JPH10504681A - 重同位体の製造に使用する超伝導サイクロトロン及び標的 - Google Patents

重同位体の製造に使用する超伝導サイクロトロン及び標的

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JPH10504681A JP8507871A JP50787196A JPH10504681A JP H10504681 A JPH10504681 A JP H10504681A JP 8507871 A JP8507871 A JP 8507871A JP 50787196 A JP50787196 A JP 50787196A JP H10504681 A JPH10504681 A JP H10504681A
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Abstract

(57)【要約】 超伝導サイクロトロン(1)は室(10)を取り囲む4つの超伝導磁気コイル(2、3、4、5)を有する。室内では、上方及び下方の組の軟鉄製の極片(11、12)が極片間に加速粒子ビームスペース(13)を提供するように配置される。極片(11、12)は超伝導磁気コイル(2、3、4、5)により発生せしめられた磁場と共働する。また、ビームスペース(13)を横切るRF振動電圧を発生させるために室(10)内にキャビティ共鳴器(14、15、16、17)を設ける。超伝導磁気コイルの磁場に軸方向で整合するリニア加速器(30)を設け、イオン化粒子がビームスペース(13)内へ射出される前にイオン化粒子を予備加速する。これにより、一層大きなビーム電流が得られる。サイクロトロンにより発生せしめられた高ビーム電流を利用して重同位体を製造するために使用できる標的は、同位体の製造中に実質上放熱によって冷却される。

Description

【発明の詳細な説明】 重同位体の製造に使用する超伝導サイクロトロン及び標的 本発明は、鉄製のヨークを含まない型式の超伝導サイクロトロン、標的装置、 及び、粒子加速器により形成されるイオン化粒子を使用してテクネチウム99m の如き同位体(アイソトープ)を製造する方法に関する。 ヨーク無しの超伝導サイクロトロン、即ち、鉄製のヨークを含まないサイクロ トロンはEP(ヨーロッパ特許)0221987号明細書に記載されており、O SCARなる登録商標のもとにオックスフォード・インストラメンツ社(Oxford Instruments)により製造されている。サイクロトロンはクライオスタット内に収 容された一組のコイルを有する超伝導磁石から成る。クライオスタットは上下に 位置した2組の鉄製極片を配置した内側の室を取り囲み、極片間にはビームスペ ースが形成され、ここで粒子が加速される。極片は超伝導磁石により発生した磁 場と共働するように配置され、強度における方位角変化に対して磁場に等時性を 与える。粒子はビームスペースを横切って印加される大きな振動電圧によりビー ムスペース内で加速される。 このような既知のヨーク無し超伝導サイクロトロンの発展により、サイクロト ロンの寸法及び重量が大幅に減少した。しかし、このような「コンパクトな」加 速器は供給できる粒子ビームの最大電流を制限する。例えば、上記OSCARサ イクロトロンは12MeVの粒子(中性子ラジオグラフィ又はPET同位体発生 器にとって最も適した陽子エネルギ)に対して500μAの理論的な最大ビーム 電流限界値を有するものと考えられる。ビーム電流の増大を制限する重要なファ クターの1つはスペースチャージ・ブローアップ(破壊)として知られる現象で ある。この現象はイオンビーム内の同様にチャージされた粒子が互いに反発する 傾向である。この現象がビームの軸方向寸法を増大させるので、高い電流におい ては、ビーム内で循環する粒子はサイクロトロンにおけるRF(ラジオ周波数) 加速構造体に衝突する傾向を有する。この現象はビームスペース内での粒子の最 初の数回の旋回運動(orbits)中に最も顕著となる。 このような既知のサイクロトロンから高い電流が得られた場合でさえ、加速し た粒子による外部の標的の衝撃によってテクネチウム99mを直接製造するため にイオン化粒子を使用するような高いビーム電流においては、サイクロトロンか らビームを引き出すこと、及び、標的衝撃処理によるサイクロトロンの放射能汚 染を生じさせずに標的包囲体へビームを供給することは困難である。サイクロト ロンを放射能から遮蔽するために冷却した細い出口窓を使用しても、約200μ Aまでのビーム電流にしか有効でない。 従来のサイクロトロン標的においては、高エネルギのチャージされた粒子によ る衝撃期間中に標的から熱を奪うための機構を提供するために、水冷銅製支持体 上に標的材料を蒸着するのが普通の方法であるが、このためには、標的が再照射 されるのを阻止する破壊化学処理により、製造した同位体を標的から引き出す必 要がある。それ故、この方法は、短い半減期による多数の短い再照射を含み、頻 繁に交換しなければならない高価な濃縮標的材料の使用を必要とする99mTc( テクネチウム99m)の製造に対しては不向きである。また、例えば病院への地 域的な分配のための商業的な規模でのテクネチウム99mの製造では、30Me Vまでのエネルギで標的にミリアンペア単位の陽子ビーム電流を供給する能力を 有する高パワーサイクロトロンを使用する必要がある。例えば、1日に約300 Ciのテクネチウム99mを製造するためには、衝撃の端部で3mAのビーム電 流が必要であり、標的組立体を90kWまでの電力に耐えることができるように しなければならない。 また、高ビーム電流においては、現在まで、高価な100Mo(モリブデン10 0)製の標的からテクネチウム99mをオンラインで引き出し、標的材料が適当 な標的形状に保持される(又は戻る)のを保証する際に困難が生じていた。 本発明は上述の問題点、及び、既知のヨーク無し超伝導サイクロトロン及びそ れとは別個の標的装置に関連するその他の問題点のうちの少なくともいくつかを 解決する。また、本発明は、従来利用していたものより一層高いビーム電流で加 速粒子を送給できるヨーク無し超伝導サイクロトロンを提供する。これとは別に 、本発明はテクネチウム99mの如き同位体の製造に従来使用されていたものよ り一層大きなビーム電流に耐えることのできる標的装置を提供する。本発明の標 的は、高価で高濃縮の標的材料を再化学処理する必要なしに、多数回の再照射を 受 けることができる。 第1の形態においては、本発明は、半径方向に延びるビームスペースを含む室 を通して軸方向に延びた磁場を発生させるように配置された超伝導磁気手段と、 軸方向に延びた磁場と共働するように室内に位置した共働手段と、ビームスペー ス内で循環するように粒子を付勢するRF付勢手段とを有する超伝導サイクロト ロンを提供し、その特徴とするところは、リニア(直線)加速器を更に設け、こ の加速器の出力がビームスペースへの入力に連通し、もって、ビームスペース内 で加速されるべき粒子がリニア加速器により予備加速されることである。この構 成により、500μA以上のビーム電流を発生させることができる。 好ましい発明の形態においては、リニア加速器は超伝導磁気手段により発生せ しめられた軸方向に延びる磁場に整合し、この磁場に晒されるように配置される 。好ましくは、リニア加速器は室の中心軸のまわりで室内に装着される。また、 リニア加速器はワイドロー(Wideroe)加速器でよい。 本発明はまた、高エネルギ粒子を発生させる方法を提供し、この方法は、超伝 導磁気手段により室に軸方向で整合した磁場を発生させる工程と、室の半径方向 に関する磁場の方位角及び等時性の変化を生じさせるために、共働手段により室 内の磁場を調整する工程と、RF付勢手段により室内の半径方向に延びるビーム スペースを横切るRF振動電圧を供給する工程と、ビームスペース内へイオン化 粒子を射出する工程と、RF振動電圧の供給によりビームスペース内でイオン化 粒子を加速する工程とから成り、その特徴とするところは、イオン化粒子をビー ムスペース内へ射出する前にリニア加速器にイオン化粒子を通すことによりイオ ン化粒子を予備加速する工程を更に有することである。 別の形態においては、本発明は同位体の製造に使用する標的を提供し、この標 的は、加速された粒子の高電流ビームの経路内に位置するように支持装置により 支持された衝撃材料と、衝撃材料の表面の少なくとも一部を低圧環境内に収容さ せるための収容装置とから成り、支持装置は衝撃材料からの熱を実質上伝導せず 、もって、衝撃材料の冷却が放熱により達成される。 好ましくは、収容装置は低圧での少なくとも1種類の反応性気体物質を収容す る。反応性物質は例えばハロゲンとすることができる。これは、揮発した衝撃材 料がハロゲンと反応してハロゲン化物を形成するという付加的な利点を与える。 しかし、ハロゲン化物は十分高い温度で分解する。これは、衝撃材料のハロゲン 化物が加速された粒子による衝撃により極めて高温となった標的に接触したとき 、ハロゲン化物が分解して衝撃材料を標的に再付着させることを意味する。この ため、失われる衝撃材料の量を少なくすることができる。 理想的には、衝撃材料は耐火材料とする。 衝撃材料は中空構造の形をとることができ、または、耐火材料の中空ケーシン グ内に収容することができる。代わりに、衝撃材料は薄いシートの形をとること ができる。収容装置は気体物質を収容する室とすることができる。衝撃材料即ち 耐火材料が中空構造の形をしている場合は、収容装置は中空構造体の各端部に設 けた弁の形をとることができる。 本発明は更に、同位体を製造する方法を提供し、この方法は、衝撃材料の表面 の少なくとも一部を低圧環境内に位置させた状態で支持装置上に衝撃材料を提供 する工程と、加速された粒子の高電流ビームを衝撃材料の部分上に合焦させる工 程と、これと同時に又はこれに続いて、反応性気体物質を低圧環境内へ導入する 工程と、これと同時に又はこれに続いて、製造された重同位体を収集する工程と から成り、衝撃材料がビームに晒されている間に支持装置により衝撃材料から熱 が実質的に伝導されず、衝撃材料が放熱により冷却される。 好ましい実施の形態においては、衝撃材料はモリブデン100であり(又はこ れを含み)、製造される同位体はテクネチウム99mである。上述の標的及び方 法では、所望の同位体製造反応において発生した熱は高電流ビームの停止により 発生する熱から切り離される。標的に対して高電力での数回の又は連続的な再照 射が可能であり、標的を破壊することなく製造した同位体を引き出すことが可能 である。これにより、標的処理の量を最小化でき、リサイクルの周期を最小化で きる。 以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明するが、 第1図は本発明に係る超伝導サイクロトロンの部分破断斜視図、 第2図は第1図のサイクロトロンにおけるビームスペースの上方での横断面図 、 第3図は本発明に係る標的の第1の実施の形態を示す概略図、 第4図は本発明に係る標的の第2の実施の形態を示す概略図、 第5図は本発明に係る標的の第3の実施の形態を示す概略図、 第6図は本発明に係る標的の第4の実施の形態を示す概略図、 第7図は本発明に係る標的の第5の実施の形態を示す概略図である。 第1図において、図示のヨーク無し超伝導サイクロトロン1は上記EP022 1987号明細書に記載されたサイクロトロンと類似のものである。 サイクロトロン1の超伝導磁石はクライオスタット6内に収容された4つの超 伝導磁気コイル2、3、4、5の形をしている。コイルの超伝導特性を維持する ために、コイル2、3、4、5はゼロケルビン(kelvin)の出来るだけ近くに保持 される。コイル2、3、4、5はサイクロトロンの中心軸7に平行に延びる一定 の軸方向磁場を発生させるように配置される。 クライオスタット6は実質上円筒形状を呈し、超伝導磁気コイル2、3、4、 5を取り囲む外壁8と、この外壁8と同心の状態でコイル2、3、4、5の半径 内(内側)に位置する内壁9とを有する。内壁9は軸方向に延びる室10を画定 し、超伝導磁気コイルによりこの室内に磁場が発生せしめられる。クライオスタ ット6は普通の構造のものなので、その詳細な説明は省略する。 室10内には、2組の軟鉄製の極片11、12を上下に設け、各組はサイクロ トロン1の中心軸7のまわりで120°の角度間隔で配置した3つの別個の実質 上扇形の極片から成る。第1組11における各極片は第2組12における対応す る極片と軸方向で整合する。極片11、12の形状、位置及び磁気特性は、磁場 の強度に所望の半径方向の変化を与えるように選定されている。極片11、12 は方位角変化を伴う等時性の磁場形状を室10内に確立できるようにする。 2組の極片11、12は室10の寸法に比べて小さな量だけ互いに軸方向で離 間し、サイクロトロン1の中心軸7から半径方向外方に延びるビームスペース1 3を極片間に形成する。このビームスペース13内では、軸方向の磁場に垂直な 実質上螺旋状経路に沿って中心軸7のまわりで粒子を循環させることにより、粒 子が加速される。 各組の各極片間には、ラジオ周波数キャビティ(空所)共鳴器14、15、1 6、17が位置する。従って、3つの上方のRF(ラジオ周波数)キャビティ共 鳴器14、15、16は極片11間でサイクロトロンの中心軸7のまわりで12 0°の角度間隔で設けられ、3つの下方のRFキャビティ共鳴器17(1つのみ を示す)は上方のRFキャビティ共鳴器に軸方向で整合する。 上方の組のRFキャビティ共鳴器14、15、16は第2図に一層詳細に示す 。各RFキャビティ共鳴器14、15、16、17は実質上扇形の形状を呈し、 外側キャビティ壁18と、この外側キャビティ壁18内に位置した内側キャビテ ィ壁19とを有する。2つのキャビティ壁18、19間には、狭いRFキャビテ ィ20が形成される。各キャビティ壁18、19は好ましくは銅で作る。各組の 共鳴器のうちのサイクロトロン1の中心軸7に隣接するキャビティ共鳴器のコー ナー(隅部)21は一体となるか又は相互連結されて、上方の組のキャビティ共 鳴器のRFキャビティ20が互いに連通するようになっている。下方の組のキャ ビティについても同様である。各RFキャビティ20は2つの実質上半径方向に 延びたチャンネル20aと、2つの半径方向に延びたチャンネル20aに接続す る円周方向に延びたチャンネル20bとを含むように配置される。チャンネル2 0a、20bは軸方向に延び、ビームスペース13内の循環する粒子に所望の付 勢力を提供する。例えば、チャンネル20a、20bは、その軸方向の長さが所 望のラジオ周波数の波長の1/4に相当するように形成することができ、及び、 ビームスペース13から離れたチャンネル20a、20bの端部を閉じ、キャビ ティ20が4分波共鳴器として機能するようにすることができる。RF付勢力は 、任意の適当な普通の方法、例えば同軸ケーブル22により、キャビティ20へ 供給される。このようにして、大きな振動電圧がビームスペース13のいずれか の側でキャビティ20の開口において確立される。好ましくは、上方の組のキャ ビティ共鳴器のすべてのキャビティ20は、下方の組と同様にしかもこれと同期 して、ビームスペース13内の粒子の旋回周期の複数倍(例えば、3倍)の周期 で付勢される。 下方の組の扇形極片12及び扇形キャビティ共鳴器17はサイクロトロン1の 中心軸7上に収斂する。上方の組の極片11及びキャビティ共鳴器14、15、 16に関する限り、円筒状の壁23がサイクロトロンの中心軸7のまわりに位置 し、この円筒状の壁は、上方の組のキャビティ共鳴器のキャビティ20が互いに 連通するのを保証する機能を果たし、また、ビームスペース13への粒子の経路 のまわりでシールドとして機能する。RFリニア加速器30は円筒状の壁23内 でこれと同心的に位置する。加速器30は約2cmほどの直径を有するが、1M eV又はそれ以上の電圧で粒子をビームスペース13内へ屈曲させることができ る。従って、リニア加速器30は、粒子がサイクロトロンのビームスペース内へ 射出される前に、粒子を予備加速するために設けられる。 好ましくは、RFリニア加速器はワイドロー(Wideroe) 加速器であり、複数個 の同軸的に整合したシリンダ30′即ちドリフトチューブから成り、各シリンダ は同じ距離だけ離れ、各シリンダの長さはサイクロトロン1内での位置に応じて 変化している。リニア加速器30は室10内に確立された軸方向で整合する磁場 を利用し、粒子がビームスペース13内へ射出される前に、粒子を合焦する。各 シリンダ30′の長さは一連の整数の平方根に比例する量ずつ増大し、最小のシ リンダはサイクロトロンのカバー部材24の最も近くに位置し、最大のシリンダ はビームスペース13の最も近くに位置する。各シリンダ30′はシリンダ30 ′と支持フレーム23との間の連結部材(図示せず)により適所に保持される。 キャビティ共鳴器14、15、16、17と同様の方法で、RF電源が例えば同 軸ケーブル(図示せず)により各シリンダ30′に接続され、隣接するシリンダ 即ち電極が互いに位相をずらして駆動され、1つ置きのシリンダが互いに同位相 で駆動されるようにする。容易に参照できるようにするため、第2図では、個々 のシリンダ30′を同寸で示さず、拡大して示す。好ましくは、リニア加速器3 0のためのRF電源はキャビティ共鳴器のためのRF電源と同じ周波数(例えば 、150MHz)で作動する。リニア加速器30の端部とビームスペース13と の間に、例えば螺旋屈曲器(inflector)を設け、加速された粒子をリニア加速器 30からビームスペース13内へ屈曲させる。 好ましくは、リニア加速器30は、OSCARサイクロトロンの如きヨーク無 し超伝導サイクロトロンに装着する場合は、約1mの長さを有する。1mのリニ ア加速器30を用いると、1MeVのイオン化粒子をビームスペース13内へ屈 曲させることができる。2.36テスラ(tesla)の平均磁場では、イオン化粒子 は中央面で約7cmの半径にわたって(または、3テスラの平均磁場では約5c mの半径にわたって)屈曲される。このようにして、サイクロトロン1からの加 速粒子の合成ビームの電流を10mAまで増大させることができる。 更に、サイクロトロン1の強力な軸方向の磁場がリニア加速器30に作用する ので、加速器30内へ粒子を合焦させる際の問題点が改善される。もちろん、好 ましくは、超伝導サイクロトロンを備えた外部の磁場相殺コイルを省くことがで きる。また、リニア加速器30はビームスペース13から遠い方の端部に(それ 故、上方の組の極片11及びRFキャビティ共鳴器14、15、16を越えて) 配置することができる。コンパクト化のためには、リニア加速器30を円筒状の 壁23内に配置するのが好ましい。 リニア加速器を使用することにより得られる付加的な利点は、磁場(の強さ) を増大できるためサイクロトロンの直径を減少させることができることである。 例えば、3テスラの平均磁場では、20MeVの粒子は21cmの旋回半径を有 し、一方、従来のサイクロトロンにおいては、ほぼ同じ旋回半径(20cm)は 12MeVの粒子において生じる。一層強力な磁場においてさえも、イオン化粒 子のローレンツ(Lorenz)剥離はほんの約0.2%であり、問題外である。粒子が 1MeVでビームスペース13内へ屈曲されるとき、加速粒子の第1番目の旋回 における半径は約5cmである。従来の超伝導サイクロトロン(例えば、OSC ARサイクロトロン)では、第1番目の旋回の半径は2.6cm程度で極めて小 さい。 粒子はイオン源25からリニア加速器30へ送られる。好ましくは、イオン源 25はサイクロトロンのカバー部材24上で外部に装着される。イオン源25は 任意の適当な普通のイオン源であり、その出力はビームスペース13から遠い方 のリニア加速器の入力端部に接続される。イオン源25は陽性イオン又は陰性イ オンを供給するために使用できる。いずれの場合も、加速された粒子をビームス ペース13から引き出す手段は普通のものである。例えば、粒子が陰性イオンの 場合、薄いカーボンフォイルを螺旋旋回する粒子の経路内に配置することができ る。フォイルはイオンから負の電荷を奪い、イオンを陽性にチャージする。その 結果、粒子は軸方向の磁場により供給ポート26を通って外方へ屈曲される。一 方、粒子が陽性イオンの場合は、磁場は外側旋回部内の粒子を静電デフレクタ (偏向器)の方へ屈曲させるように調整され、静電デフレクタは粒子を供給ポー ト26を通るように通過させるが、この場合は、供給ポートは旋回する粒子の経 路に対して接線方向に配置される。1mAを越える陰性イオン電流に対してフォ イルの寿命が許容できないほど短い場合は、陽性イオンに対するような隔壁引き 出しを使用することができる。これは、隔壁のノーズ部(鼻部)に衝突する少量 のイオンを除去し偏向させる手段として例えばカーボンファイバを使用すること により隔壁の微妙な入口領域を保護できるという点で、陰性イオンにとって一層 有効である。 粒子をビームスペース13内へ屈曲させる前に粒子をMeV又はそれ以上に加 速することにより、従来の超伝導サイクロトロンの現存の作動電流限界より遥か に大きいビーム電流を得ることができる。更に、粒子を予備加速するためにリニ ア加速器を利用することにより、サイクロトロン内に既に形成された磁場を利用 することができる。 上述のように、上述のヨーク無し超伝導サイクロトロンに予備加速器を含ませ ることにより、加速された粒子の一層大きなビーム電流を得ることができる。第 3図ないし第7図には、テクネチウム99mの如き重同位体を発生させるための 標的装置が示され、この標的装置はmA単位のビーム電流に耐えることができる 。 図示し説明するすべての発明の実施の形態においては、従来行われていたよう な標的に熱的に接触する吸熱源により伝導にて標的材料を冷却するのではなく、 放熱により標的材料を冷却できるような方法で、標的が装着される。以下に説明 する大半の発明の実施の形態は、標的を破壊することなく、高エネルギのチャー ジ粒子による標的材料の衝撃により製造された同位体を収集できるという付加的 な利点を与える。所望の反応により発生した熱は高電流ビームを停止したときに 発生する熱から切り離される。これは、使用される標的材料が耐火材、即ち、高 融点(例えば、2000℃を越える融点)及び低蒸気圧(例えば、1000℃の 温度で10ミリバール(mbar)以下の蒸気圧)を有する材料である場合に可能であ る。 第3図において、高エネルギのチャージ粒子(先に説明したサイクロトロンを 使用して発生させることができる;ただし、これに限定されない)のビーム42 が標的40に入射する。標的40は中空(この例では、管状)であり、角度θで ビーム42を途中捕捉するように配置される。標的40が管状なので、標的は大 きな機械的剛性を有し、両方の外壁から標的を放熱により冷却することができる 。必要なら、管状標的の内壁により画定された導管41を通して冷却ガスを循環 させることにより、標的を更に冷却することができる。 標的の外壁は、標的の外表面からの揮発性物質の拡散及び蒸発に対するバリヤ として機能する不活性元素又は不活性化合物43でコーティングすることができ る。代わりに、ビームによる標的材料の衝撃によって製造された同位体を管状標 的の内壁から揮発させ、導管41を通して収集することができる。真空シール( 図示せず)を管状標的40の各端部に固定して導管41内のガス状環境及び圧力 を制御することができる。 第3図に示すように、管状標的40を回転させることのできる支持体(図示せ ず)に管状標的40を装着することができる。これにより、標的の表面にわたっ て一層均一な時間平均電力負荷を提供できる。代わりに、管状標的40を回転さ せて、一連の製造工程にわたって標的40の新鮮な表面をビーム42に晒すこと ができる。熱が支持体により標的から伝導で失われても、その量は極めて少ない 。 テクネチウム99mを製造する場合、標的材料はモリブデン100とする。モ リブデン100は2617℃の融点を有するので、医学上の用途のために、放熱 エネルギ損失により自己冷却を行うのに十分高い温度(例えば、2000℃)で のテクネチウム99mの大量生産に標的40を使用することができる。2000 ℃又はそれ以上の温度では、モリブデン100製の標的の表面からの放熱冷却量 は0.336MW/m2程度の大きさとなり、10MeV程度のエネルギ及び3 0kW程度の電力を標的40へ供給する3mA及び30MeVの陽子ビームを用 いるコンパクトな標的形状が可能となる。 使用において、外壁に不活性コーティング43を備えたモリブデン100製の 管状標的40の各端部に弁付きシールを設ける。照射期間中又は照射後、オプシ ョンとして、塩素その他の反応性ガス(好ましくは、ハロゲン)を弁付きシール を介し導管41を通して低圧で循環させることができる。塩素は管状標的40の 内壁に形成されたテクネチウムと優先的に反応して揮発性テクネチウム物質を生 成し、この物質は循環する塩素により担持されて弁付きシールを通って流出し、 標的40から遠く離れた冷却フィンガ45内で凝縮され、収集される。冷却フィ ンガ内の蒸気圧が標的の高温領域におけるテクネチウム99mの分圧より小さい ときには、純粋なテクネチウム99mハロゲン化物の連続的な凝縮が冷却フィン ガ45内で生じる。 別の構成においては、高融点を有するタンタルの如き別個の耐火材料で標的4 0の管状構造体を形成することができる。タンタルのチューブ(管状体)は多孔 性マトリックスの形で導管41内に位置する標的材料たるモリブデン100のた めのコンテナ(容器)として作用する。これにより得られる利点は、コンテナが モリブデンのみの場合よりも高い温度での標的の作動を可能にし、陽子ビームを 発生させる加速器の真空装置内への同位体の過剰な揮発を阻止することである。 放射による熱損失は内部作動温度の場合のように最小限に抑えられ、製造された テクネチウム99mが標的40内で揮発性となり、反応し易くなるのを保証する 。 この別の構成によれば、体積に対する大きな表面積率を有するモリブデン10 0の極めて多孔性の形状を使用することができ、これは、緩めにパックされ、部 分的に焼結された粉末の形又はウールの形をしている。このような形の標的材料 では、テクネチウム99mが揮発できるまでにテクネチウム99mが拡散しなけ ればならない距離は最小化される。これは、テクネチウム99mの揮発率を増大 させ及び(又は)揮発を生じさせるに必要な温度を減少させる。更に、標的材料 と冷却ガスとの間の(ヘリウムその他の不活性ガスでの標的材料の冷却が必要で あり陽子ビームが入射する)接触面積が最大となる。また、冷却ガスはハロゲン 、H2O、O2その他の物質の如き反応性化合物のためのキャリヤガスとして使用 することができる。ハロゲン引き出し方法を用いない場合は、この構成は、標的 材料の多孔性形状が代わりの溶液化学処理で一層迅速に溶解するという付加的な 利点を与える。標的材料の多孔性形状はリサイクル処理において一層簡単に再生 できる形状である。 標的材料の代わりの化学形態を使用することにより、99mTc(テクネチウム 99m)は99mTc27の形態よりも一層低い温度で揮発できる。サイクロトロ ンの標的から99mTc27を揮発させるためには、標的材料は生産能力を最大化 するために大きな割合のモリブデンを含むべきであり、大きな表面積を有するべ きであり、好ましくは、揮発した99mTc27をキャリヤガス流内に解放できる ようにガス相と良好な接触を行える多孔性又は非結晶性とすべきである。99mT c27の製造では、標的材料が耐火材料の中空ケーシング内に収容されているよ うな標的の使用が役立つ。 大きな割合のモリブデンを含みはっきりしない(即ち無秩序な)構造を有する いくつかの混合した二酸化物、三酸化物又は四酸化物は既知である。これらの物 質の多くはモリブデン化物として又は他の元素に関連して複合ヘテロポリアニオ ンとしてモリブデンを含む。このような混合した元素の標的からの放射性副産物 の生成を最小限に抑えるためには、好ましくは、他の元素は30MeVの陽子に より顕著に活性化されるべきではない。このような元素はニオブ、ニッケル、カ ルシウム、カリウム、アルミニウム、リン、ケイ素、マグネシウム、ベリリウム 及びボロンである。しかし、放射性副産物が不揮発性であったり、テクネチウム 99mから容易に分離できるものである場合は、他の元素を標的に含ませること ができる。 チタン/モリブデン化物のゲルは可能性のある適当な標的材料の一例であるが 、この場合は、48V及び49V副産物も生成される。この材料は無定形で大きな表 面積の形状として形成でき、TiO.MoO4.xH2Oの近似化学式を有するチ タン/モリブデン亜水和物として示される。これは98Mo(n,)99Mo昇華発 生器のための有効な標的材料であることが知られている。また、揮発性99mTc2 7ガスは385℃又はそれ以上の温度でこの標的材料から自由に昇華する。こ の材料は温度385℃の近くで可逆物理化学変換を受け、バルク構造から湿った 空気流内に99mTc27を気体相として解放するものと仮定されてきた。このよ うな仮定された物理化学変換は可逆性の水和/脱水作用とすることができる。 99mTcの製造のための可能性のある標的材料は幅広く選択することができ、 チタン/モリブデン化物は必ずしも最適の条件を与えるとは限らない。例えば、 約650−750℃以上の温度で99mTc27を解放することが知られている三 酸化モリブデン(MoO3)は望ましくない副産物を生成させずにp,2n反応 のための標的として使用することができる。上述のように、適当な特性を有する いくつかの他の混合した複合酸化物又は他の化合物が存在する。 混合した元素標的においては、好ましくは、標的材料の25%以上を高濃縮モ リブデン100とすることができる。p,2nルートによりこのような標的から99m Moを製造する生産高(yield)は18−10MeVの範囲において1時間当り 約2.5Ci/μAであり、これは100%純度の100Mo金属について計算さ れた生産高の1/4である。18−10MeVエネルギ範囲は局部的な99mTc の製造にとって興味のあるPETサイクロトロンに対する代表的な例である。し かし、本発明はPET機械(サイクロトロン)に限定されず、一層高いエネルギ の機械により一層大なる生産高を得ることができる。 18MeVで100μAのPETサウクロトロンを使用すると、6時間運転後 の99mTcの1日の生産量は約1.25Ciである。使用前の1半減期による自 然崩壊及び25%の生産ロスにより、射出可能な99mTcは1日に500mCi となろう。これは1日に20x15mCi処理を実行できる大規模な医学部門で 期待される最大要求に対して十分なものである。それ故、この標的の概念はPE Tサイクロトロンによる連続的な又は反復可能な局部生産にとって魅力のあるも のである。オペレータにより要求される標的処理及び化学は最小となり、自然崩 壊によるロスも最小になる。 標的の内部の低密度で大表面積のモリブデンの存在に加えて、同一又は類似の 形状のモリブデン又は他の金属を、フィルタとして作用するように組立体のクー ラー部分内でビームの外に配置でき、モリブデンハロゲン化物はこのフィルタ上 で凝縮し、解離し、Mo金属を蒸着させる。これは、気体状のモリブデンハロゲ ン化物が解離にとって不安定であるが気体状の99mTcハロゲン化物が安定状態 に維持され関連する気体分子として存在するような温度において生じる。好まし くは、フィルタの温度は約1000℃とすべきであり、この温度で、モリブデン ハロゲン化物の解離及び蒸気相からのMoの蒸着が迅速になると考えられる。こ れらの条件のもとで、99mTcハロゲン化物の蒸気が解離に対して安定する場合 は、この蒸気をフィルタにかけ、冷却フィンガ内に収集できる。 第4、5、6図に戻ると、この例では、標的40は複数個のフォイル標的40 ′である。これらの標的は別体であってもよいし、複数個のフォイルの領域がビ ーム42に対して別個に晒されるような一体的なフォイルとしてもよい。第5図 に示すように、フォイル標的は蛇腹(concertina)形とすることができる。第5図 において、蛇腹形の標的はローラ47に装着され、ビームに晒される標的の領域 を第3図の標的の回転と同様の方法で変化させることができる。標的40は、陽 子ビームの如きチャージされた高エネルギビームによる衝撃に耐えることができ るような所望の物理的及び化学的特性を標的に与える他の材料を含む積層構造又 はサンドイッチ構造とすることができる。標的のフォイルの全体厚さ及びビーム 方向に対する標的の角度は、全体の標的を横切る所望のエネルギ降下を達成する ように選定される。このエネルギ降下は、使用するサイクロトロン及び100Mo の標的材料の同位体濃縮度に依るが、約30−20MeVの入力エネルギに対し て約10−15MeVである。図面における矢印は標的の放熱冷却を示す。熱は 標的支持体を介して伝導により標的のフォイルから奪われるかもしれないが、そ の量は極めて少ない。2000℃の温度において、100Moのフォイルは約0. 366MW/m2を放熱する。それ故、放熱損失のみによりほぼ30kWを消費 させるためには、標的の表面積を0.082m2にする必要がある。これは種々 の構成により達成できる。例えば、 (i)0.0244×100×410mmの単一のフォイルをビームの軸線に対 して14°の角度で傾斜させる構成; (ii)0.0244×100×205mmの2つの各フォイルをビームの軸線に 対して29°の角度で傾斜させる構成;または、 (iii)0.0244×100×137mmの3つの各フォイルをビームの軸線 に対して47°の角度で傾斜させる構成;である。 これらの3つの例の各々は、100mm×100mmの面積が入射する陽子ビ ームに対して提供されることを意味する。走査磁石及び四極(quadrupoles)の如 きビームシェーピング素子により制御できるこの寸法はサイクロトロンから引き 出された典型的な陽子ビームによる照射にとって便利なものである。 モリブデンは酸素又は空気の如き酸化性ガスの存在により高温で反応するので 、標的は高真空で極めて低い分圧の酸化性ガスを含む室44内に装着され、標的 材料の急激な酸化及び揮発を生じさせずに、フォイル標的組立体が高温で作動で き るようにする。 標的から放射される熱の最適化を図らなければ、衝撃中に蒸発により標的材料 の多量の損失が生じる。この効果は放射エネルギ損失に利用できる標的の露出表 面を増大させることにより減少できるが、露出表面の増大は、ビームにより衝撃 を受けるフォイル標的40′の数を増やし、ビームの方向に関してフォイルを角 度θで傾斜させ、標的全体にわたって同じ合計エネルギ降下を維持するように個 々のフォイル標的40′の厚さを減少させることにより、達成される。特に、フ ォイル厚さを減少させた場合は、フォイル40′の表面にディンプルや波形を形 成することにより、一層大なる機械的強度及び剛性を標的に与えることができる 。 代わりに、蒸発を減少させるため、フォイル標的は、標的材料がケイ素又はモ リブデンケイ酸塩の如き不揮発性耐火材料で包まれるようなサンドイッチ構造と することができる。これは第3図に関連して先に説明したものと同様の不活性拡 散バリヤを提供する。耐火材料のコーティングは標的材料の蒸発率を減少させて 、一層高い温度で使用できるようにするが、標的がフォイルである場合は、コー ティングは99mTcの揮発をも阻止してしまう。このような状況においては、99m Tc は標的材料の破壊化学溶解でしか引き出すことができない。 上述の標的材料は第4、5又は6図の標的に使用することができる。 薄いビームラインフォイル46は標的40及び室44の内部を加速器から隔離 するために使用できる。ビームラインフォイル46は、ビームエネルギの吸収量 を最小にして、ビームラインフォイルの温度が標的フォイルの温度より顕著に低 くなることを保証するのに十分なほど薄い。 ビームラインフォイルは標的に接触した状態で低蒸気圧の反応性物質を標的の 室内に収容する手段として使用される。例えば、99mTcを製造する場合、反応 性物質はハロゲンとすることができ、ビームラインフォイル材料は衝撃中に生じ る温度で室内の蒸気と反応しないものを選択する。標的の室内に存在する反応性 物質は標的材料の蒸発を抑制するために使用できる。すなわち、反応性物質はモ リブデンハロゲン化物の蒸気を含むことができる。 室44の壁はフォイル標的により発生される放射エネルギ(約30kW)を吸 収できるものでなければならない。標的の揮発を最小限に抑えるためにハロゲン 又はハロゲン化物を室内で使用した場合は、室の表面は化学的に不活性にする必 要がある。有効に作用するようなハロゲン化処理に対しては、室の壁上で凝縮す るモリブデンが気体相でのハロゲンと反応して揮発性モリブデンハロゲン化物の ガスを生成するのを保証するように、標的の室の壁を約300ないし1000℃ の適温に維持する必要がある。モリブデンハロゲン化物のガスは標的へ戻され、 高温の標的表面に接触したときに分解し、モリブデン金属を標的上に再蒸着させ る。 室の内壁は溶融シリカの如き材料で構成(又はコーティング)するのが好まし く、このような溶融シリカは標的から発される放射エネルギスペクトルに対して 透過性を有し、化学的に不活性であり、室の内側表面をハロゲン化物の処理に最 適な温度に維持することができる。溶融シリカの室の外表面(又はコーティング )は、水冷パイプにより壁から伝導で奪われるエネルギの吸収を最大にするため に、非反射性及び熱伝導性にするのが好ましい。 第7図に戻ると、標的40は薄いシート又はフォイルの形をしている。標的領 域で紙面に垂直な方向にほぼ1テスラの実質上一定の磁場が発生せしめられ、こ の磁場はmA単位のビーム電流を有するチャージ粒子ビーム42を屈曲させるよ うに作用し、ビームを斜めから標的に照射させる。室44はほぼ真空の環境を有 し、99mTcの製造に対しては、ハロゲンその他の適当な揮発性元素又は化合物 を低圧で内蔵することができる。使用において、磁場に囲まれた蒸発モリブデン 及びテクネチウムを伴ってプラズマが標的40の上方に形成される。モリブデン は標的へ戻るが、99mTcは支持体(図示せず)上で室44内に装着された収集 マトリックス50により収集される。 収集マトリックス50は2つの平行な板又はビーム42を通過させる開口を壁 に備えたシリンダの形をとることができる。収集マトリックス50の一端におい て、標的40は収集マトリックス50により囲まれるように位置決めされる。99 m Tcの製造に対しては、収集マトリックス50はガラスウールから成り、これ を更に炭酸ナトリウムで被覆することができる。真空室44は入力廊下(corrido r)即ち通路51を有し、その各端部はアルミニウムバッファ52に装着される。 使用時に、1mA又はそれ以上のビーム電流を有する加速された粒子のビーム4 2が入力通路51に沿って導かれ、磁場により屈曲されて、標的上に入射する。 別のポート53を通して収集マトリックス50が取り外され、マトリックス上に 収集された99mTcを得ることができる。 第7図に示す装置によれば、標的40は室44の標的ポート55を通って延び る標的支持体54により保持される。標的40は弾性手段(例えば、バネ)によ り支持体54に連結され、温度の増減に伴う標的40の膨張/収縮を許容する。 標的支持体54を介して標的から伝導で熱が奪われたとしても、その量は極めて 少ない。 入射ビーム42は2000℃を越える温度にモリブデンを加熱する。このよう な温度においては、放射熱損失は入射ビーム電力に等しく、モリブデンは標的の 表面から蒸発する。蒸発したモリブデンはハロゲンその他の化合物と反応し、金 属として標的上に再蒸着される。室内にハロゲンが存在する場合は、揮発したモ リブデンは低温(約200−400℃)の標的室で低圧(例えば、10-4mmH g)のハロゲンガスと反応し、三ハロゲン化モリブデンを形成する。このような 三ハロゲン化モリブデンは1400℃より高い温度で分解することが知られてお り、従って、蒸気が高温(2000℃以上)の標的に接触したとき、分解が生じ 、モリブデンを元に戻し、ハロゲン蒸気を再発生させる。これは、貴重な標的材 料が失われないことを保証するメカニズムを提供する。もちろん、標的の表面の 温度が標的材料のハロゲン化物の分解温度に等しいかそれより高い場合は、同じ 効果が得られる。この場合、加速された粒子の衝撃による結果としての標的の温 度である2000℃より高い温度を参照する。一方、テクネチウム99mはハロ ゲン化物として揮発し、収集マトリックス50上に蒸着される。適当な間隔で収 集マトリックス50を新たなマトリックスと交換し、更なる99mTcを収集する 。従って、低圧でのハロゲン雰囲気は二重の機能を果たす。第1に、この雰囲気 は形成された99mTcの除去を補助し、第2に、雰囲気は蒸発したモリブデンを 標的に戻すメカニズムを提供する。極めて低圧でハロゲンが存在する場合は、陽 子ビームとの反応が最小となる。簡単に生じるこのような少ない反応は非放射性 の不活性ガス(例えば、塩素からのアルゴン、ヨウ素からのキセノン等)を発生 させる。 室内に低圧で存在するハロゲンを参照すると、これは、ハロゲンの分圧として 参照することを意図したものである。更に、室は低圧に保持されるのが好ましい が、これは必須ではない。室内の優勢なガスが不反応性である場合は標的は高圧 でも機能するが、同位体は低圧で一層効率的に製造できる。 第7図を参照して説明した装置では、99mTcは従来不可能と考えられていた 電流での粒子ビームを使用して実質上連続的に形成することができる。これに関 し、99mTcの発生即ち揮発にとって望ましからざる効果になると従来考えられ ていたことを、簡単で有効な方法に利用できる。粒子ビーム42を屈曲させ、直 交する磁場を適用することにより、揮発性の放射性生成物は標的領域のまわりで 真空室44内においてプラズマの形に変換され、フィードバックされず、高エネ ルギのイオン化粒子を発生させるために使用しているサイクロトロンやリニア加 速器を汚染しない。これに関し、放射性元素から加速器を遮蔽するシールドにア ルミニウムバッファ52を付加する。 使用できる代わりの耐火標的材料は、タンタル同位体を生成するためのハフニ ウム、プラチナを生成するためのイリジウム、モリブデンを生成するためのニオ ビウム、イリジウムを生成するためのオスミウム、オスミウムを生成するための レニウム、パラジウムを生成するためのロジウム、ロジウムを生成するためのル テニウム、タングステンを生成するためのタンタル、及び、レニウムを生成する ためのタングステンである。オスミウム及びルテニウムの場合は、標的材料は脆 く、それ故、フォイルを形成するのが困難である。これらすべての場合において 、反応は次の式に基づく: sA(p,xn)S-(x-1)sA(d,xn)S-(x-2)B ここに、Aは標的物質の原子番号、Bは生成される物質の原子番号、sは質量数 、x=1,2,3,…は置換される中性子の数、pは陽子、dは重陽子である。 もちろん、上述の装置を採用できること明らかである。例えば、標的のための支 持体はビーム経路に対する標的の角度を変更するための手段を備えることができ 、これにより、標的の作動温度を制御できる。また、ガス状スカベンジャーとし て作用するハロゲンは例示のものと同じ役割を果たすことのできる他の元素や化 合 物に置換することができる。同様に、標的及び同位体収集器を別の構成とするこ とができる。 上述の標的により、大きな吸熱源を使用することなく、従来使用していたもの より一層大きなビーム電流で、99mTcの如き同位体を製造できる。更に、標的 を、医学用途のための同位体の製造に使用するのに特に適したものにすることに より、一層純度の高い同位体を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H05H 13/04 H05H 13/04 N (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TT, UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 グレー−モーガン,ティモシー イギリス国エッチピー10・8イーアール, バッキンガムシャー,ハイ・ウィコンブ, ペン,カーター・ウォーク 23 (72)発明者 ローチ,エドガー イギリス国エッチピー15・6エスビー,バ ッキンガムシャー,ハイ・ウィコンブ,ホ ーマー・グリーン,フォックス・レイン, フォックス・エンド(番地なし) (72)発明者 シルトン,マーク・ゴールダー イギリス国エッチピー22・5ジェイエフ, バッキンガムシャー,アストン・クリント ン,ウォーリック・クローズ 1

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 半径方向に延びるビームスペース(13)を含む室(10)を通して軸方 向に延びた磁場を発生させるように配置された超伝導磁気手段(2、3、4、5 、6)と、軸方向に延びた磁場と共働するように室(10)内に位置した共働手 段(11、12)と、ビームスペース内で循環するように粒子を付勢するRF付 勢手段(14、15、16、17)とを有する超伝導サイクロトロン(1)であ って、 超伝導サイクロトロンの磁場内に位置するリニア加速器(30)を更に設け、 当該加速器の出力がビームスペース(13)への入力にされ、もって、ビームス ペース(13)内で加速されるべき粒子がリニア加速器(30)により予備加速 されることを特徴とする超伝導サイクロトロン。 2. 請求の範囲第1項に記載の超伝導サイクロトロンであって、リニア加速器 (30)が室(10)内において当該室(10)の中心軸(7)のまわりに配置 されていることを特徴とする超伝導サイクロトロン。 3. 請求の範囲第1項又は第2項に記載の超伝導サイクロトロンであって、リ ニア加速器(30)がワイドロー加速器であることを特徴とする超伝導サイクロ トロン。 4. 超伝導磁気手段(2、3、4、5、6)により室(19)に軸方向で整合 した磁場を発生させる工程と、室(10)の半径方向に関する磁場の方位角及び 等時性の変化を生じさせるために、共働手段(11、12)により室(10)内 の磁場を調整する工程と、RF付勢手段(14、15、16、17)により室( 10)内の半径方向に延びるビームスペース(13)を横切るRF振動電圧を供 給する工程と、ビームスペース(13)内へイオン化粒子を射出する工程と、R F振動電圧の供給によりビームスペース(13)内でイオン化粒子を加速する工 程とから成る高エネルギ粒子を発生させる方法であって、 イオン化粒子をビームスペース(13)内へ射出する前にリニア加速器(30 )にイオン化粒子を通すことによりイオン化粒子を予備加速する工程を更に有す ることを特徴とする高エネルギ粒子発生方法。 5. 同位体の製造に使用する標的であって 加速された粒子の高電流ビーム(42)の経路内に位置するように支持装置( 54)により支持された衝撃材料(40)と、衝撃材料の表面の少なくとも一部 を低圧環境内に収容させるための収容装置(44)とから成り、支持装置(54 )は衝撃材料(40)からの熱を実質上伝導せず、もって、衝撃材料の冷却が放 熱により達成されることを特徴とする標的。 6. 請求の範囲第5項に記載の標的であって、収容装置(44)が低圧での少 なくとも1つのガス状反応性物質を含んでいることを特徴とする標的。 7. 請求の範囲第6項に記載の標的であって、ガス状反応性物質がハロゲンで あることを特徴とする標的。 8. 請求の範囲第5項ないし第7項のいずれかに記載の標的であって、衝撃材 料(40)が中空構造体の形をしていることを特徴とする標的。 9. 請求の範囲第8項に記載の標的であって、中空構造体の外表面が当該構造 体の外表面からの蒸発及び(又は)揮発を阻止するコーティング(43)を有す ることを特徴とする標的。 10. 請求の範囲第9項に記載の標的であって、収容装置が中空構造体の内部 の環境を制御するために当該中空構造体の各端部に位置した弁手段の形をしてい ることを特徴とする標的。 11. 請求の範囲第5項に記載の標的であって、衝撃材料が加速された粒子の ビームの経路内にそれぞれ配置された複数個の薄いシートから成ることを特徴と する標的。 12. 請求の範囲第11項に記載の標的であって、複数個の薄いシートが一体 化していることを特徴とする標的。 13. 請求の範囲第12項に記載の標的であって、一体化したシートが蛇腹形 状を呈することを特徴とする標的。 14. 請求の範囲第11項ないし第13項に記載の標的であって、収容装置( 44)が複数個の薄いシートを内蔵した低圧室であることを特徴とする標的。 15. 請求の範囲第5項ないし第14項のいずれかに記載の標的であって、製 造した同位体を収集する収集手段を更に備えたことを特徴とする標的。 16. 請求の範囲第15項に記載の標的であって、収集手段が収容装置の低圧 環境に連通した冷却フィンガ(45)の形をしていることを特徴とする標的。 17. 請求の範囲第5項に記載の標的であって、衝撃材料が薄いシートの形を していることを特徴とする標的。 18. 請求の範囲第17項に記載の標的であって、薄いシートを位置させた室 内の領域を横切る実質上一定の磁場を発生させる手段を更に設けたことを特徴と する標的。 19. 請求の範囲第18項に記載の標的であって、衝撃材料に隣接して同位体 収集手段を設けたことを特徴とする標的。 20. 請求の範囲第19項に記載の標的であって、同位体収集手段がガラスウ ールであることを特徴とする標的。 21. 請求の範囲第5項ないし第20項のいずれかに記載の標的であって、衝 撃材料を耐火材料としたことを特徴とする標的。 22. 同位体を製造する方法であって、 衝撃材料の表面の少なくとも一部を低圧環境内に位置させた状態で支持装置上 に衝撃材料を提供する工程と;加速された粒子の高電流ビームを衝撃材料の部分 上に合焦させる工程と;これと同時に又はこれに続いて、ガス状反応性物質を低 圧環境内へ導入する工程と;これと同時に又はこれに続いて、製造された同位体 を収集する工程と;から成り、衝撃材料がビームに晒されている間に支持装置に より衝撃材料から熱が実質的に伝導されず、衝撃材料が放熱により冷却されるこ とを特徴とする同位体製造方法。 23. 請求の範囲第22項に記載の方法であって、衝撃材料がビームに晒され ている間に、冷却ガスを低圧環境内で循環させることを特徴とする方法。 24. 請求の範囲第23項に記載の方法であって、冷却ガスがヘリウムである ことを特徴とする方法。 25. 請求の範囲第23項又は24項に記載の方法であって、製造された同位 体が衝撃材料から離れる冷却ガスにより担持されることを特徴とする方法。 26. 請求の範囲第25項に記載の方法であって、同位体が冷却フィンガ内に 収集されることを特徴とする方法。
JP8507871A 1994-08-19 1995-08-18 重同位体の製造に使用する超伝導サイクロトロン及び標的 Pending JPH10504681A (ja)

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