JPH10504177A - 普及型高速電力潮流コントローラ - Google Patents

普及型高速電力潮流コントローラ

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JPH10504177A
JPH10504177A JP8507252A JP50725296A JPH10504177A JP H10504177 A JPH10504177 A JP H10504177A JP 8507252 A JP8507252 A JP 8507252A JP 50725296 A JP50725296 A JP 50725296A JP H10504177 A JPH10504177 A JP H10504177A
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ジュジ,ラザロ
シャウダー,コリン,ディー
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ウェスチングハウス・エレクトリック・コーポレイション
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Abstract

(57)【要約】 第1及び第2の、直流リンク、好ましくは電圧駆動型のインバータは、結合変圧器により送電線にそれぞれ並列及び直列に接続されている。第1のインバータのGTOサイリスタのファイアリングは、送電線の無効電力を制御し且つ第2のインバータの有効電力条件を満足させるために制御される。第2のインバータは、送電線電圧の大きさ、送電線インピーダンス及び送電線電圧位相角の任意の1または2以上のものを選択的に調整するために、大きさをまた送電線電圧に対する位相角を0°から360°の間で調整可能な電圧を送電線に直列に注入するように制御される。コントローラの高電力構成において、各インバータは、複数の6パルスインバータモジュールを含み、これらモジュールは平衡した高次パルス群を形成するように段間変圧器により接続され、これらの群はパルス幅変調により或いは両群間の位相を調整することにより適当な交流電圧を発生させる。

Description

【発明の詳細な説明】 普及型高速電力潮流コントローラ 発明の背景 発明の分野 本発明は交流送電線上の電力潮流を制御する装置に関し、さらに詳細には、無 効電力の流れ、送電線インピーダンス、送電線電圧の大きさ及び送電線電圧の位 相角のうち任意の1または2以上のものを制御できる電力潮流コントローラに関 する。背景情報 交流送電線を介する電力の流れは、線路インピーダンス、送電端及び受電端電 圧の大きさ及びこれら電圧間の位相角の関数である。これまで、送電系の設計は 、電力潮流を決定するこれら3つのパラメータを充分迅速に制御することにより 系統の動的状態に対処できるという理解のもとに行われてきた。さらに、利用可 能な制御手段は通常、3つの変数:インピーダンス、電圧または位相角のうちの ただ1つだけを補償または制御するものであった。即ち、送電系は、固定値のま たは機械式スイッチによる直列及び並列切換えの無効電力補償と共に電圧調整用 及び移相用変圧器のタップ切換え器を用いて、線路インピーダンスを最適化し電 圧変動を最小限に抑え且つ定常状態または緩やかに変化する負荷条件のもとで電 力の流れを制御するように設計されている。系統の動的状態の問題は一般的にオ ーバーデザインにより対処している。即ち、故障、送電線・発電機の運転停止及 び装置の故障による最悪の緊急事態が発生しても復帰できるようにするため、送 電系がたっぷりした安定度マージンを持つように設計されている。勿論、このオ ーバーデザインにより送電系の利用率が低いものとなっている。 近年、エネルギー、環境、用地及びコストの問題により発電所だけでなく新し い送電線の建設に遅れが生じている。このため伝統的な送電の概念及び実施方法 を変えることが必要になり、既存の電力系の利用率の向上が喫緊の問題となって いる。 電力供給の信頼性を有意に損なうことなく送電系を高い利用率で運転すること は、系統の下記の動的擾乱発生時に電力潮流を迅速に制御できれる場合にのみ可 能である。 送電系は種々のマグニチュードの擾乱をしばしば受ける。例えば、発電機の一 部または並列の送電線の一部を保守のために切り離すことがある。また、大きな 負荷をスイッチによりオンまたはオフにすることもあろう。さらに、絶縁破壊ま たは装置故障により線地絡または線短絡故障が起こることもある。これらの擾乱 は、結果として送電電圧の突然且つ急激な上昇または下降を生ぜしめる。電力は 機械的エネルギーを発生するある種のタービンを駆動することにより発電機を回 転させて供給される。タービンの機械的出力エネルギーは、新しい且つ急に変化 する電力需要とバランスするように急速に変化させることは不可能である。その 結果、発電機は加速または減速を余儀なくされる。一部の発電機の回転速度が変 化すると、他の発電機によって送電線の他端で維持されている定常角位置に対す る角位置がそれに応じて変化する。送電端発電機と受電端発電機の間の角位置が 変化すると送電される電力量が変化する。擾乱が一旦おさまると(故障状態がク リアされ、新しい送電系の構成、新しい発電レベルまたは新しい負荷需要が生じ ると)、擾乱を受けた発電機は電力系の新しい定常状態に適した新しい角位置を 回復しようとする。しかしながら、発電機と関連のタービンにはかなりの回転慣 性があるため、新しい角位置への到達は通常、”オーバーシュート”または発振 の後である。勿論、これらの過渡的な角度変化及び発振は電力の過渡的変化及び 発振として現われる。極端な場合、これらの過渡的変化は安定化できず、利用可 能な機械的エネルギーと送電電力との間に再び平衡状態を確立できず、発電機が 停止するまで角位置の”オーバーシュート”が増加し続ける(即ち、発電機の加 速状態が継続する)。また、電力系の不十分な減衰により角位置の発振状態が不 変或いは増大することも起こり得る。このため、最終的に電力系が作動停止にな ることもあろう。 電力系が負荷需要を満たすように電力を供給する能力を”安定度”という用語 で呼ぶ。この用語”安定度”は、電力系の発電機が同期状態で作動する傾向を意 味する。用語”過渡的安定度”は、電力系が大きな擾乱(故障、発電の停止など )の後定常作動状態に復帰する能力を意味する。用語”動的安定度”は、電力系 が電力の発振状態を始動させる小さな擾乱の後定常作動状態に復帰する能力を意 味する。換言すれば、動的に安定な電力系は正の減衰係数を有する。 過去15年間、交流送電系の動的補償及び制御を行うための高速サイリスタ制 御装置の開発にかなりの努力が傾注されている。再言するが、このサイリスタ制 御装置は電力潮流を決定する送電系の3つのパラメータ、即ち、電圧、インピー ダンス、位相角の1つに照準を当てている。このため、サイリスタ制御静止バー ル補償装置(Static var compensators)、サイリスタ制御直列補償装置及びサイ リスタ制御移相変圧器が、送電電圧の制御(無効電力の流れの制御による)、線 路インピーダンス及び位相角の制御を行うために開発されている、また開発中で ある。 サイリスタ制御静止バール補償装置は、送電系のために無効電力を発生するか その系統から吸収して、送電線電圧を、従って送電電力を間接的に制御するため に用いられる。これらの静止バール補償装置は電力潮流に影響を与える動的変化 に対する応答が迅速で(1乃至2サイクル)、VA定格が充分な場合、送電系の 過渡的及び動的安定度の両方をかなり増加できる。 現在の静止バール補償装置はサイリスタ制御リアクトルと共に固定の及び/ま たはサイリスタにより切換えられるキャパシタを用いる。容量性出力の領域にお いて、その固定の、そしてサイリスタにより切換えられるキャパシタは、正方向 の変化で、(所望の送電電圧レベルを達成するための)無効電力需要をステップ 状に近似し、またサイリスタ制御リアクトルは余分の容量性無効電力を吸収する 。誘導性出力領域では、サイリスタ制御リアクトルは必要な無効電力を吸収する ために適当な導通角で作動される。キャパシタの切換え及びリアクトルの制御を 適正に協調させることにより、無効電力出力を装置の容量性定格と誘導性定格の 間で継続的且つ迅速に変化できる。静止バール補償装置は通常、送電系の電圧を 調整するように作動され、時として、電力発振を減衰させるために適当な電圧変 調を行えるオプションを有する。 最近開発された、原理が全く異なる静止バール補償装置は、結合変圧器により 送電線に並列に接続したソリッドステート・スイッチングコンバータを用いるも のである。このスイッチングコンバータは通常、ゲートターンオフ(GTO)サ イリスタを用い直流蓄積キャパシタにより作動されて交流系統電圧Vと同相の出 力電圧を発生させる電圧駆動型(voltage-sourced)インバータである。インバー タの出力電圧Voの振幅は交流系統電圧Vの電圧に関し迅速に制御可能である。 Vo=Vであれば、(結合変圧器の巻線比を無視すると)インバータは電流を吸 引しない。しかしながら、Vo>Vであれば、インバータにより変圧器の漏洩イ ンダクタンスを介して吸引される電流は純粋に容量性である。同様に、Vo<V であれば、インバータにより吸引される電流は誘導性となる。従って、インバー タの出力電圧をVomaxとVominの定格値の間で制御すると、無効出力電 流を最大容量性から最大誘導性に連続して変化できる。 叙上のように、送電線の電力は総合線路インピーダンスを制御することによっ て変化させることができる。これは、事実上線路の無効インピーダンスを増減さ せる制御可能な量の直列の線路補償を行うことにより実現できる。サイリスタ制 御直列線路補償装置は、並列接続静止バール補償装置と同様、サイリスタにより 切換えられるキャパシタによるか或いはサイリスタ制御リアクトルを固定直列キ ャパシタに並列に接続した構成により実現可能である。 スイッチング電力コンバータを用いる新規のソリッドステート直列補償方式は 本出願人の共有米国特許第5,198,746号に提案されている。そのシステ ムは、電圧駆動型インバータを用いて(基本交流周波数の)電圧Vcを線路に直 列に挿入する。インバータにより発生される電圧Vcは線路電流に関し直角位相 である(遅れている)。Vcの振幅を線路電流の振幅に比例させることにより、 直列(容量性)補償の効果を忠実に再現できる。 迅速に制御可能な移相器は未だ、実用的なシステムとして実現されていない。 サイリスタ制御タップ切換え変圧器を用いて、従来の機械式タップ切換え変圧器 に用いられているのと同じ方式を実現する方式は、実験室モデルとして提案・評 価されている。 サイリスタスイッチによるタップ切換え変圧器装置は原理的には、挿入変圧器 により線路電圧に直角位相で印加される電圧の大きさを変化させて送電線の送電 端電圧と受電端電圧の間の位相角を制御することができる。 タップ切換え変圧器型移相器はステップ状制御を行えるが、ステップの大きさ は巻線比を適当に選択することにより最小限に抑えることができる。例えば、巻 線比が1:3:9の3つの異なる変圧器巻線と、巻線をバイパスするかその極性 を逆転させられる切換え装置を用いて、合計27個のステップを実現できる。 サイリスタスイッチによるタップ切換え変圧器装置はまた、無効電力の発生ま たは吸収ができないという大きな欠点を有する。直角位相の電圧を挿入する際そ の装置が線路に供給するかまたはその線路から吸収する無効電力は、交流電力系 によりその線路から吸収するか或いはその線路に供給する必要がある。無効電力 の転送に通常関連する大きな電圧降下は、多くの用途において電力潮流制御を行 うタップ切換え移相器の有効性を否定する傾向がある。 本発明の主要目的は、無効電力、送電線インピーダンス、送電線電圧及び送電 線電圧角度の任意の1つを単独に或いはその組合せをリアルタイムで動的に制御 するため迅速に応答可能な送電系電力潮流コントローラを提供することにある。 発明の概要 上記及び他の目的は、交流送電線の電力潮流を制御する普及型高速潮流コント ローラに係わる本発明により達成される。このコントローラは、送電線の電圧に 直列に、選択された振幅と送電線電圧の位相に対し0°と360°の間の任意の 位相角を有する電圧を注入できるインバータ手段を含む。注入電圧の大きさと位 相角を完全に自由に選択できることにより、位相角のシステムパラメータ、送電 線電圧の大きさ、送電線インピーダンス及び送電線電圧の位相角のうち任意の1 つまたは2以上のものを調整する機会が与えられる。かかる電圧を注入するに必 要な有効電力は、本発明の好ましい実施例に従うと、有利なことに、送電線に並 列に且つ他のインバータに好ましくは直列リンクキャパシタを含む直列リンクに より接続される別のインバータにより供給される。送電線に並列に接続されるイ ンバータを便宜的に第1のインバータと呼ぶ。この第1のインバータは、送電線 電流と直角位相のその交流電圧成分の大きさを調節することにより、送電線上の 無効電力を調節するように制御可能である。この電圧の位相角を調整することに より、第1のインバータは直流リンクを介して第2のインバータにより必要とさ れる有効電力を供給できる。 各インバータは、段間変圧器により相互接続されて高電力潮流コントローラ装 置のための高次パルス群を形成する複数の6パルスインバータにより構成しても よい。好ましくは、第1及び第2のインバータは電圧駆動制御型インバータであ り、製造の経済性及び保守の容易さのため相互に置換可能である。 図面の簡単な説明 本発明は、添付図面を参照して下記の好ましい実施例の説明を読むと完全に理 解できるであろう。 図1は、本発明による普及型電力潮流コントローラの概略図である。 図2は、図1に示すコントローラにより送電系に注入される電圧と送電系の電 圧との関係を示すフェーザ図である。 図3は、図1の電力潮流コントローラの一部を形成するインバータのインバー タ極電圧及び出力電圧の波形を示す。 図4A及び4Bは、並置すると、本発明の電力潮流コントローラのために構成 した高電力インバータシステムの概略的な回路図を形成する。 図5は、図1の電力潮流コントローラの簡単な機能表示図である。 図6は、本発明の作動を説明するために選択した基準フレーム内の関連あるシ ステム変数を示すフェーザ図である。 図7は、図1の電力潮流コントローラの一部を形成する制御システムの概略的 なブロック図である。 図8は、図6の制御システムのある特定の構成要素をさらに詳細に示す。 好ましい実施例の説明 図1を参照して、ゲートターンオフ(GTO)サイリスタ3または同様な電力 半導体を使用し、共通の直流リンクキャパシタ4により作動される2つのスイッ チング電力コンバータ1及び2は、本発明の普及型電力潮流コントローラ5を形 成する。実際、一方のコンバータは、上述し本発明の一部を形成するものとして 引用する共に係属中の米国特許出願第07/760,627号に記載された制御 可能なソリッドステート直列補償方式に用いる電圧駆動型インバータと同様のも のである。もう一方のインバータ1は叙上のソリッドステート静止バール補償方 式に用いる電圧駆動型インバータと同様のものである。 コンバータ2は、振幅が制御可能で基本周波数の電圧v(pq)を発生するた めに用いられ、この電圧は直列接続の結合(または注入)変圧器7により送電線 6上の系電圧vに印加される。系の交流電圧に対するこの注入電圧v(pq)の 位相関係は任意であり(即ち、完全に制御可能)、それは図2のフェーザー図に 示すように、直角位相、同相または任意の他の位相関係であってよい。従って、 注入電圧は、電圧を直接制御するための利用できる(コンバータ2の出力電圧を 系電圧と同相で印加する)。また、移相を行うために利用できる(注入電圧は2 つの成分、即ち電圧制御のための同相成分と位相角制御のための直角位相成分と のベクトル和である)。また、コンバータ2の出力は線路インピーダンスを制御 するため直列補償を与えるように利用できる。この場合、電圧は線電流に対して 直角位相で注入する。実際、これら全ての量は、必要な個々の成分電圧を取り出 しコンバータ2の出力としてそれらのベクトル和を発生させることにより、所望 に応じて同時に制御できる。 線路に直列に注入される電圧は、交流系統の発電機が発生する系電圧と直列に 接続された基本周波数の電圧源として本質的に作用する。注入電圧源を介して流 れる電流は注入点において送電線6の電流と同じであり、それは線路の送電電力 とインピーダンス特性とにより本質的に決まる。注入電圧源(即ち、このVAを 取り扱う電力コンバータ)2のVA定格は、最大注入電圧と最大線路電流との積 により決まる。この総合VAは、2つの成分より成り、その一方は最大線路電流 とこの電流と同相の最大注入電圧の成分とにより決まる最大有効電力であり、も う一方の成分は最大線路電流とこの電流と直角位相の最大注入電圧の成分とによ り決まる最大無効電力である。コンバータ2の機能の提供に用いられる電圧駆動 型インバータは、電圧/インピーダンス/位相角制御の結果交換される全ての無 効電力を内部で発生することができ、有効電力だけをその直流入力電力として供 給する必要がある。 好ましい実施例において結合変圧器8を介して交流系統に並列に接続される電 圧駆動型インバータであるスイッチングコンバータ1は、交流系統から共通の直 流端子において有効電力需要を提供するように制御される。コンバータ1はコン バータ2と同様、その直流端子において取り扱われる有効電力とは無関係にその 交流端子において無効電力を発生させるかそこから吸収できるため、適当な制御 により、送電線網のための無効電力補償を行い、これによって電圧及び電力の潮 流を間接的に制御する別個独立の静止バール補償装置の機能を果たすことになる 。 叙上のように、提案した電力潮流コントローラの構成は、インバータ1及び2 のGTOサイリスタ3のファイアリングを適当な制御装置18により制御すると 、入手可能な最新式の送電系補償/制御装置、即ち静止バール補償装置、制御可 能な直列補償装置、電圧を直接調整するためのサイリスタ制御タップ切換え変圧 器、及び移相用サイリスタ制御タップ切換え変圧器が持つ全ての機能の任意の組 合せを1つの装置で提供できる。さらに、提案した電力潮流コントローラの総合 VA定格は単一機能最新式サイリスタ制御タップ切換え変圧器式の移相器だけに 必要なものよりも高くない。また、最新式移相器は外部送電網補償のために任意 の無効電力を供給できないだけでなく、通常の移相プロセスにおいて発生または 吸収される無効電力を内部で供給できない。また、関連する無効電力全ては交流 系統または静止バール補償装置のような別個の無効電力源により供給する必要が あるであろう。 提案した電力潮流コントローラの機能を提供するために、基本方式においてコ ンバータ1及び2を表わす2つの電圧駆動型インバータは、選択された回路網パ ラメータ(即ち、電圧、インピーダンス、位相角及び無効電力)の独自の制御及 び(直接的な電圧制御、位相角制御及び内部インバータ損失による)全有効電力 需要の協調制御が可能なように共通の直流キャパシタリンクにより作動されなけ ればならない。 インバータ(コンバータ)1を考えると、インバータの交流端子へのまたは交 流端子からの有効電力の潮流、従って直流リンク内へまたは直流リンクから流れ る有効電力の潮流は、インバータによって発生される交流電圧の交流系電圧に対 する位相角により決まる。一方、インバータの交流端子へのまたはその端子から の無効電力の潮流は、インバータと交流系電圧との間の振幅の差により決まり、 もしこの差が零(インバータ電圧の振幅が系電圧の振幅と等しい)場合、無効電 力は零であり、もしこの差が正の値(インバータ電圧の振幅の方が大きい)ので あれば、インバータは無効(容量性)電力を供給し、もしこの差が負(インバー タ電圧の振幅の方が小さい)のであれば、インバータは無効(誘導性)電力を消 費する。全無効電力出力に必要とされる電圧差はおおむね、結合変圧器8の漏洩 インピーダンスにより決まり、それは公称系電圧の15%よりも大きくないのが 普通である。かくして、有効電力及び無効電力をそれぞれ独立に制御するには、 インバータ1が振幅が結合変圧器8の二次側交流系電圧の振幅と同じ出力電圧を 発生させる程公称直流リンク電圧が充分に大きくなければならない。 所望の交流電圧を線路に直列に注入するインバータ(コンバータ)2について の状況は全く異なる。この場合、大きさと所与の基準(例えば、系電圧または線 路電流のベクトル)に対する位相角により表わされる交流電圧ベクトルは電力潮 流条件を満足させるために発生される。静止点では、この電圧ベクトルは零であ り得(電圧制御、移相及びインピーダンス補償がない)、交流出力電圧の振幅が 直流リンク電圧と直接関連がある場合は零または小さい直流リンク電圧を必要と する。注入電圧ベクトルの大きさが増加するにつれて、直流リンク電圧もまたそ れに正比例して増加させる必要があるであろう。電圧の注入に起因する有効電力 需要は直流端子に直接表われるであろうが、必要な無効電力は内部でインバータ により自動的に発生されるであろう。直流リンクは有効電力需要を(インバータ 1を介して)供給できなければならない。そうでなければ、インバータ2の出力 電圧を維持することができない。 インバータ1の基本的作動条件(比較的高い直流リンク電圧が無効電力の発生 が零の時及び定格無効電力出力においてこの値からの変動が緩やかな時の交流系 電圧の振幅に対応する)と、それと異なるインバータ2の基本的作動条件(注入 電圧が零では直流リンク電圧が零であり、この電圧は注入電圧の振幅に比例して 増加する必要がある)を相関させるためには、好ましい実施例において、両方の インバータ1及び2が発生する出力電圧の振幅は、パルス幅変調(PWM)によ りまたは共通の結合変圧器へ供給する2(群)のインバータにより発生される電 圧のベクトル加算のような周知の方式により内部で制御可能であると想定される 。この構成によると、直流リンク電圧はいずれかのインバータにより発生される 最も高い出力電圧に想倒する本質的に一定のレベルに(インバータ1)により維 持することができる。この構成は提案する方式が作動する必要条件でないことを 注意されたい。実際、例えば、電圧を内部で制御することなくインバータ1を作 動できるであろう。この場合、直流リンク電圧はこのインバータにより行われる 無効電力補償に従って決まるのであり(これは交流系統電圧の公称振幅を表わす 静止点の周りで普通約±15%変動するであろう)。インバータ2は内部の(例 えばPWMによる)制御機構により緩やかに変動する直流リンク電圧からそれ自 身の出力電圧の振幅を制御するであろう。 提案した直列補償の実施例に用いる電圧駆動型インバータ2は、その最も単純 な構成で、それぞれが図1に示すように逆並列接続のダイオード9で並列接続さ れたゲートターンオフ(GTO)サイリスタ3のような6個の自己転流半導体ス イッチにより構成される。その入力端子に接続された(充電キャパシタ4により 構成される)直流電源から、インバータ1及び2はそれぞれ直流入力電圧を適当 なインバータスイッチを介して3つの出力端子に順次接続することにより所与の 周波数をもつ3個で1組の擬似方形電圧波形を発生できる。インバータスイッチ の作動、スイッチの”極”中心の発生電圧波形(vA、vB、vC)及び出力に おける発生電圧波形を図3に示す。 図3に示す出力電圧波形を発生するように作動される図1に示した基本的なイ ンバータ2は、ほとんどの実際的な用途において過大なひずみを発生するであろ う。また、直流リンク電圧とは無関係に出力電圧の大きさを制御することはでき ないであろう。これらの理由により、考察する実際的な用途において、出力電圧 波形は調波成分の発生を最小限に抑え基本成分を制御できるように構成される。 これを行うために、パルス幅変調及びマルチパルス波形合成(調波中和)のよう な種々の周知技術及び別個のインバータ群(例えば、二重に給電される結合変圧 器構成)により発生される位相を変位させた基本成分ベクトルの加算がある。 図4A及び4Bには、電力潮流コントローラ5′の高電力コンバータシステム が略示してある。この構成では、分流変圧器8の3つのY字状接続一次巻線8P A、8PB、8PCが三相断路スイッチ10を介して送電線6の3つの相に接続 されている。変圧器8の二次側の各相巻線8SA、8SB、8SCは、段間変圧 器装置11及び12を介してインバータ1のセクション1L及び1Rから二重に 給電される。コンバータ1の各セクション1L及び1Rはそれぞれ、4個の6パ ルスインバータ群1L1−1L4及び1R1−1R4より成る。これらの6パル ス群の各々において、符号13はGTOサイリスタス3とその関連の並列ダイオ ード9を表わす。例示のため、分流変圧器8の相Cの二次巻線8SCは段間変圧 器11C及び12Cを介してその両端で給電される。変圧器巻線11Cの両端は 巻線11CL、11CRにより給電される。巻線11CLの両端は6パルス群1 L1、1L2の相Cにより給電され、また巻線11CRの両端は6パルス群1L 3、1L4の相Cにより形成される。同様に、パルス群1R1、1R2のC相G TOサイリスタは変圧器巻線12CLの両端を給電し、また6パルス群1R3、 1R4は段間変圧器12CRの両端に接続されている。変圧器12CL、12C Rは変圧器12Cの両端に接続されている。6パルス群のファイアリング角を適 当に制御することにより、インバータのセクション1L、1Rは48パルス電圧 を発生するように開放され、この電圧は分流変圧器8を介して送電線6に印加さ れる。本発明によると、8パルス群のGTOサイリスタのファイアリングは分流 変圧器8により送電線6に印加される電圧の大きさ及び位相角を適当に設定する ように制御される。 図4Bに示す高電力インバータシステム5′のインバータ2もまた、それぞれ の4つの6パルスインバータモジュール2L1−2L4、2R1−2R4が段間 変圧器装置14及び15を介して注入変圧器7の二次側の三相巻線7SC、7S A、7SBの両端に接続された2つのセクション2L、2Rを有する48パルス インバータシステムである。3つの一次巻線7PC、7PA、7PBはスイッチ 16の閉路及びブレーカ17の開路により三相送電線6と直列に接続される。本 発明によると、インバータモジュールのGTOサイリスタのファイアリング角を 制御することにより、インバータ7により送電線6に注入される電圧の大きさ及 び送電線電圧に対する位相角を制御することができる。 図1に戻って、2つの電圧駆動型インバータを作動させる制御装置18は提案 した電力潮流コントローラシステム5の一体的部分である。その主要機能は2つ のインバータ1及び2を下記のことが確保されるように協調作動させることであ る。 (1)線路6と直列に注入されるインバータ2の交流出力電圧は、制御装置1 8に供給される関連基準信号により指定される最適の電力転送を行うように挿入 変圧器7の出力端において被制御システムパラメータ(線路インピーダンス、位 相角、電圧の大きさ)の瞬時的条件を満たすような適当な大きさ及び位相角をも つこと。 (2)並列接続の変圧器8により交流系に結合されたインバータ1の交流出力 電圧は、インバータ2の有効電力需要を与え且つ挿入変圧器7の入力端で無効電 力を発生または吸収することによってその点における電圧を外部で指定した基準 に従って調整するため適当な大きさ及び位相角をもつこと。 制御装置18は外部から供給される基準信号を受け入れる構成である。これら の信号は、インバータが基準にマッチする出力電圧を発生させるように適当な閉 制御ループで用いられる。基準信号の取り出しは交流系の関連パラメータを外部 で測定することにより行う。これは本発明の一部ではないが、本明細書の一部を 形成するものとして引用する米国特許出願第07/760,628号に記載され た方式が適当である。 2つの電圧駆動型インバータ1及び2の制御装置により実現される制御方式を 規定し検証するためには、最初にそのシステムの動的挙動を表わすモデルを作る 必要がある。図5は電力潮流コントローラ5の単純化した機能表示図である。2 つのインバータ1及び2を各々がその直流側電圧(vdc)を瞬時的位相角θ、瞬 時的大きさτ・vdcが下記のような3つの正弦交流側電圧の平衡セットへ変換す る理想電圧コンバータとして示した。 各場合につき、τとθはインバータの電力スイッチ3を適当にゲートすること により決められる。これらのパラメータは、制御装置18により供給される基準 信号(τ*、θ*)に応答して迅速且つ独立に変えることができる。これらの基準 信号はそのシステムにとって唯一の制御入力である。 図5は、理想変圧器7A,7B,7Cを介して送電線に直列に結合したインバ ータ2の交流側電圧を示す。従って、変圧器の漏洩リアクタンスの効果を無視し 且つインバータ2の交流側電流が送電線電流に比例すると仮定する。インバータ 1の交流側は、実際の回路では送電線にシャント接続された変圧器8(図1を参 照)の等価漏洩インダクタンスを表わす直列接続のインダクタ19A,19B, 19Cを介して送電線に接続されるものとして示してある。 図5は、等価電力回路の種々の枝路の電流及び電圧及びその極性の表示方法を 示すものである。加えて、便利なベクトル表示により三相組の変数(電流及び電 圧)の瞬時値を表わす。この表示方法によると、各三相組の瞬時値は直角(d, q軸)基準フレームにおけるその座標により決まる二次元のベクトルで表わされ る。基準フレームはd軸が(定義により)常に、選択された基準ベクトルと一致 するように画定される。この場合、基準ベクトルはインバータ1の接続点におけ る送電線電圧である。以下に説明する図8は、関連する全ての系のベクトルがこ の基準フレームにおいて関連の三相量から如何にして得られるかを決定する。図 6のフェーザ図はこれらのベクトルのグラフ表示である。 このベクトル表示は、選択した基準フレームにおけるベクトルのd及びq成分 により瞬時的な電力潮流が説明しやすくなるため導入した。インバータ1の場合 、送電線から渡される瞬時電力は P1= 3/2 v.id1 式2 従って、電流成分id1はiq1の値とは無関係に有効電力の全てのもととなる。 従って、iq1はこの枝路の瞬時無効電流として定義され、さらにこの瞬時無効電 力を下記のように定義する。 Q1= 3/2 v.iq1 式3 制御装置は有効電力需要(直流キャパシタ電圧制御のため)及び無効電力需要 (外部のシステム制御のため)を満足させるためこれら2つの成分を別々に制御 するようにする。 た出力電圧ベクトルv(v′d,v′q)を発生させるため基準電圧ベクトル(v , きさ(制限内)を事実上瞬時的に与えることができるため、vはその位相及び大 きさを迅速且つ正確に調整できる。 図6は,典型的な定常作動条件における系のベクトルの位置を示す。ベクトル 効電力を渡されることに注意されたい。この電力は P2= 3/2(ed2・id2 + eq2・iq2) 式4 インバータの電力損失を無視すると、各場合につき、交流側端子電力は直流端 子において同量であるように見えると仮定する。インバータ2は自由にその有効 電力を変えることができるため、インバータ1は大きさが等しく符号が反対の有 効電力に、損失を補充しキャパシタ電圧を設定レベルに維持するに必要な別の量 を加えた値にする必要がある。 制御装置18を図7に示す。外部制御装置20は、送電系へインバータ1によ り送られる三相電流ia1−ic1、第2のインバータを流れる交流電流ia2−ic2 、及びインバータ1が送電線に接続された点の送電線の線間電圧vab−vcbを含 む測定変数を、上述した基準入力及びパラメータ設定と共に用いることにより、 電圧をインバータ2により送電線に注入するための変換基準系における大きさe*2 の基準値を設定する。この電圧基準値は、ブロック21においてe*2をvdcで 割算して大きさの基準値τ*2を発生させまた角度基準値α*2を加算接続点23に おいてベクトル位相ロックループ22により発生される角度φと加算して位相角 基準値θ*2を発生させることにより固定基準平面の座標に変換される。基準値τ*2 及びθ*2はインバータ2のGTOサイリスタをファイアリングして必要な大き さ及び位相角の注入電圧を発生させるインバータ2のゲート制御装置24へ印加 さ れる。 上瞬時に行われる。従って、制御装置は主として、直流側電圧を維持し外部制御 装置22より求められる並列無効電力需要Q*1を満足させるようにインバータ1 の交流側電流(id1、iq1)を制御することに係わる。 コントローラは、位相ロックループ22により発生される角度φを用いインバ ータ1の交流電流ia1、ib1,ic1から回転軸座標変換機能23により発生され れぞれ加算−減算接続点24、25において基準値i*d1,i*q1と比較されてd エラー信号及びqエラー信号が発生し、各エラー信号は比例プラス積分補償ブ で測定された後、加算接続点29を介してd軸制御のフォーワードパスに送られ るため、送電線の動的特性による影響がなくなる。その結果得られるd軸及びq 軸信号はインバータ1の交流側電圧ベクトル需要e*d1,e*q1を決定する。かく して、コントローラは電圧ed1を用いてid1及びeq1の値に影響を与え、iq1に 影響を与える。従って、d軸の量とq軸の量の間には交差結合があり、そのため eq1とed1の変化によりそれぞれiq1とid1が変化する。閉ループ分析によると 、これらの相互作用は系の動的挙動に有意な影響を与えないことが分かっている 。しかしながら、d−q軸の交差結合は、図7において点線で示すように、項ω Liq1を接続点30を介してd軸エラーパスへ、またωLid1をq軸エラーパス へのフィードフォワードすることにより除去することが可能である。Lは分流変 圧器8の漏洩インダクタンス、ωは系の基本周波数である。 電流基準ベクトルの2つの成分i*d1及びi*q1は別々のソースから取り出され る。基準値i*q1はQ*1から取り出されるに過ぎない。このQ*1は、ブロック3 1において3分の2のスカラー係数を適用し、またその結果を割算機能32にお いてベクトルの大きさvで割算することにより、式3に従って外部制御装置20 が発生させる無効電力需要である。一方、インバータ1により渡される有効電力 のもととなる電流i*d1は2つの成分から成り、これらは接続点33で加算さ れる。このうちの第1の成分はインバータ2の直流端子で測定される有効電力の 負の値である。従って、直流電流idc2は乗算器34で直流電圧vdcを乗算され る。その積P*はブロック35において係数3分の2を乗算された後、割算ブロ ック36において電圧の大きさvで割算される。その結果得られる信号により、 インバータ1の有効電力はインバータ2の無効電力の任意の変動を追跡するよう に迅速に調整できる。 電流i*d1の第2の部分は、直流リンク電圧vdcを基準値v*dcに調整する役割 のフィードバック制御ループのエラー信号から得られる。測定直流リンク電圧vdc と基準値v*dcとの間の誤差は差機能ブロック37で発生される。ブロック3 8においてこの誤差に比例プラス積分制御が施される。このループは、系の電力 損失と、vdcの値を漂遊させるであろう他の理想から外れた挙動を補償する。 これらの値e*d1、e*q1は、回転基準座標系においてインバータ2により注入 される電圧の実数及び虚数成分を与える。ベクトルe1は、ブロック39におい て極座標e*d1、α*1に変換される。その大きさe*d1は、割算機能40により直 流リンク電圧vdcに対して規準化されて大きさの基準値α*1を発生させる。位相 ロックループ22により発生される角度φが加算接続点41でα*1に加算され、 基準位相角θ*1が得られる。図7に示すように、τ*1及びφ*1はインバータ1の ゲート制御装置への入力として働く。 図8は、図7の制御装置の一部の要素をさらに詳細に示すものである。ベクト ルレゾルバ43は、測定線間電圧vab,vcbから回転基準系においてベクトルv の実数及び虚数成分vds,vqsを発生させる。実数成分vdsは、ブロック44に おいて2/3のスカラー係数を乗算され、ブロック45においてvcbに1/3の 係数を乗算され、接続点46においてその差を得ることにより発生される。虚数 成分vqsはブロック47においてスカラー係数−1/√3を乗算することにより 発生される。ベクトル大きさ計算手段28は、実数及び虚数成分vds,vqsから 送電線電圧の大きさvを発生させる。 ベクトル位相ロックループ22は送電線電圧にインバータのGTOサイリスタ のファイアリングを同期させるための位相角φを発生させる。実数成分vdsは、 ブロック49において得られる角度φの正弦値をブロック48において乗算され る。この積は、ブロック51において計算された、電圧虚数成分vqsとブロック 52において得られたφの余弦値との積から差接続点50において減算される。 ブロック53においてその差に比例プラス積分制御が施され、その結果がブロッ ク54において積分されて角度φが発生する。 角度φは、回転軸座標変換ブロック23が用いてインバータ1の測定三相電流 からインバータ1の電流の実数及び虚数成分を発生させる。三相電流ia1,ib1 ,ic1はそれぞれブロック55−57においてφの正弦値を乗算され、その結果 が接続点58において加算されて回転軸基準系におけるインバータ1の電流の虚 数成分iq1が発生する。同様に、測定電流をブロック59−61においてφの余 弦値で乗算し、接続点62において加算して実数成分id1を発生させる。 本発明の潮流コントローラは、従来別々の装置が担っていた機能を全て1つの 装置で制御するものである。インバータ1は送電線の無効電力を調整するように 、一方インバータ2へ有効電力を供給するように作動可能である。インバータ2 は線路インピーダンス、電圧位相角または電圧の大きさをそれぞれ独立にまたは 同時に調整するように使用可能である。従って、本発明の潮流コントローラを用 い、コンバータ2により線路インピーダンスを調整して、故障電流を制限するこ とができる。また、送電線インピーダンスの調整または位相角の調整により並列 の送電線において電流を等化させるため使用可能である。本発明の潮流コントロ ーラのもう1つの利点は、注入する電圧は基本周波数のものだけであるため次同 期による共振が誘導されないことである。一方、送電線に既存のキャパシタがあ れば発振の減衰に利用できる。これら全ては、インバータ1及び2が同一である ため製造面で経済的メリットを得られるという意味で経済的に実現できる。 本発明の特定実施例を詳細に説明したが、本明細書及び図面全体の教示に照ら して種々の変形例を想到できることが当業者にとって明らかであろう。従って、 図示説明した特定の構成は例示的なものに過ぎず、本発明の範囲を限定するもの ではなく、これは後記の請求の範囲の全幅及び任意のそして全ての均等物の範囲 を与えられるべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シャウダー,コリン,ディー アメリカ合衆国,ペンシルベニア州 15668,マリスビル,フォーブス・トレイ ル・ドライブ 3615

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.2つの端部を有する送電線が前記2つの端部間において選択された送電線 電圧及び基本周波数で交流電流を運ぶ交流送電系の電力潮流を制御する電力潮流 コントローラであって、前記コントローラは、 前記交流電流の前記基本周波数を有し、大きさ及び前記送電線電圧に対する位 相角が制御可能な交流電圧を発生させるスイッチング電力コンバータ手段と、 前記スイッチング電力コンバータ手段により発生される交流電圧を前記送電線 電圧と直列に結合する手段と、 前記基本周波数で前記スイッチング電力コンバータ手段により発生される交流 電圧の制御可能な大きさ及び位相角を制御することにより、前記送電線の実効イ ンピーダンス、前記送電線の前記2つの端部における電圧間の実効位相角及び送 電線電圧の大きさを独立に且つ協調して選択的に調整し、前記送電線の電力潮流 を制御する制御手段とよる成る電力潮流コントローラ。 2.前記スイッチング電力コンバータ手段は、直流−交流インバータと、直流 電力を前記インバータへ供給する手段とより成る請求項1の電力潮流コントロー ラ。 3.直流電力を前記直流−交流インバータへ供給する前記手段は、別の直流− 交流インバータと、前記別のインバータの直流端子を前記直流−交流インバータ の直流端子へ接続する手段と、前記別のインバータの交流端子を交流電源に結合 する手段とを含む請求項2の電力潮流コントローラ。 4.前記交流電源は前記送電線である請求項3の電力潮流コントローラ。 5.スイッチング電力コンバータ手段は、前記交流電力を出力端子で発生させ る交流−交流コンバータ手段と、交流電力を前記交流−交流コンバータ手段の入 力端子へ供給する手段とより成る請求項1の電力潮流コントローラ。 6.交流電力を前記交流−交流コンバータ手段へ供給する前記手段は前記入力 端子を送電線に結合する手段を含む請求項5の電力潮流コントローラ。 7.前記スイッチング電力コンバータ手段により発生される交流電圧の制御可 能な大きさ及び位相角を制御する制御手段は前記送電線の実効有効及び無効直列 インピーダンスを選択的に調整する請求項1の電力潮流コントローラ。 8.制御手段は、前記送電線に直列に結合される前記交流電圧の大きさ及び位 相角を求めることにより選択された送電線インピーダンス、選択された位相角及 び選択された送電線電圧を決定して前記送電線における選択された電力潮流を求 める第1の手段と、前記第1の手段に応答して前記スイッチング電力コンバータ 手段を前記交流電圧を発生させるように作動させる第2の手段とを含む請求項1 の電力潮流コントローラ。 9.交流送電線のための普及型高速電力潮流コントローラであって、前記電力 潮流コントローラは、 交流端子が送電線に並列に接続され且つ直流端子を有する第1の直流−交流イ ンバータと、 交流端子が前記送電線に交流電圧を注入するため接続され且つ直流端子を有す る第2の直流−交流インバータと、 前記第1及び第2のインバータの直流端子を接続する直流リンク手段と、 前記送電線と前記第1のインバータとの間における有効及び無効電力の交換を 制御することにより選択された力率で前記第2のインバータに有効電力を供給さ せる制御手段とより成り、 前記制御手段はまた第2のインバータを制御して選択された大きさ及び0°と 360°の間の選択された位相角をもつ前記交流電圧を発生させることにより前 記送電線を介する電力潮流を制御するための選択された送電線インピーダンス、 選択された位相角及び選択された送電線電圧を決定する電力潮流コントローラ。 10.前記制御手段は前記第1及び第2のインバータへゲート信号を供給する ベクトル制御手段であり、前記電力潮流コントローラは、 送電線電圧ベクトルの位相角を表わす角度信号を発生させる位相ロックループ 手段と、 送電線電圧ベクトルの大きさを表わす大きさ信号を発生させる大きさ計算手段 と、 前記第1のインバータの同相交流電流を表わす第1の電流信号と第1のインバ ータの直角位相交流電流を表わす第2の電流信号とを発生させる座標変換手段と 、 前記第1のインバータのための同相交流電流基準信号を発生させる直流電圧制 御手段と、 前記直角位相交流電流のための直角位相基準信号と、前記第2のインバータの ための交流電圧ベクトル大きさ基準信号と、前記第2のインバータのための交流 電圧ベクトル角度基準信号とを発生させる基準手段と、 前記角度信号、前記大きさ信号、前記第1の電流信号、前記第2の電流信号及 び同相交流電流基準信号から前記第1のインバータのためのゲート信号を発生さ せる手段と、 前記角度信号、前記交流電圧ベクトル大きさ基準信号、及び前記交流電圧ベク トル角度信号から前記第2のインバータのためのゲート信号を発生させる手段と より成る請求項9の電力潮流コントローラ。 11.前記直流電圧制御手段は、前記第1のインバータと前記第2のインバー タの間の直流電圧を表わす直流電圧フィードバック信号と、前記第2のインバー タの直流電流を表わす直流電流フィードバック信号と、所望の直流電圧レベルを 表わす直流電圧基準信号とに応答する請求項10の電力潮流コントローラ。 12.前記基準手段は電圧ベクトル、送電線電流ベクトル及び前記第1のイン バータの交流電流ベクトルの少なくとも1つに応答する請求項10の電力潮流コ ントローラ。 13.前記直流リンク手段は有効電力を貯蔵するためのエネルギー貯蔵手段を 含む請求項10の電力潮流コントローラ。 14.前記エネルギー貯蔵手段はキャパシタ手段より成る請求項13の電力潮 流コントローラ。 15.前記第1及び第2のインバータは共に電圧源インバータである請求項1 0の電力潮流コントローラ。 16.前記第1及び第2のインバータは共に電流源インバータである請求項1 0の電力潮流コントローラ。
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