JPH10509121A - シリアル／ミルク用の使捨て容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 １回分のミルク(13)を無菌密閉状態で収容するボール紙積層構造体の第１容器(12)と、１回分のシリアル(15)を新鮮な密閉状態で保持するプラスチック被覆されたボール紙構造体の第２容器(14)と、第１容器上にあって且つ第２容器の開口(35)に設けられた使用者が操作する弁(26)とを有するシリアル／ミルク用の使捨て容器(10)。弁(26)は無菌密封を選択的に破壊してミルクを第１容器から開口を介して第２の容器内且つシリアル上へ流出させる。ボール紙箱(11)は第１および第２容器を並んだ状態で一体ユニットとして保持する。使用者は先ず新鮮密封を破って第２容器を開封してシリアルと弁とにアクセスする。

Description

【発明の詳細な説明】 シリアル／ミルク用の使捨て容器 背景 １．発明の属する技術分野 本発明は一回しか使わない容器（single use container、以下、使捨て容器と いう）の改良に関するものである。 本発明の１つの観点は、液体が無菌状態で保存され、この液体と混合可能な材 料がそれとは別に保存されて、液体と材料とを選択的に合せることができるよう になっている、ボール紙と熱可塑性プラスチックとで構成される使捨て容器にあ る。 本発明は特に、牛乳を無菌状態で保存し且つシリアルを新鮮な包装状態で保存 して、容器を選択的に開封し、無菌シールを破ることによって牛乳がシリアル上 に流れ込むような容器に関するものである。 ２．関連技術の説明 無菌飲料容器の分野では、ボール紙とプラスチックフィルムとの積層構造を有 する無菌包装パケットが公知であり、このような容器では頭部にホイルまたはプ ラスチックより成る薄い開口部分が形成されており、この部分にユーザがストロ ーを用いて穴を開けるようになっている。そうした構造は1981年９月１日発行の Reil達の米国特許第 4,287,247号、1994年４月19日発行のLuch達の米国特許第 5 ,303,838号および1988年12月６日発行のLisiecki達の米国特許第 4,789,066号に 記載されている。 シリアル／ミルクボウルの分野では、1993年５月11日発行の Schafer の米国特許第 5,209,348号に記載のように、シリアル用の室とミルク用 の室とが別々に組み込まれたシリアルボウルが公知である。Schafer のこの特許 に開示の構造は再使用可能な構成で、使用時まで冷蔵庫で保存しなければならず 、使用後には再洗浄する必要がある。Schaferが提案している複雑な機械的弁は ボウルから外側に向かって延び、不注意に操作した時には使用時前にシリアル上 にミルクが放出されてしまう恐れがある。 この特許には商業的に見て現実性のある使い易く信頼性の高い使い捨て可能な シリアル／ミルク容器は記載がない。 発明の概要 本発明のシリアル／ミルク用使捨て容器は、一定量のミルクを無菌状態で保存 するための第１容器と、この容器と並んで配置された一定量のシリアルを新鮮密 封保存するための第２容器と、第１および第２容器に設けられた弁とで構成され 、使用者は先ず初めに第２容器を選択的に開封してシリアルと弁とにアクセスし 、次いで無菌密封シールを破ることによって弁を開けてミルクを重力で第１容器 から第２容器内のシリアルへ流出できるようになっている。弁は第１容器内に保 護された状態で配置され、第２容器からしかアクセスできず、第２容器のシール が破られるまではアクセスできないようになっている。それによって無菌シール が不注意に破られてミルクが漏れるのを防いでいる。 本発明の１つの具体例では、弁は第１容器の無菌シールの一部を構成する脆い プラスチックまたは金属の薄片要素で構成され、第２容器には弁に隣接して配置 された開口が形成されて、 破れた脆い要素と開口とを通ってミルクが第１容器から第２容器へと流入するよ うになっている。 本発明の別の具体例では、第２容器内にプラスチックスプーンが配置される。 このスプーンの端部には使用者が脆いシール要素を破り易いような輪郭が付けら れている。 第１および第２容器は直線で囲まれた構造であるのが好ましく、第１および第 ２容器を一体に保持するための直線で囲まれたカバーまたは箱を備え、棚上に保 存可能で、積み上げ可能且つ展示可能な使捨て容器構造物で構成される。 最も好ましい具体例では、第１および第２容器が主としてボール紙と熱可塑性 プラスチックの積層構造物であり、類似の構造を有するカバーまたは箱を備えて いる。 本発明容器は環境を考慮した使捨て容器である。 図面の簡単な説明 添付図面は本明細書の一部を成し、本発明の実施例を具体的に説明するもので あり、本発明の原理を説明するものである。 図１は本発明容器の斜視図。 図２は図１の２−２線による一部を破断した拡大断面図。 図３は図２の３−３線による部分断面図。 図４は図２の４−４線による拡大部分断面図。 図５は図２の５−５線による断面図。 図６は使用時の容器を示す図４と同じ断面図。 好ましい具体例の詳細な説明 以下、添付図面に示した本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。 図面を参照すると、本発明の容器10はボール紙より成る箱またはカバー11で構 成される。この箱またはカバー11は一定量のミルク13を無菌状態で保存する第１ のボール紙容器12と、一定量のシリアル15を保持する第２のボール紙容器14と、 この第２のボール紙容器14中のシリアルを真空状態で密封するように箱11の上側 端部18に接着シールされた金属または熱可塑性プラスチックホイルのトップ16と を収容している。また、ボール紙より成る直線状のスリーブまたはスペーサ17を 有し、このスペーサ17上に容器12が容器14に連通可能な配置で支持されている。 箱11は、容器12と容器14とスリーブ17とを摩擦接触で保持している。あるいは、 以下に説明する理由のために、容器12は熱可塑性プラスチックによって容器14に シールされるか、接着剤によって結合され、接触を維持するようにしてもよい。 容器12は全体が直線で囲まれた構造を有し、上面19と、側面20、21、22および 23と、底面24とを有する。側面20が底面24と隣接する部分には窪んだ開口25が形 成されている。この開口25は脆い金属または熱可塑性プラスチックのホイル片26 で被われている。このホイル片26は弁の一部を成す。弁はホイル片26とチューブ 状プラスチック部材70とで構成され、ホイル片26は容n器12の内側層27に一体結 合されて無菌シールを維持している。 チューブ状プラスチック部材70はホイル片26と隔壁または側面20、30とに結合さ れて一体構造になっている。この無菌パッケージ構造の弁は米国特許第 5,303,8 38号に記載の構成にすることができる。底面24には以下で説明する目的のために 中央でわずかに折り目が付いたトラフ（樋）49の形になっている。容器12はミル クを無菌状態で貯蔵するために米国特許第 4,287,247号または第 4,789,066号に 示すボール紙と熱可塑性プラスチッ クまたはホイルとの積層構造になっている。 容器14は、側面30、31、32、33と底面34とを有する直線に囲まれたボール紙構 造である。側面30と部材70とが貫通穴または開口35を構成し、この開口35は、以 下で説明する目的のために容器12の開口25と一致するように配置されている。既 に述べたように、容器12の側面20を容器14の側面30にシールまたは結合するため に接着剤または熱可塑性プラスチック接着層48を使用することができる。このシ ールまたは接着層48は部材70を取り囲み、一体構造を維持している。容器14のボ ール紙の内側には熱可塑性プラスチックのライニングまたはコーティングを施す ことができる。一定量の朝食用乾燥シリアル、例えばフレーク15は容器14の底部 に収容される。ライナー36によってシリアルは新鮮な状態に維持される。ライナ ー36はミルクとシリアルとを容器14内に収容する役目もする。 第２の弁71も上記の弁70に似た構造をしており、容器12の上面に取付けられて いる。この弁71はホイル16を除去した後に公知の方法でストローを用いて穴を開 けることができる。弁71は弁70を開ける前に開かれて、ユーザーがミルクをいく らか飲んでから残りをシリアルに加えるようにすることもできる。弁71は弁70か らミルクを均一に流出させるための空気穴の役目もする。本発明は弁71なしでも 作動でき、弁71を含むものは変形実施例であることに注意されたい。 箱11はボール紙で構成され、側面37、38、39、40と底面41とを有する直線で囲 まれた構造になっている。箱11内にはボール紙を折り曲げたスリーブ17が配置さ れている。容器12はスリーブ17に支持された状態で設置されている。容器12、14 およびスリーブ17は箱11内に摩擦によって保持・固定されている。トッ プのホイル片16は包装材技術で周知の方法で容器14の側面の隣接する上端18に着 脱自在な状態で接着結合されている。ホイル片16にはリフトまたはプルタブ58が 設けられている。上記の各単位12、14、17および11の直線で囲まれた折り返しダ ンボール構造は周知であり、そうした直線で囲まれた箱または容器は箱製造業者 が容易に製造することができる。 熱可塑性プラスチックの成形スプーン50はその端部51、52が容器14の隅53、54 に取外し可能な寸法および形状で固定されている。このスプーン50は円筒形末端 部分55を有し、この末端部分は、以下に述べる理由で、穴25、35に挿入可能な寸 法になっている。 上記構造によって、シリアル15は容器14内に真空密封され、スプーン50はシリ アル上で容器14の隅に固定され、容器12には一定量の全乳または未加工牛乳が無 菌包装される。 使用時には使用者はホイル片16のプルタブ58を持ち上げて真空密封を破り、ホ イル片16を引張って除去する。次いで、使用者はスプーン50をシリアルに挿入し 、その端部55を部材70、穴35および25に挿入してホイル片26を破る。スプーンの 端部55を抜き取るとミルク13が重力で容器12から部材70および開口35、25を通っ て容器14のシリアル15上に流入する。容器12の底部29にある折り曲げたトラフ49 は牛乳がほぼ完全に容器12から流れ出ることを確実にする。 ホイル片26が不注意に損傷または破損することがないように穴35、25の部分で 窪んでおり、さらにユーザーが容器14を開封して特別にデザインされたスプーン 50の端部55を意図的に挿入した場合のみ破ることができるようになっていること は重要である。 箱11、容器12、14およびスリーブ17はスーパーの棚に積み重ねて貯蔵可能な一 体型ユニットを構成する。例えば箱の側面39には商品表示情報61が表示できる。 箱11、容器12、14およびスリーブ17はボール紙または繊維板で構成するか、従 来の構成にすることができ、熱可塑性樹脂またはワックスを被覆および／または 含浸させて半剛性な保護包装材にすることもできる。 使用者がシリアルとミルクを食べた後、容器はプラスチックとボール紙の廃棄 場所へ容易に棄てることができ、環境を害することもない。 本発明の広い概念の範囲内で、現在公知または今後開発されるであろう全ての 種類の牛乳、例えば全乳、スキムミルク、低脂肪乳等と、任意形状のシリアル、 例えばフレーク、パフ、顆粒等とを供給することができる。任意の液体および液 体と組み合わせ可能な材料を上記の半剛性容器構造内よ保存し、利用することも 本発明の広い概念に含まれる。 破断し易いホイル構造は米国特許第5,303,838 号と第4,789,066 号に記載され ており、公知のものである。弁は特別にデザインされた無菌開口シールでもよい 。そのようなシールは米国特許第 5,303,838号に記載のように、成形後に無菌容 器に熱可塑性プラスチックによって結合することができる。 上記の本発明実施例は単なる例示であって、本発明が上記実施例に限定される ものではない。本発明の概念および開示内容に照らして種々の変更および改良が 可能である。上記実施例は本発明の原理と主要用途とを当業者に説明する目的で 選択・説明したに過ぎず、本発明の範囲は請求の範囲とその均等物のみによって 限定されるものである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，Ｕ Ｇ)，ＡＵ，ＢＲ，ＣＡ，ＣＮ，ＦＩ，ＨＵ，ＪＰ，Ｋ Ｐ，ＫＲ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＵ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．シリアル／ミルク用使捨て容器であって、一食分のシリアルを密封収容する 第１容器手段と、この第１容器手段に収容された一食分のシリアルと、このシリ アルに対する１回分の牛乳を無菌収容する第２容器手段と、この第２容器手段に 入った１回分の牛乳と、第１容器手段と第２容器手段とを隔てる隔壁手段とを有 し、第１容器手段および第２容器手段はこの隔壁手段に隣接した底部壁を有し、 第２容器の底部壁は第１容器の底部壁よりも上方に配置されており、隔壁手段と 第１容器手段と第２容器手段とを一体化して第１容器手段と第２容器手段と隔壁 手段とを含む一体型容器とするための手段を有し、隔壁手段が第１側面とこの側 面に対して反対側に配置された第２側面とを有し、第１側面がシリアルを密封収 容するための第１容器手段を構成し、第２側面がミルクを無菌収容するための第 ２容器手段を構成し、シリアルは第１側面と接し、ミルクは第２側面と接し、隔 壁手段には第１容器手段と第２容器手段とを連絡する開口手段と牛乳を無菌密封 するための破壊可能な手段とを備えており、無菌密封手段は隔壁手段上に配置さ れ、開口手段を覆っており、開口手段と無菌密封手段とは第２容器手段の底部壁 に隣接して配置され、無菌密封手段を破壊することによって牛乳が第２容器手段 から第１容器手段へと流れ込むようになっており、第１容器手段はシリアルを覆 う被うカバー手段を備え、さらに、第１容器手段にシリアルを密封する手段を有 し、それによって、ユーザがカバー手段を取除くとシリアルと無菌密封手段とに アクセスでき、無菌密封手段を破ることによって牛乳が第２容器手段から開口手 段および隔壁手段を介して第１容器 手段内のシリアル上へと流出し、使用後に容器は再利用が不可能であることを特 徴とする容器。 ２．第１容器手段、第２容器手段および隔壁手段が半剛性の自立構造を有する請 求項１に記載の容器。 ３．繊維板で構成されている請求項２に記載の容器。 ４．隔壁手段内に配置されて開口手段が形成された第１側面から第２側面まで延 びる環状熱可塑性プラスチック手段を含む請求項１に記載の容器。 ５．第２容器手段に、第１開口手段よりも上に配置された第２開口手段と破壊可 能な第２無菌密封手段が形成されており、第２の無菌密封手段が第２開口手段を 覆うように配置されていて第１および第２の無菌密封手段を破壊することによっ て牛乳がシリアル上に自由に流れ込むようになっている請求項１に記載の容器。 ６．カバー手段が、それが除去されるまで第２開口手段を覆う手段をさらに含む 請求項５に記載の容器。 ７．第１容器手段および第２容器手段がボール紙で作られている請求項１に記載 の容器。 ８．破壊可能な無菌密封手段が脆弱な金属要素を含む請求項１に記載の容器。 ９．第１容器手段および第２容器手段を保持するための箱手段を含む請求項１に 記載の容器。 10．箱手段が直線で囲まれた構造を有し、第１容器手段および第２容器手段がそ れぞれ全体が直線で囲まれた構造を有し、箱手段が第１容器手段と第２容器手段 とを接触した状態で係合させる請求項９に記載の容器。 11．末端に脆弱な金属要素を破壊するための輪郭を有するスプーンを含む請求項 10に記載の容器。 12． (a)第１と第２の側壁と、上部壁面と、底部壁面とを備えた、液体を無菌状態で 貯蔵可能な液体容器と、 (b)乾燥食品を保存可能な乾燥食品容器であって、液体容器の第１側壁と一体で 、乾燥食品容器と液体容器との間を隔てる実質的に共通な隔壁を構成する側壁を 有し、液体容器の底部壁面よりも低い位置にある底部壁面を有し、さらに除去可 能なカバーを有する、乾燥食品を密封するための乾燥食品容器と、 (c)液体容器の底部壁面と接する共通壁面を貫通する開口、 (d)この開口を無菌密封する破壊可能な膜と を有し、乾燥食品容器の除去可能なカバーを除去し、乾燥食品容器を開封し、破 壊可能な膜を露出させた後にこの膜が破壊でき、この破壊可能な膜が破壊される ことによって液体が液体容器から開口を通って乾燥食品容器へ流入可能になり、 破壊可能な膜が破られることによって容器は再利用が不可能になること を特徴とする、乾燥食品と液体用の使捨て容器。 13．液体容器が乾燥食品容器に隣接する請求項12に記載の容器。 14．液体容器がさらに第２開口を有し、この第２開口が第２開口を無菌密閉する ための破壊可能な膜を有し、この第２の膜が破断されることによって液体容器に 空気が流入して、液体が第１開口を介して液体容器から流出する液体と置換する 請求項12に記載の容器。 15．破壊可能な膜が手動道具によって穴開け可能である請求項12に記載の容器。 16．取外し可能な蓋が乾燥食品容器に接着されたフィルムである請求項12に記載 の容器。 17． (a)第１および第２の側壁と、上部壁面と、底部壁面とを備えた、液体を無菌状 態で貯蔵可能な液体容器と、 (b)乾燥食品を保存可能な乾燥食品容器であって、液体容器の第１側壁と一体で 、乾燥食品容器と液体容器との間を隔てる実質的に共通な隔壁を構成する側壁を 有し、液体容器の底部壁面よりも低い位置にある底部壁面を有し、さらに乾燥食 品容器を無菌密封するための除去可能なカバーを有する乾燥食品容器と、 (c)液体容器の底部壁面と接する共通壁面を貫通する開口と、 (d)この開口を無菌密封する膜と を有し、乾燥食品容器の取外し可能なカバーを取外し、乾燥食品容器を開封する と膜を露出でき、この膜に穴を開けて液体が液体容器から開口を通って乾燥食品 容器へと流入でき、破壊可能な膜が破られることによって容器が再利用不可能に なることを特徴とする乾燥食品と液体用用の使捨て容器。 18．液体容器が乾燥食品容器と隣接する請求項17に記載の容器。 19．液体容器がさらに第２開口を有し、第２開口がさらに第２開口を無菌密封す るための破壊可能な膜を有し、この第２膜に穴を開けることによって液体容器に 空気が流入可能になって液体が第１開口を介して液体容器から流出する時にこの 液体と置換する請求項17に記載の容器。