JPH10508336A - クロージャコーティング - Google Patents

クロージャコーティング

Info

Publication number
JPH10508336A
JPH10508336A JP8514880A JP51488096A JPH10508336A JP H10508336 A JPH10508336 A JP H10508336A JP 8514880 A JP8514880 A JP 8514880A JP 51488096 A JP51488096 A JP 51488096A JP H10508336 A JPH10508336 A JP H10508336A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
closure
plasma
container
coating
closures
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8514880A
Other languages
English (en)
Inventor
ババックズ,ロバート・ジェイ.
Original Assignee
ポーラー・マテリアルズ・インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ポーラー・マテリアルズ・インコーポレイテッド filed Critical ポーラー・マテリアルズ・インコーポレイテッド
Publication of JPH10508336A publication Critical patent/JPH10508336A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05DPROCESSES FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05D1/00Processes for applying liquids or other fluent materials
    • B05D1/62Plasma-deposition of organic layers

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Closures For Containers (AREA)
  • Seal Device For Vehicle (AREA)
  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
  • Manufacturing Of Electric Cables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 医薬品バイアルのストッパのような弾性クロージャに低級アルカンのプラズマによりコーティングを行い、クロージャの摩擦係数を低減させることにより、クロージャの取り扱いを容易にする。低い重合速度でコーティングを形成することにより、ストッパの漏れ抵抗に及ぼすコーティングの悪影響を制限する。ストッパ(80)は、アーク中で揺動することができる回転自在のドラム(10)において低級アルカンガスに曝される。つる巻きコイル(58)が十分なrfエネルギを発生してドラムが回転するときにストッパ上で重合する低プラズマガスを低級アルカンから形成する。

Description

【発明の詳細な説明】 クロージャコーティング技術分野 本発明は、コーティングが施されたエラストマクロージャ(elastome ric closure)およびその製造方法の分野に関する。背景技術 プラグ、ストッパ、「0」リング、ガスケットなどのようなエラストマ素子は 、流体密(fluid−tight)シールを提供するのに使用される。流体密 シールを提供するのに使用することができるエラストマ素子は、本明細書におい ては、「クロージャ」と云う。 エラストマクロージャの用途の1つに、医薬品バイアル(vial)のシール がある。医薬品バイアル用のエラストマクロージャは一般には、比較的厚肉のゴ ムリングを備えたストッパの形態をなしており、リングは該リングと一体的に形 成された比較的薄い隔壁(septum)を取り囲む平坦な上面および底面を有 している。かかるストッパはまた、リングの底面から突出しかつ隔壁を包囲する 中空の円筒状カラーを有することができる。使用に際しては、ストッパは、カラ ーが医薬品バイアルの口の中へ入りかつ隔壁を口と整合状態に保持するように、 バイアルの口に配置される。リングは、口を包囲するバイアルのリムを覆う。金 属素子が、ゴムリングの底面をバイアルのリムに対して保持するようにゴムリン グとバイアルのリムにクランプされる。 リングの底面は、シール面として作用する。ストッパのこの面は、金属クリン プ素子により印加される圧力の下でバイアルの面の小さな凹凸と適合する。 数多くのその他のエラストマクロージャが、医薬産業その他の産業において使 用されている。しかしながら、いずれの場合にも、クロージャのシール面は、容 器その他の対象物の連係面と適合して、流体密のシールを形成するようになって いる。 コーティングは、従来、医薬品バイアルのストッパようなエラストマクロージ ャの摩擦係数を小さくするためにかかるクロージャに被着される。これにより、 自動化された装置におけるストッパの取り扱いおよび供給が容易になるとともに 、ストッパのバイアルに対する係合が容易になる。コーティングはまた、容器に 保管される製品によるクロージャからの材料の抽出に対するバリヤを提供するこ とができる。一のタイプのコーティングとして、クロージャの表面に配置される がクロージャ自体には結合しないシリコーン油、グリセリンなどのような液体潤 滑剤がある。かかるコーティングは、バイアル内の製品がコーティング材料によ りおよびストッパから抽出される物質により汚染されるので、多くの用途におい て満足されるものではない。更に、液体コーティングは、エラストマ自体に拡散 するので、コーティングが表面から除去されることになる。これは、処理におい て矛盾した結果を招来することになる。 ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、テトラフルオロエチレン、ポリ プロピレンおよびポリパラキシリレンのような重合物質でコーティングされたス トッパを提供することも試みられている。これらの物質は一般に、ストッパの摩 擦係数を小さくするとともに、バイアル中の製品の汚染を低減させる。しかしな がら、これらのコーティングは、バイアルの欠陥に対するクロージャの適合性を 損なう傾向があるので、漏れの問題が生ずる。かかる影響は、J.Parent eral Science and Technology、第43巻、第88 −97頁(1989年)に掲載のMorton等の「非経口バイアル容器/クロ ージャの一体性の定量および機械学的測定−漏れ定量」と題する論文に記載され ている。 かくして、化学的に不活性でかつ製品を汚染せず、摩擦係数を実質上低減させ 、しかもエラストマクロージャのシール能力を実質上損なうことのないクロージ ャコーティングが待望されている。好ましくは、このコーティングはまた、製品 によるエラストマからの材料の抽出を防止すべきであるとともに、少なくとも、 コーティング自体が抽出物を提供するものであってはならない。かかる要件の全 ては、互いに相俟って、極めて重大な技術的課題を提供するものである。 本技術分野の当業者がかなりの努力を払ったにも拘わらず、改良された、コー ティングが施されたクロージャおよびクロージャをコーティングする改良された 方法に対する有意の、依然として解決されていない要求が存在している。発明の概要 本発明は、かかる要望に対処するものである。 本発明の一の観点によれば、未コーティングのエラストマクロージャを提供す る工程と、低級アルケンをプラズマ重合して(plasma polymeri ze)未コーティングのクロージャにコーティングを形成することによりクロー ジャの摩擦係数を小さくする工程とを備えることを特徴とするコーティングされ たエラストマクロージャの製造方法が提供されている。クロージャの摩擦係数は 、一般に、「スリップ角」(”slip angle”)、即ち、クロージャが ひとりでに下方へ摺動する前にクロージャを支持する面またはチャンネルが配置 されなければならない、水平方向に対する角度により表される。最も好ましくは 、プラズマ重合工程は徐々に行われるので、クロージャのスリップ角は、少なく とも約15分の時間かけて未コーティングのクロージャの値から約45°まで減 少する。典型的には、未コーティングのクロージャは、少なくとも約60°のス リップ角を有する。処理の際のスリップ角の減少の速度は、処理のあいだに変わ るが、全処理中の減少の平均速度は分当たり2度を越えないことが望ましく、約 1.5度/分以下であるのがより望ましい。低級アルケンはエチレン、プロピレ ンおよびこれらの組み合わせよりなる群から選ばれるのが望ましく、プロピレン であるのが最も好ましい。プラズマ重合工程は、低級アルケンと不活性ガスとの 気体混合物を提供する工程と、クロージャと接触する気体混合物の低温プラズマ を形成する工程とを含む。 本発明のこの観点は、プラズマ重合の速度と条件がコーティングされたクロー ジャの特性に大きな影響を及ぼすという認識に基づくものである。所定のスリッ プ角に到達するのにかなりの時間を要する緩慢な重合処理において徐々に被覆さ れるコーティングは、同じスリップ角であるが迅速な重合処理を使用してコーテ ィングされるクロージャと比べて、漏れが小さくなる。本発明は、動作に関して 何らの理論にも限定されるものではないが、かかる違いは迅速な処理と緩慢な処 理とにより誘起される架橋の程度に関連するものと考えられる。即ち、処理が緩 慢になると架橋重合構造の少ないコーティングが得られる傾向にあるが、処理が 迅速になると架橋されたコーティングが多くなる傾向にあるものと考えられる。 しかしながら、かかる理由に拘わらず、重合が比較的低速度でかつクロージャの スリップ角の減少の速度が緩慢な、緩慢処理により形成されるクロージャは、迅 速な重合処理で得られる同等のクロージャよりも良好な漏れ抵抗を有する。 一般的には、ガス混合物は、RFまたはマイクロ波エネルギのような電気エネ ルギを印加して、クロージャに隣接したプラズマにおいてグロー放電を形成する ことによりプラズマに変換される。クロージャは、クロージャ間に隙間が形成さ れるように減圧下に保持される反応容器内に重ねられる。プラズマは、これらの 隙間内に形成される。多くの場合、グロー放電は、パイル即ち積み重ね体(pi le)の隙間の約4分の1乃至約4分の3を満たす。積み重ね体は、積み重ね体 をタンブルするように水平方向に延びる回転軸線を中心に反応容器を回転させる などして、プラズマ形成工程の際に攪拌される。特に好ましい構成においては、 反応容器はまた、積み重ね体を更にタンブルさせかつ回転軸線と平行する方向に クロージャを循環させるように、回転軸線と交差する水平方向に延びるピボット 軸線を中心に回動される。気体混合物は、回転軸線と略同方向に反応容器を流れ る。クロージャは循環するので、クロージャは単独で、気体混合物がアルケンに 富んでいる気体入口領域または気体混合物がアルケンに欠乏している出口領域に 留まることはない。 本発明の別の観点によれば、コーティングされたエラストマクロージャが提供 されている。最も望ましくは、コーティングされたクロージャは、上記した処理 に従って製造される。コーティングされたクロージャは、実質上ゴムからなりか つシール面を画成するエラストマ本体を備え、シール面はプラズマ重合されたエ チレンまたはプラズマ重合されたプロピレンのようなプラズマ重合された低級ア ルケンにより覆われるのが望ましい。最も好ましくは、本発明のこの観点に係る クロージャは、約30°未満、望ましくは約28°以下のスリップ角を有する。図面の簡単な説明 図1は、本発明の一実施例に係る装置の線図である。 図2は、クロージャを試験取付具とともに示す断面図である。 図3は、試験取付具の正面図である。発明を実施するための最良の形態 本発明の一実施例に係る装置が、図1に示されている。本発明の装置は、ガラ スから形成された中空でチューブ状の円筒形反応容器10を備えている。反応容 器は中心軸線12を有している。反応容器の入口端部14と出口端部16は、端 部パネル18および20によりそれぞれ閉止されている。端部パネルは、反応容 器の内部へアクセスすることができるように、反応容器から容易に取り外すこと ができ、かつ、反応容器に再装着可能に配設されている。反応容器の端部パネル には、従来のシールが装備されている(図示せず)。反応容器10は、環状の軸 受け22に取着されている。軸受け22はローラ24に載置され、ローラ24は フレーム26に回転可能に支持されている。ローラ24は回転駆動モータに連結 されていて、モータ28がローラを駆動するとともに、容器10を中心軸線12 を中心に回転するようになっている。フレーム26が参照番号30で概略示され ているピボットジョイントによりサブフレーム27に回動自在に取着されている 。 往復動リニアアクチュエータ32がサブフレーム27とフレーム26のピボット ジョイント30から離隔した部分との間に連結され、往復動アクチュエータによ りフレーム26がピボットジョイント30を通るピボット軸線を中心にサブフレ ーム27に対して揺動されるようになっている。ピボット軸線は反応容器の軸線 12と交差している。図1に示すように、ピボット軸線はピボットジョイント3 0を介して図面の面と交差して延びている。 複数の気体源38を備えた気体供給装置36が配設されており、各気体源38 はそれぞれバルブ40を介してマニホールド42に接続されている。気体源自体 は、所望の気体を含む貯蔵タンク、圧力調整器、流量計、安全バルブ、パージバ ルブなどのような従来の素子を備えることができる。以下において更に説明する ように、気体源の幾つかまたは全ては、所要の反応体を含む気体混合物を供給す るように共に作動させることができる。マニホールド42は、フレキシブルなベ ロー44および回転ジョイント46を介して端部パネル20の入口ポート48に 接続されている。容器の出口端部14における端部パネル18の出口ポート51 は、同様の回転ジョイント48とフレキシブルなベロー50を介して、真空ポン プおよび従来の補助装置を含む排出系52に接続されている。ガス供給系と排出 系はまた、圧力センサ、温度センサおよび流量センサ、プログラマブルコントロ ーラなどのような従来の制御素子を有している。これらの素子は、モータ28と リニアアクチュエータ32の動作を制御するように配設された従来の制御素子( 図示せず)に結合されている。ブロア54が、容器10の外部に隣接して配置さ れた冷却空気マニホールド56に接続されている。冷却空気マニホールドは、例 えば、フレーム26に取着することができる。 つる巻き金属コイル電極58が容器を包囲しており、コイルは容器の外部から わずかに外側に離隔して配置されている。コイルはフレーム26に固定され、容 器とともに回転はしない。コイルの端部60は接地電位側に電気的に接続され、 コイルの中間にある中央タップ62がインピーダンス整合ネットワーク64の出 力側に電気的に接続されている。ネットワークの入力側は、従来の高周波発生器 66に接続されている。インピーダンス整合ネットワークは、従来の構造とする ことができ、可変コンデンサおよび/またはインダクタのような素子を含むこと ができる。RFプラズマ技術の分野において通常のように、インピーダンス整合 ネットワークは、以下において述べるように、RF発生器とコイルとの間および コイルとプラズマとの間で効率的な電力の移送が行われるように調整される。 RF発生器66は、適宜の周波数、典型的には約100KHz乃至約300K Hzで動作するように構成することができる。しかしながら、発生器は無線通信 当局が要求するようないわゆる「ISM」即ち産業科学医学周波数で動作するよ うに設定されるのが好ましい。13.56MHzが特に好ましいISM周波数で ある。容器10とコイル58は、図1にごく一部だけが図示されている接地され た金属シールド68により包囲されている。シールドには、容器の端部パネル1 8および20にアクセスすることができるように適宜の開放自在のアクセスパネ ル(図示せず)を設けることができる。 本発明の一の実施例に係る方法においては、未コーティングのエラストマクロ ージャは、端部パネル16を開放しかつこの端部パネルを再シールすることによ り、容器10の内部に配置することができる。クロージャは、流体密シールを提 供することができる任意の形状のクロージャとすることができるが、最も好まし くは医薬品バイアルその他の容器をシールするのに使用されるタイプのクロージ ャである。一般的な医薬品バイアルの口の開口をシールするように意図されたク ロージャは、本明細書では「ストッパ」と云う。図2に示すように、典型的なス トッパは、上面82と底面84を画成する比較的厚いリング部80と、底面から 延びる中空の円筒状突起86と、中空の円筒状突起の内部と整合する比較的薄い 破壊可能なダイヤフラム即ち隔壁88とを有している。 ストッパのようなクロージャは一般的には、ブチルゴム、天然および合成ポリ イソプレン、シリコーン並びにこれらと加硫または架橋剤との組み合わせのよう なポリマ、触媒、遅延剤、顔料などをはじめとするゴム成分から形成される。ゴ ム成分はまた、カーボンブラックその他のような粒状充填剤も含むことができる 。 あるいは、クロージャは、熱可塑性および熱硬化性ポリウレタンのような非ゴム エラストマ、その他のエラストマ特性を有する合成ポリマから形成することもで きる。これらの材料はまた、添加剤および充填剤と混合することもできる。従っ て、本明細書において使用されているように、「エラストマ」(”elasto mer”)なる語は、ゴムあるいは他のポリマを含むかどうかに拘わらず、エラ ストマ特性(elastomeric properties)を有する組成物 を云うものである。 コーティング処理においては、クロージャ80は、容器の底部に積み重ね体を 形成するように容器10の内部に配置される。積み重ねたクロージャは、相互間 に隙間92を形成する。これらの隙間92の形状とサイズは、クロージャの形状 およびサイズと、積み重ねたクロージャのランダムな配置とによる。 室をシールしてから、排出系52を作動させ、室を大気圧よりも低い圧力、好 ましくは約0.01乃至10Torr、より好ましくは約0.1乃至1Torr にする。気体供給装置36を作動させて、少なくとも1つのアルケンを含む気体 混合物を提供する。本明細書において使用されている「低級アルケン」なる語は 、2乃至8個の炭素原子、好ましくは2乃至5個の炭素原子、最も好ましくは3 個の炭素原子を含む不飽和炭化水素および炭化水素誘導体を云う。プロピレンが 特に好ましい。アルケンの混合物も使用することができる。気体混合物はまた、 不活性ガスと広く呼ばれる単原子の第VIII族の気体を含む。ヘリウムおよび アルゴンが好ましい単原子気体であり、ヘリウムが特に好ましい。典型的には、 アルケンと不活性ガスとのモル比は、約5:1乃至約10:1、より好ましくは 約7:1乃至約9:1である。気体混合物は、入口端部16の入口48を介して 室に入り、軸線12と略平行をなす方向に下流へ出口51まで流れる。排出系5 2と気体供給装置36は動作を継続するので、積み重なっているクロージャの隙 間92を含む容器10内の空間は空気で徐々にパージされ、上記した大気圧より も低い圧力の気体混合物で全体が充填される。気体混合物の流量は、(クロージ ャにより占められる容積を含み)室10の内部の各1リットルの容積に対して約 0.2乃至約0.8標準立法センチメートル/分であるのが望ましい。 駆動モータ28が作動されて容器10を軸線12を中心に回転させることによ り、積み重ね体90を連続してタンブルさせるとともに再配置させ、新たな隙間 92を積み重ね体の中に形成する。同時に、リニアアクチュエータ32はフレー ム27、従って、容器10をピボット軸線30を中心に揺動させる。これにより 、クロージャ80は室の端部間を室の軸線と平行する方向へ前後に連続して動か される。かくして、各クロージャは、入口端部16に隣接した上流領域と出口端 部14に隣接する下流領域との間を連続して動く。最適の回転速度、揺動速度お よび揺動の程度は、容器の直径、クロージャの数、クロージャのタイプおよび所 望の循環運動の程度により変わる。しかしながら、典型的な条件は、約1乃至約 5回転/分、約20度の円弧を描くフレーム26の揺動運動および約1乃至約3 サイクル/分の揺動速度が満足することができる。電源66が作動され、高周波 励起エネルギがインピーダンス整合ネットワーク64を介してコイル58に印加 される。これにより、電場が容器10の壁を介して容器内の気体混合物に印加さ れる。印加された電場によりグロー放電が生じ、容器内に低温プラズマが形成さ れる。本明細書において使用されている「低温プラズマ」(”low−temp erature plasma”)なる語は、原子および正に帯電したイオンの 温度が比較的低くかつプラズマの電子温度よりも実質上低いプラズマを云う。好 ましくは、プラズマにおける原子とイオンの温度は、約100℃よりも低く、よ り望ましくは約40℃よりも低く、最も好ましくはほぼ室温即ち約20ー25℃ である。クロージャの温度は、同じ範囲にあるのが望ましい。コイル58を介し て印加されるエネルギは、容器とその内容物を加熱するようになる。ファン54 により供給される冷却空気は容器の外側に吹き付けられ、容器の熱を運び去る。 グロー放電は原則的には、クロージャの積み重ね体の隙間92内で生ずる。以 下において更に説明するように、処理は中庸の速度で行うのが望ましい。処理速 度の一の有用な指標は、グロー放電が隙間を満たす程度である。通常の条件にお いては、処理が所望の中庸の速度で行われているときには、グロー放電は、目視 観察により、隙間の約4分の1乃至約4分の3を満たすが、最も望ましくは隙間 の約半分を満たす。 気体混合物から形成されたプラズマは次に、クロージャの表面に重合コーティ ングを形成する。ポリマは、実質上炭化水素からなる。この重合コーティングは クロージャの摩擦係数を小さくする。摩擦係数は、「スリップ角」として測定し て表すことができる。本明細書において使用されているスリップ角は、図2にお いて端面図として示されている略U字状のトラック96にクロージャを配置する ことにより測定され、トラック96はクロージャを案内するがクロージャを拘束 しないような寸法に形成されている。トラック96は、水平方向に対するトラッ クの角度Aが徐々に増加するようにトラックを水平位置から上方へ徐々に回動さ せるように配置された試験取付具(図3)に装着される。クロージャ80がトラ ックに沿って2.5cm動く角度Aを、本明細書においてスリップ角と云う。ト ラック96は通常、各タイプのクロージャごとに特に組み立てられる。取付具9 8は、ニューヨーク州、アミチビルに所在するテスティング・マシンズ・インコ ーポレイテッド(Testing Machines Incorporate d)により32−25−00の表示を付して販売されているタイプの摩擦係数試 験機とすることができる。 一般的には、処理前の未コーティングのクロージャは、約45°よりも大きく 、最も典型的には約60°よりも大きいスリップ角を有する。コーティングされ たクロージャは、45°未満のスリップ角を有するようにすべきである。所望の 精確なスリップ角は、用途により変わる。自動機械により配置される多くの典型 的なクロージャの場合には、35°未満のスリップ角を使用することができる。 スリップ角は、処理の進行とともに徐々に減少する。かかる減少の速度は、プラ ズマ重合の速度を示す。この速度は、原則的には、電源66により印加される電 力により制御されるが、系における流量および圧力の影響を受ける。最も好まし くは、処理は、スリップ角が処理全体に亘って約2°/分以下、最も好ましくは 約1.5°/分以下の平均速度で徐々に減少するように比較的緩慢な速度で操作 される。クロージャのスリップ角は、少なくとも約15分の処理時間が経過する まで約45°よりも小さくなるのが望ましい。好ましくは、クロージャのスリッ プ角は、約25分以上の時間をかけて初期の値から約35°まで減少するが、約 100分以下が好ましい。驚異的なことであるが、処理をこのように徐々に行う ことにより、クロージャの漏れ抵抗は、より迅速な重合処理を使用してつくった 同様のプラズマコーティングを行ったクロージャと比較して著しく向上している 。本発明は動作に関するいかなる理論の制限を受けるものではないが、徐々に行 われる重合処理によれば、ポリマ鎖間の架橋がより少なく、しかも一層フレキシ ブルでかつ一層なじみ性のある重合コーティングを形成することができるものと 考えられる。 本発明を限定するものではない以下の実施例は、本発明の特徴を示すものであ る。実施例1 バイアルストッパと一般に云われているタイプの標準的な20mmサイズのエ ラストマ医薬品クロージャ5000個のバッチを、内径が約30cmで軸線方向 の長さが約1メートルの、図1に示すような反応容器に装填した。反応容器を、 その軸線を中心に約2rpmで回転させたが、ピボット軸線を中心に揺動はさせ なかった。プロピレンおよびヘリウムの気体混合物を、プロピレンが23標準立 法センチメートル/分の流量でかつヘリウムを3標準立法センチメートル/分の 流量で容器に通した。13.56MHzのRF励起を行った。別の運転に関して は異なる電力印加を行った。運転1−4に関しては一定の30分コーティング時 間を採用した。100分コーティング時間を運転5に使用した。結果を下記の表 1に示すが、表1に示すように、運転1ー4においては、漏れ速度は約500乃 至600ワット励起において著しく増加した。明らかなように、運転5において 得られたコーティングサンプルは、他の運転からのコーティングサンプルと比べ てスリップ角は小さく、かつ、漏れの小さかった。 上記した構成の数多くの変更および組み合わせを、請求の範囲に記載の本発明 から逸脱することなく行うことができる。単なる一例として、プラズマは、高周 波エネルギ以外にエネルギにより励起することができる。更に、上記したタンブ リングとピボット動作とを行う容器は特に有利であるが、反応は静的容器におい て行うこともできる。例えば、クロージャは、各クロージャを所定の配向に保持 し、かつ、コーティングがクロージャの特定の表面に形成されるように、取付具 のラックに取着することができる。かかる手法は、著しく大きなクロージャの場 合に最も実際的である。また、この方法は、反応容器が適宜装備されている場合 に反応容器からのクロージャの投入と取り出しを連続させながら連続的した態様 で行うことができる。上記した構成のこれらのおよび他の変更と組み合わせを、 請求の範囲に記載の本発明から逸脱することなく利用することができるので、上 記した好ましい実施例の説明は、請求の範囲に記載の本発明を限定するものでは なく例示するものとして理解されるべきである。産業上の利用可能性 本発明は、エラストマクロージャの処理および使用に適用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U G),AL,AM,AT,AU,BB,BG,BR,B Y,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES ,FI,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,TJ,TM,TT,UA,UG,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.未コーティングのエラストマクロージャを提供する工程と、低級アルケンの プラズマ重合を行ってコーティングを前記未コーティングのクロージャに形成す ることによりクロージャのスリップ角を小さくする工程とを備え、前記プラズマ 重合工程はクロージャのスリップ角が少なくとも約15分をかけて30度まで減 少するように徐々に行われることを特徴とするコーティングされたエラストマク ロージャの製造方法。 2.前記未コーティングのクロージャは少なくとも約60度のスリップ角を有す ることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の方法。 3.前記プラズマ重合工程はクロージャのスリップ角が少なくとも約20分の時 間をかけて30度まで減少するように行われることを特徴とする請求の範囲第1 項に記載の方法。 4.前記低級アルケンはエチレン、プロピレンおよびこれらの組み合わせよりな る群から選ばれることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の方法。 5.前記プラズマ重合工程は前記低級アルケンとヘリウムとの気体混合物を提供 する工程と、前記クロージャと接触する前記混合物の低温プラズマを形成する工 程とを含むことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の方法。 6.前記プラズマ重合工程は反応容器(10)内にクロージャ(80)の積み重 ね体(90)を提供して積み重ね体のクロージャ間に隙間を形成する工程と、前 記隙間に低温プラズマを形成する工程とを含むことを特徴とする請求の範囲第1 項に記載の方法。 7.前記隙間に低温プラズマを形成する前記工程はグロー放電が前記隙間の少な くとも幾つかに存在するように行われることを特徴とする請求の範囲第6項に記 載の方法。 8.クロージャの前記積み重ね体を前記プラズマ形成工程の際に攪拌する工程を 更に備えることを特徴とする請求の範囲第7項に記載の方法。 9.前記積み重ね体を攪拌する前記工程は前記積み重ね体をタンブルさせるよう に前記反応容器を略水平な回転軸線(12)を中心に回転させる工程と、前記積 み重ね体を更にタンブルするように前記反応容器を前記回転軸線と交差する略水 平なピボット軸線(30)を中心に揺動させる工程とを含むことを特徴とする請 求の範囲第8項に記載の方法。 10.プラズマを形成する前記工程は前記低級アルケンを含む気体混合物を前記 回転軸線に隣接して前記反応容器に導入する工程と、前記混合物を前記回転軸線 の他端部に隣接して引き出す工程とを含み、更に前記タンブリングにより前記積 み重ね体の前記クロージャを前記回転軸線に沿って動かすことを特徴とする請求 の範囲第9項に記載の方法。 11.請求の範囲第1乃至10項のいずれかに記載の方法により製造されるクロ ージャ。 12.エラストマ本体を備え、該本体はシール面を画成し、該シール面は前記プ ラズマ重合工程により被着されるコーティングによってのみ覆われるとともに他 のコーティングを含まない請求の範囲第11項に記載のクロージャ。 13.前記エラストマ本体はブチルゴムから実質上なることを特徴とする請求の 範囲第12項に記載のクロージャ。 14.シール面を有するエラストマ本体と、少なくとも該エラストマ本体の前記 シール面を覆うプラズマ重合された低級アルケンのコーティングとを備えること を特徴とするクロージャ。 15.前記エラストマ本体はブチルゴムから実質上なることを特徴とする請求の 範囲第14項に記載のクロージャ。 16.前記本体の前記シール面は前記プラズマ重合された低級アルケン以外のコ ーティングは含まないことを特徴とする請求の範囲第15項に記載のクロージャ 。 17.(a)入口端部(16)、出口端部(14)および前記入口端部と前記出 口端部との間を延びる回転軸線(12)を有し、処理されるべき粒子を保持する 反応容器(10)と、 (b)容器に含まれる物品を回転軸線を中心にタンブルさせるとともに回転軸 線と平行する方向、入口端部に向かう方向および出口端部に向かう方向へ循環さ せるように容器を支持し、容器を前記回転軸線を中心に回転させかつ回転軸線と 交差するピボット軸線を中心に容器を揺動させる容器支持手段(26、27、2 8、30、24)と、 (c)気体流を入口端部に隣接して容器に導入するとともに気体流を出口端部 に隣接して容器から引き出す気体取り扱い手段(42、40、38、44、46 )と、 (d)流れの中の気体をプラズマに変換して容器内の物品をプラズマにより均 一の処理するようにエネルギを容器に供給するエネルギ印加手段(60、58、 64、66)とを備えることを特徴とするプラズマ処理装置。 18.前記ピボット軸線は略水平であることを特徴とする請求の範囲第17項に 記載の装置。 19.容器支持手段は装置の動作の際に前記回転と揺動とを連続して行うように 作動を行い、ガス取り扱い手段は装置の動作の際に気体流の導入と引き出しを連 続して行うように作動を行うことを特徴とする請求の範囲第17または18項に 記載の装置。
JP8514880A 1994-11-01 1995-10-31 クロージャコーティング Pending JPH10508336A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US33312994A 1994-11-01 1994-11-01
US08/333,129 1994-11-01
PCT/US1995/014690 WO1996013337A1 (en) 1994-11-01 1995-10-31 Closure coating

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10508336A true JPH10508336A (ja) 1998-08-18

Family

ID=23301411

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8514880A Pending JPH10508336A (ja) 1994-11-01 1995-10-31 クロージャコーティング

Country Status (8)

Country Link
EP (1) EP0789630A2 (ja)
JP (1) JPH10508336A (ja)
KR (1) KR970706910A (ja)
AU (1) AU4235596A (ja)
BR (1) BR9509449A (ja)
CA (1) CA2202983A1 (ja)
MX (1) MX9703145A (ja)
WO (1) WO1996013337A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6488992B1 (en) * 1999-08-18 2002-12-03 University Of Cincinnati Product having a thin film polymer coating and method of making
DE10211976A1 (de) 2002-03-19 2003-10-02 Bosch Gmbh Robert Verfahren und Vorrichtung zumindest zur Sterilisation von Behältnissen und/oder deren Verschließelementen

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58223437A (ja) * 1982-06-18 1983-12-26 Tdk Corp 分散性を改良した無機粉末
JPS61213221A (ja) * 1985-03-19 1986-09-22 Japan Synthetic Rubber Co Ltd プラズマ重合膜の製法

Also Published As

Publication number Publication date
MX9703145A (es) 1997-06-28
AU4235596A (en) 1996-05-23
BR9509449A (pt) 1997-12-23
EP0789630A2 (en) 1997-08-20
CA2202983A1 (en) 1996-05-09
KR970706910A (ko) 1997-12-01
WO1996013337A1 (en) 1996-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6060129A (en) Method for bulk coating using a plasma process
US5677010A (en) Method for producing a polymer coating inside hollow plastic articles
US5833752A (en) Manifold system
KR100414476B1 (ko) 플라즈마 cvd법, 플라즈마 cvd장치 및 전극
US6001429A (en) Apparatus and method for plasma processing
US5234723A (en) Continous plasma activated species treatment process for particulate
AU658329B2 (en) Externally treating a container with application of internal bias gas
US5013586A (en) Method and device for the uniformly even application of a resin coating on a substrate
JPH11511769A (ja) 包装部材、特に医療用又は薬品用包装部材の処理方法及びそれによって処理された包装部材
CA2370337C (fr) Dispositif pour le traitement d'un recipient par plasma micro-ondes
RU2690259C1 (ru) Способ получения нанокомпозиционного покрытия из диоксида кремния с наночастицами дисульфида молибдена
JPH10508336A (ja) クロージャコーティング
Zanini et al. Characterisation of SiOxCyHz thin films deposited by low-temperature PECVD
EP3911779A1 (fr) Procede et dispositif de traitement pour le depot d'un revetement a effet barriere
JP2010029830A (ja) プラズマ処理装置
JP6914255B2 (ja) エラストマー包装体の処理方法
JPH05269370A (ja) 容器内面のプラズマ処理法とこれを用いる装置
MXPA97003145A (en) Recovery of taponamie
Pleskunov et al. Nanophase‐separated poly (acrylic acid)/poly (ethylene oxide) plasma polymers for the spatially localized attachment of biomolecules
JP5080701B2 (ja) プラズマ処理装置
AU2005334309B8 (en) Apparatus for forming a coating film on an inner surface of a container
CN110010441A (zh) 一种粉体处理设备及使用方法
WO2005007728A1 (en) Continuous surface-treating apparatus for three-dimensional shape of polymer and continuous surface-treating method thereof
JP7479611B2 (ja) プラズマ処理方法及び装置
WO2001055248A2 (en) Process for the attachment of spacer molecules for binding active biomolecules to substrates