JPH10508931A - ピストンリングシール - Google Patents

ピストンリングシール

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JPH10508931A
JPH10508931A JP8516539A JP51653996A JPH10508931A JP H10508931 A JPH10508931 A JP H10508931A JP 8516539 A JP8516539 A JP 8516539A JP 51653996 A JP51653996 A JP 51653996A JP H10508931 A JPH10508931 A JP H10508931A
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メッケス ヘルマン
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J9/00Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction
    • F16J9/12Details
    • F16J9/20Rings with special cross-section; Oil-scraping rings

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Abstract

(57)【要約】 [目的] 燃焼機関のためのピストンリングシール(1)であって、ピストン(3)の燃焼室側の端部範囲に配置されたピストンリング(2)を有し、該ピストンリング(2)が円錐状に構成された内面(9)を有し、この内面(9)がピストン(3)の対応して円錐状に構成されたリングウエブ(6)と協働しており、ピストンリング(2)が、ピストン(3)が軸方向に案内されているシリンダ(4)のシリンダ壁(12)に接している形式のもの改良して燃焼機関の排ガス特性を改善すること。 [構成] ピストンリングシール(1)においてピストンリング(2)の円錐状の内面(9)がピストンリング(2)の燃焼室側の上方のピストンリング面(17)まで延び、ピストン(3)の円錐状のリングウエブ(6)が上方の円錐面(7)で燃焼室側の上方のピストン面(16)まで延び、ピストンリング(2)のピストンリング面(17)とピストン(3)のピストン面(16)とが共通のギャップのない圧縮面(18)を形成していること。

Description

【発明の詳細な説明】 ピストンリングシール 本発明は、ピストンの燃焼室側の上方の端部範囲に配置されたピストンリング を有し、該ピストンリングが半径方向でコンカーブな円錐状に構成された内面を 有し、該内面がピストンの、半径方向でコンベックスな対応する円錐状に構成さ れたリング周面と協働し、ピストンの円錐状のリング周面が半径方向内方へずら して配置され、ピストンリングがピストンを軸方向に運動可能に案内するシリン ダのシリンダ壁に接触しているピストンリングシール、特に燃焼機関のためのピ ストンリングシールに関する。 公知の形式でピストンリングシールは燃焼室側のピストンリングを有し、該ピ ストンリングはたいていの公知の構成では燃焼室側のピストン面に対して間隔を おいてピストン周面を延びるピストンリング溝内に配置されている。このピスト ンリングの上側でピストンは、該ピストンを取囲んで、ピストンを軸方向で運動 可能に案内するシリンダと共に環状のギャップ、火炎ウエブギャップを形成する 。さらにピストンリングはピストンリング溝において軸方向のギャップも半径方 向のギャップも有しているので、ここにも相応する環状のギャップ室が生じる。 このギャップ室には圧縮行 程の間に、燃料空気混合物が押し込まれ、これによりピストンリングが一方では 燃焼機関の燃焼室に向き合ったピストンケーシングの向かって軸方向にかつ他方 ではシリンダのシリンダ壁に向かって押される。燃焼行程においては火炎ウエブ 及び前記のギャップ空間内にある燃料空気混合物は完全には燃焼できず、したが ってこの公知のピストンリングシールを備えた燃焼機関の排ガスは比較的に高い 有害物質成分を含んでいる。 さらに1つのピストンリングがピストンの燃焼室側の端部範囲に配置されてい るピストンリングシールも公知である(US1711610明細書)。ピストン リングを受容するためにはピストンは上方の端部範囲に半径方向内方へ段部を形 成して構成され、ピストンリングを受容するために、上方の燃焼室側のピストン 面の下側に前記半径方向の段部内に環状のラジアルウエブを有している。このラ ジアルウエブは燃焼側から上方から下方へ半径方向に拡大する円錐面を備えてい る。この円錐面の上にピストンリングは対応する形状の受容溝で嵌合して着座さ せられる。したがってピストンリングの受容溝はピストンリングの内面に配置さ れ、その形状は円錐座面を有する半径方向ウエブと同じであり、同様に燃焼室側 から上方から下方へ半径方向に拡大する円錐座面を有している。無圧の状態では ピストンリングは完全にピストンに接触するので、ピ ストンのラジアルウエブは完全にピストンリングの受容溝により受容され、ピス トンリングの半径方向外側の周面はピストンの外側の周面と、共通の円筒周面を 形成する。運転中にはピストンリングが燃焼室側でその燃焼室側のリング面にお いて圧縮圧もしくは燃焼圧で負荷されるとただちに、ピストンリングは軸方向で 燃焼室側から下方へ移動せしめられ、ラジアルウエブとピストンリングの受容溝 とに円錐面が配置されていることに基づき、拡開させられ、これに相応して、ピ ストンが軸方向に運動可能に案内されているシリンダのシリンダ壁に対して押し 付けられる。ピストンリングの半径方向の拡開によってピストンリングとピスト ンとの間にはラジアルウエブの上側又はピストンリングの受容溝の上側に環状の リングギャップが生じる。このリングギャップはピストン面から軸方向で下方へ ラジアルウエブまで延びている。圧縮行程と圧縮圧の上昇する間に、このような ピストンリングシールを備えた燃焼機関の運転中には前記リングギャップ内に燃 料空気混合物が押し込まれる。燃焼の間もしくはピストンの作業行程の間に、シ リンダにおける燃焼時間がきわめて短いことに基づき、環状のギャップ内の燃料 空気混合物は不完全にしか燃焼させられない。この結果、排ガスにおける有害物 質の放出量は、燃焼させられない燃料空気混合物によって増大させられる。さら にこのピストンリングシールにおいてはピストンリン グは吸込み行程の間、再びピストンに半径方向で接触し、したがってピストンリ ングは半径方向のリングギャップをピストンリング自体とシリンダとの間に発生 させる。この結果、このピストンリングシールのシール性は不十分になる。 別の公知のピストンリングシール(DE−PS377321号明細書)におい ては、同様にピストンの上方の、燃焼室側の端部範囲に配置されたピストンリン グが設けられている。ピストンはピストンリングを受容するために環状の溝を形 成している。この環状の溝は下方の、傾斜した、円錐状の溝制限面を備えている 。ピストンリングはピストン長手軸線に対して横方向に延びる上方の環状のピス トンリング面でピストンリングのこの環状の溝内に配置されている。ピストンリ ングに与えられる形状はピストンの環状の溝に合わされており、これに相応して 下方の円錐面を有している。この円錐面の傾斜は環状の溝の溝制限面の傾斜に相 応している。圧縮圧もしくは燃焼圧が上昇すると、ピストンリングは軸方向で下 方へ押され、ピストンの環状の溝の傾斜した溝制限面とピストンリングの円錐面 とに基づき、この両方の面の楔作用に基づき半径方向外へ、ピストンが軸方向に 運動可能に案内されているシリンダのシリンダ壁に向かって押される。軸方向の 前記下降運動によてピストンリングの上方において、ピストンリングとピストン との間の環状の溝内で、前 記US1711610号明細書の対象の場合のように環状のギャップが生じる。 この環状のギャップにも、運転中に燃料空気混合物がピストンの圧縮行程の間に 押し込まれる。この燃料空気混合物は作業行程で不完全にしか燃焼されない。こ の結果、この公知のピストンリングシールにおいても、有害物質のエミッション が、ピストンとピストンリングとの間の環状のリングギャップにおける、燃焼さ れない燃料空気混合物に基づき増大される。 したがって本発明の課題は、冒頭に述べた形式のピストンシールを改良し、ピ ストンとシリンダとのシール性をできるだけ高め、燃焼機関の排ガスエミッショ ンを最少に減じることである。 この課題は本発明によれば、ピストンリングの円錐状の内面がピストンリング の燃焼室側の上方のピストンリング面まで延びており、ピストンの円錐状のリン グ周面が燃焼室側の上方のピストン面まで延びており、ピストンリングの燃焼室 側のリング面が少なくともピストンの圧縮及び作業行程の間、ピストンの燃焼室 側のピストン面と、ギャップのない共通の圧縮面を形成することにより解決され た。 本発明の構成により、ピストンとピストンリングとの間にも、ピストンが軸方 向に運動可能に案内されているシリンダのシリンダ壁とピストンとの間にも燃焼 室側に環状のギャップが生じないピストンリングシー ルが提供される。これにより、燃焼機関の運転中に少なくとも圧縮及び作業行程 の間に燃料空気混合物がコントロールされずに集合するギャップは効果的に阻止 される。圧縮面がこのようにギャップなしで構成されていることに基づき、燃焼 機関の燃焼室において、特に圧縮行程の間に燃料空気混合物がコントロールされ ずに集まる個所はどこにも存在しなくなるので、作業行程の間にできるだけ完全 な燃焼が保証され、これによって排ガスにおける有害成分の量を小さく保つこと ができる。 請求項2の構成によっては、ピストンリングは、ピストンの圧縮行程、作業行 程及び排気行程の間も、吸込み行程の間も常に、ピストン及びピストンリングの 上方もしくは下方の円錐面の協働により、外方へシリンダのシリンダ壁に押し付 けられるので、本発明によるピストンリングシールは高められたシール性を有す る。 請求項3に記載されているように単式又は複式にオーバラップするピストンリ ング突き合わせによってピストンリング突き合わせ範囲においてピストンリング の絶対的なシール性が達成される。この場合にはピストンリングはピストンリン グ突き合せの範囲においてそのオーバラップする構成部分で請求項5に記載した ようにシャープなエッジを成して構成されているので、ピストンリングとシリン ダ壁との間にはギャップが 発生せず、ひいては絶対的なシール性が保証される。 同じような形式でシール性を改善するためには請求項4の構成も役立つ。この 場合にはピストンリング突き合わせの突き合わせ継目の継目ギャップは約0.0 1mmでガスシール性を保証する。 請求項6による構成によってはピストンもしくはピストンリングとシリンダ壁 との間にリングギャップが発生しないことが保証され、これによってもきわめて 有害物質の少ない燃焼が保証される。 請求項7の構成によればピストンの傾きが有効に阻止される。 請求項9に記載したように上方及び下方の円錐面の円錐角αとβとを異って構 成することによってピストンリングシールは種々の燃焼機関における種々の運転 条件に簡単な形式で適合可能である。円錐角αとβとの大きさによって半径方向 の押し付け力は燃焼機関の運転中の燃焼圧もしくは圧縮圧に関連して円錐角αと βを介してあらかじめ選択することができる。 円錐面の円錐角α及びβは請求項8に記載したように同じ大きさでありかつ約 45°であることができる。 請求項10の構成によりピストンリングのチャタリングは効果的に阻止される 。何故ならばピストンリングは、設けられているばね部材に基づき、常時その上 方の円錐面でピストンの上方の円錐面に支持され、ひ いてはピストンに対するピストンリングの相対的な軸方向運動が排除されるから である。 請求項11による構成によって、ピストンリングは軸方向で下に向かっても半 径方向外方へシリンダ壁に向かっても押されるので、ピストンリングは通常のよ うに非円形ではなく円形に製作することができる。何故ならばピストンリングは コイル圧縮ばねによって常時シリンダ壁に押し付けられ、ひいてはピストンリン グシールの通常の構造の場合に設けられているようなピストンリングの半径方向 のバイアスは不要になるからである。 請求項12の構成に基づきピストンに対するピストンリングの簡単な組み立て が可能になる。この場合には個々のばね部材を費用のかかる組立プロセスでピス トンリングとピストンとの間に挿入する必要はない。何故ならばばね部材は舌状 部の形をした、ピストンリングと一体である構成部分を成すからである。 別の有利な構成は請求項13と14とに示されている。 次に図面に基づき本発明を説明する。 第1図は本発明によるピストンシールの部分断面図。 第2図は付加的なコイル圧縮ばねを有する、第1図のピストンリングシールの 1実施例を示した図。 第3図は軸方向にずらして配置されたピストンリン グを有するピストンリングシールの1実施例を示した図。 第4図は2倍オーバラップしたピストンリング突合わせ部を有するピストンリ ングの側面図。 第5図は一体に成形されたばね舌片を有するピストンリングの下面図。 第6図は第5図のピストンリングの1部を示した図。 第7図は第5図のピストンリングを有するピストンリングシールの部分断面図 。 第1図には本発明によるピストンリングシール1が示されており、該ピストン リングシール1はピストン3の燃焼室側の端部に配置されたピストンリング2か ら成っている。ピストン3はシリンダ4内で軸方向で運動可能に案内されている 。この場合、ピストン3はシリンダ4内で燃焼室14を下方へ向かって移動可能 に制限しており、燃焼室14を燃焼機関のクランクケーシング(図示せず)から 分離する。 ピストン3は燃焼室側の上方の端部において半径方向内方へ段部を成して構成 され、ピストンリング2のために環状の受容段部5を有している。ピストンリン グ2を軸方向で固定するためには受容段部5は半径方向外方に向けられた環状の リングウエブ6を備えている。このリングウエブ6の上にピストンリング2が形 状接続により制限されて軸方向に運動可能に支承され ている。リングウエブ6は横断面で見て複楔形に形成され、上方のリング状の円 錐面7と下方の円錐面8とを有している。ピストンリング2の環状の内面はピス トン3のリングウエブ6の上で軸方向に連行されるように、同様に横断面で見て 2重楔状もしくはV字形のリング溝9として構成されている。このリング溝9は 上方の円錐面10と下方の円錐面11とを有している。 ピストンリングシール1のこの実施例では、ピストンリング3は非円形に製作 されているので、ピストンリング3は図示の取付けられた状態で、その半径方向 のバイアスで常に半径方向でシリンダ4の内側のシリンダ壁12に押し付けられ 、ひいてはシリンダ壁12に燃焼機関の運転の間、恒久的にシールされて接触す る。 第1図においてはピストシリンダ2は2つの異なる位置で示されている。この 2つの位置はピストンリング2が異なる運転状態でもしくは燃焼機関もしくはピ ストンの異なる作業サイクルでとる。したがってピストンリング2は運転中にリ ングウエブ6の上で、リング溝9とリングウエブ6との間に設けられた遊びに応 じてその位置を変化させる。 第1図の左側の断面は、燃焼機関の吸込行程に際してピストン3が矢印13の 方向で下降運動した場合にピストンリング2がピストン3のリングウエブ6の上 でとる位置を示している。ピストン3が矢印13の方向に下降運動する場合には シリンダ4の燃焼室14において燃料空気混合物を吸込むために負圧が作用する 。したがってピストンリング2はその下側の円錐面11でリングウエブ6の下側 の円錐面8の上に緊密に接触する(図1の左側の図半分を参照)。同時にピスト ンリング2は外側の周面28でシリンダ4の内側のシリンダ壁12に緊密に接触 するので、燃焼室14は燃焼機関のクランクケーシングに対して吸込み行程の間 、ピストンリングシール1により緊密に分離させられる。下方の円錐面8と11 がピストン長手中心軸線29もしくはピストン長手中心軸線29に対する円錐角 β、この実施例の場合にはほぼ45°の円錐角により、シリンダ壁12に対する ピストンリング2の半径方向の圧着力は負圧の上昇と共に少なくとも軽く上昇さ せられ、これによってピストンリングシール1のシール性が改善される。 吸込み行程のあとで下方の死点を越えたあとでピストン3は運動方向を矢印1 5の方向へ上方へ変えるので、ピストンリング2とシリンダ壁12との摩擦状態 に基づきかつピストンリング2の慣性により、ピストンリング2はピストン3に 対する相対位置を変化させる。ピストンリング2がピストンの圧縮行程、燃焼行 程及び排気行程の間、一貫してとるこの位置は、第1図の右半分に示されている 。この位置ではピストンリ ング2は上方の円錐面10で緊密にピストン3のリングウエブ6の上方の円錐面 7の上に位置している。同時に、吸込み行程の場合のようにピストンリング2は その周面28で同様に緊密にシリンダ4の内側のシリンダ壁12に接触するので 、この運転状態、圧縮、燃焼及び排気の間も、ピストンリングシール1は燃焼室 14を燃焼機関のクランクケーシングに対して緊密に分離する。 圧縮圧が上昇するにつれてピストンリング2は常により強くその円錐面10で ピストン3のリングウエブ6の円錐面7に押し付けられ、これにより半径方向の 力成分が傾斜した円錐面10と7とを介して発生させられ、ひいてはピストンリ ング2がシリンダ壁12に対して緊密に押し付けられる。ピストン長手中心軸線 30もしくはこれに対する平行線31に対する上方の円錐面7と10の円錐角α は、この実施例の場合には約45°であり、ひいては下方の円錐面8,11の円 錐角βと同じである。ピストンリングシール1の使用条件に応じて、円錐角αと βは異なる値をとることができる。したがって半径方向の力成分は吸込行程時の 負圧が増大するにつれてもしくは圧縮もしくは燃焼行程時の圧縮もしくは燃焼圧 が増大するにつれてオーバ又はアンダプロポーショナルに上昇し、これによって ピストンリング2の周面28とシリンダ4のシリンダ壁12との間に発生する摩 擦力を申し分なくコントロ ールすることができる。 ピストン3の圧縮又はコンプレッション行程にはピストン3の燃焼行程が続く 。この燃焼行程においてはピストン3は上方の死点を越えたあとで再び矢印13 の方向へ下方へ移動させられる。高い燃焼圧によって、ピストンリング2をシリ ンダ壁12に接触させる、シールする半径方向の力成分はさらに高められる。こ の場合、燃焼圧は一方では燃焼室側のピストン面16にかつピストンリング2の 環状の燃焼室側のピストンリング面17に作用する。 排気行程の間、つまりピストン3が下方の死点を越えたあとで再び矢印15の 方向で上方へ移動すると、ピストンリング2は、第1図の右半分に示された位置 に、ピストンリング2とシリンダ壁12との間の摩擦、燃焼室14における排気 残留圧及び図示された位置におけるピストンリングの慣性に基づき、保持される 。 したがってピストンリング2は圧縮、燃焼及び排気行程の間に、ピストン3と 共通の圧縮面18を形成する。この圧縮面18はピストン面16とピストンリン グ面17とから成り、特に圧縮及び燃焼行程の間に燃料空気混合物の侵入する環 状のギャップを有していない。したがって燃料空気混合物が燃焼室14内にだけ に存在し、ひいては燃焼機関のできるだけ完全な燃焼が保証される。ピストンリ ング2とシリンダ壁12と の間にもギャップが存在しないので、圧縮行程の間にこの範囲においても燃料空 気混合物が集まることはなく、この点でも不完全な燃焼は阻止される。 第2図にはピストンリングシール1と同じピストンリング2を有するピストン リングシール1の別の実施例1/1が示されている。ピストンリングシール1の 構成形態とは異って、ピストンリングシール1/1は、コイル圧縮ばね19の形 をした付加的なばね部材を有している。このコイル圧縮ばね19はピストン3/ 1のリングウエブ6/1において、リングウエブ6/1の上方の円錐面7/1に 対して平行に延びるように適当な受容孔27内に配置されている。この場合、コ イル圧縮ばね19はピストンリング2の下方の円錐面11を押すので、ピストン リング2はコイル圧縮ばね19のばね力で常に、第2図に示された位置に保たれ る。したがって、設けられたコイル圧縮ばね19によって、ピストンリング2が その上方の円錐面10でピストン3/1のリングウエブ6/1の上方の円錐面7 /1に継続的に、すなわち吸込み行程の間も接触し、ピストン3/1の半径方向 ウエブ6/1に対するもしくは該半径方向ウエブ6/1におけるピストンリング 2の位置の交代は燃焼機関の運転全体にわたって行なわれない。この場合には複 数のコイル圧縮ばね19が均一にピストン3/1の円周に分配されて配置されて いる。これらのコイル圧縮ばね19の数とばね力はピ ストンリング2がどの運転状態においても確実に第2図に示された位置に保たれ るように選ばれている。 コイル圧縮ばね19を設けることによって、ピストンリング2は円形に製作可 能になる。つまりピストンリング2は固有の半径方向のバイアスなしでピストン 3/1にもしくはピストン3/1と一緒にシリンダ4内に取付け可能になる。何 故ならば必要な半径方向のバイアスはコイル圧縮ばね19で与えられるからであ る。これによってピストンリング2の製作は著しく簡易化され、ピストンリング 2のための製作費用が低減される。 第3図においてはピストンリングシール1の別の実施例が示されている。この ピストンリングシール1は同様に1つのピストンリング2を備えており、このピ ストンリング2は第1図のピストンリング2と同じ構造を有している。この実施 例のピストンリングシール1/2においてはピストンは燃焼室側で、リングウエ ブ6/2の上方の円錐面7/2が軸方向で燃焼室側に継続して圧縮面18/2が ピストン3/2とピストンリング2との間で環状の段部20を有するように構成 されている。その他の点ではピストンリング2は同様にコイル圧縮ばね19でピ ストン3/2に対して第3図に示された位置に保持される。 第3図から判るようにピストンリングシール1/2もピストンリング2とピス トン3/2との間にも、ピ ストン3/2とシリンダ4の内側のシリンダ壁12との間にも環状のギャップを 有していないので、燃料空気混合物がたまるギャップ室も形成されない。したが って第3図の実施例のピストンリングシール1/2においても当該燃焼室14/ 2における燃料空気混合物の良好な燃焼が保証される。 第4図にはピストンリング2の側面図が示されている。ピストンリング2はピ ストンリング突き合わせ部21を有している。このピストンリング突き合わせ部 21は2重にオーバラップさせられて構成されている。したがって片側において はピストンリング突き合わせ部21は突き合わせ溝22を備え、該突き合わせ溝 22内に、ピストンリングの相応に循環する他方の端部の突き合わせキー23が 突入して嵌合している。突き合わせキー23と突き合わせ溝22との間のあそび は全体として約0.01mmであるので、ピストンリング突き合わせ部21は完 全にガス密である。この場合、ピストンリング突き合わせ部21の突き合わせ継 目24,25はそれぞれピストンリング2の上方の円錐面10もしくは下方の円 錐面11のほぼ真中に配置されている。ピストンリング2のこの分割された構成 によってピストンリング2は簡単な形式でピストン3,3/1もしくは3/2の リングウエブ6,6/1もしくは6/2に取付けて組立可能である。突き合わせ キー23と突き合わせ溝22はシャープなエッジを有す るように構成され、ピストンリング2とリングウエブ6,6/1,6/2との間 もしくはピストンリング2とピストンリング突き合わせ部21の範囲におけるシ リンダ壁12との間に中間室が形成されず、ひいてはピストンリング2のこの範 囲においても完全なガス密性が達成可能である。 第5図にはピストンリング1の1実施例2/1が下面図で示されている。ピス トンリング2/1は下半分に、周面に配置された、半径方向内方へ向けられた複 数のばね舌状部26を備えている。この場合、ばね舌状部26はピストンリング 2/1の一体の構成部分である。内方へ曲げられたこのばね舌状部26は第6図 から判るようにピストンリング2/1の上方の円錐面10/1に向かっても折り 曲げられて構成されているので、ばね舌状部26は組立に際して第7図に示すよ うに、下側の円錐面8に弾性的に接触し、ピストンリング2/1を第7図に示し た状態に確実に保つ。ばね舌状部26はさらに横断面が曲げモーメントの経過に 適合させられ、ばね舌状部26がそれぞれその全長に亙って、取付けられた、緊 張させられた状態でコンスタントな曲げ応力にさらされ、これによって最高の耐 久性が達成されている。すなわち、ばね舌状部26は周方向でそれぞれの自由端 部31に向かって円錐状に先細に構成されている。 ピストンリング2/1のこの構成によってピストン 3のリングウエブ6へのピストンリング2/1の簡単な組立が可能になる。何故 ならばこの場合には第2図と第3図との実施例の場合のように別個のばね部材は 存在しないからである。さらにピストンリング2/1の機能はピストンリング2 と同じであり、同様に、第7図に示すように、上方のピストンリング面17/2 で、燃焼室側のピストン面16と一緒に、共通のギャップのない圧縮面18/2 を形成する。したがってこのピストンリングシール1/3によっても燃焼機関の 有害成分量は著しく減少させることができる。このピストンリング2/1も組み 立てるためにピストンリング突き合わせ部21/1を第5図から判るように有し ている。このピストンリング突き合わせ部はピストンリング2のピストンリング 突き合わせ部21と同じ構造を有している。もちろん、ピストンリング突き合わ せ部21もしくは21/1を単式のオーバラップしか有しないように構成するこ とも考えられる。この場合にはピストンリング突き合わせ部21もしくは21/ 1のオーバラップする構成部分は同様に約0.01mmの遊びを有しかつ同様に シャープなエッジを有するように構成されている。 全体として本発明によるピストンリングシール1から1/3までの構成によっ ては、燃焼室側に環状のギャップを有しないピストンリングシール1から1/3 までが得られる。したがって環状のギャップ内に燃料 空気混合物が集合し、この燃料空気混合物が燃焼行程で不完全燃焼することはな くなる。この結果、本発明のピストンリングシール1から1/3までによっては その構成により燃焼機関の排ガスにおける有害物質の著しい減少が達成可能であ るピストンリングシール1から1/3が得られる。この場合には同時にピストン リング2もしくは2/1が対応するリングウエブ6,6/1もしくは6/2の上 で特別な形式で案内されていることによって、ピストン3の確実な案内が同時に 達成され、ひいては運転中のピストンの傾きが効果的に阻止される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16J 9/16 F16J 9/16 (31)優先権主張番号 P4447290.0 (32)優先日 1994年12月30日 (33)優先権主張国 ドイツ(DE) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),JP,US

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ピストンリングシール、特に燃焼機関のためのピストンリングシールであっ て、ピストンの燃焼室側の上方の端部範囲に配置されたピストンリングを有し、 該ピストンリングが半径方向でコンカーブな円錐状に構成された内面を有し、該 内面がピストンの、対応して半径方向でコンベックスな円錐状に構成された対応 するリング面と協働し、ピストンの円錐状のリング周面が半径方向内方へずらし て配置されかつピストンリングがピストンを軸方向で運動可能に案内するシリン ダのシリンダ壁に接触している形式のものにおいて、ピストンリング(2,2/ 1)の円錐状の内面が燃焼室側の上方のピストンリング面(17,17/2)ま で延びており、ピストン(3,3/1,3/2)の円錐状のリングウエブ(6) が上方の円錐面(7,7/1,7/2)で燃焼室側の上方のピストン面(16) まで延びており、ピストンリング(2,2/1)の燃焼室側の上方のピストンリ ング面(17,17/2)が、少なくともピストン(3,3/1,3/2)の圧 縮及び作業行程の間に、ピストン(3,3/1,3/2)の燃焼室側のピストン 面(16,16/1)と、ギャップのない共通な圧縮面(18,18/2)を形 成することを特徴とする、ピストンリングシール。 2.ピストンリング(2,2/1)の内面とピストン(3,3/1,3/2)の リングウエブ(6)がダブル円錐状に構成され、それぞれ1つの上方の円錐面( 7,7/1,7/2,10,10/1)と1つの下方の円錐面(8,11)とを 有している、請求項1記載のピストンリングシール。 3.ピストンリング(2,2/1)が1個所で分離されており、ピストンリング 突き合わせ部(21,21/1)を有し、該ピストンリング突合わせ部(21, 21/1)が単式又は複式にオーバラップして構成されている、請求項1又は2 記載のピストンリングシール。 4.単式又は複式にオーバラップしたピストンリング突合わせ部(21,21/ 1)がピストン長手方向中心軸線(29)に対して横方向に延びる単数又は複数 の突合わせ継目(24,25)を有し、該突合わせ継目(24,25)の継目ギ ャップがほぼ0.01mmである、請求項3記載のピストンリングシール。 5.ピストンリング突合わせ部(21,21/1)のオーバラップする構成部分 がシャープなエッジを有するように構成されている、請求項3又は4記載のピス トンリングシール。 6.ピストン(3,3/1,3/2)が火炎ウエブを有していない、請求項1か ら5までのいずれか1項 記載のピストンリングシール。 7.ピストン(3,3/1,3/2)がピストンリング(2,2/1)の円錐面 (10,10/1,11)とピストンの円錐面(7,7/1,7/2,8)とを 介してセンタリングされて案内されている、請求項1から6までのいずれか1項 記載のピストンリングシール。 8.円錐面(7,7/1,7/2,8,10,10/1)がピストン長手方向中 心軸線(29)に対し約45°の円錐角(α)もしくは(β)を成して延びてい る、請求項1から7までのいずれか1項記載のピストンリングシール。 9.ピストンリング(2,2/1)もしくはピストン(3,3/1,3/2)の 上方の円錐面(10,10/1もしくは7,7/1,7/2)の、ピストン長手 中心軸線(29)に対する円錐角(α)と、ピストンリング(2,2/1)もし くはピストン(3,3/1,3/2)の下方の円錐面(11もしくは8)のピス トン長手中心軸線(29)に対する円錐角(β)とが異っており、この場合、ピ ストンリング(2,2/1)とピストン(3,3/1,3/2)との上方の円錐 面(10,10/1,7,7/1,7/2)の円錐角(α)もしくはピストンリ ング(2,2/1)とピストン(3,3/1,3/2)との下方の円錐面(11 ,8)の円錐角(β)がそ れぞれ同じ大きさである、請求項1から7までのいずれか1項記載のピストンリ ングシール。 10.ピストンリング(2)の範囲においてピストンリング(2)とピストン(3 /1,3/2)との間にばね部材(19,26)が設けられており、このばね部 材(19,26)がピストンリング(2)をピストン(3/1,3/2)に対し 、全運転期間の間、ピストンリング(2)が燃焼室側の上方のピストンリング面 (17,17/2)で、ピストン(3/1,3/2)の燃焼室側のピストン面( 16)と共に、ギャップのない共通な1つの圧縮面(18,18/2)を形成す る位置に保っている、請求項1から9までのいずれか1項記載のピストンリング シール。 11.ばね部材が個々のコイル圧縮ばね(19)から形成されており、これらのコ イル圧縮ばね(19)がピストン(3/1)の上方の円錐面(7/1)に対して ほぼ平行に半径方向に延び、ピストンリング(2)をその外側の周面(28)で シリンダ壁(12)に押し付けている、請求項10記載のピストンリングシール 。 12.ばね部材がピストンリング(2/1)の一体の構成部分であり、ばね舌状部 (26)の形でピストン(3)の下方の円錐面(8)を押し、ピストンリング( 2/1)がばね舌状部(26)のばね力に基づ き、継続的に上方の円錐面(10/1)でピストン(3)の上方の円錐面(7) に接触しかつ周面(28)でシリンダ壁(12)に対して押し付けられる、請求 項11記載のピストンリングシール。 13.ピストンリング(2,2/1)とピストン(3,3/1,3/2)とがコー ティングされている、請求項1から12までのいずれか1項記載のピストンリン グシール。 14.ピストンリング(2,2/1)とピストン(3,3/1,3/2)とが異な る工材から成っている、請求項1から13までのいずれか1項記載のピストンリ ングシール。
JP8516539A 1994-11-17 1995-11-16 ピストンリングシール Pending JPH10508931A (ja)

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