色成分のうち最大の成
分を明度とすることを特徴とする。請求項4によれば、
前記明度抽出手段が前記カラー画像入力手段により抽出
された色成分のうち最大の成分を明度とすることで、カ
ラー画像の明度を簡単に抽出でき、簡単な構成で回路を
実現できる。
【0014】請求項5は、前記抽出判定手段により有効
/無効と判定された画像を2値化し、2値化画像から文
字を判定する文字判定手段を有することを特徴とする。
請求項5によれば、抽出判定手段により有効/無効と判
定された画像を2値化し、二値化画像から文字を判定す
る文字判定手段をもうけることにより、光学フィルター
等の交換を行うことなく、閾値の設定だけで、各種色の
用紙から文字成分を確実に抽出し、文字データに変換可
能な画像読取装置を実現できる。
【0015】請求項6は、光学的に画像を読み取り、読
み取った画像から文字画像を抽出し、抽出した文字画像
を文字データに変換する光学式文字読取装置において、
読み取るべき文字のカラー画像を光学的に読み取るカ
ラー画像読取手段と、前記カラー画像読取手段で読み取
られた前記カラー画像が入力され、色成分を抽出するカ
ラー画像入力手段と、前記カラー画像入力手段により抽
出された色成分から彩度を求める彩度抽出手段と、前記
カラー画像入力手段により抽出された色成分から前記カ
ラー画像の明度を求める明度抽出手段と、前記彩度抽出
手段により抽出された彩度に応じて明度の閾値を設定す
る明度閾値設定手段と、前記明度抽出手段で抽出された
明度を前記明度彩度抽出手段で抽出された明度閾値と比
較して、比較結果に応じて抽出画素を有効とするか、無
効とするかを判定する抽出判定手段とを有し、前記明度
閾値設定手段に設定された明度閾値を読み取った画像か
ら文字画像だけが抽出される値に設定したことを特徴と
する。
【0016】請求項6によれば、読み取り画素の彩度及
び明度を抽出し、抽出した彩度に応じて明度の閾値を求
め、抽出した明度を比較し、抽出画素の有効/無効を判
定することにより、明度のみ、彩度のみでなく、必要と
する画像の明度及び彩度の特性に応じて読み取り画素の
有効/無効を判定することができるため、光学フィルタ
ー等の交換を行うことなく、閾値の設定だけで、各種色
の用紙から必要とする文字画像を確実に抽出でき、文字
データに変換でき、したがって、記載された文字データ
を正確に読み取ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明は、帳票をカラー画像をし
て読み取り、明度、彩度等の色の特性から文字画像だけ
を読み取り、読み取った文字画像をテキストなどの文字
データに変換する光学式文字読取装置に適用したもので
ある。
【0018】まず、本発明の第1実施例の構成を図面と
ともに説明する。図2に本発明の第1実施例のブロック
構成図を示す。本実施例の光学式文字読取装置10は、
帳票を読みとりR(赤),G(緑),B(青)の三色の
画像信号を得るカラー画像入力部11、カラー画像入力
部11で得られたR(赤),G(緑),B(青)の三色
の画像信号から最大明度値(V値)及び最小彩度値(S
値)を抽出する抽出回路12、抽出回路12で抽出され
たS値を所定の閾値と比較するS値比較回路13、S値
比較回路13で比較するS閾値を格納するS閾値設定部
14、複数の閾値を設定したV閾値設定部15、S値比
較回路13の比較結果に応じてV閾値設定部15に設定
された複数の閾値から一の閾値を選択するV閾値選択回
路16、抽出回路12で抽出されたV値とV閾値選択回
路16で選択されたV閾値との大小関係を比較する抽出
判定回路17、抽出判定回路17の判定結果に応じてモ
ノクロ画像を生成するとともに閾値を設定する上位画像
処理部18から構成される。
【0019】カラー画像入力部11は帳票に3原色R,
G,Bを含む光が照射された帳票からの反射光を受光
し、受光した反射光をR,G,Bそれぞれに電気信号に
変換するカラーCCD部19、カラーCCD部19で変
換されたR,G,Bに対応した各電気信号のレベルを予
め設定された比率で調整するレベル調整回路20より構
成される。
【0020】図2に本発明の第1実施例のカラー画像入
力部の動作説明図を示す。カラーCCD部19は、図2
(A)に示すように帳票21の走査方向(矢印A方向)
に対して直交する矢印B方向にライン状に光電変換素子
が延在した構成とされている。また、カラーCCD部1
9は図2(B)に示すようにR(Red)用光電変換素
子列20a、G(Green)用光電変換素子列20
b、B(Blue)用光電変換素子列20cの3原色R
GBそれぞれに各一列の計3列の光電変換素子列から構
成される。
【0021】レベル調整回路20は、光電変換素子がR
GBの各色で感度が異なるため、R(Red)用光電変
換素子列20a、G(Green)用光電変換素子列2
0b、B(Blue)用光電変換素子列20cの各素子
列で得られた電気信号のレベルに予め設定された比率を
乗算することによりいわゆる白レベル調整を行う。
【0022】抽出回路12は、カラー画像調整回路20
で調整されたRGB各色の電気信号を比較し最小レベル
の信号を選択する最小値選択用コンパレータ回路22、
カラー画像調整回路20で調整されたRGB各色の電気
信号を比較し最大レベルの信号を選択する最大値選択用
コンパレータ回路23、最小値選択用コンパレータ回路
22で選択された最小値を最大値選択用コンパレータ回
路23で選択された最大値で除算することにより彩度
(S値)に応じた値を得る除算回路24、除算回路24
で得られた彩度(S値)をディジタルデータに変換する
A/D(アナログ/ディジタル)変換回路25、最大値
選択用コンパレータ回路23で選択された最大値をディ
ジタルデータに変換し、出力するA/D(アナログ/デ
ィジタル)変換回路26より構成される。抽出回路12
では、カラー画像入力部11で得られたRGB各色毎の
電気信号のうち最大値を明度(V値)として求め、最小
値及び最大値から以下の変換式に応じて彩度(S値)を
求める。
【0023】明度(V値)は、RGB各色毎の電気信号
をr,g,bとすると、RGB各色の電気信号r,g,
bのうちの最大値とし、 (明度)=max(r,g,b)=V値 で求める。
【0024】また、彩度(S値)は、RGB各色毎の電
気信号をr,g,bとすると、一般に、 (彩度)={max(r,g,b)−min(r,g,b)}/max(r,g,b) =1−min(r,g,b)/max(r,g,b) で表される。
【0025】ここで、本実施例では回路構成を簡単にす
るため、 min(r,g,b)/max(r,g,b) を彩度(S値)として求める。抽出回路12で求められ
た彩度S値は、S値比較回路13に供給される。S値比
較回路13はコンパレータ27からなり、抽出回路12
で求められた彩度S値をレジスタ28からなるS閾値設
定部14に予め設定された閾値θs と比較して、S値が
閾値より大きいときにはハイレベル、小さいときにはロ
ーレベルの信号を出力する。
【0026】コンパレータ27の出力信号は、V閾値選
択回路16に供給される。V閾値選択回路16は、マル
チプレクサ29よりなり、コンパレータ27から供給さ
れる出力信号に応じてV閾値設定部15のレジスタ3
0,31に予め設定された大小2つのV閾値θv1,θv2
から1つのV閾値θv0を選択して出力する。
【0027】マルチプレクサ29で選択されたV閾値θ
v0は、抽出判定回路17に供給される。抽出判定回路1
7は、コンパレータ32から構成され、マルチプレクサ
29からV閾値θv0が供給されると共に抽出回路12の
A/D変換回路26から明度V値が供給され、A/D変
換回路26から供給されたV値をマルチプレクサ29で
選択されたV閾値θv0と比較し、白、黒の判定を行う。
コンパレータ32は、A/D変換回路26から供給され
たV値がマルチプレクサ29から供給されたV閾値θv0
より大きければ、白と判定し、ハイレベル信号を出力
し、A/D変換回路26から供給されたV値がマルチプ
レクサ29から供給されたV閾値θv0より小さければ、
黒と判定し、ローレベル信号を出力する。
【0028】抽出判定回路17で判定された信号は、上
位画像処理部18に供給する。上位画像処理部18はM
PU(Micro-Processing Unit )33等が内蔵され、コ
ンパレータ32のハイ又はローレベルの出力信号から帳
票21の文字や文字枠の画像を抽出し、抽出した文字を
テキストデータに変換する。また、上位画像処理部18
はS閾値設定部14及びV閾値設定部15に接続されて
いて、外部からキーボードなど操作することにより、S
閾値設定部14のレジスタ28に設定されたS閾値θs
及びV閾値設定部15の2つのレジスタ30,31に設
定されたV閾値θv1,θv2を変更可能とされている。
【0029】次に図とともに本実施例の動作について説
明する。図3に本発明の第1実施例の動作説明図を示
す。図3は色相(H)−彩度(S)−明度(V)の色の
三属性を三次元表示したもので、矢印X方向に明度
(V)の軸を有し、明度(V)の軸を中心として外周方
向(矢印Y方向)で彩度(S)、明度(V)の軸を中心
に回転する方向(矢印C方向)で色相を示す。
【0030】ここで、本実施例で認識しようとする帳票
21の特徴について着目すると、文字は文字枠に対して
十分黒い色であり、文字枠は彩度(S)が大きい、すな
わち、鮮やかな色か、または、鮮やかでないときには明
度(V)が大きい値に設定され、さらに、用紙の地色は
文字や文字枠に対して十分白い色に設定されているもの
とする。
【0031】また、カラーCCD部19について着目し
てみると、色ずれにより発生した文字枠の輪郭部の色
は、色相上は枠と全く別の色になる場合が多いが、彩度
(S)に注目すると枠色と同等かそれ以上となる。さら
に、黒い文字に対するRGBの値は、r≠g≠b≒0と
なる場合がほとんどで、そのときの彩度(S)は式
(2)に示した彩度(S)を求める式から明らかなよう
に、本来無彩色であるべき色が非常に大きな彩度(S)
値をとることはあるが、明度(V)までもが大きくなる
ことは少ないものとする。
【0032】以上のことから、文字の色と文字枠の色と
紙の地色を色相(H)−彩度(S)−明度(V)の三次
元的な空間で示すと、図3に実線で示す円錐の内部に収
容される。ここで、ドロップアウトカラーと呼ばれるよ
うな色でも明度(V)情報だけでは文字と文字枠との区
別が付かない場合がある。例えば、茶色系の文字枠と文
字のかすれた部分や紙の地色の色ずれ等である。この場
合、図3の領域S1 、S2で示す領域に文字枠や紙の地
色の分布がある場合である。この場合、明度(S)だけ
で判定を行うと、標準的な紙の色の分布S3 より明度
(V)が小さくても、領域S1 ,S2 を含む場合があ
り、文字枠や色ずれ部分が含まれてしまう。
【0033】また、彩度(S)だけでも区別が付かない
場合がある。例えば、黒に近くなるとmin(r,g,b)がmax
(r,g,b)に比べて早く0になるので、式(2)に示す彩
度(S)を求める式において、min(r,g,b)/max(r,g,b)
が早く0となり、彩度(S)が大きくなり、文字などが
除去されてしまう。例えば、図3の黒色の文字分布S4
の波線で示す円錐の外側などである。
【0034】本実施例では、抽出回路12で彩度(S
値)及び明度(V値)を抽出し、S値比較回路13で抽
出した彩度(S値)がS閾値θs より大きいか、小さい
か、すなわち、図3の波線で示す円錐の内側か、外側か
を判定し、抽出した彩度(S値)がS閾値θs より大き
い、すなわち、図3の破線で示す円錐の内側であれば、
V閾値選択回路16により大きいV閾値θv2を選択し、
抽出した彩度(S値)がS閾値θs より小さい、すなわ
ち、図3の波線で示す円錐の外側であれば、V閾値選択
回路16により小さいV閾値θv1を選択する。
【0035】すなわち、画素データが図3の破線で示す
領域内であれば、明度(V値)を判定するV閾値として
大きい方の閾値θv2が選択され、明度(V値)が閾値θ
v2と比較され、白黒の判定が行われる。また、画素デー
タが図3の破線で示す領域外であれば、明度(V値)を
判定するV閾値として大きい方の閾値θv1が選択され、
明度(V値)が閾値θv1と比較され、白黒の判定が行わ
れる。明度(V値)が彩度(S値)に応じて選択された
V閾値θv1、θv2より小さければ、黒と判定され、大き
ければ白と判定される。
【0036】このとき、白黒の判定範囲は図3に梨地で
示す範囲のとき、黒と判定され、それ以外の範囲で白と
判定される。このため、文字枠の分布S1 や色ずれの部
分S2 の領域を含まず、かつ、文字の分布S4 はすべて
含まれる文字の黒色の分布S4 に近似した特性で白黒の
判定が行えるため、文字だけを確実に抽出できる。
【0037】また、本実施例ではS閾値θs 、V閾値θ
v1、θv2を変更することにより、図3の黒と判定される
梨地部分の形状を容易に変更できるため、帳票21の紙
の地色や文字枠の色などに応じてS閾値θs 、V閾値θ
v1、θv2を変更することにより、地色や文字枠の色の異
なる帳票に対して容易に対応できる。
【0038】また、複数の地色の帳票から文字を認識す
る場合にも、上位画像処理装置18側からの指示で、帳
票の地色に応じて閾値を変更するだけで、複数の地色の
帳票にも対応できる。なお、カラーCCD部10は図2
(B)に示すようにR(Red)用光電変換素子列20
a、G(Green)用光電変換素子列20b、B(B
lue)用光電変換素子列20cの3原色RGBそれぞ
れに各一列の計3列の光電変換素子列から構成されるた
め、図2(C)に示すようにR(Red)用光電変換素
子列20a、G(Green)用光電変換素子列20
b、B(Blue)用光電変換素子列20cの各出力
R,G,Bで時間的にずれが生じ、いわゆる色ずれが発
生されるが、画素の有効/無効の判定を明度及び彩度に
より行うため、色ずれの影響を受けることはない。
【0039】また、本実施例ではコンパレータ、A/D
変換回路、レジスタ、マルチプレクサなどによりハード
的に回路を構成したが、ソフト的に実行することも可能
である。図4に本発明の第2実施例のブロック構成図を
示す。同図中、図1と同一部分には同一符号を付し、そ
の説明は省略する。
【0040】本実施例の光学式文字読取装置41は帳票
21からカラー画像を入力し、ディジタルデータに変換
して出力するカラー画像入力部41、カラー画像入力部
41から出力された画像データを帳票毎に保持するバッ
ファメモリ42、バッファメモリ42に画像データを保
持させ、バッファメモリ42に保持されたカラー画像デ
ータを処理し、文字だけを取り出す処理を行うMPU4
3から構成される。
【0041】カラー画像入力部41はカラーCCD部1
9及びレベル調整回路20の他にA/D変換回路44、
45、46を有し、カラーCCD部19で変換された
R,G,Bの各色の電気信号をレベル調整回路20によ
りホワイトレベル調整等を実行した後、A/D変換回路
44、45、46によりR,G,Bの各色毎にディジタ
ルデータr,g,bに変換する。カラー画像入力部41
から入力されたR,G,Bの各色毎にディジタルデータ
r,g,bがMPU43によりバッファメモリ42に書
き込まれ、MPU43によりバッファメモリ42から画
素毎に読み出され、以下に示すような処理が行われる。
【0042】図5に本発明の第2実施例のMPUの動作
フローチャートを示す。MPU42は、カラー画像入力
部41によりr、g、b各色毎に読み込まれ、ディジタ
ルデータに変換されたデータをバッファメモリ42に読
み込む(ステップS1)。
【0043】MPU42はバッファメモリ42に帳票2
1全体のディジタルデータが読み込まれると、次に、上
位画像処理装置18からS閾値θs 、V閾値θv1、θv2
を読み込む(ステップS2)。このとき、V閾値θv1、
θv2は予め、θv1≦θv2に設定されている。
【0044】MPU43は次に、バッファメモリ42か
ら一画素分のr,g,bディジタルデータを読み込む
(ステップS3)。MPU43はバッファメモリ42か
ら読み込んだ一画素分のr,g,bディジタルデータか
ら明度V値、及び、彩度S値を求める(ステップS
4)。
【0045】明度V値は、変換式 V=max(r,g,b) で、R,G,B各色のディジタルデータr,g,bのう
ちの最大値を求める。彩度S値は、変換式 S=min(r,g,b)/max(r,g,b) で、R,G,B各色のディジタルデータr,g,bのう
ちの最小値をR,G,B各色のディジタルデータr,
g,bのうちの最大値で除算した値を求める。
【0046】次に、MPU43は、変換式min(r,g,b)/
max(r,g,b)により求められたS値をステップS2で読み
込んだS閾値θs と大小関係を比較する(ステップS
5)。ステップS5で、変換式により求められたS値が
S閾値θs 以下であれば、有彩色であると判断して、小
さい方のV閾値θv1をV閾値θv0とする(ステップS
6)。
【0047】また、ステップS5で、変換式により求め
られたS値がS閾値θs より大きいときには無彩色と判
断して、大きい方のV閾値θv2をV閾値θv0とする(ス
テップS7)。MPU42は、ステップS5〜S7でV
閾値θv0を設定すると、次に、ステップS4で求めたV
値をステップS5〜S7で設定されたV閾値θv0と比較
する(ステップS8)。
【0048】ステップS8で、V値がV閾値θv0以下で
あれば、図3の梨地で示す範囲内の値を示す画素である
と判断できるので、例えば、黒を示す「1」を上位画像
処理部18に供給する(ステップS9)。また、ステッ
プS8で、V値がV閾値θv0より大きければ、図3の梨
地以外の範囲の値を示す画素であると判断できるので、
例えば、白を示す「0」を上位画像処理部18に供給す
る(ステップS10)。
【0049】MPU43は、上記ステップS3〜S10
の処理を繰り返し、帳票21の全ての画素データについ
て処理を行う(ステップS11)。以上のようにしてM
PU43から抽出された文字は、上位画像処理部18に
供給され、上位画像処理部18で抽出された文字がテキ
ストデータなどに変換される。
【0050】以上のように、本実施例によれば、第1実
施例と同様に文字だけを確実に抽出できる。なお、本実
施例では帳票から文字画像を読み取り、テキストデータ
などの文字情報に変換するいわゆる光学式文字読取装置
に適用した例を説明したが、これに限ることはなく、要
は、カラー画像を読み取り、読み取ったカラー画像から
文字などの周囲の部分とは光学的特性の分布の異なる画
像を抽出する画像処理を行う装置として適用できる。
【0051】
【発明の効果】上述の如く、本発明の請求項1によれ
ば、抽出画素の彩度及び明度を抽出し、抽出した彩度に
応じて明度の閾値を求め、抽出した明度を比較し、抽出
画素の有効/無効を判定することにより、明度のみ、彩
度のみでなく、必要とする画像の明度及び彩度の特性に
応じて抽出画素の有効/無効を判定することができるた
め、光学フィルター等の交換を行うことなく、閾値の設
定だけで、各種色の用紙から必要とする画像を確実に抽
出できる等の特長を有する。
【0052】請求項2によれば、抽出画素の彩度及び明
度を抽出し、抽出した彩度に応じて第1及び第2の明度
閾値から一つの明度閾値を求め、抽出した明度を比較
し、抽出画素の有効/無効を判定することにより、明度
のみ、彩度のみでなく、必要とする画像の明度及び彩度
の特性に応じて抽出画素の有効/無効を判定することが
できるため、光学フィルター等の交換を行うことなく、
閾値の設定だけで、各種色の用紙から必要とする画像を
確実に抽出できる等の特長を有する。
【0053】請求項3によれば、カラー画像入力手段に
より抽出された色成分のうち最小の成分を最大の成分で
除算した値を彩度とすることにより彩度を簡単に求める
ことができ、簡単な構成で回路を実現できる等の特長を
有する。請求項4によれば、前記明度抽出手段が前記カ
ラー画像入力手段により抽出された色成分のうち最大の
成分を明度とすることで、カラー画像の明度を簡単に抽
出でき、簡単な構成で回路を実現できる等の特長を有す
る。
【0054】請求項5によれば、抽出判定手段により有
効/無効と判定された画像を2値化し、二値化画像から
文字を判定する文字判定手段をもうけることにより、光
学フィルター等の交換を行うことなく、閾値の設定だけ
で、各種色の用紙から文字成分を確実に抽出し、文字デ
ータに変換可能な画像読取装置を実現できる等の特長を
有する。
【0055】請求項6によれば、読み取り画素の彩度及
び明度を抽出し、抽出した彩度に応じて明度の閾値を求
め、抽出した明度を比較し、抽出画素の有効/無効を判
定することにより、明度のみ、彩度のみでなく、必要と
する画像の明度及び彩度の特性に応じて読み取り画素の
有効/無効を判定することができるため、光学フィルタ
ー等の交換を行うことなく、閾値の設定だけで、各種色
の用紙から必要とする文字画像を確実に抽出でき、文字
データに変換でき、したがって、記載された文字データ
を正確に読み取ることができる等の特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のブロック構成図である。
【図2】本発明の第1実施例のカラー画像入力部の動作
説明図である。
【図3】本発明の第1実施例の動作説明図である。
【図4】本発明の第2実施例のブロック構成図である。
【図5】本発明の第2実施例のMPUの動作フローチャ
ートである。
【図6】従来の一例のブロック構成図である。
【符号の説明】
10、41 光学式文字読取装置 11 カラー画像入力部 12 抽出回路 13 S値比較回路 14 S閾値設定部 15 V閾値設定部 16 V閾値選択回路 17 抽出判定部 18 上位画像処理部 19 カラーCCD部 20 レベル調整回路 21 帳票 22 最小値用コンパレータ回路 23 最大値用コンパレータ回路 24 除算回路 25、26 A/D変換回路 27、32 コンパレータ 28、30、31 レジスタ 29 マルチプレクサ 42 MPU 43 バッファメモリ 44、45、46 A/D変換回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラー画像から2値化画像を抽出する処
    理を行う画像処理装置において、 前記カラー画像が入力され、色成分を抽出するカラー画
    像入力手段と、 前記カラー画像入力手段により抽出された色成分から彩
    度を求める彩度抽出手段と、 前記カラー画像入力手段により抽出された色成分から前
    記カラー画像の明度を求める明度抽出手段と、 前記彩度抽出手段により抽出された彩度に応じて明度の
    閾値を設定する明度閾値設定手段と、 前記明度抽出手段で抽出された明度を前記明度彩度抽出
    手段で抽出された明度閾値と比較して、比較結果に応じ
    て抽出画素を有効とするか、無効とするかを判定する抽
    出判定手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記明度閾値設定手段は、彩度閾値が予
    め設定された彩度閾値設定手段と、 前記彩度抽出手段で抽出された彩度と前記彩度閾値設定
    手段で設定された前記彩度閾値とを比較する比較手段
    と、 第1の明度閾値を設定する第1の明度閾値設定手段と、 前記第1の明度閾値設定手段に設定された前記第1の明
    度閾値と異なる第2のの閾値が設定された第2の明度閾
    値設定手段と、 前記比較手段の判定結果に応じて前記第1の明度閾値設
    定手段に設定された前記第1の明度閾値又は前記第2の
    明度閾値設定手段に設定された前記第2の明度閾値を選
    択する閾値選択手段とを有することを特徴とする請求項
    1記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記彩度抽出手段は、前記カラー画像入
    力手段により抽出された色成分のうち最小の成分を最大
    の成分で除算した値を彩度とすることを特徴とする請求
    項1又は2記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記明度抽出手段は、前記カラー画像入
    力手段により抽出された色成分のうち最大の成分を明度
    とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項
    記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記抽出判定手段により有効/無効と判
    定された画像を2値化し、二値化画像から文字を判定す
    る文字判定手段を有することを特徴とする請求項1乃至
    4のいずれか一項記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 光学的に画像を読み取り、読み取った画
    像から文字画像を抽出し、抽出した文字画像を文字デー
    タに変換する光学式文字読取装置において、 読み取るべき文字のカラー画像を光学的に読み取るカラ
    ー画像読取手段と、 前記カラー画像読取手段で読み取られた前記カラー画像
    が入力され、色成分を抽出するカラー画像入力手段と、 前記カラー画像入力手段により抽出された色成分から彩
    度を求める彩度抽出手段と、 前記カラー画像入力手段により抽出された色成分から前
    記カラー画像の明度を求める明度抽出手段と、 前記彩度抽出手段により抽出された彩度に応じて明度の
    閾値を設定する明度閾値設定手段と、 前記明度抽出手段で抽出された明度を前記明度彩度抽出
    手段で抽出された明度閾値と比較して、比較結果に応じ
    て抽出画素を有効とするか、無効とするかを判定する抽
    出判定手段とを有し、 前記明度閾値設定手段に設定された明度閾値を読み取っ
    た画像から文字画像だけが抽出される値に設定したこと
    を特徴とする光学式文字読取装置。
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