【発明の詳細な説明】
パルス光を有する履き物
技術分野
本発明は履き物に関し、特に、履く人の視認性を高めるためにパルス発光する
光を有する履き物に関する。
背景技術
発光装置を内蔵する履き物は従来から知られている。発光装置は、ドレスシュ
ーズ、運動靴、ブーツ、サンダル等の種々の履き物に内蔵されている。発光装置
を履き物に設ける理由は、暗い所で履く人が見やすい、あるいは見られやすいた
め、パーティ等で特別な効果を呈するため、装着品の一部分のファッション要素
となるため等がある。
履き物の発光装置にはいくつかの実現例がある。最も基本的な例は、白熱球、
ネオン管、発光ダイオード(LED)等の光源、電池等のポータブル電源、マニ
ュアル操作のオン/オフスイッチを使用する。これらの要素は電気回路として接
続され、底、かかと、舌革等の履き物の中の適当な箇所に配置される。
発光する履き物のより複雑な例は、靴の中に履く人の足があるか、無いかに応
じて、あるいは履く人の足が地面に接しているか、衝撃を受けているかに応じて
、光のオン、オフを切換えるスイッチング回路を用いる。
第3の例は、履く人の角度位置を検出するために使われる、いわゆる「モーシ
ョンスイッチ」を使用する。地面に対する靴の角度位置が所定の位置であること
が検出されると、発光する。このようなモーションスイッチは、靴が所定の状態
の時に回路を付勢するために重力勾配に対する靴の角度位置を検出する水銀スイ
ッチ等の「チルトスイッチ」も含む。
上述した発光装置を内蔵する履き物の例は、いくつかの欠点を有する。発光装
置が連続発光する靴は、間欠的にのみオンする靴よりも電池の寿命が短い傾向が
ある。足が地面に接している時、あるいは地面に対して足が所定の角度位置にあ
る時だけ発光する発光装置を有する靴は、いくつかの理由で履く人の視認性を向
上するのにあまり有効ではない。
さらに、履き物発光システムの多くの従来例は複雑であり、それ故、かなり高
価である。このような回路に含まれる部品の数が多くなると、製造中の欠陥や、
他の工場に関連するエラーの増加に直につながる。部品が増えると、靴に好まし
くない重量が付加され、発光装置を収納するための空間が増える。この結果、靴
の構造上の完成度が低下する。
さらに、履く人にとって、圧力が発光装置に加わっている時、あるいは圧力が
連続的にかかっていない時は連続的にオンとなる光源を靴に設けることは、しば
しば好ましくないことになる。感圧スイッチング機構を内蔵する履き物において
、圧力がかかっている時、あるいは圧力が取り除かれた時、スイッチは光源を付
勢して、圧力が取り除かれるまで、あるいは再び圧力がかけられるまで、光は連
続的にオンし続ける。このような場合、靴の中の光源は長時間発光し続ける。そ
の結果、電池の寿命が短くなったり、そのような期間中に光源システムをマニュ
アル操作で消勢する必要性を履いている人に与える不便が生じる。このような状
態は、例えば、同じ場所に長時間立っている場合、あるいは座っているときに足
を組んでいる場合に、生じる。
さらに、地面に接触する時に発光する履き物においては、地面付近の物によっ
て偶然に邪魔されることによって、光はときどき視認されないことがある。また
、靴が地面に接触する瞬間だけ発光する履き物においては、発光装置が本質的に
静的な時、すなわち、動いていない時に、発光するのが一般的である。動く、あ
るいはオン/オフ的にフラッシュする光は、第3者にとって容易に視認できるこ
とは周知である。
動く、あるいはオン/オフ的にフラッシュする光が静的な光に比べて容易に視
認できることを保証する2つの精神物理的な現象がある。第1に、静的な状態で
は、動く物体は、止まっている物体に比べて目に付きやすい。第2に、適当な発
光状態では、小さい移動する点光源は残像現象により、小さい移動する点光源と
してよりも、点光源により目の網膜に映し出された細長い光線として、人間の目
(そして、カメラ)により知覚される。
さらに、上述した発光装置を内蔵した履き物は、内蔵する発光装置のコストが
付加されるので、製造、生産コストが高くなる。このような発光システムは、部
品とテストに対して高額の出資を必要とするかなり高価な電子部品と複雑なスイ
ッチング機構を含む。
このような靴は激しい陸上競技には一般的に不向きである。何故ならば、発光
機構自身がかなり脆弱であることと、発光装置を内蔵することにより靴の構造上
の完成度が低下すること、及び時々ではあるが、靴の重量が許容できないほど増
加するからである。さらに、機械的なスイッチング部品を靴に組み込むことは、
スイッチの存在、あるいは動作が靴を履いている人に容易に感じ、あるいは物理
的にわかってしまう場合は、しばしば、靴を履いている人に不快感を与える。
このように、小型、経済的、しかも信頼性の高い発光システムを内蔵する発光
靴に対する要求がある。この靴においては、履いている人の足が最初に地面に接
触した時、あるいは最初に地面から離れた時に発光し、わずかの所定期間は、発
光し続ける。そのため、光源が地面の上にある時、あるいは動いている時、点灯
する可能性が増加し、履いている人の視認性が向上する。所定の発光期間の後、
発光装置は再び付勢されるまで、消勢されている。このため、電池の早すぎる消
耗を防止する。このような靴は低コストで、単純な工程で製造できる。しかし、
一般的な陸上競技用の靴として履くためには、発光システムを収納するために、
耐久性、機能、重量の要素を犠牲にすることがないことが必要である。
発明の開示
本発明は、単純で、経済的、しかも信頼性の高い構造の履き物発光システムを
提供することににより従来例の問題点を解決し、履いている人の視認性を向上す
ることを目的とする。本発光システムは、履いている人の足が最初に地面に接触
した時から所定期間、あるいは地面から最初に離れた時から所定期間、パルス発
光、あるいは点灯する。このため、光がオンしている時に光源が地面の上にある
、あるいは移動している可能性が増加する。また、所定期間の後に発光が停止す
るので、電池の寿命を節約することができる。
本発明の最良の実施形態は、上述した機能を実現するかなり少数の安価な部品
からなる電子回路を具備する。少ない数の部品から構成することにより、発光回
路の製造コストが減少するとともに、信頼性が向上する。さらに、単純な電子回
路を用いることにより、発光回路全体のサイズを縮小できる。そして、発光シス
テムを収納するために必要な構造上の変形を減らすことにより、靴の構造上の完
成度を高めることができる。
本発明の上述した、及びその他の特徴と利点は本発明の最良の形態の説明を読
むことにより、特に添付した図面と、これに続く図面の簡単な説明と共に読むこ
とにより、より明確に理解できるであろう。しかしながら、本発明は図面に示し
た実施形態に決して限定されないことは明らかである。本発明は、本明細書に添
付した請求の範囲によってのみ限定される。以下の説明では、同じ参照数字は同
様な構成要素を示す。
図面の簡単な説明
第1図は本発明による新規な発光装置を含む靴のソールの部分斜視図である。
第2図は本発明による新規な発光装置を含む靴のソールの、第1図の2−2線
に沿った部分断面を含む上面図である。
第3図は本発明による新規な発光装置を含む靴のソールの、第2図の3−3線
に沿った部分断面を含む側面図である。
第4図は第1図に示す靴のソールに含まれる発光モジュールの、第3図の4−
4線から見た底面図である。
第5図は本発明による新規な発光装置を含む靴に使われる発光制御回路の最良
の実施形態の回路図である。
第6図は第5図に示す発光制御回路の他の実施形態の回路図である。
第7図は第5図に示す発光制御回路のさらに他の実施形態の回路図である。
第8図は第5図、第6図、第7図に示した本発明の実施形態に使われるタイミ
ング図である。
発明を実施するための最良の形態
本発明の最良な実施の形態の以下の記述は、競技用シューズに絞られ、特に、
競技用シューズのミッドソール20における新規な発光システムの組み込みに絞
られる。競技用シューズは、本発明の最良な実施の形態を述べる目的のために使
用されているが、本発明は、競技用シューズにのみ限定されることなく、全ての
種類の履き物に適しており、この履き物は、仕事用シューズ、子供用シューズ、
婦人用シューズ、ウオーキングシューズ、及び特製の履き物を含むが、これには
限定されない。
図1乃至図4を参照すると、本発明の例示的な最良な実施の形態の履き物の状
態が示されており、この履き物の状態は、一般的に、革、ナイロン布、或いは他
に適した弾性材料で形成される甲皮(図示せず)及び弾力のあるミッドソール或
いはソール20を有している。
このソール20は、発泡材料、弾力性材料、合成材料から射出成形処理或いは
熟成形処理によって適切に形成され、これら材料は、エチレンビニールアセテー
ト(EVA)或いはポリウレタン(PU)のようなものであり、これら材料のい
ずれか一方は、履き物を履く人のサポート及び通常の歩行、ランニング動作に伴
なう衝撃の吸収を行なう。
競技用シューズにおいては、ソール20は、一般的に、その下側表面に取り付
けられたアウトソール(図示せず)に設けられたミッドソールを有している。こ
のアウトソールは、一般的に、ゴム及び一定のポリウレタン材料のような固形材
料、耐摩擦材料から型どられる。ミッドソールが地面にむき出しの時には、一般
的なミッドソール部材が比較的履き心地が良くないように、アウトソールの固形
材料の用途は、大きな耐久性を提供することにある。インソール21は、ソール
20の上に履く人のさらなる快適性のために配置される。例示的な実施の形態に
おいては、ソールは、ソールの後部に配置されたレンズ構成22を有し、1つ以
上の卵状繰形溝(thumb groove)24が、レンズ構成22を容易に挿入及び取り外
し、履く人がレンズ構成22にアクセスすることを可能にするためにソール材料
20に形成される。このレンズ構成22は、摩擦フィット、中央上部固定配置に
よってソール20内において保持され、より、耐久性を有するように、適切にミ
ッドソール材料に接着される。
図1乃至図4において示された本実施の形態においては、ソール20は、“カ
ップソール”と言われている種類の構成であり、このカップソール構成は、ソー
ル20が上方向に向いているカップとして形成され、2つのそれぞれの部分のア
ッタチメントの間にシューズの上部が保持されるものである。ソールカップの側
壁は、足の横方向のサポートのために付加されたアッパー部分を包み、接着し、
かつアッパー部分の強化された接着性を与えるために上方向に伸ばされる。
図示したところによれば、本実施の形態のソール20は、カットアウト部26
を示しており、このカットアウト部26は、その中に発光モジュール30を受け
るようにソール20において形成された空洞部28を示す。この発光モジュール
30は、好ましくは、発光モジュール30から突出した複数の発光ダイオード(
LED)32を有する。本発明の最良な実施の形態は、発光ダイオードを使用し
ているが、発熱電球、ネオン管などを含む、どのような低電力消費光源もが本発
明のために適切に使用される。LED32によって生成された光は、レンズ構成
22によってシューズの外部に導電される。レンズ構成22は、好ましくは、透
明なプラスチック或いは他の適切な光導電部材で形成される。
発光モジュール30は、好ましくは、柔軟で弾力性のあるゴム或いはプラスチ
ック部材で形成され、柔軟性のあるカバー34に設けられている。射出成形処理
によって形成される発光モジュール30は、他の適切な材料、たとえば、プラス
チック、ガラスファイバーの材料で形成され、これら材料は、LED32の動作
を制御するための発光回路をサポートする。この発光モジュール30は、底面3
5及び発光回路を有する空洞部33を具備している。
この発光回路は、プリント回路基板36を有し、このプリント回路基板36上
には、圧力検知スイッチ38、バッテリ48のような電源からの電力を複数のL
EDに導電する導電層40,42を有しており、この導電層40、42は、制御
回路54及び複数の端末端子46にも同様に電力を導電し、この導電層40,4
2は、バッテリ48をプリント回路基板36に接続するための端子の配置を提供
する。
バッテリ48は、バッテリサポート配線50,52を使用する端末端子46に
接続され、この端末端子は、バッテリ48をサポートし、バッテリ48の正極端
子及び負極端子とプリント回路基板36との間の電気的な接触を提供することと
の双方の役割を有する。このLED32は、複数のLED接続配線45を通して
LED端子44に接続されている。
本発明の最良な実施の形態においては、バッテリ48は、電子ゲーム、電卓な
どにおいて見られるような基準電圧3[v]のリチウム“ボタン”電池を有して
いる。しかしながら、“AAA”ニッケルカドニウム、ニッケル−メタル−水素
化物、アルカリなどのような他のバッテリの種類及び形成要素についても用いら
れることができ、また、乾電池についても適切な設計により図示したコイン型の
リチウムバッテリに代えて使用することができる。通常の着用状態においては、
このLEDは、比較的、低消費電力発光源であり、本発明の電力保存回路の状況
においては、バッテリの有用な寿命は、シューズの寿命に届き、その結果、バッ
テリを取り替える必要がない。最良な実施の形態においては、発光モジュール3
0は、ソール材料に形成されたソール20の空洞28内に永久に組み込まれ、か
つ適当な接着剤によって空洞28に貼りつけられる。あるいは、本実施の形態に
おいては、レンズ22は、履く人が発光モジュールにアクセスするのを可能にす
るために、摩擦フィット或いは中央上部の固定メカニズムを介して、正しい位置
に保持され、この位置において、発光モジュール30は、容易にメンテナンス、
交換、バッテリ交換などを行なうためのプラグイン、プラグアウト機能により除
去される。
本実施の形態におけるモジュール30の弾力性の特徴とともに、図3において
もっともよく示されたモジュール30の上部及び下部に形成されたソール材料の
厚さは、発光モジュール30が内蔵されたシューズを履く人には、一般的には、
認識されない。さらに、このようなシューズは、一般的に、履く人の足をサポー
トするための弾力性のあるインソールを有しているので、履く人の足がモジュー
ル30を感じる能力を弱める。圧力スイッチ38は、好ましくは、膜スイッチ(m
embrane switch)であり、この膜スイッチは、回路基板36の上面に配置されて
いる。好ましくは、スイッチ38は、モジュール30がソール20内に配置され
ているときには、モジュール30のカバーの近傍の回路基板36の上面に配置さ
れる。モジュール30に加えられる圧力がないと、カバー34は、本質的にスイ
ッチ38に寄りかかっているが、スイッチ38を動作させることはしない。履く
人の足からの圧力に応答して、モジュール30のカバー34は、下方向に移され
、これにより、圧力が膜スイッチ38に与えられる。この膜スイッチ38は、非
導電状態である「開」、導電状態である「閉」のスイッチングによる圧力に応答
する。膜スイッチの導電性における変化は、この変化は履く人によっては実質的
に検出されないものであるが、履く人が気づくことなく下記に述べるような詳細
な方法で発光回路のオン・オフ切替を行なう。ここで注意すべきことは、モジ
ュール30を覆うインソール21及びソール20の厚さは、スイッチ38の動作
に影響を与えないように選択される。
図5において概略形式で示されている制御回路54は、その一端がスイッチ3
8及びバッテリ48に接続され、他端がLED32に接続された25オーム[Ω
]の電流制限抵抗540を有している。この抵抗540は、LED32に供給さ
れる電流を制限する役割を果たす。エンハンスメント型の酸化金属半導体電界効
果トランジスタ(FET)548のドレインは、LEDの他端に接続されている
。このFETは、LEDのドライバとして働き、“切替モード”において動作さ
せられる。すなわち、適当なターン−オン電圧がFETのゲートに加えられるま
では、非導電状態、あるいはノーマリ“オフ”(常開)であり、適当なターン−
オン電圧が加えられると、“オン”になり、FETを導電状態にする。
0.22マイクロファラッド(“μf”)のキャパシタ542がFET548
のゲート及び2つのメガオーム(“MΩ”)抵抗544及び546のそれぞれの
一端に接続されている。第1の抵抗544は、第1の端子がキャパシタ542及
びスイッチ38の一端に接続されている。第2の抵抗546は、第1の端子がキ
ャパシタ542及びFET548のゲートに接続されている。これらの抵抗の第
2の端子の双方は、バッテリ48の負端子及びFET548のゲートに接続され
ており、これらは、すべて電気的接地に共通に接続されている。
図示されている発光制御回路54の動作は、次のようなものである。シューズ
を履いている人が立っている静止した状態においては、スイッチ38は、閉じら
れている状態である。キャパシタ542がフル充電状態である場合には、電流は
FET548のゲートには流れ込まず、その結果、FET548は動作しない。
従って、FET548は“オフ”であり、LED32も同様に“オフ”である。
ステップをとったり、ジャンプすることなどによって、履く人がスイッチ38か
ら圧力を取り除くや否や、スイッチ38は開になる。これにより、キャパシタ5
42がキャパシタ542及び抵抗546で定義されるRC時定数により決定され
る時間で抵抗544を介して放電される。このケースにおいては、時間は0.2
2秒である。注意すべきことは、スイッチ38が閉の間は、抵抗544の第1の
端子は、バッテリ48によって3ボルトの電位に保たれているということであり
、
これにより、キャパシタ542が放電されるのを防いでいる。
着地が行なわれると、スイッチ38へ再度圧力が加えられ、スイッチ38が閉
じる。このことは、電流がキャパシタ542を通して流れることを許容し、キャ
パシタ542を同様の上述のRC時定数(すなわち、キャパシタ542と抵抗5
46の抵抗との積)によって定義される時間で充電する。ここで注意すべきこと
は、電流が最初にキャパシタ542に印加されると、放電キャパシタは、最初に
“ショート回路”となることである。したがって、スイッチ38が閉じられると
、FET548(キャパシタ542及び抵抗546によって定義されるノードに
接続されている)のゲートの電圧は、ほとんど瞬間的にバッテリと同様の電圧、
この場合には、3ボルトになる。FET548は、従って、オンになり、LED
32が発光する。
キャパシタ542が充電されると、FET548のゲート電圧が落ち始める。
キャパシタが完全に充電されると、電流は通過しない。従って、ゲート電圧がF
ET548をオン状態に保つために必要なレベルに落ちると、FET548は、
オフになり、電流の導電が中止する。このことは、上述のように構成要素値のた
めに略0.22秒である。この回路は、従って、再度、静止状態になる。従って
、回路54によって提供されものは、所定の方法にしたがってLEDをオンにし
、その後再度オフに切り替えるためにFET548のキャパシタを切り替えるの
に使用するタイマーである。
図5に示された回路の一つの特徴は、スイッチ38が動作している後の所定時
間間隔の回路動作であり、この回路動作は、このような間隔でLED32を“パ
ルス的”に“オン”するものである。所定時間間隔の後には、FETはキャパシ
タの充電のために、これ以上導電せず、そして、LEDは、照明を止める。加え
て、キャパシタ542の充電の間にスイッチ38が再度、開になると(履く人が
足を持ち上げたときのように)、キャパシタは、すぐに、抵抗544を通して取
得された充電量を排出し、そして、FETのゲート電圧がゼロになることから、
FETは、これ以上導電を行なわない。従って、LEDの動作は、回路のRC時
定数及びスイッチ38の双方によって制御される。
このことは、本質的には、“デジタル”であり、動作が図8に示されており、
この図8は、“0”或いは“オフ”から“1”或いは“オン”へLED出力が向
かう場合の時刻t0におけるLED32の照明の初期化を示している。このLE
Dは、“オン”のまま、すなわち、所定時間のための発光されており、そして、
次に、時刻tnにおいて照明を止める。図5において示された本実施の形態にお
いては、tn=0.22秒である。しかしながら、当業者にとっては、回路54
のRC時定数は容易に認識することができ、その結果、tnの値は、キャパシタ
542及び抵抗546のそれぞれの値の適切な調整によって、1つ或いは他の方
法で改良することができる。
図5において概略的に示されている代替え的な実施の形態は、FET548を
使用することにより、図6において示されるデバイス550ようなフラッシュ制
御回路、あるいは発振器を切り替えることが可能になる。このフラッシュ制御回
路550は、好ましくは、公知のVitelic VH215 LEDフラッシ
ュ制御回路、金属ゲート相補形金属酸化膜半導体(CMOS)処理を使用して製
造されたモノリシック集積回路を有する。他の適切な発振回路が本発明に使用さ
れている間には、このVH215は、LED32のフラッシュに使用する最良な
デバイスである。何故ならば、VH215のより充分に以下に述べられる選択可
能な動作の異なるモードのためである。
このVH215回路は、複数のフラッシュモードを有しており、この複数のフ
ラッシュモードは、一連の接続されたLEDをフラッシュさせるための“ワンシ
ョット”モード及び“オン/オフ”モードを有している。ワンショットモードに
おいては、VH215は、12或いは24回のフラッシュのためのLEDの連続
的なフラッシュ或いはランダムなフラッシュのどちらか一方を提供するすること
によって、回路への選択された入力の接地に応答する。オン・オフモードにおい
ては、VH215は、オン/オフ“トリガ”が接地してる間ずっとLEDの連続
的なフラッシュ或いはランダムなフラッシュを行なう。
本実施の形態においては、VH215は、オン/オフモードにセットされてお
り、FET548は、オン/オフトリガとして使用される。この接地と関係する
オン/オフトリガの時間長は、第1の実施の形態とともに上述したキャパシタ5
42及び抵抗546によって定義されるRC時間定数によって制御される。この
ようなやり方においては、スイッチ38の第1の動作(たとえば、履く人のジャ
ンプ)でキャパシタ542は放電させられ、上述のような方法でキャパシタ54
2がショートとしてふるまうための電圧がFET548のゲートに供給されると
、LEDの連続的なフラッシュが次の動作で開始される。VH215のオン/オ
フトリガの時間長は、接地に関連し、従って、“オン”は、上述の方法と同様に
、製造時に選択可能なRC時定数及びスイッチ38によって制御される。
図6に示した回路とともに図8に示すように、LED32は、所定時間間隔の
予め定められた間隔でフラッシュをオン及びオフするように製造されている。す
なわち、図8に示すように、LED32は、上述のRC時間定数によって決定さ
れる規定された時間長のために、時刻t0で“オン”、時刻t1で“オフ”、時
刻t2で“オン”、時刻t3で“オフ”…となる。フラッシュの間隔は、これも
また製造時に選択可能なパルス制御回路の発振間隔に依存する。
Vitelic VH215がフラッシュ制御回路550に望まれている間、
当業者は、いくつかの適切な発振器回路が所定時間間隔のためのLED32のフ
ラッシュを提供するためのVH215にとって代わることを認識するであろう。
VH215回路とともに、発振器の動作は、上述のように、製造時に選択可能な
RC時定数及びスイッチ38によって決定されるであろう。
図7は、一般的な発振回路の用途を示す図であり、この発振回路は、LED3
2を図6において言及したのと同様の方法で一定の間隔でフラッシュさせるため
のものである。図7においては、発振器回路560は、キャパシタ542とFE
T548との間に配置されている。本実施の形態においては、放電キャパシタ5
42とともに、スイッチ38が動作したときには、発振回路560には、バッテ
リ48の電圧と等しい入力電圧が供給される。この入力電圧を受け取ると、発振
回路560は、任意の周波数のパルス列をFET548のゲートに供給する。こ
のパルス列は、次に、FET548に発振器560の周波数と等しい間隔で導電
状態と非導電状態との間を切り替えさせる。このことは、次に、LED32を発
振器560の周波数と等しい周波数でフラッシュをオン及びオフにさせる。この
ことが図8において点線で示されている。
図5及び図6において示された本発明の実施の形態は、発振器560は“オ
ン”のままであり、従って、キャパシタ542の充電のための発振回路560の
閾値以下に入力電圧が落ちるまで、或いはスイッチ28が再度動作するまでのど
ちらかが早く発生するまでLEDにおいてフラッシュを発生させる。どんな適当
な発振回路560が本発明に利用されていても、このような回路560は当業者
に知られており、バッテリ48の寿命を増大させるためには低電力消費発振器を
使用するのが望まれる。
本発明の上述の実施の形態は電界効果トランジスタの“エンハンスメントモー
ド”を使用しているが、当業者は、容易に電界効果トランジスタの“デプレッシ
ョンモード”もまた良好な効果を得るために利用されることを認識することがで
きる。回路の動作は、発光回路が履く人の足が地面に接触している時とは反対に
、地面から履く人の足が持ち上げられた時に、発光することが可能であることか
らデプレッションモードトランジスタを使用を変更することが可能である。
加えて、上述の本実施の形態の例示的な実施の形態においては、0.22μf
キャパシタ542及び1MΩ抵抗546によって定義される0.22のRC時定
数を有する。RC時定数は、希望する期間或いはパルス、LED32がオン及び
オフしている間を短く或いは長くするためのキャパシタ542及び或いは抵抗5
46の値を変えることによって変化させることができる。
さらに、最良な実施の形態は、履く人の足の大きなヒール骨或いは踵骨の下の
広いシューズのヒールエリアにおける発光モジュール30の配置を示しており、
この分野における当業者は、発光モジュールをシューズのほとんどどんな位置に
でも配置されることは容易に認識することことができる。たとえば、スイッチン
グメカニズムは、他の位置に配置することが可能であり、たとえば、靴のつま先
部分或いはアーチ部分などのように本発明の要旨を外すことのない位置に配置す
ることができる。
加えて、例示的な好ましい実施の形態において示したように、発光モジュール
30の近傍に配置されるべきLED32のような発光デバイスは必要でないこと
理解できる。発光デバイスは、シューズのどんな望まれる位置にも位置させるこ
とができ、そして、薄いワイヤ或いは平面的で柔軟な導線によって発光モジュー
ル30に接続される。従って、ライトは、シューズの正面、トップ、側面、舌革
或いは上部に位置させることができ、同様に或いは加えて、図面に示したように
、シューズの後ろにも位置させることができる、
勿論、当業者は、本発明の考え方を離れないで本発明の上述の特徴に多くの他
の改良及び/或いは追加がなされることを容易に認識するこができる。すべての
このような改良及び/或いは代替えの上述の特徴を有する実施の形態は、以下に
添付した請求の範囲の要旨の範囲に入ることを意味する。
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